JP4920396B2 - タッチパネル制御装置 - Google Patents
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タッチパネルにおいては、ユーザが、例えば自己の指でディスプレイの表面に触れるなどの簡単な操作で入力を行うことができる。
しかし、ユーザが手をついて操作すること(所謂手つき)による誤動作、複数点を同時に押下してしまうことによる誤動作、タッチパネルの上部電極と下部電極が経年変化等の要因で接触してしまうことによる誤動作などが発生することがある。
図1はこの発明の実施の形態1によるタッチパネル制御装置を示す構成図であり、図2はこの発明の実施の形態1によるタッチパネル制御装置のアナログ抵抗膜方式タッチパネルの構造を示す斜視図である。
また、図3はこの発明の実施の形態1によるタッチパネル制御装置を示す回路図である。
水平座標抵抗板であるX座標抵抗板2はX方向(タッチパネル制御装置の横方向)の一方の端部に、X方向と直交しているY方向(タッチパネル制御装置の縦方向)に延びている線状のプラス電極であるX+電極2aが形成され、他方の端部にY方向に延びている線状のマイナス電極であるX−電極2bが形成されている。
垂直座標抵抗板であるY座標抵抗板3はY方向の一方の端部にX方向に延びている線状のプラス電極であるY+電極3aが形成され、他方の端部にX方向に延びている線状のマイナス電極であるY−電極3bが形成されている。
押下座標検出部9は制御部4によりアナログ抵抗膜方式タッチパネル1と接続されている状態で、ユーザによりアナログ抵抗膜方式タッチパネル1が押下されて、X座標抵抗板2とY座標抵抗板3が接触すると、X座標抵抗板2とY座標抵抗板3の接触箇所を示すX座標とY座標を検出する処理を実施する。なお、押下座標検出部9は座標検出手段を構成している。
図4はこの発明の実施の形態1によるタッチパネル制御装置の制御部4の処理内容を示すフローチャートである。
制御部4は、ユーザがアナログ抵抗膜方式タッチパネル1を押下している座標を検出する場合、制御モードを座標検出モードに設定する(ステップST1)。
即ち、制御部4は、トランジスタ5〜8を制御して、押下座標検出部9をアナログ抵抗膜方式タッチパネル1と接続する。
この状態で、ユーザがアナログ抵抗膜方式タッチパネル1を押下して、上部電極であるX座標抵抗板2の任意の位置(ユーザの指が触れている位置)がY座標抵抗板3と接触すると、X座標抵抗板2とY座標抵抗板3のX方向の接触位置に応じた電圧がY座標抵抗板3を通して、押下座標検出部9のAD1端子に入力される。
押下座標検出部9は、AD1端子からX方向の接触位置に応じた電圧を受けると、その電圧をX座標に換算する。
この状態で、ユーザがアナログ抵抗膜方式タッチパネル1を押下して、上部電極であるX座標抵抗板2の任意の位置(ユーザの指が触れている位置)がY座標抵抗板3と接触すると、X座標抵抗板2とY座標抵抗板3のY方向の接触位置に応じた電圧がX座標抵抗板2を通して、押下座標検出部9のAD2端子に入力される。
押下座標検出部9は、AD2端子からY方向の接触位置に応じた電圧を受けると、その電圧をY座標に換算する。
即ち、制御部4は、トランジスタ5〜8をオフに設定して、押下座標検出部9をアナログ抵抗膜方式タッチパネル1から切り離すようにする。
静電容量検出部10は、制御部4から静電容量の検出指令を受けると、例えば、アナログ抵抗膜方式タッチパネル1のX座標抵抗板2を静電センサとして利用して静電容量を検出する(ステップST4)。
静電容量の検出方法には、チャージトランスファー方式、差動電流チャージ方式、リラクゼーションオシレータ方式などが存在するが、この実施の形態1では、外部抵抗が不要であり、静電センサを構成する電極を接続することで、静電容量の検出が可能なリラクゼーションオシレータ方式を用いるものとする。
まず、静電容量検出部10は、ユーザがアナログ抵抗膜方式タッチパネル1を操作していない未操作時の静電容量(ユーザが指をアナログ抵抗膜方式タッチパネル1に近づけていない時の静電容量)を検出する。
即ち、静電容量検出部10は、CHA端子からアナログ抵抗膜方式タッチパネル1のX座標抵抗板2に電流を流すことにより、X座標抵抗板2の電極2a,2bと図示せぬグランド間に形成される寄生容量C1に電荷の充電を行う。
