JP4924149B2 - 画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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本発明は、二つの画像間の特徴点対応処理を行う画像処理装置及びプログラムに関する。
連続する複数の画像のうち、何れか一の基準画像と対象画像の二つの画像についてテンプレートマッチングを行う場合、先ず、基準画像から所定数のテンプレート領域を設定する。そして、これらのテンプレート領域が、対象画像のどこに対応するか、テンプレート内の画素値が最適にマッチする位置を探索する。
そして、探索の結果、得られた基準画像と対象画像の間のオフセットは、動きベクトル、フローベクトルなどと呼ばれる。これらの動きベクトルを総合すれば、基準画像と対象画像の間の位置合わせ処理などが可能になる。
なお、このテンプレートは、単に所定位置のブロックである場合や、特徴抽出処理にて選ばれた特徴の高い領域である場合もある。
上記の技術を用いて、基準画像と対象画像の間の位置合わせ処理を行い、二つの画像を重ね合わせたとき、しばしば、画面の中心付近ではぴったりと合っているが、周縁部ではずれが目立つことがある。
この理由としては、歪曲収差などの光学的要因による歪みが周縁部で大きくなることや、周縁部のテンプレートでは探索領域が画像境界をはみ出してしまうことが挙げられる。
光学的要因による歪みについては、画像処理による補正によって改善することができるが、探索領域が画像境界をはみ出してしまうことを防止するために、そもそも周縁部からテンプレートをとらない方法が提案されている。
しかしながら、上記方法の場合、信頼性の低いテンプレート対応を含まない点では有効であるが、周縁部の位置合わせの精度が低下してしまうといった問題がある。
そこで、画像境界外の画像を外挿する、即ち、境界画素値をコピーして延長する方法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−75989号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、画像圧縮処理では有効であるが、基準画像と対象画像との位置合わせ目的では、実世界の動きに一致しない動きベクトルが混入してしまうため、信頼性が低下してしまうといった問題がある。
そこで、本発明の課題は、基準画像と対象画像との位置合わせを精度良く行うことができる画像処理装置及びプログラムを提供することである。
請求項に記載の発明の画像処理装置は、
複数の画像のうち、何れか一の基準画像に対する対象画像における複数のテンプレートの探索領域が前記対象画像の縁部の外側にはみ出すか否かを判定するはみ出し判定手段と、
前記探索領域内で前記テンプレートを探索して動きベクトルを算出する動きベクトル算出手段と、
前記はみ出し判定手段により前記対象画像の縁部の外側にはみ出すと判定された探索領域に対応する一のテンプレートの動きベクトルと、当該一のテンプレートよりも内側に存する内側テンプレートの内側動きベクトルとの差が所定の値以上であるか否かを判定する差判定手段と、
前記はみ出し判定手段により前記対象画像の縁部の外側にはみ出さないと判定された当該テンプレートの動きベクトルと、前記差判定手段により前記動きベクトルと前記内側動きベクトルとの差が所定の値以上でないと判定された当該一のテンプレートの動きベクトルとを用いて前記基準画像と前記対象画像との位置合わせを行う位置合わせ手段と、
を備えることを特徴としている。
請求項に記載の発明のプログラムは、
画像処理装置を制御するコンピュータに、
複数の画像のうち、何れか一の基準画像に対する対象画像における複数のテンプレートの探索領域が前記対象画像の縁部の外側にはみ出すか否かを判定する機能と、
前記探索領域内で前記テンプレートを探索して動きベクトルを算出する機能と、
前記対象画像の縁部の外側にはみ出すと判定された探索領域に対応する一のテンプレートの動きベクトルと、当該一のテンプレートよりも内側に存する内側テンプレートの内側動きベクトルとの差が所定の値以上であるか否かを判定する機能と、
前記対象画像の縁部の外側にはみ出さないと判定された当該テンプレートの動きベクトルと、前記動きベクトルと前記内側動きベクトルとの差が所定の値以上でないと判定された当該一のテンプレートの動きベクトルとを用いて前記基準画像と前記対象画像との位置合わせを行う機能と、
を実現させることを特徴としている。
本発明によれば、基準画像と対象画像との周縁部の有効な対応情報を捨てることなく利用することができ、基準画像と対象画像との位置合わせを精度良く行うことができる。
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
[実施形態1]
図1は、本発明を適用した実施形態1の撮像装置100の概略構成を示すブロック図である。
実施形態1の撮像装置(画像処理装置)100は、例えば、画像を連続して撮像し、当該複数の画像に対する位置合わせ処理を行って合成するものであり、基準画像に対する対象画像GにおけるテンプレートTの探索領域Rを対象画像Gの縁部の外側に出ないように限定(制限)するとともに、内側隣接テンプレートTbの内側動きベクトルMbを着目テンプレートTaの動きベクトルとして適用して、当該着目テンプレートTaの画素が対象画像Gの縁部の外側に存する場合に、当該着目テンプレートTaの動きベクトルを用いないで基準画像と対象画像Gとの画像合成を行うものである。
具体的には、撮像装置100は、例えば、図1に示すように、撮像部1と、撮像補助部2と、表示部3、操作部4と、記録媒体5と、USB端子6と、制御部7等を備えて構成されている。
撮像部1は、静止画像や動画像を撮像する。具体的には、撮像部1は、撮像レンズ群11と、電子撮像部12と、映像信号処理部13と、画像メモリ14と、撮影制御部15等を備えている。
撮像レンズ群11は、フォーカス機能及びズーム機能を有し、複数の撮像レンズから構成されている。
