JP4917891B2 - 差次的酵素的断片化の方法 - Google Patents

差次的酵素的断片化の方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4917891B2
JP4917891B2 JP2006536815A JP2006536815A JP4917891B2 JP 4917891 B2 JP4917891 B2 JP 4917891B2 JP 2006536815 A JP2006536815 A JP 2006536815A JP 2006536815 A JP2006536815 A JP 2006536815A JP 4917891 B2 JP4917891 B2 JP 4917891B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
locus
methylation
restriction enzyme
intact
copies
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006536815A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007512806A (ja
Inventor
ジェフリー エイ. イエデロ
ネイサン ディー. レイキー
Original Assignee
オリオン ゲノミクス エルエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by オリオン ゲノミクス エルエルシー filed Critical オリオン ゲノミクス エルエルシー
Publication of JP2007512806A publication Critical patent/JP2007512806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4917891B2 publication Critical patent/JP4917891B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6827Hybridisation assays for detection of mutation or polymorphism
    • C12Q1/683Hybridisation assays for detection of mutation or polymorphism involving restriction enzymes, e.g. restriction fragment length polymorphism [RFLP]
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6844Nucleic acid amplification reactions
    • C12Q1/6858Allele-specific amplification

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

関連出願の相互参照
本願は、米国特許出願第 号(2004年10月21日に出願された、代理人整理番号021031-000830US)に関連し、2003年10月21日に出願された米国特許出願第60/513,426号、2004年4月12日に出願された第60/561,721号、および2004年4月12日に出願された第60/561,563号の恩典を主張し、それらのそれぞれの開示は、すべての目的のために全体として参照により本明細書に組み入れられている。
発明の背景
DNAは、典型的には、メチル化および非メチル化塩基を含む。原核生物のDNAは、シトシンおよびアデノシン残基でメチル化されている(例えば、McClelland et al., Nuc. Acids. Res. 22:3640-3659 (1994)参照)。原核生物のDNAのメチル化は、同族の制限酵素による消化からDNAを保護する、すなわち、細胞へ導入された外来DNA(このようにメチル化されていない)は、メチル化原核生物DNAを分解することができない制限酵素により分解される。DNAメチル化パターンは、特定の細菌型(例えば、属、種、菌株および分離株)を同定するために用いられうる。
哺乳動物のDNAは、シトシン残基でメチル化されうるのみであり、典型的には、これらのシトシンは、グアニンの5'隣接である(CpG)。このメチル化は、遺伝子活性、細胞分化、腫瘍形成、X染色体不活性化、ゲノムインプリンティング、および他の主要な生物学的過程において役割を果たしていることがいくつかの証拠の傾向により示された(Razin and Riggs eds. DNA Methylation Biochemistry and Biological Significance, Springer-Verlag, N.Y., 1984)。
真核細胞において、グアノシンの5'側に隣接しているシトシン残基のメチル化は、主に、CGの乏しい座において起こる(Bird, Nature 321:209 (1986))。対照的に、CpGアイランドと呼ばれるCGジヌクレオチドの別個の領域は、5'制御領域のメチル化が転写抑制へ導きうるX染色体不活性化および親特異的インプリンティング(Li, et al. Nature 366:362 (1993))中を除いて、正常細胞において非メチル化の状態のままである。
特定の座における異常型のメチル化を含む異常型メチル化は、しばしば、疾患状態と関連している。例えば、Rb遺伝子の新規メチル化は、網膜芽細胞腫の小さな画分において実証され(Sakai, et al., Am. J. Hum. Genet., 48:880 (1991))、VHL遺伝子のより詳細な分析は、散在性腎細胞癌のサブセットにおける異常型メチル化を示した(Herman, et al., PNAS USA, 91:9700 (1994))。腫瘍抑制遺伝子の発現もまた、正常な非メチル化5'CpGアイランドの新規DNAメチル化により消失されうる。例えば、Issa, et al., Nature Genet. 7:536 (1994); Merlo, et al., Nature Med. 1:686 (1995); Herman, et al., Cancer Res., 56:722 (1996); Graff, et al., Cancer Res., 55:5195 (1995); Herman, et al., Cancer Res. 55:4525 (1995)を参照されたい。p16座のメチル化は、膵臓癌に関連している。例えば、Schutte et al., Cancer Res. 57:3126-3131 (1997)を参照。腎臓におけるインスリン様成長因子II/H19座におけるメチル化変化は、ウィルムス腫瘍形成に関連している。例えば、Okamoto et al., PNAS USA 94:5367-5371 (1997)を参照。p15、E-カドヘリンおよびフォン・ヒッペル・リンドウ座におけるメチル化の変化の関連もまた、癌に関連している。例えば、Herman et al., PNAS USA 93:9821-9826 (1997)参照。GSTP1のメチル化状態は、前立腺癌に関連している。例えば、米国特許第5,552,277号を参照。それゆえに、そのような変化が疾患に関連している座における変化したメチル化プロファイルの検出は、疾患の診断または予後を与えるために用いられうる。
DNAがメチル化されているかまたはメチル化されていないかを測定するための現行の方法は、典型的には、メチル化感受性制限酵素、またはメチル化感受性およびメチル化非感受性制限酵素の組み合わせを用いた(例えば、Burman et al., Am. J. Hum. Genet. 65:1375-1386 (1999); Toyota et al., Cancer Res. 59:2307-2312 (1990); Frigola et al., Nucleic Acids Res. 30(7):e28 (2002); Steigerwald et al., Nucleic Acids Res. 18(6):1435-1439 (1990); WO 03/038120; および米国特許公報第2003/0129602号 A1参照)。これらの方法において、メチル化DNA配列は、分析に対して無傷の状態のままである。
従って、DNA、特に特定部位におけるDNA、のメチル化を検出するより効率的な方法についての当技術分野における必要性が存在する。本発明は、これらを始めとする必要性と取り組む。
発明の簡単な概要
本発明は、メチル化依存性制限酵素、メチル化感受性制限酵素、および/またはメチル化非感受性制限酵素を用いて核酸の集団内で座におけるメチル化を検出する方法を提供する。
本発明の一つの態様は、(a)核酸の集団を少なくとも2つの部分へ分割する段階、(b)第一部分をメチル化感受性制限酵素と接触させて、座の断片化非メチル化コピーおよび座の無傷メチル化コピーを含む集団を得る段階;(c)第一部分における座の無傷コピーを定量化する段階;(d)第二部分をメチル化依存性制限酵素と接触させて、座の断片化メチル化コピーおよび座の無傷非メチル化コピーを含む集団を得る段階;(e)第二部分における座の無傷コピーを定量化する段階;ならびに(f)第一部分における座の無傷コピーの数および第二部分における座の無傷コピーの数を比較することにより座におけるメチル化の存在を測定する段階により、核酸の集団内で座におけるメチル化の存在を検出する方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、核酸の第三部分を定量化し、それにより、集団における座の総無傷コピーを増幅する段階;および座の総無傷コピーの数を、第一部分における座の無傷コピーおよび/または第二部分における座の無傷コピーの数と比較する段階をさらに含む。いくつかの態様において、方法は、核酸の第三部分をメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素と接触させる段階;第三部分における無傷の座のコピーを定量化する段階;ならびに第三部分における座の無傷コピーの数を第一部分における座の無傷コピーおよび/または第二部分における座の無傷の非メチル化コピーの数と比較することにより座におけるメチル化の存在を測定する段階をさらに含む。いくつかの態様において、第二部分はまた、第二部分における座の無傷コピーを定量化する段階の前に、メチル化感受性制限酵素と接触させられる。いくつかの態様において、第一部分はまた、第一部分における座の無傷コピーを定量化する段階の前に、メチル化依存性制限酵素と接触させられる。いくつかの態様において、方法は、核酸の第四部分をメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素と接触させる段階;第四部分における座の無傷コピーを定量化する段階;ならびに、第四部分における座の無傷コピーの数を、第三部分における座の総無傷コピーおよび/または第一部分における座の無傷コピーおよび/または第二部分における座の無傷コピーの数と比較することにより座におけるメチル化の存在を測定する段階をさらに含む。いくつかの態様において、方法は、座内における突然変異の同定をさらに含む。一つの態様において、方法は、核酸の第五部分をメチル化非感受性制限酵素と接触させる段階;第五部分における座の無傷コピーを定量化して、座に突然変異を含む核酸の集団を得る段階;ならびに、第五部分における座の無傷コピーの数を、第四部分における座の無傷コピーおよび第三部分における座の総無傷コピーおよび/または第一部分における座の無傷コピーおよび/または第二部分における座の無傷コピーの数と比較することにより座における突然変異の存在を測定する段階をさらに含む。
いくつかの態様において、座の非メチル化コピーの数は、第一部分がメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている座の無傷コピーの数を座の総無傷コピーから引くことにより決定される。いくつかの態様において、座のメチル化コピーの数は、第二部分がメチル化依存性制限酵素で切断された後に残っている座の無傷コピーの数を座の総無傷コピーから引くことにより決定される。いくつかの態様において、座のヘミメチル化および突然変異のコピーの数は、(a)第一部分がメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている座の無傷コピーの数を座の総無傷コピーから引き、それにより、座の非メチル化コピーの数を決定する段階;および(b)座の非メチル化コピーの数を第二部分がメチル化依存性制限酵素で切断された後に残っている座の無傷コピーの数から引き、それにより、座のヘミメチル化および突然変異のコピーの数を決定する段階により決定される。いくつかの態様において、座のヘミメチル化および突然変異のコピーの数は、以下の段階により決定される:(a)第二部分がメチル化依存性制限酵素で切断された後に残っている座の無傷コピーの数を座の総無傷コピーから引き、それにより、座のメチル化コピーの数を決定する段階;ならびに(b)座のメチル化コピーの数を第一部分がメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている座の無傷コピーの数から引き、それにより、座のヘミメチル化および突然変異のコピーの数を決定する段階。いくつかの態様において、座のメチル化および非メチル化コピーの数は、第四部分がメチル化依存性制限酵素で切断された後に残っている座の無傷コピーの数を座の総無傷コピーから引き、それにより、座のメチル化および非メチル化コピーの数を決定する段階により決定される。いくつかの態様において、座のヘミメチル化コピーの数は、核酸の第五部分がメチル化非感受性制限酵素と接触させられた後に残っている無傷の座の数を、第四部分がメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている座の無傷コピーの数から引くことにより決定される。いくつかの態様において、座のメチル化コピーの数は、(a)核酸の第五部分がメチル化非感受性制限酵素と接触させられた後に残っている座の無傷コピーの数を、第四部分がメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている座の無傷コピーの数から引き、それにより、座のヘミメチル化コピーの数を決定する段階;ならびに(b)核酸の第五部分がメチル化非感受性制限酵素と接触させられた後に残っている座のヘミメチル化コピーの数および座の無傷コピーの数を、核酸の第一部分がメチル化感受性制限酵素と接触させられた後に残っている座の無傷コピーの数から引き、それにより、座のメチル化コピーの数を決定する段階により決定される。いくつかの態様において、座の非メチル化コピーの数は、(a)核酸の第五部分がメチル化非感受性制限酵素と接触させられた後に残っている座の無傷コピーの数を、第四部分がメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている座の無傷コピーの数から引き、それにより、座のヘミメチル化コピーの数を決定する段階;ならびに(b)核酸の第五部分がメチル化非感受性制限酵素と接触させられた後に残っている座のヘミメチル化コピーの数および座の無傷コピーの数を、核酸の第二部分がメチル化依存性制限酵素と接触させられた後に残っている座の無傷コピーから引き、それにより、座の非メチル化コピーの数を決定する段階により決定される。
いくつかの態様において、定量化段階は、ハイブリッド捕獲での座の無傷コピーの直接的検出を含む。いくつかの態様において、定量化段階は、例えば、定量的PCRを含む定量的増幅を含む。いくつかの態様において、定量的増幅産物は、二本鎖DNA配列の塩基の間に介入された標識により検出される。いくつかの態様において、定量的増幅産物は、検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドの増幅産物へのハイブリダイゼーションを検出することにより検出される。いくつかの態様において、検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドは、フルオロフォアおよびヘアピン構造を含む標識オリゴヌクレオチドプローブ、または1対の相互作用的標識(例えば、消光剤およびフルオロフォア)を含む二重標識オリゴヌクレオチドプローブである。いくつかの態様において、フルオロフォアは、プローブがその標的核酸配列にハイブリダイズする場合、活性化されて、検出可能なシグナルを生じる。いくつかの態様において、フルオロフォアは、プローブがその標的核酸配列にハイブリダイズし、5'エキソヌクレアーゼ活性をもつ酵素が消光剤を含むプローブの部分を切断する場合、活性化されて、検出可能なシグナルを生じる。
いくつかの態様において、核酸は、増幅段階の前に非メチル化シトシンを修飾する作用物質と接触させられる;および、座の無傷コピーは、修飾メチル化DNAと非メチル化DNAの間を識別する少なくとも1つのプライマーを含む1対のオリゴヌクレオチドプライマーで増幅される。
いくつかの態様において、核酸は、増幅段階の前に非メチル化シトシンを修飾する作用物質(例えば、亜硫酸水素ナトリウム)と接触させられる;および、座の無傷コピーは、保護化メチル化DNAと修飾非メチル化DNAの間を識別する少なくとも1つのプライマーを含む1対のオリゴヌクレオチドプライマーで増幅される。
いくつかの態様において、メチル化依存性制限酵素は、座におけるメチル化依存性制限酵素についての可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下において、第二、第三または第四部分へ接触させられる。いくつかの態様において、座におけるメチル化の密度は、切断後の第二、第三または第四部分における無傷メチル化座の数を、対照DNAにおけるメチル化の量を表している対照値と比較することにより決定される。
いくつかの態様において、メチル化感受性制限酵素は、座におけるメチル化感受性制限酵素についての可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下において、第一または第三部分へ接触させられる。いくつかの態様において、座におけるメチル化の密度は、切断後の第一または第三部分における無傷非メチル化座の数を、対照DNAにおけるメチル化の量を表している対照値と比較することにより決定される。
いくつかの態様において、メチル化は、座内のシトシンのC4位、シトシンのC5位において、または座内のアデノシンのN6位においてである。
いくつかの態様において、核酸は、例えば、ゲノムDNAを含むDNAである。
いくつかの態様において、メチル化感受性制限酵素は、認識配列内のシトシンがC5位でメチル化されている場合、切断しない。
いくつかの態様において、メチル化感受性制限酵素は、Aat II、Aci I、Acl I、Age I、Alu I、Asc I、Ase I、AsiS I、Bbe I、BsaA I、BsaH I、BsiE I、BsiW I、BsrF I、BssH II、BssK I、BstB I、BstN I、BstU I、Cla I、Eae I、Eag I、Fau I、Fse I、Hha I、HinP1 I、HinC II、Hpa II、Hpy99 I、HpyCH4 IV、Kas I、Mbo I、Mlu I、MapA1 I、Msp I、Nae I、Nar I、Not I、Pml I、Pst I、Pvu I、Rsr II、Sac II、Sap I、Sau3A I、Sfl I、Sfo I、SgrA I、Sma I、SnaB I、Tsc I、Xma IおよびZra Iである。
いくつかの態様において、メチル化感受性制限酵素は、認識配列内のアデノシンがN6位でメチル化されている場合、切断しない。
いくつかの態様において、メチル化感受性制限酵素はMbo Iである。
いくつかの態様において、メチル化依存性制限酵素は、McrBC、McrA、MrrA、またはDpn Iである。
いくつかの態様において、ゲノム核酸の第一部分は、少なくとも第二メチル化感受性制限酵素とさらに接触させられる。
いくつかの態様において、ゲノム核酸の第二部分は、少なくとも第二メチル化依存性制限酵素とさらに接触させられる。
いくつかの態様において、メチル化感受性制限酵素は、メチルアデノシン感受性である。いくつかの態様において、メチル化感受性制限酵素は、メチルシトシン感受性である。
いくつかの態様において、方法は、核酸の第三部分を、第二メチル化感受性制限酵素と接触させ、かつ核酸の第四部分を第二メチル化依存性制限酵素と接触させる段階;第三および第四部分における無傷の座を定量化する段階;ならびに、第三および第四部分における座の無傷コピーの数を、座の総無傷コピーおよび/または座の無傷メチル化コピーおよび/または座の無傷非メチル化コピーの数と比較することにより座におけるメチル化の存在を測定する段階をさらに含む。いくつかの態様において、第一メチル化感受性制限酵素は、メチルシトシン感受性である;第二メチル化感受性制限酵素は、メチルアデノシン感受性である;第一メチル化依存性制限酵素は、メチルシトシン感受性である;および、第二メチル化依存性酵素はメチルアデノシン感受性である。
いくつかの態様において、座におけるメチル化の存在は、少なくとも2つの核酸試料(例えば、同じ表現型または異なる表現型を有する少なくとも2つの生物から単離される)間で比較される。いくつかの態様において、方法は、第一試料および第二試料において座の無傷メチル化コピーを定量化する段階;ならびに、2つの試料由来の増幅産物の量を比較し、それにより、2つの試料間の座における相対的メチル化を測定する段階を含む。いくつかの態様において、第一核酸試料は、癌細胞ではないかと疑われる細胞から単離され、第二核酸試料は、非癌性細胞から単離される。
