JP4935693B2 - 画像生成装置、プログラム、画像生成方法 - Google Patents

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本発明は、画像生成技術に関する。
医療現場では、X線等を用いて内蔵や骨格等に含まれる患部を撮影することにより、各種検査や診断が行われている。そして、近年では、デジタル技術の適用により、X線等を用いて患部の動きを捉えた動画像を比較的容易に取得することが可能となっている。
そして、患部の動きを捉えて診断する事が有効な臓器としては、例えば、呼吸によって臓器の形状が大きく変化する肺等が挙げられる。例えば、肺は、疾病を伴う部分では拡大及び収縮の動きが著しく低下する傾向を示す。このため、医師は、肺の挙動を動画像を通じて認識することで、診断を行うことが可能となる。
また、患部の動きを解析する技術としては、時系列的に連続してX線を用いて撮影された複数の画像(X線画像)を利用して、時間的に隣り合うX線画像の差分(差分画像)を取得する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。また、X線画像からノイズ成分を削除する技術も提案されている(例えば、非特許文献1)。
特開2004−312434号公報 "Evaluation of Pulmonary Function Using Breathing Chest Radiography With a Dynamic Flat Panel Detector", Rie Tanaka et al., Investigative Radiology, vol.41(10)p735-745, October 2006.
しかしながら、上記特許文献1の技術では、肺を捉えた動画像に対して心臓の拍動に起因する血流の時間的な変化が重畳し、肺を捉えた動画像の局所的な明度が血流の変動に応じて変化するため、肺の特徴を他の特徴と区別して視認する事が困難となる。
また、上記非特許文献1の技術では、X線を用いて胸部を撮影した動画像(胸部X線動画像)中の各注目画素に関して、時間経過に対する画素値の変化に着目し、該注目画素における高周波成分を取り除くことで、血流による変動成分を削除しようとしている。
しかしながら、呼吸により、被写体の領域(肺野領域)は変動しているため、胸部X線動画像の複数フレームの同一画素に同じ肺野領域が現れる可能性は低い。このため、同一画素から単に高周波成分を取り除いた場合には、血流による変動成分だけでなく、他の変動成分すなわち呼吸による肺の変動成分も取り除かれてしまう傾向にある。すなわち、精度良く肺の特徴を他の特徴と区別して視認する事が困難となる。
このような問題は、X線を用いて肺を捉えた画像を取得する場合だけでなく、種々の技術を用いて、所定部位以外の要素による変動成分が所定部位の特徴に重畳する条件下で所定部位に係る画像を取得する場合一般に共通する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、形状が変化する部位について、その部位以外に起因する変動成分を取り除いた画像を取得する技術を提供する事を目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、画像生成装置であって、動物の内部を構成する所定部位の形状が変化する状態を捉えた第1動画像を取得する第1取得手段と、前記所定部位の形状の変化が停止した状態を捉えた第2動画像を取得する第2取得手段と、前記第1動画像に含まれる複数の第1フレーム画像がそれぞれ撮影されたタイミングにおける前記動物の心臓の周期的な動きの位相と、前記第2動画像に含まれる複数の第2フレーム画像がそれぞれ撮影されたタイミングにおける前記心臓の周期的な動きの位相と、を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に応じて、前記心臓の周期的な動きの位相が略一致するタイミングにおいて撮影された前記第1フレーム画像と前記第2フレーム画像との組合せを認識する認識手段と、前記組合せについて、前記第1フレーム画像の前記所定部位を捉えた第1領域に対し、前記第2フレーム画像の前記所定部位を捉えた第2領域が合致するように、前記第2領域を補正して変動成分画像を生成する第1生成手段と、前記組合せについて、前記第1フレーム画像と前記変動成分画像との差分画像を生成する第2生成手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の画像生成装置であって、前記認識手段が、前記検出手段による検出結果に応じて、前記心臓の周期的な動きの位相が略一致するタイミングにおいて撮影された前記第1フレーム画像と前記第2フレーム画像との複数の組合せをそれぞれ認識し、前記第1生成手段が、各前記組合せについて、前記第1フレーム画像の前記所定部位を捉えた第1領域に対し、前記第2フレーム画像の前記所定部位を捉えた第2領域が合致するように、前記第2領域を補正して変動成分画像をそれぞれ生成し、前記第2生成手段が、各前記組合せについて、前記第1フレーム画像と前記変動成分画像との差分画像をそれぞれ生成することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の画像生成装置であって、前記所定部位が、肺を含むことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3の何れかに記載の画像生成装置であって、前記第1生成手段が、前記第1領域に対して、前記第2領域が合致するように、前記第2領域のみを補正して前記変動成分画像を生成することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4の何れかに記載の画像生成装置であって、前記検出手段が、前記心臓の動きをコントロールしている電気の変化を用いて前記心臓の周期的な動きの位相を検出することを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1から請求項4の何れかに記載の画像生成装置であって、前記第1及び第2動画像が、それぞれ前記心臓を含む領域を捉えた動画像であり、前記検出手段が、前記第1及び第2動画像で捉えられた心臓の形状の変化に基づき、前記心臓の周期的な動きの位相を検出することを特徴とする。
