JP4918497B2 - 鋳造鋳型用高断熱性及び不燃性コーティング材料 - Google Patents

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Description

本発明は、溶剤成分と固体成分とを含み、固体成分がメタカオリナイトとパイロフィライトとを含み、鋳造鋳型に付すことができるコーティング材料又は塗型剤組成物塗型剤組成物を含む鋳造鋳型、及び特に遠心鋳造法及び大規模鋳造法におけるその使用に関する。
液体溶融材料は、鋳造により、特定の被加工物特性を有する幾何学的に規定された物品へと変態する。ほとんどの鉄鋼業製品及び非鉄金属工業の被加工物は、一次成形のための鋳造工程を経る。鋳型鋳物製造の前提条件は、とりわけ、溶湯の取り込みのための、ある程度非常に複雑な鋳造鋳型の作製である。鋳造鋳型は、主に、結合剤を有する鉱質不燃性粒状原料材料から成り、例えば、良好な鋳造面を実現するために、様々な更なる添加剤をも含むことが多く、毎鋳造後に破壊される破壊鋳型と、各場合にそれらを用いて多数の鋳型鋳物を製造することができる永久鋳型とに細分される。洗浄され、分級された石英砂、及び特定の場合には更にクロマイト砂、ジルコン砂及びオリビン砂が、破壊鋳型用不燃性粒状原料材料として用いられる。それとは別に、シャモットと、マグネサイト、シリマナイト、コランダム等とに基づく成型材料も用いられる。鋳型砂用結合剤は、無機物でも有機物であってもよい。破壊鋳型は、小型の鋳型にはベントナイト結合された成型材料、又は大型の鋳型には合成樹脂結合された成型材料から主に製造され、これらは充分な安定性を実現するために機械的に圧縮される必要がある。永久鋳型用成型材料として、用途分野に依存して、特に鋳鉄と、非合金及び合金鋼、更に銅、アルミニウム、グラファイト、焼結金属及びセラミック材料が重要であることが分かっている。インゴット鋳型鋳造、加圧ダイカスティング、遠心鋳造及び連続鋳造の各方法が、永久成型方法として挙げられる。
合成樹脂結合された鋳型砂でできた鋳造鋳型及び中子の製造方法は、例えば、鋳型砂から基本鋳型又は基本中子を製造することと、塗型剤とも呼ばれる不燃性無機成分を含有する不燃性鋳型コーティングを、少なくとも金属キャストと接触する基本鋳型/基本中子の表面上に付することとを含む。一方、鋳型コーティングは、鋳型の表面に影響を与え、鋳型鋳物の外観を向上させ、鋳型鋳物に冶金術的に影響し、及び/又は鋳物における欠陥を回避するのに役立つ。また、これらのコーティング又は塗型剤は、鋳造の際、鋳型を液体金属から化学的に隔離する機能を有し、それによって、あらゆる接着が防止され、その後の鋳型と鋳物との分離が可能になる。更に、塗型剤は、鋳型と鋳物との熱分離を保証する。この機能が果たされなければ、金型は、例えば、連続した鋳造工程の際、通例より早く破壊されるほどの熱負荷に曝されることになる。熱移動を具体的に用いて、鋳物の冷却に影響を与えることができる。例えば、鋳鉄でできた金属部品の製造には、とりわけ、大規模鋳造法及び遠心鋳造法が用いられる。大規模鋳造法の際には、非常に長時間、温度負荷にも曝される鋳型及び中子に多大な金属静圧が作用する。そこで、特にこの方法においては、塗型剤は、金属の鋳型砂への侵入(浸透)、中子の破壊(リーフリブ)又は鋳型砂との反応(焼着)を防止するために、非常に露呈した保護機能を有する。遠心鋳造法においては、鋳造金属が、その軸を中心に回転している管状又は環状インゴット鋳型内に充填され、遠心力に曝されることによって、例えば、缶類、環状物類及び管類に形成される。鋳物は、鋳型から取り外される前に完全に凝固することが絶対に必要であり、そのため、かなり長い鋳型と鋳物との接触時間が必要である。この場合、鋳型は、単層又は多層コーティングの形態である断熱性塗型剤でコーティングされる。
一般的に使用されている塗型剤は、例えば、粘土、石英、珪藻土、クリストバライト、トリジマイト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、雲母、シャモット、及び更にコークスとグラファイトとを原料材料として含有する。これらの原料材料は、鋳型の表面を覆い、細孔を塞いで鋳造金属が浸透できないようにする、塗型剤の機能部分を構成する。
シリカと珪藻土とでできた製品は、高断熱能を有し、その製造コストが低く、供給性がよいことから多くの場合、好ましい。
現在、遠心鋳造パイプの製造方法は3つある:
1つの方法は、接種剤とグラファイトとに基づく粉末塗型剤を、時にアルミニウム分と共に用いる。この塗型剤を、回転しているインゴット鋳型内で、粉末塗型剤を充填したスライスしたチューブを回転させることによって分散させる。更なる方法は、水に基づく完成された塗型剤を、不燃性物質であるケイ酸ジルコニウム、ケイ酸アルミニウム及び/又は酸化アルミニウムと共に用いる。この塗型剤を、噴霧器又はフラッドノズルを有するスプラッシュランスを介して圧力容器から1以上の作業工程で、高温回転しているインゴット鋳型上に噴霧する。更なる方法は、焼成珪藻土(例えば、市販製品セライト(Celite)、ディカライト(Dicalite)等)からなるフィラーの調製水塗型剤を、ベントナイト及び水と共に用いる。
今日、本質的に用いられている遠心鋳造塗型剤は、珪藻土に基づくものである。しかし、遠心鋳造法の際の鋳型の回転と鋳物の後処理によって、多くの場合、塗型剤の一部が環境に影響を及ぼす。粉塵の形態の、珪藻土、焼珪藻土及び、例えば、クリストバライト含有細塵等の、珪藻土の焼成の際に生じる生成物は、一方で、珪肺症を引き起こすものとして、また、発癌性があるものとして分類されている。このことは、作業を行なう従業員にとって高い危険性を有する可能性がある。従って、高断熱性を有し、同時に不燃性を有する新たな鋳型コーティング用コーティング材料の必要性は高い。
EP−B−0 806 258(特許文献1)は、鉄含有金属の鋳造用金型の断熱性コーティングの製造方法を説明しており、そこでは、金型の表面上に少なくとも1つの下地コーティングを付し、下地コーティング上に上部コーティングを付し、上部コーティングは、メタカオリンを含有し、鋳造作業工程の際、毎回、全体的又は部分的に再生される。しかし、遠心鋳造法においてメタカオリンを純粋使用することにより、チューブのジャミングが起こり、チューブを充分に引き抜くことができなかった。
FR−A−2 829 048(特許文献2)は、水と、メタカオリンと、活性ナトリウム又はカルシウムベントナイトと、中和コプラ脂肪酸と、エトキシ化脂肪アルコールと、エトキシ化ノニルフェノールとを含む塗型剤組成物を説明している。そのような組成物を用いたインゴット鋳型からチューブを引き抜くことは、多くの場合、非常に困難である。
