JP4922942B2 - フィルタ送出システム - Google Patents

Description

本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、２００４年１１月１２日に出願された米国出願第１０／９８６，７１４号に対する優先権を主張する。

脈管フィルタは、血流内の粒子を捕らえるために、血管内に挿入されるデバイスである。通常、デバイスは、血塊が、肺に達することを防止するために、主要静脈内に挿入される。最近になって外傷を受けた患者は、心臓発作（心筋梗塞）を経験しており、または、主要な外科処置（たとえば、骨折した股関節部の外科的修復など）を受けた患者は、深部静脈内に血栓症を有する場合がある。血栓塊が、形成部位から剥離し、肺へ移動すると、肺塞栓症、生命にかかわる状況を引き起こす場合がある。血栓を妨害し、血栓が肺内に入ることを防止するために、脈管フィルタが、循環系内に設置されることができる。

種々の血管フィルタおよび送出システムの例は、２００１年５月３日に公開された、Ｗｅｓｓｍａｎ他による「ＢＯＤＹ ＶＥＳＳＥＬ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許出願公報第２００１／００００７９９ Ａ１号、２００２年９月２６日に公開された、Ｏｓｔｒｏｖｓｋｙ他による「ＡＴＲＡＵＭＡＴＩＣ ＡＮＣＨＯＲＩＮＧ ＡＮＤ ＤＩＳＥＮＧＡＧＥＭＥＮＴ ＭＥＣＨＡＮＩＳＭ ＦＯＲ ＰＥＲＭＡＮＥＮＴ ＩＭＰＬＡＮＴ ＤＥＶＩＣＥ」という名称の米国特許出願公報第２００２／００３８０９７ Ａ１号、２００２年１２月１９日に公開された、Ｇｒｉｆｆｉｎ他による「ＥＮＤＯＶＡＳＣＵＬＡＲ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許出願公報第２００２／０１９３８２８ Ａ１号、２００３年１０月２３日に公開された、Ｐａｔｅｌ他による「ＣＯＮＶＥＲＴＩＢＬＥ ＢＬＯＯＤ ＣＬＯＴ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許出願公報第２００３／０１９９９１８ Ａ１号、２００３年１１月６日に公開された、Ｔｈｏｍａｓによる「ＴＥＭＰＯＲＡＲＹ ＶＡＳＣＵＬＡＲ ＦＩＬＴＥＲＳ ＡＮＤ ＭＥＴＨＯＤＳ」という名称の米国特許出願公報第２００３／０２０８２２７ Ａ１号、２００３年１１月６日に公開された、Ｂｅｙｅｒ他による「ＢＬＯＯＤ ＣＬＯＴ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許出願公報第２００３／０２０８２５３ Ａ１号、２００４年４月２９日に公開された、ＷａｓＤｙｋｅによる米国特許出願公報第２００４／００８２９６６ Ａ１号、１９８４年１月１７日付けでＳｉｍｏｎに発行された「ＢＬＯＯＤ ＣＬＯＴ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許第４，４２５，９０８号、１９８７年２月１７日付けでＭｏｂｉｎＵｄｄｉｎに発行された「ＥＭＢＯＬＵＳ ＴＲＡＰ」という名称の米国特許第４，６４３，１８４号、１９８９年４月４日付けでＨｅｒｍｓ他に発行された「ＩＭＰＬＡＮＴＡＢＬＥ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許第４，８１７，６００号、１９９１年１０月２２日付けでＥｌ−Ｎｏｕｎｏｕ他に発行された「ＰＥＲＣＵＴＡＮＥＯＵＳ ＡＮＴＩ−ＭＩＧＲＡＴＩＯＮ ＶＥＮＡ ＣＡＶＡ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許第５，０５９，２０５号、１９９２年９月１５日付けでＳａｂｂａｇｈｉａｎ他に発行された「ＩＮＳＥＲＴＩＯＮ ＩＮＳＴＲＵＭＥＮＴ ＦＯＲ ＶＥＮＡ ＣＡＶＡ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許第５，１４７，３７９号、１９９７年５月６日付けでＩｒｉｅ他に発行された「ＴＨＲＯＭＢＯＳＩＳ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許第５，６２６，６０５号、１９９７年６月３日付けでＣｈｅｖｉｌｌｏｎ他に発行された「ＡＳＳＥＭＢＬＹ ＣＯＭＰＲＩＳＩＮＧ Ａ ＢＬＯＯＤ ＦＩＬＴＥＲ ＦＯＲ ＴＥＭＰＯＲＡＲＹ ＯＲ ＤＥＦＩＮＩＴＩＶＥ ＵＳＥ ＡＮＤ Ａ ＤＥＶＩＣＥ ＦＯＲ ＩＭＰＬＡＮＴＩＮＧ ＩＴ」という名称の米国特許第５，６３４，９４２号、１９９８年５月２６日付けでＣｈｅｖｉｌｌｏｎ他に発行された「ＩＮＴＲＡＬＵＭＩＮＡＬ ＭＥＤＩＣＡＬ ＤＥＶＩＣＥ」という名称の米国特許第５，７５５，７９０号、１９９８年１２月２９日付けでＣｈｅｖｉｌｌｏｎ他に発行された「ＡＳＳＥＭＢＬＹ ＣＯＭＰＲＩＳＩＮＧ Ａ ＢＬＯＯＤ ＦＩＬＴＥＲ ＦＯＲ ＴＥＭＰＯＲＡＲＹ ＯＲ ＤＥＦＩＮＩＴＩＶＥ ＵＳＥ ＡＮＤ Ａ ＤＥＶＩＣＥ ＦＯＲ ＩＭＰＬＡＮＴＩＮＧ ＩＴ，ＣＯＲＲＥＳＰＯＮＤＩＮＧ ＦＩＬＴＥＲ ＡＮＤ ＭＥＴＨＯＤ ＯＦ ＩＭＰＬＡＮＴＩＮＧ ＳＵＣＨ Ａ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許第５，８５３，４２０号、２００１年７月１０日付けでＲａｖｅｎｓｃｒｏｆｔ他に発行された「ＲＥＭＯＶＡＢＬＥ ＥＭＢＯＬＵＳ ＢＬＯＯＤ ＣＬＯＴ ＦＩＬＴＥＲ ＡＮＤ ＦＩＬＴＥＲ ＤＥＬＩＶＥＲＹ ＵＮＩＴ」という名称の米国特許第６，２５８，０２６ Ｂ１号、２００２年１月２９日付けでＳｕｏｎ他に発行された「ＲＥＴＲＩＥＶＡＬ ＤＥＶＩＣＥＳ ＦＯＲ ＶＥＮＡ ＣＡＶＡ ＦＩＬＴＥＲ」という名称の米国特許第６，３４２，０６２ Ｂ１号、２００２年５月７日付けでＣａｔｈｃａｒｔ他に発行された「ＶＥＮＡ ＣＡＶＡ ＤＥＬＩＶＥＲＹ ＳＹＳＴＥＭ」という名称の米国特許第６，３８３，１９３ Ｂ１号、２００２年１２月２４日付けでＨｅａｔｈに発行された「ＭＥＴＡＬ ＭＥＤＩＣＡＬ ＤＥＶＩＣＥ」という名称の米国特許第６，４９７，７０９ Ｂ１号、２００３年１月１４日付けでＧｏｌｄｂｅｒｇ他に発行された「ＢＬＯＯＤ ＣＬＯＴ ＦＩＬＴＥＲＩＮＧ ＳＹＳＴＥＭ」という名称の米国特許第６，５０６，２０５ Ｂ２号、２００３年２月１１日付けでＯ’Ｃｏｎｎｅｌｌに発行された「ＢＬＯＯＤ ＦＩＬＴＥＲ ＡＮＤ ＭＥＴＨＯＤ ＦＯＲ ＴＲＥＡＴＩＮＧ ＶＡＳＣＵＬＡＲ ＤＩＳＥＡＳＥ」という名称の米国特許第６，５１７，５５９ Ｂ１号、２００３年４月１日付けでＷａｌａｋ他に発行された「ＲＥＣＯＩＬＡＢＬＥ ＴＨＲＯＭＢＯＳＩＳ ＦＩＬＴＥＲＩＮＧ ＤＥＶＩＣＥ ＡＮＤ ＭＥＴＨＯＤ」という名称の米国特許第６，５４０，７６７ Ｂ１号、２００３年９月１６日付けでＤｉＭａｔｔｅｏに発行された「ＴＨＲＯＭＢＵＳ ＦＩＬＴＥＲ ＷＩＴＨ ＢＲＥＡＫ−ＡＷＡＹ ＡＮＣＨＯＲ ＭＥＭＢＥＲＳ」という名称の米国特許第６，６２０，１８３ Ｂ２号に開示され、それぞれが、参照により、その全体を本明細書に組み込まれる。

通常、フィルタは、円錐構成を有する１つまたは複数のフィルタバスケットを支持する径方向に拡張可能な複数の脚部を備える。デバイスは、血管通路内への送出を容易にするために小さいサイズに圧縮するように構成され、その後、拡張して、脈管の内壁に接触する。デバイスは、径方向に拡張した脚部および関連するバスケットを取り出すための小さなサイズに圧縮することによって、展開した部位から後で取り出されてもよい。径方向に拡張可能な脚部は、さらに、フィルタを、血管（たとえば、大静脈）内の所定位置に固定するための係合部を備えてもよい。たとえば、拡張可能な脚部は、脈管壁内に貫通することができるフックを有し、脈管の長さに沿ういずれの方向へのフィルタの移動も確実に防止してもよい。フィルタ本体は、脈管内でのフィルタの容易な拡張および圧縮を可能にするために、圧縮可能なばね金属および形状記憶材料を含む種々の生体適合性材料を含んでもよい。径方向に拡張可能な脚部上のフックは、さらに、脈管壁に著しい損傷を与えるリスク無しで、内皮層からの引き抜きを容易にするために、フックが、引き抜き力に応答して真っ直ぐになることを可能にする、脚部より弾性のある材料を含んでもよい。フックは、選択された径方向に拡張可能な脚部に形成されてもよいが、他には形成されない。

既存の大静脈フィルタの多くは、常に、径方向に拡張可能な脚部のもつれのために、展開中に複数の問題に遭遇する。これは、フックが径方向に拡張可能な脚部で実施される構成において特に問題となる。圧縮された／つぶれた状況では、脚部上の種々のフックは、他の脚部またはフックとかみ合い、デバイスを役立たなくする場合がある。そのため、フィルタが、つぶれ、送出デバイス内部に設置されるときに、径方向に拡張可能な脚部のもつれ、および／またはかみ合いを防止することができる、改良型脈管フィルタ送出デバイスが望ましい。

