JP4919256B2 - 循環水用塩素殺菌システム - Google Patents

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Description

本発明は、循環水用塩素殺菌システム、特に循環型の大浴場などに用いられる、塩化物イオンを含む温泉水などを電気分解して殺菌するシステムに関する。
温泉地などの公衆浴場やプールなどでは、水を効率良く使用するために、浴槽から取水して、濾過フィルタを通して浴槽へ戻す循環用水路を備えたものが広く用いられており(特許文献1参照)、こうした循環式の風呂ではレジオネラ菌などの雑菌が発生し易いために、塩素などで殺菌する必要がある。殺菌の方法としては、薬剤や薬液を循環路に注入することが最も一般的であるが、注入量によっては温泉水の本来の色や泉質を損なう可能性があり、そこで上記水路に設置した電気分解槽の上流側に塩化ナトリウムなどの塩化物を添加して電気分解により塩素を発生させる方法(特許文献1)が注目されている。
塩素殺菌後に水に残留する塩素の濃度としては、厚生労働省の指針として、概ね0.2〜0.4mg/L(ppm)と定められており、これよりも濃度が高過ぎると、塩素臭がしたり、皮膚に刺激があるなどの不都合を生じ、また濃度が低過ぎると、菌が繁殖し易く不衛生である。
そこで例えば図14に示す如く循環用の水路に設置された塩素発生用の電気分解槽の下流に塩素濃度計を設置して、電気分解槽から浴槽への往きの塩素濃度を測定し、この塩素濃度に基づき電気分解槽12への印加電圧をフィードバック制御することが行われている(特許文献2)。
特開2001−170638号 特開2000−093971号 特開2002−195627号
特許文献2の循環水用塩素殺菌システムは、公衆浴場の浴槽やプール等の水溜め部への往きの塩素濃度を制御対象として、フィードバック制御しているに過ぎない。しかしながら、公衆浴場などは人の出入りが多く、多数の人が同時に浴槽に入ると塩素の消費量も大となるので、往きの塩素濃度だけを制御していると、水溜め部内の塩素濃度を目標範囲に留めることが困難である。これに対して水溜め部内の塩素濃度を対象として、その塩素濃度に応じて制御しても良いが、この場合には、浴場内に塩素濃度計を、浴場外に電気分解槽をそれぞれ設置しなければならず、施工や配線の手間がかかる。
また、公衆浴場の浴槽やプールなどでは、他の利用者に比べて多人数である団体客が一度に入ったり、或いは連れ立って湯(又は水)からあがるような場合が少なくなく、そうなると浴槽等の水溜め部内の塩素濃度が短時間で急激に変化し易いという傾向がある。
このような環境の下では、単純に塩素濃度の測定値と設定値との偏差に応じて通常のPID制御を行うと、制御の安定性と速応性とのバランスをとることが難しいという問題を生ずる。即ち、速応性を重視して制御のパラメータを設定したときには、上記の如くたまたま団体客があって一時的に塩素消費量が急増したときに、例えば濃度変化の微分値に比例して制御装置の出力が必要以上に大きくなる可能性がある。こうしたことが繰り返し起こると、電気分解槽内の電極の損耗や電気分解槽から水溜め部への水路部分の腐食を早めるという不都合を生ずる。これに対して、反対に安定性を重視した制御パラメータ設定では、1日のうちその温泉施設などが混み合うときに利用者数の急増に対応できなくなってしまう。
そこで本発明は、水溜め部からの還り塩素濃度に基づいて、電気分解槽への出力を操作して水溜め部の塩素濃度を好適なレベルに制御するとともに、その操作量に経時的に変化可能な上限を設定することで塩素の過剰供給を防止し、塩素臭・皮膚への刺激・電極の損耗などを防止することができる循環水用塩素殺菌システムを提供することを目的とする。
第1の手段として、
複数人が同時に入ることが可能な大きさの水溜め部4と連続して、この水溜め部から取水して、殺菌用塩素発生用の電気分解槽12を経由して水溜め部4へ戻す水路6を有し、かつ
電気分解槽12の上流に設置した塩素濃度計10で電気分解槽12への還りの水の塩素濃度を測定し、この還り塩素濃度の測定値と予め設定した濃度の目標値との偏差に応じて電気分解槽12へ印加する電圧乃至電流を操作することにより、水溜め部4内の塩素濃度を目標濃度近傍に維持するように設計された制御部14を有する循環水用塩素殺菌システムであって、
上記制御部14は、予め設定された操作量のレンジ内で、電気分解槽12へ印加する電圧乃至電流の量を操作するように設けられ、その操作量レンジの上限値を経時的に変化させる機能を有し
上記制御部14は、上記操作量レンジの上限値が、上記還り塩素濃度の測定値に応じて、還り塩素濃度の低下により上昇し、かつ還り塩素濃度の増加により下降するように設け、
更に、この操作量レンジの上限値が、操作量レンジを設定しない場合の操作量に比べて還り塩素濃度の測定値の変化に対して緩やかに応答するように構成した
本手段では、水溜め部内の塩素濃度を目標範囲に維持しつつ、電気分解槽から水溜め部への往きの塩素濃度或いは電気分解槽への操作量(印加電圧又は電流)が過剰とならないように操作量レンジの上限値を設定している。操作量(出力量)にリミッタを課すときには、装置の性能に応じた固定された上限値を設定することが多いが、本発明では、水溜め部内の塩素濃度の制御を第1の目的とし、かつ電気分解槽への操作量や往きの塩素濃度が過剰とならないようにすることを第2の目的として、操作量レンジの上限値を経時的に可変としている。
大浴場などの水溜め部内の塩素濃度と、電気分解槽から水溜め部への水路部分内の往きの塩素濃度とでは、それら水溜め部内の水量と水路部分内の水量との多寡により、制御対象として、前者は制御量の操作量に対して敏感であり、後者は鈍いという傾向がある。従って例えば入浴者が一時的に急増するなどした場合に、往きの塩素濃度が過度に多くなってしまう可能性がある。そこで水溜め部内の塩素濃度の一時的な増減に対して制御装置が過剰に反応しないように操作量レンジに一定の制限を課している。
尚、本手段に係るシステムでは、温泉水の如く予め塩化物を含む水を使用してもよいが、水道水などに塩化物を注入しても良い。
「水溜め部」とは、公衆浴場などの浴槽やプールなどをいう。尚、複数人とは多数人であることを要せず、2人以上であれば足りる。尚、水溜め部内の塩素濃度の指針値は、公衆浴場などの浴槽では0.2〜0.4mg/Lであり、又、プールでは0.4〜1.0mg/Lである。
