JP4930147B2 - 音響信号処理装置 - Google Patents
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Description
図17に示す楽音合成装置において、MIDI・I/O(Input/Output)部202は、外部のMIDI機器との間でMIDI信号の入出力を行っており、例えばMIDI鍵盤、その他のMIDI演奏操作子からのMIDI演奏情報がMIDI・I/O部202を介して入力される。その他I/O(Input/Output)部204は、MIDI信号以外の各種の信号の入出力を行っており、パネルスイッチ部206は、ユーザによって操作される各種の音色設定操作子等とされている。音源部250は、音源LSI252,254を備え楽音信号を合成している。表示器208は、音源部250の設定状態等、ユーザに対して各種の情報を表示している。外部記憶装置210は、ハードディスク等から構成されている。CPU212は、制御プログラムを実行することにより、CPUバス218を介して楽音合成装置の各部を制御している。ROM214は、CPU212の制御プログラム等が記憶されている。RAM216は、CPU212のワークメモリとして用いられる。
図18に示す時刻t0においてワードクロックWCKが立上り、各ノードA,B,Cが立ち上がりを検知する。フレーム#0が割り当てられたノードBにおいては、時刻t0から所定時間経過した時刻t1に方向信号ADIRおよびフレーム信号AFRMを“L”に立下げて、クロック信号ACLKを出力すると共に、これに同期するデータ信号ADATを出力する。
ところで、処理を実際に行う運用系の機器と、そのバックアップを行う待機系の機器を用意し、運用系の機器に問題が生じたら、待機系の機器がその動作を引き継ぐ冗長化されたシステムが知られているが、音響信号処理装置の場合、サンプリング周期で出力される音響信号を途切れさせずに対応することが望まれており、他の分野の技術をそのまま適用することができないという問題点があった。
図1に示す本発明にかかる音響信号処理装置1において、CPU(Central Processing Unit)10は音響信号処理装置1の全体の動作を制御すると共に、音響信号処理部20が実行する音響信号処理の制御を行っている。フラッシュメモリ11には、CPU10の制御の基で音響信号処理部20が実行する音響信号処理に関連する動作ソフトウェア等が格納されている。フラッシュメモリ11は書き換え可能とされていることから、動作ソフトウェアを書き換え可能となり動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。RAM(Random Access Memory)12には、CPU10のワークエリアや各種データ等の記憶エリアが設定されている。外部記憶装置13は、ハードディスク記憶装置等の大容量の記憶装置であり、動作ソフトウェアやパラメータ等が格納されている。表示器14は液晶等の表示手段を備え、音響信号処理にかかる各種設定画面や設定内容を表示する画面を表示手段に表示している。
なお、各ノード間にはカードI/O間を破線で結んで示されているノード間通信路が設けられており、このノード間通信路により運用系のノードと待機系のノードとの間の切替要求指示や切替許可の通信を行うことができる。
図3において、「ノード0」のアナログ入出力ノード21におけるアナログ入力部30に入力された複数のアナログ信号は、内蔵されているAD変換器によりデジタル信号に変換されて入力パッチ33に入力される。また、「ノード1」のアナログ入力カード22aに入力された複数のアナログ信号は、内蔵されているAD変換器によりデジタル信号に変換されて入力パッチ33に入力される。さらに、「ノード7」のデジタル入出力カード24におけるデジタル入力部32に入力された複数のディジタル信号は、そのまま入力パッチ33に入力される。なお、アナログ入力部30から入力パッチ33へは、例えば24チャンネル分のデジタルの音響信号が入力され、アナログ入力部31bから入力パッチ33へは、例えば32チャンネル分のデジタルの音響信号が入力され、デジタル入力部32から入力パッチ33へは、例えば64チャンネル分のデジタルの音響信号が入力される。また、アナログ入力部31bは、「ノード2」のアナログ入力カード22bのアナログ入力部とされてアナログ入力部31aと同じ入力が供給されて同じようにデジタル信号に変換しており、運用系とされているアナログ入力部31aに対する待機系のアナログ入力部31bとされて二重化されている。
なお、図3において破線Aで囲む部分と破線Fで囲む部分が「ノード0」の機能で実現されており、破線Bで囲む部分が「ノード1」の機能あるいは「ノード2」の機能で実現されている。また、破線Cで囲む部分と破線Gで囲む部分が「ノード7」の機能で実現されており、破線Dで囲む部分が「ノード3」の機能あるいは「ノード4」の機能で実現されている。さらに、破線Eで囲む部分が「ノード5」の機能で実現されている。
図5に示すタイミング図において、時刻t0でワードクロックWCKが立ち上ると、ワードクロックWCKが立ち上がったことが「ノード0」ないし「ノード7」において検出される。そして、フレーム#0が割り当てられた「ノード0」においては、ワードクロックWCKが立ち上がってから所定時間経過したタイミングt1で方向信号およびフレーム信号AFRMを“L”に立ち下げる。そして、クロック信号線に図示しないクロック信号を出力すると共に、このクロック信号に同期するデータ信号のフレーム#0をデータ信号線Frameに出力する。フレーム#0では24チャンネル分のデジタル化された音響信号がAバス26へ出力される。
