JP4935438B2 - 液晶表示パネル用のバックライトユニットおよび液晶表示装置 - Google Patents
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Description
このような液晶表示装置は透過型であり、液晶パネルの背面側に光源を配設し、この光源からの光を面発光に変換して液晶パネルを照射する面光源装置、いわゆる、バックライトが採用されている。
このようなバックライトの方式には、大別して冷陰極管等の光源を光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板の側端部に沿って取付け、光源からの光を導光板内で多重反射させる導光板ライトガイド方式(エッジライト方式)と、導光板を用いない液晶パネルの背面に光源を配置した直下型方式とがあるが、最近では、20インチ以下の小型液晶表示装置には、低消費電力化が図れ、薄型化の容易な導光体ライトガイド方式が主流となり、それ以外では直下型方式が用いられている。
光学シート(BEF)27は、基材上に、光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)で、断面三角形状の単位プリズムが一方向に周期的に配列されたフィルムであり、軸外( o f f - a x i s)からの光を集光し、この光を視聴者に向けて軸上(o n - a x i s )に方向転換( r e d i r e c t)またはリサイクル( r e c y c l e)するため、光源からの光を有効利用できるものとしている。
尚、ここではフィルム状の光学シート、シート状の光学シートを総称して光学シートとも言う。
しかし、図3(b)に示すバックライトユニットの場合、液晶表示装置に用いられた際、最も光源側の光学シート26が、光源点灯時、その表裏に、特に、乾燥度合の差が生じて、光源31側に凹、液晶表示パネル19側に凸になり、場合によっては、液晶表示パネル19を押し、表示される画像に悪影響を与えることがあり、問題となっていた。
本発明はこれに対応するもので、複数枚の光学シートを重ねて、平面状に保持し、その一方側を入光側、他方側を出光側として、入光側に複数の線状光源を並列に配し、該複数枚の光学シートを介して光源からの光を液晶表示パネルへ供給する、液晶表示パネル用のバックライトユニットで、従来の、液晶表示装置に用いられた際に、最も光源側の光学シートが、光源点灯時、その表裏に、特に、吸湿率の差(乾燥度合の差とも言う)が生じて、光源側に凹、液晶表示パネル側に凸になり、場合によっては、液晶表示パネルを押し、表示される画像に悪影響を与えることがある、という問題を解決できる液晶表示パネル用のバックライトユニットを提供しようとするものである。
そして、上記の液晶表示パネル用のバックライトユニットであって、前記複数枚の光学シートの中で、最も光源側の光学シートの厚さをt、ヤング率をE0 とし、前記最も光源側の光学シート以外の光学シートで、その厚さをT、そのヤング率をEとしたとき、 E 0 ×t3 <E×T3 (1)
(1)式の関係を満たす光学シートが、1枚以上有することを特徴とするものである。
そしてまた、上記いずれかの液晶表示パネル用のバックライトユニットであって、最も剛性の大きい光学シートの光源側及び液晶表示パネル側に、それよりも剛性の小さい光学シートが配置されていることを特徴とするものである。
また、上記いずれかの液晶表示パネル用のバックライトユニットであって、前記最も光源側の光学シートは、複数の、先端断面が円弧状の接触部をもつシート支持冶具で、二次元的に複数箇所で接触して保持されており、該複数の支持冶具間の最小間隔をL、光学シートの密度をρとし、該最も光源側の光学シートの厚さをtとしたとき、ヤング率をEとし、重力加速度をgとして、
t>15×ρ×g ×L4 /8×E×t2 (2)
(2)式の関係を満たすことを特徴とするものであり、前記シート支持冶具は、接触部を透明とするものであることを特徴とするものである。