「還り塩素濃度」とは、水溜め部から電気分解槽へ向う水路内の塩素の濃度をいう。還り塩素濃度は塩素濃度計によりリアルタイムで測定すると良い。その測定時をtとし、また水溜め部から塩素濃度計までの水の移動時間(無駄時間)をΔtとすると、還り塩素濃度は、時刻t−Δtでの水溜め部内の塩素濃度と非常に高い相関を示す。
「操作」とは、電気分解槽へ印加する電圧又は電流を増減することをいう。尚、従来知られている如く、電気分解槽へ印加される電圧と電流とは比例する。即ち、電極間電流をI[A],電気分解槽内伝導率をS[S/m],電極間距離をL[m],電極間電圧をE[V]とすると、I=S×L×Eである。従って電圧及び電流の何れを操作量としても構わない。
「制御部」は、第1の機能として、水溜め部から電気分解槽への還り塩素濃度の測定値と設定値との偏差に応じて電気分解槽へ印加する電圧乃至電流の量を操作する。これ以外の制御方式としては、往きの塩素濃度の測定値と設定値との偏差に応じて制御を行い、かつその設定値を水溜め部内の塩素濃度に応じて調整することも考えられるが、水溜め部内の塩素濃度の変化に迅速かつ確実に対応するために還り塩素濃度に基づく制御を行っている。他の制御方式としては、水溜め部内の塩素濃度を制御対象とするときには、水溜め部内で塩素濃度を測定し、その測定値と設定値との偏差を制御装置にフィードバックして操作量を決定することが通常であるが、本出願人は、循環水路の特性を利用して還り塩素濃度に基づく制御方式を採用している。具体的な制御の仕組みとしては、通常のPID制御の他、ファジィ制御などをとることができる。
制御装置の第2の機能は、操作量レンジの上限値を設定することである。具体的には、第1の機能により設定された操作量が上限値以下であれば、その設定値を、また設定された操作量が上限値を超えるときには、その上限値を、電気分解槽への操作量として出力するように設計すれば良い。操作量レンジの上限値は、循環水路内の塩素濃度又は外乱情報の何れかに応じて、或いはその両者に応じて経時的に変化させることができるものとする。操作量レンジの上限値は、5V、10V、15Vのように予め定めた複数の固定値の間で、ステップ状に変化するように設計することができる。
尚、「上限値」という言葉は、電気分解槽への電流の向きが正である場合を想定しており、その向きが負の場合には「下限値」と読み替えるものとする。
また本手段では、制御部が還り塩素濃度に応じて出力する電圧・電流の上限値を、その還り塩素濃度によって調整している。もっとも操作量レベルの上限値が、操作量自体に比べて還り塩素濃度に対して緩やかに応答するようにして、制御の安定性及び速応性のバランスを採っている。
操作量レンジの上限値を、還り塩素濃度の測定値に比べて緩やかに応答させるためには、例えば操作量レンジの上限値が時間の経過とともに略ステップ状に変化するようにすれば良い。具体的には、後述の如く、複数の濃度の条件毎に操作量レンジの上限値候補として離散的な数値を割り当てたり、一定の時間サイクル毎に操作量レンジの上限値を設定したりすれば良い。
の手段は、第の手段を有し、かつ上記制御部14へ入力され得る塩素濃度の測定値の範囲を、制御の条件として、任意巾の複数の入力値レンジに分割するとともに、各入力値レンジに関連させて予め操作量レンジの上限値を定め、
制御部14へ逐次入力する塩素濃度の測定値毎に、対応する入力値レンジを選別し、
選別された入力値レンジに応じて、操作量レンジの上限値を設定するように、制御部14を構成している。
本手段では、一定条件の下で操作量レンジの上限値を離散的に切り替える、一種の条件制御の手法を採用している。具体的には制御部へ入力され得る塩素濃度の測定値の範囲を、例えば大・中・小の如く複数の入力値レンジに分割する。中レベルの入力値レンジは、水溜め部の種類に応じて望ましい塩素濃度の範囲(浴槽では0.2〜0.4mg/L)に対応させると良い。4つ以上の入力値レンジを設定しても良いが、それでは塩素需要量の大規模な変化に対してやや速応性に乏しくなる。
入力される変数が塩素濃度のみである場合には、各入力値レンジ毎に、操作量レンジの上限値として適当な候補値を予め定めておく。そして測定値が入力される度に、当該入力値に応じた入力値レンジを判定して、その入力値レンジについて定めた候補値を、操作量レンジの上限値として逐次設定すれば良い。
また、塩素濃度以外の量(例えば電極間電流)が入力される場合には、各量毎に入力値レンジを設定した場合には、各量の入力レンジの組み合わせ(例えば塩素濃度のレンジが大で電極間電流のレンジが小)毎に操作量レンジの上限値を定めれば良い。これについては実施形態の欄で更に述べる。
の手段は、第の手段を有し、かつ上記制御部14は、上記電気分解槽12への印加電圧乃至電流を、或る時間サイクル毎に設定した操作量レンジ内で上記還り塩素濃度に基づいて操作するように設計され、
或るサイクルの操作量レンジの上限値を、先行の時間サイクルの還り塩素濃度に基いて自動調整している。
通常のサイクル制御は、連続的な変数を離散化するための手段であるが、本手段では、操作量レンジの上限値として一定の時間サイクル毎に固定値を設定するためにサイクル制御の手法を採用している。
本手段における時間サイクルは、還り塩素濃度の急増・急減が一時的なものか否かを判別できる程度に長くとる必要があり、通常のサイクル制御のそれよりも遥かに長い時間となる。好適な時間サイクルは1分間程度である。
一般に、あるサイクルnでの水溜め部内の塩素濃度をd[mg/L]とし、利用者一人当りの塩素消費量をk[mg/min*人],利用者数をN[人]、電気分解槽内塩素発生係数をg[mg/min*A]、電気分解用電極電流をI[A]、水溜め部の容量をV[L]とし、1分を1サイクルとすると、一つ前のサイクルn−1での水溜め部内の塩素濃度dn−1[mg/L]との間には次の関係がある。
[数式1] d=dn−1−k×(N/V)+g×(I/V)
この数式1から或るサイクルでの水溜め部内の塩素濃度は、1つ前のサイクルでの塩素濃度と、利用者の人数と、電気分解用電極電流との3つの変数から予測できることが判る。本手段では、サイクルnでの塩素濃度への3つの変数の寄与のうち、サイクルn−1での塩素濃度の寄与が支配的である場合について、その塩素濃度で操作量レンジの上限値を決定することができる。一つのサイクルのある時点で塩素濃度が急増してもサイクル全体として塩素濃度があまり増えなければ、操作量レンジの上限値の上昇は抑制される。
の手段は、第の手段乃至第の手段の何れかを有し、かつ上記制御部14は、更に、電気分解槽12による塩素供給量の情報に基づいて、水溜め部4内での塩素需要量に対して塩素供給量が過剰である場合には操作量レンジの上限値を下げ、上記塩素需要量に対して塩素供給量が過少である場合には操作量レンジの上限値を上げるように調整している。
