JP4922597B2 - 燃料電池システムの診断方法および診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムの診断方法および診断装置に係り、特に、PEFC(固体高分子型燃料電池)の診断方法に関する。
従来の燃料電池システムの診断技術としては、燃料電池セルスタックを構成する多数のセルを複数のセルグループに分けて、セルグループ毎の出力電圧を計測し、平均電圧,電圧ばらつきを予め定めた閾値と比較し、燃料電池の状態を診断する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献1では、セル温度−電流−電圧特性マップから、セルの水量が適正であるときの出力電圧を推定し、計測値と推定値との偏差を閾値と比較する方法も提案されている。
したがって、セル温度、電流が変化することによりセル電圧が変化した場合でも、その変動分を反映して推定できるとしている。
さらに、燃料電池の停止前と再起動後とにおける経時変化を記録し、この経時変化と燃料電池の健全な電池出力経時変化とを比較して燃料電池の状態を評価する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
燃料電池の測定データと正常に作動した時に測定した基準値とをニューラルネットを形成した制御部で比較し、燃料電池の性能低下を診断する技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−127915号公報 (第7〜10頁、図1〜図4) 特開平08−096825号公報 (第6〜7頁、図1〜図2) 特許第2516274号公報 (図1〜図3)
しかし、燃料電池を運転するには、起動停止が繰り返される場合があり、ある時間停止した後に再起動した場合、停止前と同じ運転条件であっても、電圧の挙動が異なることがある。
特許文献1では、停止後の再起動において、電圧などの電池の挙動が変化する事象に対する診断方法は、示されていない。
特許文献2では、その前後の期間すなわち燃料電池の停止前と再起動後とにおける経時変化を記録し、この経時変化と燃料電池の健全な電池出力経時変化とを比較して燃料電池の状態を評価しても、燃料電池システムの停止操作時および/または停止期間の運転状況による影響を考慮していないので、再起動時点の電圧などの異常を正確に把握できず、再起動後における経時変化をかなり記録してからでないと、フードバック制御が正確にならない。
特許文献3では、基本的に連続運転における電池性能の経時変化を対象としており、燃料電池の測定データと正常に作動した時に測定した基準値とをいくら精緻に比較しても、燃料電池システムの停止操作時および/または停止期間の運転状況による影響を考慮していないので、再起動時の燃料電池システムの状態を正確に診断し把握できるとは限らない。
本発明の課題は、起動停止を繰り返して運転する場合に高精度で診断可能な燃料電池の診断方法および装置を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために、起動停止を繰り返して運転される燃料電池システムの状態を表す複数項目の計測値からなる運転データが周期的に格納される運転データベースと、運転データベースから燃料電池システムの停止操作時および/または停止時間における運転データの履歴である停止履歴データを抽出する停止履歴データ抽出手段と、抽出された停止履歴データとこれに続く再起動後の運転データとに基づいて燃料電池システムの状態を診断する状態診断手段とを備えてなる燃料電池システムの診断装置であって、状態診断手段は、起動停止の繰り返しごとに、停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度、再起動後の運転データのうちの電池セル温度、改質器温度、電池電流および連続運転時間を入力し、これらの入力データと入力される再起動後の電池電圧との関係を学習して再起動後の電池電圧を推定する電圧推定モデルを生成し、電圧推定モデルを用いて、現在の再起動後の運転データのうちの電池セル温度、改質器温度、電池電流および連続運転時間と、直前の前記停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度を入力して、現在の再起動後の電池電圧の推定値を求め、現在の再起動後の電池電圧の計測値と推定値との偏差が予め定めた基準値より大きければ、燃料電池システムの異常と判定することを特徴とする燃料電池システムの診断装置を提案する。
この場合において、状態診断手段は、さらに、停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度、これに続く再起動後の連続運転時間を入力し、これらの入力データと入力される再起動後の電池電圧との関係を学習して再起動後の電池電圧の補正量を算出する電圧補正量算出モデルを生成し、電圧補正量算出モデルを用いて、停止履歴データとこれに続く現在の再起動後の連続運転時間を入力して電池電圧の補正量を求め、現在の再起動後の電池電圧の計測値を補正量で補正し、補正された電池電圧の計測値と推定値との偏差が予め定めた基準値より大きければ、前記燃料電池システムの異常と判定するようにすることができる。