欧州特許第806258号明細書 仏国特許発明第829048号明細書
従って、本発明は、本質的に珪藻土を含有せず、特に、遠心鋳造法及び大規模鋳造法において良好な結果をもたらす塗型剤組成物を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、溶剤成分と固体成分とを含む鋳造鋳型用塗型剤組成物(コーティング材料)であって、固体成分が、メタカオリナイトとパイロフィライトとの混合物を主成分とする塗型剤組成物に関する。
好ましくは、この塗型剤組成物は、塗型剤組成物の全成分に基づき、5重量%未満、より好ましくは3重量%未満、更により好ましくは1重量%未満の珪藻土を含有し、最も好ましくは珪藻土を含有しない。更に好ましい実施形態において、本発明に従った塗型剤組成物の固体成分は、メタカオリナイトとパイロフィライトとの混合物を、1:3から20:1まで、好ましくは1:1から14:1まで、より好ましくは1:1から10:1まで、更により好ましくは2:1から6:1までの割合で、そして最も好ましくは2:1から5:1までの割合で含む。
本発明に従った塗型剤組成物の更に好ましい実施形態は、ベントナイトとヘクトライトからなる群から選択される少なくとも1つの更なる成分を更に含む。任意的に、本発明に従った塗型剤は、結合剤、湿潤剤、泡止め剤、顔料、染料、及び殺生物剤を更に含んでもよい。
本発明の更なる態様は、鋳造金属と接触することになる鋳造鋳型の表面の少なくとも一部の上に上部コーティングを含む鋳造鋳型であって、上部コーティングが、本発明に従った塗型剤組成物を付し、乾燥させることによって製造される鋳造鋳型に関する。鋳造鋳型の更なる実施形態において、本発明に従った上部コーティングを、下地コーティング上に付し、任意的には、下地コーティングが存在しない鋳造鋳型の更なる表面部分にも付し、好ましい実施形態において、下地コーティングも、本発明に従った塗型剤組成物から得られる。
本発明の更なる態様は、本発明に従った塗型剤組成物から得られる少なくとも1つの上部コーティングを有する鋳造鋳型を用いた遠心鋳造法及び大規模鋳造法に関する。
本発明の更なる態様は、鋳造鋳型の製造方法に関する。一実施形態において、本発明に従った塗型剤組成物の層を、鋳造金属と接触することになる鋳造鋳型の少なくとも一表面部分又は全表面に一度以上付し、乾燥させる。別の実施形態において、先ず、少なくとも1層の下地コーティングを、基本鋳造鋳型の表面又はその表面部分に付し、続いて、上部コーティングを生成するための塗型剤組成物をこの下地コーティングに付し、任意的には、基本鋳造鋳型の更なる表面部分にも付し、乾燥させる。更なる実施形態において、下地コーティングの調製にも本発明に従った塗型剤組成物を用い、この場合、下地コーティングを調製するための塗型剤組成物の組成は、上部コーティングを調製するための塗型剤組成物の組成と同じであっても異なっていてもよい。下地コーティングには、背景層に浸透する傾向が強いため、任意的に、基本鋳造鋳型の付加的な保護物をも構成するケイ酸ジルコニウム含有塗型剤が用いられることが多い。
好ましい実施形態において、本発明に従った鋳造鋳型は、チューブ、シリンダーライナー、エンジン及びエンジン部品、マシンベッド、及びタービンの製造に用いられる。
本発明は、メタカオリナイトとパイロフィライトとの混合物を主成分とする固体成分を含む本発明に従った塗型剤組成物が、その固体成分が珪藻土を主成分とする塗型剤組成物と同様に良好及び更に良好な鋳造結果をもたらすという驚くべき発見に基づくものである。遠心鋳造における珪藻土含有塗型剤と比較した、本発明に従った塗型剤の利点は、特に、健康、防護及びマーキングに関する面である。メタカオリナイト及びパイロフィライトが、珪藻土について述べられているような高い危険性を有する可能性があるという公知事実はない。上記に加え、珪藻土含有物質は、場合によっては、健康に危険を及ぼすものとして注意が必要であり、例えば、鋳物から払い落とされた、又はショットブラストされた珪藻土は、将来的に、有害廃棄物として処分される必要がある。また、本発明に従った混合物は、その化学的組成により、不燃性であり、不活性であるという利点を有する。ジルコニウム塗型剤及びまた純粋パイロフィライト塗型剤と比較すると、メタカオリナイト/パイロフィライト混合物は、メタカオリナイトのパイロフィライトとの反応性、及びメタカオリナイトの粒子の屈折性及び微粒度(砂キャビティの含浸)により、大規模鋳造において優れた特性を示す。特に、パイロフィライト/メタカオリナイト混合物の高い断熱値は、石英砂の熱膨張(石英反転)及び特にポリウレタンコールドボックス型中子における不充分な熱安定性のために、石英砂について観察されることが多い、いわゆるリーフリブに対する非常に良好な保護性をもたらす。
カオリナイトは、三斜晶系の二層粘土鉱物であり、カオリン類の主成分である。粒径、配向度、加熱時間(Erhitzungs−dauer)、及び水蒸気分圧に依存して、カオリナイトの脱水によりメタカオリナイトが得られる。カオリナイトは、約450℃以上で、その水酸基から水を排除する。本発明に関連して、「メタカオリナイト」という用語は、天然カオリンから得られる材料を指し、その材料は、好ましい実施形態において、本質的に全ての不純物がそこから除かれており、本質的に完全に、好ましくは完全に、構成水を除くために、750から950℃までの範囲の温度で加熱されたものである。好適なメタカオリナイト材料は、例えば、米国、イゼリ(Iseli)の会社、エンゲルハード・コーポレーション(Engelhard Cooperation)製の製品名サティントン(Satintone)として市販されている。
好ましくは、本発明において、DIN 66131に従って測定された、BETに従った比表面積が、少なくとも10m2/g、好ましくは少なくとも25m2/gであるメタカオリナイトが用いられる。メタカオリナイトは、DIN 38414に従って測定された強熱減量が、3重量%未満、好ましくは1重量%未満でなければならない。好ましいメタカオリナイト材料は、DIN 53194に従って測定された非圧縮嵩密度が、100から300g/l、好ましくは150から200g/lである。更に好ましい実施形態において、メタカオリナイトは、DIN 53109に従って測定された、吸油量で表される、50から120%の間、好ましくは85から120%の間の高い比表面積を示す。メタカオリナイト粉末は、粒度が、好ましくは、0.05から20μm、より好ましくは0.1から10μm、及び平均粒度が、好ましくは1から5μmまでの範囲である。
