JP4930004B2 - 無電源ワイヤレスモニタリングシステムと該システムに使用される子局 - Google Patents

無電源ワイヤレスモニタリングシステムと該システムに使用される子局 Download PDF

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Description

本発明は、高所領域、高濃度有害化学物質充満領域、放射線取り扱い領域、高電力通過領域、高温領域、高圧領域、高純度衛生環境を維持すべき領域などの人(生物)が直接、アクセスをすることが安全・健康上の理由で適当でない領域の状態を遠方から監視あるいは調査することを可能とするワイヤレスモニタリングシステムに関し、特に、そのような監視あるいは調査を可能とする装置(子局)を一度設置した以後も同装置内における一次電池等の電力発生手段の定期的交換を要することなく同装置の信頼性確保が可能な無電源ワイヤレスモニタリングシステムと該システムに使用される子局に関する。
電力、水道、通信等の社会インフラシステムは、利用者の利便性向上の要求に従って年々高度化・複雑化しており、一旦、同システムが正常動作をしなくなると多くの直接的な利用者が不利益を被ることに留まらず、複雑に関連しあった他のシステムにも波及効果が生じ、他のシステムの利用者にも何らかの被害が伝播し、ひいては地域全体、社会全体の混乱を引き起こす可能性が出てきている。現代になって頻繁に報道されている、広域大停電、広域毒性化学物質汚染等は既に大きな社会問題に発展している。
このような課題を解決する一つの方策は、同社会インフラシステムの要となる装置の状態、また同装置が置かれている周囲環境の状態を調べることにある。
一旦、ある社会インフラシステムが稼動不能に陥ったとき、同システム内のどの装置が正常動作をしていないかを迅速に調査することが出来れば、当該社会インフラシステムの早期復帰が可能となり、他の社会インフラシステムへの悪影響の拡散を最小限度にとどめることができる。
また、定期的な社会インフラシステム内の各装置の稼動状況、あるいは装置の置かれている環境の状況を調査あるいは監視することが出来れば、同社会インフラシステムの不稼動状態を未然に防ぐことも可能となる。
現代においては、利用者が高度なサービスの享受を要求しているために、利用者の通常の居住地から距離的に隔離された場所に同社会インフラシステムの中核をなす装置を集中させ、通常の居住地近隣では危険あるいは問題となるような極限的環境で装置を稼動させているのが実情である。
電力関係では、放射線被爆の危険性がある原子力発電所、引火爆発の危険性のある火力発電所、高落差箇所を多く含む水力発電所、また、発電所で発生された高圧電力を伝送・分配する、送電・変電施設がある。水道では、安全・衛生面から貯水池や浄水場内は人を含む生物からの汚染を排除するために、人は各施設への容易なアクセスが禁じられる。通信では、無線通信を実現するために、基地局アンテナは高所設置が一般的であり、光通信においても地下、地中にファイバ等の伝送媒体が設置されるため、何れも人が該設備へアクセスすることは容易ではない。
以上の状況を反映して、電磁波の透過性・迂回伝搬性・非接触性に着目して、上記各設備に何らかの状態検出機構を付帯させ、電波を用いてその状態を無線信号として検出する試みがなされている。
しかしながら、電磁波の球面波的伝播特性に伴う対距離減衰特性が伝達信号のエネルギーを伝送路の中に閉じ込めて伝送する有線通信と比べて桁違いに大きいため、情報を無線で伝送するために社会インフラシステムを構成する装置が外部空間に電磁波を放射するための電力を如何に工面するかが大きな技術課題となっている。
当該装置自体が電力を扱うものであっても、その扱っている電力の一部を当該装置の稼動状態の検査および当該装置が置かれている周囲環境の調査に使うということは、それ自体、装置の本来すべき動作に擾乱を与えるもので、出来れば避ける方が望ましい。
このような状況下では電池を用いることが考えられるが、一次電池の使用は装置自体が置かれている環境のため一定期間後に交換を必要とすることは、そのために新たな危険性を生んでしまうという意味で好ましくない。また、二次電池の使用も考えられるが、新たに二次電池自体の化学特性を保証しなければならない問題が現状では解決しておらず、社会インフラシステムが社会的に容認される寿命を考えたとき、二次電池とても半永久と考えることはできず、決定的な解決策にはならない。
電池を使わない解決策としては、無線にて当該装置が使用する電力を供給する方法が考えられる。本方法を用いれば、現在の電気素子、電子素子の寿命は、前述の社会インフラシステムの寿命と比べて十分に長いと考えられるので、電源の交換に際する安全性の問題、信頼性の問題は解決される。
しかしながら、上述のように電磁波は空間伝播の際に減少する電力が極めて大きいため、如何に電磁波を用いて信号伝達とエネルギー伝達を効率よく実現するかが大きな課題となっている。
電磁波を用いて電力と信号の伝達を実現する従来技術として、無線装置が電力無線伝送用の専用アンテナと信号伝送用の専用アンテナを具備する方法が各種提案されている。例えば、この考え方を用いた森林内に設置されている航空機の飛来履歴を装置内に記録するシステムにおいて、同記録を外部に無線で信号を電磁波に重畳させて伝送する技術が非特許文献1で述べられている。
また、電磁波を用いて電力と信号の伝達を実現する他の従来技術として、高周波タグシステムと一般的に呼ばれる方法が各種提案されている。例えば、この考え方を用いて荷物を識別するシステムについて非特許文献2で述べられている。
「Microwave Theory and Techniques, IEEE Transactions」; Vol.53, Issue.12; p.3735-3743 「IEEE TRANSACTIONS ON ANTENNAS AND PROPAGATION」; Vol.53, NO.12; p.3870-3876