なお、図5に示す例では、各ノードに1フレームづつフレームが割り当てられているが、1サンプリング(DAC)周期内に複数の送信フレームを一つのノードに割り当てるようにしてもよい。
図6に示す例では、「ノード0」はアナログの音響信号をマイク&サウンドシステム18から入力してデジタル信号に変換して入力パッチ33に相当するAバス26へフレーム#0により出力する24チャンネルのアナログ入力と、出力パッチ38に相当するAバス26からフレーム#2の24チャンネルのうちのパッチされた12チャンネル分受信したデジタルの音響信号をアナログ信号に変換してマイク&サウンドシステム18へ出力する12チャンネルのアナログ出力とを有している。「ノード1」は、アナログの音響信号をアナログ入力カード22aから入力してデジタル信号に変換して入力パッチ33に相当するAバス26へフレーム#1により出力する32チャンネルのアナログ入力を有している。「ノード2」は、アナログ入力カード22aに入力された音響信号と同じ音響信号をアナログ入力カード22bから入力してデジタル信号に変換して入力パッチ33に相当するAバス26へフレーム#1により出力する32チャンネルのアナログ入力を有している。ただし、「ノード2」は運用系に切り替えられた際にAバス26への出力が許可される。
音響信号処理装置1において電源が投入されたりシステムがリセットされた際にシステム設定処理が起動され、ステップS10にて今までの設定がクリアされると共に、図8に示すシステム設定の表示画面が表示器14に表示されて初期設定が行われる。初期設定ではノードと各ノードに装着されているカードの種類が自動検出されて、ノード欄にノード番号が表示されると共に、表示画面のカード欄に「アナログ入力」「DSP」「デジタル入出力」等のカード種類が表示される。なお、「ノード0」は着脱可能とされておらず固定とされて種類等が変更されないことから表示画面には表示されない。また、表示画面のグループ欄は運用系と待機系とに二重化するノードを同じグループに属させる二重化設定が行われる。このグループ化することによる二重化設定はユーザが設定し、図示する例では「ノード1」と「ノード2」とが「グループ0」に属するよう設定され、「ノード3」と「ノード4」とが「グループ1」に属するよう設定されている。この場合、カードが装着されていないノードであっても二重化設定は行うことができる。
パネルSW15に用意されているフェーダやチャンネルのオン/オフスイッチ等の操作子が操作されて信号処理用パラメータの操作が行われると、パラメータ値変更処理が起動されステップS20にてカレントメモリ中の対応するパラメータの値が変更される。次いで、ステップS21にてパラメータの表示が更新される。さらに、ステップS22にて変更されたパラメータの制御対象のノードが特定される。この場合、二重化されている場合は二重化されている2つのノードが制御対象となる。さらに、ステップS23にて変更されたパラメータから制御対象がカードかカードI/Oかが特定される。そして、ステップS24にて特定された制御対象があるか否かが判断され、制御対象があると判断された場合はステップS25にて特定されたノードにおける特定された制御対象が変更後の新パラメータ値で制御されるよう新パラメータ値を当該制御対象にロードして、パラメータ値変更処理は終了する。この場合、二重化されている場合は二重化されている2つのノードに新パラメータ値をロードする。また、ステップS24にて制御対象がないと判断された場合はステップS26に分岐して制御対象がない等の表示を行うエラー処理が行われて、パラメータ値変更処理は終了する。
スイッチ画面においてグループgの切替指示を行うと切替処理が起動され、ステップS30にて切替を行うグループgのフラグMsel(g)が反転されて、グループgにおいて待機系であったノードを運用系とするフラグ状態となる。次いで、フラグMsel(g)で運用系と指示されているノードにCPU10は運用系に切り替える切替指示を送出する。この切替指示を受けた切り替える側のノード(運用系となるノード)のカードI/Oでは、相手ノードに切替要求を送出(ステップS40)する。なお、若いノード番号のノードが運用系とされている場合にフラグMsel(g)が“0”となり、若いノード番号のノードが待機系とされている場合にフラグMsel(g)が“1”となるが、この逆とすることもできる。
第(i)ノードのカード切り離し指示処理は、カード切り離し指示が行われた際に起動され、ステップS60にて切り離し指示されたノードが属するグループgの検出処理が行われる。この検出処理においてグループgが検出され、かつ、そのグループgがイネーブルとなっているか(Men(g)=1)否かが判断される。イネーブルとなるのは、グループgを構成する2つのノードにカードが装着されている場合とされる。ここで、グループgがイネーブルと判断されてフラグMen(g)が“1”の場合は、ステップS62に進みカード切り離し指示された第(i)ノードがアクティブか否かが判断される。ここで、第(i)ノードがアクティブに設定されていると判断された場合は、ステップS63に進み運用系とされているノードの図11に示す切替処理が行われる。