したがって、脈管フィルタが、圧縮され、送出カテーテルの内腔内に挿入されるときに、径方向に拡張可能な脚部のフックが、かみ合うことを防止する内蔵機構体を有する脈管フィルタ送出デバイスが、本明細書において述べられる。改良型脈管フィルタ送出デバイスはまた、径方向に拡張可能な脚部が、もつれることを防止してもよい。ある変形では、脈管フィルタ送出デバイスは、カテーテルの内腔内にロードされた脈管フィルタのフックを分離するために、遠位開口に複数の溝を有して構成された細長いカテーテルを備える。好ましくは、溝それぞれは、フックが、妨害されることなく外に摺動することを可能にするために、カテーテルの遠位先端において開く一端を有し、溝の近位端は、カテーテルが、カテーテルの近位端の方へ移動することを防止するための棚状部を有して構成され、脈管フィルタが、カテーテル内腔の近位端に保たれる。棚状部は、脈管フィルタが、送出カテーテル内部にロードされている間、フックの形状の維持に役立つために、フックの湾曲を近似するプロファイルを有して構成されてもよい。棚状部に関するプロファイルはまた、フックを構成する材料の疲労を最小にするように構成されてもよい。この特徴は、形状記憶材料からなるフックについて、特に有用である場合がある。さらに、脈管フィルタのヘッドまたはスリーブを取り込むために、遠位端に取り付け具インタフェースを有するプッシャワイヤが、脈管フィルタをカテーテルからロードおよびアンロードするために利用されてもよい。

別の変形では、脈管フィルタ送出デバイスは、脈管フィルタを展開する前に、送出カテーテルをセンタリングする機構を有して構成される。ある例では、送出カテーテルは、カテーテルの遠位端から延び、カテーテルの長手方向軸から外側に朝顔形に広がる複数の可撓性エレメントを有して構成される。送出カテーテルが、導入器シース内に配設されると、導入器シースの壁は、複数の配線を圧縮し、導入器シース内のカテーテルの進行を可能にする。導入器シースが、送出カテーテルの遠位端から引っ込められるときに、可撓性エレメントは、突き出て、シースの遠位開口から拡張し、結果として、カテーテルの遠位端を血管内でセンタリングする。送出カテーテルのセンタリングは、脈管フィルタのより円滑な展開を可能にし、また、脈管フィルタの脚部が、均等に拡張し、それ自身を血管内でセンタリングすることを支援してもよい。センタリング機構体を有する展開カテーテルはまた、脈管フィルタのフックおよび脚部がもつれることを防止するために、内腔の遠位端に溝を有して構成されてもよい。

さらに別の変形では、脈管フィルタ送出デバイスは、脈管フィルタの脚部のフックを保持し分離するための、一体型レセプタクルを有するプッシャワイヤを備える。レセプタクルは、フックのかみ合いおよび脚部のもつれを防止してもよい。レセプタクル内へのフックのプレロードは、カテーテルの内腔内への脈管フィルタのロードを容易にしてもよい。ある例では、プッシャデバイスは、細長いワイヤを備え、プッシャパッドが、細長いワイヤの遠位端に取り付けられる。伸張配線は、レセプタクルをプッシャパッドの遠位端に接続する。レセプタクルは、複数のオリフィスを有して構成されてもよい。各オリフィスは、フィルタフックおよび／またはその対応する脚部を受け取るように構成される。

改良型脈管フィルタ送出デバイスは、以下に挙げる種々の利点、すなわち、送出デバイス内への脈管フィルタの設置の改善、ロードされた脈管フィルタが、送出デバイスの近位端の方へ移動することを防止すること、脈管フィルタが送出デバイス内にロードされている間の、脈管フィルタフックの疲労の最小化、径方向に拡張可能な脚部の放出が容易なことによる展開可能性の改善、かなりの塞栓の捕捉の改善をもたらす場合がある、脈管フィルタの展開の向きと位置の改善、良好な脈管開存性、埋め込み部位におけるトロンボゲン形成反応の制限、および、フックが脈管壁を貫通するリスクの減少のうちの１つまたは複数の利点を提供してもよい。

本発明の、以上および他の実施形態、特徴、および利点は、添付図面と共に、本発明の以下のより詳細な説明を参照して考えられると、当業者により明らかになるであろう。

以下の詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきである。図面では、同じ参照符号は、異なる図全体を通して同じ要素を指す。必ずしも一定比例尺に従うわけではない図面は、選択された実施形態を示し、本発明の範囲を制限することを意図しない。詳細な説明は、制限としてではなく、例として本発明の原理を示す。本説明は、当業者が、本発明を作り、使用することを疑いなく可能にすることになり、本発明を実施する最良モードであると、現在のところ思われるものを含む、本発明の、いくつかの実施形態、適応、変形、代替、および使用を述べる。

本発明を述べる前に、特に指示がない限り、本発明は、人における適用に限定される必要はないことが理解される。当業者が理解するように、本発明の変形は、他の哺乳類に適用されてもよい。さらに、本発明の実施形態は、種々の脈管フィルタ、ガイドワイヤ、カテーテル、管導入器、または、患者の体の中の脈管内へフィルタを埋め込むための他のフィルタ展開デバイスと組み合わせて適用されてもよいことが理解されるべきである。

大静脈フィルタは、本明細書で開示される本発明の種々の態様を示すために、フィルタ展開デバイスの例の適用形態として本明細書で使用される。本明細書の開示に照らして、フィルタ展開デバイスの変形が、人の体の中の、種々の血管、中空体内器官、または細長いキャビティ内へのフィルタの設置について適用可能であってよいことを、当業者は理解するであろう。本明細書に述べる脈管フィルタは、血塊以外の粒子を捕らえるために実施されてもよいこともまた考えられる。

本明細書および特許請求項で使用されるように、単数形態「ある」、および「その」は、文脈が、別途明確に指示しなければ、複数の参照を含むことも留意されなければならない。そのため、たとえば、用語「フック」は、単一のフックまたは複数のフックの組合せを意味することを意図され、「流体」は、１つまたは複数の流体、あるいは、その混合物を意味することが意図される。さらに、単語「近位の」および「遠位の」は、それぞれ、先端（すなわち、遠位端）が患者の体の内部に設置された状態で、送出カテーテルを操作する医師に近づく方向、およびその医師から離れる方向を指す。そのため、たとえば、患者の大静脈内に設置されたカテーテル端は、カテーテルの遠位端であり、一方、患者の体の外側のカテーテル端は、カテーテルの近位端である。

図１を参照すると、脈管フィルタを固定し、患者の血管系内の所望の位置に脈管フィルタを設置するように構成された送出カテーテル２が示される。この変形では、カテーテル２は、カテーテルの遠位端１８において、カテーテル２の内側表面１６上に位置決めされた６つの溝４、６、８、１０、１２、１４（たとえば、スロット、ノッチ、表面へこみなど）を有して構成される。６つの溝４、６、８、１０、１２、１４は、対応する脈管フィルタ３２上の６つのフック２０、２２、２４、２６、２８、３０を受け取るように構成される。溝４、６、８、１０、１２、１４は、フック２０、２２、２４、２６、２８、３０およびその対応する脚部３４、３６、３８、４０、４２、４４が、互いにもつれることを防止するように構成される。さらに、溝は、カテーテル内にロードされている間、フックが、拡張された通常状態のままになることを可能にするため、フックに関する応力も最小にする。送出カテーテルは、管の連続部分を備えてもよく、溝が、管の遠位端内にエッチングされる。あるいは、以下でより詳細に述べるように、送出カテーテルは、細長い可撓性管を備えてもよく、スプラインキャップが、管の遠位端に取り付けられた溝を有して構成される。

図２に示す脈管フィルタなどの脈管フィルタ３２は、フィルタ３２上の拡張可能な脚部３４、３６、３８、４０、４２、４４が、脈管フィルタ３２の長手方向軸４６の方につぶれるように圧縮されてもよい。圧縮状態の脈管フィルタ３２は、送出カテーテル２の遠位端１８内に挿入されてもよく、このとき、近位端４８（すなわち、スリーブ５０を有する端）は、カテーテル２の内腔５２内に最初に入る。脈管フィルタ３２の脚部３４、３６、３８、４０、４２、４４は、フィルタ３２が、送出カテーテル２内に完全に挿入されると、脚部上のフック２０、２２、２４、２６、２８、３０が、送出カテーテルの遠位端１８の対応する溝４、６、８、１０、１２、１４内に設置されるように、調節されることが可能である。好ましくは、溝は、脚部自体の長さではなく、脚部の遠位端にあるフックだけを受け取るように構成される。代替の構成では、溝は、脚部の細長い部分の少なくとも一部を受入れるように、より長い長さ、および／またはより深いプロファイルを有して構成されてもよい。フック、したがって、その対応する脚部を分離することに加えて、溝は、フィルタが、カテーテルの内腔内で回転することを防止してもよい。

図２に示す脈管フィルタの特定の変形では、脈管フィルタ３２は、スリーブ５０からフィルタの遠位端１２の方に径方向に延びる、脚部３４、３６、３８、４０、４２、４４と５４、５６、５８、６０、６２、６４（たとえば、可撓性配線または半可撓性配線など）の２つのセットを備える。脚部は、送出カテーテル２内に挿入するために、フィルタ３２の長手方向軸４６の方につぶれるような材料を用いて構成される。拡張したとき、６つの脚部５４、５６、５８、６０、６２、６４の第１のセットは、脈管フィルタ２の長手方向軸４６を中心とする第１の円錐状フィルタバスケットを形成する。拡張したとき、６つの脚部３４、３６、３８、４０、４２、４４の第２のセットは、脈管フィルタ２の長手方向軸４６を同様に中心とする、第１のバスケットの遠位に位置決めされた第２の円錐状フィルタバスケットを形成する。フック２０、２２、２４、２６、２８、３０は、脚部３４、３６、３８、４０、４２、４４の第２のセットの遠位端に設けられて、脚部の第２のセットの遠位端が、脈管の壁内に固定される。

先に説明したフィルタの例では、複数の脚部は、デバイスの長手方向長さに沿って２つのフィルタバスケットを形成するが、１つだけのフィルタバスケット、または、別法として、３つ以上のフィルタバスケットを有するデバイスが、構成されてもよい。さらに、デバイスは、各バスケットを形成する３つ以上の脚部を有して構成されてもよく、図２に示す６つの脚のバスケットに限定されない。同様に、先に説明したように、各脚部の遠位端上に、かえり足（たとえば、フック）が設けられてもよい。当業者が理解するように、かえり足の正確な長さおよび角度は、穿孔または裂傷を生じることなく、脈管壁に対する確実な取り付けを提供するように構成されてもよい。さらに、フックは、遠位脚部全てに、または遠位脚部の一部だけに設けられてもよい。フックはまた、所望であれば、近位脚部に設けられてもよい。さらに、径方向に拡張可能な脚部の２つ以上を相互接続するために、２次ストラットが設けられてもよい。２次ストラットは、各フィルタバスケットについて配線密度を増加させ、次に、より小さい粒子を捕らえるフィルタ能力を増加させてもよい。さらに、スリーブ５０は、生体適合性金属、金属合金、またはポリマー材料からなっていてもよい。脚部３４、３６、３８、４０、４２、４４、５４、５６、５８、６０、６２、６４は、金属（たとえば、ステンレス鋼、チタンなど）、金属合金（たとえば、チタン合金、Ｅｌｇｉｌｏｙ、コバルト−ニッケル−クロムを含む合金など）、形状記憶材料（たとえば、ニチノール、形状記憶合金、形状記憶ポリマーなど）、またはポリマー材料（たとえば、生体適合性プラスチックなど）からなっていてもよい。

