JP4924138B2 - エレクトロルミネッセンス素子および色変換フィルター - Google Patents

エレクトロルミネッセンス素子および色変換フィルター Download PDF

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Description

本発明はエレクトロルミネッセンス素子(以下、単にEL素子ともいう)および色変換フィルターに関し、具体的には、発光型のマルチカラー又はフルカラーディスプレイ、表示パネルなど、民生用や工業用の表示機器に好適に用いられるエレクトロルミネッセンス素子、及び色変換フィルターに関するものである。
電子ディスプレイデバイスには、発光型と受光型とがあり、発光型としては、例えばCRT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレイ)、ELD(エレクトロルミネッセンスディスプレイ)、VFD(蛍光表示管)などが挙げられる。
この中で、ELDについて説明する。
ELD(エレクトロルミネッセンスディスプレイ)は、電界又は電場により発光する材料からなる発光素子、又はそれらを複数個組み合わせたものであり、発光素子の材料としては有機と無機が、さらに発光機構としては電子と正孔の再結合を利用したキャリア注入型と加速電子の衝突エネルギーを利用した加速電子型がある。材料的には一般的に無機の方が有機よりも寿命が長く安定である反面、材料の展開幅が狭く分子設計に制限がある。機構的には、一般に再結合型の方が加速電子型よりも駆動電圧が低いという利点があり、近年その利点からキャリア注入型のELDが盛んに研究されている。
発光素子としては、具体的には以下の3種類が挙げられる。
・無機LED(材料はGaNやGaInN等の無機化合物で構成され、発光機構はキャリア注入型。単にLED(発光ダイオード)とも呼ばれる。)
・有機LED(材料はトリアリールアミン誘導体やスチルベン誘導体等の有機化合物で構成され、発光機構はキャリア注入型。有機EL(エレクトロルミネッセンス)、OLEDとも呼ばれる。)
・無機EL(材料はZnS:MnやZnS:Tb等の無機化合物で構成され、発光機構は加速電子型。有機LEDよりも歴史が古いため、こちらを単にエレクトロルミネッセンス(EL)と呼ぶ場合もある。)
特に近年注目されているキャリア注入型の有機LEDは、有機化合物からなる薄膜を用いるようになってから、発光強度の大きいものが得られるようになってきた。
例えば、米国特許第3,530,325号には発光体として単結晶アントラセン等を用いたもの、特開昭59−194393号には正孔注入層と有機発光体層とを組み合わせたもの、特開昭63−295695号には正孔注入層と有機電子注入輸送層とを組み合わせたもの、Jpn.Journal of Applied Phisycs,vol127,No.2第269〜271頁には正孔移動層と発光層と電子移動層とを組み合わせたものがそれぞれ開示されており、これらにより発光強度は改良されてきた。
また、無機ELは、発光素子を駆動させるためには交流の高電圧が必要であるのに対し、有機LEDは数V〜数十V程度の電圧で発光が可能であり、さらに、自己発光型であるために視野角依存性に富み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるために省スペース、携帯性等の観点から注目されている。
一方、蛍光体を用いて、多色の蛍光を発光させる方法については、CRT、PDP、VFD等に応用されている。
しかしながら、この場合、発光が電子線や遠紫外線であるなど、エネルギー的に高い、即ち発光波長が短波であることが問題となる。つまり、上記蛍光体は具体的には無機蛍光体であり、安定性については有機蛍光色素に比べ非常に高く、長期使用に耐えられるものも数多く知られているが、無機蛍光体の中で励起波長が近紫外から可視領域という長波長に励起するものはほとんどなく、特に赤色光を発光するものが全くないのが実状であった。
また、エレクトロルミネッセンス材料から発光させることが可能な近紫外線はおよそ350nm〜400nm程度の極大発光波長の光であると推定されるが、このような近紫外線で励起する蛍光体として有機蛍光色素を用いることが、特開平3−152897号、同9−245511号、同5−258860号等で知られている。
しかしながら、一般に有機蛍光色素は、周囲の環境に影響を受けやすく、例えば溶媒や樹脂などの媒体の種類などによっては、その蛍光波長が変化(変色)したり、消光を起こす場合があり、さらに光や熱に対して極めて不安定であり、例えば10万ルックス程度の強い光のもとでは数分から数時間程度で分解してしまうものがほとんどであり、長期保存に耐えうる有機蛍光色素は存在しない。
また、前記特許に記載されている方式は、発光体の光を吸収して、緑領域ないしは赤領域に色変換する蛍光色素を使用するものであり、緑色領域の蛍光を発する蛍光変換膜は、ストークスシフト(吸収波長と発光波長との差)が小さくてすみ、かつエレクトロルミネッセンス材料の発光の一部を透過させることが可能であり、比較的高効率で発光体の光を変換できるという特徴を持つが、赤色領域への蛍光は、大きなストークスシフトを必要とする上に、発光体の光をほとんど利用できないので、著しく変換効率が低い。具体的には数種類の励起波長の異なる蛍光色素を併用し、例えば青色光を受けて黄色になる蛍光色素と黄色を受けて赤色に光る蛍光色素のように複数の蛍光色素の光−光変換(フォトルミネッセンス)を他段階に利用する必要があり、原理上高効率化は不可能であった。
従来の技術においては、変色、低変換効率、消光の問題も含めて、青色、緑色、赤色の発光輝度のバランスが悪く、中でも赤色の輝度が低く、全体的に視認性の悪い、低輝度のカラー表示にならざるを得ないという問題があった。
本発明の目的は、希土類錯体系蛍光体を用いることにより変換効率を向上し、高輝度でかつ保存性に優れたエレクトロルミネッセンス素子を提供することであり、また、希土類錯体系蛍光体を用いることにより変換効率を向上し、高輝度でかつ保存性に優れた色変換フィルターを提供することである。
本発明の目的は下記構成により達成される。
1.発光材料及び発光材料の発光を吸収して該発光材料より発せられる極大発光波長とは異なる極大発光波長に発光する希土類錯体系蛍光体を含有するエレクトロルミネッセンス素子において、該希土類錯体系蛍光体が下記一般式()で表される化合物のアニオン体の少なくとも1つを配位子として含有することを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
2.発光材料及び発光材料の発光を吸収して該発光材料より発せられる極大発光波長とは異なる極大発光波長に発光する希土類錯体系蛍光体を含有するエレクトロルミネッセンス素子において、該希土類錯体系蛍光体が下記一般式(2)で表される化合物のアニオン体の少なくとも1つを配位子として含有し、該希土類錯体系蛍光体が、更に下記一般式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも1つを配位子として含有することを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
3.希土類錯体系蛍光体を含有する色変換層に使用するバインダーが低極性樹脂であることを特徴とする1または2項に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