また、請求項7の発明は、画像生成装置に含まれるコンピュータによって実行されることにより、前記画像生成装置を、請求項1から請求項6の何れかに記載の画像生成装置として機能させるプログラムである。
また、請求項8の発明は、画像生成方法であって、動物の内部を構成する所定部位の形状が変化する状態を捉えた第1動画像を取得する第1取得工程と、前記所定部位の形状の変化が停止した状態を捉えた第2動画像を取得する第2取得工程と、前記第1動画像に含まれる複数の第1フレーム画像がそれぞれ撮影されたタイミングにおける前記動物の心臓の周期的な動きの位相と、前記第2動画像に含まれる複数の第2フレーム画像がそれぞれ撮影されたタイミングにおける前記心臓の周期的な動きの位相と、を検出する検出工程と、前記検出工程における検出結果に応じて、前記心臓の周期的な動きの位相が略一致するタイミングにおいて撮影された前記第1フレーム画像と前記第2フレーム画像との組合せを認識する認識工程と、前記組合せについて、前記第1フレーム画像の前記所定部位を捉えた第1領域に対し、前記第2フレーム画像の前記所定部位を捉えた第2領域が合致するように、前記第2領域を補正して変動成分画像を生成する第1生成工程と、前記組合せについて、前記第1フレーム画像と前記変動成分画像との差分画像を生成する第2生成工程とを備えることを特徴とする。
請求項1から請求項8の何れに記載の発明によっても、形状が変化する部位について、その部位以外に起因する変動成分を取り除いた画像が取得される。
また、請求項4に記載の発明によれば、演算量の低減により、演算の高速化が図られる。
また、請求項5に記載の発明によれば、フレーム画像を撮影したタイミングにおける心臓の周期的な動きの位相が精度良く検出される。
また、請求項6に記載の発明によれば、簡単な構成でフレーム画像を撮影したタイミングにおける心臓の周期的な動きが検出される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<画像取得システムの全体構成>
図1(a)は、本発明の実施形態に係る画像取得システム1の全体構成を例示する図であり、図1(b)は、画像取得システム1の構成を示すブロック図である。
図1(a)で示すように、画像取得システム1は、主に、画像生成装置2、医療用画像撮影装置5、及び心電計6を備えて構成されている。
また、図1(b)で示すように、画像生成装置2は、CPU21、RAM22、及びROM23をバスライン100に接続した一般的なコンピュータの構成となっている。またバスライン100には、画像などを表示する表示部3、ユーザからの入力を受け付けるキーボードとマウスとを含む操作部4、各種データを保存する固定ディスク24が、適宜、インターフェイス(I/F)を介する等して接続されている。
バスライン100には更に、伝送ケーブルのインターフェース(I/F)を介して医療用画像撮影装置5、及び心電計6がそれぞれ接続されている。なお、医療用画像撮影装置5から受信した画像データ(以下「画像」とも称する)、及び心電計6から受信した情報は、CPU21の制御の下、固定ディスク24に記憶することが可能である。
図1(b)で示すプログラムPGは、固定ディスク24に記憶される。画像生成装置2としての各種機能は、CPU21がプログラムPGに従って動作することにより実現される。
医療用画像撮影装置5は、例えば、X線撮影装置等によって構成され、撮影の対象である人物(撮影対象者)の内蔵等に含まれる所定部位を撮影する。また、心電計6は、心臓の動きをコントロールしている電気の変化を検出する。この心電計6は、例えば、CPU21からの制御信号に応答して、医療用画像撮影装置5による撮影動作と並行して、心臓の動きをコントロールしている電気の変化を検出する。
<画像生成装置の機能構成>
図2は、CPU21がプログラムPGに従って動作することにより画像生成装置2で実現される機能構成を他の構成とともに示す図である。図2で示す構成のうち、撮影制御部211、計測制御部212、画像取得部213、心電図取得部214、位相検出部215、対応画像認識部216、変動成分画像生成部217、差分画像生成部218、及び記憶制御部219が、CPU21等により実現される機能を示している。
撮影制御部211は、例えば、操作部4からの入力信号に応答して、医療用画像撮影装置5による所定部位の動画撮影の開始ならびに終了タイミングを制御する。
計測制御部212は、医療用画像撮影装置5における撮影対象者の動画撮影時に、心電計6により、撮影対象者の心臓の動きをコントロールしている電気の変化を検出するように制御する。なお、計測制御部212は、動画撮影の開始ならびに終了のタイミングを示す信号を撮影制御部211から取得する。