大浴場などの水を循環系で殺菌処理するシステムでは、一般的な循環回数は2回/h程度であり、その浴槽中の塩素濃度の変化が還り塩素濃度の測定値に現れるまでのタイムギャップ(遅れ時間)がかなり大きいという特色がある。従って、還り塩素濃度の一時的な増減に対して制御部が過剰な反応をしてしまうと、その修正に時間がかかり、その間に上述の如く塩素臭が発生し、或いは電極の損耗・水路の腐食を早めるなどの問題を生ずる。
そこで本手段では、還り塩素濃度の他に、塩素供給量に関する情報を用いて、よりきめ細かい制御を行うこととしている。具体的にいうと、還り塩素濃度のみに基づいて操作量レンジの上限値を調整するとすれば、濃度の入力値レンジが「高」、「中」、「低」の如く分けて、濃度が「高」のときには操作量レンジは「小」、濃度が「中」のときにはレンジも「中」、濃度が「低」のときにはレンジは「高」というように割り当てざるを得ない。しかしながら、例えば「操作量レンジ」が「中」のレベルのまま還り塩素濃度が「低」レベルとなった(塩素の供給不足となった)場合でも、そのなかには様々な状況が想定される。即ち実際の操作量が「中」の操作量レンジの内でかなり低くそのレンジのままで塩素供給の増加が見込めるような状況もある。後述のサイクル制御を例にとると、こうした状況では、その状況に至った後の次の1サイクルの間は「中」の操作量レンジを維持して、その結果に応じて操作量レベルを切り上げるか否か判断したようが良い。一度の水の循環時間(約30分)に比べて一回の時間サイクル(約1分)の方が遥かに短いので、そうしても制御の対応がひどく遅くなるということはない。その反対に実際の操作量が操作量レンジの上限値に達していて、この上限が塩素供給の障害となっている状況もある。このときは、その状況に陥った後の次のサイクルで直ちに操作量レンジを切り上げることが望ましい。本手段で述べる如く塩素供給量の情報を制御に加味することで様々な状況に適切に対応することが可能となる。
「塩素供給量の情報」とは、単位時間に電気分解槽が水路系に供給した塩素の量を算出するために用いられる情報をいい、電極間電流の他に、電気分解槽から水溜め部への往きの水の塩素濃度を含む。従来良く知られているように、電極間電流と電気分解槽で単位時間に発生する塩素の量とは、電荷の保存則により比例関係にある。また、単位時間に水中に発生する塩素の量と往きの塩素濃度とは、往きの塩素濃度をD[mg/L],還り塩素濃度をD[mg/L]、塩素発生量ΔG[mg/L]を、水溜め部から電気分解槽へ向かう流量をQ[L/min]とすると、D=D+ΔG/Qである。従って、電極間電流はそれ単独で、往きの塩素濃度は還り塩素濃度とともに用いて塩素供給量を算出することができる。
尚、塩素需要量は、還り塩素濃度と目標濃度との差から求めることができる。
の手段は、第の手段を有し、かつ上記塩素供給量の情報を、電気分解槽12から水溜め部4へ往く水の塩素濃度として、この往き塩素濃度を測定するための塩素濃度計36を、上記電気分解槽12から水溜め部4への送水用の水路部分に設置し、
更に、上記制御部14を、
予め与えた還り塩素濃度の設定値及び還り塩素濃度の測定値から往き塩素濃度を設定する1次制御部14aと、
この1次制御部から入力された往き塩素濃度の設定値及び往き塩素濃度の測定値から電気分解槽への印加電圧乃至電流を操作するように設けた2次制御部14bとで形成している。
本手段では、水溜め部内の塩素濃度を許容範囲内に維持するという制御の主たる目的と、往きの塩素濃度が過剰となることを防止するという従属的な目的とのバランスをとるために、カスケード制御の構成を採用している。この構成によれば、例えば塩素消費量の急増により還り塩素濃度が設定値を大幅に下回ったときに往き塩素濃度の設定値を急増させることができる。
もっとも本手段の手法のみでは、還り塩素濃度が一時的に大きく増減したり、或いは水溜め部内での塩素濃度の変化が還り塩素濃度に表れるまでの遅れ時間が大きいなどの問題点に十分に対処することができない。そこで第2制御部から電気分解槽へ印加する操作量について、既述の手法で操作量レンジの上限値を設定することもできる。この場合には、操作量レンジの上限値は、第2制御部が設定するようにすると良い。
の手段は、第1の手段を有し、かつ上記制御部14は、上記水溜め部4内での塩素需要量に影響する外乱情報を用いて、操作量レンジの上限値が塩素需要量の増加により上昇し、塩素需要量の減少により下降するように自動調整する機能を有している。
「塩素需要量に影響する情報」とは、水溜め部内の塩素を一定値に維持するために必要な情報であり、主として、水溜め部内での塩素消費量に関する情報と、水溜め部での水の得喪に関する情報とである。塩素消費量の情報とは、例えば塩素との反応物質を生成する外乱、特に浴槽などの水溜め部に入る利用者の人数に関する情報であり、実際にカウントした人数の他、その人数に関連する各種物理量(例えば浴槽等の水位変化)、及び時間帯毎に整理された過去の利用者のデータなどを含む。水の得喪に関する情報としては、水かさが減ったときに補給する水(無塩素水)の量や水溜め部から蒸発して失われる水の量などが該当する。
本手段では、塩素需要量に関する情報を外乱情報として、これに基づいて、この外乱の影響が塩素濃度に現れる前に操作量レンジの上限値を調整している。外乱による影響を先取りして制御に反映させるという点では、フィードフォワード制御と共通しているが、本手段においては、外乱の情報により塩素需要量の急増が予測されても、直ちに操作量(電圧乃至電流)を増加させるのではなく、その準備段階として操作量レンジの上限値を上げるだけであることを特徴とする。
本手段の外乱情報は、大浴場への入場者数の他に、過去の利用者数のデータなどを含み、不確定要素が多いものである。即ち、大浴場に多人数の利用者が入場しても、その全員が直ちに湯船に入るとは限らないし、過去の利用者のデータがそのまま現実の利用者の増減に結び付くとは限らない。従ってこうした外乱情報に応じて直ちに操作量を増加させると塩素供給が過剰となって一時的に塩素臭などを生ずる可能性がある。そこで操作量レンジの上限値を外乱情報で調整しているのである。
の手段は、第の手段を有し、かつ上記水溜め部4内での塩素需要量に影響する外乱情報を用いて操作量レンジの上限値を自動調整する機能として、