4.希土類錯体系蛍光体の極大発光波長が600〜700nmであることを特徴とする1〜3の何れか1項に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
5.発光材料の極大発光波長が430nm以下であることを特徴とする1〜4の何れか1項に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
6.発光材料の極大発光波長が400〜430nmであることを特徴とする5項に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
7.発光材料が有機LED材料であることを特徴とする1〜6の何れか1項に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
8.下記一般式(4)で表される化合物のアニオン体の少なくとも1つを配位子として含有する希土類錯体系蛍光体を有することを特徴とする色変換フィルター。
9.下記一般式(2)で表される化合物のアニオン体の少なくとも1つを配位子として含有し、更に下記一般式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも1つを配位子として含有する希土類錯体系蛍光体を有することを特徴とする色変換フィルター。
Figure 0004924138
〔式中、R21 はフェニル基を表し、R22 はカルバゾリル基を表し、23 は水素原子を表す。〕
Figure 0004924138
〔式中、R31およびR33は水素原子又はσm値が正の一価の置換基を表し、R32は水素原子又はσp値が正の一価の置換基を表し、R34およびR36は水素原子又はσm値が負の一価の置換基を表し、R35は水素原子又はσp値が負の一価の置換基を表す。ただし、R31、R32およびR33が同時に水素原子であることはなく、R34、R35およびR36が同時に水素原子であることはない。〕
Figure 0004924138
〔式中、R41およびR42は水素原子又は一価の置換基を表し、Zベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、インドール環またはオキサゾール環を形成するのに必要な原子群を表し、m4およびn4は1〜5を表す。〕
Figure 0004924138
〔式中、R51、R52およびR53それぞれフッ素置換アルキル基を表し、X5は酸素原子を表す。〕
Figure 0004924138
〔式中、R61およびR62は一価の置換基を表す。〕
Figure 0004924138
〔式中、R71、R72およびR73は水素原子又は一価の置換基をあらわす。〕
なお、本発明とは別の態様であるが、次の一般式(1)で表される化合物のアニオン体の少なくとも1つを配位子として含有するエレクトロルミネッセンス素子または色変換フィルターも好ましい態様である。
Figure 0004924138
〔式中、X1およびY1はそれぞれ酸素原子、硫黄原子又はN−R12を表し、R11およびR12はそれぞれ水素原子又は一価の置換基を表し、Z1は芳香族環を形成するのに必要な原子群を表す。〕
実施例で実証する如く、本発明の希土類錯体系蛍光体は、良好な可視発光を確認でき、かつ良好な発光輝度、発光効率及び発光寿命に優れた効果を有する。本発明の希土類錯体系蛍光体を色変換フィルターは、エレクトロルミネッセンス素子以外の光源を用いた場合でも良好な可視発光が得られ、良好な発光輝度、発光効率及び発光寿命に優れた効果を有する。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明の発光材料としては、電場又は電界によって発光する材料であって、具体的には陽極と陰極から、それぞれ正孔と電子が注入され、それらが再結合する際に発光する材料又は加速電子の衝突エネルギーにより発光する材料が挙げられる。
電場又は電界によって発光するとは、例えば発光層を挟んで一対の対向電極を有し、該電極に電流を流すことで該発光層に含有される発光材料が発光することである。これは、発光層を挟んだ一対の対向電極の一方の電極から注入された電子と、もう一方の電極から注入された正孔により発光層内で再結合が起こり、発光材料がより高いエネルギー準位に励起され、励起された発光材料が元の基底状態に戻る際にエネルギーを光として放出することにより起こると推定している。
本発明の発光材料は、電場又は電界によって発光するものであれば特に制限はなく、例えば窒化ガリウム(GaN)のような無機の発光材料(無機LED材料ともいう)、有機の発光材料(有機LED材料ともいう)が挙げられ、本発明においては中でも有機LED材料を用いることが発光効率の点から好ましい。
以下に、本発明のエレクトロルミネッセンス素子について説明する。
本発明で言う「エレクトロルミネッセンス素子」は前述の3種であり、「エレクトロルミネッセンス材料」はそれらを構成する材料のことを示す。
エレクトロルミネッセンス素子は通常2つの電極間に単層又は複数の層を含有して構成され、該構成層としては発光層の他に正孔注入層(又は電荷注入層、ホール注入層、電荷輸送層、ホール輸送層ともいう)、電子注入層(又は電子輸送層ともいう)等が挙げられる。
前記、正孔注入層および電子注入層は必要に応じてさらに積層構造をとっていてもよく、例えば、陽極/第1正孔注入層/第2正孔注入層(正孔輸送層)/発光層/第2電子注入層(電子輸送層)/第1電子注入層/陰極のような層構成を取ってもよい。
次に本発明のエレクトロルミネッセンス素子の層構成の例を示す(ただし、上記の如く複数の正孔注入層および/又は電子注入層についての記載は省略するが、当然それらが複数の化合物を重ねる積層構造を形成していても良い。)
(1)基板/色変換層/基板/陽極/発光層/陰極
(2)基板/色変換層/基板/陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(3)基板/色変換層/基板/陽極/発光層/電子注入層/陰極
(4)基板/色変換層/基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
(5)基板/陽極/発光層/陰極/色変換層/基板
(6)基板/陽極/正孔注入層/発光層/陰極/色変換層/基板
(7)基板/陽極/発光層/電子注入層/陰極/色変換層/基板
(8)基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極/色変換層/基板
(9)基板/色変換層/陽極/発光層/陰極
(10)基板/色変換層/陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(11)基板/色変換層/陽極/発光層/電子注入層/陰極
(12)基板/色変換層/陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
ここで、色変換層と接する基板と陽極と接する基板とは、同じであっても異なっていても良く、さらに各素子の外側を基板で覆っても良い。
なお、陽極と発光層又は正孔注入層の間、および、陰極と発光層又は電子注入層との間にはバッファー層(電極界面層)を存在させてもよい。
