JP4925182B2 - 伸縮式竿 - Google Patents
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Description
また、中竿等として複数本の竿体が備えられている場合には、嵌合面を複数設ける必要があり、かつ、その複数の嵌合面を竿軸線方向にズラした状態で設ける工夫も必要となり、竿軸線方向での占有スペースも長くなりその占有スペースを確保することも必要であった。
請求項1に係る発明の特徴構成は、前記収縮保持手段を、前記小径竿体の竿元側端部を保持すべく、竿先側に向けて延出された複数の柔軟性のある針状突起で構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
収縮保持手段として、竿先側に向けて延出された複数の柔軟性のある針状突起を採用した。これによって、保持されるべき小径竿体は、竿元側端部を針状突起群内に差し入れるだけで、その針状突起の弾性変形力で保持される。
つまり、小径竿体の竿元側端部は、針状突起群内に分け入ることによって、針状突起を押し広げるが、押し広げたことによる針状突起からの反力が小径竿体の竿元側端部に作用し、その反力が小径竿体の保持力を発揮する。
したがって、針状突起を植設するだけで、小径竿体の竿元側端部に合わせた嵌合面等を形成する必要がなく、複数の中竿等を保持する場合にも、針状突起の長さを特に異なるものにする必要がないので、構造としても簡単なものでよい。
つまり、周縁部に位置する針状突起は、複数ある小径竿体のうちでも径が大径の小径竿体であるので、大径の周縁部に植付られた針状突起の数は中心側に植設された針状突起の数に比べて多数となる。それによって、大径の小径竿体に接触する本数も多くなるので、周縁部に位置する針状突起と中心側に位置する針状突起とが同じ長さのものであれば、大径の小径竿体に作用する保持力が小径の小径竿体に作用する保持力より大きくなり過ぎて、伸長操作を行う場合に、伸長抵抗が異なり、操作性が悪くなることも考えられる。
そこで、上記したように、保持力が大きくなる虞のある周縁部の針状突起は短く、保持力が小さくなる虞のある中心部の針状突起は長くする構成を採用した。
これによって、大きな径を有する竿を保持する周縁部に植設された針状突起と小さな径を有する竿を保持する中心側に植設された針状突起との保持力を略一定するものにすることができ、小径竿体を伸長操作する際の感覚が異なることを防止できる。
針状突起を設ける対象として、尻栓を兼用できるので、専用の部品を必要とせず、部品構成の簡素化を図ることができる。
尻栓の竿先側端面の全面に針状突起を設けた場合には、小径竿体の竿元側端部の全周に亘って針状突起が作用することとなるが、その場合には、針状突起による小径竿体に対する保持力が大きくなりすぎたり、小径竿体の竿元側端部を針状突起群内に差込さいの抵抗が大きくなり過ぎることがある。
このような点を考慮して、針状突起を一部分に限って形成し、差込抵抗及び保持力を調整することとしている。
そして、針状突起の植設領域を、竿先側端面における中心位置より外縁部に亘る範囲に設定することによって、穂先竿等の小径側の小径竿体だけでなく、元上等の大径側の小径竿体をも、保持可能な構成とすることができる。
針状突起5の植設台4Bから竿先側に延出される長さは、全ての針状突起5が略同じ長さに植設されており、植設台4Bの中心位置と周縁位置とで、変わらない保持力を与えるようになっている。
合成樹脂単独で成型するのではなく、ピアノ線等の弾性の高い金属線材を芯材として多数植設し、金属線材の回りを前記した樹脂で被覆する構成を採ってもよい。
同様に、元々上3の竿先側端部3Aを元上2の竿先側端部2Aに内嵌保持するとともに、元々上3の竿元側端部3Bを針状突起5群に差込み保持することによって、元々上3を収縮状態に保持できる。