電子撮像部12は、撮像レンズ群11を通過した被写体像を二次元の画像信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)等から構成されている。
映像信号処理部13は、電子撮像部12から出力される画像信号に対して所定の画像処理を施すものである。
画像メモリ14は、画像処理後の画像信号を一時的に記憶する。
撮影制御部15は、CPU71の制御下にて、電子撮像部12及び映像信号処理部13を制御する。
撮像補助部2は、撮像部1による被写体の撮像の際に駆動するものであり、例えば、フォーカス駆動部21と、ズーム駆動部22等を備えている。
フォーカス駆動部21は、撮像レンズ群11に接続されたフォーカス機構部(図示略)を駆動させる。
ズーム駆動部22は、撮像レンズ群11に接続されたズーム機構部(図示略)を駆動させる。
なお、フォーカス駆動部21及びズーム駆動部22は、撮影制御部15に接続され、撮影制御部15の制御下にて駆動する。
表示部3は、撮像部1により撮像された画像を表示するものであり、例えば、表示制御部31と、画像表示部32等を備えている。
表示制御部31は、CPU71から適宜出力される表示データを一時的に保存するビデオメモリ(図示略)を備えている。
画像表示部32は、表示制御部31からの出力信号に基づいて所定の画像を表示する液晶モニタ等を備えている。
操作部4は、当該撮像装置100の所定操作を行うためのものであり、例えば、シャッターボタン41a等の各種操作スイッチ等を備える操作入力部41と、入力回路42等を備えている。
シャッターボタン41aは、撮像部1による被写体の撮像を指示する。
入力回路42は、操作入力部41から入力された操作信号をCPU71に入力するためのものである。
記録媒体5は、例えば、カード型の不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)やハードディスク等により構成され、画像記憶手段として、撮像部1により撮像された画像の画像ファイルGを複数記憶する。
USB端子6は、外部機器(図示略)との接続用の端子であり、USBケーブル(図示略)等を介してデータの送受信を行う。
制御部7は、撮像装置100の各部を制御するものであり、例えば、CPU71と、プログラムメモリ72と、データメモリ73等を備えている。
CPU71は、プログラムメモリ72に記憶された撮像装置100用の各種処理プログラムに従って各種の制御動作を行うものである。
データメモリ73は、例えば、フラッシュメモリ等により構成され、CPU71によって処理されるデータ等を一時記憶する。
具体的には、データメモリ73には、テンプレート構造体が記憶されている。
テンプレート構造体は、図2に示すように、テンプレート関連の属性を規定するものであり、「基準画像でのx座標」、「基準画像でのy座標」、「動きベクトルのx成分」、「動きベクトルのy成分」、「限定フラグ」、「無効フラグ」等のフィールドを具備している。
「基準画像でのx座標」は、変数名を「xr」として数値で表される。
「基準画像でのy座標」は、変数名を「yr」として数値で表される。
「動きベクトルのx成分」は、変数名を「xo」として数値で表され、初期値は「0」に設定されている。
「動きベクトルのy成分」は、変数名を「yo」として数値で表され、初期値は「0」に設定されている。
「限定フラグ」は、「True」や「False」といった真偽値で表され、初期値は「False」に設定されている。
「無効フラグ」は、「True」や「False」といった真偽値で表され、初期値は「False」に設定されている。
上記のテンプレート構造体は、メモリに配列として記憶されている。
プログラムメモリ72は、CPU71の動作に必要な各種プログラムやデータを記憶するものであり、具体的には、抽出プログラム72a、探索領域設定プログラム72b、探索領域調整プログラム72c、動きベクトル算出プログラム72d、動きベクトル適用プログラム72e、外側判定プログラム72f、画像合成プログラム72g、位置合わせプログラム72l等を記憶している。
抽出プログラム72aは、CPU71を抽出手段として機能させるものである。即ち、抽出プログラム72aは、撮像部1により撮像された連続する複数の画像のうち、何れか一の画像を基準画像として、当該基準画像からテンプレートTを複数抽出する抽出処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU71による抽出プログラム72aの実行に基づいて、基準画像から特徴点、即ち、特徴の強い領域をテンプレートT1、T2(例えば、9×9画素の正方形)として所定個数選択して抽出する(図3(a)参照)。
なお、抽出された各テンプレートT1、T2の中心座標(xr,yr)をテンプレート構造体の基準画像での座標として保持する(図2参照)。
探索領域設定プログラム72bは、CPU71を探索領域設定手段として機能させるものである。具体的には、CPU71による探索領域設定プログラム72bの実行に基づいて、基準画像に対する対象画像GにおけるテンプレートT1、T2の探索領域Rを対象画像Gにおいて、探索中心座標を基準画像のテンプレート座標(xr,yr)にテンプレート構造体の動きベクトル値((xo,yo)、例えば、初期値(0,0);図2参照)によってオフセットした座標として、探索領域Rをx成分につき「−15〜+15」、y成分につき「−15〜+15」というように設定する処理を行う。
即ち、対象画像Gにおいて、探索に必要とされる画素は、左上端の座標を(xr+xo−4−15,yr+yo−4−15)及び右下端の座標を(xr+xo+4+15,yr+yo+4+15)とする矩形の画素領域(R1)である。なお、±4は、テンプレート寸法の半分を規定している(図3(b)参照)。
探索領域調整プログラム72cは、CPU71を探索領域調整手段として機能させるものである。即ち、探索領域調整プログラム72cは、複数の画像のうち、基準画像に対する対象画像GにおけるテンプレートTの探索領域Rによる必要画素領域を対象画像Gの縁部の外側に出ないように調整する探索領域調整処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