画像取得部213は、医療用画像撮影装置5によって撮影された動画像を取得する。この画像取得部213は、第1画像取得部213a及び第2画像取得部213bを有している。なお、画像取得部213で取得される各画像は、固定ディスク24に記憶され、その後、各画像処理によって得られる画像は、適宜一時的にRAM22に記憶されたり、固定ディスク24に記憶される。
第1画像取得部213aは、撮影対象者の内部を構成する所定部位(ここでは、肺)の形状が変化する状態(ここでは、呼吸により肺の形状が変化する様子)を捉えた動画像(ここでは、呼吸中肺動画像)を取得する。一方、第2画像取得部213bは、所定部位(ここでは、肺)の形状の変化が停止した状態(ここでは、呼吸の停止により肺の形状の変化が停止した状態)を捉えた動画像(ここでは、呼吸停止中肺動画像)を取得する。
なお、呼吸中肺動画像及び呼吸停止中肺動画像は、それぞれ、ユーザによる操作部4の操作に応答して得られる動画像であり、所定のフレームレート(例えば、30フレーム/秒)で所定期間(例えば、10秒間)における肺の状態を捉えた動画像である。
心電図取得部214は、心電計6によって検出された心臓の動きをコントロールしている電気の変化に基づき、いわゆる心電図を取得する。なお、心電図取得部214で取得される心電図に係る情報は、固定ディスク24に記憶される。図3は、心電図取得部214で取得される心電図の一部を例示する模式図である。
なお、ここでは、呼吸中肺動画像と、その呼吸中肺動画像を撮影した際における撮影対象者に係る心電図(呼吸中心電図)とが関連付けられて固定ディスク24等に記憶され、呼吸停止中肺動画像と、その呼吸停止中肺動画像を撮影した際における撮影対象者に係る心電図(呼吸停止中心電図)とが関連付けられて固定ディスク24等に記憶される。
位相検出部215は、心電図取得部214によって取得された心電図と、呼吸中肺動画像及び呼吸停止中肺動画像をそれぞれ構成する各フレーム画像が撮影されたタイミングとに基づき、各フレーム画像が撮影されたタイミングにおける撮影対象者の心臓の周期的な動き(拍動)の位相を検出する。ここでは、各フレーム画像と、心臓の拍動の位相とが対応付けられる。ここで対応付けられた情報は、RAM22又は固定ディスク24に適宜記憶される。なお、撮影時の位相検出方法については更に後述する。
対応画像認識部216は、位相検出部215による検出結果に基づき、呼吸中肺動画像を構成するフレーム画像(呼吸中フレーム画像)について、呼吸停止中肺動画像を構成する複数のフレーム画像(呼吸停止中フレーム画像)から、撮影されたタイミングにおける心臓の拍動の位相が略一致する1つの呼吸停止中フレーム画像を認識する。つまり、撮影時における心臓の拍動の位相が略一致する呼吸中フレーム画像と呼吸停止中フレーム画像との組合せが認識される。
ここでは、呼吸中肺動画像を構成する複数の呼吸中フレーム画像について、撮影されたタイミングにおける心臓の拍動の位相が略一致する呼吸停止中フレーム画像がそれぞれ認識される。つまり、撮影時における心臓の拍動の位相が略一致する呼吸中フレーム画像と呼吸停止中フレーム画像との複数通りの組合せが認識される。ここで認識された情報は、RAM22又は固定ディスク24に適宜記憶される。なお、フレーム画像の対応付け方法については更に後述する。
変動成分画像生成部217は、呼吸中フレーム画像の所定部位(ここでは肺)を捉えた領域(呼吸中肺野領域)に対して、呼吸停止中フレーム画像の所定部位を捉えた領域(呼吸停止中肺野領域)が合致するように、呼吸停止中肺野領域を補正した画像を生成する。ここで生成される画像は、所定部位の動き以外の変動成分(ここでは血流による変動成分)を捉えた画像(変動成分画像)となっている。
そして、ここでは、対応画像認識部216で認識された呼吸中フレーム画像と呼吸停止中フレーム画像との各組合せについて、呼吸中フレーム画像の呼吸中肺野領域に対し、呼吸停止中フレーム画像の呼吸停止中肺野領域が合致するように、呼吸停止中フレーム画像の呼吸停止中肺野領域が補正されて、変動成分画像がそれぞれ生成される。
なお、各変動成分画像を生成するためには、後述する煩雑な演算が必要となるため、演算量の低減及び演算の高速化等を考慮すると、所定部位を捉えた呼吸停止中肺野領域のみを補正した変動成分画像を生成することが好ましい。ここで生成された変動成分画像は、RAM22又は固定ディスク24に適宜記憶される。なお、変動成分画像の生成方法については更に後述する。
差分画像生成部218は、撮影時の心臓の拍動の位相が略一致する呼吸中フレーム画像と変動成分画像との組合せについて、呼吸中フレーム画像と変動成分画像との差分を示す画像(差分画像)を生成する。そして、ここでは、対応画像認識部216で認識された呼吸中フレーム画像と呼吸停止中フレーム画像との各組合せについて、差分画像が生成される。つまり、動画的な態様で差分画像を再生可能な動画像(差分動画像)が生成される。
記憶制御部219は、差分画像生成部218で生成された画像(差分画像及び差分動画像)を固定ディスク24に記憶する処理を制御する。なお、固定ディスク24に格納された差分画像や差分動画像は、操作部4からの入力に基づいて、表示部3において適宜可視的に出力される。
<撮影時の位相検出方法>
図3は、呼吸停止中肺動画像の撮影時に取得された心臓の動きをコントロールしている電気の変化を示す心電図を例示する図である。なお、図3では、横軸が時刻、縦軸が電気信号の大きさ(電圧)を示しており、いわゆるP波、R波、T波の形状をそれぞれ示す曲線Pp,Rp,Tpを含む電気信号の変化を示す曲線が示されている。
