JP4928487B2 - 協調伝送システム、協調伝送方法および受信局 - Google Patents

協調伝送システム、協調伝送方法および受信局 Download PDF

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Description

本発明は、ディジタル無線通信システムにおいて伝送距離やエリアの拡張、伝送品質の向上を目的とした、発呼局と宛先局の間に中継局を介して無線伝送を行う協調伝送システム、協調伝送方法および受信局に関する。
従来より、発呼局、中継局、宛先局から構成され、発呼局と宛先局とが中継局を介して無線伝送を行う協調無線通信システムが知られている。図5(a)、(b)は、協調無線通信システムの構成、基本動作を説明するためのブロック図である。図において、発呼局1、中継局2、宛先局3の全てが1本の送受信アンテナを有している。中継局2は、1台であり、受信した信号を復号せずに増幅するだけで、宛先局3へと転送するAF(Amplify and Forward)と呼ばれる転送方法を用いる。
各局における送受信は、パケット長と同一の時間範囲(以下、タイムスロットと呼ぶ)単位に同期して行われ、通信は、2つのタイムスロットを1つの単位として行われる。図5(a)に示すように、1つ目のタイムスロットでは、発呼局1から送信された無線パケットは、宛先局3へ直接到達するとともに、中継局2へも到達する。宛先局3および中継局2は、1つ目のタイムスロットにおいて発呼局1から送信された無線パケットを受信して記憶する。
次に、図5(b)に示すように、2つ目のタイムスロットでは、中継局2は、1つ目のタイムスロットにおいて記憶した無線パケットを宛先局3へと送信する。宛先局3は、中継局2から送信された無線パケットを受信し、該パケットと1つ目のタイムスロットにおいて受信して記憶した無線パケットとを合成することにより、協調伝送によるダイバーシチ利得を得る。この結果、伝送距離の延長や、安定した通信が実現可能となる。
ここで、無線パケットの変調方式としてOFDMを用いる場合について考える。OFDM信号のあるサブキャリアi(1≦i≦I)に着目する。1つ目のタイムスロットにおいて発呼局1から送信された信号をs(i)、中継局2における受信信号をy(i)、発呼局1と中継局2との間の伝達関数をhSR(i)、中継局2において付加される雑音をnR1(i)とすると、発呼局1の送信信号と中継局2の受信信号との間の関係は、次式(1)で表される。
Figure 0004928487
また、同一タイムスロットにおいて、宛先局3は、発呼局1から直接到来する無線パケットを受信する。受信信号をr(i)とし、宛先局3において付加される雑音をnD1(i)とすると、受信信号は、次式(2)で表される。
Figure 0004928487
次に、2つ目のタイムスロットでは、中継局2は、1つ目のタイムスロットにおける受信信号y(i)を宛先局3に送信する。宛先局3における受信信号をr(i)とし、付加される雑音をnD2(i)とすると、宛先局3における受信信号r(i)は、次式(3)で表わされる。
Figure 0004928487
宛先局3では、各タイムスロットにおいて受信した信号r(i)とr(i)とを最大比合成することにより、ダイバーシチ利得を得る。受信信号r(i)とr(i)のそれぞれに対する最大比合成重みw(i)、w(i)は、各々、以下の数式(4)、(5)で与えられる。
Figure 0004928487
Figure 0004928487
ここで、σD1 、σR1 、σD2 は、それぞれ雑音nD1、nR1、nD2の平均電力である(白色ガウス雑音を仮定し、サブキャリアによらず一定値となる)。最大比合成後の信号r(i)は、以下の数式(6)で表される。
Figure 0004928487
ここで、雑音電力が受信装置において既知であるとの仮定を用い、理想状態の場合におけるシステムモデルが提案されている(非特許文献1)。
IEEE JOURNAL ON SELECTED AREAS IN COMMUNICATIONS,VOL.22,No.6,AUGUST 2004 ‘Fading Relay Channels: Performance Limits and Space-Time Signal Design’,Rohit U. Nabar,Helmut Bolckei,Felix W. Kneubuhler
ところで、協調無線通信システムの場合、宛先局3において合成の対象となる各パケットは、互いに異なる伝搬路を通過して受信される。したがって、各パケットの無線区間における減衰量は、一般的に互いに異なる。それに伴い、宛先局3へ直接到来するパケットと中継局2を介して到来するパケットとのそれぞれにおいて観測される雑音の電力の期待値も互いに異なる。さらに、中継局2を経由して受信されるパケットに関しては、雑音源が中継局2と宛先局3の2つの局に存在し、中継局2において発生した雑音は、中継局2と宛先局3との間の伝搬路において、サブキャリア毎に固有の利得で増幅され、宛先局3に受信される。
