JP4922822B2 - 燃焼圧センサ - Google Patents
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Description
この燃焼圧センサは、加熱ロッドでもある伝達部がハウジングに対して軸線方向にスライドすることにより、燃焼室に発生した圧力を、基端部に配設された圧力センサに伝達し、燃焼室における燃焼圧を検出している。
また、これを解決するために、圧力センサを先端受圧部に単に近づけると、燃焼室の熱によって圧力センサに過剰な熱負荷をかけてしまうという問題がある。
先端側が上記燃焼室側に位置するように、上記内燃機関に穿設したセンサ挿通孔に取り付けられる中空状のハウジングと、
先端受圧部を上記ハウジングの先端部から露出させるように上記ハウジングの軸孔にスライド可能に挿通配置され、上記燃焼室の燃焼圧を伝達するための伝達部材と、
上記ハウジングの先端部と上記伝達部材の外周面とに固定されると共に、上記センサ挿通孔の内壁に当接する当接部を有する当接部材と、
該当接部材に設けた搭載部に搭載され、上記ハウジングと上記伝達部材との間に作用する荷重の変化を検出する荷重検出素子とを有し、
上記当接部材は、上記伝達部材の外周側に円環状に形成されていると共に上記搭載部を円環状に設けてなり、該円環状の搭載部に上記荷重検出素子が搭載されていることを特徴とする燃焼圧センサにある(請求項1)。
上記燃焼圧センサにおいては、上記荷重検出素子を、上記当接部材に設けた搭載部に搭載してある。それ故、上記荷重検出素子は、上記ハウジングの先端部付近に配されることとなる。これにより、上記荷重検出素子と燃焼室の燃焼圧を受圧する先端受圧部との間の距離(圧力伝達距離)を小さくすることができる。そのため、先端受圧部において受圧した荷重を、伝達部材を介して荷重検出素子に伝える間において、機械的ノイズが加わることを抑制することができる。その結果、燃焼圧の検出精度を向上させることができる。
なお、本明細書において、燃焼圧センサを内燃機関の燃焼室に挿入する側を先端側、その反対側を基端側として説明する。
この場合には、上記伝達部材によって伝達された燃焼圧を、上記搭載部に搭載された上記荷重検出素子に充分に伝えることができる。
この場合には、上記当接部と上記センサ挿通孔の内壁との間の密着度を向上させ、燃焼ガスの漏れを確実に防ぐことができる。また、当接部材の熱を、テーパ面を介して内燃機関のボディに効率的に放熱することができる。
また、センサ挿通孔の上記テーパ壁面と上記軸方向とのなす角度θ2は、例えば45°〜60°とし、当接部材の上記テーパ面と上記軸方向とのなす角度θ1を、θ2+1°〜θ2+2°、或いはθ2−1°〜θ2−2°とすることが好ましい。
この場合には、上記シール部材によって、燃焼ガスが当接部材の搭載部まで侵入することを防ぐことができる。これにより、荷重検出素子の温度上昇を防ぎ、熱負荷を軽減することができる。そのため、より耐熱性に優れた燃焼圧センサを得ることができる。
この場合には、伝達部材の変位による荷重の変化を、搭載部に設けた荷重検出素子に充分に伝えることができる。また、ハウジングの締付け荷重が当接部材に作用して当接部材に歪みが生じたとき、シール部材においてその歪みを吸収して、上記搭載部の歪みを抑制することができる。即ち、燃焼圧センサを内燃機関に取付ける際には、ハウジングから締付け荷重が当接部に作用する。この締付け荷重を上記シール部材において吸収することにより、締付け荷重による燃焼圧の測定誤差を抑制することができる。
この場合には、燃焼圧センサを内燃機関に取付ける際の締付け荷重が、上記搭載部に伝わることを防ぎ、荷重検出素子に上記締付け荷重が作用することを防ぐことができる。即ち、燃焼圧センサを内燃機関に取付ける際には、ハウジングから締付け荷重である加圧力が当接部に作用する。この加圧力が直接作用しない部分に、上記搭載部を配置する。
これにより、一層検出精度に優れた燃焼圧センサを得ることができる。
この場合には、上記荷重検出素子と上記信号処理部との間の距離を小さくすることができ、両者間の信号配線を短くすることができる。これにより、この信号配線において電気的ノイズが検出信号に加わることを抑制することができる。その結果、より検出精度に優れた燃焼圧センサを得ることができる。
この場合には、燃焼圧検出機能とグロープラグ機能とを一つの部品に集約することができるため、低コスト化、省スペース化、組み付け性の向上を図ることができる。
本発明の実施例にかかる燃焼圧センサにつき、図1、図2を用いて説明する。
本例の燃焼圧センサ1は、図1に示すごとく、内燃機関の燃焼室61内における燃焼圧を検出するためのセンサであり、以下のハウジング2と伝達部材3と当接部材4と荷重検出素子5とを有する。
伝達部材3は、先端受圧部31をハウジング2の先端部から露出させるようにハウジング2の軸孔22にスライド可能に挿通配置され、燃焼室61の燃焼圧を伝達するための部材である。
当接部材4は、ハウジング2の先端部と伝達部材3の外周面とに固定されると共に、センサ挿通孔62の内壁に当接する当接部41を有する。
荷重検出素子5は、当接部材4に設けた搭載部42に搭載され、ハウジング2と伝達部材3との間に作用する荷重の変化を検出する。
図2に示すごとく、この円環状の当接部材4の最外周部分が当接部41、その内側が搭載部42となっている。即ち搭載部42も円環状に形成され、その上に荷重検出素子5が配設されている。なお、荷重検出素子5としては歪ゲージを用いることができる。