いくつかの態様において、2つまたはそれ以上の座におけるメチル化の存在は、メチル化依存性制限酵素と接触した第一部分由来の2つの異なる座における無傷DNAのコピーを定量化する段階;メチル化感受性制限酵素と接触した第二部分由来の2つの座における無傷DNAを定量化する段階;および、2つの座についての増幅産物の量を比較する段階により測定される。
いくつかの態様において、核酸の集団は、例えば、植物細胞、真菌細胞、原核細胞、動物細胞、哺乳動物細胞または癌細胞を含む細胞から単離される。
いくつかの態様において、核酸の集団は、例えば、体液、分泌物または組織生検を含む被験者(例えば、ヒト)由来の試料から単離される。いくつかの態様において、被験者は、癌をもっているのではないかと疑われている。
いくつかの態様において、座は、非罹患細胞より罹患細胞においてメチル化の多い配列を含む。いくつかの態様において、座は、非罹患細胞より罹患細胞においてメチル化の少ない配列を含む。
いくつかの態様において、方法は、核酸の集団を均等に分割する前に核酸の集団の末端上へ配列タグを付加する段階をさらに含み、段階(c)は、第一部分における座の残っている無傷メチル化コピーを、配列タグから増幅を開始するプライマーで定量化する段階を含む;および段階(e)は、第二部分における座の残っている非メチル化無傷コピーを、配列タグから増幅を開始するプライマーで定量化する段階を含む。
本発明のこれらを始めとする態様は、後に続く詳細な説明によりさらに例証される。
発明の詳細な説明
I. 序論
本発明は、メチル化感受性制限酵素、メチル化依存性制限酵素および/またはメチル化非感受性制限酵素を用いて、核酸の集団内で座におけるメチル化の存在を検出する方法を提供する。本発明の方法により、対象となる座を含む核酸は、本明細書に記載されているような1つまたは複数の制限酵素で切断されて、無傷のメチル化座、無傷の非メチル化座、および/または無傷のヘミメチル化座の集団を生じる。座は、増幅され、増幅産物は比較される。増幅産物の比較は、座におけるメチル化に関する情報を提供する。
DNAメチル化は、遺伝子制御において重要な役割を果たしており、それゆえに、多数の目的のためにゲノムのメチル化を評価することが望ましい。例えば、特定の座におけるメチル化の存在または非存在は、座における異常型メチル化に関連した疾患に関する診断および予後の情報を提供することができる。
II. 定義
「メチル化」は、シトシンのC5位もしくはN4位における(それぞれ、「5mC」および「4mC」)、アデニンのN6位における(「6mA」)メチル化、または核酸のメチル化の他の型を指す。DNA配列の異常型メチル化(すなわち、過剰メチル化または過少メチル化)は、疾患、状態または表現型(例えば、癌、血管疾患、認識力障害または他の後成的形質)と関連しうる。「非メチル化」DNA配列は、DNAを評価するために用いられる特定のメチル化依存性またはメチル化感受性制限酵素についての少なくとも認識配列において、実質的に、メチル化残基を含まない。「メチル化」DNAは、DNAを評価するために用いられる特定のメチル化依存性またはメチル化感受性制限酵素についての少なくとも認識配列において、メチル化残基を含む。「非メチル化」と呼ばれるDNA配列は、一般的に、その長さ全体に沿って、実質的に、メチル化ヌクレオチドを有しないであろうが、定義は、制限酵素についての認識配列以外の位置にメチル化ヌクレオチドを有する核酸配列を含むことは、理解されている。同様に、「メチル化」と呼ばれるDNA配列は、一般的に、その長さ全体に沿って、メチル化ヌクレオチドを有するであろうが、定義は、制限酵素についての認識配列以外の位置に非メチル化ヌクレオチドを有する核酸配列を含むことは理解されている。「ヘミメチル化」DNAは、DNAの一方の鎖が特定の座でメチル化されており、他方の鎖はその特定の座でメチル化されていない、二本鎖DNAを指す。
「メチル化依存性制限酵素」は、メチル化認識配列において、または、の近くで、切断するが、認識配列がメチル化されていない場合、同じ配列において、または、の近くで、切断しない、制限酵素を指す。メチル化依存性制限酵素は、メチル化認識配列において切断するもの(例えば、Dpn I)、および認識配列においてではない配列において切断する酵素(例えば、McrBC)を含む。例えば、McrBCは、2つのハーフサイトを必要とする。各ハーフサイトは、続いて5-メチルシトシンがあるプリン(R5mC)でなければならず、2つのハーフサイトは、お互いに20塩基対より離れている必要があり、かつ4000塩基対よりは接近している必要がある(N20〜4000)。McrBCは、一般的に、一方のハーフサイトまたは他方の近くを切断するが、切断位置は、典型的には、メチル化塩基から約32塩基対の数個の塩基対に渡って分布する。例示的なメチル化依存性制限酵素は、例えば、McrBC(例えば、米国特許第5,405,760号参照)、McrA、MrrAおよびDpn Iを含む。当業者は、本明細書に記載された制限酵素の相同体および相同分子種もまた、本発明で用いるのに適していることを理解しているものと思われる。
「メチル化感受性制限酵素」は、非メチル化認識配列において、または、の近くで、切断するが、認識配列がメチル化されている場合、同じ配列において、または、の近くで、切断しない、制限酵素(例えば、Pst I)を指す。例示的なメチル化感受性制限酵素は、例えば、McClelland et al., Nucleic Acids Res. 22(17):3640-59 (1994)およびhttp://rebase.neb.comに記載されている。認識配列内のシトシンがC5位でメチル化されている場合、それらの認識配列において、または、の近くで、切断しない適したメチル化感受性制限酵素は、例えば、Aat II、Aci I、Acl I、Age I、Alu I、Asc I、Ase I、AsiS I、Bbe I、BsaA I、BsaH I、BsiE I、BsiW I、BsrF I、BssH II、BssK I、BstB I、BstN I、BstU I、Cla I、Eae I、Eag I、Fau I、Fse I、Hha I、HinP1 I、HinC II、Hpa II、Hpy99 I、HpyCH4 IV、Kas I、Mbo I、Mlu I、MapA1 I、Msp I、Nae I、Nar I、Not I、Pml I、Pst I、Pvu I、Rsr II、Sac II、Sap I、Sau3A I、Sfl I、Sfo I、SgrA I、Sma I、SnaB I、Tsc I、Xma I、およびZra Iを含む。認識配列内のアデノシンがN6位でメチル化されている場合、それらの認識配列において、または、の近くで、切断しない適したメチル化感受性制限酵素は、例えば、Mbo Iを含む。当業者は、本明細書に記載された制限酵素の相同体および相同分子種もまた、本発明で用いるのに適していることを理解しているものと思われる。当業者はさらに、認識配列においての、または、の近くの、シトシンのメチル化の存在下において切断することができないメチル化感受性制限酵素は、認識配列においての、または、の近くの、アデノシンのメチル化の存在に対して非感受性である場合があることを理解しているものと思われる。同様に、認識配列においての、または、の近くの、アデノシンのメチル化の存在下において切断することができないメチル化感受性制限酵素は、認識配列においての、または、の近くの、シトシンのメチル化の存在に対して非感受性である場合がある。例えば、Sau3A Iは、その認識配列においての、または、の近くの、メチル化シトシンの存在に対して感受性であるが(すなわち、切断できない)、その認識配列においての、または、の近くの、メチル化アデノシンの存在に対して非感受性である(すなわち、切断する)。
「メチル化非感受性制限酵素」は、酵素の認識配列においての、または、の近くの、対象となる塩基(AまたはC)のメチル化状態にかかわらず、DNAを切断する制限酵素を指す。当業者は、認識配列においての、または、の近くの、アデノシンのメチル化の存在下において切断するメチル化非感受性制限酵素は、認識配列においての、または、の近くの、シトシンのメチル化の存在に対して感受性である場合がある、すなわち、切断できないであろう、ことを理解しているものと思われる。同様に、認識配列においての、または、の近くの、シトシンのメチル化の存在下において切断するメチル化非感受性制限酵素は、認識配列においての、または、の近くの、アデノシンのメチル化の存在に対して感受性である場合がある。例えば、Sau3A Iは、その認識配列においての、または、の近くの、メチル化アデノシンの存在に対して非感受性であるが(すなわち、切断する)、認識配列においての、または、の近くの、メチル化シトシンの存在に対して感受性である(すなわち、切断できない)。
「アイソシゾマー」は、同じ認識配列をもつ別個の制限酵素を指す。この定義において用いられる場合、「同じ認識配列」とは、メチル化配列と非メチル化配列の間を区別することを意図されない。従って、メチル化依存性またはメチル化感受性制限酵素の「アイソシゾマーのパートナー」は、認識配列におけるヌクレオチドがメチル化されているかどうかにかかわらず、メチル化依存性またはメチル化感受性制限酵素と同じ認識配列を認識する制限酵素である。
本明細書に用いられる場合、「認識配列」は、一次核酸配列を指し、配列のメチル化状態を反映しない。
「メチル化密度」は、DNAの与えられた座におけるメチル化残基の数、割る、メチル化されることができる同じDNA配列におけるヌクレオチドの総数、を指す。メチル化密度は、シトシンのみ、またはアデノシンのみについて測定される。
DNAを分割するという文脈における「分割する」または「分割された」とは、典型的には、試料から単離された核酸の集団を、2つまたはそれ以上の物理的に別個の部分へ分割することを指し、各部分は、試料に存在する配列のすべてを含む。場合によっては、「分割する」または「分割された」は、試料から単離された核酸の集団を、試料に存在する配列のすべては含まない、2つまたはそれ以上の物理的に別個の部分へ分割することを指す。
「座における可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下において」DNAを切断することとは、結果として、可能性のある制限酵素切断部位を含むDNAの少なくとも一部が切断されない状態のままであることを生じる、反応条件、制限酵素および酵素濃度および/またはDNAの任意の組み合わせを指す。例えば、DNAの部分的消化(例えば、酵素の量または消化時間の量を制限することによる)は、座におけるいくつかの可能性のある制限酵素切断部位が切断されない状態のままであることを可能にする。または、McrBCのような制限酵素を用いる完全消化は、結果として、座におけるいくつかの可能性のある制限酵素切断部位が切断されない状態のままであることを生じるが、なぜなら、その酵素が2つの認識ハーフサイトの間を常に切断するとは限らず、それにより、座がその2つの認識ハーフサイトにより限定されている配列の集団において座の少なくともいくつかの切断されていないコピーを残すためである。「可能性のある制限酵素切断部位」とは、切断部位と同じである場合も異なる場合もありうる、酵素認識配列を認識する場合、制限酵素が切断することができる配列(すなわち、適切なヌクレオチド配列およびメチル化状態を含む)を指す。
本明細書に用いられる場合の「DNAの部分的消化」とは、制限酵素が、DNAにおけるその特定の制限酵素についての可能性のある切断部位の一部(例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%未満)であるが、全部ではない部位を切断するような適切な反応条件下で制限酵素とDNAを接触させることを指す。配列の部分的消化は、例えば、完全消化を達成するのに必要である時間より短い時間、活性制限酵素とDNAを接触させ、その後、反応を終結させることにより、設定時間(例えば、30分、60分、90分、120分、150分、150分、または240分)で完全消化を達成するのに必要である酵素より少ない活性制限酵素とDNAを接触させることにより、または部分的消化の所望の量を可能にする他の変更した反応条件下において、達成されうる。「可能性のある部位」とは、一般的に、酵素認識配列であるが、酵素が認識配列以外の配列で切断する状況(例えば、McrBC)も含む。
本明細書に用いられる場合のDNAの「完全消化」とは、特定の制限酵素についての制限酵素認識配列の少なくとも95%、および典型的には少なくとも99%、または全部の切断を可能にしうる、十分な時間および適切な条件下においてDNAを制限酵素に接触させることを指す。完全消化に必要な、時間、緩衝液および他の試薬を含む条件は、典型的には、制限酵素の製造会社により提供される。当業者は、DNA試料の品質が完全消化を妨げうることを認識しているものと思われる。
「非メチル化シトシンを修飾する作用物質」とは、非メチル化シトシンの化学組成を変化させるが、メチル化シトシンの化学組成を変化させない任意の作用物質を指す。そのような作用物質の例は、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、過マンガン酸塩、およびヒドラジンを含む。
本明細書に用いられる場合の「ゲノムDNA」とは、個体のゲノム配列全体、またはその部分を指す。ゲノムDNAの「サブセット」とは、ゲノム配列全体の部分を指す、すなわち、サブセットは、ゲノム全体の座の一部のみを含むが、全部は含まない。個体は、動物、植物、真菌、または原核生物、加えて、生物の細胞、組織、器官または他の部分でありうる。
「メチル化プロファイル」とは、例えば、個体のゲノム、または個体の細胞および組織由来のDNAのメチル化状態を表す一組のデータを指す。プロファイルは、個体におけるあらゆる塩基対のメチル化状態を示すことができる、またはゲノムにおける塩基対のサブセットに関する情報(例えば、特定の制限酵素認識配列のメチル化状態)を含むことができる。
DNAを「増幅すること」とは、鋳型核酸配列のコピー数の増加、または鋳型核酸が試料に存在することを示すシグナルの増加を結果として生じる、酵素的を含む任意の化学的反応を指す。増幅反応は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)およびリガーゼ連鎖反応(LCR)(米国特許第4,683,195号および同第4,683,202号;PCR PROTOCOLS: A GUIDE TO METHODS AND APPLICATIONS (Innis et al, eds., 1990))、鎖置換増幅(SDA)(Walker, et al. Nucleic Acids Res. 20(7):1691-6 (1992); Walker PCR Methods Appl 3(1):1-6 (1993))、転写媒介型増幅(Phyffer, et al., J. Clin. Microbiol. 34:834-841 (1996); Vuorinen, et al., J. Clin. Microbiol. 33:1856-1859 (1995))、核酸配列に基づいた増幅(NASBA)(Compton, Nature 350(6313):91-2 (1991))、ローリングサークル増幅(RCA)(Lisby, Mol. Biotechnol. 12(1):75-99 (1999); Hatch et al., Genet. Anal. 15(2):35-40 (1999));分枝DNAシグナル増幅(bDNA)(例えば、Iqbal et al., Mol. Cell Proges 13(4):315-320 (1999)参照)、ならびに線形増幅を含む。増幅は、例えば、T3またはT7プロモーター部位を含むアダプターを鋳型核酸配列へ連結すること、および鋳型核酸配列を増幅するようにT3またはT7ポリメラーゼを用いることを含む。
本明細書に用いられる場合の「座」とは、核酸(例えば、ゲノム)の集団内の標的配列を指す。標的配列の単一のコピーがゲノムに存在する場合には、「座」は、単一の座を指す。標的配列の複数のコピーがゲノムに存在する場合には、「座」は、ゲノムにおける、標的配列を含むすべての座を指す。
III. 核酸集団内の座におけるメチル化の検出
本発明の方法は、少なくとも2つの部分へ分割された試料の制限後、無傷DNAの存在もしくは非存在または量を比較する段階であって、部分が異なる制限酵素で処理される、段階を含みうる。多くの態様において、第一部分は、メチル化依存性制限酵素と接触させられ(無傷の非メチル化DNAおよび断片化メチル化DNAを生じる)、第二部分は、メチル化感受性制限酵素と接触させられる(無傷のメチル化DNAおよび断片化非メチル化DNAを生じる)。各部分由来の座の無傷コピーは、制限消化後に分析され、比較される。
いくつかの態様において、座を含む核酸の第三部分は、試料における座の無傷コピーの総数の分析を提供するために、制限酵素で消化されない。座の無傷コピーの総数は、メチル化座および非メチル化座の数が座の総数と等しいことを検証するために、メチル化座の数および/または非メチル化座の数と比較されうる。
さらなる態様において、座を含む核酸の第四部分は、メチル化感受性制限酵素およびメチル化依存性制限酵素の両方で消化され、任意の無傷の座が定量化される(例えば、定量的に増幅される、またはハイブリッド捕獲により検出される)。二重消化後に残っている無傷コピーの総数は、メチル化コピーおよび非メチル化コピーの数がコピーの総数に等しいことを検証するために、ならびに、メチル化感受性およびメチル化依存性制限酵素の切断が完全であることを検証するために、座のメチル化コピー、座の非メチル化コピー、および/または座の総コピーの数と比較されうる。
なおさらなる態様において、座を含む核酸の第五部分は、メチル化非感受性制限酵素(すなわち、その認識配列におけるアデノシン残基かまたはシトシン残基かのメチル化のいずれかに対して非感受性)で消化され、座の任意の無傷コピーが検出される。消化後に残っている無傷コピーの総数は、他のメチル化感受性およびメチル化依存性制限酵素の切断が完全であることを検証するために;ならびに/またはメチル化感受性およびメチル化依存性制限酵素の認識部位に影響を及ぼす座のコピーにおける突然変異を同定するために、メチル化コピー、非メチル化コピー、および/または総コピーの数と比較されうる。
従って、以下の少なくとも5つの別々の増幅された核酸集団の比較がなされうる:
(1)座のコピーの事実上すべてが無傷の状態のままである、処理されていない、または偽の処理された集団;
(2)座の非メチル化コピーの事実上すべてが無傷の状態のままである、メチル化依存性制限酵素で処理された集団;
(3)座のメチル化コピーの事実上すべてが無傷の状態のままである、メチル化感受性制限酵素で処理された集団;
(4)座の有るか無しかの無傷コピーを含むメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素の両方で処理された集団;ならびに
(5)制限酵素の認識部位において突然変異している座のコピーを除いて、座の有るか無しかの無傷コピーを含むメチル化非感受性制限酵素(すなわち、その認識配列においての、または、その認識配列の近くの、アデノシン残基におけるかまたはシトシン残基におけるメチル化のいずれかに対して非感受性)で処理された集団。
典型的には、試料は、均等に分割され、それぞれが試料に存在する配列のすべてを含む。場合によっては、試料は、試料に存在する配列のすべては含まない部分へ分割されうる。しかしながら、制限消化物の異なる組み合わせからの結果を比較することにより、対象となる座のメチル化および非メチル化コピーの数が測定されうる。上記集団のいずれかが、このように、任意の他の集団と比較されうる。例えば、集団(1)および(2)は、お互いに比較されうる;または集団(1)もしくは(2)のいずれかが、別の集団、例えば集団(4)、と比較されうる。
消化が行われる順序は重要ではない。従って、ある一定の順序で消化を行うこと、例えば、最初に、メチル化を感知する酵素、例えばメチル化感受性酵素、の特定のクラスで消化すること、が好ましくありうるが、必要ではない。同様に、二重消化を行うことが好ましい場合がある。
いくつかの態様において、核酸は、異なるメチル化プロファイルを有するメンバーの混合集団を含む試料から得られうる。例えば、生物試料は、対象となる座に有るか無しかのメチル化をもつ少なくとも1つの細胞型、および座においてメチル化されている少なくとも1つの細胞型を含みうる。メチル化または非メチル化座を構成する集団の割合は、メチル化感受性およびメチル化依存性制限酵素の両方で処理されたアリコートにおける消化されていないDNAの量に対する、メチル化感受性またはメチル化依存性制限酵素のみで処理された単一消化アリコートにおける消化されていない座の量を測定することにより評価されうる。これに関連して用いられる場合、「単一」消化は、実際には、逐次的に用いられるかまたは同時的に用いられるかを問わず、メチル化感受性である複数の酵素、またはメチル化依存性である複数の酵素を用いて行われうる。例えば、複数のメチル化感受性制限酵素で消化されているが、メチル化依存性制限酵素では消化されていない、アリコートは、「単一」消化物とみなされる。「二重」消化物は、用いられるメチル化感受性およびメチル化依存性制限酵素の数にかかわらず、逐次的に用いられるかまたは同時的に用いられるかを問わず、メチル化感受性およびメチル化依存性制限酵素の両方を用いて処理されたアリコートであると考えられる。
