JP4919027B2 - 密封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、密封装置に係り、更に詳しくは、ヘリウム、窒素または水素等の透過性の高いガス等をシールするため、ゴム状弾性体製のリングパッキンとその高圧側に樹脂製のリングパッキンとを備えた密封装置に関する。
従来、圧力変動が小さい高圧ガスをシールするリングパッキンとしては、ゴム状弾性体製のOリング等(ゴムリング)が用いられている。しかし、ガスが急減圧されるような圧力変動が著しい使用条件下において、ゴムリングを用いた場合、使用に耐えられず発泡割れ(ブリスタ)が発生してしまう。
発泡割れのメカニズムとしては、ゴムリングの中には、透過性の高いヘリウム・窒素・水素等の高圧ガスが高圧状態(圧縮状態)で保持されており、環境の変化(例えば急減圧)でゴムリング内に保持されている圧縮状態の高圧ガスが急激に膨張して放出されようとする際に、ゴムリングがガスの膨張に追随できずに、亀裂が生じてしまうためと考えられている。
ゴムリングに発泡割れを生じさせないためには、例えばゴムリング内に保持されている高圧ガスを急速に放出させることである。つまり、ゴムリングをガス透過性の極めてよい材料に変更し、発泡割れが生じる前にゴムリング内に保持されているガスを放出させることであるが、シール機能の観点から考えると、ガス透過性の良い材料では十分なシール機能を保持しないことになるため、ガス透過性の良い材料を用いることは十分な対策となり得なかった。
そこで、例えば下記特許文献1では、急減圧等の環境の変化を抑制するため、ゴムリングが配設されたメインシール部の高圧側に、シールリップを有した略U字形状の樹脂リングが配設されたサブシール部を配設し、かつ略U字形状の樹脂リングの開口部をゴムリング側に向けて配設することで、急減圧時に樹脂リングのセルフシール効果で減圧速度を調整し、メインシール部に配設されているゴムリングの耐久性を向上することが提案されている。
しかし、樹脂リングは温度などの影響を受けてクリープ(永久変形)を起こすため、長時間の使用によりつぶされていることで、シールリップが減圧時に広がらずに元の状態に戻らないので、十分なセルフシール効果による減圧速度の調整を期待することができないという不具合点があった。また、ガスを十分にシールするためには樹脂リングをつぶす必要があることから、ゴムリングや樹脂リングを高荷重で組み付けることが必要となり、そのための設備が必要になり、配管等の製造工程でデメリットとなる虞があった。
また、上記従来技術は樹脂リングがシールリップタイプであることから、通常の加圧時にはシールリップが軸とハウジングの隙間にはみ出してしまい、結果シールリップが損傷して減圧防止機能を果たさなくなることがある。
特開2004−278576号公報
本発明は上記の不具合点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、減圧速度の調整機能を有する樹脂リングが長期間の使用によってもその機能を維持し、もって、メインシールに配設されているゴムリングの発泡割れを長期間に亙って防止することができる耐久性の優れた密封装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る密封装置は、互いに対向する二部材間で高圧ガスをシールする密封装置であって、前記二部材のうちの一の部材に開設された環状の第一取付溝内にゴム状弾性体製の第一リングパッキンが配設されているメインシール部と、前記メインシール部の高圧側で前記一の部材に開設された環状の第二取付溝内に樹脂製の第二リングパッキンが配設されているサブシール部とを備えた密封装置において、前記第二取付溝の溝底面に、低圧側から高圧側に向かって他の部材の周面との間隔が漸次狭まる方向に傾斜する第二テーパ状底面が形設され、前記樹脂製の第二リングパッキンは前記第二取付溝内にて軸方向に移動可能とされていることを特徴とするものである。
また、請求項2乃至5に係る密封装置は、前記第二リングパッキンの断面形状が矩形形状、または溝底側周面に前記第二テーパ状底面に対向する第二テーパ状周面が形設されている多角形状である、または、前記第二リングパッキンの外径が前記他の部材の周面の内径より大きい、または、前記第二リングパッキンの高圧側側面の径方向寸法が前記第二取付溝の高圧側側壁面の高さより大きい、または、前記第二リングパッキンに前記第二テーパ状周面が形設されている場合には前記第二テーパ状周面のテーパ角が前記第二テーパ状底面のテーパ角より小さいことを特徴とするものである。