第(i)ノードのスロットにカードが装着されると、第(i)スロットカード装着処理が起動されて、ステップS70にてカードI/O(i)のホットスワップ回路25cから装着されたカードに電源が供給されてカードが動作可能状態とされる。次いで、ステップS71にてホットスワップ回路25cによりデータ信号線が接続される。そして、ステップS72にてカードが装着された第(i)ノードが属するグループgの検出処理が行われる。この検出処理においてグループgが検出されたとステップS73にて判断された場合は、ステップS74に進み検出されたグループgのカード種別と一致するか否かが判断される。ここで、装着されたカードの種別が検出されたグループgのカード種別と一致すると判断された場合は、ステップS75に進みグループgのノードの処理種別に応じたプログラムと、そのグループgのノードに用意されているカレントメモリ(カード分)に格納されているカレントの信号処理用パラメータとが装着されたカードにロードされる。
グループg待機系ノード各DAC処理は、待機系のノードがフレームを送出するタイミングに達した際に起動し、ステップS80にて運用系ノードがフレームを送出したかの検出処理が行われる。この検出処理では、所定の検出時間内においてフレームの検出が行われ、検出処理においてフレームが検出されたか否かがステップS81にて判断される。
図16においては「グループ1」を例に挙げて「グループ1」に割り当てられているフレーム#2に着目して示している。正常時においては、フレーム#1の送出が終了するとフレーム#1のフレーム信号が時刻tsで立ち上がり、このことが「グループ1」の二重化されている「ノード3」「ノード4」において検出されて運用系の「ノード3」はフレーム#2を送出するようにフレーム#2のフレーム信号を立ち下げてフレーム#2の送出を開始する。そして、フレーム#2の送出が終了するとフレーム#2のフレーム信号を立ち上げる。すると、フレーム#2のフレーム信号の立ち上がりが次のフレーム#3を送出する「ノード5」において検出されて「ノード5」はフレーム#3を送出するようにフレーム#3のフレーム信号を立ち下げてフレーム#3の送出を開始する。
なお、音響信号処理装置1においてはノード数は8ノードとしたが、これに限ることはなく16ノードや24ノードとしてもよい。また、Aバス26で伝送するチャンネル数を最大512チャンネルとしたが、これに限ることはなく1024チャンネルや2048チャンネルとするようにしても良い。
Claims (4)
- サンプリング周期毎に音響信号を処理する音響信号処理装置であって、
オーディオバスと、
サンプリング周期毎にそれぞれ前記オーディオバスにそれぞれ割り当てられた所定のフレームを出力する複数のノードとを備え、
前記複数のノードには運用系のノードと待機系のノードとに二重化されたノードが含まれ、前記運用系のノードと前記待機系のノードには相互に同じ音響信号が入力されるよう設定されていると共に、前記運用系のノードと前記待機系のノードには同じ制御信号が供給されて、前記運用系のノードと前記待機系のノードは、それぞれ、入力された同じ前記音響信号に対し、同じ前記制御信号に応じた同じ信号処理を施しており、該信号処理された出力の所定フレームによる前記オーディオバスへの送出は前記運用系のノードのみ許可され、前記待機系のノードからの所定フレームの前記オーディオバスへの送出は禁止されるように設定され、
切り替え指示が発生したときに、同じサンプリング周期内に、前記運用系のノードからの前記所定フレームの前記オーディオバスへの送出が停止されると共に、前記待機系のノードからの前記所定フレームの前記オーディオバスへの送出が開始されることを特徴とする音響信号処理装置。 - 少なくとも1つの前記ノードが、入力された前記音響信号に対して前記制御信号に応じた信号処理を行う機能を有する着脱可能なカードと、該カードと前記オーディオバスの間のI/O(Input/Output)部とで構成され、前記カードと前記I/O(Input/Output)部との間のデータ転送レートが、前記オーディオバスのデータ転送レートより低速とされていると共に、前記オーディオバスにおいてフレームの転送動作が行われている最中に、前記運用系のノードあるいは前記待機系のノードを構成している前記カードの着脱を行うことが可能とされていることを特徴とする請求項1記載の音響信号処理装置。
- 前記カードは前記I/O(Input/Output)部に対して動作クロックを供給し、
前記I/O(Input/Output)部は、前記カードにおいて信号処理された音響信号の前記オーディオバスへの出力と、前記オーディオバスからフレームを取り込むことにより受信した音響信号の前記カードへの転送を、前記動作クロックに同期して行うようにされていることを特徴とする請求項2記載の音響信号処理装置。 - 前記待機系のノードは、前記運用系のノードの動作に異常が検出された際に、当該運用系のノードからの前記所定のフレームの送出を停止して、自ノードから前記所定のフレームを前記オーディオバスへ送出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の音響信号処理装置。
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