しかし、非特許文献1に記載された技術では、1)装置が森林内に設置されているため装置の場所が特定できない、2)装置が放射する電磁波の方向を動的に可変とする複雑な処理をするために、装置が有するアンテナが本質的に信号用送信アンテナと信号用受信アンテナと電力獲得用アンテナの三つであり、装置全体の寸法が大きくなってしまう、3)上記複雑な処理のために電磁波で供給される電力とは別の電力を必要とする、という問題がある。
一方、非特許文献2に記載のシステムで用いられる装置においては、信号の送受信用のアンテナと電力獲得用のアンテナが同一アンテナで実現されており小型化がなされているが、本システムでは親局と子局の最大距離として数メートル程度しか想定されていないため、人間にとって好ましからぬ影響がある場所に子局が設置されたときに、隔離するための距離を十分に確保できない問題がある。また、本システムでは、通信用アンテナと電力獲得用アンテナは一つのアンテナで代用され、通信と電力獲得を時分割によって個別動作としているので、装置の放射する電磁波の到達距離を伸ばすべく、同電磁波のエネルギーを増加させるためには、電力獲得用の時間を長く取らざるを得ず、その間、完全に通信が切れた状態となってしまう。このため、親局は、子局が通信不能状態に陥っているのか、正常状態で電力獲得状態であるかの判別が困難になる問題がある。少なくとも、完全な信号伝達が出来ずとも親局と子局の通信リンクが確立しているか否かの情報を得ることが出来なければ、現在の社会インフラシステムに要請される信頼性を確保することは難しいと考えられる。
さらに、親局が子局に供給できる電力は、親局と子局の距離の二乗から三乗に比例して減衰するので、たとえ、上記電力獲得用の時間を長くとっても、子局が単位時間に消費するエネルギー、即ち電力が、この親局から子局に到達する電力以上であれば子局の動作自体が不可能となる。
従って、本発明の目的は、人間のアクセスが困難な環境に設置されている、社会インフラシステム内の各装置の稼動状況、あるいは装置の置かれている環境の状況を、当該装置内に電池による電源を持つことなく半永久的に、且つ装置(子局)が設置された環境(場所)の好ましからぬ影響から人間を隔離しうる距離に確保しつつ、高い信頼性をもって監視あるいは調査する手段を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、親局(第1の送受信機)と子局(第2の送受信機)を備え、電磁波である単一又は複数の周波数成分を有する搬送波を通信および電力供給媒体として用いた無電源ワイヤレスモニタリングシステムであって、前記親局は、前記搬送波を前記子局に間欠的に伝送する円偏波の親局送信アンテナと、該親局送信アンテナと異なる回転方向を有する円偏波の親局受信アンテナとを具備し、前記子局は、平衡型アンテナである子局受信アンテナと、2つの信号接点を有し、そのうちの1つがそのまま前記子局受信アンテナの平衡出力の間に結合された半導体スイッチと、前記半導体スイッチのもう1つの前記信号接点が前記子局受信アンテナの平衡出力の間に結合される際に介される帯域通過フィルタと、前記子局受信アンテナの平衡出力の2つの出力線に夫々挿入された二端子帯域通過フィルタ素子と、該2つの二端子帯域通過フィルタ素子の出力で形成される平衡出力に結合される整流回路と、該整流回路の出力に結合された昇圧回路と、該昇圧回路の出力が前記半導体スイッチの制御接点に入力される際に介される平滑回路とを具備したものであることを特徴とする無電源ワイヤレスモニタリングシステムを提供する。
本発明は、下記のいずれか1つ以上の特徴を有する発明を包含する。
(1)前記親局は、単一の周波数の前記搬送波を送信し、前記子局で反射される同一周波数の搬送波の位相を監視し、該周波数における同位相の変化を検出する機能を有する。
(2)前記帯域通過フィルタと前記半導体スイッチの結合回路が複数並列的に設置され、前記二端子帯域通過フィルタ素子が複数並列的に設置され、これら複数の帯域通過フィルタと複数の二端子帯域通過フィルタ素子の通過帯域周波数が異なり、前記親局は、複数の異なる周波数の前記搬送波を送信し、前記子局で反射される同一周波数の搬送波の位相を監視し、各周波数における同位相の変化を検出する機能を有する。
(3)前記複数の半導体スイッチの一部に、外部入力に対してインピーダンス値が変化するセンサ素子が直列に結合している。
(4)前記複数の帯域通過フィルタの通過帯域が、前記親局から送信される前記搬送波の周波数のうち特定の一つの周波数のみを通過帯域とする。
(5)前記帯域通過フィルタの1つが、前記親局から送信される前記搬送波の周波数の全ての周波数を通過帯域とし、残りの前記帯域通過フィルタの通過帯域が、前記親局から送信される前記搬送波の周波数のうち特定の一つの周波数のみを通過帯域とする。
(6)前記センサ素子が外部電源を必要とし、新たに前記親局から送信される前記搬送波の周波数の全ての周波数を通過帯域とする帯域通過フィルタを該整流回路の入力に結合し、該帯域通過フィルタの出力が前記平滑回路を介して、前記センサ素子の外部電源として供給される。
(7)前記子局が複数存在し、単一の前記搬送波の周波数を通過帯域とし、且つ前記センサ素子が結合する前記半導体スイッチに結合しない前記帯域通過フィルタの通過帯域が各々の子局で異なり、前記親局が、該複数の子局から反射される前記搬送波の時間的位相変化の周波数の違いにより該複数の子局を識別する。
(8)前記親局から送信する前記搬送波の前記子局からの反射波による識別を、特定の一周波数に対して一子局を対応させることを特徴とする請求項8に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
(9)前記親局から送信する前記搬送波の前記子局からの反射波による識別を、特定の複数の周波数の組み合わせに対して一子局を対応させる。