また、請求項6乃至8に係る密封装置は、前記メインシール部の第一取付溝内であって前記第一リングパッキンより低圧側に第一バックアップリングが配設されていることを特徴とするものである。この場合に、更に、前記第一取付溝の溝底面に高圧側から低圧側に向かって漸次他の部材の周面との間隔が狭まる方向に傾斜する第一テーパ状底面が形設され、前記第一バックアップリングの溝底側周面に前記第一テーパ状底面に対向する第一テーパ状周面が形設されていてもよい。なお、前記第一バックアップリングは、低圧側に配設されている硬質材製の低圧バックアップリングと高圧側に配設されている軟質材製の高圧バックアップリングとからなるものであってもよい。
また、請求項9乃至11に係る密封装置は、前記メインシール部の低圧側で前記一の部材に開設された環状の第三取付溝内に低温性に優れたゴム状弾性体の第三リングパッキンが配設されている第三シール部が併設されていることを特徴とするものである。更に、前記第三シール部の第三取付溝内であって前記第三リングパッキンより低圧側に第三バックアップリングが配設されていてもよい。この場合には、前記第三取付溝の溝底面に高圧側から低圧側に向かって漸次他の部材周面との間隔が狭まる方向に傾斜する第三テーパ状底面が形設され、前記第三バックアップリングの溝底側周面に前記第三テーパ状底面に対向する第三テーパ状周面が形設されていてもよい。
また、請求項12及び13に係る密封装置は、前記第二取付溝に形設されている前記第二テーパ状底面は、高圧側ほど大きいテーパ角で形成されている複数段テーパである、若しくは曲面であることを特徴とするものである。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、上記構成を備えた本発明の請求項1に係る密封装置においては、サブシール部における第二取付溝の溝底面に、低圧側から高圧側に向かって他の部材の周面との間隔が漸次狭まる方向に傾斜する第二テーパ状底面が形設され、樹脂製の第二リングパッキンがこの第二取付溝内にて軸方向に移動可能とされているために、ガス圧力低下時に第二リングパッキンが第二テーパ状底面を上る方向である高圧側に移動しガスの流路を狭くするので、急減圧を抑制することができる。よって、メインシール部に配設されている第一リングパッキンの発泡割れを防止し、メインシール部の耐久性を向上することができる。
また、請求項2に記載のように第二リングパッキンの断面形状が矩形形状、または溝底側周面に前記第二テーパ状底面に対向する第二テーパ状周面が形設されている多角形状である場合、上記効果を発揮させるのにより好適である。また、上記したように樹脂製の第二リングパッキン(樹脂リング)がシールリップタイプであると通常の加圧時にシールリップが軸とハウジングの隙間にはみ出して損傷する虞があるが、本発明では、第二リングパッキンの断面形状が矩形形状または多角形状とされているために、このようなはみ出し現象を生じることがない。したがって、シールリップのはみ出しによる破損を防止し、もって減圧防止機能を長期間に亙って維持することが可能となる。更に、請求項3に記載のように第二リングパッキンの外径が他の部材の周面の内径より大きい場合に、第二リングパッキンが樹脂で成形されていることにより永久変形してしまうが、永久変形してもガス減圧時には第二リングパッキンが第二テーパ状底面を上る方向に移動してガスの流路を狭くするので、長期間に亙って上記効果を維持することができる。
また、請求項4に記載のように第二リングパッキンの高圧側側面の径方向寸法が前記第二取付溝の高圧側側壁面の高さより大きい場合には、第二リングパッキンの高圧側側面と第二取付溝の高圧側側壁面との間に隙間が形成されることになるので、熱サイクルや長時間の使用により第二リングパッキンが永久変形しても第二テーパ状底面を上る方向に移動するので、隙間がなくなるまで高圧側に移動できるので上記効果を長期間に亙って維持することができる。また、請求項5に記載のように第二リングパッキンに形設されている第二テーパ状周面のテーパ角が第二テーパ状底面のテーパ角より小さい場合には、減圧時に第二リングパッキンが第二テーパ状底面を上る方向に移動してガスの流路を狭くするのにより好適である。