図３を参照すると、脈管フィルタ３２は、導入器シース６８の内腔６６内に摺動可能に配設される送出カテーテル２内に設置される。脈管フィルタ３２は、カテーテル２の遠位部内に位置する。送出カテーテル２の壁は、脈管フィルタの脚部５４、６０、３４、４０が拡張することを防止する。フック２０、２６は、送出カテーテル２の遠位端１８のその対応する溝１０、４内に載る。図３に示すように、任意選択の棚状部７０が、溝１０、４それぞれに設けられる。フックが溝内に載ると、棚状部は、フックが、近位方向へ移動することを妨害する。結果として、脈管フィルタ３２は、カテーテル２の内腔の長さに沿って近位方向（−Ｚ）へ移動することができない。

脈管フィルタを展開するために、脈管フィルタの近位で送出カテーテルの内腔内部に挿入されたプッシャワイヤは、脈管フィルタをアンロードするのに利用されてもよい。プッシャワイヤは、遠位端が、脈管フィルタの近位端に接触するように構成された可撓性配線または可撓性ロッドを備えてもよい。プッシャワイヤは、プッシャパッドが、その遠位端に取り付けられてもよい。脈管フィルタを展開するために、当業者によく知られている方法によって、導入器シースが循環系内に挿入されるであろう。導入器シースは、医師が、脈管フィルタをロードした送出カテーテルを所望の展開ロケーションに進めるための経路を提供する。その後、導入器シースの遠位開口を出て、送出カテーテルの遠位先端が進められてもよい。プッシャワイヤの遠位先端が、脈管フィルタの近位端の直近に位置決めされた状態で、医師は、導入器シースと送出カテーテルを共に引っ込め、一方で、同時に、プッシャワイヤを所定場所に保持して、脈管フィルタを送出カテーテルの内腔から外へ押し出してもよい。導入器シースと送出カテーテルが、脈管フィルタに対して近位方向（−Ｚ）へ変位されると、フィルタは、血管内に展開される。フィルタが、送出カテーテルの内腔から外へ摺動すると、脈管フィルタの脚部は、拡張し、血管壁に係合する。フックは、その対応する溝によって分離されるため、フックは、互いにかみ合うことを防止され、円滑な展開が達成されてもよい。

図４Ａに示す変形では、脈管フィルタ３２は、送出カテーテル２の内腔５２内にロードされ、遠位端にフックを有する長い脚部３４、３６、３８、４０、４２、４４が、送出カテーテル２の溝１０、８、６、４、１４、１２と整列し、フックそれぞれが、対応する溝内に載るように位置決めされる。短い脚部５４、５６、５８、６０、６２、６４は、送出カテーテル２の内側内腔壁上に直接載る。この例では、６つの溝が、６つのフックを有するフィルタを支持するために設けられるが、他の（たとえば、３つ、４つ、５つ、７つ、またはそれ以上の）溝の組合せが、種々のフィルタ構成に対処するように実施されてもよいことを、本開示の利益を受ける当業者は理解するであろう。さらに、溝が、種々の他の幾何学的形状であるように構成されてもよいことを当業者は理解するであろう。内腔開口の周りの溝分布の間隔は、脈管フィルタの構成に応じて変わってもよい。

さらに、溝は、カテーテルの長手方向軸に沿って延びるように構成されてもよい。図４Ｂに示す例では、フック７６が、送出カテーテル２の遠位端１８の外に容易に摺動することを可能にするために、溝７４の遠位端７２が、開いている。溝７４の近位端７８は、棚状部８０を有して構成され、この棚状部８０は、フックにインタフェースし、脈管フィルタが近位方向に移動することを防止してもよい。カテーテルの長手方向軸に沿う溝の長さ「Ｄ２」は、約６．４ｍｍ（１インチの４分の１）以下であり、より好ましくは、「Ｄ２」は、約３．２ｍｍ（１インチの８分の１）以下であることが好ましい。あるいは、対応する脚部の長手方向軸に沿った、フックの長さ「Ｄ１」に基づいて、溝の長さ「Ｄ２」が設計されてもよい。好ましくは、「Ｄ２」は、「Ｄ１」の長さの１０倍以下であり、より好ましくは、「Ｄ２」は、「Ｄ１」の長さの４倍以下である。さらに、溝の深さ「Ｄ３」は、約１．５ｍｍ（０．０６インチ）以下であり、より好ましくは、溝の深さ「Ｄ３」は、約１．０ｍｍ（０．０４インチ）以下であることが好ましい。溝は、周囲方向に沿って一定深さを有してもよい。あるいは、溝は、周囲方向に沿って異なる深さを有して構成されてもよい。たとえば、溝の深さは、図４Ｃに示すように、Ｄ４＞Ｄ３であるように２つの縁部で深く、中心で浅くてもよい。１つの特定の変形では、溝は、図４Ｄに示すように、長さＤ２＝約２．５ｍｍ（０．１インチ）で、２つの縁部の溝の深さＤ４が、約０．３５ｍｍ（０．０１４インチ）であり、一方、中心の溝の深さＤ３が、約０．３３ｍｍ（０．０１３インチ）であるように構成される。図４Ｄに示す特定の脈管フィルタは、それぞれが、約０．６４ｍｍ（約０．０２５インチ）の長さＤ１を有する６つの同じフックのセットを有する。

上記例では、送出カテーテルそれぞれは、同じ溝のセットを有するが、送出カテーテルが、異なるサイズの溝を有して構成されてもよいことを、本開示の利益を受ける当業者は理解するであろう。たとえば、溝は、送出カテーテルの内腔内部に挿入される対応する脈管フィルタを受入れるために、異なる長さ、幅、および深さを有してもよい。ある変形では、脈管フィルタの脚部の長さは、フックの位置が、長手方向軸に沿って互い違いに配置されるように異なってもよい。送出カテーテルは、互い違いに配置されたフックを有するこの脈管フィルタを受入れるために、異なる長さの溝を有して構成されてもよい。別の変形では、脈管フィルタは、異なるサイズのフックを有してもよい。送出カテーテルは、フックの寸法の変化を受入れるために、異なる幅および深さの溝を有して構成されてもよい。

別の変形では、送出カテーテルは、カテーテルの遠位端に取り付けられたスプラインキャップ８２を備える。ある変形では、図５Ａに示すように、スプラインキャップ８２は、遠位端から近位端８６まで延びる内腔を有する円柱金属片を備える。複数の溝８８、９０、９２、９４、９６、９８は、脈管フィルタのフックを受け取り且つ分離するために、スプラインキャップ８２の遠位端８４の周囲内側表面上に設置される。この例では、スプラインキャップの長さ「Ｌ１」は、約６．１ｍｍ（０．２４インチ）であり、スプラインキャップの長手方向軸に沿った溝の長さ「Ｌ２」は、約１．０ｍｍ（０．０４インチ）である。この変形では、ロードされた脈管フィルタの近位への移動を防止するために、棚状部が、溝の近位端に設けられる。スプラインキャップの近位端は、Ｃ−ボア１００を有して構成される。カテーテルの遠位端は、スプラインキャップ２のＣ−ボア１００内に溶剤接着される。Ｃ−ボアは、約２．９０ｍｍ（０．１１４インチ）の内径「Ｒ１」を有する。溝は、スプラインキャップの内腔の周りで周囲方向に等間隔で分布する。図５Ｂに示すように、溝８８、９０、９２、９４、９６、９８は、６０度間隔で変位する。溝の幅「Ｌ３」は、約０．５１ｍｍ（０．０２インチ）であり、スプラインキャップの内径「Ｒ２」は、約２．２ｍｍ（０．０８８インチ）であり、スプラインキャップの外径「Ｒ３」は、約３．１ｍｍ（０．１２４インチ）であり、溝の深さ「Ｌ４」は、約０．３０ｍｍ（０．０１２インチ）である。１つの特定の変形では、送出カテーテルは、１０フレンチ内径を有する導入器シース内に嵌合するように構成される。こうした送出カテーテルは、上述したプロファイルの小さい構成を有するスプラインキャップを、対応するサイズのカテーテルの先端に取り付けることによって構築されてもよい。

さらに、この例では、溝の寸法は、その長さの細長い脚部ではなく、フックを受入れるように構成される。しかし、溝の寸法が、フックとフックに接続する対応する脚部との両方を受入れるように変更されてもよいことを、本明細書の開示の利益を受ける当業者は理解するであろう。たとえば、溝の長さは、延長されてもよく、幅は、脚部を受入れるために広くされてもよい。さらに、脚部の長さを受入れるために、溝の深さが変更されてもよい。ある変形では、各溝は、２つのセクション、すなわち、脚部の少なくとも一部を受入れるように構成された近位セクションと、対応するフックを受け取るように構成された遠位セクションとを有して構成されてもよい（たとえば、遠位セクションは、近位セクションより深くてもよい）。上記例では、スプラインキャップは金属材料を含むが、スプラインキャップがポリマー材料を含んでもよいことを、本開示の利益を受ける当業者は理解するであろう。

図６Ａは、スプラインキャップ１０２の別の変形を示す。この変形では、スプラインキャップ１０２の近位部１０４は、送出カテーテルを形成するために、カテーテルの内腔内に挿入されるように構成される。かえり１０６、１０８、１１０、１１２、１１４、１１６および／またはリブは、スプラインキャップ１０２とカテーテルの内側表面との間の接触を改善するために、スプラインキャップの周囲表面上に設けられてもよい。スプラインキャップをカテーテルの遠位内腔内に固定するのに、接着剤が利用されてもよい。この例では、図６Ｂに示すように、スプラインキャップの全長「Ｌ５」は、約１０ｍｍ（０．４インチ）であり、溝それぞれの長さ「Ｌ７」は、２．５ｍｍ（０．１インチ）であり、かえりそれぞれの長さ「Ｌ８」は、約１．０ｍｍ（０．０４インチ）であり、近位端における外径「Ｒ４」は、約２５ｍｍ（０．９８インチ）であり、かえりそれぞれの縁部における径「Ｒ５」は、約２．６４ｍｍ（０．１０４インチ）である。図６Ｃは、スプラインキャップ１０２の正面図であり、６０度間隔で内腔１３０の周りに均等に分布する６つの溝１１８、１２０、１２２、１２４、１２６、１２８を示す。スプラインキャップの遠位端１３２における外径「Ｒ６」は、約３．１４ｍｍ（０．１２３５インチ）であり、内径「Ｒ７」は、約２．２４ｍｍ（０．０８８インチ）である。スプラインキャップ１０２は、カテーテル内に埋め込まれ、カテーテルの遠位端内に確実に維持されるように、かえり上に鋭利な縁１３４を有して製造されてもよい。

