JP4935142B2 - コンバイン - Google Patents
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そして、一連の農作業を効率よく行うために、一台のコンバインに多くの操作スイッチ類が設けられ、コンバインの操縦席のある運転台には、各種操作用の操作スイッチ類及び作業内容、車速などを表示する表示装置等が所狭しと配置されている。したがって、コンバインを操縦するオペレータにとっては、各種の操作スイッチ類の機能が判別しにくく、瞬時にどの操作スイッチを操作すれば良いのか判断が難しいため、誤操作を招く場合もある。
請求項1記載の発明は、車体(2)の下部に左右の走行クローラ(3)を備えた走行装置本体(4)を設け、
車体(2)の前端側に刈取装置(9)を設け、車体(2)の上部には脱穀装置(10)とグレンタンク(13)を設け、グレンタンク(13)の前側に操縦席(20)を備えた運転台(25)を設け、
運転台(25)の左側の部位にスイッチパネル(40)と走行クローラ(3)を無段階に変速させる変速レバー(22)とを設け、
運転台(25)の右側面にオペレータの乗降用の空間が設けられ、
運転台(25)の右側前方の部位には、操向レバー(28)と、該操向レバー(28)を操作する時に操作腕や操作手を置くためのハンドレスト(35)と、該ハンドレスト(35)を支持し、かつオペレータが乗降する時の支えとなるアーム(35a)を設け、
操向レバー(28)の左側にモニタパネル部(39)を配置し、該モニタパネル部(39)の中央部に表示パネル部(38)を配置し、
操縦席(20)の左前方にあるスイッチパネル(40)には、エンジン回転速度をアイドリング回転速度から定格回転速度に自動的に調整するための調整ダイヤル(41)と刈取装置9の穀稈刈り取り高さの高低を調整するための刈高調整ダイヤル(42)と車体(2)の左右傾斜を調整する傾き調整ダイヤル(43)を上部から下部にわたってこの順に配置し、
前記調整ダイヤル(41)と刈高調整ダイヤル(42)と傾き調整ダイヤル(43)を、レバースイッチ(22a)の操作中に操作できるようにスイッチパネル(40)の左側の部位で、かつ、前進側に倒した状態の変速レバー(22)と平面視で重ならない位置に配置した
ことを特徴とするコンバインである。
スイッチパネル(40)における前記スイッチ(41a)の右側の部位に、左右の走行クローラ(3,3)の前進側回転速度に差をもたせて緩旋回を行わせる緩旋回スイッチ(41b)を設け、該緩旋回スイッチ(41b)の右側の部位には、左右の走行クローラ(3,3)の内の一方の走行クローラ(3)の回転を停止させた標準旋回を行わせる標準スイッチ(41c)を設け、
前記緩旋回スイッチ(41b)と標準スイッチ(41c)は、いずれか一方のスイッチが常時オンの状態となる構成とし、標準スイッチ(41c)がオンのときに操向レバー(28)を操作すると標準旋回が行われ、緩旋回スイッチ(41b)をオンにし、更に変速レバー(22)の上端部右側面に設けた変速レバースイッチ(22a)をオンにして操向レバー(28)を操作すると緩旋回が行われる構成とし、
スイッチパネル(40)における前記刈高調整ダイヤル(42)の右側の部位に、該刈高調整ダイヤル(42)の設定した高さに刈取装置9を自動保持するための制御を実行させる刈高スイッチ(42a)を設け、該刈高スイッチ(42a)の右側の部位には、刈取装置(9)に設けた穀稈センサが穀稈を検出しなくなり、且つ所定距離走行した場合に刈取装置(9)を設定高さまで自動的に上昇させる制御を行わせる刈取装置自動上昇スイッチ(42b)を設け、
スイッチパネル(40)における前記傾き調整ダイヤル(43)の右側の部位に、車体(2)の左右方向の姿勢を水平に保つローリング制御を実行させる左右スイッチ(43a)を設け、該左右スイッチ(43a)の右側の部位に、車体(2)の前後方向の姿勢を水平に保つピッチング制御を実行させる前後スイッチ(43b)を設け、