水溜め部4を設けた空間内の滞在者をカウントする計数手段16でカウントして、その滞在者数の増加により操作量レンジの上限値を上げ、滞在者数の減少により操作量レンジの上限値を下げるようにしている。
本手段では、塩素濃度の制御に対して外乱となる入場者数の増加を早い時点で制御に反映させることができる。
入場者数をカウントする手段としては、従来公知のように、赤外線センサで施設への人の出入りをカウントする対人赤外線センサ(特許文献3の図2参照)の他、施設への入場用の発券機又は改札機などを利用することができる。
の手段は、第の手段を有し、かつ記水溜め部4内での塩素需要量に影響する外乱情報を用いて操作量レンジの上限値を自動調整する機能として、
水溜め部4に設置した水位計20で測定した水位が急に増加したときには操作量レンジの上限値を上げ、水位が急に減少したときには操作量レンジの上限値を下げるようにしている。
本手段では、塩素と反応する汗や汚れなどの発生量の増減を水位の変動によりおおよそ推定して上限値の調整に反映させるものである。上述の利用者数に基づく調整とは汗などの汚れ物質の発生量を推定する点で共通するが、汗などの量は身体の大きさに左右されるので、単純に利用者数を基準とするよりも適切な調整が期待される。単に水位のみを測定対象とすると、浴槽などから水が溢れた場合に塩素消費量を正確に推測できなくなるため、その溢れ水を集水して計量し、水位の上昇分に換算して、この換算分を水位上昇の実測値に加える補正を行うと良い。
尚、水位の急変に操作量レンジの上限値をリンクさせたのは、水溜め部に新たに入った人の塩素消費が、全体としての塩素消費量に寄与する割合が大きいからである。
尚、本手段は、水溜め部に人が入ると水位が上昇し、水溜め部から人が出ると水位が下降するような配水形態に適用される。水溜め部から水をオーバーフローさせながら、補給水を供給する配水形態では適用する意味がない。
の手段は、第の手段を有し、かつ上記水溜め部4内での塩素需要量に影響する外乱情報を用いて操作量レンジの上限値を自動調整する機能として、
時間帯毎又は曜日毎の利用者数情報に応じて予め操作量レンジの上限値を昇降するようにしている。
一般に、温泉地等の利用者数は、一日のスケジュールのうちでは、夕方に最も多くなるが、夕食どきには減少したり、週間スケジュールでは土日や休日に増加するといった傾向が表れることが多い。本手段では、そうした傾向を踏まえて、利用者数が多くなると予測される時間帯や曜日には操作量レンジの上限値を大きくするように設定している。
更に温泉地の浴場などでは、深夜から早朝に亘る非営業時間帯は殺菌処理等の水処理装置を低出力運転とし、或いは営業開始前の立上げ時間に、低出力運転若しくは停止中に増加した雑菌を殺菌するために高出力とすることが行われており、これに応じて立上げの時間帯に操作量レンジの上限値を大とすることもできる。
10の手段は、第の手段、第の手段、又は第の手段のいずれかを有し、かつ上記水溜め部4内へ、その水位の低下に応じて補給水を供給するとともに、その補給水の水量を測定して、その補給水量の測定値の増加に応じて上記操作量レンジの上限値を増加するように構成している。
本手段では、補給水の給水による還り塩素濃度の低下を先取りして、その給水量の情報によるフィードフォワード制御を行っている。
第1の手段に係る発明によれば次の効果を奏する。
○還り塩素濃度に基づいて水溜め部4内の塩素濃度を制御するから、往きの塩素濃度の測定値と設定値との偏差に基づいてフィードバック制御をする場合と比べて、利用者数の急増などの外乱にいち早く対応して、迅速な制御が可能となる。
○還り塩素濃度に基づいて水溜め部4内の塩素濃度を制御するから、塩素濃度計を電気分解槽12付近の水路部分に設置することができ、施工が容易であり、また、塩素濃度計を水溜め部内に設けた場合の如く、その塩素濃度計が邪魔になることがない。
○操作量レンジの上限値を設定したから、水溜め部内の塩素濃度の一時的な増減により制御装置が過剰な反応をすることを抑制でき、塩素臭・皮膚への刺激などを阻止することはもちろん、電極の損耗や往きの水路部分の腐食をも防止できる。
またの手段に係る発明によれば、操作量レンジの上限値を還り塩素濃度に応じて自動調整するから、基本的には、その制御の論理式を記憶した制御部と、塩素濃度を測定する計器とからなる簡易な構成で、その制御を実現することができる。
の手段に係る発明によれば、制御の条件として、任意の巾の入力値レンジを定め、各入力値レンジに対応して操作量レンジの上限値の候補を予め設定したから、過去の制御データ等に応じて適切な数値を選択して柔軟に制御することができる。
の手段に係る発明によれば、サイクル制御の手法を使用して操作量レンジの上限値を逐次更新することができ、これにより安定性も確保できる。
の手段に係る発明によれば、還り塩素濃度の他に、塩素供給量の情報に基づいて制御を行うから、電極の損耗や電気分解槽から水溜め部への送水用の水路部分の腐食を有効に防止することができる。
の手段に係る発明によれば、カスケード制御の構成をとっているから、水溜め部内の塩素濃度を許容範囲内に維持するという制御の主たる目的と、往きの塩素濃度が過剰となることを防止するという従属的な目的とのバランスを適切にとることができる。
の手段に係る発明によれば、外乱情報に基づいて操作量レンジの上限値を調整するから、その外乱に対応して速応性のある制御を行うことができるとともに、その外乱情報から予想されるように塩素需要量がすぐに増大しない場合に塩素供給が一時的に過剰となって塩素臭を生ずることがない。
の手段に係る発明によれば、上記操作量レンジの上限値の調整方式として、水溜め部4を設けた空間内の滞在者をカウントする計数手段16でカウントして、その計数に応じて上限値を増減するから、後述の第9の手段に比べて早い時点でその変化を制御に反映させることができる。
の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
○上記操作量レンジの上限値の調整方式として、水溜め部4に設置した水位計20で測定した水位の急に増加したときには上限値を上げ、水位が急に減少したときには上限値を下げるようにしたから、塩素消費量に直接影響する外乱情報をフィードフォワード情報としていち早く制御に反映させることができる。
○水溜め部の施設への入場者数を計数する場合と比べ、水溜め部に入った時点での外乱情報であるから、その直後の塩素濃度の変化に直接連動して時間的に精度の高い制御を行うことができる。