したがって、中継局2を介して受信されるパケットのサブキャリア毎の雑音電力の期待値を推定するためには、中継局2で付加される雑音の電力の期待値、中継局2と宛先局3との間の伝達係数、宛先局3で付加される雑音の電力の期待値を、それぞれ個別に導出する必要がある。しかしながら、上述した特許文献1、2および非特許文献1の技術では、各々の雑音電力の期待値は、既知であると仮定されており、具体的な雑音電力推定方法に関する提案が行われていなかった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、宛先局のみで雑音電力を推定することができることにより、伝送効率を向上させることができる協調伝送システム、協調伝送方法、および受信局を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、第1の時間帯に情報を無線パケットとして送信する発呼局と、前記発呼局から送信される無線パケットを受信するとともに、第2の時間帯に宛先局に送信を行う中継局と、前記第1の時間帯で前記発呼局からの無線パケットを受信するとともに、前記第2の時間帯で前記中継局からの無線パケットを受信する宛先局とから構成される協調伝送システムであって、前記宛先局は、前記発呼局から直接到来する無線パケットを受信して記憶する無線パケット記憶手段と、前記発呼局から直接受信される無線パケット、および前記第2の時間帯で前記中継局から受信した無線パケットのそれぞれに含まれる雑音の電力の期待値を推定する雑音電力期待値推定手段と、前記雑音電力期待値推定手段によって推定された無線パケット毎の雑音電力の期待値に基づいて、各無線パケットの重みを導出して重み付け合成を行う重み付け合成手段と、前記重み付け合成手段により重み付け合成された無線パケットを復調する復調手段と、を備え、前記雑音電力期待値推定手段は、前記発呼局から直接受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する直接受信パケット雑音電力期待値推定手段と、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力を測定する中継パケット雑音電力測定手段と、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる中継局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する宛先局雑音電力期待値推定手段と、前記中継パケット雑音電力測定手段により測定された電力から、前記宛先局雑音電力期待値推定手段により推定された雑音電力の期待値を減算し、前記中継局で付加され、かつ、前記中継局と前記宛先局との間の伝搬路を通過した後に前記宛先局で受信された雑音電力の期待値を推定する中継局雑音電力期待値推定手段とを備えることを特徴とする協調伝送システムである。
本発明は、上記の発明において、前記発呼局が送信する無線パケットは、複数のOFDM(直交符号分割多重)シンボルから構成される既知信号と情報信号部分とから構成され、前記中継局は、前記発呼局から受信した無線パケットに対して複数のOFDMシンボルから構成される既知信号を付加する既知信号付加手段を備えることを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記中継パケット雑音電力測定手段は、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる、前記発呼局において付加された既知信号に対応する複数シンボルの受信信号に対してサブキャリア毎に四則演算を行って雑音項のみを抽出し、該抽出した雑音項を自乗した値を全てのサブキャリアについて加算し、前記双方の電力として算出することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記宛先局雑音電力期待値推定手段は、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる、前記中継局において付加された既知信号に対応する複数シンボルの受信信号に対してサブキャリア毎に四則演算を行って雑音項のみを抽出し、該抽出した雑音項を自乗した値を全てのサブキャリアについて加算し、該雑音項電力加算結果をサブキャリア数で正規化した値から前記宛先局において付加された雑音電力の期待値を推定することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記中継局雑音電力期待値推定手段は、前記中継パケット雑音電力測定手段の出力から、前記宛先局雑音電力期待値推定手段において導出した正規化を行う前の雑音項電力加算結果を減算し、前記中継局と前記宛先局との間の伝達係数の電力を全てのサブキャリアについて加算した値で除算した結果を用いて、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる前記中継局において付加された雑音電力の期待値を推定することを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、発呼局から第1の時間帯に情報を無線パケットとして送信し、中継局で、前記発呼局から送信される無線パケットを受信するとともに、第2の時間帯に該受信した無線パケットを送信し、宛先局で、前記第1の時間帯で前記発呼局からの無線パケットを受信するとともに、前記第2の時間帯で前記中継局からの無線パケットを受信する協調伝送方法であって、前記宛先局は、前記第1の時間帯に前記発呼局から直接到来する無線パケットを受信して記憶するステップと、前記第2の時間帯で前記中継局からの無線パケットを受信するステップと、前記発呼局から直接受信される無線パケット、および前前記第2の時間帯で記中継局から受信した無線パケットのそれぞれに含まれる雑音の電力の期待値を推定するステップと、前記推定された無線パケット毎の雑音電力の期待値に基づいて、各無線パケットの重みを導出して重み付け合成を行うステップと、前記重み付け合成された無線パケットを復調するステップとを含み、前記雑音の電力の期待値を推定するステップは、前記発呼局から直接受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する直接受信パケット雑音電力期待値推定ステップと、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力を測定する中継パケット雑音電力測定ステップと、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる中継局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する宛先局雑音電力期待値推定ステップと、前記中継パケット雑音電力測定ステップにより測定された電力から、前記宛先局雑音電力期待値推定ステップにより推定された雑音電力の期待値を減算し、前記中継局で付加され、かつ、前記中継局と前記宛先局との間の伝搬路を通過した後に前記宛先局で受信された雑音電力の期待値を推定する中継局雑音電力期待値推定ステップとを含むことを特徴とする協調伝送方法である。