本発明は、また、起動停止を繰り返して運転される燃料電池システムの状態を表す複数項目の計測値からなる運転データが周期的に格納される運転データベースと、運転データベースから燃料電池システムの停止操作時および/または停止時間における運転データの履歴である停止履歴データを抽出する停止履歴データ抽出手段と、抽出された停止履歴データとこれに続く再起動後の運転データとに基づいて前記燃料電池システムの状態を診断する状態診断手段とを備えてなる燃料電池システムの診断装置であって、状態診断手段は、停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度、これに続く再起動後の連続運転時間を入力し、これらの入力データと入力される再起動後の電池電圧との関係を学習して再起動後の電池電圧の補正量を算出する電圧補正量算出モデルを生成し、電圧補正量算出モデルを用いて、停止履歴データとこれに続く現在の再起動後の連続運転時間を入力して電池電圧の補正量を求め、再起動後の電池セル温度、電池電流を含む現在の複数の運転データと、再起動後の電池電圧を補正量で補正した補正電池電圧とを入力して、これらの入力データの組をパターン認識による類似度に応じて複数のカテゴリに分類し、分類されたカテゴリが正常時に発生するカテゴリであれば前記燃料電池システムが正常と判定し、正常時に発生したことがないカテゴリであれば燃料電池システムが異常と判定することを特徴とする燃料電池システムの診断装置を提案する。
本発明によれば、燃料電池システムの停止操作時および/または停止期間の運転データである停止履歴データと再起動時の運転データとに基づいて再起動時の燃料電池システムの状態を診断するので、燃料電池が起動停止を繰り返して運転する場合でも、燃料電池の状態を高精度に診断できる。
次に、図1〜図9を参照して、本発明による燃料電池システムの診断方法および診断装置の実施例を説明する。
図1は、本発明による燃料電池システムの診断装置の実施例1の系統構成を示すブロック図である。
実施例1の燃料電池システムの診断装置は、燃料電池システム1の運転データベース2と、停止履歴データ抽出手段3と、状態診断手段4とからなる。
すなわち、燃料電池システム1の運転データベース2と、運転データベース2から燃料電池システム1の停止操作時および/または停止期間の運転データである停止履歴データを抽出する停止履歴データ抽出手段3とを有し、停止履歴データと再起動時の運転データとに基づいて再起動時の燃料電池システム1の状態を診断する状態診断手段4とからなる。
図2は、診断対象となる燃料電池システムの概要を示す図である。
燃料電池システム1は、都市ガスを燃料としたPEFC(固体高分子型燃料電池)である。燃料ガスは、改質器11によって水素H2に変換され、燃料電池セルスタック12に送られる。燃料電池セルスタック12には、改質器11から供給される水素の他に、水および空気が供給される。
燃料電池セルスタック12の内部では、水素と空気中の酸素O2とが反応し、電気エネルギーおよび水が生成する。本反応は、発熱反応であるので、発生した熱は、図示しない排熱回収装置で回収され、温水が生成する。発生した電気エネルギーは、直流であるから、インバータ13によって交流に変換され、需要家に供給される。改質器11および燃料電池セルスタック12には、各種センサが設置されており、温度、電圧、電流、流量などを計測している。
次に、運転データベース2について説明する。運転データベース2には、燃料電池システム1で計測された電池電圧、スタック温度など燃料電池システム1の状態を表す計測値が格納される。燃料電池システム1の状態を表す計測値には、「電池電圧」「電池セル温度」の他に「アノードガス湿度」「カソードガス湿度」「改質器温度」「電池電流」「連続運転時間」などがあり、これらの計測値は、1秒間隔で格納されている。
格納すると同時に、状態診断手段4にデータを送信するので、診断時に運転データベース2によって計測遅れが生じることはない。運転データベース2のデータの一部は、停止履歴データ抽出手段3に渡され、停止履歴データが抽出される。抽出された停止履歴データは、運転データベース2に格納される。なお、停止履歴データについては、停止履歴データ抽出手段3の説明の中で説明する。
次に、停止履歴データ抽出手段3について説明する。停止履歴データ抽出手段3では、運転データベース2から燃料電池システム1の停止履歴データを抽出する。停止履歴データとは、燃料電池システムの停止操作時および停止期間中の運転データおよびその特徴量である。
燃料電池の電圧が再起動時に変動する原因の1つは、燃料電池を停止操作および停止期間中に電池が置かれた環境によって電極が活性化することであると考えられる。