図６Ｄは、展開のために、送出カテーテル１４０の内腔１３８内に位置決めされた脈管フィルタ１３６を示す。図示するように、脈管フィルタ１３６の脚部１４２と腕部１４４は共に、収縮位置にある。この例では、送出カテーテル１４０は、図６Ａに示すスプラインキャップ１０２が、カテーテル１４６の遠位端１４８内に挿入された状態のカテーテル１４６を備える。プッシャワイヤ１５０はまた、脈管フィルタ１３６のスリーブ１５２（すなわち、ヘッドエンド）の直近で、送出カテーテル１４０の内腔１３８内に設置される。プッシャワイヤの遠位端は、プッシャワイヤ１５０と脈管フィルタ１３６との間の接触を改善するために、プッシャパッド１５４を有する。送出カテーテル１４０は、導入器シース１５６の内腔内に摺動可能に位置決めされて示される。図６Ｅは、スプラインキャップ１０２の内壁１６２上の対応する溝１６０内へのフック１５８の設置を示す拡大図である。各フック１５８は、遠位内腔開口１６４の周りに分布した６つの溝１６０のうちの１つの溝内に設置される。

図６Ｆは、脈管フィルタが送出カテーテルの内腔内にロードされた後に、脈管フィルタを固定するための任意選択のキャップ１６６またはカバーを示す。キャップは、脈管フィルタが送出カテーテルの遠位端内に挿入された後に、送出カテーテルの遠位端にかぶせるように構成される。キャップ１６６の内腔１６８は、送出カテーテルの遠位部を受け取るのに十分に広い。キャップ１６６の内側ベースは、突出部１７０を有して構成されることができ、それによって、キャップ１６６が送出カテーテルにかぶせられると、突出部１７０が、送出カテーテルの遠位内腔内に進む。突出部１７０は、フックに係合して、脈管フィルタが摺動することを防止してもよく、また、フックをその対応するスロット内に保ってもよい。この例では、キャップの長さ「Ｌ１０」は、約１１ｍｍ（０．４４インチ）であり、内部突出部の長さ「Ｌ１２」は、約１．５ｍｍ（０．０６インチ）であり、幅「Ｌ１１」は、約７．１ｍｍ（０．２８インチ）であり、近位端における径「Ｒ８」は、約４．８ｍｍ（０．１９インチ）である。ある適用では、脈管フィルタは、患者に埋め込むために病院へ送られる前に、製造サイトにおいて、送出カテーテル内にロードされる。図６Ｆに示すキャップなどの安全キャップ１６６は、送出カテーテルの遠位端にかぶせられて、フィルタが所定場所に保たれ、輸送中における脈管フィルタの移動が防止されてもよい。外科医は、脈管フィルタを埋め込む準備ができると、安全キャップを取り除き、ロードされた脈管フィルタと共に送出カテーテルを、患者の血管内に挿入された導入器シース内に挿入する。

先に開示した脈管フィルタ送出デバイスは、人の体のいたる所の種々の中空体内器官内に脈管フィルタを埋め込むのに利用されてもよい。通例の適用では、脈管フィルタ送出デバイスは、下大静脈に脈管フィルタを設置するために、患者の頸の頸静脈または鎖骨下の鎖骨下静脈内に挿入される。たとえば、埋め込み可能脈管フィルタは、フィルタの脚部をつぶし、フィルタの近位端（すなわち、スリーブまたはヘッドエンド）を送出デバイスの遠位開口内に挿入し、フックそれぞれが、カテーテルの遠位端において、内腔内側表面上の対応する溝／キャビティに整列することを確実にすることによって準備される。圧縮された脈管フィルタは、フィルタフックによって、送出カテーテルの遠位開口に隣接して位置決めされ、脈管フィルタの近位端は、送出カテーテルの近位端に対して整列される。外科医は、最初に、適した頸静脈または鎖骨下静脈を探索する。静脈にアクセスするために、切開が行われる。ガイドワイヤが、静脈内に挿入され、下大静脈の方に進められる。テーパ付きダイレータと一緒に導入器シースは、ガイドワイヤ上を進められ、導入器シースの遠位部は、下大静脈内に進められる。ガイドワイヤおよびダイレータは、その後、取り除かれ、その先端が下大静脈内にある状態で、導入器シースが残る。脈管フィルタの最適設置について、導入器シースを位置決めするために、大静脈造影像または他の撮像技術が使用されてもよい。脈管フィルタをロードされたフィルタ送出デバイスは、次に、導入器シース内に挿入され、下大静脈の方に進められる。脈管フィルタの所望の設置について、送出アセンブリが位置決めされると、外科医は、プッシャワイヤを所定場所に保持し、一方、同時に、導入器シースと送出カテーテルとを近位方向に引く。導入器シースおよび送出カテーテルは、プッシャワイヤ上を引っ込められ、脈管フィルタが露出する。プッシャワイヤの遠位端にあるプッシャパッドは、脈管フィルタがフィルタ送出デバイスを強制的に出るようにし、脈管フィルタの脚部が、拡張し、脈管壁に係合することを可能にする。送出アセンブリおよび導入器シースは、その後、取り除かれてもよい。

図６Ｈは、導入器シース１７２とダイレータ１７４の組合せの、ある変形を示す。ダイレータ１７４は、導入器シース１７２の近位開口内にダイレータ１７４の遠位端１７６を挿入することによって、導入器シース１７２内に摺動する。ダイレータ１７４が、導入器シース１７２内に完全に進むと、ダイレータ管１８２の近位端１８０にある、ダイレータハブ１７８は、導入器シース１７２の近位端１８６において、流体注入ハブ１８４に係合するであろう。任意選択のかみ合い機構体１８８は、ダイレータハブ１７８を、導入器シース１７２上の流体注入ハブ１８４に接続するために設けら得る。かみ合い機構体１８８は、スナップオンインタフェース１９０を備えてもよい。たとえば、導入器シース１７２上の流体注入ハブ１８４は、ダイレータハブ１７８が、導入器シース１７２上の流体注入ハブ１８４上にスナップオンするように、ダイレータハブ１７８上で、対応する突出部１９２または隆起したプロファイルを受け取るための溝／プロファイルを有して構成されてもよい。

図６Ｈに示すように、ダイレータ１７４および導入器シース１７２は、かみ合い、単一ユニットとして操作されてもよい。この例では、組合せ式ユニットの全長「Ｌ１３」は、約６７６．４ｍｍ（２６．６３インチ）であり、流体注入ハブのベースからダイレータの先端１７６までの測定されたダイレータ１７４の長さ「Ｌ１４」は、約６２０．５ｍｍ（２４．４３インチ）であり、ダイレータ１７４のテーパ付き先端部の長さ「Ｌ１５」は、約６．６ｍｍ（０．２６インチ）であり、流体注入ハブのベースからシースの先端１９６までの測定された導入器シース１７２の長さ「Ｌ１６」は、約５５０．２ｍｍ（２１．６６インチ）であり、導入器シースのテーパ付き遠位部の長さ「Ｌ１７」は、約６．４ｍｍ（０．２５インチ）である。側部ポート１９４は、ダイレータ１７４を通して注入される流体が、側部ポート１９４を出て、血管を膨張させるように、ダイレータの遠位部の長さに沿って設けられる。ダイレータ／導入器シースユニット２１０は、その後、ガイドワイヤ上を、患者の循環系内に挿入されてもよい。導入器シース１７２の遠位端１９６が、血管内の所望の位置に設置されると、外科医は、ダイレータ１７４を導入器シース１７２から離脱させ、ダイレータ１７４とガイドワイヤを、導入器シース１７２の内腔から引き抜いてもよい。

導入器シース１７２の内腔が閉塞の無い状態で、外科医は、その後、脈管フィルタをロードした送出カテーテル１９８を、導入器シース１７２上の近位開口内に挿入し、送出カテーテル１９８を、導入器シース１７２の長さに沿って進めてもよい。送出カテーテル１９８が、導入器シース１７２内に完全に挿入されると、送出カテーテルの近位端上の流体注入ハブ２０２は、導入器シース１９２の近位端１８６上の流体注入ハブ１８４に接触するであろう。任意選択のかみ合い機構体１８０は、２つの流体注入ハブ１８４、２０２を一緒に接続するために設けられ、それによって、送出カテーテル１９８と導入器シース１７２が、単一作動ユニットに結合される。送出カテーテル管２０４および導入器シース１７２は、その後、単一ユニットとして、プッシャワイヤ２０６上を変位してもよい。かみ合い機構体１８８は、スナップオンインタフェースを備えてもよい。たとえば、図６Ｉに示すように、導入器シース１７２は、送出カテーテル１９８上の流体注入ハブ２０２が、導入器シース１７２上の流体注入ハブ１８４上にスナップオンするように、送出カテーテル１９８上で、対応する突出部２０８または隆起したプロファイルを受け取るための溝／プロファイルを有して構成されてもよい。

図６Ｉは、導入器シース１７２の内腔内部に挿入された送出カテーテル１９８を示し、導入器シースの近位端１８６は、送出カテーテル１９８上で流体注入ハブ２０２に係合し、２つのデバイスを一緒にかみ合わせる。同様に、図６Ｉに示すように、脈管フィルタ２００は、送出カテーテル１９８の遠位内腔内にロードされ、プッシャワイヤ２０６は、送出カテーテル１９８の近位内腔内に位置決めされる。この例では、送出カテーテル／導入器シースアセンブリ２１２の全長「Ｌ１８」は、約８９７．１ｍｍ（３５．３２インチ）であり、流体注入ハブのベースから送出カテーテルの先端までの測定された送出カテーテル管２０４の長さ「Ｌ１９」は、約５５７．８ｍｍ（２１．９６インチ）であり、導入器シース１７２の遠位端１９６から突出する送出カテーテル１９８の部分の長さ「Ｌ２０」は、約７．４ｍｍ（０．２９インチ）であり、ブロック停止部２２０の摺動を受入れる送出ハブ伸張部２１８内のチャネル２１６の長さ「Ｌ２１」は、約７６ｍｍ（３インチ）であり、ブロック停止部２２０の遠位端から送出ハブ伸張部の近位端までの測定された長さ「Ｌ２２」は、約７．６ｍｍ（０．３インチ）であり、プッシャワイヤ２０６についての最大変位距離でもある、安全クリップ２２２の長さ「Ｌ２３」は、約７４．９ｍｍ（２．９５インチ）である。

