JP4934527B2 - アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油、及びそれを用いたアルミニウム連続鋳造方法 - Google Patents

アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油、及びそれを用いたアルミニウム連続鋳造方法 Download PDF

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本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金の連続鋳造用鋳型潤滑油及び該潤滑油を使用するアルミニウム連続鋳造方法に関する。
従来、アルミニウムの連続鋳造は、水平連続鋳造法や、縦型連続鋳造法等により行われている。上記連続鋳造は、アルミニウムの溶湯を鋳型に送り、鋳型内において、溶湯を冷却して表面を凝固させて鋳塊殻を形成する。そして、鋳型から送り出された鋳塊の表面に冷却水を供給し内部まで凝固させることにより鋳塊を作製する。
上記鋳型内において、鋳型の内壁面と溶湯の外表面との焼き付きを防止するために、鋳型内に鋳型潤滑油が供給される。
上記鋳型潤滑油としては、ひまし油や合成エステルが使用されている(特許文献1、2)。これらのエステルは、アルミニウム溶湯が鋳型と接する個所に供給された場合、優れた潤滑性を有する。しかし、上記冷却帯において、冷却水に混合して安定なエマルションを生成する。
このため、冷却水から油分を除去するために、遠心分離設備、凝集浮上処理や、生物的処理等を行うための大規模な処理設備を必要としている。このため、潤滑性が良好であると同時に、油水分離性にも優れた潤滑油の開発が要望されている。
そこで、鋳型潤滑性、鋳型への供給性に優れ、油水分離性も良好なアルミニウムの連続鋳造用鋳型潤滑油が報告されている(特許文献3)。しかしながら、この従来技術では、冷却水と混合した際に、一部の油性剤がエマルション化してしまうという問題があった。
特開昭61−95736号公報 特開2005−52874号公報 特開平8−27477号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、アルミニウムの連続鋳造を行う際にアルミニウム溶湯と鋳型間の潤滑性に優れ、潤滑油が水と混合した状態においてエマルション化し難く、エマルション化した後においても、油水分離性に優れ、冷却水中の油分を容易に低減できるアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油、及びそれを用いたアルミニウム連続鋳造方法を提供しようとするものである。なお、ここでいう「アルミニウム」は、純アルミニウム及びアルミニウム合金を含む。
第1の発明は、40℃の温度において300〜2000cStの動粘度を有する高粘度鉱物油からなる基油60〜90%(質量%、以下同じ)と、スルホン酸金属塩及びカルボン酸金属塩から選ばれた少なくとも1種以上からなる油性剤10〜40%とを含有することを特徴とするアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油にある(請求項1)。
上記アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油は、上述したように、特定の動粘度を有する鉱油を基油とし、これに、特定の油性剤を添加するものであり、これらの相互作用により、高温における鋳型潤滑性、鋳型への供給性に優れ、油水分離性も良好な性状を備えた鋳型潤滑油が得られる。
すなわち、ひまし油、エステルに比べてエマルション化し難く、エマルション化した後の油分分離性が高く、冷却水からの分離が容易である鉱油を基油として、用いることにより、簡易な処理装置により油水分離することが可能で、廃水負荷を低減することができる。
また、上記基油として、40℃の温度における動粘度を300〜2000cStの高粘度鉱物油を用いることにより、均一且つ十分な潤滑油膜を鋳型内面に形成することができ、アルミニウム溶湯表面と鋳型内壁面との間の高温部分に優れた潤滑性を維持することができる。
また、上記スルホン酸金属塩及び上記カルボン酸金属塩は、熱安定性、潤滑性に優れた化合物であり、鉱油に添加することにより、高温での潤滑性を向上させることができる。
これにより、本発明によれば、アルミニウムの連続鋳造を行う際にアルミニウム溶湯と鋳型間の潤滑性に優れ、潤滑油が水と混合した状態においてエマルション化し難く、エマルション化した後においても、油水分離性に優れ、冷却水中の油分を容易に低減できるアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油を得ることができる。
第2の発明は、第1の発明のアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油を、連続鋳造用鋳型の内壁面に連続的に供給してアルミニウム又はアルミニウム合金の連続鋳造を行うことを特徴とするアルミニウム連続鋳造方法にある(請求項4)。
本発明のアルミニウム連続鋳造方法は、上述したように、第1の発明のアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油を用いて行うものである。そのため、アルミニウム溶湯と鋳型間は優れた潤滑性を有することができ、鋳型と溶湯の外表面との焼き付きを防止して鋳塊を得ることができる。また、上記アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油は水と混合した状態においてエマルション化し難く、また、エマルション化した後においても油水分離性に優れ、冷却水中の油分を容易に低減できるため、アルミニウムの連続鋳造を廃水負荷を低減して行うことができる。