燃料電池スタックの停止法としては、例えば、スタックの内に残留する水素を消費するための模擬負荷を挿入した後、サービス負荷を切断し、その後に供給改質ガスを停止する方法や、サービス負荷の切断とともに窒素パージによってスタック内に残留水素を排除する方法など、幾つかの方法がある。
実施例1では、これらの停止方法に係わる条件パラメータとして「模擬負荷の挿入時間」「窒素パージ時間」「窒素流量」を抽出した。ただし、抽出するデータは、これらに限定されるものではなく、停止方法が異なる場合は、これらとは異なる操作条件を抽出してもよい。
停止期間中の運転データの特徴量として、本実施例1では、「停止時間」「停止期間平均セル温度」「停止期間最終セル温度」「停止期間平均湿度」「停止期間最終湿度」を抽出した。ただし、燃料電池システム1に水素濃度センサ、酸素濃度センサが設置されている場合は、上記特徴量に加えて、「平均水素濃度」「平均酸素濃度」を抽出してもよい。
次に、状態診断手段4について説明する。状態診断手段4は、適応共鳴理論(ART:Adaptive Resonance Theory)を用いた状態診断手法であり、前処理部41と、ARTネットワーク42と、判定部43と、制御部44とからなる。
前処理部41は、運転データベース2の運転データをARTネットワーク42の入力データに変換する。ARTネットワーク42は、多次元の入力データを類似度に応じて複数のカテゴリに分類する。判定部43は、ARTネットワーク42で分類したカテゴリの結果から燃料電池システム1の状態を判定する。制御部44は、状態診断手段4全体のデータの流れを制御するとともに、各構成要素の内部パラメータを設定する。
次に、状態診断手段4の動作の概要について説明する。状態診断手段4は、学習型の診断手段であり、動作モードには、学習モードと判定モードがある。本実施例1では、予め得られるデータが正常時のデータのみである場合について、各モードの動作を説明する。
学習モードは、オフライン処理であり、正常時に得られたデータをARTネットワーク42で分類し、正常時に発生するカテゴリの範囲を確定することが目的である。
まず、運転データベース2から学習データを抽出する。学習データには、現在の運転状態を示す計測項目と運転履歴情報が含まれる。学習データは、同一時刻のN次元のデータを1組として状態診断手段4に入力される。本実施例1では、M組のデータを学習データとした。
学習モードでは、このM組の学習データが前処理部41を通してARTネットワーク42にK回繰り返して入力される。ARTネットワーク42は、学習データが繰り返し入力されると、適切なデータの分類分けができるようになる。データの分類基準は、ARTネットワーク42内部のパラメータである重み係数として保存される。正常時に分類されたカテゴリの範囲は、判定部に渡され、異常検知の基準として使われる。
判定モードは、オンライン処理である。状態診断手段4には、学習データと同じ項目のデータが1組ずつオンラインで入力される。入力されたデータは、前処理部41を経由してARTネットワーク42に入力され、あるカテゴリに分類される。
判定部43では、分類されたカテゴリが正常時に発生するカテゴリと同じであれば、正常と判定する。しかし、正常時に発生したことがないカテゴリ、すなわち新規カテゴリが発生した場合は、燃料電池システム1の状態が変化したと判断し、異常と判定する。
本実施例1では、電圧データと運転履歴情報とが同時に入力されているので、「電圧の値は、正常時に取りうる値であっても、運転履歴と電圧の関係が正常時と異なる」という異常状態であっても検知することが可能となる。
なお、最初から異常時の運転データがある場合には、異常時の運転データも学習データとして使用し、異常時の運転データが分類されたカテゴリを異常判定の基準としてもよい。
次に、状態診断手段4の各構成要素について詳細に説明する。
前処理部41では、運転データベース2の運転データをARTネットワーク42の入力データに変換する。計測項目によって運転データの値の大きさがまちまちであるので、全ての計測項目Xi(1=1,2,…,n)を一定の範囲の値に正規化する。計測値Xiを、
α≦Xi≦1−α(i = 1,2,…,n)
で正規化した。ただし、0≦α<0.5である。ここでは、α=0.1とした。
前処理部41では、n次元のデータXiにその補数である1−Xiを追加し、2n次元のデータを作成する。この処理は、補数コーディングといわれる処理であり、ARTによるデータ分類で一般的になされる方法である。
ARTネットワーク42は、人間のパターン認識のアルゴリズムを模擬したモデルであり、多次元データを類似度に応じていくつかのカテゴリに分類する。ARTネットワーク42の具体的な構成およびアルゴリズムを以下に示す。
図3は、ARTネットワークの構成の一例を示す図である。
ARTネットワーク42の構成要素には、F0レイヤ421、F1レイヤ422、F2レイヤ423およびOrienting Subsystem424があり、4者は、相互に結合している。F1レイヤ422とF2レイヤ423とは、重み係数を介して結合しており、重み係数は、入力データが分類されるカテゴリの原型(プロトタイプ゜)を表している。