本発明においてメタカオリナイトと混合して用いられる「パイロフィライト」という用語は、以下の説明において、採取域が様々である天然パイロフィライト含有鉱石から得られる材料を指す。用いられるパイロフィライト材料は、少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、そしてより好ましくは少なくとも60%のパイロフィライト含有率を有する。「ロゼキ」、蝋石、及び「ワンダーストーン」と呼ばれるパイロフィライト含有率90%以上の鉱石も用いることができる。本発明において、市販されている多くのパイロフィライト材料を用いることができる。用いられるパイロフィライト材料は、所望により、付随鉱物及び不純物を除くため、通例の浄化工程により予め浄化されてもよい。好ましくは、パイロフィライト原材料は、使用前に前処理される。好ましい前処理方法として、パイロフィライトに板状構造を持たせる特別な粉砕ミルにおいて原材料を粉砕する。別の前処理方法として、パイロフィライト原材料から「面取り」によってパイロフィライトの小板状体を得る。ふるい分け、空気分離等の一般的な分離工程により、任意的に、前処理されたパイロフィライト材料を分級することができる。それによって、任意的に、不要な付随鉱物を取り除くこともできる。前処理されたパイロフィライトの小板状体は、好ましくは、顕微鏡観察で求められた大きさが10から100μm、及び厚さが1から10μmである。本発明において使用可能なパイロフィライトの形態の例としては、米国、ノーウォークのR.T.ヴァンダービルト社(R.T.Vanderbilt Company Inc.)から市販されている、例えば、パイラックス(Pyrax)RG140及びパイラックスRG200等のパイラックスRGシリーズがある。特に好ましいパイロフィライトの形態は、モース硬度が1から2であり、密度が2.8から2.9g/cm3であり、PCE(ASTM C?24)が27から28である。粗粒化により、望ましくない影響をもたらすパイロフィライトの第2成分の部分を少なく保つことができる。そうすることによって、例えば、材料の屈折性の低下をもたらす、石英及び雲母等の第2成分の部分が最小となる。
好ましい実施形態において、用いられるべきパイロフィライトは、アスペクト(長さ対厚さ比)が少なくとも5であり、好ましくは10から30である。好ましくは、DIN 53194に従って測定された非圧縮嵩密度が、300から600g/l、好ましくは300から400g/lであるパイロフィライトが用いられる。好ましいパイロフィライト材料は、タンピング後の密度が、800から1,800kg/cm3、好ましくは900から1,550kg/cm3(DIN 55943)である。好ましいパイロフィライト材料は、粒度が、5から600μm、好ましくは10から300μm、より好ましくは10から200μmである。また、好ましいパイロフィライト材料は、収縮率が、高くて2%、好ましくは高くて1%である。本発明において、パイロフィライトは、水和形態でもちいられ、すなわち、天然の形態で存在する水和水を、使用前に、加熱又は焼成によって除くことなく用いられる。しかし、使用前に、部分的又は全体的に脱水しておいたパイロフィライト材料を用いることもできる。
本発明の塗型剤組成物は、メタカオリナイトとパイロフィライトとの混合物を主成分とする固体成分を含む。この混合物は、メタカオリナイトのパイロフィライトに対する割合が、好ましくは1:3から20:1、好ましくは1:1から14:1、より好ましくは1:1から10:1、更により好ましくは2:1から6:1、そして最も好ましくは2:1から5:1である。本発明に従った塗型剤組成物は、好ましくは5重量%未満、より好ましくは2重量%未満、更により好ましくは1重量%未満の珪藻土を含有し、最も好ましくは珪藻土を含有しない。
本発明に従った塗型剤組成物の好ましい実施形態において、固体成分は、付加的に、ベントナイト、ヘクトライト、又はこれらの混合物を含む。ベントナイト、ヘクトライト、又はこれらの混合物の含有率は、通例、組成物の全成分に基づき、0.1から10重量%、好ましくは0.1から5重量%、そしてより好ましくは0.3から3重量%である。
また、任意的に、本発明に従った塗型剤組成物は、付加的に、例えば、0.5から4.0重量%、好ましくは1.0から2.0重量%という少量の、例えば、アタパルジャイト、蛇紋石類、カオリン類、サポナイト等のスメクタイト類、モンモリロナイト、バイデル石及びノントロナイト、バーミキュライト、イライト、及び雲母等の、更に通常用いられている二層ケイ酸塩及び三層ケイ酸塩を含有してもよい。
本発明に従った塗型剤組成物は、任意的に、例えば、結合剤、湿潤剤、泡止め剤、顔料、染料、及び殺生物剤等の、1つ以上の更なる成分を含有してもよい。
結合剤の目的は、主として、鋳造鋳型に付されている塗型剤組成物が、メタカオリナイトとパイロフィライトとを含む塗型剤組成物の構成成分を、乾燥後、結合させることができるようにすることである。好ましくは、結合剤は、不可逆的に硬化し、それによって鋳造鋳型上に耐摩耗性コーティングが得られる。耐摩耗性がなければコーティングが損傷する可能性があるため、完成されたコーティングにとって耐摩耗性の重要性は大きい。特に、結合剤は、湿気によって再軟化するものであってはならない。好ましい実施形態において、結合剤は、一般的に公知の方法により硬化させる。例えば、アクリル酸塩系において、硬化は、例えば、紫外線に曝されるとラジカルを形成するラジカル形成剤を用いることによって行なわれてもよい。本発明によると、水性及び/又は水−アルコール系において通常適用されるあらゆる結合剤を用いてもよい。デンプン、デキストリン、ペプチド、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル−ポリアクリレート分散液及びこれらの混合物を、結合剤として用いてもよい。本発明の好ましい実施形態において、結合剤は、水、並びにエタノール、プロパノール、及びイソプロパノール等低級アルコールに可溶のアルキド樹脂分散液である。アルキド樹脂の例としては、例えば、米国特許第3,442,835号に記載されているような、天然油又はその脂肪酸と多価アルコールに基づく未修飾の水分散性アルキド樹脂、又は、例えば、米国特許第3,639,315号に記載されているような、好ましいイソシアネート修飾のアルキド樹脂、又は、ドイツ国特許第43 03 188号に従ったエポキシ−ウレタン修飾のアルキド樹脂が挙げられる。例えば、ドイツ国、40721 ヒルデンのASK社(ASK GmbH)のネコウェル(Necowel)シリーズの製品を用いることができる。更に好ましい結合剤は、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル共重合体である。好ましくは、塗型剤組成物の全成分に基づき、0.1から5重量%、より好ましくは0.5から2重量%の量の結合剤が用いられる。