また、図4は、呼吸停止中肺動画像を構成する一部の呼吸停止中フレーム画像を例示する模式図であり、図4(a)〜(c)では、図3で示す時刻Is1〜Is3でそれぞれ撮影された呼吸停止中フレーム画像が示されている。なお、図4(a)〜(c)では、呼吸停止中肺野領域に斜線のハッチングが付されている。
図5は、呼吸中肺動画像の撮影時に取得された心臓の動きをコントロールしている電気の変化を示す心電図を例示する図である。なお、図5では、図3と同様に、横軸が時刻、縦軸が電気信号の大きさ(電圧)を示しており、いわゆるP波、R波、T波の形状をそれぞれ示す曲線Pp,Rp,Tpを含む電気信号の変化を示す曲線が示されている。
また、図6は、呼吸中肺動画像を構成する一部の呼吸中フレーム画像を例示する模式図であり、図6(a)〜(c)では、図5で示す時刻Im1〜Im3でそれぞれ撮影された呼吸中フレーム画像が示されている。なお、図6(a)〜(c)では、呼吸中肺野領域に砂地のハッチングが付されている。
本実施形態では、心電図の特徴的な形状(例えば、P,R,T波の形状等)に基づき、心臓の拍動の周期ならびに位相が認識され、各呼吸停止中フレーム画像及び各呼吸中フレーム画像が撮影された際の心臓の拍動の位相がそれぞれ検出される。
<フレーム画像の対応付け方法>
図7及び図8は、フレーム画像の対応付け方法を説明するための図である。
図7及び図8で示すように、各呼吸中フレーム画像に対して、撮影時の心臓の拍動の位相が略一致する呼吸停止中フレーム画像が対応付けられる。例えば、心臓の拍動の位相が等しい時刻Is1,Im1にそれぞれ撮影された呼吸停止中フレーム画像(図8(a))と呼吸中フレーム画像(図8(d))とが対応付けられ、心臓の拍動の位相が等しい時刻Is2,Im2にそれぞれ撮影された呼吸停止中フレーム画像(図8(b))と呼吸中フレーム画像(図8(e))とが対応付けられ、心臓の拍動の位相が等しい時刻Is3,Im3にそれぞれ撮影された呼吸停止中フレーム画像(図8(c))と呼吸中フレーム画像(図8(f))とが対応付けられる。
<変動成分画像の生成方法>
図9から図12は、変動成分画像の生成方法を説明するための図である。
ここでは、例えば、図9で示すように、呼吸停止中フレーム画像(図9(a))の呼吸停止中肺野領域(斜線ハッチング部)が、呼吸中フレーム画像(図9(c))の呼吸中肺野領域(砂地ハッチング部)に合致する形状となるように補正されることで、変動成分画像(図9(b))が生成される。つまり、2つの画像の間の呼吸中肺野領域と呼吸停止中肺野領域とのずれが補正される。
この2つの画像の間のずれを補正する手法としては、種々の公知の手法を採用することができ、例えば、一組の線分の変換(例えば、Feature-based image metamorphosis, ACM SIGGRAPH Computer Graphics archive, Volume 26, Issue 2, July 1992, p35-42.等参照)を利用する手法や、その他の手法(例えば、特開昭63−278183号公報等参照)等を採用することができる。
以下、一組の線分の変換を利用する手法について具体的に説明する。なお、ここでは、各フレーム画像の所定点(例えば左上の点)を基準点(例えば原点)とし、右方向をX軸方向とし、下方向をY軸方向とし、1画素毎に座標の値が1つずつ変化するものとする。
まず、図10(a),(b)で模式的に示すように、補正の対象である呼吸停止中肺野領域及び該呼吸停止中肺野領域に対応する呼吸中肺野領域について、多数(例えば200個程度)の特徴点(例えば、図10では黒丸が付された点)がそれぞれ検出される。この特徴点としては、例えば、呼吸停止中肺野領域及び呼吸中肺野領域の輪郭の変曲点や尖鋭な点や所定の階調を有する点等が挙げられる。なお、呼吸停止中肺野領域及び呼吸中肺野領域の輪郭を抽出する手法としては、種々の公知の手法を採用することができ、例えば、X線を用いて得られた画像(X線画像)における濃度の変化の特徴から肺野部の輪郭を求める手法(例えば、特開昭63−240832号公報等参照)や、その他の手法(例えば、特開平2−250180号公報等参照)等を採用することができる。
次に、呼吸停止中肺野領域内の任意の点Xと、呼吸中肺野領域内の任意の点X'との対応関係が求められる。ここでは、呼吸停止中肺野領域内の全ての画素について点Xと点X'との対応関係が認識される。
ここで、図11で示すように、上記の如く検出された呼吸停止中肺野領域の特徴点に含まれる2点P,Qと、上記の如く検出された呼吸中肺野領域の特徴点のうちの該2点P,Qに対応する2点P',Q'とに着目する。
図12は、点Xと点X'の対応関係の求め方を説明するための図である。
図12(a)では、点P'から点Q'へのベクトル(P'Q'ベクトル)、線分P'Q'から点X'への垂線と合致する点C'から点X'へのベクトル(C'X'ベクトル)、及び点P'から点C'へのベクトル(P'C'ベクトル)が示されている。一方、図12(b)では、点Pから点Qへのベクトル(PQベクトル)、線分PQから点Xへの垂線と合致する点Cから点Xへのベクトル(CXベクトル)、及び点Pから点Cへのベクトル(PCベクトル)が示されている。
ここで、2次元平面上で、P'Q'ベクトルがPQベクトルに変換される場合に、P'Q'ベクトルとC'X'ベクトルとP'C'ベクトルとの比と、PQベクトルとCXベクトルとPCベクトルとの比が一定になるように、点X'が点Xに変換されるものとする。
このとき、点Xと点X'との間に下式(1)〜(3)の関係が成立する。
Figure 0004935693