静電容量検出部10は、電荷の放電により寄生容量C1の電圧が0Vになると、電荷の充電の開始から放電が完了するまでの経過時間t1を測定する。
静電容量検出部10は、経過時間t1を測定すると、上記の充放電を所定回数A(例えば、100回)だけ繰り返し、下記に示すように、充放電の経過時間t1を累積する。
T1=Σt1
ただし、ΣはA個のt1の総和を求める数学記号である。
即ち、静電容量検出部10は、CHA端子からアナログ抵抗膜方式タッチパネル1のX座標抵抗板2に電流を流すことにより、X座標抵抗板2の電極2a,2bと図示せぬグランド間に形成される寄生容量C1に電荷の充電を行う。
この場合、X座標抵抗板2の電極2a,2bとユーザの指との間にも容量C2が発生するので、全体の容量C3は、寄生容量C1と容量C2の合計量になる。
静電容量検出部10は、電荷の放電により寄生容量C1の電圧が0Vになると、電荷の充電の開始から放電が完了するまでの経過時間t2を測定する。
操作時の場合、全体の容量C3が容量C2の分だけ、未操作時より増加しているので、経過時間t2は、経過時間t1より長い時間になる。
静電容量検出部10は、経過時間t2を測定すると、上記の充放電を所定回数A(例えば、100回)だけ繰り返し、下記に示すように、充放電の経過時間t2を累積する。
T2=Σt2
ただし、ΣはA個のt2の総和を求める数学記号である。
また、静電容量検出部10は、上記の容量値の変化が所定の閾値TH2(ただし、TH1<TH2)以上であれば、アナログ抵抗膜方式タッチパネル1に対するユーザの手つきを認定する。
あるいは、静電容量検出部10がCHA端子からX座標抵抗板2及びY座標抵抗板3の両方に電流を流すことにより、X座標抵抗板2及びY座標抵抗板3の両方を静電センサとして利用するようにしてもよい。
図6はこの発明の実施の形態2によるタッチパネル制御装置を示す構成図であり、図7はこの発明の実施の形態2によるタッチパネル制御装置のマトリックス抵抗膜方式タッチパネルの構造を示す斜視図である。
また、図8はこの発明の実施の形態2によるタッチパネル制御装置を示す回路図である。
水平座標抵抗板であるX座標抵抗板12はY方向に延びている線状の電極Xn(n=1,2,・・・,N)がX方向に複数本配置されている。
垂直座標抵抗板であるY座標抵抗板13はX方向に延びている線状の電極Ym(m=1,2,・・・,M)がY方向に複数本配置されている。
トランジスタ15は制御部14によりONの状態にされると、X座標抵抗板12における電極X1,X2,・・・,XNをグランドに落とすスイッチング素子である。
トランジスタ16は制御部14によりONの状態にされると、Y座標抵抗板13における電極Y1,Y2,・・・,YMをグランドに落とすスイッチング素子である。
トランジスタ17は制御部14によりOFFの状態にされると、マトリックス押下座標検出部19のX座標検出部19aをX座標抵抗板12から切り離すスイッチング素子である。
アナログスイッチ18はX座標抵抗板12における電極X1,X2,・・・,XNを1つに結合するスイッチング素子である。
X座標検出部19aは制御部14によりマトリックス抵抗膜方式タッチパネル11と接続されている状態で、ユーザによりマトリックス抵抗膜方式タッチパネル11が押下されて、X座標抵抗板12とY座標抵抗板13が接触すると、X座標抵抗板12とY座標抵抗板13の接触箇所を示すX座標を検出する処理を実施する。
Y座標検出部19bはユーザによりマトリックス抵抗膜方式タッチパネル11が押下されて、X座標抵抗板12とY座標抵抗板13が接触すると、X座標抵抗板12とY座標抵抗板13の接触箇所を示すY座標を検出する処理を実施する。
なお、マトリックス押下座標検出部19は座標検出手段を構成している。
図9はこの発明の実施の形態2によるタッチパネル制御装置の制御部14の処理内容を示すフローチャートである。
制御部14は、ユーザがマトリックス抵抗膜方式タッチパネル11を押下している座標を検出する場合、制御モードを座標検出モードに設定する(ステップST11)。
即ち、制御部14は、マトリックス抵抗膜方式タッチパネル11が押下されている位置のX座標を検出する場合、トランジスタアレイ15をOFF、トランジスタアレイ16をON、トランジスタアレイ17をONに設定する。
この状態で、ユーザがマトリックス抵抗膜方式タッチパネル11を押下すると、上部電極であるX座標抵抗板12の何れかの電極Xn(ユーザの指が触れている位置にある電極)が、Y座標抵抗板13の何れかの電極Ymと接触する。
