JP4929812B2 - 輸送容器、その輸送方法及び恒温輸送容器 - Google Patents

輸送容器、その輸送方法及び恒温輸送容器 Download PDF

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Description

本発明は、生体細胞,細胞組織医療用具等を収納するための容器、および輸送するための輸送容器に関する。
再生医療等に用いられる培養細胞は、培養施設から病院まで、培養温度と同じ条件で輸送されることが望ましい。このためには、厳密な温度管理技術が必要になる。輸送容器内部温度を均一にするためには、冷熱発生部,高温発生部,容器内部流体の循環手段、および制御手段などで構成される温度制御装置と、容器内部と外部周囲との間の熱移動を遮断するための断熱手段が必要となる。
細胞組織などの物質を保温して輸送する恒温輸送容器の例が、特許文献1および特許文献2に記載されている。
特許文献1記載の輸送容器では、断熱機能を持たせた外側容器の内側に、蓄熱材による温度保持機能を有する内側容器を設置することにより、長時間における輸送を可能としている。
一方、特許文献2記載の輸送容器では、容器本体を金属製の容器で構成し、その周囲を断熱材で覆うとともに、携帯用電源などで駆動するペルチェ素子の低温側をこの金属容器の一部に装着し、かつ容器内の空気を循環させる送風機を装備することにより、容器内部における温度を高精度に制御できるとしている。
また、特許文献3には、細胞培養容器内の情報を容易に管理する方法が記載されている。
また、特許文献4には、球状容器内の中心部に輸送対象品を保持する方法が記載されている。
特開2004−217290号公報 特開2005−124556号公報 特開2006−6261号公報 特開2006−16044号公報
上記文献1記載の輸送容器は、簡易な構成で輸送対象品を所定の温度範囲に保持することができる。また、上記文献2記載の輸送容器は、ペルチェ素子等で発生させた冷温熱を金属容器に伝達し、容器内部を循環する空気流を介して、輸送対象品の温度を高精度に制御しようとするものである。しかし、特許文献1及び2の輸送容器は、放熱量を少なくできる余地がある。
また、上記文献3記載の方法は、輸送対象品の内容はわかるものの輸送履歴情報に関する記載はない。
また、上記文献4記載の方法は、輸送効率向上のために容器を球状にしたもので、保温に関する記載はない。
本発明の目的は、簡便な構成の恒温輸送容器において、長時間にわたって輸送品の温度を所定温度範囲内に保つことにある。本発明の他の目的は、細胞等の輸送対象品を長期にわたり恒温で輸送可能にすることにある。そして、これらの目的の少なくとも一つを達成することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の輸送容器は以下のように構成される。すなわち、培養細胞を輸送対象品として輸送するための輸送容器において、前記輸送容器は、上部半球状のカプセルと下部半球状カプセルとを有する球体状容器であり、前記球体状容器内部の中心部に、前記輸送対象品を保持する空間を有し、前記空間と前記球体状容器との間に蓄熱材を有し、前記蓄熱体は、前記培養細胞を輸送する前に、前記蓄熱体の凝固点以上の所定温度に加熱されることを特徴とする輸送容器である
本発明によれば、輸送対象品を中心として球体状に蓄熱材を配置しているため、蓄熱材の有する熱量のほぼ全てを輸送対象品の温度保持に利用できることになる。また、輸送容器が球体状なので、放熱面積が小さく、温度保持時間を長くできる。
以下、本発明に係わる恒温輸送容器の一実施例を、図1ないし図2を用いて説明する。
図1に恒温輸送容器の縦断面図を示す。恒温輸送容器20は、断熱容器21,真空断熱材22a,22b,22cなどの複数の断熱材と熱伝導性の良い銅やアルミなどの熱伝導部材23を組み合わせた断熱壁28,発泡スチロールやウレタンフォーム、あるいはスポンジ等を材料とする緩衝材30、および保護材29によって構成され、その内部には、第1の蓄熱材を収納する蓄熱容器27,輸送対象品と第1の蓄熱材を収納する蓄熱容器26が設置される。ここで、真空断熱材はグラスウール等の繊維状のコアとなる部材の周囲をアルミ等のフィルム材で密封し、内部を真空引きして形成したものである。
