JP4925237B2 - 補助陳列棚装置 - Google Patents
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Description
このような平型ショーケースにおいて、商品の陳列量の変化又は催事的な販売形態等に対応するための補助陳列棚として、従来、商品陳列室の底板の後部両側に設けられたガイド溝に案内されて旋回する4本のステーにより、棚板を立上げ・折畳み可能とした構成が公知となっている(例えば、特許文献1,2参照。)。
一方、前記特許文献2に記載の補助陳列棚では、4本のステーのみで棚板を立上げ状態に支持することを可能としているが、立上げ状態とする場合には、ステーと棚板等とをボルト及びナットで遊着することとしていたため、立上げ作業が煩雑なものとなっていた。
また、前記各特許文献に記載の構成では、商品陳列室の底板に設けられた案内溝に規制された4本のステーにより、斜め後方に立上がる構成となっていたため、商品陳列室の底板よりも狭い陳列スペースしか確保できないという問題があった。
また、前記底板上に載置された前記受け部材の立上り片に設けられた前記案内溝は、前後方向に略水平に延長するとともに、後端から前斜め下方に延長する前記係止溝部を有しており、前記可動棚の下面前端側に備えられた前記受け部材の立上り片に設けられた前記案内溝は、前後方向に略水平に延長するとともに、後端から前斜め上方に延長する前記係止溝部を有していることを特徴とする。
(1)当該案内溝により摺動部材を案内させて可動棚を昇降可能に構成するとともに、案内溝の係止溝部に摺動部材を係止させることにより可動棚を上昇位置で支持可能としたので、簡易な作業により可動棚を安定的に支持することが可能となる。
(2)また、支持脚のみにより可動棚を支持することが可能となり、可動棚を商品陳列室上方の非冷領域に支持した場合であっても、冷気エアカーテンの形成を妨げることが無くなる。
(3)また、支持脚の摺動部材を規制する案内溝を、受け部材に形成することとしたので、商品陳列室底板の加工が不要となり、既存のショーケースに対し、そのまま設置して使用することが可能となる。
(4)また、左右の支持脚を、それぞれ2本のステー4,5の中間部を連結軸により回動可能に連結して構成しているので、垂直方向への上昇が可能となるため、商品陳列室底板と略同程度の陳列スペースを確保することが可能となる。
(5)また、案内溝の係止溝部を複数形成することにより、多段階での支持位置の変更が可能となる。
(6)また、可動棚に指等を入れて引上げるための操作孔を設けることにより、作業性が向上するとともに、可動棚と商品陳列室側壁との間に手等を差入れるための隙間を形成する必要が無くなる。
(7)また、可動棚の前端部にガード板を設けることにより、可動棚を上昇位置において傾斜状態で支持させたような場合であっても、商品の落下,転倒等を適切に防止することが可能となる。
図1は本実施の形態に係る補助陳列棚装置を示す斜視図、図2はショーケースの商品陳列室内に補助陳列棚装置を設置した状態を示す側断面図、図3は補助陳列棚装置における可動棚の昇降動作を示す側面図、図4は図3の各状態における案内溝内の摺動部材の動作を示す図である。
可動棚2は、図2に示すように、ショーケース20の商品陳列室21に架設された商品陳列用の底板21aと略同程度の大きさの方形の板状部材で構成され、下面側の四隅端部近傍が支持脚3,3で支持されている。可動棚2の略中央及び前端側の夫々の左右端近傍に、後述する昇降操作を行うための操作孔2a,・・・を設けている。また、可動棚2の前端部には、商品の落下,転倒防止用のガード板2bを設けている。
左右の支持脚3,3は、それぞれ2本のステー4,5の中間部近傍を連結軸により回動可能に連結して構成している。各ステー4,5の一端は、可動棚2の下面後端側の受け部材6又は商品陳列室21の底板21a上に載置される受け部材7に対して、ボルト,ナット等により軸支されている。一方、各ステー4,5の他端には、摺動部材としてボルトとナット等により構成された支持ピン8が備えられており、当該支持ピン8が、可動棚2の下面前端側に備えられた受け部材9又は底板21a上に載置される受け部材10の立上り片に設けられた案内溝11に沿って摺動可能に挿嵌されている。なお、各ステー4,5には、左右の支持脚3,3間を横架する複数の補強部材が設けられている。