本発明のエレクトロルミネッセンス素子に好ましく用いられる基盤は、ガラス、プラスチックなどの種類には特に限定はなく、また、透明のものであれば特に制限はない。本発明のエレクトロルミネッセンス素子に好ましく用いられる基盤としては例えばガラス、石英、光透過性プラスチックフィルムを挙げることができる。
光透過性プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。
このエレクトロルミネッセンス素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAuなどの金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO、亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO)などの導電性透明材料が挙げられる。該陽極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。
この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また、陽極としてのシート抵抗は103Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は材料によって適宜選択できるが、10nm〜1μm程度で用いるのが好ましく、10〜200nmであることが更に好ましい。
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV未満)金属(電子注入性金属と称することもある)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、カリウム、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属などが挙げられる。
これらの中で、電子注入性及び酸化などに対する耐久性の点から、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、リチウム/アルミニウム混合物などのように、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きな金属との混合物が好適である。
ただし、陰極表面に前記のような陰極バッファー層を塗設して使用する場合には、仕事関数の制限は解除され、例えば特開平11−224783号に記載されているように陰極バッファー層(該特許明細書中では「電子注入層」と称している)にアルカリ金属やアルカリ土類金属のフッ化物を用いることにより、陰極はITOやSnO2、In23、ZnO:Al等の通常陽極として使用される仕事関数の大きな物質を使用することもでき、また「有機EL素子とその工業化最前線」 1998年11月30日 (株)エヌ・ティー・エス発行の第145頁第15行目〜第28行目に記載されているように、陰極バッファー層としてフッ化リチウム(膜厚0.5〜1μm)を用いることにより、アルミニウムが陰極材料として使用できること、等が知られており、このような陰極バッファー層を用いる場合の陰極材料としては、前記金属酸化物やアルミニウムの他、銀、銅、プラチナ、金等の周期律表で「金属」として定義されている元素が使用できる。
上記陰極は、前記の電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させることにより、作製することができる。さらに、特開平11−8074号に記載されているようなメッキ法によって作製することも可能である。
陰極としてのシート抵抗は103Ω/□以下が好ましい。また、陰極の膜厚は10nm〜100μmであることが好ましく、50〜2000nmであることが更に好ましい。
なお、発光を透過させるため、エレクトロルミネッセンス素子の発光層と色変換層との間に位置する電極が、透明又は半透明であることが発光効率が向上し好ましい。
ここで、電極が透明又は半透明であるとは400nm〜700nmにおける可視光透過率が20%以上であることを意味し、50%以上であることが好ましく、50〜70%がより好ましい。
次に発光層について説明する。
発光層は電極又は電子注入層、正孔注入層から注入されてくる電子および正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であっても良い。
発光層に使用される材料は発光材料であり、蛍光又は燐光を発する有機化合物又は錯体であることが好ましく、有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
発光材料は発光性能の他に、前記の正孔注入機能や電子注入機能を併せ持っていても良く、前記の正孔注入材料や電子注入材料の殆どが発光材料としても使用できる。
発光材料はp−ポリフェニレンビニレンやポリフルオレンのような高分子材料でも良く、さらに前記発光材料を高分子鎖に導入した、又は前記発光材料を高分子の主鎖とした高分子材料を使用しても良い。
また、発光層にはドーパント(ゲスト物質)を併用してもよく、EL素子のドーパントとして使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
ドーパントの具体例としては、例えばキナクリドン、DCM、クマリン誘導体、ローダミン、ルブレン、デカシクレン、ピラゾリン誘導体、スクアリリウム誘導体、ユーロピウム錯体等がその代表例として挙げられる。
本発明においては、発光材料は電場又は電界により430nm以下に極大発光波長を有するものであることが好ましく、更には変換効率および保存性の両立の観点から400〜430nmに極大発光波長を有するものであることが好ましい。
また、CIE色度図表上では、新編色彩科学ハンドブック第4刷 日本色彩学会編 第108頁に記載されている「図4.16 色刺激(光の色)の色名と色度座標との関係」の中の Purplish Blue、Blueish Purple又はPurpleの領域であることが好ましい。
発光層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常1nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜500nmである。
本発明において必要に応じて設けられる正孔注入層は、陽極より注入された正孔を発光層に伝達する機能を有するものであり、この正孔注入層を陽極と発光層の間に介在させることにより、より低い電界で多くの正孔が発光層に注入される。また、発光層に陰極又は電子注入層より注入された電子と、発光層と正孔注入層の界面に存在する電子の障壁により、発光層内の界面に累積され発光効率が向上するなど発光性能の優れた素子となる。
この正孔注入層に用いられる材料(以下、正孔注入材料という)については、前記の機能を有するものであれば特に制限はなく、従来、公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
上記正孔注入材料は、正孔の注入、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。