また、請求項6に記載のようにメインシール部の第一取付溝に前記第一リングパッキンより低圧側に第一バックアップリングが配設されていると、上記効果に加えて第一リングパッキンの低圧側へのはみ出しを防止することもことができ、請求項7に記載のように第一取付溝の溝底面に第一テーパ状底面が形設され、第一バックアップリングの溝底側周面に第一テーパ状周面が形設されていると、第一バックアップリングは、永久変形したときでも第一テーパ状底面を上る方向に移動するので、第一リングパッキンの低圧側へのはみ出しの防止を長期間に亙って維持することができる。更に、請求項8に記載のように第一バックアップリングが低圧側に配設されている硬質材製の低圧バックアップリングと高圧側に配設されている軟質材製の高圧バックアップリングとからなる場合には、硬質材製の低圧バックアップリングで第一リングパッキンの低圧側へのはみ出しの防止と共に傷付きを防止することができ、更に硬質材製の低圧バックアップリングで軟質材製の高圧バックアップリングの低圧側へのはみ出しも防止することができる。
また、請求項9乃至11に記載のようにメインシール部の低圧側に低温性に優れたゴム状弾性体の第三リングパッキンが配設されている第三シール部が併設されていると、上記効果に加えて更にシール性を向上することができ、特に低温時における高圧ガスのシール性を向上することができる。しかも第三バックアップリングが配設されていると第三リングパッキンの低圧側へのはみ出しを防止することができ、更に、第三取付溝に第三テーパ状底面が形設されていると、第三バックアップリングが永久変形してもバックアップリングの効果を長期間に亙って維持することもできる。
また、請求項12ないし13に記載のようにサブシール部の第二テーパ状底面が高圧側ほど大きいテーパ角で形成されている複数段テーパである場合、または曲面で形成されている場合には、ガス圧力低下時に第二リングパッキンが高圧側に移動してガスの流路を狭くし急減圧を抑制するのに、より好適である。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示して説明する。ただし、この発明の範囲は、特に限定的記載がないかぎりは、この実施の形態に記載されている内容に限定する趣旨のものではない。
第一実施形態:
図1は、本発明の第一実施形態に係る密封装置の要部断面図を示している。この密封装置1は、他の部材であるハウジング2に設けられた軸孔と、その軸孔の内周に挿通される一の部材である軸3との間の環状空間に装着されるもので、メインシール部10とサブシール部30とを備えている。
メインシール部10は、軸3の外周面に設けられた第一取付溝11内に配設された第一リングパッキン20と、第一リングパッキン20より低圧側Lに配設された第一バックアップリング22とを備えている。
第一取付溝11の溝底面には、高圧側Hの側壁面12から低圧側Lに向かってハウジング2の周面2aと平行な平行底面13と、平行底面13の低圧側L端部から低圧側Lの側壁面14に向かってハウジング2の周面2aとの間隔が狭くなる方向に傾斜する第一テーパ状底面15とで形設されている。
第一リングパッキン20は、ゴム状弾性体で成形されていて、自由状態では断面が略円形のOリングであり、第一取付溝11に装着された状態では、ハウジング2の周面2aと第一取付溝11の平行底面13とで径方向に圧縮されて楕円形状となり、その反発力で高圧側Hと低圧側Lとに仕切っている。
第一バックアップリング22は、硬質材であるナイロン等の樹脂等で成形されていて低圧側Lに配設される低圧バックアップリング23と、軟質材であるPTFEの樹脂で成形されていて第一リングパッキン20の低圧側であって低圧バックアップリング23の高圧側に配設される高圧バックアップリング24とからなる。低圧バックアップリング23は、円筒形状をしていて、断面形状における側面23a,23bは、高圧側Hおよび低圧側L共にハウジング2の周面2aと直交する面を形成し、低圧側側面23bの径方向寸法は第一取付溝11の低圧側L側壁面14の高さより大きく設定されている。また、高圧バックアップリング24は、円筒形状をしていて、断面形状における側端面24a,24bは、高圧側Hおよび低圧側L共にハウジング2の周面2aと直交する面を形成し、低圧側側面24bの径方向寸法は低圧バックアップリング23の高圧側側面23aの径方向寸法と略同じ大きさに設定されている。