(10)前記特定の複数の周波数の組み合わせが、前記子局が有する子局識別に関係する前記半導体スイッチのオン、オフに対応する二進法によって実現される。
(11)前記親局は、認識すべき子局が有する、該子局認識用帯域通過フィルタの通過帯域周波数の搬送波を一度に送信し、前記子局から反射される搬送波の時間的位相変化を監視し、認識確度向上を目的に、前記子局へ前記一度に送信した搬送波のうち一部の周波数の搬送波を再び送信する。
(12)前記半導体スイッチがFETスイッチである。
(13)前記整流回路がブリッジ型である。
(14)前記昇圧回路が共振回路を含む。
(15)前記昇圧回路が多段倍電圧整流回路を含む。
(16)前記搬送波の周波数が数百MHz帯から数GHz帯である。
(17)前記センサ素子の外部入力が温度、圧力、化学物質の濃度、電気、音、電磁波、湿度、放射能のいずれかである。
(18)前記子局受信アンテナが平面アンテナである。
(19)前記子局が一体の多層プリント基板で構成され、該多層プリント基板のいずれかの面に前記子局受信アンテナが形成され、他の面に前記子局を形成するアンテナ以外の要素が形成あるいは設置される。
また、本発明は、上記目的を達成するため、上記本発明に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムに使用されることを特徴とする子局(送受信機)を提供する。
また、本発明は、上記目的を達成するため、電磁波である単一又は複数の周波数成分を有する搬送波を通信および電力供給媒体として用いた無電源ワイヤレスモニタリングシステムに使用される子局(送受信機)であって、前記子局は、平衡型アンテナである子局受信アンテナと、2つの信号接点を有し、そのうちの1つがそのまま前記子局受信アンテナの平衡出力の間に結合された半導体スイッチと、前記半導体スイッチのもう1つの前記信号接点が前記子局受信アンテナの平衡出力の間に結合される際に介される帯域通過フィルタと、前記子局受信アンテナの平衡出力の2つの出力線に夫々挿入された二端子帯域通過フィルタ素子と、該2つの二端子帯域通過フィルタ素子の出力で形成される平衡出力に結合される整流回路と、該整流回路の出力に結合された昇圧回路と、該昇圧回路の出力が前記半導体スイッチの制御接点に入力される際に介される平滑回路とを具備したものであることを特徴とする子局(送受信機)を提供する。
本発明によれば、人間のアクセスが困難な環境に設置されている、社会インフラシステム内の各装置の稼動状況、あるいは装置の置かれている環境の状況を、当該装置内に電池による電源を持つことなく半永久的に、且つ装置(子局)が設置された環境(場所)の好ましからぬ影響から人間を隔離しうる距離に確保しつつ、高い信頼性をもって監視あるいは調査する手段を得ることができる。
〔本発明の第1の実施の形態〕
(無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。本実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムでは、親局(BS)1と子局(CS)10との間で電力の伝送と通信を行う。
(親局の構成)
親局1は、円偏波アンテナである親局送信アンテナ2と、該親局送信アンテナ2と逆旋の偏波特性を持つ円偏波アンテナである親局受信アンテナ3を具備する。
(子局の構成)
子局10は、平衡型の円偏波アンテナである子局受信アンテナ11、帯域通過フィルタ12、半導体スイッチ13、第1及び第2の二端子帯域通過フィルタ素子14,15、整流回路16、昇圧回路17、および平滑回路18を具備する。
(親局および子局の動作)
親局送信アンテナ2は、単一の周波数成分を持つ下り回線電波4を子局10へ間欠的に送出する。
該下り回線電波4は、子局受信アンテナ11に到達し、その一部分が子局受信アンテナ11に吸収され、残りの部分が上り回線電波5として親局に反射される。
子局受信アンテナ11の高周波回路側への平衡出力は、2つの二端子帯域通過フィルタ素子14,15を介した一対の出力線として、整流回路16に入力し、その出力を昇圧回路17を介し平滑回路18に入力し、半導体スイッチ13のひとつの接点端子はそのまま、他の接点端子は帯域通過フィルタ12を介し、子局受信アンテナ11の一対の平衡出力線の間に挿入され、平滑回路18の直流出力は、半導体スイッチ13の制御端子に結合する。半導体スイッチ13はFETスイッチであることが望ましい。
さらに詳細に説明すると、親局1から子局10に対して発射された周波数f1の送信円偏波信号は下り回線電波4として、子局受信アンテナ11により受信され、二端子帯域通過フィルタ14,15の通過帯域周波数をf1としておけば、二端子帯域通過フィルタ14,15を介して整流回路16に入力される。
整流回路16に入力された高周波電力は、半導体スイッチ13を駆動できる同半導体スイッチの接合ポテンシャルを超える直流電位まで昇圧回路17と平滑回路18から構成される回路を介して、半導体スイッチ13の制御端子に印加される。
親局1より発射された電磁波エネルギーが平滑回路18の容量に徐々に蓄積され、半導体スイッチ13の制御端子に印加される直流電位はそれに伴い上昇し、一定時間を過ぎた後に、半導体スイッチ13はオン状態に入る。
このとき、子局受信アンテナ11の出力には帯域通過フィルタ12が新たに挿入されることとなり、子局受信アンテナ11のインピーダンスは変化する。
親局1から送信された下り回線電波4の電磁波は、子局10の受信アンテナ11により一部が反射され、回転方向が逆である上り回線電波5として親局の受信アンテナ3により検出される。親局1は、検出された上り回線電波5の位相を監視していれば、子局10の半導体スイッチ13の状態の変化、即ちオフ状態からオン状態への変化を検出できる。