有機の正孔注入材料には、例えば、特開昭63−295695号公報、特開平2−191694号公報、特開平3−792号公報、特開平5−234681号公報、特開平5−239455号公報、特開平5−299174号公報、特開平7−126225号公報、特開平7−126226号公報、特開平8−100172号公報、EP0650955A1号公報等に記載されている各種有機化合物を用いることができる。例えば、フタロシアニン誘導体、テトラアリールベンジシン化合物、芳香族三級アミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有するオキサジアゾール誘導体、ポリチオフェン等である。これらの化合物は2種以上を併用してもよく、併用するときは別層にして積層したり、混合したりすればよい。
正孔注入層を積層して使用する場合(正孔注入と正孔輸送の機能を使い分ける時)は、上記の化合物のなかから好ましい組合せを選択して用いることができる。このとき、陽極(ITO等)側からイオン化ポテンシャルの小さい化合物の層の順に積層することが好ましい。また、陽極表面には薄膜性(製膜性)の良好な化合物(例えば特開平4−308688号等に記載されているスターバースト型化合物等がその代表例である)を用いることが好ましい。
また、無機の正孔注入材料としてp型−Si、p型−SiCなどを使用することができる。
正孔注入層の膜厚については特に制限はないが、5nm〜5μmであることが好ましい。
また、必要に応じて用いられる電子注入層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、陰極からの電子の注入を容易にする機能、電子を輸送する機能および正孔を妨げる機能を有する。なお、電子注入輸送層は、注入機能を持つ層と輸送機能を持つ層とに別個に設けてもよい。
この電子注入層に用いられる材料(以下、電子注入材料という)の例としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレンなどの複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体などが挙げられる。また、特開昭59−194393号公報に記載されている一連の電子伝達性化合物は、該公報では発光層を形成する材料として開示されているが、電子注入材料としても使用することができる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、アリールアミノ基、アルキルアミノ基に置換したトリアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子注入材料として用いることができる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えばトリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)など、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子注入材料として用いることができる。その他、前記文献A第1編第3章第39頁〜第48頁に記載の金属錯体系材料、メタルフリーメタルフタロシアニン、又はそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基などで置換されているものも、電子注入材料として好ましく用いることができる。また、正孔注入層と同様に、n型−Si、n型−SiCなどの無機半導体も電子注入材料として用いることができる。
電子注入層としての膜厚は、特に制限はないが、5nm〜5μmであることが好ましい。
電子注入層は、上記の電子注入材料一種又は二種以上を含有する一層構造であってもよいし、あるいは、同一組成又は異種組成の複数層を有する積層構造であってもよい。
なお、陽極と発光層又は正孔注入層の間、および、陰極と発光層又は電子注入層との間にはバッファー層(電極界面層)を存在させてもよい。
バッファー層とは、駆動電圧低下や発光効率向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、文献Aの第2編第2章「電極材料」(第123頁〜第166頁)に詳細に記載されており、陽極バッファー層と陰極バッファー層とがある。
陽極バッファー層としては、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。
陰極バッファー層としては、ストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。
上記バッファー層はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるが、その膜厚は0.1〜100nmの範囲が好ましい。
発光層、正孔注入層、電子注入層又はバッファー層を形成する方法としては、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の方法により薄膜化することにより形成することができるが、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで、分子堆積膜とは、化合物の気相状態から沈着され形成された薄膜や、化合物の溶融状態又は液相状態から固体化され形成された膜のことである。通常、この分子堆積膜はLB法により形成された薄膜(分子累積膜)と凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区別することができる。
また、この発光層は、特開昭57−51781号公報に記載されているように、樹脂などの結着材と共に上記発光材料を溶剤に溶かして溶液としたのち、これをスピンコート法などにより薄膜化して形成することができる。このようにして形成された発光層の膜厚については特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるが、5nm〜5μmの範囲で用いられることが好ましい。
色変換層について説明する。
色変換層は、本発明の請求項に記載の希土類錯体系蛍光体を少なくとも1種含有する層であり、前記発光材料から発せられる発光を吸収して該発光材料の極大発光波長とは異なる極大発光波長に発光するものである。
ここで、発光材料から発せられる極大発光波長と異なる発光波長とは、発光材料が発する極大発光波長に対して、希土類錯体系蛍光体の極大発光波長が10nm以上離れたものをいう。
以下、一般式で表される化合物について説明する。
一般式(1)において、X1及びY1はそれぞれ酸素原子、硫黄原子又はN−R12を表し、R11およびR12はそれぞれ水素原子又は一価の置換基、Z1は芳香族環(以下、単に芳香環ともいう)を形成するのに必要な原子群を表す。R11およびR12で表される一価の置換基としては、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニウム基)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例えばエチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ウレタン基、カルボキシル基、イミド基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、4級のアンモニオ基、(アルキル、アリール又はヘテロ環)チオ基、メルカプト基、(アルキル又はアリール)スルホニル基、(アルキル又はアリール)スルフィニル基、スルホ基、スルファモイル基、アシルスルファモイル基、(アルキル又はアリール)スルホニルウレイド基、(アルキル又はアリール)スルホニルカルバモイル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、リン酸アミド基などが挙げられる。