案内溝11は、図3,4に示すように、前後方向に略水平に延長するとともに、前後両端から斜め上方又は斜め下方に延長する係止溝部11a,11bを有し、各ステー4,5の支持ピン8が各係止溝部11a,11bのそれぞれに位置することにより、折畳み状態又は立上げ状態での支持が可能となる。
商品陳列室21は、一体発泡パネル構造の断熱壁23で囲まれており、当該断熱壁23と商品陳列21との間には、所定空間を設けて冷気の循環ダクト24が形成されている。
循環ダクト24内には、冷却器及び送風機(図示は省略)が配設されており、冷却器で冷却された冷気は、商品陳列室21の後側の側壁上部に設けられた冷気吹出口25から吹出されて冷気エアカーテンを形成した後、前側の側壁上部に設けられた冷気吸込口26から吸込まれ、送風機の作用でこの経路を循環する。
本実施の形態に係る補助陳列棚装置1は、例えば、商品陳列室21内に2つ並列配置が可能な程度の大きさとする。また、本実施の形態では、折畳み状態の場合には、冷気エアカーテンで覆われた商品陳列室21内の冷却領域に可動棚2が位置し、立上げ状態の場合には、冷気エアカーテンの形成位置よりも上方の非冷領域に可動棚2が位置することとしている。これにより、一方の補助陳列棚装置1を立上げ状態とした場合であっても、冷気エアカーテンの形成を妨げることは無いため、商品陳列室21内を適切に冷却することが可能となる。
下降位置(図3の閉支持位置)では、図4(a)に示すように、各ステー4,5の支持ピン8,8が案内溝11,11の係止溝部11a,11aに位置している。
この状態において、作業者が可動棚2の中央側の操作孔2a,2aに指又は所定の道具を引掛けて、可動棚2を図3に示す最大開位置まで持上げる。これにより、図4(b)に示すように、各支持ピン8,8が案内溝11,11に沿って、案内溝11,11の後端部まで移動する。
この状態から、作業者が可動棚2を若干手前側に引くようにしつつ下ろすことにより、図4(c)に示すように、各支持ピン8,8が案内溝11,11の後端側のラインに沿って、係止溝部11b,11bまで移動する。
これにより、上昇位置(図3に示す開支持位置)で、可動棚2が支持されることとなる。この場合、各ステー4,5の連結位置を中間部よりも多少前側に設定することにより、可動棚2を多少傾斜させた状態で支持させることとしている。これにより、陳列した商品を見易くさせることが可能となる。
一方、上昇位置(図3に示す開支持位置)において、作業者が可動棚2の前端側の操作孔2a,2aに指又は所定の道具を引掛けて、可動棚2を最大開位置まで持上げた後、そのまま下ろすことにより、各支持ピン8,8が案内溝11,11に沿って係支部11a,11aまで移動するため、容易に下降位置とすることが可能となる。
従って、商品の陳列量の変化又は催事的な販売形態等に対応したより適切な商品陳列が可能となる。
また、左右の支持脚3,3を、2本のステー4,5の中間部を連結軸により回動可能に連結して構成したので、垂直方向へ上昇させることが可能となり、商品陳列室21の底板21aと略同程度の陳列スペースを確保することが可能となる。
また、支持脚3の支持ピン8を規制する案内溝11を、受け部材9,10に形成することとしたので、商品陳列室21の底板21aを加工する必要が無くなり、既存のショーケースに対しても、そのまま設置して使用することが可能となる。
また、可動棚2に昇降操作を行う際に用いる操作孔を設けることとしたので、容易に昇降作業を行わせることが可能になるとともに、商品陳列室の側壁と可動棚との間に手等を差入れるための隙間を設ける必要が無くなり、可動棚2の陳列スペースを最大限に設定することが可能となる。
また、可動棚2の前端部にガード板2bを設けることとしたので、可動棚2の立上げ状態において、傾斜させて支持した場合であっても、商品の落下,転倒を適切に防止することが可能となる。
また、案内溝において、下降位置に対応する係止溝部は省略することとしてもよい。
また、可動棚側に設ける受け部材については、可動棚と一体的に形成することとしてもよい。