二重消化に対する単一消化における消化されていないDNAの量、および試料における座のコピーの総数は、対象となる座における非メチル化DNA対メチル化DNAを含む細胞の割合を示している。さらになお、そのような分析は、単一消化の有効性についての対照としての役割を果たすことができる、例えば、メチル化感受性制限酵素での単一消化における量と比較した、二重消化における消化されていないDNAの量における検出可能な変化の存在は、単一消化が完了したというしるしである。
当業者は、制限酵素(例えば、メチル化感受性、メチル化依存性、およびメチル化非感受性制限酵素)の適切な組み合わせを選択することにより、本発明の方法が、例えば、制限酵素の認識配列に基づいた、特定の座におけるシトシンメチル化またはアデノシンメチル化を測定するために用いられうることを理解しているものと思われる。例えば、対象となる座を含む核酸の第一部分を、メチル化シトシン残基が認識配列(例えば、Hha I)にある場合には切断することができないメチル化感受性制限酵素で切断し、かつ対象となる座を含む核酸の第二部分を、認識配列がメチル化シトシンを含む場合のみ切断するメチル化依存性制限酵素(例えば、McrBC)で切断することにより、特定の座のシトシンメチル化が測定されうる。同様に、対象となる座を含む核酸の第一部分を、アデノシン残基が認識配列においてメチル化されている場合には切断することができないメチル化感受性制限酵素(例えば、Mbo I)で切断し、かつ対象となる座を含む核酸の第二部分を、認識配列におけるメチル化アデノシンの存在下で切断するメチル化依存性制限酵素(例えば、Dpn I)で切断することにより、特定の座のアデノシンメチル化が測定されうる。いくつかの態様において、消化のすべての4組は、特定の座のアデノシンメチル化およびシトシンメチル化を同時に測定するようにアデノシンメチル化およびシトシンメチル化の両方について並行して行われる。
さらに、メチル化シトシンに対してかまたはメチル化アデノシンに対してかのいずれかに感受性である制限酵素は、比較としてシトシンメチル化座およびアデノシンメチル化座の割合を与えるために本発明の方法において用いられうる。
適したメチル化依存性制限酵素は、例えば、McrBC、McrA、MrrAおよびDpn Iを
含む。適したメチル化感受性制限酵素は、例えば、Aat II、Aci I、Acl I、Age I、Alu I、Asc I、Ase I、AsiS I、Bbe I、BsaA I、BsaH I、BsiE I、BsiW I、BsrF I、BssH II、BssK I、BstB I、BstN I、BstU I、Cla I、Eae I、Eag I、Fau I、Fse I、Hha I、HinP1 I、HinC II、Hpa II、Hpy99 I、HpyCH4 IV、Kas I、Mlu I、MapA1 I、Msp I、Nae I、Nar I、Not I、Pml I、Pst I、Pvu I、Rsr II、Sac II、Sap I、Sau3A I、Sfl I、Sfo I、SgrA I、Sma I、SnaB I、Tsc I、Xma I、およびZra Iのような、認識配列内のシトシンがC5位でメチル化されている場合、切断しない制限酵素を含む。適したメチル化感受性制限酵素は、例えば、Mbo Iのような、認識配列内のアデノシンがN6位でメチル化されている場合、切断しない制限酵素を含む。当業者は、本明細書に記載された制限酵素の相同体および相同分子種もまた本発明に用いるのに適していることを理解しているものと思われる。
いくつかの態様において、核酸部分は、制限酵素での処理の前に、亜硫酸水素ナトリウムのような特定の非メチル化塩基を修飾する作用物質で処理される。その後、核酸は、保護されたメチル化ヌクレオチドと修飾された非メチル化ヌクレオチドの間を識別する少なくとも1つのプライマーを用いて処理かつ増幅されうる。増幅部分は、その後、相対的メチル化を測定するために比較される。ある特定の定量的増幅法は、増幅プライマーと異なる1つまたは複数の検出プローブを用いる。これらの検出プローブもまた、保護されたメチル化DNAと修飾された非メチル化DNAの間を識別するように設計されうる。
本発明は、組換え遺伝学の分野における日常的な技術に頼っている。例えば、ゲノムDNAを単離する、DNAを制限酵素で消化する、オリゴヌクレオチド配列をライゲーションする、増幅されたおよび増幅されていないDNAを検出する、ならびに核酸をシーケンシングする方法は、当技術分野において周知である。本発明で使用される一般的な方法を開示する基本的なテキストは、Sambrook et al., MOLECULAR CLONING, A LABORATORY MANUAL (3rd ed. 2001); Kriegler, GENE TRANSFER AND EXPRESSION: A LABORATORY MANUAL (1990);およびCURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY (Ausubel et al., eds., 2001)を含む。
A. 制限酵素での消化
制限酵素に依存する、部分的かまたは完全のいずれかの制限酵素消化は、特定のDNA座内のメチル化密度に関する情報を提供するために用いられうる。本発明で用いる制限酵素は、典型的には、対象となる座の配列分析に基づいて選択される。その後、各カテゴリー(例えば、メチル化依存性またはメチル化感受性)における1つまたは複数の酵素が選択される。配列分析は、既知の配列のデータベースを評価することに基づいて行われうる、または場合によっては、例えば、特定の被験者に存在する可能性がある、突然変異のような変異体を考慮に入れるために、経験的な決定に基づきうる。
1. DNA試料
DNAは、用いられうる任意の生物試料から、例えば、生物(例えば、動物、植物、真菌、原核生物)由来の細胞、組織、および/または体液から、得られうる。試料は、新鮮でありうる、凍結状態でありうる、固定液(例えば、アルコール、ホルムアルデヒド、パラフィン、またはPreServeCyte(商標))に保存されうる、または緩衝液に希釈されうる。生物試料は、例えば、皮膚、血液またはその画分、組織、生検(例えば、肺、結腸、乳房、前立腺、頸部、肝臓、腎臓、脳、胃、食道、子宮、睾丸、皮膚、骨、心臓、胆嚢、および膀胱など由来)、体液および分泌物(例えば、血液、尿、粘液、痰、唾液、子宮頸管スミア検体、骨髄、大便、汗、および濃縮呼気など)を含む。生物試料はまた、葉、茎、根、種、花弁、花粉、胞子、キノコの傘、および樹液を含む。
2. 完全消化
対象となる座を含むDNA試料がメチル化を感知する制限酵素(すなわち、メチル化依存性またはメチル化感受性制限酵素)で完全に消化される場合、提供される情報は、制限酵素の認識配列におけるメチル化の存在または非存在を含む。制限酵素の切断部位を含む座における無傷DNAの存在は、メチル化感受性またはメチル化依存性制限酵素による切断に必要な認識部位の適切なメチル化状態が、座に、または、の近くに、存在しなかったことを示す。
無傷DNAの量は、制限酵素と接触しなかった試料由来の等量のDNAを表す対照と比較されうる。または、座における無傷DNAの量は、第二の座と、またはもう一つの細胞から単離されたDNAにおける同じ座と、比較されうる。もう一つの代替において、座における無傷DNAの量は、既知または予想される数のメチル化されたモニター可能な制限部位を有するDNAと比較されうる。いくつかの態様において、比較されることになっているDNAは、およそ同じサイズである。当業者は、他の対照もまた可能であることを理解しているものと思われる。従って、制限酵素消化後に座における無傷DNAの量を検出することにより、メチル化対立遺伝子の相対的数が決定される。
認識配列の近くに可変性切断パターンを有する制限酵素(例えば、McrBC)の使用は、DNAの完全消化についての特別な場合を提供する。この場合、たとえ、座が適切なメチル化状態で認識配列を含んでいるとしても、確率の関数に従ってDNAの切断が座の外側で起きるであろうため、メチル化座を含む断片の一部は、無傷のままであろう。それゆえに、McrBCでの完全消化は、無傷対立遺伝子の数に関して、メチル化感受性制限酵素(その認識部位で切断する)での部分的消化に類似してふるまう。
McrBC DNA切断の機構は以下のとおりに起こる。McrBの8個のサブユニット複合体は、2つの認識ハーフサイト((AまたはG)mCと表されるプリン-メチルC)のそれぞれに結合する。図8を参照。その後、これらの複合体は、1つのMcrCサブユニットをそれらのそれぞれのハーフサイトへ補充し、GTP加水分解により媒介されてDNAに沿って転位置し始める。2つのMcrBC結合複合体がお互いに接触した場合、二重複合体が形成され、制限が起こる。切断は、一般的に、2つのハーフサイトが20 bpより近い場合には起こらず、お互いと4 kbほどのハーフサイトに起因する制限が観察されたことがあるが、まれである。制限は、いずれかの結合したハーフサイトの〜32 bp左または右で起こることができ、4つの可能性のある切断部位位置:第一ハーフサイトの〜32 bp 5'側、第一ハーフサイトの〜32 bp 3'側、第二ハーフサイトの〜32 bp 5'側、および第二ハーフサイトの〜32 bp 3'側、を与える。それゆえに、2つのハーフサイトが、PCRプライマーにより限定された座内に存在すること、および切断が座の外側で起こることが可能である。2つのハーフサイトが座の外側に存在すること、および切断が座内で起こることもまた可能である。一つのサイトが座に存在すること、およびもう一つが座の外側に存在すること、および切断が座の内側かまたは外側のいずれかで起こることもまた可能である。従って、座の「付近に」(文字通り増幅プライマーの間かまたは隣接するフランキング配列中かを問わず)あるメチル化ハーフサイトが多ければ多いほど、所定の濃度のMcrBCについて切断が座内で観察される可能性は高くなるであろう。従って、完全または部分的消化においてMcrBCにより切断されるメチル化座のコピーの数は、メチル化ヌクレオチドの密度に比例するものと思われる。
3. 部分的消化
部分的(すなわち、不完全)消化におけるメチル化感受性またはメチル化依存性制限酵素での切断の量は、座において任意のDNAメチル化を含む断片の数だけでなく、試料におけるDNAの座内の平均メチル化濃度もまた反映する。例えば、座を含むDNA断片が、より高いメチル化密度を有する場合、メチル化依存性制限酵素を用いる部分的消化は、座内においてこれらの断片をより頻繁に切断するであろう。同様に、座を含むDNA断片がより低いメチル化密度を有する場合、メチル化依存性制限酵素を用いる部分的消化は、より少しの認識部位しか存在しないため、座内においてこれらの断片をより少ない頻度で切断するであろう。または、メチル化感受性制限酵素が用いられる場合、より高いメチル化密度をもつDNA断片は、より少なく切断され、それに従って、座を含むより多くの無傷DNAが存在する。これらの場合のそれぞれにおいて、問題のDNA試料の消化は、完全消化について上で考察されたもののような対照値と比較される。
いくつかの態様において、DNA試料は、均等に分割することができ、各部分は、McrBCまたはもう一つのメチル依存性制限酵素での異なる量の部分的消化にかけられる。様々な部分における無傷の座の量(定量的DNA増幅により測定される場合)は、対照集団(非切断DNAを代表する同じ試料かまたはもう一つのDNA試料由来の等しい部分かのいずれかからの)と比較されうる。等価の部分が第二DNA試料由来である場合において、第二試料は、メチル化ヌクレオチド(または少なくともメチル化制限酵素認識配列)の予想されるまたは既知の数を有しうる、または、メチル化認識配列の数が不明でありうる。後者の場合、対照試料は、しばしば、生物学的関連性のある試料由来、例えば、罹患または正常組織由来など、である。
いくつかの態様において、DNA試料は、1つまたは複数のメチル化感受性制限酵素で部分的に消化され、その後、無傷の座を同定するために増幅される。これらの場合における対照は、上記のメチル化依存性制限酵素消化について用いられたものと同様である。処理されない対照は消化されず、任意の処理された対照DNA試料は、メチル化感受性制限酵素で消化される。
2つまたはそれ以上の試料間のメチル化密度において微妙なまたは著しい差を測定するのに最適な条件セットを同定するために様々な条件(例えば、制限の時間、酵素濃度、異なる緩衝液、または制限に影響を及ぼす他の条件)を試験することが有用でありうる。条件は、分析される各試料について決定されうる、または最初に決定され、その後、同じ条件が多数の異なる試料に適用されうる。
4. 対照値の作成
対照値は、外部値(例えば、既知もしくは予想される数のメチル化ヌクレオチドまたはメチル化制限酵素認識配列をもつ第二DNA試料における無傷の座の数)かまたは内部値(例えば、同じDNA試料における第二座、または第二DNA試料における同じ座)のいずれかを表しうる。有用であるが、対照においてどれくらいの数のヌクレオチド(すなわち、絶対値)がメチル化されているかを知る必要はない。例えば、メチル化が結果として疾患状態を生じる座について、座が正常細胞においてより多くメチル化されているという知識は、試料を得た被験者が疾患をもちうる、または疾患を発症する初期にありうることを示しうる。
同じDNA試料が対照座を含む場合において、多重増幅、例えば、多重PCRは、2つまたはそれ以上の座(例えば、少なくとも1つの標的座および少なくとも1つの対照座)を分析するために用いられうる。
DNA試料は、メチル化に関して以下の2つのパラメーターにより異なりうる:(i)特定の座に任意のメチル化を有する、集団における総コピーのパーセンテージ、および(ii)任意のDNAメチル化をもつコピーについて、コピー間の平均メチル化密度。試験試料においてこれらのパラメーターの両方を評価する対照DNAを用いることは、理想であるが、必要とはされない。
既知のメチル化シトシンを含む対照DNAは、それぞれが異なる標的メチル化認識配列を有しうる、任意の数のDNAメチラーゼを用いて作製される。この手順は、メチル化密度(すなわち、対立遺伝子あたりのメチル化シトシンの数)に関して異なるDNA断片の集団を作製することができる。部分的メチラーゼ反応もまた、例えば、集団についての平均メチル化密度における様式をもつ正常に分布した集団を作製するために、用いられうる。いくつかの態様において、様式は、メチラーゼ反応の完全性の関数として与えられた集団について調整されうる。対照DNAはまた、メチル化および非メチル化DNA塩基で合成されうる。
場合によっては、既知の配列をもつDNA標的が用いられる。望ましい対照DNAは、メチラーゼおよび分析のための制限酵素の最良の組み合わせを選択することにより作製されうる。第一に、各入手可能なメチラーゼによりメチル化されうる部位の地図が作成される。第二に、座の制限酵素地図もまた作成される。第三に、メチラーゼが、選択されて、試験DNAおよび対照DNA試料のメチル化分析に用いられる制限酵素と組み合わせて最適に機能するように設計される、所望のメチル化パターンをもたらすように対照DNA試料をインビトロでメチル化するために用いられる。例えば、M.HhaIは、部位(GCGC)をメチル化し、McrBCは、モチーフ(RpC)をもつ2つのハーフサイトを認識する。それゆえに、対照配列における各メチル化M.HhaI部位は、McrBCにより認識される。
同様に、分子の集団は、その後、マグネシウム存在下においてDNAメチラーゼ(例えば、M.SssI)で処理されて、結果として、所望のメチル化密度を生じうる。反応を、完了まで実行するようにさせておく場合には、メチル化されうる部位のほとんど全部がメチル化され、結果として、高くかつ均質なメチル化密度を生じる。反応がその過程において制限される場合には、より低い平均メチル化密度(または部分的メチル化)が結果として生じる(すなわち、反応のタイミングおよび/または酵素の濃度のために、すべての可能な部位がメチル化されるとは限らない)。このようにして、対照DNAの所望の平均メチル化密度が作成されうる。メチル化対照DNAは、亜硫酸水素塩シーケンシングを通してメチル化シトシンの数を測定することにより正確に特徴付けられる。または、メチル化対照DNAは、本明細書に記載されているような他の既知の対照DNAとの比較を通してメチル化シトシンの数を測定することにより正確に特徴付けられうる。
メチル化密度のより正確な予測のために、対照セットにおける各試料が、既知かまたは未知かのいずれかの異なるメチル化密度をもっている、標準曲線としての機能を都合よく果たすことができるDNAの対照セットを作成することが有用でありうる。複数の試料をメチル化依存性制限酵素またはメチル化感受性制限酵素で、可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下で切断し、その後、座の残っている無傷コピーを増幅することにより、無傷コピーの量の標準曲線(例えば、Ct値により表される)が作成され、それにより、無傷DNAの量を異なるメチル化密度と相関させることができる。標準曲線は、その後、本明細書に記載されているような制限および増幅後の試料における無傷DNAの量を補間することにより、試験DNA試料のメチル化密度を決定するために用いられうる。
B. サイクル閾値に基づいたメチル化密度の計算
本明細書に記載されているように、サイクル閾値(Ct)は、増幅反応においてDNA鋳型の最初の量を決定するための有用な測定である。従って、本明細書に記載されているように、メチル化依存性および/またはメチル化感受性制限酵素で処理され、かつ増幅された試料からのCt値は、メチル化密度を計算するために用いられうる。1つの試料と対照値(第二試料からのCt値を示すことができる)の間のCt値における変化は、相対的メチル化密度を予測する。PCRにおける増幅は、理論的には、サイクルごとにコピーを2倍にするため、2Xは、指数関数的増幅中の増幅におけるコピーの数に比例し、Xは、サイクルの数である。従って、2Ctは、増幅の開始時における無傷DNAの量に比例する。2つの試料の間、または試料と対照値(例えば、対照からのCt値を示す)の間のCtの変化(ΔCt)は、試料における最初の出発鋳型における差を表す。それゆえに、2|ΔCt|は、試料と対照または第二試料の間の相対的メチル化密度差に比例する。例えば、2つの試料間のCtにおける1.46の差は、一方の試料が、他方の試料より、座においてのモニターされる部位内に約2.75(すなわち、2(1.46)=2.75)倍多いメチル化ヌクレオチドを有することを示している。
C. DNAの検出
制限酵素により切断されたDNAの存在および量は、例えば、定量的増幅、ハイブリッド捕獲、またはそれらの組み合わせを含む、当技術分野において公知の任意の手段を用いて検出されうる。
1. 定量的増幅
いくつかの態様において、制限酵素により切断されたDNAの存在および量は、消化後、座を増幅することにより測定されうる。増幅のために無傷DNA鎖の存在を必要とする増幅技術(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR))を用いることにより、残っている非切断DNAの存在および量が測定されうる。例えば、増幅プライマーが対象となる特定の座に隣接するPCR反応が、設計されうる。増幅は、2つのプライマーを含む座が制限消化後に無傷の状態のままである場合に起こる。全体および無傷のDNAの量がわかっている場合には、切断されたDNAの量が決定されうる。DNAの切断は、DNAのメチル化状態に依存するため、無傷および切断されたDNAは、異なるメチル化状態を表す。
反応を用いるDNA座の増幅は、周知である(米国特許第4,683,195号および同第4,683,202号;PCR PROTOCOLS: A GUIDE TO METHODS AND APPLICATIONS (Innis et al., eds, 1990)参照)。典型的には、PCRは、DNA鋳型を増幅するために用いられる。しかしながら、増幅の代替方法が記載されており、代替方法が無傷DNAを、その方法が切断されたDNAを増幅するより高い程度まで増幅する限り、また用いられうる。
本発明の方法により増幅されたDNAは、PCR、オリゴマー制限(Saiki, et al., Bio/Technology 3:1008-1012 (1985))、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(ASO)プローブ分析(Conner, et al., PNAS USA 80:278 (1983))、およびオリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ法(OLA)(Landegren, et al., Science 241:1077 (1988))などのような特定のDNA配列の検出に通常、適用される任意の方法により、溶液中かまたは固体支持体への結合後かのいずれかで、さらに評価、検出、クローニング、およびシーケンシングなどされうる。DNA分析のための分子技術は概説されている(Landegren, et al., Science 242:229-237 (1988))。
定量的増幅方法(例えば、定量的PCRまたは定量的線形増幅)は、制限消化後、増幅プライマーにより隣接される座内において無傷DNAの量を定量化するために用いられうる。定量的増幅の方法は、例えば、米国特許第6,180,349号;同第6,033,854号;および同第5,972,602号に、加えてGibson et al., Genome Research 6:995-1001 (1996); DeGraves, et al., Biotechniques 34(1):106-10, 112-5 (2003); Deiman B, et al., Mol Biotechnol. 20(2):163-79 (2002)に開示されている。増幅は、「リアルタイム」でモニターされうる。