○又、水位の変化は、水溜め部に入った利用者の身体の容積に対応しており、単なる利用者数と比べて、汗などの汚れ物質の発生量をより的確に反映していると考えられるから、数量的にも精度の高い制御を行うことができる。
の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
○上記操作量レンジの上限値の調整方式として、時間帯毎又は曜日毎の利用者数情報に応じて予め上限値を昇降するから、過去の使用実績に応じて信頼性の高い制御を行うことができる。
○上記操作量レンジの上限値の調整方式として、この上限値が、予め定めた複数の固定値の間で経時的に変化するように設計したから、その各固定値を、平常運転時、比較的利用客が少ない時、利用者が多い時、或いは朝方の立ち上げ時に対して、それぞれ経験的に適切な数値に設定して、効率的な制御をすることができる。
○例えば朝方の立ち上げ時には、いつも同じ程度の操作量(電極への印加電圧)を加えることで、同じ程度の殺菌時間で立ち上げ作業をすることができるので、設備を管理し易い。
10の手段に係る発明によれば、水溜め部への補給水の水量を外乱情報としてフィードフォワード制御を行うことができるので、水溜め部内の塩素濃度の変動を効果的に抑制することができる。
図1から図3は、本発明に係る殺菌システムの第1の実施形態を示している。
このシステムは、複数人用の大浴槽である水溜め部4と、この水溜め部から取水して、殺菌・濾過して戻す水路6とで形成する循環路2を有している。そして上記水路6には、上流から下流に向かって濾過・熱交換器8、塩素濃度計10、電気分解槽12が順次設置されている。また、図示はしないが水路の適所には流量計が設置されており、更に送水ポンプが付設されている。又、水路の傍らには、上記塩素濃度計10及び電気分解槽12に接続させて、電気分解槽の電源装置を兼ねた制御部14を設けている。この制御部は、制御のために必要な演算及び情報の記憶を行う機能を有するコンピュータを内蔵している。
塩素濃度計10は、従来公知のもので、流水中の塩素濃度をリアルタイムで測定できるように構成されている。この塩素濃度計10は、水溜め部4から電気分解槽12へ向う水路部分(第1水路部分)6aに、この水路部分内の還り塩素濃度を測定可能に設置されている。もっとも図示の塩素濃度計とは別に、電気分解槽12から水溜め部4へ向う水路部分(第2水路部分)6b内に、この水路部分内の往き塩素濃度を測定する塩素濃度計を設けても良いが、電気分解槽の電極間を流れる電解電流から往き塩素濃度を算出しても良い。塩素濃度計としては、ポーラログラフ式塩素濃度計を用いるとよい
電気分解槽12は、水槽中に電気分解用の電極を設置したものである。好適な電気分解槽の例は、本出願人が先に出願しているように(特願2005−089615),水路に対して着脱自在な円筒形の水槽内に、この水槽に対して同心状に複数の電気分解用の筒形電極を設置したものである。尚、電気分解槽の電気回線の適所には、図示しない電圧計及び電流計を設けると良い。電圧及び電解電流を測定することで、電気分解の性能を知ることができ、メンテナンス及び電極の寿命判定に利用することができるので、好適である。
制御部14は、塩素濃度計10で測定された還り塩素濃度に基づいて制御を行う。この制御部の基本的な機能は、上記還り塩素濃度に応じて水溜め部4内の塩素濃度を目標値に近づけるフィードバック制御である。即ち塩素濃度d(t)と目標値αとの偏差ε(t)に応じて、L[E]=G(s)×L[ε(t)]の如く操作量である電圧Eを決定する(但しG(s)は制御部の伝達関数、L[…]はラプラス量)。その目標値は、予め設定された目標濃度範囲(0.2〜0.4mg/L)で定めるとよい。
制御部の動作としては、PID動作をとるとよい。PID制御器の伝達関数は、G(s)=K×[1+{1/(T×s)}+T×s]で与えられるので(但しKは比例定数、Tは積分時間、Tは微分時間である)、その動作は次式で与えられる。
[数式2]E(t)=K×[ε+(T ー1×∫εdt+T×(dε/dt)]
従来公知の如く、3つのパラメータK、T、TのうちTを、塩素の消費量に対応して大きくなるように構成すれば、速応性の高い制御システムを構築できる。
本実施形態では、制御の方式としてサイクル制御を採用している。そのためには、従来公知の如くPID動作を次式の如く離散化して、この式に、任意の1のサイクル(n−1)での塩素濃度dn−1と目標値αとの偏差εを代入して、その次のサイクルnでの操作量を決定すれば良い。
[数式3]E=K×[ε+(T ー1×(Σεk=0〜n×ΔT+(T/ΔT)×(ε−εn−1)]
もっとも上記のdn−1に代えて既述数式1のd(=dn−1−k×(N/V)+g×(I/V))を用いて操作量を決定しても良く、そうすることで、操作量に入浴者数Nに応じた塩素消費量、及び電流量Iに応じた塩素生産量を反映させることができる。本実施形態では電流量Iに基づく補正のみを考慮し、入浴者数に関しては後の実施形態で述べる。
更に本発明の制御装置14は、電気分解槽12へ印加される電流乃至電圧が、0〜Imax乃至0〜Emaxの範囲で規定される操作量レンジの範囲におさまるように設計されている。この操作量レンジは、出力の上限を抑制する一種のリミッタの機能を有し、戻り塩素濃度から決定した当初の操作量が操作量レンジの上限値を超えないときには決定したその操作量を、また、その操作量が操作量レンジの上限値を超えるときにはその上限値を電気分解槽12へ出力するように設けられている。
上記操作量レンジの上限値は、時間サイクル毎にその時間サイクルの間一定の値として設定され、入浴者数の一時的な急増・急減に対して制御部14が過剰に応答しないように規制し、制御部14本来の制御構成(PID制御など)と相まって制御の安定性及び速応性のバランスをとるという機能を有する。時間サイクルの長さは、入浴者数などの外乱の変化が一時的なものかどうかを区別するのに十分な長さとする。例えば5〜10人程度の団体客が連れ立って浴場を退場した場合には、塩素の消費量は一旦減少するがその変化は一時的なものである。他方、温泉地の浴場などにおいて夕食の時間帯に入ると、ほぼ単調的かつ継続的な入浴者の減少が生ずる。この二つの利用者数の変動パターンを区別するためには、一般的には時間サイクルを、例えば30秒〜2分間程度、より好ましくは1分程度とすれば良い。