ここで、帯域通過フィルタ12および二端子帯域通過フィルタ素子14,15の通過帯域周波数が親局1の送信する下り回線電波4の周波数と異なれば、半導体スイッチ13はオフのままであるから、親局1は上り回線電波5の位相変化を検出することはできない。
また、親局1は下り回線電波4を間欠的に送信するので、親局1が下り回線電波4を送信していない期間は、子局10からの上り回線電波5と下り回線電波4が同時に存在しないので、親局1の送信電力と受信電力の極めて高いアイソレーションが実現される。
親局1が受信する電力が小さいので、他の無線システムが発生するスプリアス波による妨害に対する耐性を向上させるために本実施の形態では円偏波を用いている。
既存の屋内および地上波を用いる無線システムでは直線偏波を多く用いているために、これらの無線システムからのスプリアス波は親局1および子局10で用いられる円偏波アンテナによって大きな減衰を受け、本実施の形態のシステム動作に対する同スプリアス波の影響は大幅に低減される。
(電磁波の周波数)
本実施の形態において、親局1と子局10間の信号および電力の伝送を担う電磁波の周波数は数百MHzから数GHzとすることが好ましい。
すなわち、外部から電磁波によって供給される電力を用いて再び外部に電磁波を放射する場合、この放射される電磁波の電力を最大にするためには、外部から電磁波によって供給される電力を如何に効率よく該放射される電磁波の電力に変換するかが重要である。
地上の電磁波の伝播特性およびアンテナ効率の点から、屋外の無線通信に用いるべき電磁波の周波数は数百MHzから数GHz(より具体的には300MHz〜3GHz程度であり、室内の応用を考えれば上限が6GHz程度)が好ましく、数百MHz未満の周波数では現実的な装置の寸法(数十センチ以下)で効率の良いアンテナを実現することが不可能であり、数GHzを超える周波数では塵や水蒸気による電波伝播時の伝播損失が大きくなり屋外での電磁波のエネルギー伝送効率劣化が無視できない。
(本発明の第1の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、特定の子局を親局から送信する下り回線電波の周波数により識別できる効果がある。また、増幅器、発信器等の作動に大きな消費電力を必要とする回路を子局が含まないので、親局からの子局への送信電力を低減できる効果があり、換言すれば、親局が検出できる子局までの距離を延長する効果がある。
〔本発明の第2の実施の形態〕
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。以下に説明する事項以外は、第1の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムと同様である。
本実施の形態に係る子局10は、帯域通過フィルタ12(12a,12b,12c)と半導体スイッチ13(13a,13b,13c)の結合回路が複数並列的に設置され、二端子帯域通過フィルタ素子14(14a,14b,14c),15(15a,15b,15c)が複数並列的に設置され、これら複数の帯域通過フィルタと複数の二端子帯域通過フィルタ素子の通過帯域周波数が異なり、親局1からの下り回線電波4が複数の異なる周波数成分を持つ。帯域通過フィルタ12、二端子帯域通過フィルタ素子14,15の数は3で、夫々下り回線電波4の3つの周波数成分f1,f2,f3を通過帯域周波数としている。
(本発明の第2の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)親局1は上り回線電波5を周波数f1,f2,f3ごとに監視すれば、これら3つの全ての周波数において、上り回線電波5の位相変化を検出できる。
(2)n個の子局を識別するためにはn個の周波数が必要であるが、本実施の形態では、3つの周波数における上り回線電波5の位相の変化を用いることが出来るので、帯域通過フィルタ12および二端子帯域通過フィルタ素子14,15の通過帯域周波数の組み合わせを適当に選択することにより、上り回線電波5の周波数成分を削減でき、親局1の送信電力削減、即ち消費電力低減に効果がある。
(3)一般の無線システムでは他システムの共存のため、一つの無線システムに割り当てられる使用可能周波数帯域は制限されるので、限られた周波数帯域の中で、識別可能な子局の数を増やす効果がある。
〔本発明の第3の実施の形態〕
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。以下に説明する事項以外は、第2の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムと同様である。
本実施の形態に係る子局10は、複数の半導体スイッチ13と帯域通過フィルタ12の直列回路のうちの1つが、半導体スイッチ13cと帯域通過フィルタ12cおよびセンサ素子19の直列回路に置き換わっている点において、第2の実施の形態と相違する。なお、説明を容易にするため、帯域通過フィルタ12と二端子帯域通過フィルタ素子14,15の数は2とした。
センサ素子19としては周囲環境に応じてその抵抗成分を変化させる素子(例えばサーミスタ等)を想定しているが、周囲環境に応じて位相を変化させる素子であれば、親局は上り回線電波のf2の位相変化の度合いを検出することで、子局の周囲環境情報を検出することが可能である。
(本発明の第3の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)下り回線電波4の周波数成分のうちf2を子局10の周囲状況情報を伝送する周波数とすれば、上り回線電波5のf2の位相変化を監視し、そのときの振幅変化を同時に観測することにより、子局10の置かれている周囲環境情報を無線で遠隔より得ることが出来る。
(2)直接に子局へ接近することが難しい危険地域・立ち入り制限地域の周囲環境モニタの無線による遠隔実施ができる。
〔本発明の第4の実施の形態〕