更に、低圧バックアップリング23の溝底側周面23cは、第一取付溝11の第一テーパ状底面15に対向し、第一テーパ状底面15のテーパ角と略同じテーパ角を有する同方向に傾斜した第一テーパ状周面25であり、反対側の外周面23dは、ハウジング2の周面2aに対向した平行周面26である。高圧バックアップリング24の溝底側周面24cは、第一取付溝11の第一テーパ状底面15に対向し、第一テーパ状底面15のテーパ角と略同じテーパ角を有する同方向に傾斜した第一テーパ状周面25であり、反対側の外周面24dは、ハウジング2の周面2aに対向した平行周面26である。
サブシール部30は、軸3の外周面に設けられた第二取付溝31内に配設された第二リングパッキン40を備えている。第二リングパッキン40は、第二取付溝31内にて軸方向に移動可能とされている。
第二取付溝31の溝底面には、低圧側Lの側壁面32から高圧側Hに向かってハウジング2の周面2aと平行な平行底面33と、平行底面33の高圧側H端部から高圧側Hの側壁面34に向かって漸次ハウジング2の周面2aとの間隔が狭くなる方向に傾斜する第二テーパ状底面35とが形設されている。
第二リングパッキン40は、PTFE若しくはナイロン等の樹脂等、またはこれらの複合材で成形されていて、溝底側周面40cには後述する第二テーパ状周面41が形成されている断面形状が五角形状をしており、断面形状における高圧側側面40aおよび低圧側側面40b共にハウジング2の周面2aと直交する面を形成し、第二リングパッキン40の高圧側側面40aの径方向寸法は第二取付溝31の高圧側H側壁面34の高さより大きく設定されていて、高圧側側面40aと第二取付溝31の高圧側H側壁面34との間に軸方向間隙gが設けられている。また、第二リングパッキン40の外径は、ハウジング2の周面2aの内径より大きく設計されているので、サブシール部30がハウジング2と軸3との間に装着されたときには、第二リングパッキン40は径方向に圧縮される。なお、軟質材であるPTFE等の樹脂、若しくは硬質材であるナイロン等の樹脂のいずれを選択するかは、減圧速度の観点からは、速度を遅くしたい場合にはPTFE等の軟質材を選択し、速度を速くしたい場合にはナイロン等の硬質材を選択するのがよい。また、耐圧性の観点からは、ガス圧が高い場合にはナイロン等の硬質材を選択し、ガス圧が低い場合にはPTFE等の軟質材を選択するのがよい。
更に、第二リングパッキン40の溝底側周面40cは、低圧側側面40bから高圧側Hに向かってハウジング2の周面2aと平行な平行周面42と、平行周面42の高圧側H端部から高圧側側面40aまで第二取付溝31の第二テーパ状底面35に対向し、第二テーパ状底面35のテーパ角βより小さなテーパ角αを有する同方向に傾斜した第二テーパ状周面41とからなり、反対側の外周面40dは、ハウジング2の周面2aに対向した平行周面42である。
上記のように構成されたメインシール部10とサブシール部30とを備える本発明の密封装置1が同心で組付けられたハウジング2と軸3との間に装着されたとき、第二取付溝31の溝底面には低圧側Lから高圧側Hに向かってハウジング2の周面2aとの間隔が漸次狭まる方向に傾斜する第二テーパ状底面35が形設されているので、高圧ガス印加時は、第二リングパッキン40が第二テーパ状底面35を下る方向で低圧側Lに移動するので、ガスを速やかに流すことが可能となる。また逆に、高圧ガスの圧力が低下するときには、第二リングパッキン40が第二テーパ状底面35を上る方向で高圧側Hに移動してガス流路を狭くするので、ガスの急減圧を抑制することが可能となる。特に、本実施形態のように第二リングパッキン40に形設されている第二テーパ状周面41のテーパ角αが第二取付溝31の第二テーパ状底面35のテーパ角βより小さく設定されているときは、ガス流路を狭くするのにより好適となる。
また、本実施形態においては特に、第二リングパッキン40のシール性を確保するために第二リングパッキン40の外径をハウジング2の周面2aの内径より大きくして第二リングパッキン40を圧縮変形させているが、熱サイクル(低温と高温とへの相互切り替え)及び長時間の使用により永久変形しても減圧時には第二テーパ状底面35を上る方向に移動してガスの流路を狭くするので長期間に亙って維持することが可能となる。特に、第二リングパッキン40の高圧側側面40aの径方向寸法が第二取付溝31の高圧側H側壁面34の高さより大きく設定され、高圧側側面40aと高圧側H側壁面34との間に間隙gが設けられると、この間隙gがなくなるまで長期間に亙って上記効果を維持することが可能となる。