一般的に、定量的増幅は、増幅(例えば、PCR)反応のサイクルにおける鋳型のコピーを表すシグナル(例えば、プローブの蛍光)のモニタリングに基づいている。PCRの最初のサイクルにおいて、形成された単位複製配列の量がアッセイ法からの測定可能なシグナル出力を支持しないために、非常に低いシグナルが観察される。最初のサイクル後、形成される単位複製配列の量が増加するにつれて、シグナル強度は、測定可能レベルまで増加し、PCRが非対数期へ入る場合のもっと後のサイクルにおいて平坦部に達する。シグナル強度対サイクル数のプロットを通して、測定可能シグナルがPCR反応から得られる時点の特定のサイクルが推定され、PCRの開始前の標的の量を逆算するために用いられうる。この方法により測定される特定のサイクルの数は、典型的には、サイクル閾値(Ct)と呼ばれる。例示的な方法は、例えば、加水分解プローブに関する、Heid et al. Genome Methods 6:986-94 (1996)に記載されている。
増幅産物の検出のための一つの方法は、5'-3'エキソヌクレアーゼ「加水分解」PCRアッセイ法(TaqMan(商標)アッセイ法とも呼ばれる)である(米国特許第5,210,015号および同第5,487,972号;Holland et al., PNAS USA 88:7276-7280 (1991); Lee et al., Nucleic Acids Res. 21:3761-3766 (1993))。このアッセイ法は、二重標識された蛍光発生的プローブ(「TaqMan(商標)」プローブ)のハイブリダイゼーションおよび切断により特定のPCR産物の蓄積を検出する。蛍光発生的プローブは、蛍光レポーター色素およびクエンチャー色素の両方で標識されたオリゴヌクレオチドからなる。PCR中、このプローブは、それが増幅されることになっているセグメントにハイブリダイズする場合かつその場合に限り、DNAポリメラーゼの5'-エキソヌクレアーゼ活性により切断される。プローブの切断は、レポーター色素の蛍光強度において増加を生じる。
エネルギー移転の使用に頼る増幅産物を検出するもう一つの方法は、米国特許第5,119,801号および同第5,312,728号の主題でもあるが、Tyagi and Kramer, Nature Biotech. 14:303-309 (1996)により記載された「ビーコンプローブ」方法である。この方法は、ヘアピン構造を形成することができるオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブを用いる。ハイブリダイゼーションプローブの一方の末端(5'末端または3'末端かのいずれか)にドナーフルオロフォアが、他方の末端にアクセプター部分がある。TyagiとKramerの方法の場合、このアクセプター部分はクエンチャーである、すなわち、アクセプターは、ドナーにより放出されたエネルギーを吸収するが、その後、それ自身、蛍光を発しない。従って、ビーコンが開放型高次構造である場合、ドナーフルオロフォアの蛍光は検出できるが、ビーコンがヘアピン(閉鎖型)高次構造である場合、ドナーフルオロフォアの蛍光は消光される。PCRに用いられる場合、PCR産物の鎖の1つにハイブリダイズする分子ビーコンプローブは、開放型高次構造であり、蛍光は検出されるが、ハイブリダイズしない状態のままであるものは、蛍光を発しない(Tyagi and Kramer, Nature Biotechnol. 14:303-306 (1996))。結果として、蛍光の量は、PCR産物の量が増加するにつれて、増加し、従って、PCRの進行の測定として用いられうる。当業者は、定量的増幅の他の方法もまた利用できることを認識しているものと思われる。
核酸の定量的増幅を行うための様々な他の技術もまた知られている。例えば、いくつかの方法は、オリゴヌクレオチドが標的核酸にハイブリダイズした場合、蛍光における変化が生じるように構築されている1つまたは複数のプローブオリゴヌクレオチドを用いる。例えば、そのような方法が関連する一つは、蛍光共鳴エネルギー移転(FRET)を利用する二重フルオロフォアアプローチ、例えば、2つのオリゴプローブが単位複製配列にアニールする、LightCycler(商標)ハイブリダイゼーションプローブ、である。オリゴヌクレオチドは、効率的なエネルギー移転に適合する距離で離されたフルオロフォアと頭-尾配向においてハイブリダイズするように設計される。核酸に結合した、または伸長産物へ組み入れられた場合にシグナルを発するように構築された標識オリゴヌクレオチドの他の例は、以下を含む:Scorpions(商標)プローブ(例えば、Whitcombe et al., Nature Biotechnology 17:804-807, 1999および米国特許第6,326,145号)、Sunrise(商標)(またはAmplifluor(商標))プローブ(例えば、Nazarenko et al., Nuc. Acids Res. 25:2516-2521, 1997および米国特許第6,117,635号)、および結果としてクエンチャーなしでシグナル低下を生じる二次構造を形成する、かつ標的にハイブリダイズした場合に増加したシグナルを発する、プローブ(例えば、Lux probes(商標))。
他の態様において、二本鎖DNAに介入した場合、シグナルを生じるインターカレーティング剤が用いられうる。例示的な作用物質は、SYBR GREEN(商標)およびSYBR GOLD(商標)を含む。これらの作用物質は鋳型特異的ではないため、シグナルは、鋳型特異的増幅に基づいて発生されると仮定される。これは、鋳型配列の融点が一般的に、例えば、プライマー-ダイマーなどよりずっと高いものであるため、鋳型の関数としてシグナルをモニターすることにより確認されうる。
2. メチル化状態特異的増幅
いくつかの態様において、メチル化特異的PCRは、DNA座における特定のヌクレオチドのメチル化状態をモニターするために用いられうる。これらの態様において、制限酵素での消化後または前に、DNAは、非メチル化シトシンを修飾する作用物質と混合される。例えば、亜硫酸水素ナトリウムがDNAに加えられ、それにより、非メチル化シトシンをウラシルへ変換させ、メチル化シトシンを無傷のままにしておく。1つまたは複数のプライマーは、亜硫酸水素ナトリウムで処理されたメチル化と非メチル化の配列の間を識別するように設計される。例えば、亜硫酸水素塩処理されたメチル化配列に相補的なプライマーは、内因性シトシンに相補的であるグアノシンを含む。亜硫酸水素塩処理された非メチル化配列に相補的なプライマーは、ウラシル、非メチル化シトシンの変換産物、に相補的であるアデノシンを含む。好ましくは、変換されたメチル化および非メチル化配列の間を区別するヌクレオチドは、プライマーの3'末端に、または、の近くに、ある。亜硫酸水素ナトリウムに基づいたPCRを用いる方法のバリエーションは、例えば、Herman et al., PNAS USA 93:9821-9826 (1996); 米国特許第5,786,146号および同第6,200,756号に記載されている。
3. ハイブリッド捕獲
いくつかの態様において、核酸ハイブリッド捕獲アッセイ法は、制限酵素により切断されたDNAの存在および量を検出するために用いられうる。この方法は、DNAを増幅しようがしまいが、用いられうる。制限消化後、対象となるDNA配列に特異的にハイブリダイズするRNAプローブは、DNAと混合されて、RNA:DNAハイブリッドを形成する。その後、RNA:DNAハイブリッドに結合する抗体が、ハイブリッドの存在、ならびにそれゆえに、非切断DNAの存在および量を検出するために用いられる。RNAプローブに相補的である配列のウィンドウにおいて制限されたDNA断片は、モニターされることになっている配列のウィンドウにおいて無傷の状態のままであるDNA断片がハイブリダイズするより低効率でRNAプローブにハイブリダイズする。ハイブリダイゼーションの量は、無傷DNAを定量化することを可能にし、DNAメチル化の量は、異なる制限酵素処理(すなわち、メチル化感受性および/またはメチル化依存性制限酵素処理)からの無傷DNAの量から直接的に推測されうる。
抗体を用いるRNA:DNAハイブリッドを検出する方法は当技術分野において公知であり、例えば、
Figure 0004917891
に記載されている。場合によっては、抗体は、検出を容易にするために、検出可能な標識(例えば、酵素標識、同位元素、または蛍光標識)で標識される。または、抗体:核酸複合体は、検出可能な標識で標識された二次抗体とさらに接触させられうる。適した免疫学的およびイムノアッセイ手順の概説について、例えば、Harlow & Lane, ANTIBODIES, A LABORATORY MANUAL, Cold Spring Harbor Publication, New York (1988); Basic and Clinical Immunology (Stites & Terr eds., 第7版 1991); 米国特許第4,366,241号;同第4,376,110号;同第4,517,288号;および同第4,837,168号; Antibodies in Cell Biology, 37巻 (Asai, ed. 1993)を参照されたい。
モノクローナル、ポリクローナル抗体、またはそれらの混合物は、RNA:DNAハイブリッドを結合するために用いられうる。モノクローナル抗体を用いるRNA:DNAハイブリッドの検出は、例えば、米国特許第4,732,847号および同第4,833,084号に記載されている。ポリクローナル抗体を用いるRNA:DNAハイブリッドの検出は、例えば、米国特許第6,686,151号に記載されている。ポリクローナルまたはモノクローナル抗体は、特定の結合性質をもって作製されうる。例えば、短い方(例えば、20塩基対未満)または長い方(例えば、100塩基対より大きい)のRNA:DNAハイブリッドに特異的に結合するモノクローナルまたはポリクローナル抗体が作製されうる。さらに、RNA:DNAハイブリッド内のミスマッチにより感受性がより高いかまたはより低いかのいずれかである、モノクローナルまたはポリクローナル抗体が産生されうる。
RNA:DNAハイブリッドと特異的に反応するポリクローナルおよびモノクローナル抗体を産生する方法は、当業者に公知である。例えば、適した実験動物(例えば、ニワトリ、マウス、ウサギ、ラット、ヤギ、およびウマなど)を適切な免疫原(例えば、RNA:DNAハイブリッド)で免疫することによる、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体の調製。そのような方法は、例えば、Coligan, Current Protocols in Immunology (1991); Harlow & Lane, 前記; Goding, Monoclonal Antibodies: Principles and Practice (第2版 1986);およびKohler & Milstein, Nature 256:495-497 (1975)に記載されている。
抗体はまた、組換えで産生されうる。ファージまたは類似したベクターにパッケージングされる組換え抗体をコードする核酸のライブラリーからの抗体の選択による抗体調製は、例えば、Huse et al., Science 246:1275-1281 (1989)およびWard et al., Nature 341:544-546 (1986)に記載されている。さらに、抗体は、当技術分野において公知の方法を用いて組換えで産生されることができ、例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual (第2版 1989); Kriegler, Gene Transfer and Expression: A Laboratory Manual (1990);およびCurrent Protocols in Molecular Biology (Ausubel et al., eds., 1994)に記載されている。
D. メチル化密度の検出
いくつかの態様において、本発明の方法は、座のメチル化密度を測定するために用いられうる。メチル化密度の測定は、例えば、2003年10月21日に出願された、米国特許出願第60/513,426号に記載されている。
DNAの座のメチル化の量は、座を含むゲノムDNAの試料を供給し、メチル化感受性またはメチル化依存性のいずれかである制限酵素でDNAを切断し、その後、対象となるDNA座において、無傷DNAの量を定量化する、または切断DNAの量を定量化することにより測定されうる。無傷または切断DNAの量は、座を含むゲノムDNAの最初の量、座におけるメチル化の量、およびゲノムDNAにおいてメチル化されている座におけるヌクレオチドの数(すなわち、割合)に依存する。DNA座におけるメチル化の量は、無傷または切断DNAの量を、同様に処理されたDNA試料における無傷または切断DNAの量を表している対照値と比較することにより測定されうる。下で考察されているように、対照値は、メチル化ヌクレオチドの既知または予想される数を表しうる。または、対照値は、もう一つの(例えば、正常な、非罹患の)細胞における同じ座もしくは第二の座由来の無傷または切断DNAの量を示しうる。
少なくとも1つのメチル化感受性またはメチル化依存性制限酵素を、座における可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下で用いて、その後、残っている無傷コピーを定量化し、その量を対照と比較することにより、座の平均メチル化密度が決定されうる。メチル化感受性制限酵素が、座における可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下でDNA座のコピーと接触させられる場合には、残っている無傷DNAは、メチル化密度に正比例し、それに従って、対照と比較されて、試料における座の相対的メチル化密度を決定しうる。同様に、メチル化依存性制限酵素が、座における可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下でDNA座のコピーと接触させられる場合には、残っている無傷DNAは、メチル化密度に反比例し、それに従って、対照と比較されて、試料における座の相対的メチル化密度を決定しうる。
DNA試料における座内の平均メチル化密度は、メチル化感受性またはメチル化依存性制限酵素でDNAを消化し、メチル化DNAの既知の量を含むDNA試料と比較した残っている無傷DNAの相対的量を定量化することにより、測定される。これらの態様において、部分的消化または完全消化が用いられうる。一律にメチル化されたDNAについて上で記載されているように、部分的消化の使用は、座の平均メチル化密度の測定を可能にする。
E. 試料間および特定の座におけるメチル化差の検出
本発明の方法は、核酸試料(例えば、DNAまたはゲノムDNA)間および/または特定の座におけるメチル化の差を検出するために用いられうる。いくつかの態様において、方法は、ゲノムDNA座のすべてのコピーが同一のメチル化パターンを有するDNAの試料を分析するために用いられうる。いくつかの態様において、DNA試料は、ある対立遺伝子が別のものより多くメチル化されているDNA座の対立遺伝子を含むDNAの混合物である。いくつかの態様において、DNA試料は、2つまたはそれ以上の異なる細胞型由来のDNAを含み、各細胞型は、特定の座において異なるメチル化密度をもつ(例えば、病気に罹っているのではないかと疑われる組織由来の細胞、および非罹患組織試料由来の細胞)。例えば、ある座において、腫瘍性細胞は、正常細胞と比較して異なるメチル化密度をもつ。組織、体液または分泌物が、正常および腫瘍性細胞の両方由来のDNAを含む場合には、組織、体液または分泌物由来のDNA試料は、異なってメチル化された対立遺伝子の不均一な混合物を含む。この場合、与えられた座において、DNA内の1組の対立遺伝子(例えば、試料における腫瘍性細胞由来のもの)は、別の組の対立遺伝子(例えば、正常細胞由来のもの)とは異なるメチル化密度をもつ。
特定の表現型または疾患が検出されることになっている場合、DNA試料は、対象となる組織から、または必要に応じて、血液から、調製されるべきである。例えば、DNAは、癌に関連した特定の座のメチル化状態を検出するために生検組織から調製されうる。メチル化座の検出のために用いられる核酸含有検体(例えば、Ausubel et al., CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY (1995 supplement)は、脳、結腸、尿生殖器、造血、胸腺、睾丸、卵巣、子宮、前立腺、乳房、結腸、肺および腎臓組織を含む任意の源由来であることができ、Ausubel et al., CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY (1995)またはSambrook et al., MOLECULAR CLONING, A LABORATORY MANUAL (第3版 2001)により記載されたもののような様々な技術により抽出されうる。
DNA試料における変化したメチル化(正常細胞と比較して)の座の検出および同定は、試料が由来している細胞の少なくとも一部が病気に罹っていることを示しうる。そのような疾患は、限定されるわけではないが、例えば、低悪性度星状細胞腫、未分化星状細胞腫、グリア芽腫、髄芽細胞腫、結腸癌、肝臓癌、肺癌、腎臓癌、白血病(例えば、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病)、リンパ腫、乳癌、前立腺癌、子宮頚癌、子宮内膜癌、神経芽細胞腫、口腔(例えば、舌、口、咽頭)の癌、食道癌、胃癌、小腸の癌、直腸癌、肛門癌、肛門管および肛門直腸の癌、肝内胆管の癌、胆嚢癌、胆管癌、膵臓癌、骨癌、関節の癌、皮膚癌(例えば、黒色腫、非上皮癌、基底細胞癌、扁平上皮癌)、軟部組織癌、子宮癌、卵巣癌、外陰癌、膣癌、泌尿器癌、尿管の癌、眼の癌、頭頸部癌、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、脳癌、神経系の癌を含む。変化したメチル化プロファイルの同定はまた、ゲノムインプリンティングの喪失、脆弱性X症候群、およびX染色体不活性化の検出ならびに診断に有用である。
本発明の方法を用いる分析に適している特定の座は、例えば、Costello and Plass, J. Med. Genet. 38:285-303 (2001)およびJones and Baylin, Nature. Rev. 3:415-428 (2002)に記載されており、下の表1に示されている。
(表1)癌における過剰メチル化を示す遺伝子の例
Figure 0004917891
いくつかの態様において、同じ個体由来の試料のメチル化は、ある期間、例えば、何日間、何ヶ月間、または何年間、に渡って測定される。メチル化における変化の測定は、診断;予測;治療法選択;および様々な疾患について進行をモニターすることを提供するために;ならびに、癌、腫瘍タイピングおよびステージングにおいて、有用でありうる。本発明の方法はまた、特定のメチル化事象の検出を提供するが、本発明は、特定のヌクレオチドのメチル化状態が表現型を決定するという予想または期待により限定されないため、特に注目に値する。メチル化の密度(特定のメチル化ヌクレオチドの存在または非存在よりむしろ)が遺伝子発現を調節する場合、および座のメチル化密度が連続体に沿って疾患進行を反映する場合において、本発明は特に役に立つ。
増幅プライマーは、特定の表現型または疾患に関連した座を増幅するように設計されうる。
必要に応じて、多重DNA方法が、同じ試料由来の複数標的を増幅するために用いられうる。追加の標的は、対照(例えば、既知のメチル化状態の座由来)、または表現型もしくは疾患に関連した追加の座を示しうる。
いくつかの態様において、本発明の方法は、癌のような疾患表現型に関連した新しい座を同定するために用いられる、またはそのような関連を確証するために用いられる。
F. 座における相対的メチル化を測定する例示的な方法
上記のように、対象となる遺伝子座におけるメチル化の相対的量を測定するために、多数の可能性が利用できる。例えば、部分的または完全消化が行われうる、メチル化感受性またはメチル化依存性制限酵素が用いられうる、亜硫酸水素ナトリウム処理が用いられうるなど。本発明を特定のシリーズの段階に限定することを意図することなく、以下の可能性がさらに例示される。
いくつかの態様において、DNA試料は、McrBCまたは別のメチル依存性制限酵素で消化され(部分的にまたは完了まで)、座は、その後、定量的DNA増幅(例えば、PCR、ローリングサークル増幅、および当業者に公知の他の方法)を用いて増幅される。結果として生じる増幅反応の動力学的プロファイルは、同様に処理された対照DNA試料由来のものと比較される。増幅反応の動力学的プロファイルは、TaqMan(商標)、Molecular Beacons(商標)、SYBRGREEN(商標)取り込み、Scorpion(商標)プローブ、およびLux(商標)プローブなどの蛍光反応モニタリングを含む、当業者に公知の多数の手段により得られうる。
いくつかの態様において、DNA試料は、均等に分割され、1つの部分がメチル化依存性制限酵素で処理され、別のものは処理されない。2つの部分は、座におけるメチル化の相対的量を決定するために増幅かつ比較される。