また、当接部41は、先端側へ行くほど縮径するテーパ面411を有し、該テーパ面411がセンサ挿通孔62の内壁621に設けたテーパ壁面622に当接するよう構成されている。例えば、このテーパ面411と燃焼圧センサ1の軸方向とのなす角度θ1(図2)は、47°の角度を有し、テーパ壁面622と燃焼圧センサ1の軸方向とのなす角度θ2(図2)は、45°の角度を有する。
そして、基端面412におけるハウジング2よりも内側部分から基端側へ延設されると共に更に内側に向かって、上記搭載部42が形成されている。即ち、搭載部42は、上記当接部41に作用するハウジング2からの加圧力が直接加わらない位置に形成されている。
また、信号処理部11の基端側には、ECU等の制御部と接続された外部リード(図示略)と接続するコネクタ部14が形成されており、その中の一部の端子142に信号処理部11の端子が接続されている。
また、シール部材13は、金属板を波状に形成してなり、弾性変形可能な状態となっている。このシール部材13の剛性は、当接部材4の搭載部42の剛性よりも小さく設定されている。
即ち、上記伝達部材3の先端受圧部は、内燃機関の燃焼圧を受圧する機能と、燃焼室61の温度を上昇させるためのグロープラグとしての機能とを併せ持つ。
また、発熱部材の電気的導通手段は、ヒータ配線121によって、燃焼圧センサ1の基端部に設けたコネクタ部14の一つの端子141に接続されている。
上記燃焼圧センサ1においては、荷重検出素子5を、当接部材4に設けた搭載部42に搭載してある。それ故、荷重検出素子5は、ハウジング2の先端部付近に配されることとなる。これにより、荷重検出素子5と燃焼室61の燃焼圧を受圧する先端受圧部31との間の距離(圧力伝達距離)を小さくすることができる。そのため、先端受圧部31において受圧した荷重を、伝達部材3を介して荷重検出素子5に伝える間において、機械的ノイズが加わることを抑制することができる。その結果、燃焼圧の検出精度を向上させることができる。
また、当接部材4の当接部41は、テーパ面411を有し、該テーパ面411がセンサ挿通孔62の内壁に設けたテーパ壁面622に当接するよう構成されている。これにより、当接部41とセンサ挿通孔62の内壁との間の密着度を向上させ、燃焼ガスの漏れを確実に防ぐことができる。また、当接部材4の熱を、テーパ面411を介して内燃機関のボディ60に効率的に放熱することができる。
即ち、燃焼圧センサ1を内燃機関に取付ける際には、ハウジング2から締付け荷重が当接部41に作用する。この締付け荷重をシール部材13において吸収することにより、締付け荷重による燃焼圧の測定誤差を抑制することができる。
本例は、図3に示すごとく、荷重検出素子5の検出信号を増幅する信号処理部11を、ハウジング2のネジ部23よりも先端側に配した燃焼圧センサ1の例である。
信号処理部11は、ハウジング2のネジ部23の先端よりも更に先端側における、ハウジング2の軸孔22内に配設されている。これに伴い、荷重検出素子5と信号処理部11との間の信号配線122は、実施例1の場合よりも短くなる。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
2 ハウジング
3 伝達部材
31 先端受圧部
4 当接部材
41 当接部
42 搭載部
5 荷重検出素子
61 燃焼室
62 センサ挿通孔
Claims (8)
- 内燃機関の燃焼室内における燃焼圧を検出するための燃焼圧センサであって、
先端側が上記燃焼室側に位置するように、上記内燃機関に穿設したセンサ挿通孔に取り付けられる中空状のハウジングと、
先端受圧部を上記ハウジングの先端部から露出させるように上記ハウジングの軸孔にスライド可能に挿通配置され、上記燃焼室の燃焼圧を伝達するための伝達部材と、
上記ハウジングの先端部と上記伝達部材の外周面とに固定されると共に、上記センサ挿通孔の内壁に当接する当接部を有する当接部材と、
該当接部材に設けた搭載部に搭載され、上記ハウジングと上記伝達部材との間に作用する荷重の変化を検出する荷重検出素子とを有し、
上記当接部材は、上記伝達部材の外周側に円環状に形成されていると共に上記搭載部を円環状に設けてなり、該円環状の搭載部に上記荷重検出素子が搭載されていることを特徴とする燃焼圧センサ。 - 請求項1において、上記搭載部は、ダイヤフラム状であることを特徴とする燃焼圧センサ。
- 請求項1又は2において、上記当接部材の上記当接部は、先端側へ行くほど縮径するテーパ面を有し、該テーパ面が上記センサ挿通孔の内壁に設けたテーパ壁面に当接するよう構成されていることを特徴とする燃焼圧センサ。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記当接部材の先端側であって、上記伝達部材と上記当接部材との間には、シール部材が配設されていることを特徴とする燃焼圧センサ。
- 請求項4において、上記シール部材の剛性は、上記当接部材の上記搭載部の剛性よりも小さいことを特徴とする燃焼圧センサ。
- 請求項1〜5のいずれか一項において、上記搭載部は、上記当接部に作用する上記ハウジングからの加圧力が直接加わらない位置に形成されていることを特徴とする燃焼圧センサ。
- 請求項1〜6のいずれか一項において、上記燃焼圧センサは、上記荷重検出素子の検出信号を増幅する信号処理部を有し、該信号処理部は、上記ハウジングを上記センサ挿通部に締結するネジ部よりも先端側に配されていることを特徴とする燃焼圧センサ。
- 請求項1〜7のいずれか一項において、上記伝達部材の先端受圧部は、通電により発熱する発熱部材と該発熱部材に通電する電気的導通手段とを有するグロープラグを構成していることを特徴とする燃焼圧センサ。
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