また、操作量レンジの上限値は、予め候補値として定めた固定値から適宜選択できるようにすると良い。その固定値の大きさは、この施設の通常の運転状態において、電極間電流が電極の損耗を生じないように、往きの塩素濃度が電気分解槽12から水溜め部4への送水用の水路部分を腐食させないように、設定すれば良い。具体的には、図2に示す如く低出力時用の小の上限値と、通常運転時用の中の上限値と、高出力時用の大の上限値との間で切替え可能としている。具体的には制御部14本来の出力範囲のうち、例えば0〜30%を小の操作量レンジに、0〜50%を中の操作量レンジに、0〜100%を大の操作量レンジにそれぞれ割り当てれば良い。
更に、制御装置14は、あるサイクルnにおける操作量レンジの上限値を、好ましくはその前のサイクルn−1での還り塩素濃度の測定値から決定するように設ける。もっとも前のサイクル中の一の測定値を基にすると、その測定時にたまたま塩素濃度が急変したときに信頼性に欠けるため、前のサイクル中の測定値の時間平均を用いることが望ましい。
上記構成において、送水ポンプを駆動すると、一定濃度の塩素を含む水溜め部4内の水は第1水路部分6aを介して電気分解槽12へ送水される。電気分解槽では、制御部14の制御の下で電気分解を行い、所定量の塩素を水中に発生させる。この水を第2水路部分6bを介して水溜め部4内へ戻すことで、水溜め部内の塩素濃度を維持している。電気分解槽の電気回路の一部には電流計が設置されており、この電流計で測定した電解電流(電気分解槽の電極間を流れる電流をいう)と、塩素濃度計10で測定した還り塩素濃度とを、それぞれ制御部14に伝達して、操作量レンジの上限値を調整している。
図3は、本システムにおける操作量レンジの調整による塩素濃度制御の流れを表すフローチャートである。上述のようにある時間サイクルにおける電解電流と還り塩素濃度とを測定し、これら測定値を、制御部14において予め記録された電流の基準範囲、及び塩素の目標濃度範囲[C<C<C]と比較して、次の3つのパターンに分類し、次の時間サイクルの操作量レンジを、(A)の場合には「大」に、(B)の場合には「小」に、(C)の場合では「中」に設定する。
(A)電解電流値が基準範囲より大きく、かつ還り塩素濃度がCより小さい場合
(B)電解電流値が基準範囲より大きく、かつ還り塩素濃度がC2より大きい場合、及び電解電流値が基準範囲より小さくかつ還り塩素濃度がC2より大きい場合
(C)上記A及びBの何れにも該当しない場合(≠AorB)
電流の基準範囲の取り方としてはいろいろ考えられるが、ここでは小及び中の操作量レンジのEmax(1), Emax(2)に対応する電解電流値を下方基準値I1,上方基準値I2として、このI1〜I2を基準範囲としたときについて考える。この(A)〜(C)の基準に従って、ある時間サイクルにおける各操作量レンジに対応する電流値と濃度との組み合わせに対して、次のサイクルの操作量レンジをまとめると、表1のようになる。
Figure 0004919256
(A)のケースは、水溜め部内での塩素消費量に電気分解槽での塩素発生量が追いつかない場合である。そのうちI=I2の場合は、現在のサイクルの操作量レンジが(中)であって、既にこのレンジの上限まで電流が供給されており、次のサイクルでは操作量レンジを(大)に切り替える必要がある。また、I>I2の場合には、現在のサイクルの操作量レンジ(大)であって、それでもなお塩素供給量が不足しており、従って次のサイクルでも操作量レンジ(大)に維持する必要がある。
(B)のケースは、例えば混雑時から利用者数が急減したために、塩素供給量と消費量とに一時的に大きなアンバランスが生じた場合である。こうした場合、通常のPID制御では上記アンバランスが解消されるまでの間に塩素が過剰に供給され、塩素臭が強くなることから、それを抑制するために、操作量レンジの上限値を最小に切り替え、ステップ状に電解電流を減少させるようにしている。
(C)のケースは、例えば混雑時から利用者数が急減しても、塩素供給量と消費量とのバランスがとれているか、或いはそのアンバランスの度合いが小さい場合であり、このときには通常のPID制御でも十分に塩素濃度を好適に制御することができる。
表1の制御例では、大・小の操作量レンジは、還り塩素濃度が目標濃度範囲から外れており、かつ電解電流が特に大きい場合に限定して適用され、それ以外は中の操作量レンジで対応するようにしているが、こうした設定は適宜変更することができる。更に塩素濃度や電解電流の各時間微分値の絶対値が一定以上であるときに操作量レンジの上限値を、(中)から(大)又は(小)に切り替えることができるように構成することもできる。
図4は、同図Aの如く時刻t=0に入浴者がステップ状に増大した場合において、同図Bに示す如く還り塩素濃度のみに基づいて通常のPID制御をしたときの動作(制御パターンI)と、同図Cに示す如く還り塩素濃度及び電解電流に基づいて制御したときの動作(制御パターンII)とをそれぞれ表している。図示例において、図4B、図4Cに示す如く大・中・小の操作量レンジの各上限値は、1.5V、1.0V、0.5Vである。又、図Aに示す如く還り塩素濃度は、時刻t=0での目標濃度範囲の下限である0.2Vであり、その後、利用者数の増大より一時的に急減する。従って制御パターンIの濃度レベルは、図4(B)の0.1〜0.3mg/Lであって表1の中のC以下乃至C1〜C2に相当し、また電解電流は、I<I又は <I<I2に相当する。故に表1に従うと、図4(B)に示す如く操作量レンジは(中)となる。制御パターンIIでは、濃度レベル及び電解電流値のレベルは制御パターンIとほぼ同様であるが、塩素濃度及び電解電流値に基づく制御をしているために、図4(C)に示す如く、t=2以後の電解電流値の立ち上がりが図4(B)と比べて急激に大となる。上記の如く電解電流の時間微分値を操作量レンジの調整に反映させると、図4(C)に破線で示す如くt=2以後に操作量レンジの上限値は、1.0から1.5に一旦切り替わり、再び1.0に戻る。この結果、時刻t=0での入浴者の急増による塩素濃度の減少傾向に対して、制御パターンIIでは、図4(A)に示す如く制御パターンIに比べ塩素濃度をいち早く元の状態に復帰させることができる。
図5は、同図Aの如く時刻t=0に入浴者がステップ状に減少した場合において、同図Bに示す如く還り塩素濃度のみに基づいて通常のPID制御をしたときの動作(制御パターンI)と、同図Cに示す如く還り塩素濃度及び電解電流に基づいて制御したときの動作(制御パターンII)とをそれぞれ表している。この場合、制御パターンIでは、操作量レンジの上限値は(中)で一定であるが、制御パターンIIでは図4の場合と反対にt=2から電解電流の落ち込みが急激となるので、t=2以後操作量レンジが1.0から0.5に一旦切り替わった後に1.0に復元する。従って図5(A)に示す如く、t=0の入浴者数の減少に対して、制御パターンIよりも制御パターンIIの方が早く対応することができる。