また、上記いずれかの液晶表示パネル用のバックライトユニットであって、前記複数枚の光学シートの中で、少なくとも1 枚は、出光面側に複数のレンズアレイが形成されていることを特徴とするものであり、出光面側に複数のレンズアレイが形成されている光学シートの中の1枚の光学シートが、前記複数枚の光学シートの中で、最も剛性の大きいシートであることを特徴とするものである。
尚、(2)式の、L、ρ、t、E、gについて、それぞれ、単位を付けて示すと、L[m]、ρ[kg/m3 ]、t[m]、E[N/m2 ]、g[m/sec2 ]となる。
本発明の液晶表示パネル用のバックライトユニットは、このようにすることにより、複数枚の光学シートを重ねて、平面状に保持し、その一方側を入光側、他方側を出光側として、入光側に複数の光源を配し、該複数枚の光学シートを介して光源からの光を液晶表示パネルへ供給する、液晶表示パネル用のバックライトユニットで、従来の、液晶表示装置に用いられた際に、最も光源側の光学シートが、光源点灯時、その表裏に、特に、吸湿率の差が生じて、光源側に凹、液晶表示パネル側に凸になり、場合によっては、液晶表示パネルを押し、表示される画像に悪影響を与えることがある、という問題を解決できる液晶表示パネル用のバックライトユニットの提供を可能としている。
具体的には、複数枚の光学シートのうち、最も剛性の大きい光学シートの剛性が、最も光源側の光学シートの剛性よりも大きいことにより、更に具体的には、前記複数枚の光学シートの中で、最も光源側の光学シートの厚さをt、ヤング率をE0とし、前記最も光源側の光学シート以外の光学シートで、その厚さをT、そのヤング率をEとしたとき、
E0×t3<E×T3 (1)
(1)式の関係を満たす光学シートを、1枚以上有することにより、これを達成している。
詳しくは、液晶表示装置に用いられた際に、最も光源側の光学シートは、光源点灯時、その光源側の乾燥は激しく、表裏の吸湿率の差が大きくなるが、それ以外の光学シートについては、表裏の吸湿率の差は、ほとんど生じない、あるいは、小さい。
このため、光源点灯により、最も光源側の光学シートのみ、大きく、吸湿率の差が生じて、光源側に凹、液晶表示パネル側に凸に反るが、反った最も光源側の光学シートに押されて、あるいは他の光学シートを介して間接的に押されて、最も剛性の大きい光学シートも押されるようになった場合、最も剛性の大きい光学シートの剛性が、最も光源側の光学シートの剛性よりも大きいため、ここから液晶表示パネル側への変形を抑制できる。
また、温度は光学シートの表裏では大きく差はでないため、表裏の温度の差が、最も光源側の光学シートの上記反りには、ほとんど影響していない。
このように認識するにいたり、本発明をなしたものである。
そして、最も剛性の大きい光学シートの光源側及び液晶表示パネル側に、それよりも剛性の小さい光学シートが配置されている形態とすることにより、特に、最も剛性の大きい光学シートの表裏の吸湿率の差を小さくでき、表裏の吸湿率の差による反りを起こりにくくできる。
t>15×ρ×g×L4/8×E×t2 (2)
(2)式の関係を満たす形態とすることにより、前記複数枚の光学シートを水平にして、シート支持冶具で保持する場合においても、その自重による反り(ここでは、水平方向に直交する変位量)を、厚さ以内に抑えることができ、反りを実用レベルとしている。
(2)式の右辺は自重による反りの最大量である。
尚、このような反りは、ある閾値を越えると急激に大きくなるが、このような状態を、座屈とも言うが、(2)式は座屈がおきない関係を示している。
前記シート支持冶具は、接触部を透明とするものであることにより、光源からの光が支治具により遮られる影響を少ないものとしている。
特に、出光面側に複数のレンズアレイが形成されている光学シートの中の1枚の光学シートが、前記複数枚の光学シートの中で、最も剛性の大きいシートである形態とすることにより、安定してバランス良く光の指向性を制御できるものとしている。
これにより、複数枚の光学シートを重ねて、平面状に保持し、その一方側を入光側、他方側を出光側として、入光側に複数の線状光源を並列に配し、該複数枚の光学シートを介して光源からの光を液晶表示パネルへ供給する、液晶表示パネル用のバックライトユニットを、液晶表示パネルの背面に配置した透過型の液晶表示装置であって、従来の、最も光源側の光学シートが、光源点灯時、その表裏に、特に、吸湿率の差が生じて、光源側に凹、液晶表示パネル側に凸になり、場合によっては、液晶表示パネルを押し、表示される画像に悪影響を与えることがある、という問題を解決できる液晶表示装置の提供を可能とした。
