JP4923666B2 - 光散乱シート用生分解性ポリエステル樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)酸成分として乳酸および炭素数2〜30のジカルボン酸類、グリコール成分として炭素数2〜30のグリコール類が共重合されたポリエステル樹脂(A)において、乳酸の占める割合が40〜98モル%、ガラス転移温度が70℃以下、還元粘度が0.20dl/g以上、酸価が300当量/106g以下である上記ポリエステル樹脂(A)に、集光ビーズが分散していることを特徴とする光散乱シート用生分解性ポリエステル樹脂組成物。
(2)上記ポリエステル樹脂(A)および該ポリエステル樹脂(A)と反応し得る硬化剤(B)が、(A)/(B)=95/5〜74/26(重量比)の割合で配合され、且つ、集光ビーズが分散していることを特徴とする(1)に記載の光散乱シート用生分解性ポリエステル樹脂組成物。
(3)上記ポリエステル樹脂(A)、集光ビーズを分散することを特徴とする上記(1)〜(2)のいずれかに記載の光散乱シート用樹脂組成物の製造方法。
である。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等などの多価のカルボン酸を併用してもよい。
重縮合触媒としては、主としてGe、Ti、Al、Mn、Fe、Co、Zn、Nb、Mo、Cd、In、Sn、Ta、Pb,Sbからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含む化合物から選ばれる少なくとも1種が用いられることが好ましい。これらの化合物は、粉体、水溶液、エチレングリコール溶液、エチレングリコールのスラリー等として反応系に添加される。
塩基性酢酸アルミニウムの水溶液の調製例としては、下記の通りである。すなわち、塩基性酢酸アルミニウムに水を加え室温で十分拡散させた後、室温〜100℃で溶解させることで水溶液を調製する。この場合の温度は低い方が好ましく、加熱は短い方が好ましい。水溶液の濃度は、10〜30g/lが好ましく、とくに15〜20g/lが好ましい。
また、上記基材シートに銀、アルミニウムなどの金属を蒸着させることにより、金属蒸着層により反射され光が均一に拡散される基材シートも使用できる。
ポリエステル樹脂0.10gをフェノール/テトラクロロエタン(重量比6/4)の混合溶媒25ccに溶かし、30℃で測定した。
示差走査熱量計(DSC)を用いて、20℃/分の昇温速度で測定した。サンプルは試料5mgをアルミニウム押え蓋型容器に入れ、クリンプして用いた。
試料0.2gを精秤し20mlのクロロホルムに溶解した。次いで、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタレインを用いた。
(1)および(2)はポリエステル樹脂をほぼ同一厚みの板状のまま目視判定した。
(1)樹脂の透明性
○:ほとんど透明
△:やや濁りあり
×:著しく濁りあり
(2)樹脂の着色の程度
○:ほとんど着色なし
△:やや着色あり
×:著しく着色あり
ポリエステル樹脂を2−ブタノン(MEK)/トルエン=50部/50部の溶媒に加温溶解し外観を目視にて判定した。溶解性良好なものを○、溶解性不良なものを×と表示した。
ポリエステル樹脂(A)溶液(MEK/トルエン=1/1容量比)100固形部にアクリルビーズ(粒径5〜40μm)(日本エクスラン(株) AR−650)を140固形部分散させ、分散時間を固定してワニス外観を目視により確認した。(○:良好、△:わずかに分散不良、×:分散不良)
土中にサンプル板を埋め1年後の光沢保持率(%)を測定した。光沢保持率が低いほど、生分解性が良好であることを示す。
光散乱シートをJIS K 7105のA法により全光線透過率を測定した。
光散乱シートの60度反射率を光沢計にて測定した。
光散乱シートを碁盤目にカットした後、テープ剥離し、剥離の個数で判断した。
光散乱シートを100℃で12時間加熱処理し、外観を目視により確認した。(○:良好、△:わずかに変色、×:完全に変色)
光散乱シートを目視にて判断した(○:良好、△:わずかに変色、×:完全に変色)
光散乱シートを沸水中に3時間浸積し、外観を目視により確認した。(○:良好、△:ブリスター発生、×:不良)
撹拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器に乳酸75部、イソフタル酸20部、1,4−ブタンジオール50部、重合触媒としてゲルマニウム150ppm(仕込み時の全酸成分に対して)を仕込み、窒素置換を行った後に、160℃から250℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。次いで系内を徐々に減圧していき、50分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、260℃にて60分間重縮合反応を行った。得られたポリエステル樹脂AはNMR等の組成分析の結果、3成分のモル比は乳酸/イソフタル酸/1,4−ブタンジオール=70/15/15であった。また還元粘度を測定したところ0.33dl/g、酸価は12当量/106gであり、ガラス転移温度は50℃であった。表1に示す。
基材として生分解性ポリ乳酸ポリエステルフィルム(100μm)エコロージュCA(三菱樹脂(株)製)を用いて、ポリエステル樹脂(A)溶液(MEK/トルエン=1/1容量比)100固形部にアクリルビーズ(粒径5〜40μm)(日本エクスラン(株) AR−650)の140固形部を分散させ、基材シートに15〜20μm(ビーズを含まない厚さ)の塗膜が形成されるようにMB(コンマ)ロール方式を用いて塗布乾燥を行い、光散乱シートを作成した。得られた結果を表3に示す。
以下、表3および表4に示す組成により実施例1と同様にして、実施例2〜6、比較例1〜6の組成物を作成し、光散乱シートを作成した。実施例1〜6及び比較例1〜6について得られた試験結果を表3および表4に示す。表3および4の結果から明らかなように、実施例1〜6に従って得られた光散乱シートは良好な光透過性を有し、さらに卓越した密着性、耐熱性、分散性、耐水性を有していた。実施例1〜6は、全光反射率、密着性、耐熱性、光沢、分散性および耐水性を満足するが、一方、比較例1〜6では、全光反射率、密着性、耐熱性、光沢、分散性および耐水性をすべて満足させるものは得られなかった。
Claims (3)
- 酸成分として乳酸および炭素数2〜30のジカルボン酸類、グリコール成分として炭素数2〜30のグリコール類が共重合されたポリエステル樹脂(A)において、乳酸の占める割合が40〜98モル%、ガラス転移温度が70℃以下、還元粘度が0.20dl/g以上、酸価が300当量/106g以下である上記ポリエステル樹脂(A)に、集光ビーズが分散していることを特徴とする光散乱シート用生分解性ポリエステル樹脂組成物。
- 上記ポリエステル樹脂(A)および該ポリエステル樹脂(A)と反応し得る硬化剤(B)が、(A)/(B)=95/5〜74/26(重量比)の割合で配合され、且つ、集光ビーズが分散していることを特徴とする請求項1に記載の光散乱シート用生分解性ポリエステル樹脂組成物。
- 上記ポリエステル樹脂(A)に、集光ビーズを分散することを特徴とする請求項1または2に記載の光散乱シート用生分解性ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
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