具体的には、テンプレートT2の場所により必要画素が対象画像Gの境界からはみ出してしまう探索領域R2について、CPU71は、探索領域調整プログラム72cの実行に基づいて、対象画像Gの縁部の外側に出ないように、テンプレートの移動する探索領域Rから境界外の必要画素を含む範囲を除いた矩形範囲に限定(調整)する探索領域調整処理を行う(図3(c)参照)。
なお、図3(c)にあっては、探索領域R2の限定されたものを探索領域Q2として表す。
動きベクトル算出プログラム72dは、CPU71を動きベクトル算出手段として機能させるものである。即ち、動きベクトル算出プログラム72dは、探索領域調整処理にて限定された探索領域R内で、抽出処理にて抽出されたテンプレートTを探索して動きベクトルを算出する動きベクトル算出処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU71による動きベクトル算出プログラム72dの実行に基づいて、全ての探索領域R内でテンプレートマッチングを行って、探索の結果、最もマッチングの良いオフセットを動きベクトルとして算出する。
動きベクトル適用プログラム72eは、CPU71を動きベクトル適用手段として機能させるものである。即ち、動きベクトル適用プログラム72eは、動きベクトル算出処理にて算出された着目テンプレートTaよりも内側に隣接して存する内側隣接テンプレートTbの内側動きベクトルMbを着目テンプレートTaの動きベクトルとして適用する動きベクトル適用処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU71による動きベクトル適用プログラム72eの実行に基づいて、限定フラグの立っている着目テンプレートTa、Tc(図4参照)に関して、当該着目テンプレートTa、Tcから一定距離以内にあり、且つ、限定フラグの立っていないテンプレート(内側隣接テンプレート)Tb、Tdを検索して、当該内側隣接テンプレートTb、Tdに係る内側動きベクトル(xo’,yo’)を着目テンプレートTa、Tcの動きベクトルとして適用する。例えば、図4に示すように、着目テンプレートTaの動きベクトルMaの代わりに、内側隣接テンプレートTbの動きベクトルMbを適用するとともに、着目テンプレートTcの動きベクトルMcの代わりに、内側隣接テンプレートTdの動きベクトルMdを適用する。
なお、本実施形態にあっては、内側隣接テンプレートTbは、例えば一つ見つかれば良いが、複数存在する場合には、その全てに関して検索するようにしても良い。
また、一つも見つからない場合には、無効フラグを立てるようになっている。
外側判定プログラム72fは、CPU71を外側判定手段として機能させるものである。即ち、外側判定プログラム72fの実行に基づいて、動きベクトル適用処理にて内側動きベクトルMbが適用された着目テンプレートTaの画素が対象画像Gの縁部の外側に存するか否かを判定する外側判定処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU71による外側判定プログラム72fの実行に基づいて、内側動きベクトル(xo’,yo’)が適用された着目テンプレートTaの左上端の座標(xr+xo’−4,yr+yo’−4)及び右下端の座標(xr+xo’+4,yr+yo’+4)がともに画像境界内に収まっているか否かを判定する。
位置合わせプログラム72lは、CPU71を位置合わせ手段として機能させるものである。即ち、位置合わせプログラム72lは、外側判定処理にて着目テンプレートTaの画素が対象画像Gの縁部の外側に存すると判定された場合に、動きベクトル算出処理にて算出された着目テンプレートTaの動きベクトルを用いないで基準画像と対象画像Gとの位置合わせ(位置ずれの補正)を行う処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU71による位置合わせプログラム72lの実行に基づいて、内側動きベクトル(xo’,yo’)が適用された着目テンプレートTaの左上端(xr+xo’−4,yr+yo’−4)及び右下端(xr+xo’+4,yr+yo’+4)の少なくとも何れか一方が対象画像Gの境界内に収まっていないテンプレートTを除外して位置合わせ処理を行う。
なお、位置合わせの方法としては、撮像部1による連続撮影中において動きベクトル算出処理により算出された動きベクトルに基づいて撮像レンズ群11に含まれている補正用レンズ又は電子撮像部12を光軸方向と直交する方向に移動(シフト)させることにより位置合わせを行う方法や、動きベクトル算出処理により算出された動きベクトルに基づいて撮像部1により撮像された連続する複数の画像に対する切り取り範囲(トリミング範囲)を変更することにより位置合わせを行う方法がある。
画像合成プログラム72gは、CPU71を画像合成手段として機能させるものである。即ち、画像合成プログラム72gは、位置合わせ処理にて位置合わせが行われた基準画像と対象画像Gとの画像合成を行う画像合成処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
次に、図5を参照して特徴点対応処理について説明する。
図5に示すように、先ず、CPU71は、プログラムメモリ72から抽出プログラム72aを読み出して実行して、基準画像から特徴の強い領域をテンプレートTとして所定個数選択して抽出する抽出処理を実行する(ステップS1)。ここで、各テンプレートTの中心の座標をテンプレート構造体の基準画像での座標として保持する。
次に、CPU71は、テンプレート構造体の限定フラグ及び無効フラグを初期化、即ち、「False」とする(ステップS2)。
続けて、抽出処理にて選択された各テンプレートTについて、探索領域Rの設定及び限定、動きベクトルの算出をループ(ループ1)により処理する(ステップS31〜ステップS36)。