図4は、本発明の第4の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。以下に説明する事項以外は、第3の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムと同様である。
本実施の形態に係る子局10は、帯域通過フィルタ12(12a,12b)と半導体スイッチ13(13a,13b)の結合回路が2つ並列的に設置され、二端子帯域通過フィルタ素子14(14a,14b,14d),15(15a,15b,15d)が3つ並列的に設置され、これら複数の帯域通過フィルタと複数の二端子帯域通過フィルタ素子の通過帯域周波数が異なり、親局1からの下り回線電波4が3つの異なる周波数成分を持つ点において、第3の実施の形態と相違する。
(本発明の第4の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
第3の実施の形態では、子局自体の認識には単一のf1の周波数のみ用いており、子局をn個設置したい場合に周波数をn+1個必要とするが、第2の実施の形態と同様の原理により、本実施の形態では子局の増加に対する、システムの使用周波数の増大を抑えることができ、第1の実施の形態に対する第2の実施の形態と同様の効果がある。
〔本発明の第5の実施の形態〕
図5は、本発明の第5の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。以下に説明する事項以外は、第3の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムと同様である。
本実施の形態に係る子局10は、二端子帯域通過フィルタ素子14,15が新たに1つ並列的に追加設置され、これら追加設置された二端子帯域通過フィルタ素子の通過帯域周波数が本無線システムの全体帯域周波数であり、センサ素子19が電源を必要とする点において、第3の実施の形態と相違する。
センサ素子19を駆動するためには、第3の実施の形態とは別に新たな電源の源を見つける必要がある。本実施の形態では、本システムが使用を許されている周波数帯域のどこかに、センサ素子19の駆動用に新たな周波数の電磁波を下り回線電波4に加えることで、新たな源を作る。
(本発明の第5の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
子局の数が多い場合は、1つの子局が子局自体の認識および周囲環境情報伝達用に用いる周波数は、親局が送信する下り回線電波の全周波数成分より少なくなるので、この場合、子局が認識および情報伝達に不要な電波を効率的に自局のセンサ駆動電源の源とすることが可能となる。
〔本発明の第6の実施の形態〕
図6は、本発明の第6の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。
本実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムは、複数の子局が存在するときのシステム構成である。
図7は、本発明の第6の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムにおいて、複数の子局を親局が識別するための、送信出力の周波数別タイムシーケンスを示すチャートである。
図6では3個の子局10,20,30が存在し、親局1は夫々を認識するためにf1,f2,f3の周波数を用いている。本システムでは最大7つの子局を収容可能で、図7に示すように、3つの周波数の特定のどの周波数について子局が位相変化をきたすかがあらかじめ示されている。
図7に示すように、まず親局1は一度にf1,f2,f3の周波数を含む下り回線電波4を送信する。このとき、図7の表にあるように、同一の周波数については、特定の2つの子局のみが位相変化をきたす。
ここで、子局の位置がシステム使用する波長に対して近い位置(例えば1/2波長以内)にいる場合は、時間軸上ではこれらの位置にある複数の子局のうちどの子局からの応答かを判別することが難しい。
システムが使用する波長を短くすれば子局の位置の分解能は向上するが、フリスの伝播公式により波長を短くすると周波数が高く、かつ空間の減衰が大きくなり、子局を配置できるエリアが収縮してしまう不都合が生じる。
この問題を解決するために、次のタイミングで、f1,f2,f3の周波数をのみ含む下り回線電波4を親局1は送信する。そうすれば、原理的に下り回線電波4に応答可能な子局の数が減少し、結果として、子局を判別する分解能が向上する。
なお、一度にf1,f2,f3を送信して、すべての周波数において位相変化を検出できるが、CS1,CS2,CS3が波長に比べて近接している場合は、あたかもひとつの子局でこれら3周波数において位相変化をきたしているかのごとく観測できるので、CS1,CS2,CS3の一団をCS0かのように誤認識してしまう。ところが、f1,f2,f3の単独送信によって、図2,3,4にあるように、平滑回路が蓄える電力の量が異なるために、半導体スイッチのオンのタイミングがずれてくる。例えばf1のみを送れば、CS0はオンのタイミングの遅れは、C1,C3のものより顕著になる。このタイミングのずれを検出することにより、子局の誤認識の確率を低減することが出来る。
〔本発明の第7の実施の形態〕
図8は、本発明の第7の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。以下に説明する事項以外は、第2の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムと同様である。
本実施の形態に係る子局10は、整流回路16として、ブリッジ型整流回路41を用いている点において、第2の実施の形態と相違する。