いくつかの態様において、DNA試料は、均等に分割することができ、各部分は、McrBCまたは別のメチル化依存性制限酵素での異なる量の部分的消化にかけられる。様々な部分における無傷の座の量(例えば、定量的DNA増幅により測定された場合)は、対照集団(非切断DNAを示す同じ試料か、またはもう一つのDNA試料からの等価部分のいずれかから)と比較されうる。等価部分が第二DNA試料由来である場合において、第二試料は、メチル化ヌクレオチド(または少なくともメチル化制限酵素認識配列)の予想されるまたは既知の数を有しうる、または、代わりとして、メチル化認識配列の数が不明でありうる。後者の場合、対照試料は、しばしば、生物学的関連性のある試料から、例えば、罹患または正常組織などから、である。
いくつかの態様において、DNA試料は、1つまたは複数のメチル化感受性制限酵素で部分的に消化され、その後、無傷の座を同定するために増幅される。これらの場合における対照は、上記のメチル化依存性制限酵素消化に用いられたものと同様である。処理されない対照は消化されず、任意の処理される対照DNA試料は、メチル化感受性制限酵素で消化される。
いくつかの態様において、試料は、少なくとも2つの部分へ分離される。第一部分は、3つの可能なメチル化を感知するクラス(すなわち、メチル化感受性、メチル化非感受性、およびメチル化依存性)の1つからの酵素で消化される。追加の部分のそれぞれは、第一部分を消化するために用いられた酵素とは異なるメチル化を感知するクラスからのアイソシゾマーパートナーで消化される。無傷の座は、その後、増幅されて、定量化される。座における相対的メチル化は、消化されていない部分との比較の有無にかかわらず、反応の任意の2つから得られた結果をお互いに比較することにより決定されうる。メチル化非感受性酵素が用いられた場合、部分は部分的消化を受けなければならない。
いくつかの態様において、DNA試料は、非メチル化シトシンを修飾するが、メチル化シトシンを修飾されないままにしておく作用物質、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、で処理される。試料は、均等に分割され、1つの部分は、メチル化依存性制限酵素(例えば、McrBC)で処理される。亜硫酸水素ナトリウムは、非メチル化シトシンを修飾し、各McrBCヘミサイトの認識部位は、続いてメチル化シトシンがあるプリン塩基であるため、亜硫酸水素ナトリウム処理は、McrBC認識部位を修飾しない。切断および非切断部分の両方からの試料は、その後、メチル化と非メチル化のヌクレオチドの間を識別する少なくとも1つのプライマーを用いて増幅される。増幅された部分は、その後、相対的メチル化を決定するために比較される。特定の定量的増幅法は、増幅プライマーと異なる1つまたは複数の検出プローブを用いる。これらの検出プローブもまた、変換されたメチル化と非メチル化のDNAの間を識別するように設計されうる。いくつかの態様において、検出プローブは、メチル化依存性制限酵素(例えば、McrBC)と組み合わせて用いられる。例えば、検出プローブは、変換されたMcrBC処理試料とMcrBCで処理されなかった変換された試料の間の動力学的増幅プロファイルを比較することにより、座内のメチル化密度を定量化するために用いられうる。
または、いくつかの態様において、試料は、均等に分割され、1つの部分は、メチル化依存性制限酵素(例えば、McrBC)で消化される(部分的にまたは完全に)。両方の部分は、その後、亜硫酸水素ナトリウムで処理され、変換されたメチル化と非メチル化のヌクレオチドの間を識別するプライマーを用いる定量的増幅により分析される。増幅産物は、相対的メチル化密度を決定するために、お互いに、加えて標準と、比較される。
いくつかの態様において、DNA試料は、部分へ分割され、1つの部分は、1つまたは複数のメチル化感受性制限酵素で処理される。消化された部分は、その後、さらに細分され、1つの下位分割部分は、メチル化依存性制限酵素(例えば、McrBC)で消化される。様々な部分および下位部分は、その後、増幅されて、比較される。消化後、部分または下位部分は、任意で、亜硫酸水素ナトリウムで処理され、メチル化と非メチル化のヌクレオチドの間を識別する少なくとも1つのプライマーを用いて増幅されうる。
いくつかの態様において、DNA試料は、以下の4つの部分へ分割される:第一部分は未処理のままにされる、第二部分は、メチル化感受性制限酵素に接触させられる(無傷配列はメチル化されている)、第三部分は、メチル化依存性制限酵素に接触させられる(無傷配列はメチル化されていない)、および第四部分は、メチル化感受性制限酵素およびメチル化依存性制限酵素に接触させられ、第四部分における制限酵素の1つは、座における可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下で(例えば、部分的消化および/またはMcrBCを用いる条件下で)、試料に接触させられる。必要に応じて、試料の第五部分は、もう一つの部分に用いられたメチル化依存性またはメチル化感受性制限酵素のメチル化非感受性アイソシゾマーでの処理後、分析されることができ-、それにより、制限酵素認識配列における不完全消化および/または突然変異について調節する。消化に加えて、部分および下位部分は、任意で、亜硫酸水素ナトリウムで処理され、変換されたメチル化と非メチル化のヌクレオチドの間を識別する少なくとも1つのプライマーを用いて増幅されうる。
VIII. キット
本発明はまた、本発明の方法を行うためのキットを提供する。例えば、本発明のキットは、例えば、メチル化依存性制限酵素またはメチル化感受性制限酵素、あらかじめ決められた数のメチル化ヌクレオチドを含む対照DNA分子、および対照DNA分子にハイブリダイズする1つまたは2つの異なる対照オリゴヌクレオチドプライマーを含みうる。場合によっては、キットは、ユーザーが試料の増幅を既知の数のメチル化ヌクレオチドを含むいくつかのDNAと比較することができるように、メチル化ヌクレオチドの異なるあらかじめ決められた数を含む複数のDNA分子を含む。
本発明のキットは、しばしば、キットを用いるための書面にした使用説明書を含む。キットはまた、制限酵素の活性を支えるのに十分な試薬を含みうる。キットはまた、耐熱性DNAポリメラーゼを含みうる。
場合によっては、キットは、ヒトゲノムDNAのあらかじめ決められた領域にハイブリダイズする1つまたは2つの異なる標的オリゴヌクレオチドプライマーを含む。例えば、上記のように、プライマーは、疾患の発生または予測に関連した座の増幅を可能にすることができる。
いくつかの態様において、キットは、標的ポリヌクレオチドの増幅をモニターするために1つまたは複数の検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドプローブを含みうる。
いくつかの態様において、キットは、ヒトゲノムDNAにおいて修飾された非メチル化とメチル化のDNAの間を識別する少なくとも1つの標的オリゴヌクレオチドプライマーを含む。これらの態様において、キットはまた、典型的には、任意の増幅反応の動力学的プロファイルがリアルタイムで獲得されるのを可能にする蛍光部分を含む。
いくつかの態様において、キットは、ヒトゲノムDNAにおいて修飾された非メチル化とメチル化のDNAの間を識別する少なくとも1つの標的オリゴヌクレオチドプライマーを含む。これらの態様において、キットはまた、典型的には、非メチル化シトシンを修飾する作用物質を含む。
いくつかの態様において、キットは、RNAプローブ、RNA:DNA複合体を特異的に結合する結合剤(例えば、抗体または抗体模倣体)、検出試薬、ならびにメチル化感受性および/またはメチル化依存性制限酵素を含む。
実施例
実施例1:座におけるメチル化を同定するための比較
以下の実施例は、どのようにして本発明の方法が、核酸の集団において、座のメチル化コピーの数、座の非メチル化コピーの数、座のヘミメチル化コピーの数、座の突然変異したコピーの数、および座のコピーの総数を測定するために用いられうるかを例証している。核酸は、試料から単離され、部分へ分割され、各部分は、試料に存在する配列のすべてを含む。この実施例は、例証的な目的として、Sau3A Iの制限部位を用い、6mAメチル化をモニターする。当業者は、異なる酵素がシトシンメチル化をモニターするために選択されうることを理解しているものと思われる。
任意の与えられた制限部位は、以下の3つの可能性のある状態:(1)ヘミメチル化;(2)メチル化;(3)非メチル化;および(4)突然変異型、をもつ。
Figure 0004917891
Sau3A Iは、メチル化アデノシン残基がその認識部位にある場合に切断するメチル化非感受性制限酵素である。Dpn Iは、メチル化アデノシン残基が両方の鎖におけるその認識部位に、または、の近くに、ある場合にのみ切断するメチル化依存性制限酵素である。Mbo Iは、メチル化アデノシン残基がその認識部位にある場合には切断しないメチル化感受性酵素であり、Sau3A Iのアイソシゾマーでもある。ヘミメチル化部位は、Sau3A Iにより切断されるが、Dpn IまたはMbo Iにより切断されない;メチル化部位は、Dpn IおよびSau3A Iにより切断されるが、Mbo Iにより切断されない;ならびに非メチル化部位は、Sau3A IおよびMbo Iにより切断されるが、Dpn Iにより切断されない。
A. 試料からの未処理の核酸の第一部分、偽処理された核酸の定量的PCRは、試料における座のコピーの総数を生じ、以下に等しい:
(1)hemi+(2)meth+(3)unmeth+(4)mut。
B. 核酸の第二部分をメチル化感受性制限酵素Mbo Iで切断し、続いて、定量的PCRを行うことは、試料における座のメチル化コピーの増幅を導き、以下に等しい:
(1)hemi+(2)meth+(4)mut。
C. 核酸の第三部分をメチル化依存性制限酵素Dpn Iで切断し、続いて定量的PCRを行うことは、試料における非メチル化コピーの増幅を導き、以下に等しい:
(1)hemi+(3)unmeth+(4)mut。
D. 核酸の第四部分をメチル化感受性制限酵素Mbo Iおよびメチル化依存性制限酵素Dpn Iで切断し、続いて定量的PCRを行うことは、試料におけるヘミメチル化コピーの増幅を導き、以下に等しい:
(1)hemi+(4)mut。
E. 核酸の第五部分をSau3A I、制限依存性制限酵素(Dpn I)のアイソシゾマーであるメチル化非感受性制限酵素、で切断し、続いて定量的PCRを行うことは、試料における突然変異体コピー、すなわち、PCRプライマーと相補的であるコピー、の増幅を導くが、ヘミメチル化、メチル化、または非メチル化制限部位を含まず、以下に等しい:
(4)mut。
F. AおよびBからの結果の比較は、試料における非メチル化座の数へと導く:
unmeth=A[hemi+meth+unmeth+mut]−B[hemi+meth+mut]。
G. AおよびCからの結果の比較は、試料におけるメチル化コピーの数へと導く:
meth=A[hemi+meth+unmeth+mut]−C[hemi+unmeth+mut]。
H. A、BおよびCからの結果の比較は、試料におけるヘミメチル化コピーおよび非メチル化コピーの数へと導く:
hemi+unmeth=C[hemi+unmeth+mut]−(A[hemi+meth+unmeth+mut]−B[hemi+meth+mut])。
hemi+unmeth=B[hemi+meth+mut]−(A[hemi+meth+unmeth+mut]−B[hemi+unmeth+mut])。
I. AおよびDからの結果の比較は、試料におけるメチル化および非メチル化コピーの数へと導く:
meth+umneth=A[hemi+meth+unmeth+mut]−D[hemi+mut]。
J. DおよびEからの結果の比較は、試料におけるヘミメチル化コピーの数へと導く:
hemi=D[hemi+mut]−E[mut]。
K. EおよびDからの結果のBまたはCとの比較は、それぞれ、試料におけるメチル化または非メチル化コピーの数へと導く:
meth=B[hemi+meth+mut]−E[mut]−(D[hemi+mut]−E[mut])
unmeth=C[hemi+unmeth+mut]−E[mut]−(D[hemi+mut]−E[mut])。
実施例2:検出の感度の実証
ヒト男性胎盤DNAを得て、シトシンの後にグアノシンが続く(すなわち、GCモチーフ)場合シトシンをメチル化する(5mC)M.SssIを用いてインビトロでメチル化した。結果として生じるインビトロメチル化DNAを、その後、既知の比率で非メチル化男性胎盤DNAへ混合し、それにより、1組の混合物を生じ、それぞれはメチル化されている総コピーの異なるパーセンテージを含む。
様々な混合物を、その後、以下の3つの部分へ分割した。切断されていない部分;Hha I、5mCに対して感受性があり、かつ認識配列GCGC(下線を引いたヌクレオチドはメチル化されていない)をもつメチル化感受性制限酵素、で消化された部分;Hha IおよびMcrBCの両方で消化された部分。McrBCは、そのメチル化認識配列の近くを切断するメチル化依存性制限酵素である。消化された配列を、その後、ヒトゲノム-[Ensembl遺伝子ID# ENSG00000147889]におけるCDKN2A(p16)遺伝子の上流の領域に特異的なプライマーを用いて増幅した。この領域は、インビトロでメチル化されなかったヒト男性胎盤DNAにおいてメチル化されていないことが測定された。プライマー配列は以下であった。
Figure 0004917891
および標準PCR条件は以下のものを用いた。
1サイクル[95℃で3分間]
続いて、49サイクル[95℃で30秒間、65℃で15秒間、および68℃で15秒間、プレートを68℃で読み取り、その後、もう一つのプレートを83℃で読み取る]。
83℃での第二プレート読み取りは、反応プロファイルへのプライマーダイマーの蛍光寄与を排除するために行われた。温度の関数として蛍光を測定する融解曲線は、サイクルの終わりに80℃と95℃の間で行われ、産物特異性が測定された。対象となる座は、長さが181 bpであり、約89℃の融解温度をもつ。増幅産物蓄積は、それが二本鎖核酸に結合する場合蛍光を発する、インターカレーティング色素、MJ ResearchからのSYBR Green(商標)Dynamo Kit、を用いて測定され、反応は循環されて、蛍光強度は、MJ Opticon IIリアルタイムPCR装置を用いてモニターされた。
増幅産物からのシグナルがバックグラウンドより上で検出されうる閾値が、鋳型希釈標準曲線の平行分析から経験的に決定された。閾値は、例えば、Fortin et al., Anal. Biochem. 289:281-288 (2001)に記載されたもののような当業者によく知られている標準サイクル閾値測定プロトコールに従って、回帰曲線(Ct対log[DNA])の適合度を最大にするように調整された。いったん設定されたならば、閾値は、固定され、Ctは、ソフトウェア(MJ Research Opticon II Monitor V2.02)により計算された。予想されたように、導かれたサイクル閾値は、メチル化対非メチル化DNAのより高い希釈度において増加した(図2)。また図2に示されているように、非切断DNAとHha I処理DNAの間のサイクル閾値における変化(または「シフト」)(ΔCt)は、希釈度について期待された(E)のと一致し、サイクル閾値シフトは、試料におけるコピーの総数の中から試料におけるメチル化されているコピーの相対的割合を正確に予測するために用いられうることを実証した。
図2はまた、Hha I(メチル化感受性制限酵素)およびMcrBC(メチル化依存性制限酵素)の添加が、Hha I単独で処理された試料と比較してCtをさらに変化させることを例証している。無傷コピーの数における低下、ならびにメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性酵素での処理後の、結果として生じた、より高いCt値へのCtシフトは、メチル化感受性制限酵素単独での処理後に存在する無傷コピーが実際にメチル化されているという評価をさらに確認している。換言すれば、この二重消化は、Hha Iが添加されなかった、不活性であった、部分的に活性であった、または別なふうに結果として完全消化を生じなかったという可能性に対する対照を提供する。メチル化依存性制限酵素の添加およびメチル化鋳型を破壊するその能力は、メチル化感受性制限酵素だけでの処理後に観察された結果を確認し、メチル化感受性制限酵素反応の完全性を評価するための内部対照を提供する。
図3は、メチル化DNA対非メチル化DNAの3つの希釈度における4つの部分の動力学的プロファイルを示している。3つの希釈度のそれぞれにおいて、すべての4つの部分は、最初に、メチル化感受性制限酵素Hha Iで消化された。各希釈度における第一の2つの部分は、McrBCで消化され、各希釈度における第二の2つの部分は、McrBCに関して処理されなかった。すべての部分は、その後、同一条件下で増幅され、蛍光強度が測定された。3つの観察がなされうる。第一に、二連の反応はほとんど同一のCt値をもち、アッセイ法は高い再現性があることを実証している。第二に、メチル化コピーの希釈度の増加の関数としての処理および未処理の部分の間でのサイクル閾値における変化の減少は、メチル化遺伝子コピーがよりまれになるにつれて、McrBC処理および未処理の部分の間で観察されるCt値間に差はより少ない。これは、HhaおよびHha+McrBC反応が収束するだろうこと、およびある時点で、メチル化密度をモニターすることができないであろう、またはメチル化コピーの存在もしくは非存在を同定することができないであろうことを示唆している。検出の理論上の消滅は、ゼロのΔCtにおいて起こるであろう。回帰分析を用いて、本発明者らの系における消滅関数について解き、ΔCt=0の場合の希釈度は、それぞれ、1:20,000、メチル化コピー対非メチル化コピー、であることを見出した。この回帰分析は、図5に詳細に示している。
図3は、それぞれ、1:2,000メチル化コピー対非メチル化コピーへすべて希釈された一連の部分の蛍光動力学的プロファイルを示す。1:2,000反応から得られた全体的な蛍光は理想ではないが、Hha IとHha I/McrBCの反応の間の差を見ることができる。McrBC消化は蛍光の蓄積を破壊することを留意されたい、図4における融点曲線は、181 bpの特定の単位複製配列についての予測される融解温度である89℃において特異的なピークを示している。ここで、本発明者らは、DNAについての合計2,762細胞等量へ希釈されたメチル化DNAについての1.4細胞等量のみを明らかに検出している。
図5に示されているように、1.4細胞等量(CE)は、合計20 ngのゲノムDNAを含むチューブにおける合計2764CEから検出された。各細胞等量は、1細胞あたり約7.9 pgのゲノムDNAを有する。従って、50 ngのゲノムDNAが用いられる場合には、10,000個の非メチル化コピーの存在下における1個のメチル化コピーが検出できるはずである。この原理は図5に例証されている。図6は、この分析の明細を提供している。この検出限界は、(i)増幅産物を検出するために、インターカレーティング色素よりむしろ、最適化FRETに基づいたプローブを用いることにより、(ii)PCRプライマー設計をさらに最適化することにより、または(iii)PCR反応条件をさらに最適化することにより、さらに低下させうることを留意されたい。
実施例3:DNAメチル化標準試料セットの構築
標準試料セットは多数の方法で作製される。例えば、メチル化密度の増加を有することがわかっているDNAの標準セットを作製するために、メチラーゼ(例えば、M.SssIまたはM.HhaI、M.AluIのような他のメチラーゼ)が、一連のDNA試料へインビトロで適用される。この標準セットは、最初に既知の配列(例えば、対象となる座)の試料を得ることにより作製される。次に、試料は、1シリーズの試料へ分割され、シリーズにおける各試料は、マグネシウムの存在下で、かつ結果として、シリーズにおける試料のメチル化密度を増加させるような様式において、選択されたメチラーゼで処理される。
部分的メチル化反応は、DNAを1つまたは複数のメチラーゼのカクテルと、メチラーゼがメチラーゼカクテルにおける各酵素についての可能なメチラーゼ認識部位の全部ではないが一部(例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%)を修飾するような適切な反応条件下で、接触させることを指す。DNA配列は、完全メチル化を達成するのに必要である時間より短い時間、DNAを活性メチラーゼで処理し、その後、反応を終結させることにより、または所望の量の部分的メチル化を可能にする他の変更された反応条件下において、部分的にメチル化される。
シリーズにおける各試料のメチル化密度は、セットにおける各シリーズメンバーの亜硫酸水素塩処理された部分由来のクローンの統計学的に有意な試料をシーケンシングすることにより、各クローン内の変換されたシトシンを同定することにより、およびメチル化試料セット内で各反応について平均メチル化密度を計算することにより、測定される。与えられた断片において部分的メチル化密度を達成するために、メチラーゼは、確率論的様式であって、前進的様式ではない、様式で作用する。M.SssIについて、M.SssIは、マグネシウム非存在下において前進的様式でDNAをメチル化し、一方、マグネシウムの存在下において、その酵素は非前進的な確率論的様式でCpGをメチル化するため、これは、反応をマグネシウムの存在下において行うことにより達成される。