当業者に公知の、中程度及び高い極性(7以上のHSB値)を有する陰イオン及び非イオン性界面活性剤を、湿潤剤として用いてもよい。本発明において使用可能な湿潤剤の例としては、ジオクチルスルホコハク酸2ナトリウムがある。好ましくは、塗型剤組成物の全成分に基づき、0.01から1重量%、より好ましくは0.05から0.3重量%の量の湿潤剤が用いられる。
本発明に従った塗型剤組成物の製造及びそれを付すに際し、泡形成を防止するため、消泡剤又は泡止め剤が用いられる。塗型剤組成物を付す際の泡形成によって、膜厚が不均一になり、コーティング内に隙間ができる可能性がある。シリコーン又は鉱油を、消泡剤として用いてもよい。本発明において、0.01から1重量%、より好ましくは0.05から0.3重量%の量の消泡剤が用いられる。任意的に、本発明に従った塗型剤組成物において、通常用いられる顔料及び染料を用いてもよい。これらは、例えば、種々の層間に別の対比をもたらすため、又は、塗型剤の鋳物からの分離効果を高めるために、任意的に添加される。顔料の例としては、赤色及び黄色酸化鉄及びグラファイトが挙げられる。染料の例としては、BASFのルコニル(Luconyl)染料シリーズ等、市販されている染料が挙げられる。通例、0.01から10重量%、好ましくは0.1から5重量%の量の染料及び顔料が用いられる。
その溶剤成分が主に水からなる塗型剤組成物、いわゆる水塗型剤には、細菌侵入を防止し、それによってレオロジー及び結合剤の結合強度に対する負の影響を回避するために、一般に、殺生物剤を添加する。用いられるべき殺生物剤の例としては、ホルムアルデヒド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(MIT)、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(CIT)、及び1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT)が挙げられる。好ましくは,MIT、BIT、又はこれらの混合物が用いられる。一般に、0.01から0.5重量%又は10から1,000ppm、好ましくは50から500ppmの量の殺生物剤が用いられる。
本発明に従った塗型剤組成物の溶剤成分は、水、又は、1種以上のより揮発性の、好ましくは脂肪族アルコール類又はアルコール(類)と水との混合物、そして任意的に、更なる成分として、上記のアルコール類とは異なる1種以上の揮発性有機溶剤を含む。その溶剤が主に水からなる塗型剤組成物は、通例、水塗型剤と呼ばれ、その溶剤が主にアルコール又はアルコール混合物からなる塗型剤組成物は、アルコール塗型剤と呼ばれている。本発明の実施形態において、溶剤成分は、溶剤成分の全成分に基づき、0から100重量%、好ましくは20から80重量%、より好ましくは60から40重量%の水と、更なる成分として、0から100重量%、好ましくは40から60重量%の1種以上の揮発性アルコール類とを含む。本発明は、純水塗型剤及び純アルコール塗型剤及び水/アルコール混合物及びアルコールで希釈され得る水塗型剤に用いてもよい。好ましいアルコール類の例は、脂肪族C1〜C5−アルコール類である。好ましい脂肪族C1〜C5−アルコール類の例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、及びイソプロパノールが挙げられる。好ましくは、エタノール、イソプロパノール及びこれらの混合物が、揮発性アルコール類として用いられる。付加的に、好ましくは少量の、更なる揮発性有機溶剤を任意的に用いてもよい。その例としては、酢酸エチルエステル及び酢酸ブチルエステル等の酢酸アルキルエステル、並びにアセトン及びメチルエチルケトン等のケトン類が挙げられる。
好ましい実施形態において、本発明に従った塗型剤組成物は、この組成物の全成分に基づき、10から40重量%のメタカオリナイトと、5から20重量%のパイロフィライトと、10から85重量%の水とを含む。本発明に従った塗型剤組成物の更に好ましい実施形態は、以下の成分を含む:15から40重量%のメタカオリナイト、7から20重量%のパイロフィライト、0.1から5重量%のベントナイト、ヘクトライト又はこれらの混合物、0.5から2重量%の結合剤、0.01から0.5重量%の殺生物剤、10から78重量%の水。その溶剤成分がまず第一に水のみからなる塗型剤組成物を製造することもできる。これらの塗型剤は、アルコール又はアルコール混合物で希釈される場合、アルコール塗型剤として用いられてもよい。この場合、好ましくは、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、及びこれらの混合物が用いられる。
本発明に従った塗型剤組成物は、一般的な方法により製造される。例えば、本発明に従った塗型剤組成物は、全量の大部分の溶剤成分、好ましくは、例えば、全量の水等の全量の溶剤成分を準備し、高剪断ミキサー(例えば、400から2,000rpm)を用いて、その中でベントナイト及びヘクトライト等の粘土鉱物を温浸することによって製造される。続いて、均質な混合物ができるまで、例えば、始めにメタカオリナイト、次にパイロフィライト、顔料、及び染料といった不燃性成分を混合する。添加の順序は何ら影響しないか、しても副次的な影響にとどまり、従って、これは当業者により容易に決定され得る。最後に、湿潤剤、泡止め剤、殺生物剤及び結合剤を混合する。塗型剤組成物は、好ましくは5から50℃の温度、より好ましくは10から30℃の温度で製造され、ミキサーの回転数は、好ましくは400から2,000rpm、より好ましくは1,000から1,500rpmであり、ミキサーは、好ましくはd/D=0.3から0.7、より好ましくはd/D=0.4から0.6である鋸歯を有するディスクを備える。