(本発明の第7の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
平衡入力の高周波を効率よく整流できるので、半導体スイッチのオンまでに有する時間を短縮でき、本システムによる無線遠隔モニタリングの所要時間を短縮する効果がある。
〔本発明の第8の実施の形態〕
図9は、本発明の第8の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。以下に説明する事項以外は、第7の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムと同様である。
本実施の形態に係る子局10は、昇圧回路17として、共振型昇圧回路42を用いている点において、第7の実施の形態と相違する。
(本発明の第8の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
損失の少ない電気回路で電圧の昇圧が可能となるので、平衡入力の高周波電力を効率よく平滑回路に蓄積できるので、半導体スイッチのオンまでに有する時間を短縮でき、本システムによる無線遠隔モニタリングの所要時間を短縮する効果がある。
〔本発明の第9の実施の形態〕
図10は、本発明の第9の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。以下に説明する事項以外は、第7の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムと同様である。
本実施の形態に係る子局10は、昇圧回路17として、n倍電圧整流昇圧回路43を用いている点において、第7の実施の形態と相違する。
(本発明の第9の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
整流と電圧の昇圧が同時に可能となるので、整流回路・昇圧回路・平滑回路全体しての回路部品の低減が可能であり、子局の回路規模削減に効果があり、子局の小型化、製造コストの引き下げに効果がある。
〔本発明の第10の実施の形態〕
図11は、本発明の第10の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの子局の構成を示す概略図である。既述の本発明の各種実施の形態と同様である点の説明は省略する。
(子局の構成)
図11に示す子局は、表層101と中間グランド層105と裏層102と内層配線層108の四層構造をなす多層基板で構成され、表層101と内層配線層108の間には第三の誘電体層106が形成され、内層配線層108と中間グランド層105の間には第一の誘電体層103が形成され、裏層102と中間グランド層105の間は第二の誘電体層104が形成されている。
裏層102には平衡型の円偏波受信アンテナ111a、111bが形成され、表層101には帯域通過フィルタ112、半導体スイッチ113、二端子帯域通過フィルタ素子114,115、ブリッジ型整流回路141、昇圧回路117、平滑回路118が形成されている。
(子局の動作)
円偏波送信アンテナ111の平衡出力は、二つの貫通スルーホール161を用いて中間グランド層105に設けられた通過孔163を非接触貫通し、二端子帯域通過フィルタ素子114の並列回路、および同115の並列回路を介した一対の出力線として、ブリッジ型整流回路141に入力し、該ブリッジ型整流回路141の出力の一端は短絡用スルーホール162によって中間グランド層105に電気的に接続され、他の一端は昇圧回路117を介し平滑回路118に入力し、昇圧回路117と平滑回路118のアース電位はスルーホール162によって中間グランド層105に電気的に接続され、ひとつの接点端子を帯域通過フィルタ112に結合した半導体スイッチ113と帯域通過フィルタ112で形成される直列回路を円偏波受信アンテナ111の一対の平衡出力線の間に複数挿入し、さらに同直列回路にセンサ素子119を直列結合した回路を円偏波受信アンテナ111の一対の平衡出力線の間に挿入し、平滑回路118の直流出力は、寸止めスルーホール164を介し、内層配線層108に形成される内層配線パタン107に結合し、半導体スイッチ13の制御端子が内層配線パタン107に結合する。
(本発明の第10の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
裏層102に形成された円偏波受信アンテナ111から、表層101に形成された各種高周波回路および中間周波回路が中間グランド層105によって電磁気的に遮蔽されるので、当該各種高周波回路および中間周波回路の動作を安定させる効果があるとともに、第4の実施の形態(図4)の構成を汎用プリント多層基板プロセスを用いて一体の薄板構造で実現できるため、第4の実施の形態の効果を安価に実現することが出来る。
〔本発明の第11の実施の形態〕
図12は、本発明の第11の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの子局の構成を示す概略図である。既述の本発明の各種実施の形態と同様である点の説明は省略する。
(子局の構成)
図12に示す子局は、センサ回路119が駆動用の電源を必要とし、同電源を供給するために、二端子帯域通過フィルタ素子114と115の一組の通過帯域周波数をシステムの使用全周波数帯域とし、寸止めスルーホール164を新設して内層配線パタン107にセンサ回路119の電源供給端子を結合する点において、第10の実施の形態と相違する。
(本発明の第11の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)電源を要するセンサ素子を用いることができるので、センサ機能をより高度化あるいはより高感度化できるので、より複雑な、或いはより高感度の子局が置かれた周囲環境情報の無線遠隔モニタリングが可能となる。