このとき、トランジスタアレイ16がONであるため、Y座標抵抗板13における全ての電極Y1,Y2,・・・,YMがグランド電位であり、ユーザの指が触れている位置にある電極Xnの電位もグランドに落ちる。
押下座標検出部9のX座標検出部19aは、電位がグランドに落ちている電極Xnを検出すると、その電極Xnが配置されている位置をX座標に換算する。
この状態で、ユーザがマトリックス抵抗膜方式タッチパネル11を押下すると、上部電極であるX座標抵抗板12の何れかの電極Xn(ユーザの指が触れている位置にある電極)が、Y座標抵抗板13の何れかの電極Ymと接触する。
このとき、トランジスタアレイ15がONであるため、X座標抵抗板12における全ての電極X1,X2,・・・,XNがグランド電位であり、ユーザの指が触れている位置にある電極Ymの電位もグランドに落ちる。
押下座標検出部9のY座標検出部19bは、電位がグランドに落ちている電極Ymを検出すると、その電極Ymが配置されている位置をY座標に換算する。
即ち、制御部14は、トランジスタアレイ15〜17をオフに設定して、マトリックス押下座標検出部19のX座標検出部19aをX座標抵抗板12から切り離すようにする。
静電容量検出部20は、制御部14から静電容量の検出指令を受けると、例えば、マトリックス押下座標検出部19のX座標検出部19aを静電センサとして利用して静電容量を検出する(ステップST14)。
まず、静電容量検出部20は、ユーザがマトリックス抵抗膜方式タッチパネル11を操作していない未操作時の静電容量(ユーザが指をマトリックス抵抗膜方式タッチパネル11に近づけていない時の静電容量)を検出する。
即ち、静電容量検出部20は、CHA端子からマトリックス抵抗膜方式タッチパネル11のX座標抵抗板12に電流を流すことにより、X座標抵抗板12の電極Xnと図示せぬグランド間に形成される寄生容量C1に電荷の充電を行う。
静電容量検出部20は、電荷の放電により寄生容量C4の電圧が0Vになると、電荷の充電の開始から放電が完了するまでの経過時間t3を測定する。
静電容量検出部20は、経過時間t3を測定すると、上記の充放電を所定回数B(例えば、100回)だけ繰り返し、下記に示すように、充放電の経過時間t3を累積する。
T3=Σt3
ただし、ΣはB個のt3の総和を求める数学記号である。
即ち、静電容量検出部20は、CHA端子からマトリックス抵抗膜方式タッチパネル11のX座標抵抗板12に電流を流すことにより、X座標抵抗板12の電極Xnと図示せぬグランド間に形成される寄生容量C4に電荷の充電を行う。
この場合、X座標抵抗板12の電極Xnとユーザの指との間にも容量C5が発生するので、全体の容量C6は、寄生容量C4と容量C5の合計量になる。
静電容量検出部20は、電荷の放電により寄生容量C4の電圧が0Vになると、電荷の充電の開始から放電が完了するまでの経過時間t4を測定する。
操作時の場合、全体の容量C6が容量C5の分だけ、未操作時より増加しているので、経過時間t4は、経過時間t3より長い時間になる。
静電容量検出部20は、経過時間t4を測定すると、上記の充放電を所定回数B(例えば、100回)だけ繰り返し、下記に示すように、充放電の経過時間t4を累積する。
T4=Σt4
ただし、ΣはB個のt4の総和を求める数学記号である。
また、静電容量検出部20は、上記の容量値の変化が所定の閾値TH2(ただし、TH1<TH2)以上であれば、マトリックス抵抗膜方式タッチパネル11に対するユーザの手つきを認定する。
あるいは、静電容量検出部20がCHA端子からX座標抵抗板12及びY座標抵抗板13の両方に電流を流すことにより、X座標抵抗板12及びY座標抵抗板13の両方を静電センサとして利用するようにしてもよい。
Claims (6)
- タッチパネル制御装置の横方向をX方向、上記タッチパネル制御装置の縦方向をY方向とするとき、
X方向の一方の端部にY方向に延びている線状のプラス電極であるX+電極が形成され、X方向の他方の端部にY方向に延びている線状のマイナス電極であるX−電極が形成されている水平座標抵抗板と、Y方向の一方の端部にX方向に延びている線状のプラス電極であるY+電極が形成され、Y方向の他方の端部にX方向に延びている線状のマイナス電極であるY−電極が形成されている垂直座標抵抗板とが所定の絶縁空隙を介して重合されているアナログ抵抗膜方式タッチパネルと、