市場販売用に、本発明に従った塗型剤組成物は、例えば、そのまま使用可能な塗型剤といった、そのまま使用可能であるように配合されたコーティング組成物の形態で製造・販売され得る。また、本発明に従った塗型剤組成物は、濃縮形態で製造・販売され得る。後者の場合において、そのまま使用可能な塗型剤を提供するために、塗型剤に要求される粘度及び密度特性を得るのに必要な適量の溶剤成分を添加する必要がある。更に、本発明に従った塗型剤組成物を、例えば、固体成分と溶剤成分とが共に別々の容器中に存在するキット(異なる成分用に2つ以上の容器を含む多成分パッケージ)の形態で提供・販売することが考えられる。それによって、固体成分は、粉末形態の固体混合物として別個の容器中に存在してもよい。一方、例えば、結合剤、湿潤剤、泡止め剤、顔料、染料及び殺生物剤等、任意的に用いられるべき更なる液体成分は、このキットにおいて、1つ以上の別々の容器中に存在してもよい。溶剤成分は、例えば、共通の容器中で、任意的、付加的に用いられてもよい成分を含んでもよいし、更なる任意成分とは隔離された別個の容器中に存在することもできる。すぐ使用可能な塗型剤を製造するために、適量の固体成分、任意的な更なる成分、及び溶剤成分を互いに混合する。すぐ使用可能な状態において、本発明に従った塗型剤組成物は、好ましくは、この塗型剤の全成分に基づき、20から80重量%、好ましくは30から70重量%の固体含有率を有する。また、その溶剤成分がまず第一に水のみからなる本発明に従った塗型剤組成物を提供することもできる。水塗型剤に基づき、40から200重量%という好ましい量の、好ましくはエタノール、プロパノール、イソプロパノール及びこれらの混合物である揮発性アルコール又はアルコール混合物を添加することによって、この水塗型剤から、すぐに使用可能なアルコール塗型剤を得てもよい。本発明に従ったアルコール塗型剤の固体含有率は、その結果、好ましくは20から60重量%、より好ましくは30から40重量%である。
塗型剤組成物の、例えば、下地コーティング又は上部コーティングとしての望ましい使用、及び付されるべき塗型剤組成物の望ましい層厚に応じて、塗型剤組成物の更なる特徴パラメーターを調整することができる。従って、鋳造業において鋳型及び中子にコーティングするのに用いられる本発明に従った塗型剤組成物は、好ましい実施形態において、12から25s、より好ましくは14から16s(DIN 53211に従って求められたもの;フローカップ4mm、フォードカップ)の粘度を有する。すぐ使用可能な塗型剤組成物の好ましい密度は、20から50°Be(ボーメ度)まで、より好ましくは25から35°Beまでの範囲(ボーメ浮遊重最減少法に従って求められたもの;DIN 12791)である。
本発明に従った塗型剤組成物は、鋳造鋳型のコーティングに用いられてもよい。ここで用いられている「鋳造鋳型」という用語は、中子、鋳型及びインゴット鋳型等の、鋳物製造に必要なあらゆる種類の物体を含む。本発明に従った塗型剤組成物の使用は、鋳造鋳型の部分コーティングも含む。好ましくは、鋳造金属と接触する鋳造鋳型の表面が、コーティングされる。塗型剤組成物は、鋳造鋳型を塗型剤でコーティングすることが望ましいあらゆる考えられる使用に好適である。PURコールドボックス、水ガラスCO2、MFレゾール、レゾールCO2、フラン樹脂、フェノール樹脂、又は水ガラス/エステルによって固められた砂中子を、鋳造鋳型、すなわち、鋳造工程における中子及び鋳型の例として挙げることができる。本発明に従った塗型剤組成物でコーティングすることができる好ましい鋳造鋳型のその他の例は、例えば、「成型材料及び成型方法(Formstoffe und Formverfahren)」、エッカート・フレミング(Eckart Flemming)及びヴェルナー・ティルシュ(Werner Tilch)、ヴィリーVCH(Wiley VCH)、1993年、ISBN 3−527−30920−9に記載されている。
本発明に従った塗型剤組成物を鋳造鋳型にコーティングする方法は:
(a) 鋳造鋳型の基本鋳型(コーティングされていない基本鋳造鋳型)を準備する工程;と
(b) 本発明に従った塗型剤組成物を準備する工程;と
(c) 任意的に、少なくとも1層の下地コーティング組成物を、基本鋳造鋳型の表面の少なくとも一部の上に付し、乾燥させる工程;と
(d) 少なくとも1層の本発明に従った塗型剤組成物を、基本鋳造鋳型又は下地コーティングを含む鋳造鋳型の表面の少なくとも一部の上に付す工程;と
(e) 塗型剤組成物を乾燥させる工程;と
(f) 任意的に、乾燥させた塗型剤を硬化させる工程とを含み、
上部コーティングが生成される。
一般に、遠心鋳造法用鋳造鋳型において、塗型剤は、幾つかの作業工程で、すなわち層状に付され、その場合、通例、次の塗型剤層を付す前に、付された塗型剤層を部分的又は全体的に乾燥させる。原則として、2から5層が付される。通例、大規模鋳物(10トン(t)より大きい重量鋳物)においては、塗型剤組成物は1度だけ付され、その場合、臨界的な箇所に、まず下地コーティングを付すことができる。軽量鋳物(2tまでの鋳物)及び中型鋳物(2から10tまで)においては、一般に、下地コーティングを付さない。
下地コーティングを基本鋳造鋳型上に付すことは、望ましい場合、技術において通常用いられているあらゆる方法により、行なわれてもよい。下地コーティングは、原料材料として、例えば、粘土、タルカム、石英、雲母、ケイ酸ジルコニウム、マグネサイト、ケイ酸アルミニウム、及びシャモットを含有してもよい。これらの原料材料は、下地コーティングの機能を決定する下地コーティングの一部である。これらは、鋳造鋳型の表面を覆い、鋳造金属の浸透に対して砂孔を封じ、とりわけ、鋳造鋳型に対向する断熱体としての役割も果たす。通常用いられている付す方法としては、ディップコーティング、フローコーティング、スプレーコーティング及びスプレッドコーティングがある。好ましい実施形態において、本発明に従った塗型剤組成物は、下地コーティングとして用いることもできる。下地コーティングは、少なくとも0.1mm、好ましくは少なくとも0.2mm、より好ましくは少なくとも0.45mm、そして最も好ましくは0.3mmから1.5mmまでの範囲の乾燥層厚を有する。水塗型剤及びアルコール塗型剤を下地コーティングとして用いてもよい。
上部コーティングを製造するために、本発明に従った塗型剤組成物は、技術において公知のあらゆる通常の方法により付すことができる。好ましい付す方法の例としては、ディップコーティング、フローコーティング、スプレーコーティング及びスプレッドコーティングが挙げられる。通常の付す方法は、例えば、「成型材料及び成型方法」、エッカート・フレミング及びヴェルナー・ティルシュ著、ヴィリーVCH、1993年、ISBN 3−527−30920−9に記載されている。
付す方法としてディップコーティングを用いる場合、任意的に、下地コーティングを含む鋳造鋳型を、本発明に従ったすぐ使用可能な塗型剤組成物を入れた容器中に約2秒から2分間浸漬する。ディップコーティング後に余分な塗型剤組成物が流れ落ちるのに必要な時間は、用いられた塗型剤組成物の流れ落ち挙動に左右される。充分に長い流れ落ち時間後、鋳造鋳型を乾燥させる。