以下本発明の他の実施形態について説明する。これらの説明において、第1実施形態と同じ構成については、同一符号を付することで説明を省略する。
図6は、本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態では、上記制御部14を、第1制御部14aと第2制御部14bとからなるカスケード制御装置としている。
上記1次制御部14aは、予め与えた還り塩素濃度の設定値と、塩素濃度計10で測定した還り塩素濃度の測定値とから次の(a)及び(b)に従って往き塩素濃度を設定して、第2制御部14bへ出力する。
(a)還り塩素濃度の測定値が設定値よりも高いときには往き塩素濃度の設定値を下げる。(b)還り塩素濃度の測定値が設定値よりも低いときには往き塩素濃度の設定値を上げる。
上記2次制御部14bは、1次制御部14aから入力された往き塩素濃度の設定値と、塩素濃度計36で測定された往き塩素濃度の測定値とから電気分解槽12への印加電圧乃至電流を操作する。
本発明においては、塩素濃度計10,36で測定された還り塩素濃度及び往き塩素濃度の両方から操作量レンジの上限値を決定している。上記往き塩素濃度の測定値は、第1の実施形態の表1の制御方式中の電解電流値と同様に塩素供給量に関する情報であり、この情報を、還り塩素濃度による操作量レンジの調整に加味することで、表1の実施例と同様にきめの細かい制御を実現することができる。尚、操作量レンジの上限値の調整は制御部14のどこで行っても良いのであるが、1次制御部14aから往き塩素濃度の設定値とともに還り塩素濃度の測定値を第2制御部14bに出力し、第2制御部14bにて、上限値を決定することが望ましい。
尚、図6中、28はヘアーキャッチャー、30は送水ポンプ、32は濾過器、34は熱交換器である。
図7及び図8は、本発明の第3の実施形態を示している。本実施形態は、第1実施形態の電解電流値に代えて、水溜め部4の利用者数を測定するものである。即ち、ある時間サイクルn−1での塩素濃度dn−1及び利用者Nから、次の時間サイクルnの塩素濃度をd=dn−1−k×(N/V)と推定して既述数式3に代入すれば良い。
本実施形態の具体的な構成としては、図7に示す如く水溜め部4を設置した施設への入口の近くに、この施設に出入りする利用者の数をカウントする計数手段16を設置している。この計数手段は、従来公知の赤外線対人センサであり、当該施設への通り道のうちの施設に近いエリアSと遠いエリアSとにおける人の有無をチェックして、S→Sの順に信号を観測したときには入場と、S→Sの順に信号を観測したときには退場として、入場者数及び退場者数をそれぞれ計量するように構成している。これらの計数結果は制御部14へ送信される。
実施形態での制御の手順としては、図8に示す如く、利用者数が増加していて塩素濃度が低い場合には、操作量レンジの最大値を大、利用者数が減少していて塩素濃度が高い場合には、操作量レンジの最大値を小、それ以外の場合には操作量レンジの最大値を中とすれば良い。
図9乃至図12は、本発明の第4の実施形態を示している。本実施形態は、各操作量レンジの上限値の調整を、還り塩素濃度と、水溜め部4の水位で行うものである。
上記水溜め部4の底部には、第1水路部分6aが有する取水口を開口しており、また水溜め部4内には、水位計20が設置されている。更に水溜め部4の外側には、溢れ水の集水口22を穿設しており、この集水口を介して外部へ溢れ水を排水する。図11は、水溜め部4内の水位Hの経時的変化の説明図である。水溜め部4の水位は、水溜め部から蒸発する水蒸気などの量と、水溜め部4に供給される水の量との関係でゆっくりと増加・減少していると考えられるが、団体客が一度に水溜め部4に出入りするときには、その入浴客の身体の容積の総和に応じて、図9の時刻t=t、t、tの如く水位が変化する。この変化は急激に生ずるので、もともとの水溜め部の自然的変動と区別することができる。この水位の増減を、水溜め部から出入りした人のおおよその人数に換算して、第3の実施形態と同様に操作量を決定してもよく、また、塩素の消費量は入浴客の身体から出る汗などの量に対応しており、発汗量などは湯船に入った入浴客の身体の総容積に相関していると考えられるので、予め水位の変動と塩素消費量との関係を測定して、その相関関係をデータ化しておき、これに従って操作量を決定しても良い。
実施形態での制御の手順としては、図12に示す如く、水位計と水量計とで測定した実質水位が増加していて塩素濃度が低い場合には、操作量レンジの最大値を大、実質水位が減少していて塩素濃度が高い場合には、操作量レンジの最大値を小、それ以外の場合には操作量レンジの最大値を中とすれば良い。
次の表2は、本発明の第5の実施形態に用いるものである。この表は、一日のタイムスケジュールに沿って、本システムの作動状態及び過去の利用実績による利用者数(入浴者数に応じた操作量レンジの最大値の設定を表したものであり、本実施形態では、この表を制御部14に記憶しておき、これに応じて電気分解槽への印加電圧を操作する。
即ち、夜間などの営業時間外では、節エネルギーのために操作量レンジを小とする(場合によっては定常的な塩素殺菌を停止する)ものとし、立上げ時間は塩素濃度を上げるために操作量レンジを大とする。営業時間中は利用者数に応じて操作量レンジを調整すれば良い。温泉ホテルなどは午前6時台はいわゆる朝湯を浴びるために利用者数が多く、また、夕食の時間帯は利用者数が少なく、その前後は利用者数が多い。従ってこれに対応した操作量レンジとすると良い。こうした利用者数の変動はその施設の営業形態によって異なるため、各施設ごとに応じたタイムスケジュールを作成すれば良い。また、同じ施設でも曜日によって利用者数は異なるものと予想されるため、日ごとにタイムスケジュールを作成することができる。
Figure 0004919256
図13は、本発明の第6の実施形態を示している。本実施形態では、水溜め部4に対して補給水を供給するためのバッファタンク26を設け、その給水量を流量計24で計測するとともに、その計測値を制御部14に送信し、これに応じて電気分解槽12への印加電圧乃至電流を増減するように構成している。具体的には、一定の時間サイクルごとに補給水量を測定して、その水量の増減による塩素濃度の増減を打ち消すように、電気分解槽12への印加電圧乃至電流を増減すれば良い。