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、第1の時間帯で発呼局から送信された無線パケットを受信するとともに、前記発呼局が前記第1の時間帯で送信した無線パケットを受信した中継局が第2の時間帯で送信した前記無線パケットを受信する受信局であって、前記発呼局から直接到来する無線パケットを受信して記憶する無線パケット記憶手段と、前記発呼局から直接受信される無線パケット、および前記第2の時間帯で前記中継局から受信した無線パケットのそれぞれに含まれる雑音の電力の期待値を推定する雑音電力期待値推定手段と、前記雑音電力期待値推定手段によって推定された無線パケット毎の雑音電力の期待値に基づいて、各無線パケットの重みを導出して重み付け合成を行う重み付け合成手段と、前記重み付け合成手段により重み付け合成された無線パケットを復調する復調手段とを備え、前記雑音電力期待値推定手段は、前記発呼局から直接受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する直接受信パケット雑音電力期待値推定手段と、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力を測定する中継パケット雑音電力測定手段と、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる中継局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する宛先局雑音電力期待値推定手段と、前記中継パケット雑音電力測定手段により測定された電力から、前記宛先局雑音電力期待値推定手段により推定された雑音電力の期待値を減算し、前記中継局で付加され、かつ、前記中継局と前記宛先局との間の伝搬路を通過した後に前記宛先局で受信された雑音電力の期待値を推定する中継局雑音電力期待値推定手段とを備えることを特徴とする受信局である。
この発明によれば、宛先局は、発呼局から直接到来する無線パケットを受信して記憶し、発呼局から直接受信され、記憶している無線パケット、および第2の時間帯で中継局から受信した無線パケットのそれぞれに含まれる雑音の電力の期待値を推定し、該推定された無線パケット毎の雑音電力の期待値に基づいて、各無線パケットの重みを導出して重み付け合成を行い、重み付け合成された無線パケットを復調する。したがって、宛先局のみで雑音電力を推定することができる。これにより、他局からのフィードバック情報が不要となり、伝送効率を向上させることができる。また、パケット毎に雑音電力の期待値を推定することができるため、高速フェージング環境における伝搬路のSNRの変動に対しても対応可能となる。また、雑音電力が宛先局側で既知である場合と同様に、協調伝送を用いることによる直接通信に対するダイバーシチ利得を得ることができる。
また、本発明によれば、発呼局から直接受信された無線パケットに含まれる雑音電力の期待値を推定し、中継局を介して受信された無線パケットに含まれる、宛先局において付加された雑音電力の期待値を推定することで、無線パケットのそれぞれに含まれる雑音の電力の期待値を推定する。したがって、宛先局のみで雑音電力を推定することができることにより、伝送効率を向上させることができる。
また、本発明によれば、中継局を介して受信された無線パケットに含まれる、中継局で付加され、さらに中継局と宛先局の間の伝搬路を通過した後に宛先局で受信された雑音と、宛先局で付加された雑音との双方の電力を測定し、中継局を介して受信された無線パケットに含まれる、宛先局において付加された雑音電力の期待値を推定し、測定された電力から、推定された雑音電力の期待値を減算し、中継局で付加され、かつ中継局と宛先局との間の伝搬路を通過した後に宛先局で受信された雑音電力の期待値を推定する。したがって、宛先局のみで雑音電力を推定することができることにより、伝送効率を向上させることができる。
また、この発明によれば、発呼局が送信する無線パケットを、複数のOFDM(直交符号分割多重)シンボルから構成される既知信号と情報信号部分とから構成し、中継局は、発呼局から受信した無線パケットに対して複数のOFDMシンボルから構成される既知信号を付加する。したがって、宛先局のみで雑音電力を推定することができることにより、伝送効率を向上させることができる。
また、この発明によれば、中継局を介して受信された無線パケットに含まれる、発呼局において付加された既知信号に対応する複数シンボルの受信信号に対してサブキャリア毎に四則演算を行って雑音項のみを抽出し、該抽出した雑音項を自乗した値を全てのサブキャリアについて加算し、双方の電力を算出する。したがって、宛先局のみで雑音電力を推定することができることにより、伝送効率を向上させることができる。
また、この発明によれば、中継局を介して受信された無線パケットに含まれる、中継局において付加された既知信号に対応する複数シンボルの受信信号に対してサブキャリア毎に四則演算を行って雑音項のみを抽出し、該抽出した雑音項を自乗した値を全てのサブキャリアについて加算し、該雑音項電力加算結果をサブキャリア数で正規化した値から宛先局において付加された雑音電力の期待値を推定する。したがって、宛先局のみで雑音電力を推定することができることにより、伝送効率を向上させることができる。