1により形成される芳香族環としてはベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリミジン環、トリアジン環、ピロール環、フラン環、チアゾール環等が挙げられ、これら芳香族環はさらに置換基を有していても良く、置換基同士が環を形成しても良い。Z1で形成される芳香環が有する置換基の例としては、前述のR11およびR12で述べた一価の置換基と同様の置換基が挙げられる。
発光効率の点で、好ましくは、Z1により形成される芳香環が置換又は無置換のベンゼン環であり、X1およびY1が酸素原子であり、R11が水素原子、炭化水素芳香環又は含窒素芳香環の場合である。炭化水素芳香環としてはベンゼン環、ナフタレン環又はアントラセン環等が挙げられ、含窒素芳香環としては、ピロール環、オキサゾール環、ピリジン環、ピリミジン環又はベンズイミダゾール環等が挙げられる。より好ましくは、Z1により形成される芳香環が置換、無置換のベンゼン環であり、X1およびY1が酸素原子であり、R1が水素原子の場合である。
一般式(1)で表される化合物のアニオン体(化合物が脱水素化された陰イオン)とともに、錯体を形成する希土類金属としてCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等の陽イオンが挙げられる。好ましくはCe、TbおよびEuの陽イオンであり、より好ましくは赤色において良好な色純度を示すEu3+である。
以下に一般式(1)で表される化合物および化合物のアニオン体とともに形成される希土類錯体系蛍光体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004924138
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次に一般式(2)について説明する。
一般式(2)において、R21 はフェニル基を表し、R22 はカルバゾリル基を表し、23 は水素原子を表す。
一般式(3)においてR31およびR33は水素原子又はσm値が正の一価の置換基を表し、R32は水素原子又はσp値が正の一価の置換基を表し、R34およびR36は水素原子又はσm値が負の一価の置換基を表し、R35は水素原子又はσp値が負の一価の置換基を表す。ただし、R31、R32およびR33が同時に水素原子であることはなく、R34、R35およびR36が同時に水素原子であることはない。R31、R32、R33、R34、R35およびR36で表される一価の置換基としては、前述のR11およびR12で述べた一価の置換基と同様の置換基が挙げられ、σp値又はσm値によって適宜選択される。それぞれの置換基はお互いに結合して環を形成しても良い。一般式(4)においてR41およびR42は水素原子又は一価の置換基を表し、Z4は五員複素芳香環を形成するのに必要な原子群を表し、m4およびn4は1〜5を表す。R41およびR42で表される一価の置換基としては、前述のR11およびR12で述べた一価の置換基と同様の置換基が挙げられ、それぞれの置換基はお互いに結合して環を形成しても良い。Z4により形成される芳香族環としては、前述のZ1により形成される芳香族環で例示した中の五員複素芳香環が挙げられ、これら芳香族環はさらに置換基を有していても良く、置換基同士が環を形成しても良い。Z4で形成される芳香族環が有する置換基の例としては、前述のR11およびR12で述べた一価の置換基と同様の置換基が挙げられる。
本発明における置換基のσp値およびσm値とは、Hammetによって定義された置換基定数であり、例えば「薬物の構造活性相関:化学の領域,増刊122号,96〜103頁,南江堂社刊」に記載されている。
一般式(2)、(3)および(4)で表される化合物のアニオン体(化合物が脱水素化された陰イオン)とともに、錯体を形成する希土類金属としてCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等の陽イオンが挙げられる。好ましくはCe、TbおよびEuの陽イオンであり、より好ましくは赤色において良好な色純度を示すEu3+である
以下に一般式(2)、(3)および(4)で表される化合物および、化合物のアニオン体とともに形成される希土類錯体系蛍光体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004924138
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次に一般式(5)、(6)および(7)について説明する。
一般式(5)においてR51、R52およびR53は一価の置換基を表し、X5は酸素原子又は硫黄原子を表す。R51、R52およびR53で表される一価の置換基としては、前述のR11およびR12で述べた一価の置換基と同様の置換基が挙げられ、発光効率の点で、好ましくは、アルコキシ基又はアルキル基であり、より好ましくは、フッ素置換アルキル基である。
一般式(6)において、R61およびR62は一価の置換基を表す。R61およびR62で表される一価の置換基としては、前述のR11およびR12で述べた一価の置換基と同様の置換基が挙げられ、発光効率の点で、好ましくは、アルコキシ基又はアルキル基であり、より好ましくは、フッ素置換アルキル基である。
一般式(7)において、R71、R72およびR73は水素原子又は一価の置換基をあらわす。R71、R72およびR73で表される一価の置換基としては前述のR11及びR12で述べた一価の置換基が挙げられ、発光効率の点で好ましくは、R72およびR73がお互いの結合して含窒素芳香族環を形成する場合であり、具体的に形成される含窒素芳香族環としては、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環およびキノリン環等が挙げられ、これら含窒素芳香族環はさらに置換基を有していても良く、置換基同士が環を形成しても良く、中でもピリジン環が好ましい。
一般式(5)、(6)および(7)で表される化合物とともに、錯体を形成する希土類金属としてCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等の陽イオンが挙げられる。好ましくはCe、TbおよびEuの陽イオンであり、より好ましくは赤色において良好な色純度を示すEu3+である。
更に好ましくは、一般式(5)、(6)および(7)で表される化合物とともに形成される希土類錯体系蛍光体は、更に一般式(1)又は(2)で表される化合物のアニオン体の少なくとも1つを配位子として有する時である。この場合に併用される一般式(1)又は(2)の好ましい例は、前述と同様である。
以下に一般式(5)、(6)および(7)で表される配位子および希土類錯体系蛍光体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004924138
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本発明のエレクトロルミネッセンス素子に含有される希土類錯体系蛍光体は、発光材料から発せられる光によって400〜700nmの領域に極大発光を有するものであることが好ましい。より好ましくは、従来技術では発光効率の低い600nm〜700nmの領域に極大発光を有するものである。