次に、ARTネットワーク42の動作について説明する。ARTネットワーク42に入力データが入力された場合のアルゴリズムの概要は、次のステップ1からステップ5のようになる。
ステップ1:F0レイヤ421により入力ベクトルの大きさが1になるように正規化され、ノイズが除去される。
ステップ2: F1レイヤ422に入力された入力データと重み係数との比較により、ふさわしいカテゴリの候補が選択される。
ステップ3:Orienting Subsystem424で選択したカテゴリの妥当性が、パラメータρとの比較により評価される。妥当と判断されれば、入力データはそのカテゴリに分類され、ステップ4に進む。妥当と判断されなければ、そのカテゴリはリセットされ、他のカテゴリからふさわしいカテゴリの候補が選択される(ステップ1の処理を繰り返す)。パラメータρの値を大きくすると、カテゴリの分類が細かくなり、ρを小さくすると、分類が粗くなる。
ステップ4:ステップ2で、全ての既存のカテゴリがリセットされると、新規カテゴリと判断され、新規カテゴリの代表ベクトルを表す新しい重み係数を生成する。
ステップ5:入力データがカテゴリJに分類されると、カテゴリJに対応する重み係数が更新される。
なお、ARTのアルゴリズムの詳細は、例えば、「G.A.Carpenter and S.Grossberg:”ART2:Self-Organization of stable category recognition codes for analog input patterns”,Applied Optics,Vol26,No23,(1987)」に記載されている。
次に、判定部43について説明する。判定部43では、ARTネットワーク42で分類したカテゴリの結果から、燃料電池システム1の状態を判定する。本実施例1では、学習データが正常データのみであるから、学習データを分類した際に発生したカテゴリ以外のカテゴリ(新規カテゴリ)が発生した場合、機器の状態が異常となっている可能性が高い。 ただし、測定誤差などの影響も考えられるので、異常検知する判断基準を10秒間毎の新規カテゴリ発生頻度を計算し、「発生頻度がX以上となる時間がY秒以上続く」と定義した。本実施例1では、X=0.2,Y=30としたが、例えば、発生頻度が高い場合には、より短い時間で異常と判定してもよい(例:X=0.5.Y=10)
次に、制御部44について説明する。制御部44の機能は、(1)内部パラメータの設定機能、(2)動作モード切替え機能、(3)データフロー制御機能の3つである。
内部パラメータ設定機能は、前処理部41、ARTネットワーク42、判定部43の内部パラメータを設定する機能である。例えば、前処理部41の正規化上下限値を決定するパラメータや判定部43の判定基準などを設定する。
動作モード切替え機能は、状態診断手段の動作モードを学習モードと判定モードとのいずれかに切替える。
データフロー制御機能は、学習モードおよび判定モードのそれぞれの動作モードにおいてデータフローを制御する。各モードのデータフローは、状態診断手段4の動作の説明で示した通りである。
次に、診断結果および本発明の効果について説明する。
図4は、電池電圧のトレンドデータの一例を示す図である。
この場合は、3回停止期間があり、1回目の停止履歴データ(停止履歴A)と2回目の停止履歴データ(停止履歴B)とは異なるが、2回目の停止履歴と3回目の停止履歴は、同じである。なお、ここでは、停止履歴データとは、停止条件である「模擬負荷の挿入時間」「窒素パージ時間」「窒素流量」および停止期間中の運転データの特徴量である「停止時間」「停止期間平均セル温度」「停止期間最終セル温度」「停止期間平均湿度」「停止期間最終湿度」である。
停止履歴A,Bともに過去に経験したことがあるデータであり、学習データとして使用されている。図4の例では、1回目および3回目の停止期間後、再起動時には、電池電圧がV0からV1に上昇している。また、2回目の停止期間後の再起動時には、電池電圧がV0からV2に上昇している。このような運転データの場合、従来の診断方法では、電池電圧がV0からV2の間を変動するのは、通常運転で起こりうる挙動であるとして、正常と診断されていた。
図5は、図4の電池電圧データを含む運転データをカテゴリに分類した結果を示す図である。
縦軸は、カテゴリの番号を表しており、破線の下の部分は、正常時の運転データ(学習データ)を分類したときに発生したカテゴリである。図5において、3回目の停止期間の前までの運転データは、学習時に発生したカテゴリと同じであるが、3回目の停止期間後には、学習データを分類したときに発生していないカテゴリ(新規カテゴリ)が発生している。これは、3回目の停止期間の後では、学習したデータにはない挙動が発生していることを意味している。
2回目の停止履歴データと3回目の停止履歴データは、全く同じであるが、電池電圧の値は、異なっている。すなわち、電池の特性が変化しており、なんらかの異常が発生している可能性が高い。