また、この発明によれば、測定した電力から、正規化を行う前の雑音項電力加算結果を減算し、中継局と宛先局との間の伝達係数の電力を全てのサブキャリアについて加算した値で除算した結果を用いて、中継局を介して受信された無線パケットに含まれる中継局において付加された雑音電力の期待値を推定する。したがって、宛先局のみで雑音電力を推定することができることにより、伝送効率を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
(本発明の原理)
まず、本発明の原理について説明する。なお、協調無線通信システムの構成については、図5を参照して説明する。本発明では、雑音を推定するために、パケット毎に付加される既知信号として繰り返し部分を有するものを用い、繰り返し部分の差分の自乗値を元に、各パケットに含まれる雑音電力をパケット毎に推定する。発呼局1が送信するパケットの既知信号部分には、同一のOFDMシンボルが繰り返し2回含まれているものとする。1つ目のタイムスロットにおける、あるサブキャリアi(1≦i≦I、IはOFDMシンボル全体のサブキャリア本数)に対する既知信号をc(i)とし、宛先局3における既知信号の繰り返し部分に対応する受信信号をp11(i)、p12(i)とすると、それぞれ次式(7)、(8)で表わされる。
Figure 0004928487
Figure 0004928487
ここで、nD11(i)、nD12(i)は、各々、p11(i)、p12(i)に含まれる雑音成分であり、平均電力は、データ部分と同様に、σD1 である。本発明では、繰り返し信号の差分(p11(i)−p12(i))と、その複素共役を乗算した値である(p11(i)−p12(i))(p11(i)−p12(i))を、次式(9)に従って、全てのサブキャリアに対して総和fD1を取り、これをσD1 の電力を推定するための評価関数として用いる。
Figure 0004928487
既知信号のパターンとしては、1シンボル目と2シンボル目とで異なるものを用いても構わない。その場合には、数式(9)における既知信号成分をキャンセルするための演算がp11(i)−p12(i)とは異なった形になる。例えば、繰り返し部分の1シンボル目がc(i)、2シンボル目が−c(i)である場合、既知信号成分をキャンセルするための演算は、p11(i)+p12(i)となる。ここで、nD11(i)およびnD12(i)は、互いに無相関である白色雑音であるため、nD11(i)とnD12(i)の乗算項の全サブキャリアに対する総和の期待値は0になる。
したがって、サブキャリア数が十分大きい場合において、fD1は、次式(10)で表わされるように近似することができる。
Figure 0004928487
上記数式(10)の近似後の各項は、雑音電力の観測値を全サブキャリアに渡り加算している。したがって、サブキャリア数Iが十分大きい場合において、fD1の近似式を構成する各項は、雑音項1つ当たりの平均電力σD1 とサブキャリア数Iの積σD1 Iに漸近することが期待できる。上述した考え方に基づき、本発明では、σD1 の推定値としてfD1/2Iを用いる。
D1と同様の演算を、中継局2を経由したパケットに対しても用いる。2つ目のタイムスロットにおいて宛先局が受信したパケットに含まれる、発呼局1において付加された基地信号部分に対応するものを、次式(11)、(12)で表わされるように、p21(i)、p22(i)とする。
Figure 0004928487
Figure 0004928487
ここで、nR11(i)およびnR12(i)は、1つ目のタイムスロットにおいて、中継局2が既知信号を受信する際に付加される雑音であり、平均電力は、σR1 である。また、nD21(i)およびnD22(i)は、2つ目のタイムスロットにおいて宛先局3でプリアンブル部分に付加される雑音であり、平均電力は、σD2 とする。fD1と同様に、中継局2を経由して宛先局において受信されたパケットに含まれる雑音電力を推定するために、繰り返し信号の差分とその複素共役を乗算した値の、全てのサブキャリアに対する総和fR1D2を次式(13)により導出する。
Figure 0004928487
全ての雑音項が互いに無相関であり、hRD(i)が全ての雑音項に対して独立であるレイリー分布に従う伝達係数であるとすると、自乗項を含まない全ての項の平均値は0となる。したがって、サブキャリア数Iが十分大きい場合、fR1D2は、次式(14)のように近似できる。
Figure 0004928487
R1D2は、中継局2を経由して宛先局3へ受信されたパケットの、2OFDMシンボルからなる既知信号に含まれる雑音電力の総和を示す。したがって、fR1D2/(2I)により、サブキャリア当たりの平均の雑音電力を推定することが可能である。しかしながら、r(i)に含まれる雑音項のうち、中継局2において付加される雑音には、hRD(i)が乗算されているため、実際に各サブキャリアで付加される雑音の電力の期待値は、サブキャリア毎に異なる。したがって、重みw(i)を導出するためには、中継局2において付加される雑音と、宛先局3において付加される雑音とをそれぞれ個別に導出する必要がある。
そこで、本発明では、中継局2においてパケットに追加の既知信号を付加して、始めに宛先局3において付加される雑音の電力の期待値のみを推定する。追加の既知信号に対応する宛先局3における受信信号を、次式(15)、(16)で表わすように、p23(i)、p24(i)とする。
Figure 0004928487
Figure 0004928487
ここで、nD23(i)およびnD24(i)は、中継局2において付加された既知信号に対応する受信信号に、宛先局3において印加される雑音項を表し、その平均電力をσD2 とする。fD1と同様に、p23(i)、p24(i)から、次式(17)に従って、追加の既知信号に含まれる全サブキャリアの雑音電力の和である関数fD2を導出する。
Figure 0004928487