恒温輸送容器20の底部には、第1の蓄熱材とほぼ同じ温度特性を有する第2の蓄熱材24が設置され、熱伝導部材の一部と熱的に接するように配置されている。
恒温輸送容器20の上部に位置する恒温輸送容器の蓋25には、断熱と衝撃吸収を兼ねた緩衝材30が設置され、緩衝材30の弾力性を利用して容器内部の気密性を保持するとともに、かつ開閉可能な構造となっている。
なお、図1には示していないが、第2の蓄熱材24は、恒温輸送容器の蓋25の開閉作業をともなうことなく外部から交換できるような構成となっている。
容器内部と容器外部周囲との間に温度差がある場合、この温度差を駆動力として熱移動が発生し、蓄熱材が有する蓄熱量が失われることになるが、本実施例では、容器内部を囲む断熱壁28を熱伝導部材23と真空断熱材22a,22b,22cとで構成し、かつ熱伝導部材の温度を第2の蓄熱材24の熱によって容器内部の温度とほぼ同じ温度に維持するため、容器内部に設置した第1の蓄熱材における熱損失を低減することができる。
次に断熱壁の構成の違いによる熱損失の低減について図2を用いて説明する。
図2(b)は3枚の真空断熱材22a,22b,22cと熱伝導部材23によってなる断熱壁の構成を示す断面図である。熱伝導部材を設置する位置は、位置A:真空断熱材
22aの内側、位置B:真空断熱材22a,22bの間、位置C:真空断熱材22b,
22cの間の3箇所としているが、図では熱伝導部材を位置Bに設置した場合を示している。
図2(a)は真空断熱材と熱伝導部材で構成した断熱壁による熱損失の試算結果の一例である。試算に用いた断熱壁は、真空断熱材3枚と、熱伝導部材1枚で構成される。真空断熱材は1枚の厚さが5mm,高さ0.5m ,長さ1mで、熱伝導率を5mW/(m・K)とした。熱伝導部材は厚さ1mm,高さ0.5m ,長さ1mの銅板である。温度条件として、内側の真空断熱材22a側の容器内部温度は37℃、外側の真空断熱材22c側の容器周囲温度は0度、熱伝導部材の根元の温度は37℃とした。
図中縦軸は容器内部での熱損失31および容器周囲への熱損失32を示し、横軸は断熱壁の構成の違いを示している。横軸のVは断熱壁を真空断熱材のみで構成した場合、Aは熱伝導部材を図2(b)のAの位置に配置した構成、Bは熱伝導部材を図2(b)のBの位置に配置した構成、Cは熱伝導部材を図2(b)のCの位置に配置した構成である。
断熱壁を真空断熱材のみで構成したVの場合、5.8W 程度の熱が容器内部から周囲へと移動することになるが、熱伝導部材を真空断熱材で挟み込むように断熱壁のBの位置に設置し、その根元を容器内部と同じ温度で加熱することにより、容器内部における熱損失WI−Bを22%程度に低下できることがわかる。この結果、容器内部に設置した第1の蓄熱材から失われる単位時間あたりの熱量が減少し、輸送対象品の温度を保持する時間が延長できることになる。
一方、熱伝導部材の設置により容器周囲への熱損失WO−Bは増大することになるが、この熱損失分は第2の蓄熱材24の有する蓄熱量によって補償される。第2の蓄熱材は容器外部から交換可能としているため、適切な時間間隔で新たな蓄熱材と交換することによって、長時間の温度保持が可能となる。
なお、蓄熱材の交換時期は、蓄熱材の温度を検出、あるいは蓄熱材と接する熱伝導部材の温度を検知する手段を設けることによって決定される方法が望ましい。
また、図2(a)からわかるように熱伝導部材の設置位置によって、熱損失の大きさが異なってくる。断熱壁のAの位置に熱伝導部材を設置した場合、容器内部での熱損失WI−Aの低減効果は約40%と小さいが、容器周囲への熱損失WO−Aは真空断熱材のみの場合の熱損失WO−Vとほぼ変わらない。しかし、熱伝導部材をこの位置に設置すると、容器内部と接する表面で内部空気の自然対流を誘発し、実際には容器内部における熱損失WI−Aをさらに増大させる恐れがある。また、断熱壁Cの位置に熱伝導部材を配置した場合、容器内部での熱損失WI−Cと比べて容器周囲への熱損失WO−Cは大幅に増大していることがわかる。