実施例4:定量的増幅での、一つの組織ともう一つの組織の間の対象となる座の相対的メチル化の定量的測定
DNAは、以下の2つの源:試験集団(罹患した)および対照集団(正常)、から収集される。
DNA断片の各集団は、酵素McrBCでの様々な部分的または完全消化に同じようにかけられる。McrBCは、2つのRMC部位、50〜103 bpのハーフサイトの最適な分離をもつ20〜4,000塩基内にある各ハーフサイト、を認識し、その後、時々、両方のハーフサイトの3'側で、時々、最も5'側のハーフサイトの3'側および最も3'側のハーフサイトの5'側で、ならびに時々、両方のハーフサイトの5'側で、DNA断片を切断する。
次に、各集団における消化されたDNAは増幅され、増幅された座の量は、サイクル数の関数として測定される。研究されている集団内の与えられたDNA断片上の対象となる座におけるメチル化ハーフサイトの数が多ければ多いほど、McrBCがPCRプライマー間を切断する可能性が大きく、それゆえに、より大きい数の増幅サイクルが、増幅されたPCR座の同一の濃度を達成するのに必要とされる。
試験集団内の対象となる座が、対照集団内の対象となる座より多くメチル化されているかまたは少なくメチル化されているかを決定するために、試験集団の増幅DNAの濃度曲線が、対照集団由来の増幅DNAの濃度曲線と比較される。濃度曲線は、無傷DNAの量を、一連の異なる部分的消化における消化の量の関数として反映する。
実施例5:定量的増幅での、組織内の対象となる座におけるメチル化密度の測定
DNAは、単一の源から得られ、2つの集団へ分割される。DNAの第一集団は、酵素McrBCで完全に消化され、一方、残りの集団は処理されない。または、第一集団は、1つまたは複数のメチル化感受性制限酵素(例えば、Hpa II、Hha I、またはAci Iなど)のカクテルで消化され、一方、DNAの第二集団は処理されない。
次に、第一集団における消化されたDNAは増幅され、増幅された座の量は、サイクル数の関数として測定される。研究されている集団内の与えられたDNA断片上の対象となる座におけるメチル化ハーフサイトの数が多ければ多いほど、McrBCがPCRプライマー間を切断する可能性が大きく、それゆえに、より多い数の増幅サイクルが、増幅されたPCR座の同一の濃度を達成するのに必要とされる。または、メチル化感受性制限酵素のカクテルが用いられる場合、研究されている集団内の与えられたDNA断片上の対象となる座におけるメチル化制限部位の数が多ければ多いほど、メチル化感受性酵素カクテルがPCRプライマー間を切断する可能性は低い。それゆえに、より少ない数の増幅サイクルが、増幅されたPCR座の同一の濃度を達成するのに必要とされる。
第一集団内の対象となる座がメチル化されているかどうかを決定するために、処理された、および処理されていない集団からの増幅反応プロファイルの動態間において比較がなされる。または、対象となる座における組織内のメチル化密度を測定するために、増幅反応プロファイルの動態が、既知のインビトロで作製されたメチル化試料セットから得られたもの、すなわち、標準メチル化曲線、と比較される。
実施例6:増幅終点分析での、組織内の対象となる座におけるメチル化密度の測定
DNAは、単一の源から得られ、1シリーズの2つまたはそれ以上の部分へ分割される。
このシリーズは、McrBCのようなメチル化依存性制限酵素により増加性量の部分的消化に曝される。DNA断片の第一部分は、処理されず、第二部分は、McrBCで軽く消化され、その後の集団は、McrBCでより完全に(しかし、完全には満たずに)消化される。部分的消化の範囲は、酵素量、消化時間、温度、反応物、緩衝液または他の必要とされる成分の滴定のような反応条件の操作を通して得られる。
次に、シリーズの部分からのDNAは増幅され、増幅されたPCR座の量は、一定数のサイクル後、測定される。第一のMcrBC処理された部分内の与えられたDNA断片上の対象となる座におけるメチル化ハーフサイトの数が多ければ多いほど、McrBCがPCRプライマー間の第一部の断片を切断する可能性が大きく、それゆえに、より多い数の増幅サイクルが、第一部分における増幅されたPCR座の一定の濃度を検出するのに必要とされる。
試験集団内の対象となる座が多くメチル化されているか少なくメチル化されているかを決定するために、シリーズの部分から得られた結果および標準試料セットの平行分析が比較される(実施例3参照)。
実施例7:メチル化を感知するアイソシゾマーのパートナーおよび定量的PCRを用いるメチル化の定量化
DNAは、以下の2つの源:試験集団(罹患した)および対照集団(正常)、から収集される。各集団は、2つまたはそれ以上の部分の群へ分割される。各群は、メチル化感受性制限酵素(例えば、Hpa II、Mbo I(A))による増加性量の部分的消化に曝される。DNA断片の第一部分は処理されず、第二部分はメチル化感受性制限酵素で軽く消化され、その後の集団は、その酵素でより完全に消化される(しかし、完了までには満たない)。部分的消化の範囲は、酵素量、消化時間、温度、反応物、緩衝液または他の必要とされる成分の滴定のような反応条件の操作を通して得られる。
部分の第二群は、同様に、部分の第一群を処理するために用いられた酵素とは異なるメチル化を感知するクラスのアイソシゾマーのパートナーで消化される(例えば、それぞれ、Msp IおよびSau3AI(A))。または、部分の第二群は処理されない状態のままである。
次に、群におけるすべての部分は増幅され、各増幅からの動力学的反応プロファイルが得られる。または、一定数のサイクル後の終点分析が用いられる。
試験集団内の対象となる座がより多くメチル化されているかまたはより少なくメチル化されているかを決定するために、群間(群対群)の動力学的反応プロファイルの間で比較がなされる。さらに、2つの組織の間での対象となる座がより多くメチル化されているかまたはより少なくメチル化されているかを決定するために、集団間(罹患した群対正常な群)の動力学的反応プロファイルの間で比較がなされる。
実施例8:メチル化感受性酵素のカクテルを用いる対象となる座のメチル化密度の定量化
DNAは、単一の源から得られ、2つまたはそれ以上の部分の群へ分割される。または、DNAは、以下の2つの源:試験集団(罹患した)および対照集団(正常)、から収集され、2つまたはそれ以上の均一な部分の群へ分割される。
均一な部分の群は、1つまたはそれ以上のメチル化感受性制限酵素(例えば、Hpa II、Hha IまたはAci I)のカクテルの一定数のユニットで様々な量の時間、処理される。
次に、群におけるすべての部分は増幅され、各増幅からの動力学的反応プロファイルが得られる。または、一定数のサイクル後の終点分析が用いられる。
試験集団内の対象となる座がより多くメチル化されているかまたはより少なくメチル化されているかを決定するために、群間(群対群)の動力学的反応プロファイルの間で比較がなされる。さらに、2つの組織の間での対象となる座がより多くメチル化されているかまたはより少なくメチル化されているかを決定するために、集団間(罹患した群対正常な群)の動力学的反応プロファイルの間で比較がなされる。最後に、メチル化の全体量が、これらの結果を標準試料セットから得られたものと比較することにより決定されうる(実施例3参照)。
実施例9:非メチル化対立遺伝子の大きな集団の存在下におけるメチル化対立遺伝子の小さな集団のメチル化密度の定量化
DNAは、単一の源から得られ、2つの部分へ分割される。または、DNAは、以下の2つの源:試験集団(罹患した)および対照集団(正常)、から収集され、各集団は2つの部分へ分割される。
メチル化と非メチル化の対立遺伝子の間を識別するために、各集団由来の1つの部分が亜硫酸水素ナトリウムで処理され、非メチル化シトシン残基をウラシルへ変換し、変換されないメチル化シトシン残基を残す。亜硫酸水素塩処理された部分は、2つの等しい下位部分へ分割される。または、各集団由来の1つの部分が、1つまたはそれ以上のメチル化感受性制限酵素(例えば、Hpa II、Hha Iなど)のカクテルで消化され、残りの部分を処理されないままにしておく。消化された部分は、同様に、2つの等しい下位部分へ分割される。
亜硫酸水素塩処理された下位部分の1つは、酵素McrBCで完全に消化され、一方、残りの下位部分は処理されない。または、メチル化感受性制限酵素処理された下位部分の1つが、酵素McrBCで完全に消化され、一方、残りの下位部分は処理されない。
増幅プライマーの1つまたは両方は、少なくとも1つのメチル化シトシン残基を重複している亜硫酸水素塩変換された配列に似ているように設計される。このように、試験集団における、そのプライマーにおいてメチル化されていた断片のサブセットに属する断片のみが、増幅されることになる可能性をもち、一方、対象となる座においてメチル化されないままであった断片のサブセットにおける断片は、増幅されない。または、メチル化感受性酵素がメチル化と非メチル化の対立遺伝子の間を識別するために用いられる場合には、本来の配列に対して設計されたプライマーが用いられ、認識部位においてメチル化されていた対立遺伝子のみが無傷のままであり、増幅される。
次に、McrBCで処理された、およびMcrBCで処理されていない部分の両方からのDNAは、関連した対照と共に、増幅され、増幅されたPCR座の量は、サイクル数の関数として測定される。
第一集団内の対象となる座がメチル化されているかどうかを決定するために、処理された、および処理されていない集団からの増幅反応プロファイルの動態の間で比較がなされる。対象となる座における組織内のメチル化密度を決定するために、増幅反応プロファイルの動態が、既知のインビトロで作製されたメチル化試料セットから得られるもの、すなわち、標準メチル化曲線、と比較される。
または、この実施例はまた、上記の亜硫酸水素ナトリウム変換およびMcrBC消化段階の順序を逆にすることにより行われうる(すなわち、McrBC消化が、亜硫酸水素ナトリウム変換の前に行われる)。
もう一つの代替において、McrBCを用いる部分的消化は、完全消化の代わりに、下位部分かまたはシリーズの下位部分かのいずれかにおいて用いられる。
実施例10:メチル化密度の検出
この実施例は、座内のメチル化の平均密度(すなわち、メチル化ヌクレオチドの平均数)を測定することを実証している。図7に提供されているように、多くの疾患において、1つまたは複数の座のメチル化は、疾患進行に対応してメチル化密度の増加の進行を受ける。以前に記載されたメチル化検出技術は、1つもしくは複数の特定のヌクレオチドにおけるメチル化の存在または非存在を検出することを含むが、座に渡っての密度の分析を提供しない。対照的に、本発明は、座内のメチル化事象の平均数を検出するための方法を提供する。
図12〜13に例証されているように、特定の短い配列のみにおけるメチル化を検出する方法(典型的には、プライマーまたはプローブハイブリダイゼーションに頼る)は、本メチル化密度検出方法(座全体に渡って相対的メチル化を調べる)が検出できる(図13参照)メチル化における変化を見逃す可能性がある(図12参照)。
この発見は、座をメチル化依存性またはメチル化感受性制限酵素で、座における可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであるような条件下で処理することにより働く。これらの条件は、試料の部分的消化を可能にすることにより達成されうるが、McrBCの特定の認識および切断活性は、追加の選択を可能にする。
上で考察されているように、2つのMcrBC複合体が出会う場合、典型的には、どちらかのハーフサイトから〜32 bp内に(すなわち、4つの領域の1つにおいて)、制限が起こる。図8を参照されたい。制限は、ハーフサイトが20 bpより近い場合には起こらない。
McrBCは、認識されるハーフサイトのペアの5'側または3'側を無作為に切断するため、座(PCRの場合、プライマーにより張られる)において切断する可能性は、座における、またはの近くの、メチル化ハーフサイトの数の関数である。酵素の設定濃度およびインキュベーション時間について、座内のメチル化部位が多ければ多いほど、McrBCがその座において(またはPCRの場合、プライマー間を)切断する可能性は大きくなる。しかしながら、理想的な環境およびDNAコピーの十分な数の下では、McrBCが座のあらゆるコピーを切断する可能性は低く、なぜなら、それが、時々、座の外側に少し離れて切断し、それにより座を無傷のままにしておくためである。従って、無傷の座の数は、座内のメチル化ヌクレオチドの平均数に反比例する。無傷の座の数は、試料についてのCt値に反比例する。従って、Ct値は、座内のメチル化ヌクレオチドの平均数に比例する。従って、増幅された未処理のDNAからのCt値と比較した増幅されたMcrBC処理のDNAのCt値の比較は、座のメチル化密度の決定を可能にする。
p16座を含むBAC DNAの2つのアリコートは、インビトロで、異なる密度でメチル化された。第一アリコートは、M.SssIで密にメチル化された。PCR単位複製配列内に20個のM.SssIメチラーゼ部位があり、そのうちの11個はまた、McrBCハーフサイトでもある。第二アリコートはM.HhaIでまばらにメチル化された。PCR単位複製配列内に4個のM.HhaIメチラーゼ部位があり、そのすべての4個はまた、McrBCハーフサイトでもある。PCR単位複製配列内にHha Iについての4個の制限部位もある。これらのHha I制限部位のすべての4個は、M.ssIおよびM.HhaIの両方についてのメチラーゼ部位であるので、いずれかのメチラーゼでの完全処理は、すべての4個のHha I部位を制限から保護する。McrBCの異なる数のユニットが、まばらにおよび密にメチル化されたDNAからの結果を識別することを最良に可能にしうる酵素量を同定するために、前進的により部分的な消化のシリーズを作製するように設定時間(4時間)、用いられた。図9および図10に示されているように、Ct値は、まばらにおよび密にメチル化された配列の両方に用いられたMcrBCの濃度に比例した。図11は、まばらにおよび密にメチル化された配列の間の、その2つを識別しうる分解能を促進するためのMcrBCの異なる量を滴定したことからの結果を実証している。図11において、「1x」は、McrBCの0.8ユニットに等しい。
密にメチル化された標的は、まばらにメチル化された標的より2.75倍多いメチル化McrBCハーフサイトを有する(11/4=2.75)。それゆえに、McrBCでの処理およびその後の増幅において、2ΔCt=2.75であるから、約1.46の反応のCt間の差を見ることを予想する。本発明者らは、ΔCt(まばら−密@1x McrBC)が1.51±0.05であることを観察した。このように、座のメチル化密度はこの方法を用いて決定された。
実施例11:メチル化密度測定
この実施例は、メチル化依存性およびメチル化感受性制限酵素の、座における異なるメチル化密度を識別できることを実証する。
p16のプロモーターの703 bp部分を増幅した。この部分は、確率論的なメチル化を促進する条件下でのM.SssIを用いて時間経過においてインビトロでメチル化された。この部分は図14に示されている。異なる時点での大規模メチル化反応から、一定容量(20 μl)が取り出され、メチル化反応は熱(65℃)により停止された。本発明者らは、1つの反応をそれが開始する前に停止させた(T=1はメチル化0分であり、すなわち、非メチル化対照;T=2は2分で停止された;T=3は5分で停止された;およびT=4は60分で停止されるが、その時間は反応におけるPCR産物が完全にメチル化されているはずである)。
反応物は精製され、各単位複製配列は、その後、TE緩衝液で百万倍希釈より希釈され、正常なコピーバランスに近づくべき比率(すなわち、7.9ピコグラムあたり2コピー)でヒトゲノムへ戻し加えられた。用いられたヒトゲノムは、p16遺伝子の欠失がホモ接合であった。欠失細胞系はCRL-2610である。これは、本発明者らがヒトゲノムの一定量を加えることを可能にした(すなわち、本発明者らの反応においてのゲノムの複雑さに対する制御)。
DNA試料は、Aci I(メチル化感受性制限酵素)、McrBC(メチル化依存性制限酵素)、または二重消化として両方で切断され、部分は増幅された。単位複製配列は、MS_p16(207)SYBR greenリアルタイムPCRシステムで検出された。20ナノグラムの入力DNA(ゲノム+単位複製配列)は、〜2764細胞等量/PCR反応あたりに等しい。4つの消化物の各組は、それが4つのチューブへ分配されうるようなBSAおよびGTPを含む制限塩における容量までもたらされた(〜4 μg)。4つの消化物チューブのそれぞれ(〜1 μg)は、2 μlがPCR反応に添加され、それにより20 ngのDNAを添加しうるように、100 μl総量を有する。消化物は、4時間、進行するようにさせておかれ、20分間、熱停止された。PCR条件:
Figure 0004917891
Dynamo MJ qPCR緩衝液、65℃アニール、2サイクルPCR(95℃で30 sec、65℃で20 sec)が49回サイクルされ、MJ opticon II定量的PCRシステムでモニターされた。
本発明者らは、この方法が密度をモニターしてるならば、以下であるという仮定を立てた。
a)McrBC切断により、T=1についての0ΔCtからT=4(60分間)における最大ΔCtまで進む際の各試料についてのより大きなΔCtを示すはずである。
b)Aci I反応は、正反対の関係を示すはずである。
c)偽処理された消化物および二重消化物は一定の参照点であるはずである。
図15に例証されているように、本発明者らは、上で概略を述べられた傾向を観察した。McrBC曲線は、Aci I曲線とは逆に移動し、その動きは、座における増加性メチル化含有量と比例している。未処理の消化物および二重消化物は、アッセイ領域の境界を示す。系は、様々な時限的反応を示す各グラフ表示が異なるように、時間経過に沿って反応のそれぞれの間での差を分解する。プロファイルが破線の閾値線と交差する点は、情報が比較される点を示す。
データを視覚化するもう一つの方法は、サイクル閾値における変化(ΔCt)をプロットすることによる。図16を参照されたい。図16は、部分的メチル化反応での各時点において、未処理と比較されたMcrBC処理についてのΔCt、およびAci I消化物についての対応するΔCt(未処理と比較したAci I)を示す。予想されたとおり、McrBCおよびAci I ΔCt線は、交差する逆パターンを与える。Aci Iグラフは、その切断部位は固定されているため、ずんぐりした形を示し、一方、McrBCは、部位認識後の多かれ少なかれ無作為に切断するその能力を反映して、なめらかな連続的分布を示す。切断の頻度は、時間経過に基づいたメチル化占有における予想される変化に比例する。リアルタイム測定に関連した誤差バーが示されている。それらが描出されない場合には、それらはデータ点内にある。
実施例12:ゲノムにおいて複数の位置に存在する標的配列のDNAメチル化のモニタリング
この実施例は、モロコシ(Sorghum bicolor)においてカフィリン(kafirin)遺伝子クラスターに繰り返されている配列をモニターするアッセイ法を用いて、一度より多く(すなわち、1コピーより多く)ゲノムに存在する標的配列のメチル化を測定する本方法の能力を実証する。
11個のカフィリン遺伝子は、モロコシ(Sorghum bicolor)由来のBACクローンAF527808の公的に利用可能な配列から注釈を付けられた。PCRプライマーは、すべての11個のカフィリン遺伝子由来の247 bpの単位複製配列を増幅するように設計された(プライマー配列はすべての11個において保存された)。
Figure 0004917891
幼苗葉から単離されたソルガムゲノムDNAは、6つに均等に分割された。6つの部分は、以下の様式で処理された:i)未処理(偽処理)、ii)Hha I消化、iii)McrBC消化、iv)Hha IおよびMcrBC消化、v)Pst I消化、ならびにvi)Pst IおよびMcrBC消化。6つの部分からの等容量のアリコートは、以下の様式で上記のPCRプライマーを用いて増幅された。
SYBR greenリアルタイムPCRサイクリングパラメーターは、MJ Research (Boston, MA)からのDynamo Kitを用いて、95℃で3分間、続いて、2段階PCR、95℃で30秒間、56℃で30秒間、の50サイクルである。低温(70℃)および高温(82℃)の両方のプレート読み取りを利用した。ゲノムDNAの投入量は、PCR反応あたり10 ngであった。閾値は、鋳型希釈標準対照を用いて設定された。
6つのPCR反応についての動力学的プロファイルは図18に示されている。図18における挿入図は、実験についてのサイクル閾値を設定するために用いられた鋳型希釈標準曲線を図示する。6個の消化物の各組は、3回、実行され、18個の消化物のそれぞれは、4つのPCR複製を有した。PCR反応は、高い再現性があることが測定された。図18において、6個の消化物のそれぞれについてのPCR増幅反応動態は、異なる色で示されている:赤色=偽処理、青色=McrBC消化、オレンジ色=Hha I消化、および緑色=Hha I+McrBC二重消化、ピンク色=Pst I、および空色=Pst I+McrBC二重消化。6個の増幅された消化物のサイクル閾値間の比較がなされ、反復標的配列におけるCNGおよびCGメチル化の密度が決定された。