上記アナログ抵抗膜方式タッチパネルが押下されて、上記水平座標抵抗板と上記垂直座標抵抗板が接触すると、上記水平座標抵抗板と上記垂直座標抵抗板の接触箇所を示す水平座標及び垂直座標を検出する座標検出手段と、
上記水平座標抵抗板又は上記垂直座標抵抗板の少なくとも一方を静電センサとして利用して、ユーザにより上記アナログ抵抗膜方式タッチパネルが操作される状況下において、ユーザの指が上記アナログ抵抗膜方式タッチパネルに近づけられている状態での静電容量を検出するとともに、ユーザにより上記アナログ抵抗膜方式タッチパネルが操作されない状況下であって、ユーザの指が上記アナログ抵抗膜方式タッチパネルに近づけられていない状態での静電容量を検出する静電容量検出手段と、
上記座標検出手段における座標検出処理及び上記静電容量検出手段における静電容量検出を制御する制御部とを備え、
上記制御部は、上記静電容量検出手段が静電容量を検出する際、上記座標検出手段を上記アナログ抵抗膜方式タッチパネルから切り離すことを特徴とするタッチパネル制御装置。 - 静電容量検出手段は、制御部の指示の下で、ユーザの指がアナログ抵抗膜方式タッチパネルに近づけられている状態での静電容量と近づけられていない状態での静電容量とを検出すると、近づけられている状態での静電容量と近づけられていない状態での静電容量との差分又は比が閾値以下であれば、上記アナログ抵抗膜方式タッチパネルの不良を認定することを特徴とする請求項1記載のタッチパネル制御装置。
- 静電容量検出手段は、制御部の指示の下で、ユーザの指がアナログ抵抗膜方式タッチパネルに近づけられている状態での静電容量と近づけられていない状態での静電容量とを検出すると、近づけられている状態での静電容量と近づけられていない状態での静電容量との差分又は比が閾値以上であれば、上記アナログ抵抗膜方式タッチパネルに対するユーザの手つきを認定することを特徴とする請求項1記載のタッチパネル制御装置。
- タッチパネル制御装置の横方向をX方向、上記タッチパネル制御装置の縦方向をY方向とするとき、
Y方向に延びている線状の電極がX方向に複数本配置されている水平座標抵抗板と、X方向に延びている線状の電極がY方向に複数本配置されている垂直座標抵抗板とが所定の絶縁空隙を介して重合されているマトリックス抵抗膜方式タッチパネルと、
上記マトリックス抵抗膜方式タッチパネルが押下されて、上記水平座標抵抗板と上記垂直座標抵抗板が接触すると、上記水平座標抵抗板と上記垂直座標抵抗板の接触箇所を示す水平座標及び垂直座標を検出する座標検出手段と、
上記水平座標抵抗板又は上記垂直座標抵抗板の少なくとも一方を静電センサとして利用して、ユーザにより上記マトリックス抵抗膜方式タッチパネルが操作される状況下において、ユーザの指が上記マトリックス抵抗膜方式タッチパネルに近づけられている状態での静電容量を検出するとともに、ユーザにより上記マトリックス抵抗膜方式タッチパネルが操作されない状況下であって、ユーザの指が上記マトリックス抵抗膜方式タッチパネルに近づけられていない状態での静電容量を検出する静電容量検出手段と、
上記座標検出手段における座標検出処理及び上記静電容量検出手段における静電容量検出を制御する制御部とを備え、
上記制御部は、上記静電容量検出手段が静電容量を検出する際、上記座標検出手段を上記マトリックス抵抗膜方式タッチパネルから切り離すことを特徴とするタッチパネル制御装置。 - 静電容量検出手段は、制御部の指示の下で、ユーザの指がマトリックス抵抗膜方式タッチパネルに近づけられている状態での静電容量と近づけられていない状態での静電容量とを検出すると、近づけられている状態での静電容量と近づけられていない状態での静電容量との差分又は比が閾値以下であれば、上記マトリックス抵抗膜方式タッチパネルの不良を認定することを特徴とする請求項4記載のタッチパネル制御装置。
- 静電容量検出手段は、制御部の指示の下で、ユーザの指がマトリックス抵抗膜方式タッチパネルに近づけられている状態での静電容量と近づけられていない状態での静電容量とを検出すると、近づけられている状態での静電容量と近づけられていない状態での静電容量との差分又は比が閾値以上であれば、上記マトリックス抵抗膜方式タッチパネルに対するユーザの手つきを認定することを特徴とする請求項4記載のタッチパネル制御装置。
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