したがって、熱伝導部材は真空断熱材の間に設置することが望ましく、かつ真空断熱材の設置方法としては、容器内側に面する表面よりも容器外側に面する表面により多くの真空断熱材を設置することが望ましい。
本実施例では、断熱壁の温度を維持するために蓄熱材を用いたが、携帯用電源を駆動源とする電気ヒータやペルチェ素子などを用いることも可能である。この場合には、熱伝導部材の根元温度が所定の温度範囲となるように各機器を制御することになるが、輸送対象品の温度は容器内部に設置した第1の蓄熱材によって高精度に保持されるため、断熱壁の温度に対しては高精度な制御は必要としない。したがって、簡便な構成で熱源装置が構成でき、消費される電力も極力少なく抑えることができる。
本発明に係わる輸送容器の他の実施例を、図3を用いて説明する。本実施例は、輸送対象品の収納方法に関するものである。
図3は輸送対象品を収納する収納容器を示す縦断面図である。球体状容器1は、上部の半球状カプセル1aと下部の半球状カプセル1bで構成され、上部半球状カプセル内には蓄熱材2a,下部の半球状カプセル内には蓄熱材2bが設置されている。蓄熱材は、飛散,漏洩防止のため、上下の半球状カプセルとは別容器に密封して使用される。本文中では、特に断らない限り、蓄熱材を密封した容器についての記述は省略する。また、上下の半球状カプセル同士を固定し、開放しないようにする治具等については図では省略している。
細胞などの輸送対象品を収納する容器3は、球体状容器1の中心部に収納,保持される。球体状容器1内に設置する蓄熱材には、液体と固体間の相変化時に潜熱を蓄熱,放出する性質がある。この性質を利用して輸送対象品を収容する容器3を、熱的な影響や衝撃から保護することができる。
輸送対象品を体温付近(約37℃)で輸送する場合、概略、以下のような手順で輸送容器を組み立てる。
まず、恒温槽内で、上下の半球状カプセルを設定温度まで加熱する。さらに、蓄熱材を凝固点温度以上に加熱して融解させ蓄熱する。この時、液相の蓄熱材を加熱しすぎると、球体状容器内に輸送対象品を収容する容器をセットした時に、輸送対象品が体温以上に加熱され、輸送対象品の品質を損なう恐れがあるため、加熱温度の設定には注意が必要である。上下の球状カプセルに、それぞれ蓄熱材を封入した容器を装着し、輸送対象品を収納する容器を蓄熱材の上に置き、上部の蓄熱材で挟み込むように上部半球状カプセルと下部半球状カプセルを組み合わせて固定する。
このとき、輸送容器は球状なので転がりやすい。そのため、下部半球状カプセルを上部半球状カプセルよりも重くするか、下部半球状カプセル側に蓄熱材よりも比重が大きい金属塊を入れることで輸送容器の下部に重心が位置するようにする。
なお、各輸送容器の保温時間の均質化を図るため、作業は恒温室内で行うことが望ましい。
次に球体状容器の利点について説明する。球体状容器から熱の漏洩がない場合、蓄熱材は液相のまま潜熱を保持し、輸送対象品を均一な温度に保持することができる。一方、球体状容器の外部温度が、蓄熱材の凝固点温度よりも低くなった場合、外周部から熱が漏洩し始め、それにともない蓄熱材は潜熱を放出し凝固を開始する。放熱の進行にともない、凝固界面(固体と液体の境界面)は、蓄熱材の外周部から放熱量と潜熱放出量のバランスにしたがって、ほぼ同心円状に中心部に向かって移動することになるが、中心部におかれた輸送対象品を収納する容器の周囲には依然として液相の蓄熱材が存在するため、温度を一定に保持することができる。輸送対象品を収納する容器に接する蓄熱材が凝固した時点で、温度の保持機能は失われることになるが、輸送対象品と蓄熱材を球体状容器内に設置し、かつ輸送対象品をその中心部に設置することによって、蓄熱材の有する蓄熱量を有効に輸送対象品の温度維持に利用することが可能となる。
なお、凝固した蓄熱材は、伝熱を阻害する熱抵抗を増大させることになるので、凝固の進展とともに熱漏洩量が減少するという効果も持ち合わせている。
本発明に係わる輸送容器の他の実施例を、図6を用いて説明する。本実施例は、第2の実施例で記した球体状容器に、輸送対象品が常に同じ姿勢を保つような機能を付加したものである。