この例では、送出ハブ伸張部２１８は、プッシャワイヤ２０６の変位を誘導するために設けられる。プッシャワイヤ２０６に固定して接続されるブロック停止部２２０は、送出ハブ伸張ハウジング２１８内のチャネル２１６内に位置決めされる。ブロック停止部２２０は、ユーザによる、プッシャワイヤ２０６の過剰な引き抜きを防止する。図６Ｉに示すように、プッシャワイヤ２０６が、近位方向に十分に変位されると、ブロック停止部２２０は、送出ハブ伸張部２１８の近位壁に接触し、プッシャワイヤ２０６のさらなる引き抜きを防止する。任意選択で、ブロック停止部２２０は、プッシャワイヤ２０６が回転することを防止するために、送出ハブ伸張ハウジング２１８の内側表面に一致する、四角形などの断面プロファイルを有して構成されてもよい。この回転防止機構体は、展開ジグが、プッシャワイヤ２０６の遠位端２２４において実施されるときに、特に有用である場合がある。それは、脈管フィルタに係合するジグの回転によって、脈管フィルタ２００の脚部が、互いにもつれる場合があるためである。しかし、図６Ｉに示すプッシャパッドなどのプッシャパッド２２６を利用する構成では、回転防止機構体は、必ずしも必要でない。

安全クリップ２２２は、プッシャワイヤ２０６が、遠位方向に変位することを防止することによって、外科医が、送出フィルタ２００を早期に展開することを防止する。図６Ｉに示すように、送出カテーテル１９８が、導入器シース内に十分に挿入され、かつ、導入器シースのかみ合い機構体１８８に首尾よく係合すると、外科医は、安全クリップ２２２を取り除いてもよい。プッシャワイヤ２０６の近位端２３０にある、ハンドル２２８を所定場所に保持して、外科医は、送出カテーテル／導入器シースアセンブリ２１２を引き抜いてもよく、それによって、送出カテーテル管２０４および導入器シース１７２が、同時に、近位方向に変位し、脈管フィルタ２００を展開することが可能になる。脈管フィルタ２００が、首尾よく展開されると、外科医は、送出カテーテル／導入器シースアセンブリ２１２を患者の循環系から引き抜いてもよい。図６Ｉに示す例では、外科医が、安全クリップ２２２を押してプッシャワイヤ２０６から容易にはずせるように、安全クリップ２２２はタブを備える。あるいは、外科医が、安全クリップ２２２を引いてプッシャワイヤ２０６から容易にはずせるように、安全クリップ２２２上に、ループが設けられてもよい。安全クリップ２２２の除去の指示が、文字および／またはグラフィックアイコンの形態で、安全クリップ上に設けられてもよい。

図７Ａを参照すると、センタリング機構体２３４を有する送出カテーテル２３２が示される。センタリング機構体２３４は、送出カテーテル２３２の遠位端２３８の周りに構成された複数の可撓性エレメント２３６（たとえば、ワイヤ、ロッドなど）を備え、それによって、可撓性エレメント２３６は、図７Ｂに示すように、カテーテル２３２の長手方向軸２４０から外側に朝顔形に広がる。可撓性エレメントは、生体適合性金属、金属合金、ポリマー、またはその組合せを含んでもよい。送出カテーテルが、血管内部に展開されると、可撓性エレメント２３６が、血管の壁を押し付け、血管内で、カテーテル２３２の遠位先端２３８をセンタリングする。図７Ａに示す例では、送出カテーテル２３２はまた、送出カテーテルの遠位端２３８内にロードされる脈管フィルタのフックを分離する任意選択の特徴部を有して構成される。図示するように、フックを受け取り且つ分離するための溝２４２が、内側内腔の遠位端に設けられる。

図７Ｃは、送出カテーテル２３２の遠位端２３８にロードされた脈管フィルタ２４６を示す。送出カテーテル２３２は、導入器シース２４８内に摺動可能に配設される。導入器シースの壁は、送出カテーテルの遠位端にある、可撓性エレメント２３６を圧縮し、医師が、導入器シース２４８の内腔２５０内で送出カテーテル２３２を進めることを可能にする。導入器シース２４８が、送出カテーテル２３２の遠位端２３８から引っ込められ、可撓性エレメント２３６を露出すると、可撓性エレメント２３６は、外側に朝顔形に広がる。可撓性エレメント２３６それぞれの遠位端２５２は、その後、脈管壁に接触し、脈管壁に押し付けられてもよい。全ての可撓性エレメント２３６の集合的な作用は、血管内で送出カテーテル２３２の先端をセンタリングするであろう。医師は、その後、送出カテーテル２３２および導入器シース２４８をいずれも引っ込め、それにより、脈管フィルタ２４６を露出させることによって、または、プッシャワイヤ２５４を用いて、脈管フィルタ２４６を、送出カテーテル２３２の遠位端２３８から外へ押し出すことによって、脈管フィルタ２４６を展開してもよい。

図７Ｄを参照すると、センタリング機構体の別の変形が示される。この変形では、複数のループ２３１、２３３、２３５、２３７が、カテーテル２３９の遠位端に接続される。ループは、金属材料、ポリマー材料、またはその組合せからなってもよい。拡張した状態では、ループ２３１、２３３、２３５、２３７は、カテーテル２３９の長手方向軸から離れて外側に拡張する。カテーテルは、展開のために、導入器シースの内部に設置されてもよい。シースの壁は、ループが、長手方向軸の方に内側に強制的につぶれるようにする。カテーテル２３９内にロードされた脈管フィルタ上のフックを分離するために、任意選択の溝が、カテーテル２３９の内壁上に設けられてもよい。

ある変形では、カテーテル２３２をセンタリングするための可撓性エレメント２３６は、インタフェースの役をするスプラインキャップ２６０を通して、カテーテル２３２の遠位端２３８に取り付けられる。可撓性エレメント２３６を受け取る穴２６２を有するスプラインキャップ２６０の例は、図８Ａ〜図８Ｃに示される。この構成では、スプラインキャップ２６０は、図８Ａに示すように、スプラインキャップ２６０の遠位端２６６からスプラインキャップ２６０の近位端２６８に延びる内腔２６４を有して構成される。スプラインキャップの近位端２６８は、図８Ｂに示すように、カテーテル２７２を受け取るボア２７０を有して構成される。図８Ｃに示すように、６つの可撓性エレメント２３６を受け取るために、スプラインキャップ２６０の遠位端２６６に、６つの穴２６２が設けられる。可撓性エレメントは、６つの可撓性金属ワイヤか、６つの可撓性ポリマーロッドか、またはその組合せからなってもよい。６つの任意選択のスロット２７４もまた、脈管フィルタ２４６上の６つの対応するフックを受け取るために、スプラインキャップ２６０の内壁２７６内に構築される。図９Ａおよび図９Ｂは、スプラインキャップ２６０の断面図を示す。この変形では、可撓性エレメント２３６を受け取る穴２６２それぞれは、図９Ａに示すように、約３．５１ｍｍ（０．１３８インチ）の長さ「Ｌ２４」を有する。遠位端におけるスプラインキャップ２６０の径「Ｒ９」は、約４．３ｍｍ（０．１７インチ）であり、近位端における径「Ｒ１０」は、約３．６ｍｍ（０．１４インチ）であり、内腔の径「Ｒ１１」は、約２．２ｍｍ（０．０８８インチ）である。溝のそれぞれの長さ「Ｒ２５」は、約１．０ｍｍ（０．０４インチ）である。図９Ｂに示すように、この例では、溝２７４それぞれの近位端における棚状部２７８は、フックの湾曲に一致するように構成されたプロファイルを有して構成される。溝２７４の棚状部２７８上の湾曲プロファイルは、フックの遠位部の形状を維持し、かつ／またはフックを構成する材料の疲労を防止するのに役立ってもよい。

本発明の別の態様では、脈管フィルタ２８６の近位端２８４にインタフェースするための取り付け具２８２を有するプッシャデバイス２８０が、送出カテーテル２８８からの脈管フィルタ２８６のロードおよびアンロードのために実施される。プッシャデバイス２８０は、図１０Ａに示すように、可撓性の細長い本体部２９０（たとえば、ワイヤ、ロッドなど）を備え、ジグ２９２が、可撓性の細長い本体部２９０の遠位端に取り付けられてもよい。この例では、ジグ２９２は、図１０Ｃに示すように、プッシャワイヤ２９０の遠位先端２９６の周りに巻くベース２９４を備える。細長い部材２９８は、プッシャワイヤの遠位端２９６から遠位方向に延びる。細長い部材の遠位端３００において、２つのプロング３０２、３０４が、横方向に延び、脈管フィルタ２８６の首部３０６に係合するために、上側に湾曲する。再び、図１０Ａおよび図１０Ｂを参照すると、この変形では、ジグ２９２は、約１０ｍｍ（０．４インチ）の全長「Ｌ２６」と約１．８ｍｍ（０．０７２インチ）の全径「Ｒ１２」とを有し、細長い部材２９８は、約６，４ｍｍ（０．２５インチ）の長さ「Ｌ２７」と約０．０８ｍｍ（０．００３インチ）の幅「Ｌ２８」とを有し、２つのプロング３０２、３０４それぞれの高さ「Ｌ２９」は、約０．５８ｍｍ（０．０２３インチ）である。２つのプロング３０２、３０４は、ジグ２９２が、展開中に、血管の内壁に損傷を生じることを防止するために、テーパ付きまたは丸い非外傷性構成を有してもよい。

図１１は、脈管フィルタ２８６に係合するために、送出カテーテル２８８の遠位内腔から外へ延びる、遠位端において展開ジグ２９２を有するプッシャワイヤ２９０を示す。この変形では、展開ジグ２９２は、２つの横方向プロング３０２、３０４を有して構成され、２つの横方向プロング３０２、３０４は、脈管フィルタ２８６の首部３０６の周りに設置されることができ、脈管フィルタ２８６のスリーブ３０８またはヘッドに係合する。展開ジグ２９２は、ユーザが、脈管フィルタ２８６を引っ張ることを可能にし、送出カテーテル２８８の内腔内への脈管フィルタ２８６のロードを容易にする。展開ジグ２９２はまた、脈管フィルタ２８６と展開ジグ２９２との間の表面接触を最小にすることによって、展開の際に脈管フィルタを放出するように構成される。他の把持またはかみ合い機構体が、脈管フィルタの近位部に係合するための展開ジグとして、プッシャワイヤの遠位端において実施されてもよいことを、本明細書の開示の利益を受ける当業者は理解するであろう。