また、本発明のエレクトロルミネッセンス素子に含有される希土類錯体系蛍光体は、発光材料から発せられる極大発光波長に対して180nm以上長波側に極大発光波長を有するものを少なくとも1種含有することが好ましい。
次に、色変換層の組成について説明する。色変換層は、希土類錯体系蛍光体を光硬化型又は熱硬化型樹脂硬化物および/又は非反応性樹脂等に代表されるバインダーやシリカゲル、アルミナ等に代表されるフィラー等で分散して作製してもよいし、ハイブリッドポリマーにコンポジットして作製してもよいし、単体をそのまま積層して作製してもよい。本発明の蛍光体を分散又はコンポジットして使用する場合には、バインダーやフィラー1kg当たり、0.0001〜100モルの割合で用いるのが好ましい。
前記光硬化型又は熱硬化型樹脂硬化物について説明する。
これらの化合物は光硬化型の樹脂又は熱硬化型の樹脂組成物膜(レジスト又はペースト膜)に光又は熱処理を行って、ラジカル種やイオン種を発生させて重合又は架橋させ、不溶不融化させたものである。具体的にアクリレート系重合体とは、
(I)アクリル基やメタクリル基を複数有するアクリル系多官能モリマーおよびアクリレートオリゴマーと、光又は熱重合開始剤からなる組成物膜を光又は熱処理して、光ラジカルや熱ラジカルを発生させて重合させたもの、
(II)ポリビニル桂皮酸エステルと増感剤からなる組成物を光又は熱処理により二量化させて架橋したもの、
(III)鎖状又は環状オレフィンとビスアジドからなる組成物膜を光又は熱処理によりナイトレンを発生させ、オレフィンと架橋させたもの、
(IV)エポキシ基を有するモノマーと光酸発生剤からなる組成物膜を光又は熱処理により、酸(カチオン)を発生させて重合させたものなどがある。
前記非反応性樹脂について説明すると、非反応性樹脂は、前記光硬化型または熱硬化型樹脂とは逆に、光や熱によってラジカル種やイオン種を発生しない、すなわち反応性を有しない樹脂である。具体的には、反応性ビニル基を有しない構造であって、重合開始剤や増感剤、ビスアジドや酸発生剤のように光や熱で分解してラジカル種やイオン種を発生する化合物を含有しない樹脂である。より具体的には、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリピリジン、フッ素樹脂等の汎用ポリマーが挙げられる。
発光効率の点で、好ましくは、低極性樹脂である。
ここで述べる低極性樹脂とは、JIS−K−6911またはASTM D150に規定されている試験方法において測定される誘電率が3以下のものであり、具体例としては、「1998年版 プラスチック成形材料商取引便覧(化学工業日報社発行)」に記載されている樹脂の中で誘電率が3以下と記載されているものが挙げられ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンおよびフッ素系樹脂のほとんどの誘電率は3以下である。
色変換層は、用途によって様々な形態を採ることができる。本発明のエレクトロルミネッセンス素子は、少なくとも1種の希土類錯体系蛍光体を有しているが、必要に応じて無機系蛍光体を併用しても良い。
例えば、白色の面状発光体にしたい場合には、青色に発光する蛍光体と黄色に発光する蛍光体の混合物を用いるか、又は、青色発光、緑色発光、赤色発光の3種の蛍光体の混合物を用いるが、その場合は特にパターニングする必要はなく、均一の厚みで塗設すれば良い。
更に、フルカラー化の目的で、発光材料から発せられる光によって400〜500nmに極大発光波長を有する無機系蛍光体又は希土類錯体系蛍光体の少なくとも1種、501〜600nmに極大発光波長を有する無機系蛍光体又は希土類錯体系蛍光体の少なくとも1種及び601〜700nmに極大発光波長を有する無機系蛍光体又は希土類錯体系蛍光体の少なくとも1種をそれぞれ有する色変換層を有することが好ましい。
複数種の無機系蛍光体又は希土類錯体系蛍光体を使用して、複数の発光を得る場合、それぞれの蛍光体から発光する光の色調整をして色純度を高めることを目的としてカラーフィルターを重ね合わせて使用してもよい。また、各蛍光素子(蛍光色の異なる一画素)間隙に、ブラックマトリックスを配置し、発光の漏れ光を遮断して多色発光の視認性を高めることもできる。
さらに前記色変換層上に、必要に応じて透明な保護膜を積層してもよい。各蛍光変換層の膜厚は通常0.1μm〜100μm、好ましくは1μm〜60μmである。
次に、色変換層の製造方法について説明する。
色変換層は、本発明の希土類錯体系蛍光体を分散又は溶液状にして、インクジェット法や印刷法を用いて直接モザイク状に本発明の蛍光体を塗設してもよいし、光硬化型又は熱硬化型樹脂組成物をバインダーとして用いることによりモザイクパターンを光や熱を利用して作製する、通常の印刷手法やフォトリソグラフィー法によってパターンを得てもよい。
本発明で併用しても良い無機系蛍光体の組成は特に制限はないが、結晶母体であるY22S、Zn2SiO4、Ca5(PO43Cl等に代表される金属酸化物及びZnS、SrS、CaS等に代表される硫化物に、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等の希土類金属のイオンやAg、Al、Mn、In、Cu、Sb等の金属のイオンを賦活剤又は共賦活剤として組み合わせたものが好ましい。
以下に本発明に好ましく使用される無機蛍光体を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
〔青色発光無機蛍光体〕
(BL−1)Sr227:Sn4+
(BL−2)Sr4Al1425:Eu2+
(BL−3)BaMgAl1017:Eu2+
(BL−4)SrGa24:Ce3+
(BL−5)CaGa24:Ce3+
(BL−6)(Ba、Sr)(Mg、Mn)Al1017:Eu2+
(BL−7)(Sr、Ca、Ba、Mg)10(PO46Cl2:Eu2+
(BL−8)BaAl2SiO8:Eu2+
(BL−9)Sr227:Eu2+
(BL−10)Sr5(PO43Cl:Eu2+
(BL−11)(Sr、Ca、Ba)5(PO43Cl:Eu2+
(BL−12)BaMg2Al1627:Eu2+
(BL−13)(Ba,Ca)5(PO43Cl:Eu2+
(BL−14)Ba3MgSi28:Eu2+
(BL−15)Sr3MgSi28:Eu2+
〔緑色発光無機蛍光体〕
(GL−1)(BaMg)Al1627:Eu2+,Mn2+
(GL−2)Sr4Al1425:Eu2+
(GL−3)(SrBa)Al2Si28:Eu2+
(GL−4)(BaMg)2SiO4:Eu2+
(GL−5)Y2SiO5:Ce3+,Tb3+
(GL−6)Sr227−Sr225:Eu2+
(GL−7)(BaCaMg)5(PO43Cl:Eu2+
(GL−8)Sr2Si382SrCl2:Eu2+
(GL−9)Zr2SiO4、MgAl1119:Ce3+,Tb3+
(GL−10)Ba2SiO4:Eu2+
(GL−11)Sr2SiO4:Eu2+
(GL−12)(BaSr)SiO4:Eu2+
〔赤色発光無機蛍光体〕
(RL−1)Y22S:Eu3+
(RL−2)YAlO3:Eu3+
(RL−3)Ca22(SiO46:Eu3+
(RL−4)LiY9(SiO462:Eu3+
(RL−5)YVO4:Eu3+