培養細胞など液状の培養液を含む輸送対象品を輸送する場合には、輸送中、液がこぼれないように、輸送対象品を収納する容器の姿勢を水平に保っておく必要がある。図6に示すように、球体状容器1を構成する半球状カプセルのうち、下部に位置するカプセル1b内にバランスウエイト18を設置することにより、球体状容器1が回転することを防止し、輸送中も輸送対象品を水平に保つことができる。
また、バランスウエイト18の代わりに、下部の半球状カプセルを上部の半球状カプセルよりも重い材料で構成する、あるいは下部の半球状カプセルに鉄または磁石を設置し、球体状容器の設置面を磁石または鉄として、磁力によって固定する、またさらに球体状容器の底面に平坦部を設けるといった構成にすることにより、同様の効果を得ることができる。
本発明に係わる輸送容器の他の実施例を、図4ないし図5を用いて説明する。本実施例は、第2の実施例で記した球体状容器に、輸送対象品に関するデータ記録・発信手段、および蓄熱材に関するデータ記録・発信手段を付加したものである。
輸送対象品に関するデータ記録・発信手段5により記録・発信されたデータは球体状容器の外部に設置するデータ受信・表示装置6にて受信される。記録・発信されるデータとしては、名称,日付,来歴,輸送先名称,発送元名称などが挙げられる。これらの情報は主として輸送対象品の発送元において入力されるもので、輸送途中で情報が書き換えられることがないように保護されている。
蓄熱材に関するデータ記録・発信手段4a,4bにより発信されたデータは、データ受信・表示装置で受信後、データ演算・出力装置7に引き渡される。記録・発信されるデータとしては、温度,歪(変形量)などの蓄熱材の状態量などが挙げられる。これらのデータから、データ演算・出力装置7によって、蓄熱材の凝固状態などが推算される。また、推算した蓄熱材の凝固状態から、残りの蓄熱量を算出し、残りの保温可能な時間やアラームなどの出力を発する機能が備わっている。一例として、予測される保温可能な時間が輸送時間に対して短ければ警告発生手段15により警告を発生させ、輸送管理者への通信手段16により輸送管理者に対処を促すことや、恒温輸送容器本体に温度制御装置がある場合には、制御信号発生手段17により加熱を指示する信号を送るなどといったことが可能となる。
輸送対象品が再生医療等に用いられる培養細胞など、直接温度を測定することが困難な場合は、輸送対象品を収容する容器3の表面温度を輸送対象品に関するデータ記録・発信手段により計測し、これを輸送管理温度として管理する。
本実施例の形態により、球体状容器1を開封することなく、輸送対象品の情報や、温度などの輸送履歴を得ることができ、蓄熱材の状態量から保温可能な時間の予測を行い、温度調節を行うことで、輸送対象品の品質保証に対する確度を向上させることができる。
本発明に係わる恒温輸送容器の他の実施例を、図7を用いて説明する。本実施例は、恒温輸送容器内における球体状容器の収納方法に関するものである。
恒温輸送容器20には、輸送対象品を収容した複数の球体状容器1が積層された状態で設置されている。恒温輸送容器20には、携帯用電源で駆動する電気ヒータなどの温度制御装置10、および容器内部の空気を循環させて温度を均一化するための循環ファン13,内部温度を測定する温度測定センサ14が備えられている。
複数の球体状容器1を積層して設置することにより、輸送中、各容器が移動することを防止しながら、各容器の間に空気が循環するための空間を確保することができる。角型の収納容器を用いる場合には、容器の移動を防ぐための手段や、内部流体を循環させるための隙間を作るための手段が必要となるが、本発明の実施の形態を用いればこれらの手段は必要ない。
また、容器を球体状にしているため、恒温輸送容器20内への容器の収納効率が向上する。さらに、球体状容器1の接触面積が小さいため、容器間の熱伝導による熱干渉を防ぐことができる。
本実施の形態により、特別な固定手段を用いることなく、球体状容器1が移動することを防ぎ、恒温輸送容器20の内部温度が不均一になっても輸送対象品の品質劣化を防ぐという効果が得られる。
第1の実施例における恒温輸送容器の鉛直方向断面図。 (a)真空断熱材と熱伝導部材で構成した断熱壁による熱損失の試算結果の一例を示す図、(b)真空断熱材と熱伝導部材からなる断熱壁の構成を示す断面図。 第2の実施例における球体状容器の断面図。 第4の実施例における球体状容器の斜視図。 第4の実施例におけるデータ送受信構成図。 第3の実施例における球体状容器の断面図。 第5の実施例を示す恒温輸送容器と球体状容器の断面図。