先ず、CPU71は、プログラムメモリ72から探索領域設定プログラム72bを読み出して実行して、対象画像Gにおいてある1つのテンプレートTについて4隅を所定の座標とする略矩形の探索領域R1、R2を設定した後、プログラムメモリ72から探索領域調整プログラム72cを読み出して実行して、設定した探索領域Rが対象画像Gの縁部の外側にはみ出してしまう探索領域R2である場合にのみ、対象画像Gの縁部の外側に出ないように探索領域R2を限定して、探索領域Q2とする探索領域調整処理を行う(ステップS32)。
ここで、探索領域Q2が限定された場合には(ステップS33;YES)、CPU71は、テンプレート構造体の限定フラグを立てて、「True」とする(ステップS34)。
その後、CPU71は、プログラムメモリ72から動きベクトル算出プログラム72dを読み出して実行して、探索領域Rが限定されたか否かに関係なく探索領域R1、Q2内でテンプレートマッチングを行って、探索の結果、最もマッチングの良いオフセットを動きベクトルとして算出する(ステップS35)。
ループ1による処理(ステップS31〜ステップS36)をテンプレートTの個数分だけ繰り返し実行することにより、全てのテンプレートTについて動きベクトルが算出されると、ループ1を終了する(ステップS36)。
次に、限定フラグの立っているテンプレートTに関して、算出された動きベクトルの有効性をループ(ループ2)により処理する(ステップS41〜S46)。
先ず、CPU71は、ある1つのテンプレート構造体について限定フラグを参照して、限定フラグが立っているか否かを判定する(ステップS42)。
ここで、限定フラグが立っている、即ち、限定フラグが「True」であるテンプレート(着目テンプレートTa、Tc)について、CPU71は、当該テンプレートTから一定距離以内にあり、且つ、限定フラグの立っていない内側隣接テンプレートTbを検索する(ステップS43)。続けて、CPU71は、プログラムメモリ72から動きベクトル適用プログラム72eを読み出して実行して、内側隣接テンプレートTbの内側動きベクトルMbを着目テンプレートTaの動きベクトルとして適用し、さらに、プログラムメモリ72から外側判定プログラム72fを読み出して実行して、内側動きベクトルMbが適用された着目テンプレートTa、Tcの有効性、即ち、当該着目テンプレートTa、Tcの画素が対象画像Gの縁部の外側に存するか否かを判定する(ステップS44)。
ここで、着目テンプレートTa、Tcの画素が対象画像Gの縁部の外側に存する、即ち、着目テンプレートTa、Tcは有効ではない(無効)と判定された場合(ステップS44;無効)、CPU71は、テンプレート構造体の無効フラグを立てて、「True」として(ステップS45)、ループ(ループ2)処理を終了する(ステップS46)。
一方、着目テンプレートTa、Tcの画素が対象画像Gの縁部の外側に存しない、即ち、着目テンプレートTa、Tcは有効であると判定された場合(ステップS44;有効)、CPU71は、ループ(ループ2)処理を終了する(ステップS46)。
ループ2による処理(ステップS41〜ステップS46)をテンプレートTの個数分だけ繰り返し実行することにより得られた全てのテンプレートTの処理結果は、無効フラグの立っていないテンプレートTの探索結果(画像対応)が、すべて有効と考えられ、CPU71による位置合わせプログラム72lの実行に基づいて行われる基準画像と対象画像Gとの位置合わせ処理や、CPU71による画像合成プログラム72gの実行に基づいて行われる基準画像と対象画像Gとの画像合成処理等に利用することができる。
以上のように、実施形態1の撮像装置100によれば、基準画像に対する対象画像GにおけるテンプレートTの探索領域Rが対象画像Gの縁部の外側にはみ出すと判定された場合に、当該探索領域Rを対象画像Gの縁部の外側に出ないように限定するとともに、探索領域Rが限定された着目テンプレートTaの動きベクトルと相関性の高い内側隣接テンプレートTbの内側動きベクトルMbを当該着目テンプレートTaの動きベクトルとして適用して、着目テンプレートTaの画素が対象画像Gの縁部の外側に存する場合に当該着目テンプレートTaの動きベクトルを用いないで、つまり、着目テンプレートTaの画素が対象画像Gの縁部の外側に存しない場合に当該着目テンプレートTaの動きベクトルを用いて基準画像と対象画像Gとの位置合わせや画像合成を行うことができる。
従って、基準画像と対象画像Gとの周縁部の大域的な相関性の高い有効な対応情報を捨てることなく利用することができ、基準画像と対象画像Gとの位置合わせを精度良く行うことができる。
なお、上記実施形態1にあっては、ループ1にて予め探索領域Rを限定するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、テンプレートマッチングを行う際に、対象画像Gの画素値を取得するときに対象画像Gの境界の内側か否かを判定して、境界外の場合には、その探索された動きベクトルの評価をせずに、限定フラグをたてるようにしても良い。
即ち、プログラムメモリ72に、CPU71をはみ出し判定手段として機能させるはみ出し判定プログラム(図示略)を記憶して、CPU71によるはみ出し判定プログラムの実行に基づいて、複数の画像のうち、基準画像に対する対象画像GにおけるテンプレートTの探索領域Rが対象画像Gの縁部の外側にはみ出すか否かを判定するはみ出し判定処理を実行する。そして、はみ出し判定処理にて、探索領域Rが対象画像Gの縁部の外側にはみ出すと判定された場合に、CPU71による探索領域調整プログラム72cの実行に基づいて、探索領域Rを対象画像Gの縁部の外側に出ないように調整するようにしても良い。
また、上記実施形態1にあっては、基準画像から複数のテンプレートTを抽出する処理を行うようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、画像圧縮処理にて用いられるような所定のブロック群をテンプレートTとみなすようにしても良い。