(RL−6)CaS:Eu3+
(RL−7)Gd23:Eu3+
(RL−8)Gd22S:Eu3+
(RL−9)Y(P,V)O4:Eu3+
(RL−10)Mg4GeO5.5F:Mn4+
(RL−11)Mg4GeO6:Mn4+
次に、本発明の色変換フィルターについて説明する。
本発明の色変換フィルターは、光源の色(発光色)を所望の色に変換するのに用いられる波長変換素子のことであり、光源としては、本発明のエレクトロルミネッセンス素子以外にレーザー光等の任意の光源が挙げられる。基本的には光源の最大極大波長よりも10nm以上長波長に波長を変換できる波長変換素子であり、具体的な用途としては、特開平3−152897号、同9−245511号、同11−297477号等に記載されたフルカラーディスプレイ用フィルター(青色の光源から緑および赤に変換し、それらをストライプ状に配置することによって青、緑、赤の発光を可能とする色変換フィルター)、照明や液晶ディスプレイのバックライト用の白色発光用フィルター(400〜700nmの可視領域の光を幅広く発光させる色変換フィルター)、ネオンサインや自動車の計器類の部分発光用フィルター(必要に応じた場所に必要な色を表示するための色変換フィルター)などがその代表例として挙げられる。
液晶ディスプレイのカラーフィルターのような、多色化された色変換フィルターを得たい場合は、必要とする発光色の得られる蛍光体をストライプ状、ドット状又はモザイク状にパターニングすればよく、そのパターニング方法としては、従来の液晶ディスプレイ用カラーフィルターの製造方法がそのまま適用でき、具体的には顔料分散法、印刷法、インクジェット法等で作製することができる。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれに限定されるものではない。
実施例1(有機LED素子の作製)
実施例(1−1)
陽極としてガラス上にITOを150nm成膜した基板(NHテクノグラス社製NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
この透明支持基板を、市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方、モリブデン製抵抗加熱ボートに、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン(TPD)200mgを入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにp−クウオーターフェニル(PQP)200mgを入れ、さらに別のモリブデン製抵抗加熱ボートにトリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム(Alq3)を200mg入れ、真空蒸着装置に取付けた。
次いで、真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、TPDの入った前記加熱ボートに通電して、220℃まで加熱し、蒸着速度0.1〜0.3nm/secで透明支持基板に蒸着し、膜厚60nmの正孔注入層を設けた。さらに、PQPの入った前記加熱ボートを通電して220℃まで加熱し、蒸着速度0.1〜0.3nm/secで前記正孔注入層上に蒸着して膜厚40nmの発光層を設けた。さらに、Alq3の入った前記加熱ボートを通電して250℃まで加熱し、蒸着速度0.1nm/secで前記発光層の上に蒸着して膜厚20nmの電子注入層を設けた。なお、蒸着時の基板温度は室温であった。次に、真空槽をあけ、電子注入層の上にステンレス鋼製の長方形穴あきマスクを設置し、一方、モリブデン製抵抗加熱ボートにマグネシウム3gを入れ、タングステン製の蒸着用バスケットに銀を0.5g入れ、再び真空槽を2×10-4Paまで減圧した後、マグネシウム入りのボートに通電して蒸着速度1.5〜2.0nm/secでマグネシウムを蒸着し、この際、同時に銀のバスケットを加熱し、蒸着速度0.1nm/secで銀を蒸着し、前記マグネシウムと銀との混合物からなる対向電極とすることにより、エレクトロルミネッセンス素子(UV−1)を作製した。
この素子のITO電極を陽極、マグネシウムと銀からなる対向電極を陰極として直流10ボルトを印加したところ、極大発光波長380nmの発光を得た。
実施例(1−2)
実施例(1−1)の発光体p−クウオーターフェニル(PQP)を化合物Aー1に置き換えた以外は実施例(1−1)と全く同じ方法で作製したエレクトロルミネッセンス素子(A−1)を作製した。
Figure 0004924138
この素子のITO電極を陽極、マグネシウムと銀からなる対向電極を陰極として直流10ボルトを印加したところ、極大発光405nmの発光を得た。
実施例(1−3)
(1−1)の発光体p−クウオーターフェニル(PQP)を4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)に置き換えた以外は(1−1)と全く同じ方法で作製したエレクトロルミネッセンス素子(B−1)を作製した。
この素子のITO電極を陽極、マグネシウムと銀からなる対向電極を陰極として直流10ボルトを印加したところ、極大発光475nmの青色の発光を得た。
実施例2(色変換層の作製)
実施例(2−1)
トルエン/エタノール=1/1の混合溶液(300g)で溶解されたポリビニルブチラール(BX−1、積水化学工業(株)製)30gに希土類錯体系蛍光体(CL−4)3gを溶解し、実施例(1−2)で作製したエレクトロルミネッセンス素子(A−1)の基板上(発光層とは反対面)にWet膜厚150μmで塗布し、温風乾燥して、エレクトロルミネッセンス素子(No.1)を作製した。
また、これと同様に、エレクトロルミネッセンス素子および希土類錯体系蛍光体を表1に記載の素子および化合物に変更した以外は同様の方法によって、エレクトロルミネッセンス素子(No.2)〜(No.22)および(No.26)〜(No.27)を作製した。
比較例(2−1)
実施例(2−1)のCL−4の替わりに蛍光顔料ソルベントイエロー116を1.0g、ベーシックバイオレット11を0.5gおよびローダミン6Gを0.5gに替えた以外は実施例(2−1)と同様な方法で比較となる青色光励起赤色発光のエレクトロルミネッセンス素子(No.23)を作製した。更にエレクトロルミネッセンス素子をB−1、UV−1に変更したエレクトロルミネッセンス素子(No.24)および(No.25)を作製した。
更に、実施例(2−1)のCL−4の替わりに蛍光色素クマリン6、2.0gと蛍光顔料ソルベントイエロー116、0.5gに替えた以外は実施例(2−1)と同様な方法で比較となる青色光励起緑色発光のエレクトロルミネッセンス素子(No.28)を作製した。
更にエレクトロルミネッセンス素子をB−1に変更したエレクトロルミネッセンス素子(No.29)を作製した。
実施例3(評価)
実施例(3−1)(エレクトロルミネッセンス素子の発光効率、寿命および色調の評価)
エレクトロルミネッセンス素子No.1〜No.29を、温度23℃、乾燥窒素ガス雰囲気下で12V直流電圧印加による連続点灯を行い、点灯開始時の発光効率(lm/W)および輝度の半減する時間を測定した。発光効率は試料No.1の発光効率を100とした時の相対値で表し、輝度の半減する時間は試料No.1の輝度が半減する時間を100とした相対値で表した。結果を表1、2に示す。