スイッチパネル(40)の面からの調整ダイヤル(41)と刈高調整ダイヤル(42)と傾き調整ダイヤル(43)の各突出高さを、スイッチ(41a)と緩旋回スイッチ(41b)と標準スイッチ(41c)と刈高スイッチ(42a)と刈取装置自動上昇スイッチ(42b)と左右スイッチ(43a)と前後スイッチ(43b)の各突出高さよりも高くし、
スイッチパネル(40)において、変速レバー(22)を前進側に倒した場合に該変速レバー(22)の上端部が接近する部位に、スイッチ(41a)と緩旋回スイッチ(41b)と標準スイッチ(41c)と刈高スイッチ(42a)と刈取装置自動上昇スイッチ(42b)と左右スイッチ(43a)と前後スイッチ(43b)を配置した
ことを特徴とする請求項1記載のコンバインである。
請求項3記載の発明は、表示パネル部(38)には、液晶表示画面(38a)と、該液晶表示画面(38a)の下方にエンジン回転計(38b)が設けられ、
表示パネル部(38)の右側に右側のウインカを点滅させる右ウインカスイッチ(39a)を配置し、該右ウインカスイッチ(39a)の下方に前照灯スイッチ(39b)とホーンスイッチ(39c)を配置し、
表示パネル部(38)の左側に左側のウインカを点滅させる左ウインカスイッチ(39d)を配置し、該左ウインカスイッチ(39d)の下方に作業用ライトスイッチ(39e)及び表示切換スイッチ(39f)を配置する
ことを特徴とする請求項2記載のコンバインである。
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、各種機能を連続的にコントロールする操作スイッチ、ダイヤル類(41、42、43)よりも、各種機能の操作の入り切りを行うための入り切り操作スイッチ、ダイヤル類(41a、42a、43a)を操縦席(20)から近い位置、すなわち手前側に設けているので、すぐに作業を始動、終了したいときには、機能の入り切り操作が瞬時にできる。一方、機能を連続的にコントロールする微妙な操作の場合は、操縦席(20)に遠い位置、すなわち奥側に配置している各種機能を連続的にコントロールする操作スイッチ、ダイヤル類(41、42、43)を操作することで、ゆっくりと慎重に操作ができる。したがって、操作スイッチ類の操作内容に応じた的確な配置により誤操作を防いで操作性が向上し、一連の農作業の効率を向上させることが可能となる。
更に、入り切り操作スイッチ類(41a、42a、43a)が操縦席(20)から見て手前側にあるので、安全上、すぐに作業を始動、終了させたい場合でも、瞬時に対応可能であるため、安全性の面でも優れる。
また、上記したダイヤル群(41、42、43)は左側に配置しているので、これは変速レバースイッチ(22a)を操作しているときにも、これらのダイヤル群(41、42、43)を操作できるようになる。
図1は本実施例のコンバインの右側面図であり、図2は図1のコンバインの平面図であり、図3は図2の運転台付近の拡大図である。なお、本明細書では、左側及び右側とはコンバインが前進する方向に向いたときの方向を言う。
図4に示すように、コンバイン操縦席20左前方にあるスイッチパネル40には、エンジン回転数をアイドリング回転数から定格回転数に自動的に調整するための知能調整ダイヤル41、圃場から穀稈を刈り取る刈取装置9の刈り取り高さの高低を調整するための刈高調整ダイヤル42、車体2の傾きを左右に調整するための傾き調整ダイヤル43などが配置されている。これらのスイッチはダイヤル式で、左右に回すことにより、各種機能を連続的にコントロールできる、いわゆるボリュームスイッチである。