なお、uは線分PCの長さを線分PQの長さで割った(正規化した)スカラーを示し、vは直線PQから点Xまでの距離を示し、X'は点X'の座標を示している。また、(X−P)は点Xの座標の値から点Pの座標の値を引いた座標の変化値すなわち点Pから点Xへのベクトル(PXベクトル)を示し、(Q−P)は点Qの座標の値から点Pの座標の値を引いた座標の変化値すなわちPQベクトルを示し、Per(Q−P)はPQベクトルに対して垂直で且つ大きさが等しくCXベクトルと同じ方向を向いたベクトルを示し、Per(Q'−P')はP'Q'ベクトルに対して垂直で且つ大きさが等しくC'X'ベクトルと同じ方向を向いたベクトルを示し、P'は点P'の座標を示している。
このため、上式(1)の右辺については、分子はPXベクトルとPQベクトルとの内積を示し、分母はPQベクトルの大きさの2乗(線分PQの長さの2乗)を示している。上式(2)の右辺については、分子はPXベクトルとPer(Q−P)との内積を示し、分母はPQベクトルの大きさ(線分PQの長さ)を示している。また、上式(3)の右辺第3項の分母はP'Q'ベクトルの大きさ(線分PQの長さ)を示している。
ここで、呼吸停止中肺野領域について、多数の特徴点のうちの任意の2点が点P,Qとされ、呼吸中肺野領域について、この2点P,Qに対応する2点が点P',Q'と設定される。そして、呼吸停止中肺野領域内の任意の1点Xに対して、点Xと点X’との関係が多数求められる。但し、各点P,Q(及び点P',Q')の設定に対して求められる点Xと点X'との関係は完全には一致しない。そこで、加重平均が用いられて、各点Xについて、下式(4)〜(6)で示すような点X'と点Xとの関係が求められる。なお、加重平均としては、例えば、PQベクトルの大きさや、点P,Qの検出精度や、PQベクトルと点Xとの位置関係等を考慮した重み付けを用いるようにすれば良い。
Figure 0004935693
ここでは、点P,Qをn通り設定されるものとし、上式(4)〜(6)では、n通りの点P,Qの組合せのうち、i番目の点P,Qがそれぞれ点Pi,Qiと示されている。また、Xi'は、点PiからQiへのベクトル(Piiベクトル)に対して、上式(3)により求められる座標である。更に、a,b,pは定数であり、a,b,pの値が適宜変更されることで、呼吸停止中肺野領域の変形の仕方が調整される。また、上式(4)については、X'は点X'の座標を示し、Xは点Xの座標を示し、ωiは上式(5),(6)で規定される重みを示し、(Xi'−X)は点Xから点Xi'へのベクトル(XXi'ベクトル)を示している。
上式(5)で示すように、重みωiは、点Piから点Qiへのベクトル(Piiベクトル)のb乗を(a+DISTi)で割ってp乗することで求められる。なお、上式(6)で示す条件、u<0は、点Xが線分PQのP側の延長線に対する垂線の上に位置する条件であり、0≦u≦1は、点Xが線分PQの垂線の上に位置する条件であり、u<1は、点Xが線分PQのQ側の延長線に対する垂線の上に位置する条件である。
上式(4)で示すように、点Xの座標に対して、右辺第2項のXXi'ベクトルの加重平均が加算されることで、点Xに対応する点X'の座標が求まる。
そして、上式(1)〜(6)で求まる点Xと点X'との関係が、呼吸停止中肺野領域の全画素について求められると、呼吸停止中肺野領域が、呼吸中肺野領域に合致するように補正される。このような、2つの画像間のずれの補正は、画像領域の非線形の拡大及び縮小を行う画像処理であり、例えば、非線形のスケーリングを行う処理と称することができる。
<差分画像の生成>
図13は、差分画像の生成を説明するための模式図である。
図13で示すように、撮影時の心臓の拍動の位相が略一致する呼吸中フレーム画像(図13(a))と変動成分画像(図13(b))との組合せについて、呼吸中フレーム画像と変動成分画像との差分画像(図13(c))が生成される。このような差分画像が、呼吸中肺動画像を構成する各呼吸中フレーム画像に対して生成されることで、血流の影響が除去された所定部位の動きを捉えた動画像が得られる。なお、差分画像において肺の輪郭が不明瞭とならないように、変動成分画像における肺の輪郭を適宜調整する等しても良い。
以上のように、本発明の実施形態に係る画像取得システム1では、形状が変化する所定部位(ここでは、肺)について、その所定部位以外に起因する変動成分(ここでは血流による変動成分)を取り除いた画像が取得される。このため、形状が変化する所定部位の特徴と他の特徴とを区別して視認することができ、診断が容易に可能となる。特に、所定部位以外に起因する変動成分を取り除いた動画像を得ることで、診断が更に容易となる。
<変形例>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
◎例えば、上記実施形態では、心臓の動きをコントロールしている電気の変化が検出されることで、各フレーム画像の撮影時における心臓の拍動の位相が検出されたが、これに限られない。例えば、呼吸中肺動画像及び呼吸停止中肺動画像のように心臓を含む領域を捉えた画像を用いた画像処理により、各フレーム画像の撮影時における心臓の拍動の位相が検出される構成が採用されても良い。以下、具体例を挙げて説明する。
図14(a)は、本発明の変形例に係る画像取得システム1Aの全体構成を例示する図であり、図14(b)は、画像取得システム1Aの構成を示すブロック図である。
画像取得システム1Aは、図1(a),(b)で示された画像取得システム1から心電計6が取り除かれ、プログラムPGがプログラムPGAに変更され、画像生成装置2が画像生成装置2Aに変更された構成を有する。なお、図14(a),(b)では、図1(a),(b)で示した構成と同様な部分については、同じ符号を付して説明を省略する。