付す方法としてスプレーコーティングを用いる場合、市販の圧力ポット噴霧器が用いられる。この場合、希釈した塗型剤組成物を、圧力ポット内に充填する。調整されるべき過剰圧力を用いて、塗型剤組成物をエアガン内に圧入してもよく、この場合、それを、別途調整可能な噴霧用空気を用いて噴霧する。噴霧時、好ましくは、噴霧された塗型剤が、塗型剤がまだ湿っている時に鋳型又は中子にあたりながらも均等に付されるよう塗型剤組成物用圧力及び噴霧用空気が調節されるように、エアガンを調整するよう留意するべきである。本発明に従った塗型剤組成物は、1層以上付されてもよい。更に層を重ねる場合、各単層を、付した後、部分的又は全体的に乾燥させてもよい。
例えば、空気に曝すことによる乾燥、除湿空気を用いた乾燥、マイクロ波又は赤外線を用いた乾燥、対流式オーブンにおける乾燥等の、当該技術分野において公知のあらゆる通常の乾燥方法を用いることができる。本発明の好ましい実施形態において、コーティングされた鋳造鋳型は、100から250℃、より好ましくは120から180℃の対流式オーブンにおいて乾燥させる。アルコール塗型剤を用いる場合、本発明に従った塗型剤組成物は、好ましくは、アルコール又はアルコール混合物を燃焼させることによって乾燥させる。これによって、コーティングされた鋳造鋳型は、燃焼熱によって付加的に加熱される。更なる好ましい実施形態において、コーティングされた鋳造鋳型は、更に処理することなく、空気に曝して乾燥させる。
乾燥後、乾燥させた塗型剤を、任意的に、更に硬化させてもよい。それにはあらゆる公知の硬化方法を用いてもよい。添加された硬化剤は、熱又は電磁放射により、活性化されてもよい。水又はアルコール塗型剤は、例えば、100℃未満の温度で、乾燥させてもよい。特定の結合剤、例えば、フェノール樹脂の硬化には、約140から160℃の温度が必要である。塗型剤の乾燥及び硬化は、用いられる温度に依存して、1つ又は別個の各工程において行なわれてもよい。フリーラジカルおよびイオン硬化法も考えられるであろう。
本発明に従った塗型剤組成物から得られる上部コーティングの乾燥層厚は、少なくとも0.1mm、好ましくは少なくとも0.2mm、より好ましくは少なくとも0.3mm、更により好ましくは少なくとも0.45mm、特に好ましくは少なくとも0.55mm、そして最も好ましくは0.3mmから1.5mmまでの範囲である。ここで、乾燥層厚は、塗型剤組成物を、本質的に全体的に溶剤成分を除き、任意的に、続いて硬化させることによって乾燥させて得られる、乾燥させた塗型剤の層厚である。下地コーティング及び上部コーティングの乾燥層厚は、好ましくは、湿潤膜厚を求めるためのコームを用いた測定によって求められる。層厚は、例えば、コームを用い、背景層が現れるまで、コームの目の端部で頻繁に塗型剤をかき取ることによって求めてもよい。その後、乾燥層厚を、歯の目において読み取ることができる。そうする代わりに、つや消し状態における湿潤層厚を測定することもでき、この場合、乾燥層厚は、従って、つや消し層の70から80%である。(「つや消し」層は、もはや流動することができず、表面にもはや光沢が見られないほど溶剤含有率が減少している層である)。
以下において上部コーティングとも呼ばれる、本発明に従った乾燥塗型剤を有する鋳造鋳型は、好ましくは、遠心鋳造法及び大規模鋳造法において用いられる。当該鋳造方法の基本的な原理は、例えば、シュテファン・ヘッセ(Stefan Hesse)著、「鋳造用語集(Giessereilexikon)」、シーレ・アンド・ショーン(Schiele & Schoen)、ベルリン、1997年に記載されている。大規模鋳造において、例えば、砂、鋼鉄又は鋳鉄でできた静止永久鋳型に、一般に、重力影響下で、液体鋳造金属を充填する。鋳型鋳物の形状は、鋳型によって完全に予め決定されている。遠心鋳造法において、鋳造金属を、その軸を中心に回転している管状又は環状インゴット鋳型に充填し、この場合、鋳造金属は、遠心力の影響下で、缶類、環状物類及び管類(例えば、鋳鉄でできた圧力管、銅及び銅合金でできたチューブ、ピストンリング、シリンダーライナー、リブシリンダー)に形成される。遠心力により、回転対称の空隙が生成され、それは鋳物が凝固するまで残存する。添加された金属の量により、壁の厚さが決まる。大規模鋳造法において、本発明に従った塗型剤組成物は、好ましくは、浸漬槽又はフラッド槽において基本鋳造鋳型をディップコーティング又はフォローコーティングすることにより付される。好ましくは、大規模鋳造法において、0.3から1.5mmの乾燥層厚を有する上部コーティングを、本発明に従った塗型剤組成物から生成する。遠心鋳造法において、好ましくは、0.3から1.2mmまでの範囲の乾燥層厚を有する上部コーティングを、本発明に従った塗型剤組成物から調製する。
本発明に従った塗型剤組成物から調製される上部コーティングを含む鋳造鋳型は、とりわけ、チューブ、シリンダーライナー、エンジン及びエンジン部品、マシンベッド、タービン、及び一般的な機械部品の製造に用いられる。
本発明を、以下の実施例により更に説明する。
実施例
[遠心鋳造塗型剤
以下の実施例において用いられる遠心鋳造塗型剤は、以下の成分を含有するものであった(重量%):
サティントン・プラス 25.00
パイラックスRG140 25.00
ベントナイト 00.60
ヘクトライト 00.20
殺生物剤 00.20
水 49.00。
サンティントン・プラス:メタカオリナイト、粒径2.0μm;米国、イゼリ、エンゲルハード・コーポレーション製
パイラックスRG140:粒径約80μmを有するパイロフィライト;米国、ノーウォーク、R.T.ヴァンダービルト社製
ベントナイト:グリーンボンド(Greenbond);ドイツ国、80333 ミュンヘン、ズュートケミ AG(Suedchemie AG)製
ヘクトライト:ベントン EW(Bentone EW);米国、ニュージャージー州 08520 ハイツタウン、エレメンティス・スペシャリティーズ社(Elementis SpecialitiesInc.)製
殺生物剤:英国、ケント州 CT9 4JY マーゲート、トール社(Thor Ltd.)のアクティサイドMBS(Acticide MBS)(BIT、MIT)。
遠心鋳造塗型剤を以下のように調製した:全量の水を準備し、高剪断ミキサー、エカト(Ekato)(1,000rpm、d/D=0.5の鋸歯を有するディスク)を用いて、その中でベントナイト及びヘクトライトを少なくとも15分間温浸する。続いて、不燃性成分であるメタカオリナイトとパイロフィライトとを添加し、均質な混合物が形成されるまで少なくとも15分間混合する。最後に、殺生物剤を混合した。粘度は、DIN6カップで9.6秒、又はDIN4カップで33秒であった。
[水で希釈可能なダイカスティング塗型剤
以下の実施例において用いられる、水で希釈可能なダイカスティング塗型剤は、以下の成分を含有するものであった(重量%):