第1の発明のアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油は、上述したように、40℃の温度において300〜2000cStの動粘度を有する高粘度鉱物油からなる基油を60〜90%含有する。
上記高粘度鉱物油の40℃の温度における動粘度が300未満の場合には、十分な潤滑性を得ることができないという問題がある。一方、高粘度鉱物油の40℃の温度における動粘度が2000cStを超える場合には、鋳型への潤滑油の供給が困難になるという問題がある。上記高粘度鉱物油は、40℃の温度において400〜700cStの動粘度を有することがより好ましい。
また、上記基油の含有量が60%未満の場合には、鋳型潤滑性が低く、油水分離性も悪くなる。一方、上記基油の含有量が90%を超える場合には、油水分離性は良好であるが、潤滑油の粘度が高くなるため、鋳型への供給が困難になる。
また、アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油は、スルホン酸金属塩及びカルボン酸金属塩から選ばれた少なくとも1種以上からなる油性剤10〜40%を含有する。
上記油性剤の含有量が10%未満の場合には、潤滑性が不足し、鋳肌のあれや割れが生じるという問題がある。一方、上記油性剤の含有量が40%を超える場合には、乳化性が高まるため、油水分離性が低下するという問題がある。
また、上記スルホン酸金属塩としては、例えば、石油スルホン酸または、長鎖アルキルベンゼンスルホン酸等の塩等を用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記カルボン酸金属塩を構成するカルボン酸は、直鎖、分鎖のどちらの構造でもよく、また飽和、不飽和のいずれでもよい。上記カルボン酸金属塩としては、例えば、オレイン酸塩、ステアリン酸塩、オクタン酸塩等を用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一般に、スルホン酸金属塩及びカルボン酸金属塩は、それらを構成する炭化水素基のC数が大きいほど潤滑性が良好となるが、取り扱いの容易さを考慮して、スルホン酸金属塩及びカルボン酸金属塩を構成する炭化水素基のC数が5〜40ものを使用することが好ましい。また、潤滑性の点からC数10以上、基油との相溶性の点からC数22以下のものを用いることが更に好ましい。
また、アルカリ金属は、乳化性が高くなるおそれがあるため、上記スルホン酸金属塩、及び上記カルボン酸金属塩を構成する金属としては、アルカリ金属以外の金属を用いることが好ましく、Al、Ag、Ba、Be、Ca、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、Hg、Mg、Mn、Ni、Pb、Sn、Sr、Th、Ti、Zn、Zrの少なくとも1種以上からなることが好ましい(請求項2)。
また、上記アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油は、さらに、下記(a)に示すポリアクリル酸のエステル、及び下記(b)に示すポリメタクリル酸のエステルから選ばれた少なくとも1種以上からなる第2油性剤を10〜40%添加してなることが好ましい(請求項3)。
(a)下記の一般式で表されるポリアクリル酸のエステル
Figure 0004934527
但し、エステル化されるアルコールのC数は1〜3で、40℃における動粘度が20000〜100000cSt。
(b)下記の一般式で表されるポリメタクリル酸のエステル
Figure 0004934527
但し、エステル化されるアルコールのC数は1〜3で、40℃における動粘度が20000〜100000cSt。
この場合には、上記アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油の高温における潤滑性能をさらに向上させることができる。
上記(a)に示すポリアクリル酸のエステルは、鉱油と共存して高温における潤滑性能を向上させることができる。また、分子量を大きくすることにより、潤滑油の粘度を高くすることができる。
取り扱い性等を考慮して、エステル化されるアルコールのC数1〜3で、鉱油との相溶性を考慮して40℃での動粘度20000〜100000cStのものが好適に使用される。
上記エステル化されるアルコールのC数が4以上の場合には、基油との相溶性が低下し、鋳型への供給性や鋳型潤滑性を低下させるおそれがある。
また、上記ポリアクリル酸のエステルの40℃での動粘度が20000未満の場合には、アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油の粘度を低下させ、鋳型潤滑性を低下させるおそれがあり、一方、上記ポリアクリル酸のエステルの40℃での動粘度が100000cStを超える場合には、アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油の粘度が高くなり、鋳型への供給性や鋳型潤滑性を低下させるおそれがある。
上記(b)に示すポリメタクリル酸のエステルは、上記ポリアクリル酸のエステルと同様に、高温での潤滑性を有すると共に、分子量を大きくすることにより、潤滑油の粘度を高くすることができる。
柔軟性の点からメタクリル酸とエステル化するアルコールのC数は1〜3、鉱油との相溶性を考慮して、40℃での動粘度20000〜100000cStのものが好適に使用される。