すべての11個のカフィリン遺伝子において、反復標的配列におけるすべてのPst I部位がメチル化され(CNGにおいて)、Pst I処理試料(ピンク色)が偽処理試料(赤色)と同じサイクル閾値(Ct)をもつことから、Pst I消化はブロックされた。この結果は、偽消化DNA対照(赤色)より有意に高いCtをもつMcrBC消化試料(青色)により支持されており、McrBCが切断できたため、CNGメチル化が存在すること、それにより標的配列の無傷コピーの数を低下させることをさらに実証している。二重Pst I+McrBC消化(明るい青色)がMcrBC単独(青色)と同じCtをもつことから、Pst I部位のすべて、またはほとんどすべてはメチル化されている。Pst Iの有無にかかわらずMcrBC消化は同じCtを生じ、一方、McrBCと共のHha I(緑色)は平均してより高いCtを生じることに注目されたい;すべてのHha I部位がメチル化されたとは限らないこと、およびHha Iが標的配列の無傷コピーの数を低下させることができたことを示唆している。これらの結果は、あらゆる標的配列がすべてのPst I部位を網羅する高いCNGメチル化を有し、一方、全部ではないが一部のHha I部位がメチル化されており、標的配列におけるHha I部位の部分的CGメチル化を示していることを示す。各反応の特異性は、融解曲線分析を用いて確認された。
カフィリン遺伝子について、McrBC単一消化とHha I+McrBC二重消化の間のCtにおける平均差は、2.46サイクルである(22.08±0.34 Hha I+McrBC−19.62±0.19 McrBC)。本発明者らは、様々な処理にかけられたゲノムDNAのサイクル閾値を比較し、処理により媒介されたCtにおける変化を通してメチル化占有を推測した。任意の座のCtは、アッセイチューブ内に存在するコピー数の関数である。11個の遺伝子のそれぞれは、〜1.5 kb小片へ切断され、コンセンサスカフィリン集合を作成するために整列させられた(図17)。コンセンサスカフィリン配列が調べられ、247 bp単位複製配列を増幅するPCRプライマーが選択された(上記参照)。
CGメチル化に関して、Hha I消化(オレンジ色)試料は、偽処理対照(赤色)と同じCtをもつ;しかしながら、Hha I+McrBC二重消化(緑色)は、McrBC単独(青色)より2.46サイクル大きいCtをもち、一部のHha I部位が修飾されているはずがないことを示している。2.46のサイクル閾値差は、Hha I+McrBC二重消化試料において、22.46、すなわち約5.5分の1のDNAがあることを示す。これは、11個のカフィリン遺伝子のうちの2個が一部の非メチル化Hha I部位を有することを示唆している。
反復標的配列におけるメチル化の存在を独立して確認するために、1xソルガム配列が、メチルでフィルタリングされたソルガムゲノムから作製された(米国特許公開第20010046669号、Bedell et al., PLOS印刷中、参照)。ソルガムゲノムにおける遺伝子の95%は、メチルでフィルタリングされた配列セットに表されていることが決定された。しかしながら、カフィリン遺伝子クラスターにおいて、BACクローンAF527808由来の11個の遺伝子のうちのたった2個だけが、メチルでフィルタリングされた配列セットに表され、それらの大部分または全部がメチル化されている可能性があり、それゆえに、メチルでフィルタリングされた配列において実際以下に表されている。遺伝子のうちの10個は、クラスターにおいて縦に整列しており、平均99.1%配列同一性を共有し、一方、11番目の遺伝子は、45 kb離れて位置し、より分岐している(平均して76.2%同一性)。247 bp領域が、すべての11個の遺伝子に渡るその近い同一性のために、および高いCGおよびCNG含有量のために、5'末端の近くにPCRのために選択された(図17参照)。標的配列におけるメチル化の独立した確認は、増幅された消化DNAの反応動態の分析によりなされたメチル化測定と一致した。
上記実施例は、本発明を例証するために提供され、その範囲を限定するためではない。本発明の他の変形は、当業者にとって容易に明らかであると思われ、添付された特許請求の範囲により含まれる。本明細書に引用されるすべての刊行物、データベースおよび特許は、すべての目的のために全体として参照により本明細書に組み入れられている。
どのようにして本発明の方法が座におけるメチル化を測定するために用いられうるかを図解する。 異なるメチル化:非メチル化の希釈度におけるDNAの増幅の結果を示す。 異なるメチル化:非メチル化の希釈度におけるDNA間を識別するMcrBCの能力を示す。図の下部における矢印は、Hha I切断とHha I/McrBC二重切断試料間のおよそのΔCtを示す。 1:2000のメチル化:非メチル化の希釈度におけるDNAの分析を示す。 メチル化/非メチル化DNAの希釈度の関数としてサイクル閾値における変化のプロットを示す。 異なるメチル化:非メチル化の希釈度からの結果を示す。 疾患の発生における仮想的メチル化密度進行を示す。 McrBC DNA制限を示す。 まばらにメチル化されたDNAを制限する異なるMcrBC希釈からの増幅結果を示す。 密にメチル化されたDNAを制限する異なるMcrBC希釈からの増幅結果を示す。 異なる制限酵素希釈度を用いて、異なるメチル化密度をもつDNA間の最適な分解能を決定することを示す。 特定のヌクレオチドのみのメチル化状態が仮想的疾患進行において検出される場合、何のデータが得られるかを示す。 座の平均メチル化密度が仮想的疾患進行において検出される場合、何のデータが得られるのかを示す。 M.Sss Iを用いてインビトロでメチル化されたp16プロモーターの部分を示す(SEQ ID NO:1) メチル化依存性(すなわち、McrBC)およびメチル化感受性(すなわち、Aci I)制限酵素がDNA座における異なるメチル化密度を識別することを実証するデータを示す。 メチル化依存性(すなわち、McrBC)およびメチル化感受性(すなわち、Aci I)制限酵素がDNA座における異なるメチル化密度を識別することを実証するサイクル閾値データを示す。 カフィリン遺伝子のコンセンサス制限地図を示す。関連した制限部位は、垂直に示され、数は、塩基対での距離目盛を示す。各コード配列は、青色の影の付いた矢印として示され、アッセイされる領域は、黒色バーにより示されている。円は、あらゆるカフィリン遺伝子に存在するというわけではない部位を示し、色は、その部位を共有しない遺伝子の数を表す。オレンジ色の円(最も5'側のHha I部位)は、11個のカフィリン遺伝子のうちの9個において保存されており、赤色(最も3'側のPst I部位)は、11個のうちの10個において存在する。 11個のカフィリン遺伝子の不均一なCGメチル化および均一なCNGメチル化を示す。

Claims (78)

  1. 以下の段階を含む、核酸の集団内で座における相対的なメチル化の量を測定する方法:
    (a) 核酸の集団を少なくとも3つの部分へ分割する段階;
    (b) 段階(a)の後、座の断片化された非メチル化コピーおよび座の無傷のメチル化コピーを有する核酸の第一部分を得るために、第一部分をメチル化感受性制限酵素と接触させる段階;
    (c) 段階(b)の後、第一部分における座の無傷コピーの数を定量化する段階であって、該定量化が定量的増幅を含む段階;
    (d) 段階(a)の後、座の断片化されたメチル化コピーおよび座の無傷の非メチル化コピーを有する核酸の第二部分を得るために、第二部分をメチル化依存性制限酵素と接触させる段階であって、該メチル化依存性制限酵素が、第二部分と、座におけるメチル化依存性制限酵素についての可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下で接触させられる、段階
    (e) 段階(d)の後、第二部分における座の無傷コピーの数を定量化する段階であって、該定量化が定量的増幅を含む段階;および
    (f) 第一部分における座の無傷コピーの数および第二部分における座の無傷コピーの数を比較することにより座におけるメチル化の量を測定する段階。
  2. (g) 段階(a)の後、制限酵素で消化されていない核酸の第三部分における座の無傷コピーの数を定量化する段階であって、該定量化が定量的増幅を含む、段階をさらに含み;
    段階(f)が、第三部分における座の無傷コピーの数を第一部分における座の無傷コピーの数および/または第二部分における座の無傷コピーの数と比較することにより核酸の集団内の座におけるメチル化の量を測定する段階を含む、請求項1記載の方法。
  3. (h) 段階(a)の後、核酸の第三部分をメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素と接触させる段階;および
    (i) 段階(h)の後、第三部分における座の無傷コピーの数を定量化する段階であって、該定量化が定量的増幅を含む、段階
    をさらに含み;かつ
    段階(f)が、第三部分における座の無傷コピーの数を第一部分における座の無傷コピーの数および/または第二部分における座の無傷コピーの数と比較することにより核酸の集団内の座におけるメチル化の量を測定する段階を含む、請求項1記載の方法。
  4. 段階(g)が実施され、かつ
    核酸の第四部分をメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素と接触させる段階;および第四部分における座の無傷コピーの数を定量化する段階であって、段階(f)が、第四部分における座の無傷コピーの数を、第三部分における座の無傷コピーおよび/または第一部分における座の無傷コピーおよび/または第二部分における座の無傷コピーの数と比較することにより、核酸の集団内の座におけるメチル化の量を測定することを含む段階をさらに含む、請求項2記載の方法。
  5. 座内の突然変異の同定をさらに含む、請求項4記載の方法。
  6. 核酸の第五部分をメチル化非感受性制限酵素と接触させる段階;およびメチル化非感受性制限酵素と接触させた後に第五部分における座の無傷コピーの数を定量化する段階であって、座における突然変異の存在を決定する段階が、第五部分における座の無傷コピーの数を、第四部分における座の無傷コピーおよび/または第三部分における座の無傷コピーおよび/または第一部分における座の無傷コピーおよび/または第二部分における座の無傷コピーの数と比較することを含む段階を含む、請求項5記載の方法。
  7. 段階(g)において測定される第三部分における座の無傷コピーの数から、第一部分がメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている第一部分における座の無傷コピーの数を引くことにより、座の非メチル化コピーの数が決定される、請求項2記載の方法。
  8. 段階(g)において測定される第三部分における座の無傷コピーの数から、第二部分がメチル化依存性制限酵素で切断された後に残っている第二部分における座の無傷コピーの数を引くことにより、座のメチル化コピーの数が決定される、請求項2記載の方法。
  9. 座のヘミメチル化および突然変異体コピーの数が以下の段階により決定される、請求項2記載の方法:
    (i) 段階(g)において測定される第三部分における座の無傷コピーの数から、第一部分がメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている第一部分における座の無傷コピーの数を引き、それにより、座の非メチル化コピーの数を決定する段階;ならびに
    (ii) 第二部分がメチル化依存性制限酵素で切断された後に残っている第二部分における座の無傷コピーの数から、(i)からの座の非メチル化コピーの数を引き、それにより、座のヘミメチル化および突然変異体コピーの数を決定する段階。
  10. 座のヘミメチル化および突然変異体コピーの数が以下の段階により決定される、請求項2記載の方法:
    (i) 段階(g)において測定される第三部分における座の無傷コピーの数から、第二部分がメチル化依存性制限酵素で切断された後に残っている第二部分における座の無傷コピーの数を引き、それにより、座のメチル化コピーの数を決定する段階;ならびに
    (ii) 第一部分がメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている第一部分における座の無傷コピーの数から、(i)からの座のメチル化コピーの数を引き、それにより、座のヘミメチル化および突然変異体コピーの数を決定する段階。
  11. 段階(f)の測定段階が、段階(g)において測定される第三部分における座の無傷コピーの数から、第四部分がメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている第四部分における座の無傷コピーの数を引き、それにより座のメチル化および非メチル化コピーの数を決定することを含む、請求項4記載の方法。
  12. 第四部分がメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている第四部分における座の無傷コピーの数から、核酸の第五部分がメチル化非感受性制限酵素と接触させられた後に残っている第五部分における無傷の座の数を引くことにより、座のヘミメチル化コピーの数が決定される、請求項6記載の方法。
  13. 座のメチル化コピーの数が以下の段階により決定される、請求項6記載の方法:
    (i) 第四部分がメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている第四部分における座の無傷コピーの数から、核酸の第五部分がメチル化非感受性制限酵素と接触させられた後に残っている第五部分における座の無傷コピーの数を引き、それにより、座のヘミメチル化コピーの数を決定する段階;ならびに
    (ii) 核酸の第一部分がメチル化感受性制限酵素と接触させられた後に残っている第一部分における座の無傷コピーの数から、(i)からの座のヘミメチル化コピーの数、および核酸の第五部分がメチル化非感受性制限酵素と接触させられた後に残っている第五部分における座の無傷コピーの数を引き、それにより、座のメチル化コピーの数を決定する段階。
  14. 座の非メチル化コピーの数が以下の段階により決定される、請求項6記載の方法:
    (i) 第四部分がメチル化依存性制限酵素およびメチル化感受性制限酵素で切断された後に残っている第四部分における座の無傷コピーの数から、核酸の第五部分がメチル化非感受性制限酵素と接触させられた後に残っている第五部分における座の無傷コピーの数を引き、それにより、座のヘミメチル化コピーの数を決定する段階;ならびに
    (ii) 核酸の第二部分がメチル化依存性制限酵素と接触させられた後に残っている第二部分における座の無傷コピーの数から、(i)からの座のヘミメチル化コピーの数、および核酸の第五部分がメチル化非感受性制限酵素と接触させられた後に残っている第五部分における座の無傷コピーの数を引き、それにより、座の非メチル化コピーの数を決定する段階。
  15. 定量化段階が定量的増幅を含む、請求項4記載の方法。
  16. 定量化段階が定量的増幅を含む、請求項6記載の方法。
  17. 核酸が、定量的増幅の前に非メチル化シトシンを修飾する作用物質と接触させられ;座の無傷コピーが、メチル化と作用物質と接触させられた非メチル化のDNAの間を識別する少なくとも1つのプライマーを含む1対のオリゴヌクレオチドプライマーで増幅される、請求項1記載の方法であって、作用物質が、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、過マンガン酸塩、およびヒドラジンから選択される、方法
  18. 核酸が、定量的増幅の前に非メチル化シトシンを修飾する作用物質と接触させられ;座の無傷コピーが、メチル化と作用物質と接触させられた非メチル化のDNAの間を識別する少なくとも1つのプライマーを含む1対のオリゴヌクレオチドプライマーで増幅される、請求項15記載の方法であって、作用物質が、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、過マンガン酸塩、およびヒドラジンから選択される、方法
  19. 核酸が、定量的増幅の前に非メチル化シトシンを修飾する作用物質と接触させられ;座の無傷コピーが、メチル化と作用物質と接触させられた非メチル化のDNAの間を識別する少なくとも1つのプライマーを含む1対のオリゴヌクレオチドプライマーで増幅される、請求項16記載の方法であって、作用物質が、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、過マンガン酸塩、およびヒドラジンから選択される、方法
  20. 作用物質が亜硫酸水素ナトリウムである、請求項17記載の方法。
  21. 作用物質が亜硫酸水素ナトリウムである、請求項18記載の方法。
  22. 作用物質が亜硫酸水素ナトリウムである、請求項19記載の方法。
  23. 段階(h)のメチル化依存性制限酵素が、第三部分と、座におけるメチル化依存性制限酵素についての可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下で接触させられる、請求項3記載の方法。
  24. メチル化依存性制限酵素が、第四部分と、座におけるメチル化依存性制限酵素についての可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下で接触させられる、請求項4記載の方法。
  25. メチル化依存性制限酵素が第三部分に接触させられた後の第三部分における無傷メチル化座の数を、対照DNAにおけるメチル化の量を表す対照値と比較することにより、座におけるメチル化の密度が決定される、請求項23記載の方法。
  26. メチル化依存性制限酵素が第四部分に接触させられた後の第四部分における座の無傷コピーの数を、対照DNAにおけるメチル化の量を表す対照値と比較することにより、座におけるメチル化の密度が決定される、請求項24記載の方法。
  27. メチル化感受性制限酵素が、第一部分と、座におけるメチル化感受性制限酵素についての可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下で接触させられる、請求項1記載の方法。
  28. メチル化感受性制限酵素が、段階(h)の第三部分と、座におけるメチル化感受性制限酵素についての可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下で接触させられる、請求項3記載の方法。
  29. メチル化感受性制限酵素が、第四部分と、座におけるメチル化感受性制限酵素についての可能性のある制限酵素切断部位の少なくとも一部のコピーが切断されない状態のままであることを可能にする条件下で接触させられる、請求項4記載の方法。
  30. 座がメチル化の密度を有し、かつ、メチル化感受性制限酵素が第一部分に接触させられた後の第一部分における無傷非メチル化座の数を、対照DNAにおけるメチル化の量を表す対照値と比較することにより、座におけるメチル化の密度が決定される、請求項27記載の方法。
  31. 座がメチル化の密度を有し、かつ、メチル化感受性制限酵素が第三部分に接触させられた後の第三部分における無傷非メチル化座の数を、対照DNAにおけるメチル化の量を表す対照値と比較することにより、座におけるメチル化の密度が決定される、請求項28記載の方法。
  32. 座がメチル化の密度を有し、かつ、メチル化感受性制限酵素が第四部分に接触させられた後の第四部分における無傷非メチル化座の数を、対照DNAにおけるメチル化の量を表す対照値と比較することにより、座におけるメチル化の密度が決定される、請求項29記載の方法。
  33. メチル化が座内のシトシンのC5位にある、請求項1記載の方法。
  34. 核酸がDNAである、請求項1記載の方法。
  35. DNAがゲノムDNAである、請求項34記載の方法。
  36. メチル化感受性制限酵素が、メチル化感受性制限酵素の認識配列内のシトシンがC5位においてメチル化されている場合、切断しない、請求項1記載の方法。
  37. メチル化感受性制限酵素が以下のものからなる群より選択される、請求項36記載の方法:Aat II、Aci I、Acl I、Age I、Alu I、Asc I、Ase I、AsiS I、Bbe I、BsaA I、BsaH I、BsiE I、BsiW I、BsrF I、BssH II、BssK I、BstB I、BstN I、BstU I、Cla I、Eae I、Eag I、Fau I、Fse I、Hha I、HinP1 I、HinC II、Hpa II、Hpy99 I、HpyCH4 IV、Kas I、Mbo I、Mlu I、MapA1 I、Msp I、Nae I、Nar I、Not I、Pml I、Pst I、Pvu I、Rsr II、Sac II、Sap I、Sau3A I、Sfl I、Sfo I、SgrA I、Sma I、SnaB I、Tsc I、Xma IおよびZra I。
  38. メチル化依存性制限酵素がMcrBCである、請求項1記載の方法。
  39. ゲノム核酸の第一部分が少なくとも第二のメチル化感受性酵素とさらに接触させられる、請求項1記載の方法。
  40. ゲノム核酸の第二部分が少なくとも第二のメチル化依存性酵素とさらに接触させられる、請求項1記載の方法。
  41. メチル化感受性制限酵素がメチルシトシン感受性である、請求項1記載の方法。
  42. 核酸の第三部分を第二のメチル化感受性制限酵素と接触させ、かつ核酸の第四部分を第二のメチル化依存性制限酵素と接触させる段階;接触後に第三および第四部分における無傷の座を定量化する段階;ならびに、第三および第四部分における座の無傷コピーの数を、座の総無傷コピーおよび/または制限酵素との接触前の部分における座の無傷のメチル化コピーおよび/または段階(e)で決定された座の無傷コピーの数と比較することにより、座におけるメチル化の量を測定する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