D23(i)とnD24(i)は、互いに無相関であるため、数式(10)で示すfD1と同様に自乗項を含まない項の平均値は0となるので、上記数式(17)の近似を用いることができる。fD2の近似式を構成する各項は、雑音項1つ当たりの平均電力σD2 とサブキャリア数Iの積σD2 Iに漸近することが期待できる。したがって、本発明では、σD2 の推定値としてfD2/2Iを用いる。中継局2において追加で既知信号を付加する目的は、宛先局3においてσD2 を単独で導出するためである。
さらに、σR1 を推定するために、本発明では、次式(18)で示すように関数fR1を導出する。
Figure 0004928487
関数fD2は2IσD2 の近似値として扱うため、これをfR1から除算することにより、fR1に含まれるnD21(i)、nD22(i)の項を近似的にキャンセルすることができる。
Figure 0004928487
R1から直接σR1 を推定することは困難であるため、その代替として、本発明では、次式(20)で示すように、中継局2から宛先局3への伝達関数の電力を、全サブキャリアの和でfR1を正規化したfR1’を、σR1 の推定値として用いる。
Figure 0004928487
R1’は、厳密には、nR11(i)およびnR12(i)の平均電力を推定しているわけではないが、サブキャリア数が十分に多い場合においては、σR1 に漸近することが期待できる。そこで、本発明においては、fR1’をσR1 の推定値として用いる。
以上、導出したfD1、fD2、fR1’を用いて、最大比合成重みw(i)、w(i)は、次式(21)、(22)に従って計算される。
Figure 0004928487
Figure 0004928487
(実施例)
図1は、本発明の実施形態による協調伝送システムの各局の構成を示すブロック図である。図において、発呼局1は、OFDM変調手段1−1を備えている。該OFDM変調手段1−1は、送信情報を、OFDM変調が施された無線パケットに変換し、送信アンテナにより、1つ目のタイムスロットにおいて、中継局2と宛先局3へと送信する。
中継局2は、TDDスイッチ2−1、復調手段2−2、既知信号多重化手段2−3、および変調手段2−4から構成されている。TDDスイッチ2−1は、1つ目のタイムスロットにおいて、送受信アンテナで受信した受信信号を復調手段2−2に供給し、2つ目のタイムスロットにおいて、変調手段2−4で変調された送信信号を送受信アンテナに供給する。復調手段2−2は、1つ目のタイムスロットにおいて送受信アンテナにより受信された、発呼局1から到来する無線パケットを、ベースバンドデジタル信号に変換して記憶する。既知信号多重化手段2−3は、記憶された無線パケットに対して、2OFDMシンボルから構成される既知信号を付加する。変調手段2−4は、2つ目のタイムスロットにおいて、既知信号が付加された無線パケットを、ベースバンドデジタル信号から無線周波数のアナログ信号に変換し、宛先局3に送信する。
宛先局3は、復調手段3−1、高速フーリエ変換手段3−2、無線パケット記憶手段3−3、重み付け合成手段3−4、雑音電力期待値推定手段3−5、および復号手段3−6から構成されている。復調手段3−1は、1つ目のタイムスロットにおいて、受信アンテナにより受信された、発呼局1から直接到来する無線パケットを、ベースバンドデジタル信号に変換する。高速フーリエ変換手段3−2は、サブキャリア毎の受信ベースバンド信号に変換する。無線パケット記憶手段3−3は、上記サブキャリア毎の受信ベースバンド信号を2つ目のタイムスロットに至るまでの間、記憶する。
また、雑音電力期待値推定手段3−5は、直接受信パケット雑音電力期待値推定手段3−5−1、および中継パケット雑音電力期待値推定手段3−5−2から構成されている。上記高速フーリエ変換手段3−2の出力のうち、既知信号に該当する部分(例えば、無線パケットに含まれるプリアンブル部分を想定)は、雑音電力期待値推定手段3−5にも供給される。直接受信パケット雑音電力期待値推定手段3−5−1は、発呼局1から直接受信される無線パケットの既知信号部分に含まれる雑音電力の観測値fD1を、数式(7)で表される1つ目の既知信号に対応する受信信号p11(i)と、数式(8)で表される2つ目の既知信号に対応する受信信号p12(i)とから数式(9)を用いて導出する。
D1は、サブキャリア数が十分大きい場合においては、直接受信される無線パケットに含まれるサブキャリアあたりの雑音電力とサブキャリア本数(I)との積を2倍した値に漸近するため、fD1/(2I)がσD1 の推定値として、重み付け合成手段3−4に供給される。
また、中継パケット雑音電力期待値推定手段3−5−2は、2つ目のタイムスロットにおいて、中継局2で中継されて受信された無線パケットの信号から、中継局2で付加された雑音と、宛先局3で付加された雑音の双方を導出する。該中継パケット雑音電力期待値推定手段3−5−2は、中継パケット雑音電力測定手段3−5−2−1、宛先局雑音電力期待値推定手段3−5−2−2、および中継局雑音電力期待値推定手段3−5−2−3から構成されている。
中継パケット雑音電力測定手段3−5−2−1は、中継された無線パケットの受信信号に含まれる、発呼局1において付加された既知信号に対応する受信信号を用いて、中継局2で付加され、さらに中継局2と宛先局3の間の伝搬路を通過した後に宛先局3で受信された雑音と、宛先局3で付加された雑音との双方の電力観測値に対して、数式(11)、(12)、(13)に示される演算を行い、fR1D2を算出し、中継局雑音電力期待値推定手段3−5−2−3に供給する。
宛先局雑音電力期待値推定手段3−5−2−2は、2つ目のタイムスロットにおいて、中継局2で付加された既知信号に対応する受信信号に対して、上記数式(15)、数式(16)、数式(17)に示される演算を行うことにより、雑音電力の観測値fD2を導出する。fD2は、サブキャリア数が十分大きい場合においては、直接受信される無線パケットに含まれるサブキャリア当たりの雑音電力とサブキャリア本数(I)との積を2倍した値に漸近するため、fD2/(2I)がσD2 の推定値として、重み付け合成手段3−4に供給されるとともに、fD2が宛先局で付加された雑音電力の全サブキャリアの総和の期待値として、中継局雑音電力期待値推定手段3−5−2−3に供給される。