また、図6に示すように、HSTレバー22を倒した場合にHSTレバー22が接近する箇所には、比較的突出度合いの小さい、背の低い押しボタン式スイッチである入り切りスイッチ(41a、42a、43a)及びモードスイッチ類(41b、41c、42b、42c、43b、43c)を配置し、HSTレバー22を倒しても、前記背の低い押しボタン式スイッチはHSTレバー22と干渉しない、すなわちHSTレバー22と平面視で重ならない位置には、比較的突出度合いの大きい、背の高いボリュームスイッチ(41、42、43)を配置しても良い。
また、スイッチもしくはダイヤル類を機械の左右方向(以下、横ということがある)に複数個並べ、中央付近のスイッチ(ダイヤル)に突起44を設ける構成としても良い。図7(a)には、知能スイッチ41a、緩旋回スイッチ41b、標準スイッチ41cや、刈高スイッチ42a、刈取装置自動上昇スイッチ42b、畦際スイッチ42cや、左右スイッチ43a、前後スイッチ43b、湿田スイッチ43cなどのスイッチを横に3個並べた例を示しており、中央のスイッチ(41b、42b、43b)に突起を設けている。このようにスイッチ、ダイヤル類の形状を変えることで、スイッチ等を作業中に注視しなくても、手に触れたときの触感でスイッチ類の種類が分かるため、スイッチ類を操作する場合に、スイッチ等を注視する時間を短くできる。したがって、作業をスムーズに行うことができ、作業効率が向上する。
本構成を採用することにより、一目でスイッチ、ダイヤル類の機能が分かり、作業をスムーズに行うことができ、作業効率が向上する。
4 走行装置本体 8 分草杆
9 刈取装置 10 脱穀装置
13 グレンタンク 15 オーガ
16 縦オーガ 17 横オーガ
17c 排出口 20 操縦席
22 HST主変速レバー 22a HSTレバースイッチ
23 副変速レバー 25 運転台
27 スロットルレバー 28 パワステレバー
29 籾排出レバー 35 受け台
35a 支持部 38 表示パネル部
38a 液晶表示画面 38b エンジン回転計
39 モニタパネル部 39a 右ウィンカスイッチ
39b 前照灯スイッチ 39c ホーン
39d 左ウィンカスイッチ 39e 作業用ライトスイッチ
39f 表示切換スイッチ 40 スイッチパネル
41 知能調整ダイヤル 41a 知能スイッチ
41b 緩旋回スイッチ 41c 標準スイッチ
42 刈高調整ダイヤル 42a 刈高スイッチ
42b 刈取装置自動上昇スイッチ 42c 畦際スイッチ
43 傾き調整ダイヤル 43a 左右スイッチ
43b 前後スイッチ 43c 湿田スイッチ
44 突起 45a、45b、45c ランプ
46 注油スイッチ 47 方向スイッチ
48 扱ぎ深さスイッチ 64 エンジン
Claims (3)
- 車体(2)の下部に左右の走行クローラ(3)を備えた走行装置本体(4)を設け、
車体(2)の前端側に刈取装置(9)を設け、車体(2)の上部には脱穀装置(10)とグレンタンク(13)を設け、グレンタンク(13)の前側に操縦席(20)を備えた運転台(25)を設け、
運転台(25)の左側の部位にスイッチパネル(40)と走行クローラ(3)を無段階に変速させる変速レバー(22)とを設け、
運転台(25)の右側面にオペレータの乗降用の空間が設けられ、
運転台(25)の右側前方の部位には、操向レバー(28)と、該操向レバー(28)を操作する時に操作腕や操作手を置くためのハンドレスト(35)と、該ハンドレスト(35)を支持し、かつオペレータが乗降する時の支えとなるアーム(35a)を設け、
操向レバー(28)の左側にモニタパネル部(39)を配置し、該モニタパネル部(39)の中央部に表示パネル部(38)を配置し、
操縦席(20)の左前方にあるスイッチパネル(40)には、エンジン回転速度をアイドリング回転速度から定格回転速度に自動的に調整するための調整ダイヤル(41)と刈取装置9の穀稈刈り取り高さの高低を調整するための刈高調整ダイヤル(42)と車体(2)の左右傾斜を調整する傾き調整ダイヤル(43)を上部から下部にわたってこの順に配置し、