さらに、上記実施形態1にあっては、ループ1にて、対象画像Gの縁部の外側にはみ出してしまう全ての探索領域Rについて探索領域Rを限定し、限定した探索領域R内でテンプレートマッチングを行って動きベクトルとして算出するようにしたが、以下のようにしても良い。
つまり、対象画像Gの縁部の外側にはみ出してしまう探索領域Rが設定されてしまうテンプレートTについては、ループ1におけるステップS32の処理(探索領域設定処理、探索領域調整処理)とステップS35の処理(動きベクトル算出処理)を行う前に、探索領域対象画像Gの縁部の外側にはみ出してしまう探索領域Rが設定されてしまう着目テンプレートTaよりも内側の内側隣接テンプレートTbの内側動きベクトルMbを着目テンプレートTaの動きベクトルとして適用して、当該着目テンプレートTaの画素が対象画像Gの縁部の外側に存するか否かを判定して、対象画像Gの縁部の内側に存すると判定された着目テンプレートTaについてのみ、ループ1におけるステップS32の処理(探索領域設定処理、探索領域調整処理)とステップS35の処理(動きベクトル算出処理)を行って、基準画像と対象画像Gとの位置合わせに用いるようにしても良い。
<変形例1>
以下に、変形例1の撮像装置200について図6を参照して説明する。
図6に示すように、変形例1の撮像装置200は、プログラムメモリ72に差判定プログラム72hを記憶している。
差判定プログラム72hは、CPU71を差判定手段として機能させるものである。即ち、差判定プログラム72hは、動きベクトル算出処理にて算出された限定フラグの立っている着目テンプレートTa、Tcの動きベクトルMa、Mcと、当該着目テンプレートTa、Tcよりも内側に存する内側隣接テンプレートTb、Tdの内側動きベクトルMb、Mdとの差が所定の値以上であるか否かを判定する差判定処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU71による差判定プログラム72hの実行に基づいて、着目テンプレートTa、Tcの動きベクトルMa、Mc(xo,yo)と、内側隣接テンプレートTb、Tdの動きベクトルMb、Md(xo’,yo’)との差が所定の値以上であるか否か、つまり、ほぼ近似しているかどうかを判定する。
そして、着目テンプレートTa、Tcの動きベクトルMa、Mc(xo,yo)と内側隣接テンプレートTb、Tdの動きベクトルMb、Md(xo’,yo’)との差が所定の値以上であると判定された場合に、当該着目テンプレートTa、Tcの動きベクトルを用いないで基準画像と対象画像Gとの位置合わせ処理や画像合成処理を行う。即ち、対象画像Gの縁部の外側にはみ出さないと判定されたテンプレートの動きベクトルと、動きベクトルと内側動きベクトルとの差が所定の値以上でないと判定された当該一のテンプレートの動きベクトルとを用いて基準画像と対象画像Gとの位置合わせを行うようになっている。
このように、着目テンプレートTa、Tcの動きベクトルMa、Mc(xo,yo)と、内側隣接テンプレートTb、Tdの動きベクトルMb、Md(xo’,yo’)がほぼ近似しているかどうかを判定することにより、着目テンプレートTa、Tcの有効性を間接的に検査し、さらに隣接相関が強いことを検査することができる。
これにより、基準画像と対象画像Gとの周縁部の大域的な相関性の高い有効な対応情報を捨てることなく利用することができ、基準画像と対象画像Gとの位置合わせを精度良く行うことができる。
なお、有効性判定の他の方法としては、探索領域Rの左上端の座標(xr+xo’−4,yr+yo’−4)及び右下端の座標(xr+xo’+4,yr+yo’+4)が余裕を持って画像境界内に入っているかどうか、つまり、画像境界を中心に向かって数画素縮めてもまだ入っているかどうかを判定する方法を適用しても良いし、上記の方法を組み合わせて適用しても良い。
[実施形態2]
図7は、本発明を適用した実施形態2の撮像装置300の概略構成を示すブロック図である。
実施形態2の撮像装置300は、基準画像と対象画像Gの解像度を低減させて基準低解像度画像及び対象低解像度画像GLを作成して、縮小階層の対象低解像度画像GLにおいて設定された基準低解像度画像から抽出された複数のテンプレートTの探索領域Rのいずれかの画素が対象低解像度画像GLの縁部の外側に存する場合に、内側隣接テンプレートT3の内側動きベクトルM3に基づいて、対象低解像度画像GLよりも解像度の高い原寸階層の画像における探索中心(探索領域)Cを再設定するものである。
なお、実施形態2の撮像装置300、探索中心Cの再設定処理を行う以外の点では、実施形態1におけるものと略同様であり、その詳細な説明については省略するものとする。
即ち、実施形態2の撮像装置300のプログラムメモリ72には、低解像度画像作成プログラム72i、探索領域設定プログラム72b、低解像度外側判定プログラム72j、探索領域再設定プログラム72k等が記憶されている。
低解像度画像作成プログラム72iは、CPU71を低解像度画像作成手段として機能させるものである。即ち、低解像度画像作成プログラム72iは、連続する複数の画像に基づいて、何れか一の基準画像と当該基準画像に対する対象画像Gの解像度を段階的に低減させて基準低解像度画像及び対象低解像度画像GLを作成する低解像度画像作成処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU71による低解像度画像作成プログラム72iの実行に基づいて、基準画像及び対象画像Gの各々の縦横の画素数を1/2倍ずつすることで階層構造化させて、基準低解像度画像及び対象低解像度画像GLを作成する(図8参照)。
探索領域設定プログラム72bは、CPU71を探索領域設定手段として機能させるものである。即ち、探索領域設定プログラム72bは、低解像度画像作成処理にて作成された所定段階の対象低解像度画像GLにおいて、基準低解像度画像から抽出された複数のテンプレートT3、T4の探索領域R3、R4(図8参照)を設定する探索領域設定処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