図1(a)は本発明の液晶表示パネル用のバックライトユニットの実施の形態の1例とそれを用いた液晶表示装置の概略断面図で、図1(b)は支持治具の配列状態を図1(a)のA1方向からみた支持治具の配置状態を示した図で、図2は図1(a)に示す液晶表示パネル用のバックライトユニットと液晶表示装置を水平方向にした状態を示した概略断面図である。
尚、図1(a)は各光学シート鉛直方向に立てた状態の図で、その下側は所定の治具により周辺部が支持されているが、ここではそれを省略して示している。
図1〜図2中、10は(液晶表示パネル用の)バックライトユニット、11〜13は光学シート、15は(線状の)光源、16は反射板、18は支持治具、18aは接触部、18bは支持部、19は液晶表示パネルである。
本例の液晶表示パネル用のバックライトユニット10は、3枚の光学シート11〜13を重ねて、平面状に保持し、その一方側(図1(a)では光源15側)を入光側、他方側(図1(a)では液晶表示パネル19側)を出光側として、入光側に複数の線状光源を並列に配し、3枚の光学シート11〜13を介して光源15からの光を液晶表示パネル19へ供給する、液晶表示パネル用のバックライトユニットである。
ここでは、光学シート12が、出光面側に複数のレンズアレイが形成されている光学シートで3枚の光学シート11〜13の中で、最も剛性の大きいシートである。
光学シート11、13は拡散シートからなる。
そして、特に、3枚の光学シートのうち、最も剛性の大きい光学シート12の剛性が、最も光源側の光学シート11の剛性よりも大きく、具体的には、最も光源側の光学シート11の厚さ、ヤング率が、それぞれ、t、E0 で、真ん中に配する光学シート12の厚さ、ヤング率が、それぞれ、T、Eで、下記(1)式の関係を満たす。
E 0 ×t3 <E×T3 (1)
このような構成とすることにより、図1(a)のようにして液晶表示装置に用いられた際に、最も光源側の光学シート11が、光源点灯時、その表裏に、特に、吸湿率の差が生じて、光源側に凹、液晶表示パネル19側に凸になり、場合によっては、液晶表示パネル19を押し、表示される画像に悪影響を与えることがある、という問題を解決できるものとしている。
又、高剛性の、最も剛性の大きい光学シート12が最も光源側に配してはいないので、表裏の吸湿率の変化による反りは、高剛性の、最も剛性の大きい光学シート12には起こりにくい。
ここでは、支持治具18自体はその支持部18bを反射板に固定している。
液晶表示装置の形態で、光学シート11〜13を、図2に示すように、水平方向にして用いることもあり、特に、本例においては、該複数の支持冶具間の最小間隔をL、光学シートの密度をρとし、該最も光源側の光学シート11の厚さをtとしたとき、ヤング率をEとし、重力加速度をgとして、下記の(2)式を満たす。
t>15×ρ×g ×L4 /8×E×t2 (2)
これにより、光学シート11について、その自重による反り(ここでは、水平方向に直交する変位量)を、厚さ以内に抑えることができ、反りを実用レベルとしている。
また、シート支持冶具18の接触部18aは透明であり、光源15からの光が支持治具18により遮られる影響を少ないものとしている。
光学シート12は、複数のレンズアレイが形成されている光学シートで、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネイト)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)等を用いて、当該技術分野では良く知られている押し出し成型法、射出成型法、あるいは熱プレス成型法によって形成される。
あるいは、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネイト)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PE(ポリエチレン)等を基材として、その上に紫外線硬化樹脂を配置する紫外線キュアリング成型法によって形成する。