ここで、図１２を参照すると、別の変形のプッシャワイヤ３１０が示される。この構成では、プッシャワイヤは、細長い可撓性本体部３１２（たとえば、ワイヤ、ロッドなど）と、脈管フィルタ３１６の近位端３１４上に力を加えるための、細長い可撓性本体部３１２の遠位端に取り付けられたプッシャパッド３１４と、レセプタクル３２０をプッシャパッド３１４に接続する伸張配線３１８とを備える。レセプタクル３２０は、フィルタの脚部が互いにもつれないように、脈管フィルタ３１６の脚部上のフックを受け取り、且つフックを互いから分離された状態に保つように構成される。好ましくは、伸張配線３１８とプッシャパッド３１４との間の接続部は、脈管フィルタ３１６をプッシャパッド３１４の遠位３２２の直近に設置することを妨げないように、プッシャワイヤ３１０の長手方向軸からオフセットする。伸張ワイヤは、ニチノールを含んでもよい。

プッシャワイヤ３１０は、図１３に示すように、脈管フィルタ送出デバイス３２６を形成するために、カテーテル３２４の内部に設置されてもよい。この例では、レセプタクル３２０は、複数の穴３２６を有して構成され、穴それぞれは、フィルタ脚部の遠位端を受け取るように構成される。脚部それぞれの遠位端は、フックを有してもよい。穴３２６は、拡張された（すなわち、湾曲した）通常状態のフックを受入れるのに十分に大きくてもよい。しかし、フックが、形状記憶合金からなり、レセプタクル３２０内の対応する穴３２６内に挿入される前に、真っ直ぐにされることが好ましい。脈管フィルタ３１６を送出デバイス３２６内にロードするために、ユーザは、プッシャワイヤ３１０の遠位部を、送出カテーテル３２４の遠位内腔開口３２８の外へ進めてもよい。脈管フィルタ３１６は、プッシャパッド３１４とレセプタクル３２０との間に設置され、脈管フィルタ３１６の脚部３３０は、レセプタクル３２０上の対応する穴３２６内に挿入される。ユーザは、送出カテーテル３２４の近位端から延びるプッシャワイヤ３１０の近位端を引っ張り、プッシャワイヤ３１０の遠位部とロードされた脈管フィルタ３１６を、カテーテル３２４の内腔内に引き込んでもよい。

脈管フィルタ３１６をロードされた脈管フィルタ送出デバイス３２６は、当業者によく知られている方法によって、患者の循環系内に位置決めされた導入器シース３３２内に挿入されてもよい。脈管フィルタ送出デバイス３２６は、送出カテーテル３２４の遠位端３３４が、導入器シース３３２の近位内腔開口から突出するまで、導入器シース３３２の長さに沿って進められる。図１４Ａは、プッシャワイヤ３１０が、レセプタクル３２０上にロードされた脈管フィルタ３１６を有する状態で、導入器シース３３２の内腔内に摺動可能に配設されている送出カテーテル３２４を示す。

脈管フィルタ３１６を展開するために、ユーザは、プッシャワイヤ３１０の遠位部と脈管フィルタ３１６を露出するように、送出カテーテル３２４と導入器シース３３２を同時に引っ込めてもよい。脈管フィルタ３１６上の腕部３３６は、図１４Ｂに示すように、拡張し且つ血管の壁に係合する。ユーザは、その後、プッシャワイヤ３１０を遠位方向に進め、脈管フィルタ３１６の脚部３３０が、プッシャワイヤ３１０の遠位端のレセプタクル３２０から外へ摺動することを可能にしてもよい。脚部３３０は拡張し、脚部３３０の遠位端のフックは、血管の壁内に埋め込まれる。脈管フィルタ３１６の腕部３３６と脚部３３０が拡張位置にある状態で、プッシャワイヤ３１０を引っ張り、レセプタクル３２０が、拡張した脚部３３０と腕部３３６との間のギャップの１つを通って摺動することを可能にすることによって、プッシャワイヤ３１０の遠位端にあるレセプタクル３２０が取り出されてもよい。その後、プッシャワイヤ３１０の遠位部は、そのレセプタクル３２０と共に、送出カテーテル３２４の内腔内に引っ込められることができる。その後、送出カテーテル３２４と導入器シース３３２は、患者の体から取り除かれてもよい。

あるいは、送出カテーテルと導入器シースが、図１４Ｂに示すように引っ込められると、脚部１４が、レセプタクルから飛び出すように、圧縮された脚部３３０が、十分な張力を有してもよい。レセプタクル上の穴および／または脚部上のフックは、脚部が、送出カテーテルによって圧縮されていないときに、脚部が、レセプタクルから出ることを容易にするように構成されてもよい。別の変形では、フックは、ニチノールワイヤからなってもよく、ニチノールワイヤは、レセプタクル上の穴に挿入される前に真っ直ぐにされる。これらの真っ直ぐなフックは、脈管フィルタの脚部が、レセプタクルからより容易に離脱することを可能にしてもよい。脚部が展開されると、患者の体内温度によって、強制的に、真っ直ぐなフックが、元のフックの形状に変換され、血管の内壁に係合するようにされるであろう。

別の構成では、配線の遠位端においてジグまたは取り付け機構体を有する第２の配線が、プッシャワイヤと共に送出カテーテル内に設置されてもよい。プッシャパッド３１４は、第２の配線が通過することを可能にする側面チャネルを有してもよい。第２の配線の遠位端にあるジグは、脈管フィルタスリーブに係合してもよい。送出カテーテルと導入器シースは、レセプタクルを露出するために、最初に、部分的に引き抜かれる。フィルタを所定位置に固定するために、第２の配線を所定場所に保持して、プッシャパッドが進められて、レセプタクルが、伸張配線を通して前方に押し出されてもよい。結果として、脚部の遠位端にあるフックは、レセプタクルから離脱し、外に拡張する。その後、送出カテーテルと導入器シースは、脈管フィルタ全体を露出するために、完全に引っ込められてもよい。その後、第２の配線上のジグは、脈管フィルタから外され、第２の配線は、プッシャワイヤと共に、送出カテーテルの内腔内に引っ込められる。脈管フィルタが展開された状態で、その後、送出カテーテルと導入器シースは、プッシャワイヤと第２の配線と共に、患者の体から取り除かれてもよい。

あるいは、オペレータが、脈管フィルタ全体を露出するために、送出カテーテルと導入器シースとを完全に引っ込める間に、脈管フィルタのスリーブに係合する第２の配線は、プッシャパッドと共に、所定場所に保持されてもよい。その後、第２の配線は、脈管フィルタを近位に引っ張り、フックをレセプタクルから外に摺動させるのに利用されてもよい。脈管フィルタが展開されると、第２の配線およびレセプタクルを有するプッシャワイヤは、送出カテーテルの内腔内に引っ込められてもよい。その後、オペレータは、プッシャワイヤと第２の配線と共に、送出カテーテルと導入器シースを、患者の体から取り除いてもよい。脈管フィルタの脚部をレセプタクルから離脱させるために、他の変形の機構体が構成されてもよいことを、本開示の利益を受ける当業者は理解するであろう。

図１５Ａは、フィルタフック／脚部レセプタクル３２０の、ある変形を示す。この変形では、レセプタクルは、フックを受け取るための複数のオリフィス３４０を有するスプライン３３８を備える。レセプタクル３２０の近位部３４２は、円錐状プロファイル３４４を有して構成される。円錐状プロファイルは、妨害が制限された状態で、展開されたフィルタの脚部間をレセプタクル３２０が通過することを可能にすることによって、フィルタが展開された後に、レセプタクル３２０の取り出しを容易にしてもよい。複数のオリフィス３４０は、脈管フィルタのフックおよび／または脚部を受け取るように、円錐状プロファイル３４４上に設けられる。円錐状プロファイル３４４はまた、妨害を最小にし、脚部の容易な挿入および円滑な展開を可能にしてもよい。好ましくは、レセプタクル３２０は、図１５Ｂに示すように、送出カテーテルの内側内腔に一致する、または近似する周囲外側表面３４６を有し、周囲外側表面３４６は、カテーテルのキンクを防止し、カテーテルの内腔内でのプッシャワイヤの円滑な進行を容易にしてもよい。

図１５Ｃは、この特定のレセプタクル３２０の断面図である。この例では、レセプタクル３２０の外径は、約２．０ｍｍ（０．０８インチ）であり、レセプタクルの長さ「Ｌ３０」は、約９．６５ｍｍ（０．３８０インチ）であり、レセプタクルのベースは、約３．７３ｍｍ（０．１４７インチ）の長さ「Ｌ３１」を有し、レセプタクル３２０の近位端３４８から測定された穴３４０それぞれの深さ「Ｌ３２」は、約７．７５ｍｍ（０．３０５インチ）である。６つのフックを有するフィルタを受入れるために、６つの穴３４０は、図１５Ｄに示すように、中心開口３５０の周りに均等に分布する。中心開口３５０は、伸張ワイヤの遠位端を受け取るように構成される。伸張ワイヤは、レセプタクル３２０の中心開口３５０内に接着されてもよい。スプライン３３８は、金属、金属合金、またはポリマー材料を含んでもよい。伸張ワイヤ３１８は、径が約０．３３ｍｍ（０．０１３インチ）であるニチノールワイヤであってよい。図１２に示すように、プッシャパッド３１４はまた、円錐状近位プロファイル３５２、および送出カテーテル３２４の内側内腔に一致する、または近似する周囲表面３５４を有して構成されてもよい。これによって、脈管フィルタ３１６の円滑な展開を可能にするために、プッシャパッド３１４が、伸張ワイヤ接続部３５６をカテーテルの中心から離れたところに保つことが可能になる。プッシャパッド３１４は、種々の形状であり、当業者によく知られている種々の材料（たとえば、電子材料、金属、金属合金、ポリマーなど）を含んでもよい。レセプタクル３２０が、種々の他の幾何学的形状に適応し、脚部上のフックを互いから分離したままにするという、本質的に同じ機能をやはり果たしてもよいことも、本開示の利益を受ける当業者は理解するであろう。

別の例では、レセプタクルは、図１６Ａに示すように、支柱３６２を囲むオリフィス３６０を有するスプライン３５８でできている。支柱３６２の近位端３６４は、プッシャデバイス上で伸張ワイヤに接続されることができる。スプライン３５８の内側周囲表面は、図１６Ｂに示すように、脚部の遠位端にある、フックを分離するための一連の溝３６６を埋め込まれる。

図１７では、送出カテーテル３の別の変形が示される。この構成では、複数のオリフィス５は、送出カテーテルの内腔内にロードされた脈管フィルタ上のフックを受け取り且つ分離するために、送出カテーテルの遠位部に設けられる。オリフィス５は、カテーテル３の遠位端７に接近して設置されてもよい。ある例では、オリフィス５は、カテーテル３の遠位端７から２ｍｍ以内のところに設置される。