本実施例1では、このように、電池電圧の値は、これまでに取りうる値であっても、停止履歴データとの関係を考慮し、電池の特性変化を捕捉できる。
再起動時電圧が上昇する効果は、運転時間とともに低減されることが知られている。本実施例1では、状態診断手段4への入力データに「連続運転時間」が含まれている。
したがって、同程度の運転時間であっても、なんらかの異常により電圧の低下の度合いが異なる場合、ARTネットワーク42では、異なるカテゴリに分類され、状態が変化したことを検知することが可能となる。
以上のように、電圧の挙動自体は通常と同じであっても、停止履歴データや連続運転時間などとの関係が通常と異なる場合には、その変化を検知でき、異常を高精度に検知することが可能である。
図6は、本発明による燃料電池システムの診断装置の実施例2の系統構成を示すブロック図である。
本実施例2は、燃料電池システム1の運転データベース2と、停止履歴データ抽出手段3と、状態診断手段4bとからなる。
すなわち、燃料電池システム1の運転データベース2と、運転データベース2から燃料電池システム1の停止操作時および/または停止期間の運転データである停止履歴データを抽出する停止履歴データ抽出手段3と、運転データベース2に格納されている情報から正常な状態の電圧を推定する電圧推定モデル45を有し、推定された電圧と実際に計測された電圧とを比較し、再起動時の燃料電池システム1の状態を診断する状態診断手段4bとからなる。
実施例2が実施例1と異なるのは、状態診断手段4bのみである。したがって、状態診断手段4bを説明する。
状態診断手段4bは、電圧推定モデル45と異常診断部46とからなる。電圧推定モデル45は、運転データベース2に格納されている情報から正常な状態の電圧を推定する。
異常診断部46は、電圧推定モデル45で推定した電圧と実際に計測された電圧とを比較し、異常を診断する。
電圧推定モデル45では、運転データベース2に格納されている情報から正常な状態の電圧の値を推定する。利用する情報は、停止履歴データ抽出手段3で抽出した停止履歴データと現在の運転状態を示す計測項目とである。
停止履歴データは、実施例1で説明したように「停止時間」「停止期間セル温度」「停止期間湿度」などである。
現在の運転状態を示す計測項目は、「電池セル温度」「アノードガス湿度」「カソードガス湿度」「改質器温度」「電池電流」「連続運転時間」である。本実施例2では、これらの10項目を電圧推定モデルの入力項目とし、これらの値から電圧の正常値を推定した。推定に用いたモデルは、ニューラルネットワークである。
図7は、ニューラルネットワークの構造の一例を示す図である。
本ニューラルネットワークは、入力層、中間層、出力層の3層からなり、各層のノード間は重み係数で結合されている。入力層のノード数は、入力項目の数と同じ10であり、出力層のノード数は1つである。
次に、電圧推定モデル45の動作について説明する。このニューラルネットワークモデルは、入力層に入力データを入力すると、内部の重み係数を用いて演算し、出力層から電圧の推定値を出力する。
ただし、ニューラルネットワークは学習型モデルであるから、内部の重み係数の値は予め与えた学習データによって決定される。学習にはバックプロパゲーション法を用いた。具体的には次に示す通りである。
まず、予め学習データとして過去の運転データの中から、入力データと電圧データとの組をM組用意する。ニューラルネットワークの重み係数を初期値にした状態で、1組目の入力データを入力層に入力する。重み係数が初期値の状態では、入力したデータに対応する電圧偏差データと実際にニューラルネットワークの出力層から出力される値とには、偏差が生じる。
そこで、この偏差が小さくなるように、重み係数を修正する。この操作をM組のデータ全てに対してN回繰り返すと、ニューラルネットワークは、運転履歴情報と電圧との関係を学習できる。
この学習方法の詳細については、例えば、「The MIT Press, Neurocomputing Foundations of Research, 1988, pp318〜362」に記載されている。
このように過去の運転データから運転履歴情報と正しい電圧との関係を学習したニューラルネットワークに未学習の入力データを入力すると、そのときの電圧の値を推定することが可能となる。
なお、本実施例2では、電圧推定モデルとして、ニューラルネットワークを用いたが、重回帰式やARXモデルなどのそのほかの統計モデルを用いてもよい。
次に、異常診断部46について説明する。異常診断部46には、運転データベース2から電池電圧の計測値が入力され、電圧推定モデル45から電圧の推定値が入力される。異常診断部46は、両者の値を比較し、異常の有無を診断する。本実施例2では、両者の偏差が予め定めた基準値よりも大きければ、異常と判断する。
偏差の値により異常の程度が異なるので、異常の程度(軽故障,重故障など)毎に基準値を設け、異常の程度を含めた診断をすることも可能である。また、異常の種類により偏差の値が異なる場合は、異常の種類毎に基準値を設け、異常の種類を含めた診断をすることも可能である。