符号の説明
1…球体状容器、1a,1b…半球状カプセル(上部,下部)、2a,2b…蓄熱材
(上部,下部)、3…輸送対象品を収納する容器、4a,4b…蓄熱材に関するデータ記録・発信手段(上部,下部)、5…輸送対象品に関するデータ記録・発信手段、6…データ受信・表示装置、7…データ演算・出力装置、8…輸送対象品、10…温度制御装置、12…断熱材、13…循環ファン、14…温度測定センサ、15…警告発生手段、16…輸送管理者への通信手段、17…制御信号発生手段、18…バランスウェイト、20…恒温輸送容器、21…断熱容器、22a,22b,22c…真空断熱材(内側,中間,外側)、23…熱伝導部材、24…第2の蓄熱材、25…恒温輸送容器の蓋、26…輸送対象品と第1の蓄熱材を収納する蓄熱容器、27…第1の蓄熱材を収納する蓄熱容器、28…断熱壁、29…保護材、30…緩衝材、31…容器内部での熱損失、32…容器周囲への熱損失。

Claims (10)

  1. 培養細胞を輸送対象品として輸送するための輸送容器において、
    前記輸送容器は、上部半球状のカプセルと下部半球状カプセルとを有する球体状容器であり、
    前記球体状容器内部の中心部に、前記輸送対象品を保持する空間を有し、
    前記空間と前記球体状容器との間に蓄熱材を有し、
    前記蓄熱体は、前記培養細胞を輸送する前に、前記蓄熱体の凝固点以上の所定温度に加熱されることを特徴とする輸送容器。
  2. 請求項1に記載の輸送容器において、
    前記所定温度は、前記輸送対象品の品質を保持できる温度であることを特徴とする輸送容器。
  3. 請求項1に記載の輸送容器において、
    前記輸送対象品の情報,輸送履歴を記録して発信する手段を有し、
    前記記録して発信する手段は、前記球体状容器を開けることなく前記球体状容器の外部へ前記輸送対象品の情報,輸送履歴を発信することを特徴とする輸送容器。
  4. 請求項1に記載の輸送容器において、
    前記蓄熱体は、固体から液体へ相変化する時間において、熱を蓄熱し、液体から固体へ相変化する時間において、潜熱を放出する性質であることを特徴とする輸送容器
  5. 請求項4に記載の輸送容器において、
    前記蓄熱体は、球体状容器内に構成され、少なくとも蓄熱体の一部が、液体相にあり、球体状容器から外部へ熱が漏洩している場合、固体相と液体相の境界面は、ほぼ同心円状に中心部へ向かって移動することを特徴とする輸送容器。
  6. 請求項3に記載の輸送容器において、
    前記記録して発信する手段は、少なくとも名称、日付,来歴,輸送先名称,発送元名称を発信を発信することを特徴とする輸送容器。
  7. 請求項3に記載の輸送容器において、
    前記記録して発信する手段は、少なくとも温度,蓄熱材の変形量を発信することを特徴とする輸送容器。
  8. 請求項1に記載の輸送容器において、
    前記輸送容器の下部に重心が位置することを特徴とする輸送容器。
  9. 請求項1に記載の輸送容器を互いに球状の表面が接するように複数積層して収納する断熱容器と、
    前記断熱容器の内部を恒温に保つ手段と、を備えた恒温輸送容器を用いて、輸送することを特徴とする輸送方法。
  10. 請求項1に記載の輸送容器を互いに球状の表面が接するように複数積層して収納する断熱容器と、
    前記断熱容器を密閉可能とする蓋とを備え、
    前記断熱容器の内面側には複数の断熱部材を重ねて配置し、この断熱部材が形成する断熱容器内の空間に、輸送対象品と蓄熱材とを収容できるように構成され、
    前記断熱部材の間に熱伝導性の良い熱伝導部材を配置し、この熱伝導部材の一端を、前記容器の蓋部の開閉作業をともなうことなく交換可能とした熱源に接触させ、この熱源からの熱を、熱伝導部材を介して、前記断熱部材で構成される断熱壁全面に伝達可能としたことを特徴とする恒温輸送容器。
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