上記エステル化されるアルコールのC数が4以上の場合には、基油との相溶性が低下し、鋳型への供給性や鋳型潤滑性を低下させるおそれがある。
また、上記ポリメタクリル酸のエステルの40℃での動粘度が20000未満の場合には、アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油の粘度を低下させ、鋳型潤滑性を低下させるおそれがあり、一方、上記ポリメタクリル酸のエステルの40℃での動粘度が100000cStを超える場合には、アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油の粘度が高くなり、鋳型への供給性や鋳型潤滑性を低下させるおそれがある。
上記第2油性剤の添加量は、鉱油に対して10〜40%の範囲が好ましく、10%未満の場合には、高温における潤滑性能の向上効果が十分に得られないというおそれがあり、一方、上記第2油性剤の添加量が40%を超える場合には、鉱油の含有割合が低くなり、鋳型潤滑性を低下させると共に、油水分離性も劣化するおそれがある。
(実施例1)
本例は、本発明のアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油にかかる実施例、及び比較例について説明する。
本例では、表1に示すごとく、本発明の実施例としての複数種類のアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油(試料E1〜試料E10)と、表2に示すごとく、本発明の比較例としての複数種類のアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油(試料C1〜試料C9)を作製した。
上記実施例及び比較例のアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油(試料E1〜試料E10、及び試料C1〜試料C9)の、基油の種類と含有量、油性剤の種類と含有量、第2油性剤の種類と含有量について、表1及び表2に示す。
基油としては、温度40℃における動粘度が200cStの鉱油、温度40℃における動粘度が300cStの鉱油、温度40℃における動粘度が400cStの鉱油、温度40℃における動粘度が2000cStの鉱油、温度40℃における動粘度が4000cStの鉱油、ひまし油のいずれか1種を用いた。
そして、表1及び表2において、
温度40℃における動粘度が200cStの鉱油をa1、
温度40℃における動粘度が300cStの鉱油をa2、
温度40℃における動粘度が400cStの鉱油をa3、
温度40℃における動粘度が2000cStの鉱油をa4、
温度40℃における動粘度が4000cStの鉱油をa5、
ひまし油をa6と示した。
油性剤としては、カルシウムスルホネート(Ca含有量15%)、カルシウムカルボキシレート(Ca含有量3.8%)、ペンタエリスリトールイソステアリン酸テトラエステルを用いた。
そして、表1及び表2において、
カルシウムスルホネートをb1、
カルシウムカルボキシレートをb2、
ペンタエリスリトールイソステアリン酸テトラエステルをb3と示した。
第2油性剤として、ポリアクリル酸のエステル、ポリメタクリル酸のエステルを用いた。
表1及び表2において、用いたポリアクリル酸のエステルとポリメタクリル酸のエステルの動粘度、エステル化されたアルコールのC数を示した。
Figure 0004934527
Figure 0004934527
表1より知られるごとく、本発明の実施例のアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油(試料E1〜試料E10)は、いずれも、40℃の温度において300〜2000cStの動粘度を有する高粘度鉱物油からなる基油60〜90%と、スルホン酸金属塩及びカルボン酸金属塩から選ばれた少なくとも1種以上からなる油性剤10〜40%とを含有する。
(実施例2)
本例では、図1に示す連続鋳造システム1を用いて、鋳型潤滑油として上記実施例1において作製したアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油(試料E1〜試料E10、及び試料C1〜試料C9)を使用して、それぞれアルミニウムの連続鋳造を行い、上記試料E1〜試料E10、及び上記試料C1〜試料C9の鋳型への供給性、鋳型潤滑性、及び油水分離性の評価を行った。評価結果を表3に示す。
図1に示すように、連続鋳造鋳型2、下型4、鋳込みピット5、クーリングタワー6を備えた連続鋳造システムを使用した。まず、アルミニウム合金(A5182合金)の溶湯31を連続鋳造用鋳型2に送り込み、鋳型2内において、溶湯を冷却して表面を凝固させて鋳塊殻を形成した。この時、鋳型2の内壁面21に、該内壁面21に設けてある吐出口22より、アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油7を供給した。下型4の降下と共にアルミニウム鋳塊3も降下し、連続鋳造鋳型2より送り出されたところで、鋳塊3の表面に冷却水のクーリングタワー6より送られる冷却水8を供給し、内部まで凝固させた。そして、鋳造ピット5に、上記アルミニウム鋳塊3が降下し、冷却水8が落下する。鋳造条件は、工業的に使用される条件を適用した。
<鋳型への供給性>
アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油の鋳型への供給性は、潤滑油の供給量を測定し、これを相対比較して、工業生産上支障のない限界レベルを8とし、この基準に基づいて相対的な点数をつけることにより評価した。点数が8以上を合格とし、点数が7以下を不合格とする。