停止履歴データと現在の運転データとから電池電圧を推定すると、電池電圧を高精度で推定可能であり、本推定値と実測した電池電圧とを比較すると、異常を正確に診断することが可能となる。
図8は、本発明による燃料電池システムの診断装置の実施例3の系統構成を示すブロック図である。
本実施例3は、燃料電池システム1の運転データベース2と、停止履歴データ抽出手段3と、状態診断手段4と、電圧補正量算出手段5からなる。
すなわち、燃料電池システム1の運転データベース2と、運転データベース2から燃料電池システム1の停止操作時および/または停止期間の運転データである停止履歴データを抽出する停止履歴データ抽出手段3と、停止履歴データから再起動時の電圧補正値を算出する電圧補正量算出手段5と、電圧補正値と再起動時の運転データとに基づいて再起動時の燃料電池システム1の状態を診断する状態診断手段4とからなる。
実施例3が実施例1と異なるのは、電圧補正量算出手段5および状態診断手段4への入力データである。したがって、電圧補正量算出手段5および状態診断手段4への入力データを説明する。
電圧補正量算出手段5では、停止履歴データ抽出手段で抽出した停止履歴データと運転データベース2に記録されている「連続運転時間」とから、電圧補正量を算出する。電圧補正量とは、停止したことによる電圧の変動分であり、起動時に最も大きな値となる。ただし、この影響は時間とともに低下する傾向がある。
したがって、実施例3では、停止履歴データと「連続運転時間」から電圧補正量を推定する。ここではニューラルネットワークを利用して電圧補正量を推定した。入力データは停止履歴データである「停止時間」「停止期間セル温度」「停止期間湿度」「連続運転時間」の4項目であり、出力は電圧補正量である。ニューラルネットワークによる学習、推定方法は、実施例2で説明したので、説明は省略する。
状態診断手段4への入力データは、燃料電池システム1の状態を示す「電池セル温度」「アノードガス湿度」「カソードガス湿度」「改質器温度」「電池電流」と、「補正された電池電圧」である。これらをARTネットワーク42によってカテゴリに分類し、状態を判定する。「補正された電池電圧」は、実測された「電池電圧」から停止操作および停止期間の影響が除かれた値である。
したがって、状態診断手段4は、燃料電池システム1の停止履歴の影響を除いたデータでの診断が可能となる。
実施例3では、従来の方法において診断を困難にしていた停止期間の影響を電圧補正量算出手段5により予め除去できるので、燃料電池システムの状態を高精度に診断することが可能となる。
実施例2では、停止期間の影響による電池電圧の補正量のみを計算していたので、電池が経年劣化した場合、徐々にカテゴリが変化し、経年劣化の様子を捕捉できる。
一方で、異常診断システムとしては、経年劣化を除いた異常のみを検知したい場合がある。その場合、電圧補正量算出手段5に「電池のトータル使用時間」を入力すると、経年劣化も考慮した電圧補正量を算出することが可能となる。
経年劣化による電圧の低下量については、例えば、x[V]/1000時間というように予め分かっている場合がある。その場合は「電池のトータル使用時間」を入力としないニューラルネットワークで求めた電圧補正量に、経年劣化による電圧低下分を加えてトータルの電圧補正量を算出すればよい。このように経年劣化の影響を補正すると、経年劣化を除いた異常事象のみを検知することが可能となる。
図9は、本発明による燃料電池システムの診断装置の実施例4の系統構成を示すブロック図である。
本実施例4は、燃料電池システム1の運転データベース2と、停止履歴データ抽出手段3と、状態診断手段4bと、電圧補正量算出手段5とからなる。この電圧補正量算出手段5は、実施例3と同様のものである。
すなわち、燃料電池システム1の運転データベース2と、運転データベース2から燃料電池システム1の停止操作時および/または停止期間の運転データである停止履歴データを抽出する停止履歴データ抽出手段3と、停止履歴データから再起動時の電圧補正値を算出する電圧補正量算出手段5と、運転データベース2に格納されている情報から正常な状態の電圧を推定する電圧推定モデル45を有し、推定された電圧と電圧補正値とを比較し、再起動時の燃料電池システム1の状態を診断する状態診断手段4bとからなる。
実施例4が実施例2と異なるのは、電圧補正量算出手段5および状態診断手段4bへの入力データである。したがって、ここでは、状態診断手段4bへの入力データについて説明する。
状態診断手段4bへの入力は、燃料電池システム1の状態量である「電池セル温度」「アノードガス湿度」「カソードガス湿度」「改質器温度」「電池電流」「連続運転時間」と、「補正された電池電圧」とである。
前者の状態量は、電圧推定モデル45に入力される。電圧推定モデル45は、ニューラルネットワークにより電池電圧を推定する。推定された電池電圧は、異常診断部46に送られる。異常診断部46は、推定された電圧と「補正された電圧」との偏差に基づいて、電池の状態を診断する。診断方法は実施例2と同様であるので、説明を省略する。