ある例示的な適用では、脈管フィルタは、もしあれば、その脚部および対応する腕部を圧縮することによって、カテーテル内に挿入される。送出カテーテルは、６つの脚部の付いたフィルタであって、脚部のそれぞれの遠位端にフックが位置するフィルタから、フックを受け取るための６つのオリフィスを有して構成されてもよい。脈管フィルタは、特定のカテーテル構成に応じて、送出カテーテルの遠位端または近位端のいずれかからロードされてもよい。たとえば、カテーテルの遠位内腔内に近位端（すなわち、脈管フィルタのスリーブ）を最初に挿入することによって、脈管フィルタが、カテーテルの遠位端からロードされてもよい。フィルタが、カテーテルの内腔内に完全に進められるため、脚部それぞれの上のフックは、送出カテーテル上の対応するオリフィス内に嵌るであろう。フックは、十分長い場合、オリフィスを通過し、送出カテーテルの外側周囲表面上のオリフィス外側開口から突出してもよい。脈管フィルタがロードされた状態の送出カテーテルは、導入器シースの近位端内に挿入されるため、フックの突出部は、押されて、オリフィス内に戻るであろう。送出カテーテルは、ロードされた脈管フィルタと共に、導入器シースの遠位端の方に進められるため、フックは、その対応するオリフィス内に留まり、導入器シースの内側内腔壁に沿って滑動する。プッシャパッドを有するプッシャワイヤは、送出カテーテルの内腔内に位置決めされて、送出カテーテルが、導入器シース内で変位するにつれて、ロードされた脈管フィルタが送出カテーテルの遠位部に保たれてもよい。

送出カテーテルと対応する導入器シースが、血管内で適切に位置決めされると、オペレータは、次に、プッシャワイヤを所定場所に保持し、一方、同時に、送出カテーテルと対応する導入器シースを引き抜くことによって、脈管フィルタを展開してもよい。送出カテーテルが引き抜かれるにつれて、脈管フィルタの脚部上のフックは、送出カテーテル内の対応するオリフィスから押し出されるであろう。送出カテーテルが引っ込められるときに、フィルタフックがオリフィスから外に摺動することを容易にするために、オリフィスそれぞれの内側縁は、カテーテルの遠位端に近い遠位側においてテーパが付けられてもよい。送出カテーテルと対応する導入器シースが、十分に引っ込められると、露出した送出カテーテル上の脚部および／または腕部は、拡張し且つ血管の内壁に係合してもよい。

図１８では、送出カテーテル９の別の変形が示される。この構成では、送出カテーテルの内腔内にロードされた脈管フィルタ上のフックを受け取り且つ分離するために、複数のスロット１１が、カテーテル９の遠位端１３に設けられる。図１８に示すように、スロットそれぞれは、カテーテル壁の厚さにわたって延び、カテーテルの遠位端１３の方に開く。ある変形では、スロットそれぞれのベース１５は、図１８に示すように、平坦表面を備える。別の変形では、スロットそれぞれのベースは、丸いか、または、その他湾曲したプロファイルを有する。図１８に示す変形では、スロットは、６つの同じ長さの脚部を有する脈管フィルタを受け取るように構成される。しかし、脈管フィルタの脚部が、異なる長さを有する場合、カテーテルの長手方向軸に沿うスロットの長さもまた、それに応じて、種々の脈管フィルタの脚部を受入れるように異なっててもよい。

ここで、図１９を参照すると、上述したフィルタ送出デバイスによって展開されてもよい、埋め込み可能な脈管フィルタ３７０の別の例が示される。この変形では、脈管フィルタは、細長いワイヤでできており、ワイヤは、ハブ３７２（たとえば、スリーブ）によって、フィルタの近位端で一緒に保持され、近位端において、ワイヤは、ハブにプラズマ溶接されるか、または、その他の方法で接合される。熱形状記憶材料（たとえば、ニチノール合金）でできたワイヤの低温マルテンサイト相において、約２ｍｍの内径を有する、ある長さの細いプラスチック管（たとえば、８フレンチカテーテル）を通過することができる一組のワイヤが、真っ直ぐにされ、真っ直ぐの形態で保持されることができる。高温オーステナイト相において、脈管フィルタ３７０は、図１９に示すように、事前成形されたフィルタ用形状を回復する。同様に、ばね金属のワイヤが、真っ直ぐにされ、カテーテルまたは管内で圧縮されることができ、管が取り除かれたときに、図１９のフィルタ形状に分かれるであろう。通常の拡張構成または事前成形されたフィルタ形状において、脈管フィルタ３７０は、近位に位置決めされた第１のバスケットセクション３７４、および遠位に配設された第２のフィルタバスケットセクション３７６を有する、２重フィルタを備える。２つのフィルタバスケットセクションは、長手方向に離間した２つの位置において体脈管の内壁に共に係合することができる周辺部を提供し、２つのフィルタバスケットセクションは、一般に、ハブ３７２を通る長手方向軸の周りに対称である。他方、センタリングユニットとして働いてもよい、第１のフィルタバスケットセクション３７４は、全ての側で常に脈管壁に接触しなくてもよい。

第１のフィルタバスケットセクション３７４は、短い長さのワイヤから形成され、短い長さのワイヤは、ハブ３７２から離れ、脈管フィルタ３７０の遠位端３８０の方へ、角張って、外側に、その後、下側に延びる脚部３７８を形成する。各脚部３７８は、ハブ３７２から移行セクション３８４まで、角張って、外側に延びる第１の脚部セクション３８２、および移行セクション３８４からフィルタの遠位方向へ角張って延びる外側脚部セクション３８６を有する。外側脚部セクション３８６は、実質的に真っ直ぐな長さであり、ハブ３７２を脈管内でセンタリングするために、その最大発散の円上にあり、かつ浅い角度（好ましくは、１０度〜４５度の範囲以内）で脈管壁に係合する端部を有する。ハブ３７２を把持することによって取り除かれるフィルタの場合、ハブがセンタリングされることが重要である場合がある。フィルタは、ハブ３７２から径方向外側に延び、たとえば、６０度の弧などによって、周囲方向に離間した、同じ長さの６つのワイヤ３７８を有して構成されてもよい。

第２のフィルタバスケットセクション３７６は、主フィルタであり、ハブ３７２からフィルタ３７０の長手方向軸の外側に傾斜する下方向に延びる脚部を形成する、最大１２個までの周囲方向に離間した真っ直ぐなワイヤ３８８を含むことができる。６つのワイヤ構成を有するフィルタが、この例で説明され、ワイヤは、同じ長さである。あるいは、配線の長さは、互い違いに構成されてもよい。ワイヤ３８８は、好ましくは、ワイヤ３７８より長く、また、ワイヤ３８８の最大分散の円上にある、独自に成形され外側に向いたフック３９０である遠位先端セクションを有する。フック３９０を有する３本〜１２本のワイヤ３８８が形成されてもよく、場合によっては、ワイヤ脚部３７８は、その自由端に同じように成形されたフックを含んでもよい。ワイヤ３８８は、図１７の拡張構成において、好ましくは、１０度〜４５度の範囲以内の、脈管壁に対して浅い角度にあり、一方、フック３９０は、脈管壁を貫通して、移動に抗してフィルタが固定される。ワイヤ３８８は、ワイヤ９０に対して径方向にオフセットされ、ワイヤ３７８間の中間に位置決めされてもよく、６０度の弧によって、周囲方向に離間してもよい。そのため、組合されたフィルタバスケットセクション３７４および３７６は、フィルタセクションの最大発散において、３０度の弧ごとに位置決めされるワイヤを提供することができる。フィルタセクション３７６は、フィルタ３７０の遠位端に向いた凹状フィルタバスケット開口を形成し、一方、フィルタセクション３７４は、フィルタ３７６の近位に凹状フィルタを形成する。

さらに、遠位脚部上のフック３９０は、さらに、フックが受ける引き抜き力が、接合セクション３９２の撓みを生じ、その結果、フックが、脚部３８８の軸に平行または半平行な位置まで、フィルタの遠位方向に延びるように構成されてもよい。たとえば、引き抜き張力によって加えられる応力が、接合セクション３９２を強制的に外側に曲げるように、接合セクション３９２は、脚部３８８およびフック３９０の残りの断面と比べ、かなり小さい断面を有してもよい。フックが真っ直ぐになった状態で、フックは、脈管壁に裂き傷をつけることなく引き抜かれることができ、小さな穿孔だけが残る。代替の構成では、フック３９０全体は、脚部３８８の断面より小さい、断面を長さに沿って有して形成されることができる。これは、引き抜き張力に応答して、フックをその全長にわたって真っ直ぐにすることをもたらす場合がある。フック構造のこうした弾性は、引き抜き中に、フックが、脈管壁に裂き傷をつけることを防止する場合がある。

さらに、フックまたは取り付け具インタフェースが、ハブの近位端に設けられて、フックまたは取り付け具インタフェースに係合する整合したインタフェースを用いて、オペレータが、細長いワイヤを通して脈管フィルタを操作することを可能にしてもよい。たとえば、ハブ３７２の近位端に位置決めされたフックは、脈管フィルタの除去を容易にしてもよい。オペレータは、フックを細長いワイヤに係合させ、脈管を所定場所に保持し、一方、同時に、埋め込まれた脈管フィルタ上でカテーテルを進ませる。カテーテルは、強制的に、脈管フィルタ上の脚部を、つぶし且つカテーテルの内腔内に摺動させる。脈管フィルタがカテーテルの内部に入ると、カテーテルは、引っ込められた脈管フィルタと共に、患者の体から取り除かれてもよい。

本発明が述べられ、本発明の特定の例が述べられた。本発明は、特定の変形および例示的な図によって述べられたが、本発明が、述べた変形または図に限定されないことを当業者は認識するであろう。さらに、上述した方法およびステップは、ある順序で起こるあるイベントを示す場合、あるステップの順序が変更されてもよいこと、およびこうした変更が、本発明の変形によることを当業者は認識するであろう。さらに、ステップのあるものは、可能である場合、並列プロセスにおいて同時に実施されると共に、上述したように、順次に実施されてもよい。したがって、特許請求項に見出される本発明に対する開示または等価物の精神内にある、本発明の変形が存在する限りにおいて、本特許は、こうした変形も網羅することが意図される。最後に、本明細書で引用された全ての出版物および特許出願は、それぞれの個々の出版物または特許出願が、本明細書において、特にまたは個々に述べられるかのように、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