Figure 0004924138
Figure 0004924138
表1、2より、赤色に発光する、本発明の希土類錯体系蛍光体を含有するエレクトロルミネッセンス素子は比較例に比べ発光効率が高く寿命も長いことがわかった。さらに発光色も本発明の試料の方が好ましい色調であった。
また、緑色に発光する、本発明の希土類錯体系蛍光体を含有するエレクトロルミネッセンス素子は比較例に比べて発光効率が高く、寿命も長いことがわかった。さらに発光色も比較試料より好ましい色調であった。
実施例(3−2)
実施例(3−1)で用いたエレクトロルミネッセンス素子の替わりに日亜化学(株)製紫外発光LED素子(UV LED Lamp)を用いて同様の評価を行ったところ、実施例(3−1)と同様の結果が得られた。
実施例(3−3)(低極性バインダー)
塗料用フッ素樹脂(ルミフロン LF−200、旭硝子(株)製)300gに本発明の希土類錯体系蛍光体(CL−54)3gを溶解し、実施例(1−2)で作製したエレクトロルミネッセンス素子(A−1)の基板上(発光層とは反対面)にWet膜厚150μmで塗布し、温風乾燥して、本発明の希土類錯体系蛍光体を含有するエレクトロルミネッセンス素子(No.30)を作製した。
さらに、実施例(3−1)と同一条件において、発光効率および輝度の半減する時間を測定した。結果を表3に示す。
なお、本実施例に使用したルミフロン LF−200の誘電率は、ASTM−D50に規定されている試験方法により実測した結果、2.2の値を示した。
また、ポリビニルブチラール(積水化学工業(株)製)の誘電率は、3.1〜4.2とカタログに記載がある。
Figure 0004924138
表3より、本発明のエレクトロルミネッセンス素子(No.20)のバインダーをルミフロン LF−200に変更することにより、更に発光効率が向上することが確認された。
また、ルミフロン LF−200を市販のポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリスチレンに変更した場合も、発光効率の向上が確認されたことが分かる。
実施例4
実施例(4−1)
特開平8−279397号に記載の方法により、透明基板上に色変換層を形成し、色変換層上に陽極、正孔注入層、発光層、電子注入層および陰極を順次積層するエレクトロルミネッセンス素子を作製し、実施例(3−1)と同様の評価を行ったところ、発光効率および寿命において、同様の効果が確認された。
実施例5(色変換フィルター)
トルエン/エタノール=1/1の混合溶液(300g)で溶解されたブチラール(BX−1)30gに希土類錯体系蛍光体(CL−4)3gを溶解し、厚さ80μmのポリエーテルスルフォン(PES)フィルム上にWet膜厚150μmで塗布し、温風乾燥して、色変換フィルター(F−1)を作製した。
また、これと同様に、CL−4の替わりに表4に記載の化合物を用いた以外は同様の方法によって、本発明の色変換フィルター(F−2)〜(F−5)を作製した。
Figure 0004924138
実施例6
実施例5で作製した色変換フィルターを用い、本発明で使用した光源(A−1、B−1、UV−1)以外の光源(レーザー光等)を使用して、色変換効率を測定したところ、実施例3と同様に良好な色変換効率が得られた。

Claims (9)

  1. 発光材料及び発光材料の発光を吸収して該発光材料より発せられる極大発光波長とは異なる極大発光波長に発光する希土類錯体系蛍光体を含有するエレクトロルミネッセンス素子において、該希土類錯体系蛍光体が下記一般式(4)で表される化合物のアニオン体の少なくとも1つを配位子として含有することを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 0004924138
    〔式中、R41およびR42は水素原子又は一価の置換基を表し、Zベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、インドール環またはオキサゾール環を形成するのに必要な原子群を表し、m4およびn4は1〜5を表す。〕
  2. 発光材料及び発光材料の発光を吸収して該発光材料より発せられる極大発光波長とは異なる極大発光波長に発光する希土類錯体系蛍光体を含有するエレクトロルミネッセンス素子において、該希土類錯体系蛍光体が下記一般式(2)で表される化合物のアニオン体の少なくとも1つを配位子として含有し、該希土類錯体系蛍光体が、更に下記一般式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも1つを配位子として含有することを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 0004924138
    〔式中、R21 はフェニル基を表し、R22 はカルバゾリル基を表し、23 は水素原子を表す。〕
    Figure 0004924138
    〔式中、R51、R52およびR53はそれぞれフッ素置換アルキル基を表し、Xは酸素原子を表す。〕
  3. 希土類錯体系蛍光体を含有する色変換層に使用するバインダーが低極性樹脂であることを特徴とする請求項1または2項に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  4. 希土類錯体系蛍光体の極大発光波長が600〜700nmであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  5. 発光材料の極大発光波長が430nm以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  6. 発光材料の極大発光波長が400〜430nmであることを特徴とする請求項5に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  7. 発光材料が有機LED材料であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  8. 下記一般式(4)で表される化合物のアニオン体の少なくとも1つを配位子として含有する希土類錯体系蛍光体を有することを特徴とする色変換フィルター。
    Figure 0004924138
    〔式中、R41およびR42は水素原子又は一価の置換基を表し、Zベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、インドール環またはオキサゾール環を形成するのに必要な原子群を表し、m4およびn4は1〜5を表す。〕
  9. 下記一般式(2)で表される化合物のアニオン体の少なくとも1つを配位子として含有し、更に下記一般式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも1つを配位子として含有する希土類錯体系蛍光体を有することを特徴とする色変換フィルター。
    Figure 0004924138
    〔式中、R21 はフェニル基を表し、R22 はカルバゾリル基を表し、23 は水素原子を表す。〕
    Figure 0004924138
    〔式中、R51、R52およびR53はそれぞれフッ素置換アルキル基を表し、Xは酸素原子を表す。〕
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