(2)第5の実施の形態(図5)の構成を汎用プリント多層基板プロセスを用いて一体の薄板構造で実現できるので、第5の実施の形態(図5)の効果を安価に実現することが出来る。
本発明の第1の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。 本発明の第3の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。 本発明の第4の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。 本発明の第5の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。 本発明の第6の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。 本発明の第6の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムにおいて、複数の子局を親局が識別するための、送信出力の周波数別タイムシーケンスを示すチャートである。 本発明の第7の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。 本発明の第8の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。 本発明の第9の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの構成を示す概略図である。 本発明の第10の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの子局の構成を示す概略図である。 本発明の第11の実施の形態に係る無電源ワイヤレスモニタリングシステムの子局の構成を示す概略図である。
符号の説明
1:親局
2:親局送信アンテナ
3:親局受信アンテナ
4:下り回線電波
5:上り回線電波
10,20,30:子局
11,21,31:子局受信アンテナ
12(12a〜12d):帯域通過フィルタ
13(13a〜13d):半導体スイッチ
14(14a〜14d):第一の二端子帯域通過フィルタ
15(15a〜15d):第二の二端子帯域通過フィルタ
16:整流回路
17:昇圧回路
18:平滑回路
19:センサ素子
41:ブリッジ型整流回路
42:共振型昇圧回路
43:n倍電圧整流昇圧回路
101:表層
102:裏層
103:第一の誘電体層
104:第二の誘電体層
105:中間グランド層
106:第三の誘電体層
107:内層配線パタン
108:内層配線層
111a,111b:円偏波受信アンテナ
112:帯域通過フィルタ
113:半導体スイッチ
114:第一の二端子帯域通過フィルタ
115:第二の二端子帯域通過フィルタ
117:昇圧回路
118:平滑回路
119:センサ素子
141:ブリッジ型整流回路
161:貫通スルーホール
162:短絡用スルーホール
163:通過孔
164:寸止めスルーホール

Claims (22)

  1. 親局(第1の送受信機)と子局(第2の送受信機)を備え、電磁波である単一又は複数の周波数成分を有する搬送波を通信および電力供給媒体として用いた無電源ワイヤレスモニタリングシステムであって、
    前記親局は、前記搬送波を前記子局に間欠的に伝送する円偏波の親局送信アンテナと、該親局送信アンテナと異なる回転方向を有する円偏波の親局受信アンテナとを具備し、
    前記子局は、平衡型アンテナである子局受信アンテナと、2つの信号接点を有し、そのうちの1つがそのまま前記子局受信アンテナの平衡出力の間に結合された半導体スイッチと、前記半導体スイッチのもう1つの前記信号接点が前記子局受信アンテナの平衡出力の間に結合される際に介される帯域通過フィルタと、前記子局受信アンテナの平衡出力の2つの出力線に夫々挿入された二端子帯域通過フィルタ素子と、該2つの二端子帯域通過フィルタ素子の出力で形成される平衡出力に結合される整流回路と、該整流回路の出力に結合された昇圧回路と、該昇圧回路の出力が前記半導体スイッチの制御接点に入力される際に介される平滑回路とを具備したものであることを特徴とする無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  2. 前記親局は、単一の周波数の前記搬送波を送信し、前記子局で反射される同一周波数の搬送波の位相を監視し、該周波数における同位相の変化を検出する機能を有することを特徴とする請求項1記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  3. 前記帯域通過フィルタと前記半導体スイッチの結合回路が複数並列的に設置され、前記二端子帯域通過フィルタ素子が複数並列的に設置され、これら複数の帯域通過フィルタと複数の二端子帯域通過フィルタ素子の通過帯域周波数が異なり、前記親局は、複数の異なる周波数の前記搬送波を送信し、前記子局で反射される同一周波数の搬送波の位相を監視し、各周波数における同位相の変化を検出する機能を有することを特徴とする請求項1記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  4. 前記複数の半導体スイッチの一部に、外部入力に対してインピーダンス値が変化するセンサ素子が直列に結合していることを特徴とする請求項3に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  5. 前記複数の帯域通過フィルタの通過帯域が、前記親局から送信される前記搬送波の周波数のうち特定の一つの周波数のみを通過帯域とすることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  6. 