前記調整ダイヤル(41)と刈高調整ダイヤル(42)と傾き調整ダイヤル(43)を、レバースイッチ(22a)の操作中に操作できるようにスイッチパネル(40)の左側の部位で、かつ、前進側に倒した状態の変速レバー(22)と平面視で重ならない位置に配置した
ことを特徴とするコンバイン。 - スイッチパネル(40)における調整ダイヤル(41)の右側の部位に、変速レバー(22)を中立位置にするとエンジン回転速度をアイドリング回転速度とし、変速レバー(22)を中立位置から前後方向に操作するとエンジン回転速度を定格回転速度まで上昇させるスイッチ(41a)を設け、
スイッチパネル(40)における前記スイッチ(41a)の右側の部位に、左右の走行クローラ(3,3)の前進側回転速度に差をもたせて緩旋回を行わせる緩旋回スイッチ(41b)を設け、該緩旋回スイッチ(41b)の右側の部位には、左右の走行クローラ(3,3)の内の一方の走行クローラ(3)の回転を停止させた標準旋回を行わせる標準スイッチ(41c)を設け、
前記緩旋回スイッチ(41b)と標準スイッチ(41c)は、いずれか一方のスイッチが常時オンの状態となる構成とし、標準スイッチ(41c)がオンのときに操向レバー(28)を操作すると標準旋回が行われ、緩旋回スイッチ(41b)をオンにし、更に変速レバー(22)の上端部右側面に設けた変速レバースイッチ(22a)をオンにして操向レバー(28)を操作すると緩旋回が行われる構成とし、
スイッチパネル(40)における前記刈高調整ダイヤル(42)の右側の部位に、該刈高調整ダイヤル(42)の設定した高さに刈取装置9を自動保持するための制御を実行させる刈高スイッチ(42a)を設け、該刈高スイッチ(42a)の右側の部位には、刈取装置(9)に設けた穀稈センサが穀稈を検出しなくなり、且つ所定距離走行した場合に刈取装置(9)を設定高さまで自動的に上昇させる制御を行わせる刈取装置自動上昇スイッチ(42b)を設け、
スイッチパネル(40)における前記傾き調整ダイヤル(43)の右側の部位に、車体(2)の左右方向の姿勢を水平に保つローリング制御を実行させる左右スイッチ(43a)を設け、該左右スイッチ(43a)の右側の部位に、車体(2)の前後方向の姿勢を水平に保つピッチング制御を実行させる前後スイッチ(43b)を設け、
スイッチパネル(40)の面からの調整ダイヤル(41)と刈高調整ダイヤル(42)と傾き調整ダイヤル(43)の各突出高さを、スイッチ(41a)と緩旋回スイッチ(41b)と標準スイッチ(41c)と刈高スイッチ(42a)と刈取装置自動上昇スイッチ(42b)と左右スイッチ(43a)と前後スイッチ(43b)の各突出高さよりも高くし、
スイッチパネル(40)において、変速レバー(22)を前進側に倒した場合に該変速レバー(22)の上端部が接近する部位に、スイッチ(41a)と緩旋回スイッチ(41b)と標準スイッチ(41c)と刈高スイッチ(42a)と刈取装置自動上昇スイッチ(42b)と左右スイッチ(43a)と前後スイッチ(43b)を配置した
ことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。 - 表示パネル部(38)には、液晶表示画面(38a)と、該液晶表示画面(38a)の下方にエンジン回転計(38b)が設けられ、
表示パネル部(38)の右側に右側のウインカを点滅させる右ウインカスイッチ(39a)を配置し、該右ウインカスイッチ(39a)の下方に前照灯スイッチ(39b)とホーンスイッチ(39c)を配置し、
表示パネル部(38)の左側に左側のウインカを点滅させる左ウインカスイッチ(39d)を配置し、該左ウインカスイッチ(39d)の下方に作業用ライトスイッチ(39e)及び表示切換スイッチ(39f)を配置する
ことを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
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