<鋳型潤滑性>
鋳型潤滑性は、鋳造したアルミニウム鋳塊の表面を観察し、その欠陥の程度を、工業生産上支障のない限界レベルを8とし、この基準に基づいて相対的な点数をつけることにより評価した。点数が8以上を合格とし、点数が7以下を不合格とする。
<油水分離性>
図1の鋳込ピットに落下する潤滑油と冷却水からなるエマルションをメスシリンダーに採取し、10分間静置、分離後の水槽の油分濃度を測定した。工業生産上支障のない限界レベルを8とし、この基準に基づいて相対的な点数をつけることにより評価した。点数が8以上を合格とし、点数が7以下を不合格とする。
<総合評価>
総合評価は、鋳型への供給性、鋳型潤滑性、油水分離性の3項目の全てが合格であり、かつ、上記3項目のうち点数が10である項目が2つ以上ある場合を評価◎とし、上記3項目が全て合格であり、上記3項目のうち点数が10である項目が1つ以下である場合である場合を評価○とした。上記3項目のうち点数が7以下の項目が1つ以上あり、最小の点数が6又は7である場合を評価△とし、上記3項目のうち点数が7以下の項目が1つ以上あり、最小の点数が5以下である場合を評価×とした。評価が◎及び○の場合を合格、評価が△及び×の場合を不合格とした。
Figure 0004934527
表3より知られるごとく、本発明の実施例としての試料E1〜試料E10は、鋳型への供給性、鋳型潤滑性、及び油水分離性ともに優れ、いずれも評価点8以上の評価を示し合格であった。
また、図1に示す連続鋳造システムを使用して7日間操業を行ったが、鋳型への供給性、鋳型潤滑性は実用上全く支障のないレベルに維持され、油水分離性も良好であった。
比較例としての試料C1は、基油の動粘度が本発明の下限を下回るため、十分な潤滑性を得ることができず、鋳型潤滑性が不合格であった。
比較例としての試料C2は、基油の含有量が本発明の下限を下回り、油性剤の含有量が本発明の上限を上回るため、乳化性が高まり、油水分離性が不合格であった。
比較例としての試料C3は、油性剤として、ペンタエリスリトールイソステアリン酸テトラエステルを用いたため、エマルション化が起こり、油水分離性が不合格であった。
比較例としての試料C4は、基油の動粘度が本発明の上限を上回るため、鋳型への潤滑油の供給が困難になり、鋳型への供給性が不合格であった。
比較例としての試料C5は、ポリアクリル酸エステルの動粘度が、本発明の好ましい範囲の下限を下回るため、アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑剤の動粘度が低下し、鋳型潤滑性が不合格であった。
比較例としての試料C6は、アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油として、ひまし油を用いたため、油水分離性が不合格であった。
比較例としての試料C7は、基油の含有量が本発明の上限を上回り、油性剤の含有量が本発明の下限を下回るため、潤滑性が不足し、鋳型潤滑性が不合格であった。
実施例2における、連続鋳造システムを示す説明図。
符号の説明
1 連続鋳造システム
2 連続鋳造鋳型
21 内壁面
3 アルミニウム鋳塊
31 溶湯
4 下型
5 鋳込みピット
6 クーリングタワー
7 アルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油
8 冷却水

Claims (4)

  1. 40℃の温度において300〜2000cStの動粘度を有する高粘度鉱物油からなる基油60〜90%(質量%、以下同じ)と、スルホン酸金属塩及びカルボン酸金属塩から選ばれた少なくとも1種以上からなる油性剤10〜40%とを含有することを特徴とするアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油。
  2. 請求項1において、上記スルホン酸金属塩、及び上記カルボン酸金属塩を構成する金属が、Al、Ag、Ba、Be、Ca、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、Hg、Mg、Mn、Ni、Pb、Sn、Sr、Th、Ti、Zn、Zrの少なくとも1種以上からなることを特徴とするアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油。
  3. 請求項1又は請求項2において、上記連続鋳造用鋳型潤滑油は、さらに、下記(a)に示すポリアクリル酸のエステル、及び下記(b)に示すポリメタクリル酸のエステルから選ばれた少なくとも1種以上からなる第2油性剤を10〜40%添加してなることを特徴とするアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油。
    (a)下記の一般式で表されるポリアクリル酸のエステル
    Figure 0004934527
    但し、エステル化されるアルコールのC数は1〜3で、40℃における動粘度が20000〜100000cSt。
    (b)下記の一般式で表されるポリメタクリル酸のエステル
    Figure 0004934527
    但し、エステル化されるアルコールのC数は1〜3で、40℃における動粘度が20000〜100000cSt。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルミニウム連続鋳造用鋳型潤滑油を、連続鋳造用鋳型の内壁面に連続的に供給してアルミニウム又はアルミニウム合金の連続鋳造を行うことを特徴とするアルミニウム連続鋳造方法。
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