更に、メインシール部10の第一リングパッキン20の低圧側Lにはバックアップリング22が配設されているので、高圧ガス印加時に第一リングパッキン20が低圧側Lにはみ出すのを防止することが可能となる。特に本実施形態のように、第一バックアップリング22を硬質材の低圧バックアップリング23と軟質材の高圧バックアップリング24とから構成すると、第一リングパッキン20が軟質材の高圧バックアップリング24に当接することで第一リングパッキン20の傷付きを防止することが可能となり、また高圧バックアップリング24の低圧側Lに硬質材の低圧バックアップリング23が配設されていることで、軟質材の高圧バックアップリング24の低圧側Lへのはみ出しを防止することも可能となる。
第二実施形態:
次に、図2に基いて第二実施形態について説明する。本第二実施形態の密封装置1は、第一実施形態と異なり、メインシール部10の第一バックアップリング22が一体に成形されている場合で、その他は第一実施形態と同じ構成であるので、異なる構成の第一バックアップリング22について説明する。
第一バックアップリング22は、硬質材であるナイロン等の樹脂等で成形されている円筒形状をしていて、断面形状における側面22a,22bは、高圧側Hおよび低圧側L共にハウジング2の周面2aと直交する面を形成し、低圧側側面22bの径方向寸法は第一取付溝11の低圧側L側壁面14の高さより大きく設定されている。
更に、第一バックアップリング22の溝底側周面22cは、第一取付溝11の第一テーパ状底面15に対向し、第一テーパ状底面15のテーパ角と略同じテーパ角を有する同方向に傾斜した第一テーパ状周面25であり、反対側の外周面22dは、ハウジング2の周面2aに対向した平行周面26となっている。
上記のよう構成された第二実施形態は、サブシール部30による作用効果は第一実施形態と同様であり、高圧ガスの圧力が低下するときのガスの急減圧が抑制され、第一リングパッキン20にブリスターが発生するのを防止することが可能になる。更に、第一リングパッキン20は、低圧側Lに配設されているバックアップリング22により、高圧ガス印加時に低圧側Lにはみ出すのを防止することが可能となると共に、バックアップリング22が一体で成形されているので組み付け作業性を改善することが可能となる。
第三実施形態:
次に、図3に基いて第三実施形態について説明する。本第三実施形態の密封装置1は、第一実施形態のメインシール部10の低圧側Lに、更に第三シール部50を併設した場合で、その他は第一実施形態と同じ構成であるので、異なる構成の第三シール部50について説明する。
第三シール部50は、軸3の外周面に設けられた第三取付溝51内に配設された第三リングパッキン60と、第三リングパッキン60より低圧側Lに配設された第三バックアップリング62を備えている。
第三取付溝51の溝底面には、高圧側Hの側壁面52から低圧側Lに向かってハウジング2の周面2aと平行な平行底面53と、平行底面53の低圧側L端部から低圧側Lの側壁面54に向かってハウジング2の周面2aとの間隔が狭くなる方向に傾斜する第三テーパ状底面55とが形設されている。
第三リングパッキン60は、低温性に優れたゴム状弾性体で成形されていて、自由状態では断面が略円形のOリングであり、第三取付溝51に装着された状態では、ハウジング2の周面2aと第三取付溝51の平行底面53とで径方向に圧縮されて楕円形状となり、その反発力で高圧側Hと低圧側Lとに仕切っている。
第三バックアップリング62は、PTFE若しくはナイロン等の樹脂等で成形されている円筒形状をしていて、断面形状における側面62a,62bは、高圧側Hおよび低圧側L共にハウジング2の周面2aと直交する面を形成し、低圧側側面62bの径方向寸法は第三取付溝51の低圧側L側壁面54の高さより大きく設定されている。
更に、第三バックアップリング62の溝底側周面62cは、第三取付溝51の第三テーパ状底面55に対向し、第三テーパ状底面55のテーパ角と略同じテーパ角を有する同方向に傾斜した第三テーパ状周面63であり、反対側の外周面62dは、ハウジング2の周面2aに対向した平行周面64である。