前記帯域通過フィルタの1つが、前記親局から送信される前記搬送波の周波数の全ての周波数を通過帯域とし、残りの前記帯域通過フィルタの通過帯域が、前記親局から送信される前記搬送波の周波数のうち特定の一つの周波数のみを通過帯域とすることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  7. 前記センサ素子が外部電源を必要とし、新たに前記親局から送信される前記搬送波の周波数の全ての周波数を通過帯域とする帯域通過フィルタを該整流回路の入力に結合し、該帯域通過フィルタの出力が前記平滑回路を介して、前記センサ素子の外部電源として供給されることを特徴とする請求項4に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  8. 前記子局が複数存在し、単一の前記搬送波の周波数を通過帯域とし、且つ前記センサ素子が結合する前記半導体スイッチに結合しない前記帯域通過フィルタの通過帯域が各々の子局で異なり、前記親局が、該複数の子局から反射される前記搬送波の時間的位相変化の周波数の違いにより該複数の子局を識別することを特徴とする請求項3乃至請求項7のいずれか1項に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  9. 前記親局から送信する前記搬送波の前記子局からの反射波による識別を、特定の一周波数に対して一子局を対応させることを特徴とする請求項8に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  10. 前記親局から送信する前記搬送波の前記子局からの反射波による識別を、特定の複数の周波数の組み合わせに対して一子局を対応させることを特徴とする請求項8に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  11. 前記特定の複数の周波数の組み合わせが、前記子局が有する子局識別に関係する前記半導体スイッチのオン、オフに対応する二進法によって実現されることを特徴とする請求項10に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  12. 前記親局は、認識すべき子局が有する、該子局認識用帯域通過フィルタの通過帯域周波数の搬送波を一度に送信し、前記子局から反射される搬送波の時間的位相変化を監視し、認識確度向上を目的に、前記子局へ前記一度に送信した搬送波のうち一部の周波数の搬送波を再び送信することを特徴とする請求項11に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  13. 前記半導体スイッチがFETスイッチであることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  14. 前記整流回路がブリッジ型であることを特徴とする請求項3乃至請求項13のいずれか1項に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  15. 前記昇圧回路が共振回路を含むことを特徴とする請求項3乃至請求項14のいずれか1項に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  16. 前記昇圧回路が多段倍電圧整流回路を含むことを特徴とする請求項3乃至請求項14のいずれか1項に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  17. 前記搬送波の周波数が数百MHz帯から数GHz帯であることを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  18. 前記センサ素子の外部入力が温度、圧力、化学物質の濃度、電気、音、電磁波、湿度、放射能のいずれかであることを特徴とする請求項4乃至請求項17のいずれか1項に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  19. 前記子局受信アンテナが平面アンテナであることを特徴とする請求項4乃至請求項18のいずれか1項に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  20. 前記子局が一体の多層プリント基板で構成され、該多層プリント基板のいずれかの面に前記子局受信アンテナが形成され、他の面に前記子局を形成するアンテナ以外の要素が形成あるいは設置されることを特徴とする請求項4乃至請求項19のいずれか1項に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステム。
  21. 請求項1乃至請求項20のいずれか1項に記載の無電源ワイヤレスモニタリングシステムに使用されることを特徴とする子局(送受信機)。
  22. 電磁波である単一又は複数の周波数成分を有する搬送波を通信および電力供給媒体として用いた無電源ワイヤレスモニタリングシステムに使用される子局(送受信機)であって、
    前記子局は、平衡型アンテナである子局受信アンテナと、2つの信号接点を有し、そのうちの1つがそのまま前記子局受信アンテナの平衡出力の間に結合された半導体スイッチと、前記半導体スイッチのもう1つの前記信号接点が前記子局受信アンテナの平衡出力の間に結合される際に介される帯域通過フィルタと、前記子局受信アンテナの平衡出力の2つの出力線に夫々挿入された二端子帯域通過フィルタ素子と、該2つの二端子帯域通過フィルタ素子の出力で形成される平衡出力に結合される整流回路と、該整流回路の出力に結合された昇圧回路と、該昇圧回路の出力が前記半導体スイッチの制御接点に入力される際に介される平滑回路とを具備したものであることを特徴とする子局(送受信機)。
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