中継局雑音電力期待値推定手段3−5−2−3は、数式(18)で示されるように、宛先局雑音電力期待値推定手段3−5−2−2の出力であるfD2を、中継パケット雑音電力測定手段3−5−2−1の出力であるfR1D2から減算し、中継局2で付加され、かつ中継局2と宛先局3との間の伝搬路を通過した後に宛先局3で受信された雑音電力の総和の観測値をfR1として求め、該fR1を数式(20)で示されるように、中継局2と宛先局3との間の全てのサブキャリアに対する伝達係数の自乗和で正規化を行い、これを中継局2で付加される雑音電力の1サブキャリア当たりの期待値σR1 の推定値として、重み付け合成手段3−5へと出力する。伝達係数の取得方法としては、パケットに付加されているプリアンブル部分を利用する手法や、他の端末からのフィードバック情報を利用する手法が挙げられる。
次に、重み付け合成手段3−4は、サブキャリア毎の伝達係数と、雑音電力期待値推定手段3−5において推定された各雑音の電力の期待値とに対して、数式(21)、(22)に示されるサブキャリア毎の重み係数を用いて、受信信号に含まれるデータ信号部分を最大比合成し、該合成結果を復号手段3−6に要求する。復号手段3−6は、合成結果を情報系列に復号する。
次に、本実施例の動作について説明する。
本実施例では、各局の送受信の棲み分け時間により行うものとする。実施の形態の動作は以下の通りである。
発呼局1に入力された送信情報は、OFDM変調手段1−1により、OFDM変調が施された無線パケットに変換され、発呼局1に付加された送信アンテナにより、1つ目のタイムスロットにおいて、中継局2と宛先局3とに送信される。1つ目のタイムスロットにおいて、中継局2は、発呼局1から到来する無線パケットを受信する。該無線パケットは、復調手段2−2によりベースバンドデジタル信号に変換され、記憶される。記憶された無線パケットに対して、既知信号多重化手段2−3により、2OFDMシンボルから構成される既知信号が付加される。既知信号が付加された無線パケットは、2つ目のタイムスロットにおいて、変調手段2−4によりベースバンドデジタル信号から無線周波数のアナログ信号に変換され、宛先局3に送信される。
宛先局3では、1つ目のタイムスロットにおいて、発呼局1から直接到来する無線パケットが受信され、復調手段3−1によりベースバンドデジタル信号に変換され、高速フーリエ変換3−2によりサブキャリア毎の受信ベースバンド信号に変換された後に、無線パケット記憶手段3−3へ入力され、2つ目のタイムスロットに至るまでの間、記憶される。受信信号の高速フーリエ変換手段3−2の出力のうち、既知信号に該当する部分(例えば、無線パケットに含まれるプリアンブル部分)は、雑音電力期待値推定手段3−5を構成する、直接受信パケット雑音電力期待値推定手段3−5−1にも入力される。
直接受信パケット雑音電力期待値推定手段3−5−1では、1つ目の既知信号に対応する受信信号p11(i)と、2つ目の既知信号に対応する受信信号p12(i)とから、発呼局1から直接受信される無線パケットの既知信号部分に含まれる雑音電力の観測値fD1が導出され、fD1/(2I)がσD1 の推定値として、重み付け合成手段3−4に供給される。
2つ目のタイムスロットにおいては、宛先局3は、中継局2から中継された無線パケットを受信する。受信された無線パケットの信号には、中継局2で付加された雑音と、宛先局3で付加された雑音との双方を含むので、それぞれの雑音の期待値を、中継パケット雑音電力期待値推定手段3−5−2において、以下の手法で導出する。
まず、中継局2において付加された既知信号に対応する受信信号が、宛先局雑音電力期待値推定手段3−5−2−2に入力され、雑音電力の観測値fD2が導出され、fD2/(2I)がσD2 の推定値として重み付け合成手段3−4に供給されるとともに、雑音電力の観測値fD2が宛先局3で付加された雑音電力の全サブキャリアの総和の期待値として、中継局雑音電力期待値推定手段3−5−2−3に供給される。
また、中継パケット雑音電力測定手段3−5−2−1では、中継された無線パケットの受信信号に含まれる、発呼局1において付加された既知信号に対応する受信信号を用いて、中継局2で付加され、さらに中継局2と宛先局3との間の伝搬路を通過した後に宛先局3で受信された雑音と、宛先局3で付加された雑音との双方の電力観測値が、fR1D2として求められ、中継局雑音電力期待値推定手段3−5−2−3に供給される。
中継局雑音電力期待値推定手段3−5−2−3では、宛先局雑音電力期待値推定手段3−5−2−2の出力であるfD2が、中継パケット雑音電力測定手段3−5−2−1の出力であるfR1D2から減算され、中継局2で付加され、さらに中継局2と宛先局3の間の伝搬路を通過した後に宛先局3において受信された雑音電力の総和の観測値をfR1として求められ、次に、fR1が中継局2と宛先局3との間の全てのサブキャリアに対する伝達係数の自乗和で正規化され、中継局2において付加される雑音電力の1サブキャリア当たりの期待値σR1 の推定値として、重み付け合成手段3−5に供給される。
次に、重み付け合成手段3−4では、サブキャリア毎の伝達係数と、雑音電力期待値推定手段3−5において推定された各雑音の電力の期待値とから、サブキャリア毎の重み係数を用いて、受信信号に含まれるデータ信号部分が最大比合成される。そして、復号手段3−6において、合成結果が情報系列に復号される。
上述した実施例の特性例として、計算機シミュレーションを用いて特性評価を行なった。図2は、本実施例の計算機シミュレーションの条件を示す図である。基本パラメータは、IEEE802.11a無線LAN規格に従うものとし、中継局2において入力される既知信号は、IEEE802.11aで規定されるロングプリアンブルと同一とした。また、発呼局1から宛先局3へと直接向かう伝搬路の平均SNR(信号対雑音電力比)は、発呼局1から中継局2への伝搬路、および中継局2から宛先局3への伝搬路の平均SNRより、3dB劣悪であるという条件を用いた。本シミュレーションでは、hSD(i)、hSR(i)、hRD(i)の平均電力を同一とした上で、σD1 /2=σR1 =σD2 という条件を用いた。