サティントンW 25.00
パイラックスRG140 25.00
ベントナイト 02.00
湿潤剤 00.05
消泡剤 00.20
結合剤溶液 02.00
殺生物剤 00.20
水 45.55。
サンティントンW:メタカオリナイト、嵩密度(遊離)約300g/l、粒径約1.5μm;米国、イゼリ、エンゲルハード・コーポレーション製
パイラックスRG140:粒径約80μmを有するパイロフィライト;米国、ノーウォーク、R.T.ヴァンダービルト社製
ベントナイト:グリーンボンド;ドイツ国、80333 ミュンヘン、ズュートケミ AG製
湿潤剤:ドイツ国、40589 デュッセルドルフの会社、ヘンケル AG(HenKel AG)の通常の湿潤剤
消泡剤:ドイツ国、40589 デュッセルドルフの会社、ヘンケル AGの通常の消泡剤
結合剤溶液:ポリヴィオル(Polyviol);ドイツ国、81737 ミュンヘン、ヴァッカー−ケミGmbH(Wacker−Chemie GmbH)
殺生物剤:英国、ケント州 CT9 4JY マーゲート、トール社のアクティサイド MBS(BIT、MIT)。
ダイカスティング塗型剤を、上記の方法に従って、遠心鋳造塗型剤用に製造した。製造された塗型剤の密度は、1.3から1.4g/cm3であり、ブルックフィールド粘度は2から5Pa・Sであった。
[アルコールで希釈可能なダイカスティング塗型剤
以下の実施例において用いられるアルコールで希釈可能なダイカスティング塗型剤は、以下の成分を含有するものであった(重量%):
サティントンW 25.80
パイラックスRG140 25.80
ベントナイト 02.06
グラファイト 05.16
酸化鉄 03.10
湿潤剤 00.05
消泡剤 00.20
結合剤溶液 01.91
殺生物剤 00.05
水 36.12。
サンティントンW:嵩密度(遊離)約300g/l及び粒径約1.5μmを有するイゼリ、エンゲルハード・コーポレーション製メタカオリナイト
パイラックスRG140:粒径約80μmを有するパイロフィライト;米国、ノーウォーク、R.T.ヴァンダービルト社製
ベントナイト:グリーンボンド;ドイツ国、80333 ミュンヘン、ズュートケミ AG製
湿潤剤:ドイツ国、40589 デュッセルドルフの会社、ヘンケル AGの通常の湿潤剤
グラファイト:ドイツ国、65396 ヴァルフの会社ゲオルグ H.ルー GmbH(Georg H.Luh GmbH)
酸化鉄:黄色酸化鉄、ドイツ国、51368レヴァークーゼン、バイエル AG(Bayer AG)
結合剤溶液:ネコウェル、ドイツ国、40721 ヒルデン、ASK GmbH
殺生物剤:マーゲート、トール社のアクティサイド MBS(BIT、MIT)。
ダイカスティング塗型剤を、上記の方法に従って、遠心鋳造塗型剤用に製造した。完成した塗型剤は、軸密度80°Beであった。
(上記遠心鋳造塗型剤を用いた遠心鋳造法)
上記遠心鋳造塗型剤の詳細は以下の通りであった:
密度:50°Be
粘度:DIN6カップで9.6秒;DIN4カップで33秒。
加工粘稠性を得るため、15l(20kg)の塗型剤を5lの水で更に希釈して密度37°Be及び粘度13.2s(DIN4カップ)にする。
遠心鋳造法により、チューブを製造する。用いられた、約200℃まで予備加熱しておいたインゴット鋳型(内径約90mm)に、本発明に従った塗型剤組成物を、ドレーン(DE:デュカー(Dueker))噴霧ランスによる0.9バールのサイズ圧力及び500mm/sの供給速度で付すことによりコーティングした。乾燥層厚は0.65mmであった。インゴット鋳型の顕熱により、塗型剤は噴霧工程中に乾燥した。好適な表面を有する上部コーティングが得られた。チューブは、遠心鋳造において良好な引き抜き挙動を示した。冶金テストの結果は、ねずみ鋳鉄鋳物(Fe、C、Si)における所望のグラファイト形成及び、塗型剤の充分な断熱効果を示す、ねずみ鋳鉄鋳物の適切な硬度範囲を示した。
(上記遠心鋳造塗型剤を用いた遠心鋳造法)
実施例1におけるように、遠心鋳造法によりチューブを製造した。しかし、実施例1とは異なり、上部コーティングの乾燥層厚は0.85mmであった。得られた上部コーティングは、有効な表面を有していた。チューブの引き抜き挙動は良好であった。冶金テストの結果は、所望のグラファイト形成及び、塗型剤の充分な断熱効果を示す、ねずみ鋳鉄鋳物の適切な硬度範囲を示した。
V型エンジン用PUCB中子
V型エンジン用PUCB(ポリウレタンコールドボックス)中子を、上記した水で希釈可能なダイカスティング塗型剤で処理した。100%非焼成再生使用済砂を中子に用いた(非焼成とは、例えば、p−トルエンスルホン酸を用いてフラン樹脂を硬化させる自己硬化法を意味する。これらの中子又は鋳型の砂は再生、すなわち、研磨法により再使用可能なものにされる。この例において、砂を、ガス硬化(アミン)PUCB法に用いた。)加工粘稠性を得るため、100重量部のダイカスティング塗型剤を5重量部の水で希釈した。
塗型剤の調整: 密度: 44°Be
粘度: >25s(DIN4カップ)。
塗型剤を、フローコーティングにより中子に付した。塗型剤の流動挙動は良好であり、湿潤層厚は250μmであった。中子は、160から180℃の再循環空気を用い、チャンバー炉内において乾燥させた。この中子の、乾燥させた塗型剤の被覆は、下限であった。鋳造結果に欠陥はなかった。
クランクチャンバー用中子、フラン樹脂
実施例3同様、上記した水で希釈可能なダイカスティング塗型剤を、フラン樹脂でできた、クランクチャンバー用の未処理中子に付した。加工粘稠性を得るため、100重量部の塗型剤を、20重量部の水で希釈した。
塗型剤の調整: 密度: 40°Be
粘度: >18.4s(DIN4カップ)。
塗型剤の流動挙動は良好であり、湿潤層厚は300μmであった。乾燥させた塗型剤の被覆は良好であった。鋳造結果に欠陥はなかった。
非焼成鋳型を、上記したアルコールで希釈可能なダイカスティング塗型剤で処理した。納入状態において、上記したようなダイカスティング塗型剤は、軸密度80°Beであったが、これを、軸密度9°Be、粘度13.0s及び1リットル当たりの重量が1,000g/lとなるまで、塗型剤の全量に基づき、約80%の希釈物(60%のイソプロパノール、40%のエタノール)を用いて、希釈した。非焼成鋳型を、これらの調整物で満たした。通常のパイロフィライト/イソプロパノール塗型剤と比較して、浸水設備に広がる悪臭は大幅に減少した。湿潤層厚は、250から300μmであった。鋳型は、アルコールの燃焼により、30cmの深さのケース内で完全乾燥させることもでき、良好な耐摩耗性を示した。乾燥亀裂又は気孔は観察され得なかった。鋳造結果は、パイロフィライト/イソプロパノール塗型剤と比較して、何ら認識できる問題を示さなかった。