図15は、CPU21がプログラムPGAに従って動作することにより変形例に係る画像生成装置2Aで実現される機能構成を他の構成とともに示す図である。図15で示す機能構成は、図2で示された機能構成から計測制御部212及び心電図取得部214が削除され、位相検出部215が位相検出部215Aに変更されたものとなっている。なお、図15では、図2で示した構成と同様な部分については、同じ符号を付して説明を省略する。
以下、変形例に係る画像生成装置2Aの機能構成について、上記実施形態に係る画像生成装置2と異なる部分である位相検出部215Aについて説明する。
位相検出部215Aは、呼吸中肺動画像及び呼吸停止中肺動画像を用いた画像処理により、各呼吸中フレーム画像及び各呼吸停止中フレーム画像が撮影されたタイミングにおける心臓の拍動の位相を検出する。ここでは、各フレーム画像と、心臓の拍動の位相とが対応付けられる。ここで対応付けられた情報は、RAM22又は固定ディスク24に適宜記憶される。
ここで、変形例に係る撮影時の位相検出方法について説明する。
ここでは、図16で示すように、各呼吸中フレーム画像及び各呼吸停止中フレーム画像について、所定点(例えば左上の点)を基準点(例えば原点)とし、右方向をX軸方向とし、下方向をY軸方向とし、1画素毎に座標の値が1つずつ変化するものとする。
図17は、呼吸停止中肺動画像で捉えられた心臓の横幅の変動を例示する模式図である。図17(a)〜(c)では、心臓が拡張していく過程で、心臓の横幅がw1からw3へと大きくなっていく状態が例示されている。
ここでは、呼吸中肺動画像及び呼吸停止中肺動画像で、撮影対象の所定部位である肺とともに心臓も捉えられていることが利用される。詳細には、呼吸中肺動画像及び呼吸停止中肺動画像について、心臓の横幅の変動が検出されることで、各呼吸中フレーム画像及び各呼吸停止中フレーム画像が撮影されたタイミングにおける心臓の拍動の位相が検出される。例えば、心臓の横幅が心臓の拍動の位相として検出されても良い。
各呼吸中フレーム画像及び各呼吸停止中フレーム画像から、心臓の横幅を検出する手法としては、例えば、心臓の輪郭を検出して行う手法等が挙げられる。そして、この心臓の輪郭を検出する手法としては、種々の公知の手法を採用することができ、例えば、心臓の形状を示すモデル(心臓モデル)を用いて、X線画像中の特徴点と、心臓モデルの特徴点とを合わせて行くことで、心臓の輪郭を検出する手法(例えば、"Image feature analysis and computer-aided diagnosis in digital radiography: Automated analysis of sizes of heart and lung in chest images", Nobuyuki Nakamori et al., Medical Physics, Volume 17, Issue 3, May,1990, pp.342-350.等参照)等を採用することができる。
図18は、呼吸停止中肺動画像を構成する複数の呼吸停止中フレーム画像について、撮影された時刻と心臓の横幅との関係を例示する模式図である。図18では、横軸が時刻、縦軸が心臓の横幅を示し、丸印が検出された心臓の横幅の値を示している。
ここで、時刻tで捉えられた心臓の横幅をHwt、時刻t+1で捉えられた心臓の横幅をHwt+1とし、(Hwt+1−Hwt)≧0が成立する場合には、時刻tで捉えられた呼吸停止中フレーム画像が心臓の拡張時に分類され、(Hwt+1−Hwt)<0が成立する場合には、時刻tで捉えられた呼吸停止中フレーム画像が心臓の収縮時に分類される。
図19は、呼吸停止中肺動画像を構成する複数の呼吸停止中フレーム画像が心臓の拡張時と収縮時とに分類された状態を例示する模式図である。図19では、拡張時に分類された各呼吸停止中フレーム画像に係る心臓の横幅を示す丸印に斜線のハッチングが付され、収縮時に分類された各呼吸停止中フレーム画像に係る心臓の横幅を示す丸印に砂地のハッチングが付され、拡張時の期間Peと収縮時の期間Pcとが示されている。より具体的には、丸印p1,p2,p5,p6,p10,p11には斜線ハッチングが付され、丸印p3,p4,p7〜p9,p12,p13には砂地ハッチングが付されている。
次に、拡張時に分類された複数の呼吸停止中フレーム画像が、心臓の横幅の拡張順に並べ替えられ、収縮時に分類された各呼吸停止中フレーム画像が、心臓の横幅の収縮順に並べ替えられる。
図20は、複数の呼吸停止中フレーム画像が拡張順と収縮順とに並び替えられた状態を例示する図である。
図20では、図19で示された丸印p1〜p13のうち、斜線ハッチングが付された丸印p1,p2,p5,p6,p10,p11が心臓の横幅の小さな順(丸印p1,p5,p10,p6,p11,p2の順)に並べ替えられ、砂地ハッチングが付された丸印p3,p4,p7〜p9,p12,p13が心臓の横幅の大きな順(丸印p7,p3,p12,p13,p8,p4,p9の順)に並べ替えられた状態が示されている。
図21は、呼吸中肺動画像を構成する複数の呼吸中フレーム画像について、撮影された時刻と心臓の横幅との関係を例示する模式図である。なお、各呼吸中フレーム画像に係る心臓の横幅は、各呼吸停止中フレーム画像から心臓の横幅を求めた手法と同様な手法により、各呼吸中フレーム画像から求められる。