図3は、発呼局1から宛先局3に対して直接通信を行う場合と、協調伝送を行い、かつ雑音電力が既知である場合と、協調伝送を行い、かつ本発明を用いた場合との、それぞれに対するパケット誤り率特性を示す図である。横軸は、発呼局1から宛先局3へと直接向かう信号に含まれる雑音電力の期待値をσとした場合、S/σで表される。縦軸は、パケット誤り率である。図5から、本発明による雑音電力期待値の推定を用いた場合においても、雑音電力の期待値が既知の場合と比較して、パケット誤り率が0.01における所要SNRの劣化量を0.25dBに抑制するとともに、直接通信を行う場合と比較して、0.91dBのダイバーシチ利得を実現していることが分かり、その有効性を確認することができる。
また、図4は、直接通信を行う場合と、協調伝送を行う場合とにおける信号電力・雑音電力の比較を示す概念図である。図4(a)に示す直接通信の場合には、発呼局1での送信電力Sに対して、宛先局3では、雑音電力σとなる。図4(b9に示す協調伝送の場合には、1つ目のタイムスロットでは、発呼局1での送信電力S/2に対して、中継局2では、雑音電力σR1 =σ/2、宛先局3では、雑音電力σD1 =σとなり、2つ目のスロットでは、中継局2での送信電力S/2に対して、宛先局3では、雑音電力σD2 =σ/2となる。
上述した実施形態によれば、宛先局3のみで雑音電力を推定することが可能となる。これにより、他局からのフィードバック情報が不要となり、伝送効率を向上させることができる。また、パケット毎に雑音電力の期待値を推定することができるため、高速フェージング環境における伝搬路のSNRの変動に対しても対応可能となる。また、雑音電力が宛先局3側で既知である場合と同様に、協調伝送を用いることによる直接通信に対するダイバーシチ利得を得ることが可能となる。
本発明の実施形態による協調伝送システムの各局の構成を示すブロック図である。 本実施例の計算機シミュレーションの条件を示す図である。 発呼局1から宛先局3に対して直接通信を行う場合と、協調伝送を行い、かつ雑音電力が既知である場合と、協調伝送を行い、かつ本発明を用いた場合との、それぞれに対するパケット誤り率特性を示す図である。 直接通信を行う場合と、協調伝送を行う場合とにおける信号電力・雑音電力の比較を示す概念図である。 協調無線通信システムの構成、動作を説明するためのブロック図である。
符号の説明
1 発呼局
1−1 OFDM変調手段
2 中継局
2−1 TDDスイッチ
2−2 復調手段
2−3 既知信号多重化手段
2−4 変調手段
3 宛先局
3−1 復調手段
3−2 高速フーリエ変換手段
3−3 無線パケット記憶手段
3−4 重み付け合成手段
3−5 雑音電力期待値推定手段
3−5−1 直接受信パケット雑音電力期待値推定手段
3−5−2 中継パケット雑音電力期待値推定手段
3−5−2−1 中継パケット雑音電力測定手段
3−5−2−2 宛先局雑音電力期待値推定手段
3−5−2−3 中継局雑音電力期待値推定手段
3−6 復号手段

Claims (7)

  1. 第1の時間帯に情報を無線パケットとして送信する発呼局と、
    前記発呼局から送信される無線パケットを受信するとともに、第2の時間帯に宛先局に送信を行う中継局と、
    前記第1の時間帯で前記発呼局からの無線パケットを受信するとともに、前記第2の時間帯で前記中継局からの無線パケットを受信する宛先局とから構成される協調伝送システムであって、
    前記宛先局は、
    前記発呼局から直接到来する無線パケットを受信して記憶する無線パケット記憶手段と、
    前記発呼局から直接受信される無線パケット、および前記第2の時間帯で前記中継局から受信した無線パケットのそれぞれに含まれる雑音の電力の期待値を推定する雑音電力期待値推定手段と、
    前記雑音電力期待値推定手段によって推定された無線パケット毎の雑音電力の期待値に基づいて、各無線パケットの重みを導出して重み付け合成を行う重み付け合成手段と、
    前記重み付け合成手段により重み付け合成された無線パケットを復調する復調手段と、を備え
    前記雑音電力期待値推定手段は、
    前記発呼局から直接受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する直接受信パケット雑音電力期待値推定手段と、
    前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力を測定する中継パケット雑音電力測定手段と、
    前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる中継局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する宛先局雑音電力期待値推定手段と、
    前記中継パケット雑音電力測定手段により測定された電力から、前記宛先局雑音電力期待値推定手段により推定された雑音電力の期待値を減算し、前記中継局で付加され、かつ、前記中継局と前記宛先局との間の伝搬路を通過した後に前記宛先局で受信された雑音電力の期待値を推定する中継局雑音電力期待値推定手段と
    を備えることを特徴とする協調伝送システム。
  2. 前記発呼局が送信する無線パケットは、複数のOFDM(直交符号分割多重)シンボルから構成される既知信号と情報信号部分とから構成され、
    前記中継局は、前記発呼局から受信した無線パケットに対して複数のOFDMシンボルから構成される既知信号を付加する既知信号付加手段を備えることを特徴とする請求項記載の協調伝送システム。