脈管フィルタの遠位端のフックを受け取るための、遠位内腔の溝を有するカテーテルを含む送出カテーテルのある変形を示す図である。 拡張位置にある、脈管フィルタのある変形を示す図である。 展開のために、送出カテーテル内に位置決めされた脈管フィルタの例を示す図であり、脈管フィルタ上のフックは、送出カテーテルの遠位端にある、断面エリア内で切り取られた溝内に載り、送出カテーテルは、導入器シースの内腔内に位置決めされて示される。 送出カテーテルの内腔内における脈管フィルタの脚部の分布を示す、図３に示す脈管フィルタ送出システムの正面図であり、デバイスが、送出カテーテルの遠位端側から長手方向軸に沿って示される。 送出カテーテルの溝内に位置決めされた脈管フィルタのフックを示す断面図であり、カテーテルが、カテーテルの長さに沿って切断されて示される。 送出カテーテルの内側周囲表面上の溝のある変形を示す送出カテーテル断面図である。 送出カテーテルの別の変形での溝の寸法を示す断面図であり、カテーテルが、脈管フィルタがカテーテルの内腔内にロードされた状態で、カテーテルの長さに沿って切断されて示される。 スプラインキャップのある変形を示す断面図であり、スプラインキャップは、フック受け取り溝を提供するためのカテーテルの遠位端に取り付けるように構成される。 図５Ａのスプラインキャップの正面図であり、スプラインキャップが、遠位端側から長手方向軸に沿って示される。 スプラインキャップの別の変形の斜視図であり、この構成では、スプラインキャップの近位部は、カテーテルの内腔内に挿入されるように構成される。 図６Ａのスプラインキャップの断面図である。 図６Ａのスプラインキャップの正面図であり、スプラインキャップが、遠位端側から長手方向軸に沿って示される。 送出カテーテルの遠位端で実施される、図６Ａのスプラインキャップを有するフィルタ送出システムの例を示す図であり、脈管フィルタとプッシャワイヤが、送出カテーテルの内腔内に位置決めされ、送出カテーテルが、導入器シースの内腔内に摺動可能に配設される。 スプラインキャップの内側表面上の溝内への脈管フィルタのフックの設置を示す、図６Ｄに示すフィルタ送出システムの遠位部の拡大図である。 安全キャップのある変形の斜視図であり、安全キャップが、輸送中に、送出カテーテルの遠位内腔内にロードされた脈管フィルタを固定するため、送出カテーテルの遠位端にかぶせるように構成される。 図６Ｆの安全キャップの断面図である。 対応するダイレータ位置を内腔内に有する導入器シースのある変形を示す図であり、導入器シースとダイレータが、ガイドワイヤ上への設置のために一ユニットとしてかみ合う。 ダイレータが除去され、脈管フィルタをロードされた送出カテーテルが導入器シースの内腔内に挿入された状態の、図６Ｈの導入器シースを示す図であり、ダイレータと送出カテーテルが、互いにかみ合うと、単一ユニットとして血管内で変位するように、送出カテーテルの遠位部が、導入器シースにかみ合うのが示される。 送出カテーテルの別の変形の斜視図であり、この変形では、送出カテーテルを脈管内でセンタリングするために、６つの配線が、カテーテルの遠位端に設けられる。 図６Ａの送出カテーテルの側面図である。 遠位端センタリング配線を有する送出カテーテルの内腔内に位置決めされた脈管フィルタを示す図であり、送出カテーテルが、導入器シースの内腔内に位置決めされて示される。 カテーテルの遠位端に接続された複数のループを備えるセンタリング機構体の別の変形を示す図である。 フィルタフックを受け取る６つのスロットおよびセンタリング配線の設置のための６つの穴を有する、スプラインキャップの別の変形の斜視図である。 異なる角度で示される、図８Ａのスプラインキャップの斜視図である。 図８Ａのスプラインキャップの正面図であり、スプラインキャップが、遠位端側から長手方向軸に沿って示される。 図８Ａのスプラインキャップの断面図である。 スプラインキャップが、長手方向軸に沿って３０度回転した状態で示される、図９Ａのスプラインキャップの断面図である。 プッシャワイヤの遠位端に取り付けられた展開ジグを有するプッシャワイヤのある変形を示す側面図であり、展開ジグが、展開カテーテルの内腔内に対して脈管フィルタをロードおよびアンロードするように構成される。 図１０Ａのプッシャワイヤの上面図である。 図１０Ａのプッシャワイヤの斜視図である。 送出カテーテルの内腔から延びるプッシャワイヤを示す図であり、プッシャワイヤの遠位端に位置する展開ジグが、脈管フィルタのフィルタスリーブを取り込み、脈管フィルタが、圧縮位置で示される。 プッシャデバイスの別の変形を示す図であり、プッシャデバイスが、ワイヤを通してプッシャパッドに取り付けられたレセプタクルを備え、レセプタクルが、脈管フィルタ上のフックを受け取るチャンバを有して構成される。 送出カテーテルの内腔内に設置された図１２のプッシャデバイスを示す図である。 脈管フィルタがプッシャデバイス上にロードされた状態の、図１３のフィルタ送出システムを示す図であり、送出カテーテルおよび対応するプッシャデバイスが、導入器シースの内腔内に設置される。 図１４Ａの脈管フィルタの部分的な放出を示す図であり、フィルタの腕部が、拡張位置で示され、一方、対応するフックを有する脚部が、プッシャデバイス上のレセプタクルによって依然として固定される。 フィルタフックレセプタクルのある変形の側面図である。 図１５Ａのフィルタフックレセプタクルの斜視図である。 図１５Ａのフィルタフックレセプタクルの断面図である。 図１５Ａのフィルタフックレセプタクルの正面図であり、フィルタフックレセプタクルが、近位端側から長手方向軸に沿って示される。 フィルタフックレセプタクルの別の変形の斜視図である。 図１６Ａのフィルタフックレセプタクルの正面図であり、フィルタフックレセプタクルが、近位端側から長手方向軸に沿って示される。 カテーテルの内腔内に挿入された脈管フィルタから、フックを受け取り且つ分離するために、複数のオリフィスが、カテーテルの遠位部に設けられる送出カテーテルの別の変形を示す図である。 カテーテルの内腔内に挿入された脈管フィルタから、フックを受け取り且つ分離するために、複数のスロットが、カテーテルの遠位部に設けられる送出カテーテルの別の変形を示す図であり、この変形では、スロットが、カテーテル壁の厚さにわたって延びる。 脈管フィルタの別の変形を示す図である。

Claims (17)

1. 脈管フィルタアセンブリであって、
   脈管フィルタ部を備え、該脈管フィルタ部が、
   スリーブと、
   前記スリーブから遠位に延びる複数の細長い脚部とを備え、前記複数の細長い脚部は、前記スリーブの長手方向軸から径方向に拡張するように構成され、拡張位置でフィルタを形成し、前記複数の脚部それぞれは、脚部の遠位端に位置するフックを備え、それによって、前記脚部が体の脈管内で拡張すると、フックが脈管の内壁に係合し、前記脈管フィルタアセンブリがさらに、
   フィルタ送出部を備え、該フィルタ送出部が、
   近位端から遠位端まで延びる内腔を含む細長いカテーテルを備え、内腔は、前記脈管フィルタ部を受け取り、且つ前記脈管フィルタ部を圧縮構成で維持するように構成され、複数の溝は、前記遠位端において前記カテーテルの内側表面上に設けられ、前記溝は、前記フックを受け取り、且つ前記複数の脚部が、互いにもつれることを防止するように構成され、
   前記細長いカテーテルは、可撓性管および前記可撓性管の遠位端に取り付けられたスプラインキャップを備え、前記スプラインキャップは、前記複数の溝を前記スプラインキャップの遠位端に有して構成され、前記溝は、前記スプラインキャップの内腔を囲む内壁に位置決めされ、前記溝は、前記フックを受け取り、且つ前記複数の脚部が、互いにもつれることを防止するように構成される、脈管フィルタアセンブリ。
2. 前記フィルタ送出部は、前記脈管フィルタ部が、前記細長いカテーテルの遠位端から展開されるときに、前記スリーブに圧力を加えるために、前記細長いカテーテル内に摺動可能に位置決めされる可撓性ロッドをさらに備える、請求項１に記載の脈管フィルタアセンブリ。
3. 前記脈管フィルタ部は、前記スリーブから遠位に延びる複数の腕をさらに備え、前記複数の腕は、拡張位置で第２のフィルタを形成するように、前記スリーブの長手方向軸から径方向に拡張するように構成される、請求項２に記載の脈管フィルタアセンブリ。
4. 前記脈管フィルタ部は円錐状である、請求項１に記載の脈管フィルタアセンブリ。
5. 前記腕は、前記カテーテルの内壁によって圧縮され、前記腕は、前記脈管フィルタ部が、前記カテーテルの内腔内に位置決めされると、前記複数の溝に係合しない、請求項３に記載の脈管フィルタアセンブリ。
6. 前記溝それぞれについての前記カテーテルの長手方向軸に沿う長さは、５ｍｍ以下である、請求項２に記載の脈管フィルタアセンブリ。
7. 前記溝それぞれについての前記カテーテルの長手方向軸に沿う長さは、３ｍｍ以下である、請求項２に記載の脈管フィルタアセンブリ。
8. 前記脈管フィルタ部は、６つの細長い脚部を備え、前記細長いカテーテルは、前記カテーテルの内側周囲表面に沿って等間隔に位置決めされた６つの溝を装備する、請求項２に記載の脈管フィルタアセンブリ。
9. 各前記細長い脚部および各前記腕は、ニチノールを含む、請求項３に記載の脈管フィルタアセンブリ。
10. 各前記細長い脚部および各前記腕は、形状記憶ポリマーを含む、請求項３に記載の脈管フィルタアセンブリ。
11. 各前記細長い脚部および各前記腕は、非鉄金属を含む、請求項３に記載の脈管フィルタアセンブリ。
12. 各前記細長い脚部および各前記腕は、形状記憶合金を含む、請求項３に記載の脈管フィルタアセンブリ。
13. 前記溝それぞれについての前記カテーテルの長手方向軸に沿う長さは、前記フックの対応する脚部それぞれの長手方向軸に沿うほぼ前記フックの長さである、請求項２に記載の脈管フィルタアセンブリ。
14. 前記溝それぞれについての前記カテーテルの長手方向軸に沿う長さは、前記フックの対応する脚部それぞれの長手方向軸に沿う前記フックの長さの３倍以下である、請求項２に記載の脈管フィルタアセンブリ。
15. 前記溝は、前記フックが前記溝内に設置されると、前記脈管フィルタ部が、カテーテルの内腔に沿って近位に摺動することを防止するように構成される、請求項１に記載の脈管フィルタアセンブリ。
16. 前記スプラインキャップは金属を含む、請求項１５に記載の脈管フィルタアセンブリ。
17. 前記溝それぞれは、前記フックが前記溝から外へ摺動することを可能にするように、遠位端開口を前記スプラインキャップの遠位端で有して構成され、前記溝それぞれの近位端は、棚状部を含み、該棚状部は、前記フックをブロックし、且つ前記脈管フィルタ部が、前記可撓性管の長さに沿って近位方向に移動することを防止する、請求項１に記載の脈管フィルタアセンブリ。

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