低解像度外側判定プログラム72jは、探索領域設定処理にて設定された探索領域Rの画素が対象低解像度画像GLの縁部の外側に存するか否かを判定する低解像度外側判定処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU71による低解像度外側判定プログラム72jの実行に基づいて、探索領域R3、R4の画素が対象低解像度画像GLの境界内に収まっているか否かを判定する。
探索領域再設定プログラム72kは、CPU71を探索領域設定手段として機能させるものである。即ち、探索領域再設定プログラム72kは、低解像度外側判定処理にて探索領域Rの画素が対象低解像度画像GLの縁部の外側に存すると判定された場合に、動きベクトル算出処理にて算出された着目テンプレートT4よりも内側に隣接して存する内側隣接テンプレートT3の内側動きベクトルM3に基づいて、対象低解像度画像GLよりも解像度の高い原寸階層の画像における探索中心C4を再設定する探索領域再設定処理に係る機能をCPU71に実現させるためのプログラムである。
即ち、CPU71による探索領域再設定プログラム72kの実行に基づいて、限定フラグが立っているテンプレート構造体について、内側隣接テンプレートT3の内側動きベクトル(xo’,yo’)をテンプレート構造体の動きベクトル(xo,yo)の値として、対象低解像度画像GLよりも一段階解像度の高い原寸階層の対象画像Gにおける探索領域の中心(xr+xo’,yr+yo’)を再設定する。
次に、図9及び図10を参照して特徴点対応処理について説明する。
図9に示すように、先ず、CPU71は、プログラムメモリ72から抽出プログラム72aを読み出して実行して、原寸の基準画像から特徴の強い領域をテンプレートTとして所定個数選択して抽出する抽出処理を実行する(ステップS101)。
なお、テンプレートTは、原寸画像でも縮小画像であっても同一の形状であり、例えば9×9画素の正方形となっている。
次に、CPU71は、プログラムメモリ72から低解像度画像作成プログラム72iを読み出して実行して、基準画像及び対象画像Gの各々の縦横の画素数を1/2倍ずつすることで基準低解像度画像及び対象低解像度画像GLを作成する(ステップS102)
次に、縮小階層と原寸階層を行き来させる上で、動きベクトルと座標のスケール変換が必要となるため、CPU71は、縮小階層の画像に対応するように、各テンプレート構造体の座標値をスケール変換するスケール変換処理を実行する(ステップS103)。
続けて、CPU71は、テンプレート構造体の限定フラグ及び無効フラグを初期化、即ち、「False」とする(ステップS104)。
その後、CPU71は、実施形態1のステップS31〜S36のループ(ループ1)と同様のループ(ループ3)を行って、各テンプレートTについて、縮小階層の画像について動きベクトルの算出を行う(ステップS151〜S156)。
先ず、CPU71は、プログラムメモリ72から探索領域設定プログラム72bを読み出して実行して、対象画像Gにおいてある1つのテンプレートTについて4隅を所定の座標とする略矩形の探索領域R3、R4を設定する。
ここで、標準の探索領域R3、R4は、縮小階層においては、x成分につき「−15〜+15」、y成分につき「−15〜+15」と設定される。
その後、CPU71は、プログラムメモリ72から低解像度外側判定プログラム72jを読み出して実行して、テンプレートTの探索領域R3、R4の画素が対象低解像度画像GLの縁部の外側に存するか否かを判定する処理を行った後、対象低解像度画像GLの縁部の外側に存すると判定された探索領域R4については、プログラムメモリ72から探索領域調整プログラム72cを読み出して実行して、対象低解像度画像GLの縁部の外側に出ないように探索領域R4を探索領域Q4に限定する探索領域調整処理を行う(ステップS152)。
ここで、探索領域R4が探索領域Q4に限定された場合には(ステップS153;YES)、CPU71は、テンプレート構造体の限定フラグを立てて、「True」とする(ステップS154)。
その後、CPU71は、プログラムメモリ72から動きベクトル算出プログラム72dを読み出して実行して、対象低解像度画像GLにおける探索領域Rが限定されたか否かに関係なく探索領域R3、Q4内でテンプレートマッチングを行って、探索の結果、最もマッチングの良いオフセットを動きベクトルとして算出する(ステップS155)。
ループ3による処理(ステップS151〜ステップS156)をテンプレートTの個数分だけ繰り返し実行することにより、全てのテンプレートTについて動きベクトルが算出されると、ループ3を終了する(ステップS156)。
これにより、限定フラグの立っているテンプレートTは、縮小階層の画像における探索領域Rが探索領域Q4に限定されていることを表している。
そして、CPU71は、再度、スケール変換処理を実行して、各テンプレート構造体の座標値と動きベクトルを原寸階層のスケールに変換する(ステップS106)。
次に、原寸階層の画像についてテンプレートTの探索処理をループ(ループ4)により実行する(ステップS171〜S177)。
ここで、ループ3の処理により、各テンプレート構造体の動きベクトル(xo,yo)に値が規定されているので、それによりオフセットされた座標が原寸階層の探索中心Cとなるが、限定フラグが立っているテンプレートTに関しては、その探索中心の正当性が疑わしいため、探索中心C4の再設定を行う。
先ず、CPU71は、テンプレート構造体について限定フラグを参照して、限定フラグが立っているか否かを判定する(ステップS172)。