Claims (30)

  1. 溶剤成分と固体成分とを含む鋳造鋳型用塗型剤組成物であって、前記固体成分が、メタカオリナイトとパイロフィライトとの混合物を主成分とすることを特徴とする塗型剤組成物
  2. 前記塗型剤組成物が、前記塗型剤組成物の全成分に基づき、5重量%未満の珪藻土を有する請求項1に記載の塗型剤組成物
  3. 前記固体成分が、メタカオリナイトとパイロフィライトとの混合物を、メタカオリナイトのパイロフィライトに対する割合が、1:3から20:1までの割合で含む請求項1に記載の塗型剤組成物
  4. 前記固体成分が、メタカオリナイトとパイロフィライトとの混合物を、メタカオリナイトのパイロフィライトに対する割合が、1:1から14:1までの割合で含む請求項1に記載の塗型剤組成物
  5. 前記メタカオリナイトの、DIN 66131に従って測定された、BETに従った比表面積が、少なくとも10m 2 /gである請求項1から4の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  6. 前記メタカオリナイトの、DIN 38414に従って測定された強熱減量が、3重量%未満である請求項1から5の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  7. 前記メタカオリナイトの、非圧縮嵩密度が、100から300g/lである請求項1から6の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  8. 前記メタカオリナイトが、吸油量で表される、50から120%の間の高い比表面積を有する請求項1から7の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  9. 前記パイロフィライトの、アスペクト(長さ対厚さ比)が少なくとも5である請求項1から8の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  10. 前記パイロフィライトの、非圧縮嵩密度が、300から600g/lである請求項1から9の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  11. 前記メタカオリナイトの粒度が、0.1μmから10μmである請求項1から10の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  12. 前記パイロフィライトの粒度が、20μmから200μmである請求項1から11の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  13. 前記組成物の全成分に基づき、0.1から10重量%のベントナイト及び/又はヘクトライトを更に含む請求項1から12の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  14. 結合剤、湿潤剤、消泡剤、顔料、染料、及び殺生物剤からなる群から選択される少なくとも1つの更なる成分を含む請求項1から13の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  15. 前記結合剤が、水、及びエタノール又はイソプロパノールに可溶のアルキド樹脂の分散液からなる請求項14に記載の塗型剤組成物
  16. 前記溶剤成分が、前記組成物の全成分に基づき、20から80重量%のを含む請求項1から15の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  17. 前記溶剤成分が水のみである請求項1から15の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  18. 前記揮発性有機溶剤が、エタノール、プロパノール、イソプロパノール及びこれらの混合物からなる群から選択される、アルコール又はアルコール混合物である請求項16に記載の塗型剤組成物
  19. 前記塗型剤組成物が、前記組成物の全成分に基づき、
    10から40重量%のメタカオリナイトと、
    5から20重量%のパイロフィライトと、
    10から85重量%の水と
    少なくとも含む請求項1から18の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  20. 前記塗型剤組成物が、以下の成分:
    15から40重量%のメタカオリナイトと、
    7から20重量%のパイロフィライトと、
    0.1から5重量%のベントナイト及び/又はヘクトライトと、
    0.0から2重量%の結合剤と、
    0.01から0.5重量%の殺生物剤と、
    10から78重量%の水と
    少なくとも含む請求項1から18の何れか1項に記載の塗型剤組成物
  21. 請求項1から20の何れか1項に記載の塗型剤組成物を付し、乾燥させることによって製造された、鋳造面上に上部コーティングを含む鋳造鋳型。
  22. 前記上部コーティングが、少なくとも0.1mmの乾燥層厚を有する請求項21に記載の鋳造鋳型。
  23. 前記上部コーティングの少なくとも一部が下地コーティング上に付される請求項21又は22に記載の鋳造鋳型。
  24. 請求項21から23の何れか1項に記載の鋳造鋳型の使用を含む遠心鋳造法。
  25. 鋳造鋳型を製造する方法であって、上部コーティングの生成のため、少なくとも1層の塗型剤組成物を前記鋳造鋳型の表面の少なくとも一部の上に付し、乾燥させることを含み、請求項1から20の何れか1項に記載の塗型剤組成物を使用する方法。
  26. まず、少なくとも1層の下地コーティングを前記鋳造鋳型の表面の少なくとも一部の上に付し、前記塗型剤組成物を前記下地コーティングに付す請求項25に記載の方法。
  27. 請求項1から20の何れか1項に記載の塗型剤組成物を、前記下地コーティングの生成にも用いる請求項26に記載の方法。
  28. 前記上部コーティングが、少なくとも0.1mmの乾燥層厚を有する請求項25から27の何れか1項に記載の方法。
  29. 前記下地コーティングが、少なくとも0.1mmの乾燥層厚を有する請求項25から28の何れか1項に記載の方法。
  30. チューブ、シリンダーライナー、エンジン及びエンジン部品、マシンベッド、及びタービンの製造のための、請求項21から23の何れか1項に記載の鋳造鋳型の使用。
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