図示してはいないが、元々上3を元上2より引き出すと、元々上3の竿元側端部3Bの外周面を元上2の竿先側端部2Aの内周面に内嵌保持することによって、元々上3を伸長状態に保持できる。
その際、小径竿体を引き出す際に、その大径竿体の嵌合力を大きくして、その大径竿体が伸長しないよう調整してある。つまり、元々上3を引き出す際に、元上2は元竿1と嵌合したままの状態で引き出されず、元々上3のみが伸長する。
以上のような構成によって、小径竿体を大径竿体より引き出すことができ、その伸長状態を保持できるので、多段階に引き伸ばし操作が可能な伸縮式竿を構成できる。
ここに、元上2を伸長状態にした場合に、互いに圧接するところの、元上2の竿元側端部2Bの外周面と元竿1の竿先側端部1Aの内周面、及び、元々上3を伸長状態にした場合に、互いに圧接するところの、元々上3の竿元側端部3Bの外周面と元上2の竿先側端部2Aの内周面を、小径竿体を大径竿体より引き出した伸長状態に保持する伸長保持手段Qと称する。
(1) 図3に示すように、針状突起5の植設台4Bから竿先側に延出される長さは、植設台4Bの周縁部に植設してある針状突起5Aが短く、植設台4Bの中心側に植設してある針状突起5Bを長くしてある。
これによって、元上2等の大きな径を有する竿を保持する周縁部に植設された針状突起5Aと穂先竿及び二番竿等の小さな径を有する竿を保持する中心側に植設された針状突起5Bとの保持力を略一定するものにすることができる。
つまり、植設台4Bの周縁部に位置する針状突起5Aは、元上2等の径が大径であるので、その大径の竿元側端部2Bに接触する本数が多くなるので、周縁部に位置する針状突起5Aと中心に位置する針状突起5Bとが同じ長さのものであれば、元上2等に作用する保持力が穂先竿等に作用する保持力より大きくなり過ぎて、伸長操作を行う場合に、伸長抵抗が異なり、操作性が悪くなることも考えられる。
そこで、上記したように、保持力が大きくなる虞のある周縁部の針状突起5Aは短く、保持力が小さくなる虞のある中心部の針状突起5Bは長くする構成を採用した。
このように、尻栓4と別個に基台6を構成することによって、尻栓4と針状突起5とを別個の製作工程で製作でき、製作の自由度が大きくなる。
以上のような構成によって、元上2のような大径の竿体で大きな保持力を必要とするものは、弾性保持体7で保持することとし、元々上3等の元上2より小径のものについては、針状突起5群で保持する構成を採ってもよい。
また、元上2の竿元側端部2Bでの層間剥離現象を抑制できる。層間剥離現象とは、強化繊維とそれに隣接する強化繊維との間の樹脂部分に亀裂が入りその亀裂が進行して部分的に剥離する現象のことをいう。
元上2の竿元側端部2Bを構成するプリプレグの強化繊維としてガラス繊維を用いれば、炭素繊維を用いた場合に比べて、ガラス繊維自体の柔軟性が効力を発揮し、元上2の竿元側端部2Bでの傷み、及び、層間剥離減少を一層抑制できる。
2 元上(小径竿体)
3 元々上(中竿)
4 尻栓
5 針状突起
P 収縮保持手段
Q 伸長保持手段
Claims (4)
- 小径竿体を大径竿体より引き出した伸長状態に保持する伸長保持手段と、前記小径竿体を前記大径竿体内に収納した収縮状態に保持する収縮保持手段とを備えている伸縮式竿であって、
前記収縮保持手段を、前記小径竿体の竿元側端部を保持すべく、竿先側に向けて延出された複数の柔軟性のある針状突起で構成してある伸縮式竿。 - 前記複数の針状突起の、前記竿先側に向けて延出する延出長さを、竿軸芯側に位置するもの程長く、竿径方向外方側ほど短くしてある請求項1記載の伸縮式竿。
- 前記複数の針状突起を、尻栓の竿先側端面に植設してある請求項1または2記載の伸縮式竿。
- 前記複数の針状突起を、尻栓の竿先側端面の一部に植設するとともに、前記竿先側端面における中心位置より外縁部に亘る範囲で植設してある請求項3記載の伸縮式竿。
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