図21では、丸印が心臓の横幅の値を示しており、図19と同様に、拡張時に分類された各呼吸中フレーム画像に係る心臓の横幅を示す丸印に斜線のハッチングが付され、収縮時に分類された各呼吸中フレーム画像に係る心臓の横幅を示す丸印に砂地のハッチングが付され、拡張時の期間Peと収縮時の期間Pcとが示されている。より具体的には、丸印q1,q2,q5,q6,q10,q11には斜線ハッチングが付され、丸印q3,q4,q7〜q9,q12,q13には砂地ハッチングが付されている。なお、各呼吸中フレーム画像を分類する手法は、各呼吸停止中フレーム画像を分類する手法と同様なものが用いられる。
そして、図21で示すような拡張時と収縮時とに分類された各呼吸中フレーム画像について、各呼吸中フレーム画像と撮影時の心臓の拍動の位相が略一致する呼吸停止中フレーム画像が、図20で示すような複数の呼吸停止中フレーム画像から認識される。ここでは、拡張時への分類状況、収縮時への分類状況、及び心臓の横幅の3つの情報に基づいて、呼吸中フレーム画像に対応する呼吸停止中フレーム画像が認識される。
詳細には、拡張時に分類された各呼吸中フレーム画像に対しては、図20で示すように、拡張時に分類され且つ心臓の横幅が小さな順に並べられた複数の呼吸停止中フレーム画像から心臓の横幅が最も近い呼吸停止中フレーム画像が認識される。一方、収縮時に分類された各呼吸中フレーム画像に対しては、図20で示すように、収縮時に分類され且つ心臓の横幅が大きな順に並べられた複数の呼吸停止中フレーム画像から心臓の横幅が最も近い呼吸停止中フレーム画像が認識される。例えば、丸印q2に係る呼吸中フレーム画像に対して、丸印p6に係る呼吸停止中フレーム画像が認識され、丸印q7に係る呼吸中フレーム画像に対して、丸印p7に係る呼吸停止中フレーム画像が認識され、丸印q13に係る呼吸中フレーム画像に対して、丸印p13に係る呼吸停止中フレーム画像が認識される。
なお、図18から図21では、図示の複雑化を防ぐ目的で、心臓の拍動の1周期中に撮影されるフレーム画像の数を少ないものとしていたが、実際には、心臓の拍動の1周期中に撮影されるフレーム画像の数は多数(例えば、25枚程度)となる。このため、心臓の拍動の数周期について、呼吸中肺動画像及び呼吸停止中肺動画像が撮影されれば、呼吸中肺動画像を構成する全呼吸中フレーム画像について、心臓の拍動の位相が略一致する呼吸停止中フレーム画像が認識される。
このように、呼吸中肺動画像及び呼吸停止中肺動画像を用いた画像処理により、各フレーム画像の撮影時における心臓の拍動の位相が検出される構成によれば、心電計6等といった特別な構成を設けることなく、簡単な構成で各フレーム画像の撮影時における心臓の周期的な動きが検出される。
但し、呼吸中肺動画像及び呼吸停止中肺動画像を用いた画像処理により、各フレーム画像の撮影時における心臓の拍動の位相が検出される構成では、動画像を撮影するいわゆるフレームレートが比較的小さな場合等では、心臓の最大拡張時と最大収縮時とを精度良く認識することが難しい傾向にある。このため、各フレーム画像の撮影時における心臓の周期的な動きの位相を精度良く検出する観点から言えば、上記実施形態で示したように、心臓の動きをコントロールしている電気の変化を検出して、各フレーム画像の撮影時における心臓の拍動の位相が検出される方が好ましい。
なお、呼吸停止中肺動画像を構成する複数の呼吸停止中フレーム画像が拡張時と収縮時とに分類されて並び替えられるのは、心臓の横幅だけで心臓の拍動の位相が判断されると、拡張時と収縮時との区別が付かなくなる不具合を回避するためである。
◎また、上記実施形態では、差分動画像が生成されたが、これに限られない。例えば、1つの呼吸中フレーム画像について、心臓の拍動の位相が略一致する1つの呼吸停止中フレーム画像が認識されて、その1つの呼吸中フレーム画像と1つの呼吸停止中フレーム画像とに基づき、1つの差分フレーム画像が生成されても良い。このような構成であっても、形状が変化する所定部位について、その所定部位以外に起因する変動成分を取り除いた画像が取得される。但し、所定部位の動きを視認して、より良い診断を行う観点から言えば、上記実施形態のように、差分動画像を生成する方が好ましい。
◎また、上記実施形態では、撮影対象である所定部位が肺であったが、これに限られない。例えば、撮影対象である所定部位が、鍵や筋などといった形状が変化する部位であっても良い。つまり、所定部位は、その所定部位を単に撮影しただけでは、所定部位の周辺に位置する血管を流れる血流等といった所定部位以外に起因する変動成分の影響を受けた画像が取得されてしまうような部位であれば良い。
◎また、上記実施形態では、人物の内蔵に含まれる所定部位が撮影対象であったが、これに限られず、撮影対象が、動物一般の内部を構成する部位であっても良い。
◎また、上記実施形態では、X線を用いた撮影によって所定部位の画像が取得されたが、これに限られない。例えば、核磁気共鳴画像法(MRI)等を用いて所定部位の透過像が取得されても良い。
本発明の実施形態に係る画像取得システムの全体構成を例示する図である。 本発明の実施形態に係る画像生成装置の機能構成を示すブロック図である。 心電図の一部を例示する模式図である。 呼吸停止中フレーム画像を例示する模式図である。 心電図の一部を例示する模式図である。 呼吸中フレーム画像を例示する模式図である。 フレーム画像の対応付け方法を説明するための図である。 フレーム画像の対応付け方法を説明するための図である。 変動成分画像の生成方法を説明するための図である。 変動成分画像の生成方法を説明するための図である。 変動成分画像の生成方法を説明するための図である。 変動成分画像の生成方法を説明するための図である。 差分画像の生成を説明するための模式図である。 本発明の変形例に係る画像取得システムの全体構成を例示する図である。 本発明の変形例に係る画像生成装置の機能構成を示すブロック図である。 画像に対する座標軸の設定状態を例示する図である。 心臓の横幅の変動を例示する模式図である。 呼吸停止中肺動画像に係る心臓の横幅の変動サイクルを例示する模式図である。 呼吸停止中肺動画像に係る心臓の横幅の変動サイクルを例示する模式図である。 呼吸停止中フレーム画像を拡張順と収縮順とに並び替えた図である。 呼吸中肺動画像に係る心臓の横幅の変動サイクルを例示する模式図である。