また、前記実施の形態では、閉支持位置と開支持位置との2段階の位置調整を可能としているが、3段階以上の位置調整を可能としてもよい。
図5は、3段階の位置調整を可能とした補助陳列棚装置における可動棚の動作を示す側面図、図6は図5の各状態における案内溝内の支持ピンの動作を示す図である。なお、各図において、前記実施の形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図5,6に示すように、本実施の形態では、受け部材9,10に代わる受け部材12,13として、案内溝14,14の前後両端に係止溝部14a,14bを形成するとともに、略中間位置に係止溝部14cを形成したものを用いている。この場合、案内溝14,14の長さを、前記実施の形態に示す案内溝11よりも長く形成することにより、立上げ状態での支持位置を高く設定している。
本実施の形態では、図5,図6(a),(c)に示すように、下降位置(図5の閉支持位置)から上昇位置(図5の上段開支持位置)への位置の変更方法は、前記実施の形態における昇降動作と同様のものとなる。なお、図3に示す最大開位置に相当する状態については、図示を省略している。
本実施の形態では、中間位置(図5の中段開支持位置)への位置調整の場合には、作業者が図5に示す中段開支持位置よりもやや上方まで可動棚2を持上げた状態から、可動棚2を若干手前側に引くようにしつつ下ろすことにより、図6(b)に示すように、各支持ピン8,8が案内溝14,14の係止溝部14c,14cに移動して、中間位置での支持が可能となる。
本実施の形態に示すように、案内溝の係止溝部を複数形成することにより、多段階での支持位置の変更が可能となり、また、案内溝の長さを長く形成するだけで、より高い位置で可動棚を支持することが可能となる。
Claims (2)
- 上面側を開口した冷凍・冷蔵ショーケース(20)の商品陳列室(21)内に設置する補助陳列棚装置(1)であって、
該補助陳列棚装置(1)は、
前記ショーケース(20)の商品陳列室(21)に架設された商品陳列用の底板(21a)と略同程度の大きさの方形の板状部材で構成され、前記底板(21a)の上方に昇降可能に配置された可動棚(2)と、
前記可動棚(2)の略中央及び前端側の夫々の左右端近傍に設けられ、前記可動棚(2)の昇降操作を行うための複数の操作孔(2a)と、
前記可動棚(2)の前端部に設けられた商品落下防止用のガード板(2b)と、
前記可動棚(2)を昇降可能に支持する一対の支持脚(3、3)と、
を備え、
前記一対の支持脚(3、3)は、それぞれ第1のステー(4)及び第2のステー(5)により構成されており、
前記第1のステー(4)及び前記第2のステー(5)は、それぞれの中間部より前記可動棚の前端側で連結軸により回動可能に連結されており、
前記第1のステー(4)は、その一端が前記可動棚(2)の下面後端側に備えられた受け部材(6)に軸支されており、その他端に、前記底板(21a)上に載置された受け部材(10)の立上り片に設けられた案内溝(11)に沿って、その案内溝(11)に形成された係止溝部(11b)まで摺動可能に挿嵌される支持ピン(8)を有しており、
前記第2のステー(5)は、その一端が前記底板(21a)上に載置された受け部材(7)に軸支されており、その他端に、前記可動棚(2)の下面前端側に備えられた受け部材(9)の立上り片に設けられた案内溝(11)に沿って、その案内溝(11)に形成された係止溝部(11b)まで摺動可能に挿嵌される支持ピン(8)を有している
ことを特徴とする補助陳列棚装置。 - 前記底板(21a)上に載置された前記受け部材(10)の立上り片に設けられた前記案内溝(11)は、前後方向に略水平に延長するとともに、後端から前斜め下方に延長する前記係止溝部(11b)を有しており、
前記可動棚(2)の下面前端側に備えられた前記受け部材(9)の立上り片に設けられた前記案内溝(11)は、前後方向に略水平に延長するとともに、後端から前斜め上方に延長する前記係止溝部(11b)を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の補助陳列棚装置。
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