実施例2では、停止履歴データおよび燃料電池システム1の状態量から電池電圧の推定値を求めている。これに対して、実施例4では、停止履歴データから電圧補正量を計算する部分と、燃料電池システム1の状態量から電圧の推定値を計算する部分とを分けている。 したがって、実施例4では、電池の状態を高精度に診断できるという実施例2の効果に加えて、停止履歴データから算出した電圧補正量の妥当性を検証しやすい。
電圧推定モデルには停止履歴データが入力されないので、モデルが単純化される。
本発明による燃料電池システムの診断装置の実施例1の系統構成を示すブロック図である。 診断対象となる燃料電池システムの概要を示す図である。 ARTネットワークの構成の一例を示す図である。 電池電圧のトレンドデータの一例を示す図である。 図4の電池電圧データを含む運転データをカテゴリに分類した結果を示す図である。 本発明による燃料電池システムの診断装置の実施例2の系統構成を示すブロック図である。 ニューラルネットの構成の一例を示す図である。 本発明による燃料電池システムの診断装置の実施例3の系統構成を示すブロック図である。 本発明による燃料電池システムの診断装置の実施例4の系統構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 燃料電池システム
11 改質器
12 燃料電池セルスタック
13 インバータ
2 運転データベース
3 停止履歴データ抽出手段
4 状態診断手段
4b 状態診断手段
41 前処理部
42 ARTネットワーク
43 判定部
44 制御部
45 電圧推定モデル
46 異常診断部
5 電圧補正量算出手段

Claims (8)

  1. 起動停止を繰り返して運転される燃料電池システムの状態を表す複数項目の計測値からなる運転データを周期的に入力し、前記運転データから前記燃料電池システムの停止操作時および/または停止時間における運転データの履歴である停止履歴データを抽出し、前記停止履歴データとこれに続く再起動後の前記運転データとに基づいて前記燃料電池システムの状態を診断する燃料電池システムの診断方法であって、
    起動停止の繰り返しごとに、前記停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度、前記再起動後の運転データのうちの電池セル温度、改質器温度、電池電流および連続運転時間を入力し、これらの入力データと入力される前記再起動後の電池電圧との関係を学習して再起動後の電池電圧を推定する電圧推定モデルを生成し、
    前記電圧推定モデルを用いて、現在の再起動後の運転データのうちの電池セル温度、改質器温度、電池電流および連続運転時間と、直前の前記停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度を入力して、現在の再起動後の電池電圧の推定値を求め、
    現在の再起動後の電池電圧の計測値と前記推定値との偏差が予め定めた基準値より大きければ、前記燃料電池システムの異常と判定することを特徴とする燃料電池システムの診断方法。
  2. さらに、前記停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度、これに続く前記再起動後の連続運転時間を入力し、これらの入力データと入力される前記再起動後の電池電圧との関係を学習して前記再起動後の電池電圧の補正量を算出する電圧補正量算出モデルを生成し、
    前記電圧補正量算出モデルを用いて、前記停止履歴データとこれに続く現在の前記再起動後の連続運転時間を入力して電池電圧の補正量を求め、
    現在の再起動後の電池電圧の計測値を前記補正量で補正し、補正された電池電圧の計測値と前記推定値との偏差が予め定めた基準値より大きければ、前記燃料電池システムの異常と判定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの診断方法。
  3. 起動停止を繰り返して運転される燃料電池システムの状態を表す複数項目の計測値からなる運転データを周期的に入力し、前記運転データから前記燃料電池システムの停止操作時および/または停止時間における運転データの履歴である停止履歴データを抽出し、前記停止履歴データとこれに続く再起動後の前記運転データに基づいて前記燃料電池システムの状態を診断する燃料電池システムの診断方法であって、
    前記停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度、これに続く前記再起動後の連続運転時間を入力し、これらの入力データと入力される前記再起動後の電池電圧との関係を学習して前記再起動後の電池電圧の補正量を算出する電圧補正量算出モデルを生成し、
    前記電圧補正量算出モデルを用いて、前記停止履歴データとこれに続く現在の前記再起動後の連続運転時間を入力して電池電圧の補正量を求め、