上記のよう構成された第三実施形態は、第一実施形態と同様の作用効果を奏する他に、高圧ガスが第三シール部50でもシールされるので、シール性を更に向上することが可能となる。特に第三シール部50に配設されている第三リングパッキン60が低温性に優れるゴム状弾性体で形成されているので、特に低温時における高圧ガスのシール性に優れる。
第四実施形態:
次に、図4に基いて第四実施形態について説明する。本第四実施形態の密封装置1は、第二実施形態のメインシール部10の低圧側Lに、第三実施形態で説明した第三シール部50を併設した場合である。
したがって、第四実施形態においても、第二実施形態の作用効果の他に、第三シール部50を配設することによる効果が付加され、高圧ガスのシール性を向上することが可能となり、低温時における高圧ガスのシール性に特に優れる。
第五実施形態:
次に、図5に基いて第五実施形態について説明する。本第五実施形態の密封装置1は、第一実施形態のメインシール部10の低圧側Lに、第三実施形態と同様に第三シール部50を併設した場合であるが、第三シール部50の形状が異なるので、以下第三シール部50について説明する。
第三シール部50は、軸3の外周面に設けられた第三取付溝51内に配設された第三リングパッキン60と、第三リングパッキン60より低圧側Lに配設された第三バックアップリング62を備えている。
第三取付溝51の溝底面は、高圧側Hの側壁面52から低圧側Lに向かってハウジング2の周面2aと平行な平行底面53で形設されている。
第三リングパッキン60は、低温性に優れたゴム状弾性体で成形されていて、自由状態では断面が略円形のOリングであり、第三取付溝51に装着された状態では、ハウジング2の周面2aと第三取付溝51の平行底面53とで径方向に圧縮されて楕円形状となり、その反発力で高圧側Hと低圧側Lとに仕切っている。
第三バックアップリング62は、PTFE若しくはナイロン等の樹脂等で成形されている円筒形状をしていて、断面形状における側面62a,62bは、高圧側Hおよび低圧側L共にハウジング2の周面2aと直交する面を形成し、低圧側側面62bの径方向寸法は第三取付溝51の低圧側L側壁面54の高さより大きく設定されている。また、溝底側周面62cは、第三取付溝51の平行底面53に対向した平行周面64であり、反対側の外周面62dも、ハウジング2の周面2aに対向した平行周面64である。
上記のよう構成された第五実施形態も、第三実施形態と同様に第三シール部が付加されることによる作用効果を奏し、特に低温時における高圧ガスのシール性を向上することが可能となる。
なお、第二取付溝31に形設されている第二テーパ状底面35の形状は、図6に示すとおり、高圧側Hのテーパ角β2が低圧側Lのテーパ角β1よりも大きい二段テーパであっても良く、更にこのテーパの段数は二段に限定されるものではなく、三段以上であっても良い。また図7に示すように、第二テーパ状底面35の形状は、曲面(低圧側Lから高圧側Hへかけて勾配(傾斜角度)が徐々に急になるような断面曲線状)で形成されているものであっても良い。
また、第二リングパッキン40の形状を第二テーパ状周面41が形成されている五角形で説明したが、第二テーパ状周面41が形成されていない矩形形状であっても良く、またその他の形状であっても良い。更に、第二リングパッキン40の外径がハウジング2の周面2aの内径より大きい方が好適であるが、同一であっても良く、また、高圧側側面40aの径方向寸法は、第二取付溝31の高圧側H側壁面34の高さより大きい方が好適であるが、同一であっても良いことは言うまでもない。
また、メインシール部10の第一取付溝11内に第一バックアップリング22が配設されている場合について説明したが、配設されていない場合であってもよく、更に、配設されている場合における第一バックアップリング22の形状は矩形であって、第一取付溝11の溝底面に平行底面13だけが形設されている場合であってもよい。
本発明の第一実施形態に係る密封装置の要部断面図 本発明の第二実施形態に係る密封装置の要部断面図 本発明の第三実施形態に係る密封装置の要部断面図 本発明の第四実施形態に係る密封装置の要部断面図 本発明の第五実施形態に係る密封装置の要部断面図 第二取付溝に形設されている第二テーパ状底面の説明図 第二取付溝に形設されている別の第二テーパ状底面の説明図
符号の説明
1 密封装置
2 ハウジング(他の部材)
3 軸(一の部材)
10,30,50 シール部
11,31,51 取付溝
12,14,32,34,52,54 側壁面
13,33,53 平行底面