符号の説明
1,1A 画像取得システム
2,2A 画像生成装置
5 医療用画像撮影装置
6 心電計
21 CPU
22 RAM
23 ROM
211 撮影制御部
212 計測制御部
213 画像取得部
213a 第1画像取得部
213b 第2画像取得部
214 心電図取得部
215,215A 位相検出部
216 対応画像認識部
217 変動成分画像生成部
218 差分画像生成部
219 記憶制御部
PG,PGA プログラム

Claims (8)

  1. 動物の内部を構成する所定部位の形状が変化する状態を捉えた第1動画像を取得する第1取得手段と、
    前記所定部位の形状の変化が停止した状態を捉えた第2動画像を取得する第2取得手段と、
    前記第1動画像に含まれる複数の第1フレーム画像がそれぞれ撮影されたタイミングにおける前記動物の心臓の周期的な動きの位相と、前記第2動画像に含まれる複数の第2フレーム画像がそれぞれ撮影されたタイミングにおける前記心臓の周期的な動きの位相と、を検出する検出手段と、
    前記検出手段による検出結果に応じて、前記心臓の周期的な動きの位相が略一致するタイミングにおいて撮影された前記第1フレーム画像と前記第2フレーム画像との組合せを認識する認識手段と、
    前記組合せについて、前記第1フレーム画像の前記所定部位を捉えた第1領域に対し、前記第2フレーム画像の前記所定部位を捉えた第2領域が合致するように、前記第2領域を補正して変動成分画像を生成する第1生成手段と、
    前記組合せについて、前記第1フレーム画像と前記変動成分画像との差分画像を生成する第2生成手段と、
    を備えることを特徴とする画像生成装置。
  2. 請求項1に記載の画像生成装置であって、
    前記認識手段が、
    前記検出手段による検出結果に応じて、前記心臓の周期的な動きの位相が略一致するタイミングにおいて撮影された前記第1フレーム画像と前記第2フレーム画像との複数の組合せをそれぞれ認識し、
    前記第1生成手段が、
    各前記組合せについて、前記第1フレーム画像の前記所定部位を捉えた第1領域に対し、前記第2フレーム画像の前記所定部位を捉えた第2領域が合致するように、前記第2領域を補正して変動成分画像をそれぞれ生成し、
    前記第2生成手段が、
    各前記組合せについて、前記第1フレーム画像と前記変動成分画像との差分画像をそれぞれ生成することを特徴とする画像生成装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の画像生成装置であって、
    前記所定部位が、肺を含むことを特徴とする画像生成装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の画像生成装置であって、
    前記第1生成手段が、
    前記第1領域に対して、前記第2領域が合致するように、前記第2領域のみを補正して前記変動成分画像を生成することを特徴とする画像生成装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れかに記載の画像生成装置であって、
    前記検出手段が、
    前記心臓の動きをコントロールしている電気の変化を用いて前記心臓の周期的な動きの位相を検出することを特徴とする画像生成装置。
  6. 請求項1から請求項4の何れかに記載の画像生成装置であって、
    前記第1及び第2動画像が、
    それぞれ前記心臓を含む領域を捉えた動画像であり、
    前記検出手段が、
    前記第1及び第2動画像で捉えられた心臓の形状の変化に基づき、前記心臓の周期的な動きの位相を検出することを特徴とする画像生成装置。
  7. 画像生成装置に含まれるコンピュータによって実行されることにより、前記画像生成装置を、請求項1から請求項6の何れかに記載の画像生成装置として機能させるプログラム。
  8. 動物の内部を構成する所定部位の形状が変化する状態を捉えた第1動画像を取得する第1取得工程と、
    前記所定部位の形状の変化が停止した状態を捉えた第2動画像を取得する第2取得工程と、
    前記第1動画像に含まれる複数の第1フレーム画像がそれぞれ撮影されたタイミングにおける前記動物の心臓の周期的な動きの位相と、前記第2動画像に含まれる複数の第2フレーム画像がそれぞれ撮影されたタイミングにおける前記心臓の周期的な動きの位相と、を検出する検出工程と、
    前記検出工程における検出結果に応じて、前記心臓の周期的な動きの位相が略一致するタイミングにおいて撮影された前記第1フレーム画像と前記第2フレーム画像との組合せを認識する認識工程と、
    前記組合せについて、前記第1フレーム画像の前記所定部位を捉えた第1領域に対し、前記第2フレーム画像の前記所定部位を捉えた第2領域が合致するように、前記第2領域を補正して変動成分画像を生成する第1生成工程と、
    前記組合せについて、前記第1フレーム画像と前記変動成分画像との差分画像を生成する第2生成工程と、
    を備えることを特徴とする画像生成方法。
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