    前記再起動後の電池セル温度、電池電流を含む現在の複数の運転データと、前記再起動後の前記電池電圧を前記補正量で補正した補正電池電圧とを入力して、これらの入力データの組をパターン認識による類似度に応じて複数のカテゴリに分類し、
    分類されたカテゴリが正常時に発生するカテゴリであれば前記燃料電池システムが正常と判定し、正常時に発生したことがないカテゴリであれば前記燃料電池システムが異常と判定することを特徴とする燃料電池システムの診断方法。
  4. 前記停止履歴データは、さらに、停止操作時の模擬負荷挿入時間、窒素パージ時間、停止時セル温度、停止時水素濃度、停止時酸素濃度の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料電池システムの診断方法。
  5. 起動停止を繰り返して運転される燃料電池システムの状態を表す複数項目の計測値からなる運転データが周期的に格納される運転データベースと、前記運転データベースから前記燃料電池システムの停止操作時および/または停止時間における運転データの履歴である停止履歴データを抽出する停止履歴データ抽出手段と、抽出された前記停止履歴データとこれに続く再起動後の前記運転データとに基づいて前記燃料電池システムの状態を診断する状態診断手段とを備えてなる燃料電池システムの診断装置であって、
    前記状態診断手段は、起動停止の繰り返しごとに、前記停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度、前記再起動後の運転データのうちの電池セル温度、改質器温度、電池電流および連続運転時間を入力し、これらの入力データと入力される前記再起動後の電池電圧との関係を学習して再起動後の電池電圧を推定する電圧推定モデルを生成し、
    前記電圧推定モデルを用いて、現在の再起動後の運転データのうちの電池セル温度、改質器温度、電池電流および連続運転時間と、直前の前記停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度を入力して、現在の再起動後の電池電圧の推定値を求め、
    現在の再起動後の電池電圧の計測値と前記推定値との偏差が予め定めた基準値より大きければ、前記燃料電池システムの異常と判定することを特徴とする燃料電池システムの診断装置。
  6. 前記状態診断手段は、さらに、前記停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度、これに続く前記再起動後の連続運転時間を入力し、これらの入力データと入力される前記再起動後の電池電圧との関係を学習して前記再起動後の電池電圧の補正量を算出する電圧補正量算出モデルを生成し、
    前記電圧補正量算出モデルを用いて、前記停止履歴データとこれに続く現在の前記再起動後の連続運転時間を入力して電池電圧の補正量を求め、
    現在の再起動後の電池電圧の計測値を前記補正量で補正し、補正された電池電圧の計測値と前記推定値との偏差が予め定めた基準値より大きければ、前記燃料電池システムの異常と判定することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システムの診断方法。
  7. 起動停止を繰り返して運転される燃料電池システムの状態を表す複数項目の計測値からなる運転データが周期的に格納される運転データベースと、前記運転データベースから前記燃料電池システムの停止操作時および/または停止時間における運転データの履歴である停止履歴データを抽出する停止履歴データ抽出手段と、抽出された前記停止履歴データとこれに続く再起動後の前記運転データとに基づいて前記燃料電池システムの状態を診断する状態診断手段とを備えてなる燃料電池システムの診断装置であって、
    前記状態診断手段は、前記停止履歴データのうちの停止時間、停止期間セル温度、これに続く前記再起動後の連続運転時間を入力し、これらの入力データと入力される前記再起動後の電池電圧との関係を学習して前記再起動後の電池電圧の補正量を算出する電圧補正量算出モデルを生成し、
    前記再起動後の電池セル温度、電池電流を含む現在の複数の運転データと、前記再起動後の前記電池電圧を前記補正量で補正した補正電池電圧とを入力して、これらの入力データの組をパターン認識による類似度に応じて複数のカテゴリに分類し、
    分類されたカテゴリが正常時に発生するカテゴリであれば前記燃料電池システムが正常と判定し、正常時に発生したことがないカテゴリであれば前記燃料電池システムが異常と判定することを特徴とする燃料電池システムの診断装置。
  8. 前記停止履歴データは、さらに、停止操作時の模擬負荷挿入時間、窒素パージ時間、停止時セル温度、停止時水素濃度、停止時酸素濃度の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の燃料電池システムの診断装置。
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