  3. 前記中継パケット雑音電力測定手段は、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる、前記発呼局において付加された既知信号に対応する複数シンボルの受信信号に対してサブキャリア毎に四則演算を行って雑音項のみを抽出し、該抽出した雑音項を自乗した値を全てのサブキャリアについて加算し、前記双方の電力として算出することを特徴とする請求項記載の協調伝送システム。
  4. 前記宛先局雑音電力期待値推定手段は、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる、前記中継局において付加された既知信号に対応する複数シンボルの受信信号に対してサブキャリア毎に四則演算を行って雑音項のみを抽出し、該抽出した雑音項を自乗した値を全てのサブキャリアについて加算し、該雑音項電力加算結果をサブキャリア数で正規化した値から前記宛先局において付加された雑音電力の期待値を推定することを特徴とする請求項記載の協調伝送システム。
  5. 前記中継局雑音電力期待値推定手段は、前記中継パケット雑音電力測定手段の出力から、前記宛先局雑音電力期待値推定手段において導出した正規化を行う前の雑音項電力加算結果を減算し、前記中継局と前記宛先局との間の伝達係数の電力を全てのサブキャリアについて加算した値で除算した結果を用いて、前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる前記中継局において付加された雑音電力の期待値を推定することを特徴とする請求項記載の協調伝送システム。
  6. 発呼局から第1の時間帯に情報を無線パケットとして送信し、中継局で、前記発呼局か
    ら送信される無線パケットを受信するとともに、第2の時間帯に該受信した無線パケット
    を送信し、宛先局で、前記第1の時間帯で前記発呼局からの無線パケットを受信するとと
    もに、前記第2の時間帯で前記中継局からの無線パケットを受信する協調伝送方法であっ
    て、
    前記宛先局は、
    前記第1の時間帯に前記発呼局から直接到来する無線パケットを受信して記憶するステ
    ップと、
    前記第2の時間帯で前記中継局からの無線パケットを受信するステップと、
    前記発呼局から直接受信される無線パケット、および前前記第2の時間帯で記中継局から受信した無線パケットのそれぞれに含まれる雑音の電力の期待値を推定するステップと、
    前記推定された無線パケット毎の雑音電力の期待値に基づいて、各無線パケットの重みを導出して重み付け合成を行うステップと、
    前記重み付け合成された無線パケットを復調するステップと
    を含み、
    前記雑音の電力の期待値を推定するステップは、
    前記発呼局から直接受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する直接受信パケット雑音電力期待値推定ステップと、
    前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力を測定する中継パケット雑音電力測定ステップと、
    前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる中継局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する宛先局雑音電力期待値推定ステップと、
    前記中継パケット雑音電力測定ステップにより測定された電力から、前記宛先局雑音電力期待値推定ステップにより推定された雑音電力の期待値を減算し、前記中継局で付加され、かつ、前記中継局と前記宛先局との間の伝搬路を通過した後に前記宛先局で受信された雑音電力の期待値を推定する中継局雑音電力期待値推定ステップと
    を含むことを特徴とする協調伝送方法。
  7. 第1の時間帯で発呼局から送信された無線パケットを受信するとともに、前記発呼局が前記第1の時間帯で送信した無線パケットを受信した中継局が第2の時間帯で送信した前記無線パケットを受信する受信局であって、
    前記発呼局から直接到来する無線パケットを受信して記憶する無線パケット記憶手段と、
    前記発呼局から直接受信される無線パケット、および前記第2の時間帯で前記中継局から受信した無線パケットのそれぞれに含まれる雑音の電力の期待値を推定する雑音電力期待値推定手段と、
    前記雑音電力期待値推定手段によって推定された無線パケット毎の雑音電力の期待値に基づいて、各無線パケットの重みを導出して重み付け合成を行う重み付け合成手段と、
    前記重み付け合成手段により重み付け合成された無線パケットを復調する復調手段と
    を備え
    前記雑音電力期待値推定手段は、
    前記発呼局から直接受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する直接受信パケット雑音電力期待値推定手段と、
    前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる発呼局において付加された既知信号から雑音電力を測定する中継パケット雑音電力測定手段と、
    前記中継局を介して受信された無線パケットに含まれる中継局において付加された既知信号から雑音電力の期待値を推定する宛先局雑音電力期待値推定手段と、
    前記中継パケット雑音電力測定手段により測定された電力から、前記宛先局雑音電力期待値推定手段により推定された雑音電力の期待値を減算し、前記中継局で付加され、かつ、前記中継局と前記宛先局との間の伝搬路を通過した後に前記宛先局で受信された雑音電力の期待値を推定する中継局雑音電力期待値推定手段と
    を備えることを特徴とする受信局。
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