15,35,55 テーパ状底面
20,40,60 リングパッキン
22,23,24,62 バックアップリング
25,41,63 テーパ状周面
26,42,64 平行周面
23a,24a,40a,62a 高圧側側面
23b,24b,40b,62b 低圧側側面
g 間隙
H 高圧側
L 低圧側

Claims (13)

  1. 互いに対向する二部材間で高圧ガスをシールする密封装置であって、前記二部材のうちの一の部材に開設された環状の第一取付溝内にゴム状弾性体製の第一リングパッキンが配設されているメインシール部と、前記メインシール部の高圧側で前記一の部材に開設された環状の第二取付溝内に樹脂製の第二リングパッキンが配設されているサブシール部とを備えた密封装置において、
    前記第二取付溝の溝底面に、低圧側から高圧側に向かって他の部材の周面との間隔が漸次狭まる方向に傾斜する第二テーパ状底面が形設され、
    前記樹脂製の第二リングパッキンは前記第二取付溝内にて軸方向に移動可能とされていることを特徴とする密封装置。
  2. 請求項1に記載の密封装置において、
    前記第二リングパッキンの断面形状が矩形形状、または溝底側周面に前記第二テーパ状底面に対向する第二テーパ状周面が形設されている多角形状であることを特徴とする密封装置。
  3. 請求項1または2に記載の密封装置において、
    前記第二リングパッキンの外径が前記他の部材の周面の内径より大きいことを特徴とする密封装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の密封装置において、
    前記第二リングパッキンの高圧側側面の径方向寸法が前記第二取付溝の高圧側側壁面の高さより大きいことを特徴とする密封装置。
  5. 請求項2に記載の密封装置において、
    前記第二テーパ状周面のテーパ角が前記第二テーパ状底面のテーパ角より小さいことを特徴とする密封装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の密封装置において、
    前記メインシール部の第一取付溝内であって前記第一リングパッキンより低圧側に第一バックアップリングが配設されていることを特徴とする密封装置。
  7. 請求項6に記載の密封装置において、
    前記第一取付溝の溝底面に高圧側から低圧側に向かって漸次他の部材の周面との間隔が狭まる方向に傾斜する第一テーパ状底面が形設され、前記第一バックアップリングの溝底側周面に前記第一テーパ状底面に対向する第一テーパ状周面が形設されていることを特徴とする密封装置。
  8. 請求項6または7に記載の密封装置において、
    前記第一バックアップリングが低圧側に配設されている硬質材製の低圧バックアップリングと高圧側に配設されている軟質材製の高圧バックアップリングとからなることを特徴とする密封装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の密封装置において、
    前記メインシール部の低圧側で前記一の部材に開設された環状の第三取付溝内に低温性に優れたゴム状弾性体の第三リングパッキンが配設されている第三シール部を併設したことを特徴とする密封装置。
  10. 請求項9に記載の密封装置において、
    前記第三シール部の第三取付溝内であって前記第三リングパッキンより低圧側に第三バックアップリングが配設されていることを特徴とする密封装置。
  11. 請求項10に記載の密封装置において、
    前記第三取付溝の溝底面に高圧側から低圧側に向かって漸次他の部材の周面との間隔が狭まる方向に傾斜する第三テーパ状底面が形設され、前記第三バックアップリングの溝底側周面に前記第三テーパ状底面に対向する第三テーパ状周面が形設されていることを特徴とする密封装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の密封装置において、
    前記第二テーパ状底面は高圧側ほど大きいテーパ角で形成されている複数段テーパであることを特徴とする密封装置。
  13. 請求項1乃至11のいずれかに記載の密封装置において、
    前記第二テーパ状底面が曲面で形成されていることを特徴とする密封装置。
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