ここで、限定フラグが立っている、即ち、限定フラグが「True」であるテンプレート(着目テンプレートT4)について、CPU71は、当該テンプレートT4から一定距離以内にあり、且つ、限定フラグの立っていない内側隣接テンプレートT3を検索する(ステップS173)。続けて、CPU71は、プログラムメモリ72から探索領域再設定プログラム72kを読み出して実行して、内側隣接テンプレートT3の内側動きベクトルM3(xo’,yo’)を着目テンプレートT4の動きベクトル(xo,yo)の値としてテンプレート構造体を再設定する。そして、CPU71は、当該テンプレート構造体に基づいて、原寸階層の対象画像Gにおける探索領域Rの探索中心C4(xr+xo’,yr+yo’)を再設定した後(ステップS174)、探索領域Rを標準よりも数画素増やすように探索領域Rを再設定する(ステップS175)。即ち、CPU71は、内側隣接テンプレートT3の内側動きベクトルM3に基づいて対象画像Gに設定する探索領域Rを、内側隣接テンプレートT3の内側動きベクトルM3以外の動きベクトルに基づいて対象画像Gに設定する探索領域Rよりも大きくするようになっている。
なお、標準の探索領域Rは、原寸階層においては、x成分につき「−2〜+2」、y成分につき「−2〜+2」と設定する。
その後、CPU71は、プログラムメモリ72から動きベクトル算出プログラム72dを読み出して実行して、原寸階層の画像における探索中心C(探索領域R)が再設定されたテンプレート、又は探索中心C(探索領域R)が再設定されていないテンプレートについて、探索領域R内でテンプレートマッチングを行って、探索の結果、最もマッチングの良いオフセットを動きベクトルとして算出する(ステップS176)。
なお、探索中心C(探索領域R)が再設定されていないテンプレートについては、各テンプレート構造体の動きベクトル(xo,yo)によりオフセットされた座標が原寸階層の探索中心Cとして設定されるとともに前述した標準の探索領域Rが設定され、この標準の探索領域R内でテンプレートマッチングが行われることになる。
ループ4による処理(ステップS171〜ステップS177)をテンプレートTの個数分だけ繰り返し実行することにより、全てのテンプレートTについて動きベクトルが算出されると、ループ4を終了する(ステップS177)。
以上の処理の後、全テンプレートTの探索結果(画像対応)を、CPU71による位置合わせプログラム72lの実行に基づいて行われる基準画像と対象画像Gとの位置合わせ処理や、CPU71による画像合成プログラム72gの実行に基づいて行われる基準画像と対象画像Gとの画像合成処理等に利用することができる。
以上のように、実施形態2の撮像装置300によれば、基準画像と対象画像Gの解像度を低減させて基準低解像度画像及び対象低解像度画像GLを作成して、縮小階層の対象低解像度画像GLにおいて設定された基準低解像度画像から抽出された複数のテンプレートTの探索領域Rのいずれかの画素が対象低解像度画像GLの縁部の外側に存する場合に、即ち、探索領域Rが限定された限定フラグが立っているテンプレート構造体について、着目テンプレートT4の動きベクトルと相関性の高い内側隣接テンプレートT3の内側動きベクトルM3に基づいて、縮小階層の画像よりも解像度の高い原寸階層の画像における着目テンプレートT4の探索中心C4を再設定することができる。
即ち、本実施形態2のように、ピラミッド或いは階層探索と呼ばれる方法で探索を行う場合には、探索領域Rが対象画像Gの境界の外側にはみ出す虞がかなり高くなってしまう。具体的には、階層探索とは、先ず縮小画像間でマッチング探索を行い、その動きベクトルを探索中心として原寸画像でのマッチング探索を行うことにより、大きな動きベクトルにも対応できるようにした方法である。この場合、縮小画像でのマッチング探索と原寸画像でのマッチング探索には、個別に回路を用意することが最適であると言われているが、そのぶんコストが高くなる。ここで、コスト等の制約によりあえて同一の回路によって処理を行うならば、縮小画像でのテンプレートT画素数を原寸画像と同一とすることとなり、画像全体との比で考えるならば、テンプレートTは相対的に非常に大きな寸法となり、縮小画像探索において対象画像Gの境界の外側にはみ出す虞がかなり高くなってしまう。
そこで、本実施形態2のように、探索領域Rが限定された限定フラグが立っているテンプレート構造体について、着目テンプレートT4の内側に隣接する内側隣接テンプレートT3の内側動きベクトルM3に基づいて、原寸階層の画像における着目テンプレートT4の探索中心C4を再設定することができるので、基準画像と対象画像Gとの周縁部の大域的な相関性の高い有効な対応情報を捨てることなく利用することができ、基準画像と対象画像Gとの位置合わせを精度良く行うことができる。
また、内側動きベクトルが設定された、実際の位置の探索に基づかないテンプレートにおいては、階層間の予測精度が通常よりも低下してしまうが、着目テンプレートT4の探索領域Rを拡大して、即ち、標準よりも数画素増やして再設定することができるので、通常よりも予測精度の低下を補うことができる。
なお、上記実施形態2にあっては、低解像度画像作成処理にて、原寸階層の画像から一段階解像度を低減させた縮小階層の画像のみを作成するようにしたが、3階層以上の任意の階層であっても良い。
また、最も解像度の高い階層を原寸階層としたが、これに限られるものではなく、原寸階層よりも解像度の低い階層であっても良い。
また、対象低解像度画像GLの縁部の外側にはみ出してしまう探索領域Rが設定されてしまうテンプレートTについては、動きベクトルを算出しても利用されず無駄となるため、ループ3におけるステップS152の処理(探索領域設定処理や探索領域調整処理)と、ステップS155の処理(動きベクトル算出処理)を行わないようにしても良い。
さらに、上記実施形態2にあっては、縮小階層及び又は原寸階層の画像にて、図5におけるステップS44の着目テンプレートT4の画素が対象画像Gの縁部の外側に存するか否か、即ち、着目テンプレートT4の有効性を判定するようにしても良い。
具体的には、ループ3と4の間に、実施形態1のループ2(S41〜S46)を挿入して、原寸画像について、S172に対応するステップにてテンプレートTの限定フラグの代わりに無効フラグの判断を行う。そして、縮小階層において有効と判断されたテンプレートについては、探索中心及び探索領域の再設定は行われずに、限定フラグの立っていないテンプレートと同様の処理を行う。つまり、無効と判断されたテンプレートについてのみ探索中心C及び探索領域Rの再設定を行う(ステップS174、S175)。その後、原寸階層にて、探索領域R内でテンプレートマッチングを行って、最もマッチングの良いオフセットを動きベクトルとして算出して、ループ4を終了する(ステップS176)。