本発明の第1の実施形態に係る循環水殺菌システムの全体図である。 図1のシステムの操作量レンジの説明図である。 図1のシステムの制御の流れを示すフローチャートである。 図1のシステムの利用者数が急増したときの動作説明図である。 図1のシステムの利用者数が急減少したときの動作説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る循環水殺菌システムの全体図である。 本発明の第3の実施形態に係る循環水殺菌システムの一部拡大図である。 図7のシステムの制御の流れを示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る循環水殺菌システムの全体図である。 図9の殺菌システムの使用状態説明図である。 図9の殺菌システムにおける水位の経時的変動を示す説明図である。 図9のシステムの制御の流れを示すフローチャートである。 本発明の第6の実施形態に係る循環水殺菌システムの全体図である。 従来の循環水殺菌システムの概念図である。
符号の説明
2…循環路 4…水溜め部 6…水路 6a…第1水路部分 6b…第2水路部分
8…濾過・熱交換器 10…塩素濃度計 12…電気分解槽 14…制御部
16…計量手段 20…水位計 22…集水口 24…流量計 26…バッファタンク
28…ヘアーキャッチャ 30…送水ポンプ 32…濾過器 34…熱交換器
36…塩素濃度計

Claims (10)

  1. 複数人が同時に入ることが可能な大きさの水溜め部(4)と連続して、この水溜め部から取水して、殺菌用塩素発生用の電気分解槽(12)を経由して水溜め部(4)へ戻す水路(6)を有し、かつ
    電気分解槽(12)の上流に設置した塩素濃度計(10)で電気分解槽(12)への還りの水の塩素濃度を測定し、この還り塩素濃度の測定値と予め設定した濃度の目標値との偏差に応じて電気分解槽(12)へ印加する電圧乃至電流を操作することにより、水溜め部(4)内の塩素濃度を目標濃度近傍に維持するように設計された制御部(14)を有する循環水用塩素殺菌システムであって、
    上記制御部(14)は、予め設定された操作量のレンジ内で、電気分解槽(12)へ印加する電圧乃至電流の量を操作するように設けられ、その操作量レンジの上限値を経時的に変化させる機能を有し
    上記制御部(14)は、上記操作量レンジの上限値が、上記還り塩素濃度の測定値に応じて、還り塩素濃度の低下により上昇し、かつ還り塩素濃度の増加により下降するように設け
    更に、この操作量レンジの上限値が、操作量レンジを設定しない場合の操作量に比べて還り塩素濃度の測定値の変化に対して緩やかに応答するように構成したことを特徴とする循環水用塩素殺菌システム。
  2. 上記制御部(14)へ入力され得る塩素濃度の測定値の範囲を、制御の条件として、任意巾の複数の入力値レンジに分割するとともに、各入力値レンジに関連させて予め操作量レンジの上限値を定め、
    制御部(14)へ逐次入力する塩素濃度の測定値毎に、対応する入力値レンジを選別し、
    選別された入力値レンジに応じて、操作量レンジの上限値を設定するように、制御部(14)を構成したことを特徴とする、請求項記載の循環水用塩素殺菌システム。
  3. 上記制御部(14)は、上記電気分解槽(12)への印加電圧乃至電流を、或る時間サイクル毎に設定した操作量レンジ内で上記還り塩素濃度に基づいて操作するように設計され、
    或るサイクルの操作量レンジの上限値を、先行の時間サイクルの還り塩素濃度に基いて自動調整することを特徴とする、請求項記載の循環水用塩素殺菌システム。
  4. 上記制御部(14)は、更に、電気分解槽(12)による塩素供給量の情報に基づいて、水溜め部(4)内での塩素需要量に対して塩素供給量が過剰である場合には操作量レンジの上限値を下げ、上記塩素需要量に対して塩素供給量が過少である場合には操作量レンジの上限値を上げるように調整することを特徴とする、請求項乃至請求項の何れかに記載の循環水用塩素殺菌システム。
  5. 上記塩素供給量の情報を、電気分解槽(12)から水溜め部(4)へ往く水の塩素濃度として、この往き塩素濃度を測定するための塩素濃度計(36)を、上記電気分解槽(12)から水溜め部(4)への送水用の水路部分に設置し、
    更に、上記制御部(14)を、
    予め与えた還り塩素濃度の設定値及び還り塩素濃度の測定値から往き塩素濃度を設定する1次制御部(14a)と、
    この1次制御部から入力された往き塩素濃度の設定値及び往き塩素濃度の測定値から電気分解槽への印加電圧乃至電流を操作するように設けた2次制御部(14b)とで形成したことを特徴とする、請求項記載の循環水用塩素殺菌システム。
  6. 上記制御部(14)は、上記水溜め部(4)内での塩素需要量に影響する外乱情報を用いて、操作量レンジの上限値が塩素需要量の増加により上昇し、塩素需要量の減少により下降するように自動調整する機能を有する、請求項1記載の循環水用塩素殺菌システム。
  7. 上記水溜め部(4)内での塩素需要量に影響する外乱情報を用いて操作量レンジの上限値を自動調整する機能として、
    水溜め部(4)を設けた空間内の滞在者をカウントする計数手段(16)でカウントして、その滞在者数の増加により操作量レンジの上限値を上げ、滞在者数の減少により操作量レンジの上限値を下げるようにしたことを特徴とする、請求項記載の循環水用塩素殺菌システム。
  8. 上記水溜め部(4)内での塩素需要量に影響する外乱情報を用いて操作量レンジの上限値を自動調整する機能として、
    水溜め部(4)に設置した水位計(20)で測定した水位が急に増加したときには操作量レンジの上限値を上げ、水位が急に減少したときには操作量レンジの上限値を下げるようにしたことを特徴とする、請求項記載の循環水用塩素殺菌システム。
  9. 上記水溜め部(4)内での塩素需要量に影響する外乱情報を用いて操作量レンジの上限値を自動調整する機能として、
    時間帯毎又は曜日毎の利用者数情報に応じて予め操作量レンジの上限値を昇降するようにしたことを特徴とする、請求項記載の循環水用塩素殺菌システム。
  10. 上記水溜め部(4)内へ、その水位の低下に応じて補給水を供給するとともに、その補給水の水量を測定して、その補給水量の測定値の増加に応じて上記操作量レンジの上限値を増加するように構成したことを特徴とする、請求項、請求項、又は請求項の何れかに記載の循環水用塩素殺菌システム。
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