勿論、市販のBEF等を用いても良い。
光源としては、冷陰極管等が用いられる。
反射板としては、反射性の金属板や金属層を配したものが用いられる。
また、本発明の液晶表示装置も、図1(a)に示す構成のバックライトユニット10を液晶表示パネル19の背面に配置した透過型の液晶表示装置に限定はされない。 光学シート11〜13に代え、他の複数の光学シートを重ねて保持した構造の光学シート群をバックライトユニットに組み入れたもので、最も剛性の大きい光学シートの剛性が、最も光源側の光学シートの剛性よりも大きいものであり、且つ、バックライトユニットの光学的機能を発揮できるバックライトユニットであれば良い。
また、用いるバックライト用の光源(図1の15に相当)としては、冷陰極管等の線状光源が好ましいが、均一に全面照射でき、実用に耐えるものであれば、これに限定はされない。
11〜13 光学シート
15 (線状の)光源
16 反射板
18 支持治具
18a 接触部
18b 支持部
19 液晶表示パネル
20 光学シート
21 拡散層
22 接着層
23 反射層
24 レンズシート
25 光学シート群
26〜28 光学シート
31 (線状の)光源
32 反射板
Claims (6)
- 複数枚の光学シートを重ねて、平面状に保持し、その一方側を入光側、他方側を出光側として、入光側に複数の光源を配し、該複数枚の光学シートを介して光源からの光を液晶表示パネルへ供給する、液晶表示パネル用のバックライトユニットであって、
前記複数枚の光学シートのうち、最も剛性の大きい光学シートの剛性が、最も光源側の光学シートの剛性よりも大きく、
前記複数枚の光学シートの中で、最も光源側の光学シートの厚さをt、ヤング率をE 0 とし、前記最も光源側の光学シート以外の光学シートで、その厚さをT、そのヤング率をEとしたとき、
E 0 ×t 3 <E×T 3 (1)
(1)式の関係を満たす光学シートを、1枚以上有し、
前記最も光源側の光学シートは、複数の、先端断面が円弧状の接触部をもつシート支持冶具で、二次元的に複数箇所で接触して保持されており、該複数の支持冶具間の最小間隔をL、光学シートの密度をρとし、該最も光源側の光学シートの厚さをtとしたとき、ヤング率をEとし、重力加速度をgとして、
t>15×ρ×g×L 4 /8×E×t 2 (2)
(2)式の関係を満たすこと
を特徴とする液晶表示パネル用のバックライトユニット。 - 請求項1に記載の液晶表示パネル用のバックライトユニットであって、
最も剛性の大きい光学シートの光源側及び液晶表示パネル側に、それよりも剛性の小さい光学シートが配置されていること
を特徴とする液晶表示パネル用のバックライトユニット。 - 請求項1又は請求項2に記載の液晶表示パネル用のバックライト部であって、
前記シート支持冶具は、接触部を透明とするものであること
を特徴とする液晶表示パネル用のバックライトユニット。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の液晶表示パネル用のバックライトユニットであって、
前記複数枚の光学シートの中で、少なくとも1枚は、出光面側に複数のレンズアレイが形成されていること
を特徴とする液晶表示パネル用のバックライトユニット。 - 請求項4に記載の液晶表示パネル用のバックライトユニットであって、
出光面側に複数のレンズアレイが形成されている光学シートの中の1枚の光学シートが、前記複数枚の光学シートの中で、最も剛性の大きいシートであること
を特徴とする液晶表示パネル用のバックライトユニット。 - バックライトユニットを液晶表示パネルの背面に配置した透過型の液晶表示装置であって、
前記バックライトユニットとして、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の前記液晶表示パネル用のバックライトユニットを用いたこと
を特徴とする液晶表示装置。
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