加えて、上記実施形態にあっては、類似度や相違度を基準としてマッチングを行うようにしたが、勾配法を用いても良いし、領域ベースマッチングなら如何なるものも適用することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、有効性判断や探索中心Cの再設定にて、全ての内側隣接テンプレート(図5におけるステップS43や図10におけるステップS173)を取得して検査しても良いし、また、複数存在する場合には、それらの動きベクトルの平均やメディアン等を使っても良い。
さらに、上記実施形態1及び2では、CPU71による位置合わせプログラム72lの実行に基づいて基準画像と対象画像Gとの位置合わせ処理と、CPU71による画像合成プログラム72gの実行に基づいて基準画像と対象画像Gとの画像合成処理を行うようにしたが、これに限られるものではなく、必ずしも画像合成処理を行う必要はない。即ち、CPU71による位置合わせプログラム72lの実行に基づいて基準画像と対象画像Gとの位置合わせ処理のみを行うようにすることにより、手ぶれ補正等に利用することができる。
画像処理装置として撮像装置100、200、300を例示したが、これに限られるものではなく、例えば、撮像装置100、200、300をパーソナルコンピュータ等の外部機器とUSB端子を介して接続して、連続する複数の画像を外部機器に送信して、当該外部機器にて特徴点対応処理を行って基準画像と対象画像Gとの位置合わせを行うようにしても良い。
加えて、上記実施形態では、抽出手段、探索領域調整手段、動きベクトル算出手段、動きベクトル適用手段、外側判定手段、画像合成手段、差判定手段、低解像度画像作成手段、探索領域設定手段としての機能を、CPU71によって、所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、各種機能を実現するためのロジック回路等から構成しても良い。
本発明を適用した実施形態1の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の撮像装置による特徴点対応処理に係るテンプレート構造体を説明するための図である。 図2の特徴点対応処理の探索領域調整処理を説明するための図である。 図2の特徴点対応処理の動きベクトル適用処理を説明するための図である。 図2の特徴点対応処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。 変形例1の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明を適用した実施形態2の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 図7の撮像装置による特徴点対応処理の低解像度画像作成処理を説明するための図である。 図7の特徴点対応処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。 図9の特徴点対応処理の続きを示す図である。
符号の説明
100、200、300 撮像装置(画像処理装置)
71 CPU(抽出手段、探索領域調整手段、動きベクトル算出手段、動きベクトル適用手段、外側判定手段、画像合成手段、差判定手段、低解像度画像作成手段、探索領域設定手段)
G 対象画像
GL 対象低解像度画像
T テンプレート
Ta、Tc、T4 着目テンプレート
Tb、Td、T3 内側隣接テンプレート
Mb、M3 内側動きベクトル
R 探索領域
C 探索中心

Claims (2)

  1. 複数の画像のうち、何れか一の基準画像に対する対象画像における複数のテンプレートの探索領域が前記対象画像の縁部の外側にはみ出すか否かを判定するはみ出し判定手段と、
    前記探索領域内で前記テンプレートを探索して動きベクトルを算出する動きベクトル算出手段と、
    前記はみ出し判定手段により前記対象画像の縁部の外側にはみ出すと判定された探索領域に対応する一のテンプレートの動きベクトルと、当該一のテンプレートよりも内側に存する内側テンプレートの内側動きベクトルとの差が所定の値以上であるか否かを判定する差判定手段と、
    前記はみ出し判定手段により前記対象画像の縁部の外側にはみ出さないと判定された当該テンプレートの動きベクトルと、前記差判定手段により前記動きベクトルと前記内側動きベクトルとの差が所定の値以上でないと判定された当該一のテンプレートの動きベクトルとを用いて前記基準画像と前記対象画像との位置合わせを行う位置合わせ手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 画像処理装置を制御するコンピュータに、
    複数の画像のうち、何れか一の基準画像に対する対象画像における複数のテンプレートの探索領域が前記対象画像の縁部の外側にはみ出すか否かを判定する機能と、
    前記探索領域内で前記テンプレートを探索して動きベクトルを算出する機能と、
    前記対象画像の縁部の外側にはみ出すと判定された探索領域に対応する一のテンプレートの動きベクトルと、当該一のテンプレートよりも内側に存する内側テンプレートの内側動きベクトルとの差が所定の値以上であるか否かを判定する機能と、
    前記対象画像の縁部の外側にはみ出さないと判定された当該テンプレートの動きベクトルと、前記動きベクトルと前記内側動きベクトルとの差が所定の値以上でないと判定された当該一のテンプレートの動きベクトルとを用いて前記基準画像と前記対象画像との位置合わせを行う機能と、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
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