  43. 座におけるメチル化の量が少なくとも2つの核酸試料間で比較される、請求項1記載の方法。
  44. 少なくとも2つの核酸試料が、同じ表現型をもつ少なくとも2つの生物から単離される、請求項43記載の方法。
  45. 少なくとも2つの核酸試料が、異なる表現型をもつ少なくとも2つの生物から単離される、請求項43記載の方法。
  46. 第一試料および第二試料において座の無傷のメチル化コピーを定量化する段階;ならびに、その2つの試料のメチル化の量を比較し、それにより、その2つの試料間での座における相対的メチル化を決定する段階を含む、請求項43記載の方法。
  47. 第一の核酸試料が、癌細胞ではないかと疑われる細胞から単離され、かつ第二の核酸試料が非癌性細胞から単離される、請求項43記載の方法。
  48. 2つまたはそれ以上の座におけるメチル化の量を段階(a)から(f)によって測定し、かつ、その2つの座について測定されたメチル化の量を比較する段階を含む、請求項1記載の方法。
  49. 核酸の集団が細胞から単離される、請求項1記載の方法。
  50. 細胞が、以下のものからなる群より選択されるメンバーである、請求項49記載の方法:植物細胞、真菌細胞、原核細胞、動物細胞、哺乳動物細胞および癌細胞。
  51. 核酸の集団が被験者由来の試料から単離され、その試料が体液および分泌物からなる群より選択されるメンバーである、請求項1記載の方法。
  52. 被験者がヒトである、請求項51記載の方法。
  53. 被験者が癌をもつのではないかと疑われる、請求項52記載の方法。
  54. 核酸の集団が被験者由来の組織生検から単離される、請求項1記載の方法。
  55. 被験者がヒトである、請求項54記載の方法。
  56. 被験者が癌をもつのではないかと疑われる、請求項54記載の方法。
  57. 座が、非罹患細胞より罹患細胞においてメチル化の多い配列を含む、請求項54記載の方法。
  58. 座が、非罹患細胞より罹患細胞においてメチル化の少ない配列を含む、請求項54記載の方法。
  59. 定量化段階が定量的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含む、請求項1記載の方法。
  60. 定量的増幅産物が、二本鎖DNA配列の塩基間に介入された標識の検出により検出される、請求項59記載の方法。
  61. 定量的増幅産物が、検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドのその増幅産物へのハイブリダイゼーションを検出することにより検出される、請求項59記載の方法。
  62. 検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドが、フルオロフォアおよびヘアピン構造を含む標識オリゴヌクレオチドプローブである、請求項61記載の方法。
  63. 検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドが、1対の相互作用的標識を含む二重標識されたオリゴヌクレオチドプローブである、請求項61記載の方法。
  64. 1対の相互作用的標識がクエンチャーおよびフルオロフォアである、請求項63記載の方法。
  65. プローブがその標的核酸配列にハイブリダイズした場合、フルオロフォアが活性化されて検出可能なシグナルを発生する、請求項63記載の方法。
  66. プローブがその標的核酸配列にハイブリダイズし、かつ5'エキソヌクレアーゼ活性をもつ酵素が、クエンチャーを含むプローブの部分を切断する場合、フルオロフォアが活性化されて検出可能なシグナルを発生する、請求項63記載の方法。
  67. 核酸の集団を均等に分割する前に、配列タグを核酸の集団の末端上へ付加する段階をさらに含む、請求項1記載の方法であって、
    段階(c)が、第一部分における座の無傷コピーの数をその配列タグから増幅を開始するプライマーで定量化する段階を含み;ならびに、
    段階(e)が、第二部分における座の無傷コピーの数をその配列タグから増幅を開始するプライマーで定量化する段階を含む方法。
  68. 第一部分がメチル化依存性制限酵素によって消化されず、第二部分がメチル化感受性制限酵素によって消化されない、請求項1記載の方法。
  69. 段階(c)と(e)における定量的増幅がリアルタイムでモニターされる、請求項1記載の方法。
  70. 段階(c)と(e)における定量的増幅が定量的PCRを含む、請求項1記載の方法。
  71. 定量的増幅がサイクル閾値の決定を含む、請求項70記載の方法。
  72. 定量的増幅産物が、二本鎖DNA配列の塩基間に介入された標識の検出により検出される、請求項70記載の方法。
  73. 定量的増幅産物が、検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドのその増幅産物へのハイブリダイゼーションを検出することにより検出される、請求項70記載の方法。
  74. 検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドが、フルオロフォアおよびヘアピン構造を含む標識オリゴヌクレオチドプローブである、請求項73記載の方法。
  75. 検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドが、1対の相互作用的標識を含む二重標識されたオリゴヌクレオチドプローブである、請求項73記載の方法。
  76. 1対の相互作用的標識がクエンチャーおよびフルオロフォアである、請求項75記載の方法。
  77. プローブがその標的核酸配列にハイブリダイズした場合、フルオロフォアが活性化されて検出可能なシグナルを発生する、請求項75記載の方法。
  78. プローブがその標的核酸配列にハイブリダイズし、かつ5'エキソヌクレアーゼ活性をもつ酵素が、クエンチャーを含むプローブの部分を切断する場合、フルオロフォアが活性化されて検出可能なシグナルを発生する、請求項75記載の方法。
JP2006536815A 2003-10-21 2004-10-21 差次的酵素的断片化の方法 Expired - Fee Related JP4917891B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US51342603P 2003-10-21 2003-10-21
US60/513,426 2003-10-21
US56172104P 2004-04-12 2004-04-12
US56156304P 2004-04-12 2004-04-12
US60/561,563 2004-04-12
US60/561,721 2004-04-12
PCT/US2004/035012 WO2005042704A2 (en) 2003-10-21 2004-10-21 Differential enzymatic fragmentation

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007512806A JP2007512806A (ja) 2007-05-24
JP4917891B2 true JP4917891B2 (ja) 2012-04-18

Family

ID=34527938

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006536855A Expired - Fee Related JP4887154B2 (ja) 2003-10-21 2004-10-21 Dna座におけるメチル化密度の定量的測定の方法
JP2006536815A Expired - Fee Related JP4917891B2 (ja) 2003-10-21 2004-10-21 差次的酵素的断片化の方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006536855A Expired - Fee Related JP4887154B2 (ja) 2003-10-21 2004-10-21 Dna座におけるメチル化密度の定量的測定の方法

Country Status (8)

Country Link
US (4) US7901880B2 (ja)
EP (4) EP2292795B1 (ja)
JP (2) JP4887154B2 (ja)
AT (2) ATE553218T1 (ja)
AU (2) AU2004284456B2 (ja)
CA (2) CA2542542C (ja)
ES (2) ES2383970T3 (ja)
WO (2) WO2005042704A2 (ja)

Families Citing this family (80)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2507189C (en) * 2002-11-27 2018-06-12 Sequenom, Inc. Fragmentation-based methods and systems for sequence variation detection and discovery
AU2004235331B2 (en) * 2003-04-25 2008-12-18 Sequenom, Inc. Fragmentation-based methods and systems for De Novo sequencing
WO2005024068A2 (en) 2003-09-05 2005-03-17 Sequenom, Inc. Allele-specific sequence variation analysis
ES2383970T3 (es) * 2003-10-21 2012-06-27 Orion Genomics, Llc Fragmentación enzimática diferencial
US7459274B2 (en) * 2004-03-02 2008-12-02 Orion Genomics Llc Differential enzymatic fragmentation by whole genome amplification
US7608394B2 (en) * 2004-03-26 2009-10-27 Sequenom, Inc. Methods and compositions for phenotype identification based on nucleic acid methylation
EP2395098B1 (en) 2004-03-26 2015-07-15 Agena Bioscience, Inc. Base specific cleavage of methylation-specific amplification products in combination with mass analysis
EP1609873B1 (en) * 2004-06-23 2010-12-08 Epigenomics AG Method for quantification of methylated DNA
CA2580070A1 (en) * 2004-09-10 2006-03-23 Sequenom, Inc. Methods for long-range sequence analysis of nucleic acids
US7820385B2 (en) * 2006-03-22 2010-10-26 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services, Centers For Disease Control And Prevention Method for retaining methylation pattern in globally amplified DNA
US7754428B2 (en) 2006-05-03 2010-07-13 The Chinese University Of Hong Kong Fetal methylation markers
WO2008008501A2 (en) * 2006-07-14 2008-01-17 University Of Georgia Research Foundation, Inc. Reverse restriction fragment length polymorphism assay and uses thereof
TWI335354B (en) 2006-09-27 2011-01-01 Univ Hong Kong Chinese Methods for the detection of the degree of the methylation of a target dna and kits
EP2087137B1 (en) * 2006-10-18 2011-11-30 Epigenomics AG A molecule for providing a standard for the quantitative analysis of the methylation status of a nucleic acid
JP2008136404A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Sysmex Corp Dnaメチル化検出における非メチル化シトシン変換処理後のdna量の確認方法
US8206927B2 (en) * 2007-01-23 2012-06-26 Sequenom, Inc. Method for accurate assessment of DNA quality after bisulfite treatment
US8017337B2 (en) * 2007-04-19 2011-09-13 Molecular Detection, Inc. Methods, compositions and kits for detection and analysis of antibiotic-resistant bacteria
US20090181391A1 (en) * 2007-11-01 2009-07-16 Zymo Research Corporation Methods for analysis of dna methylation percentage
AU2009223671B2 (en) * 2008-03-11 2014-11-27 Sequenom, Inc. Nucleic acid-based tests for prenatal gender determination
US20090253121A1 (en) * 2008-04-04 2009-10-08 Micah Halpern Method for amt-rflp dna fingerprinting
EP2294216A4 (en) 2008-05-14 2011-11-23 Dermtech Int DIAGNOSIS OF MELANOMA AND SOLAR LENTIGO BY ANALYSIS OF NUCLEIC ACIDS
US8476013B2 (en) 2008-09-16 2013-07-02 Sequenom, Inc. Processes and compositions for methylation-based acid enrichment of fetal nucleic acid from a maternal sample useful for non-invasive prenatal diagnoses
US8962247B2 (en) 2008-09-16 2015-02-24 Sequenom, Inc. Processes and compositions for methylation-based enrichment of fetal nucleic acid from a maternal sample useful for non invasive prenatal diagnoses
WO2010104737A1 (en) * 2009-03-09 2010-09-16 New England Biolabs, Inc. Engineering a novel methylation-specific restriction endonuclease
WO2011001274A2 (en) * 2009-07-02 2011-01-06 Nucleix Methods for distinguishing between natural and artificial dna samples
EP2504448B1 (en) * 2009-11-25 2016-10-19 Bio-Rad Laboratories, Inc. Methods and compositions for detecting genetic material
JP5953235B2 (ja) * 2009-12-11 2016-07-20 ニュークレイックス リミテッドNucleix Ltd. Dna試料の分類
US9752187B2 (en) * 2009-12-11 2017-09-05 Nucleix Categorization of DNA samples
WO2011101728A2 (en) * 2010-02-19 2011-08-25 Nucleix Identification of source of dna samples
WO2011132061A2 (en) * 2010-04-20 2011-10-27 Nucleix Methylation profiling of dna samples
EP3660165B1 (en) 2009-12-22 2023-01-04 Sequenom, Inc. Processes and kits for identifying aneuploidy
GB201003036D0 (en) 2010-02-23 2010-04-07 Fermentas Uab Restriction endonucleases and their applications
EP2542698B1 (en) 2010-03-03 2015-04-22 Zymo Research Corporation Detection of dna methylation
US20110223180A1 (en) * 2010-03-11 2011-09-15 Aldape Kenneth D Methods and compositions related to a multi-methylation assay to predict patient outcome
US20130316339A1 (en) * 2010-09-01 2013-11-28 Orion Genomics Llc Detection of nucleic acid sequences adjacent to repeated sequences
WO2012109500A2 (en) 2011-02-09 2012-08-16 Bio-Rad Laboratories, Inc. Analysis of nucleic acids
AU2012249531B2 (en) 2011-04-29 2017-06-29 Sequenom, Inc. Quantification of a minority nucleic acid species
US11021703B2 (en) 2012-02-16 2021-06-01 Cornell University Methods and kit for characterizing the modified base status of a transcriptome
EP2820129A1 (en) 2012-03-02 2015-01-07 Sequenom, Inc. Methods and processes for non-invasive assessment of genetic variations
CA3083314C (en) 2012-05-11 2023-01-31 Clinical Genomics Pty Ltd Diagnostic gene marker panel for colorectal cancer
DK3608421T3 (da) 2012-05-18 2022-09-05 Clinical Genomics Pty Ltd Fremgangsmåde til screening for colorektal cancer
US9920361B2 (en) 2012-05-21 2018-03-20 Sequenom, Inc. Methods and compositions for analyzing nucleic acid
US20140093873A1 (en) 2012-07-13 2014-04-03 Sequenom, Inc. Processes and compositions for methylation-based enrichment of fetal nucleic acid from a maternal sample useful for non-invasive prenatal diagnoses
WO2014071281A1 (en) 2012-11-02 2014-05-08 The Johns Hopkins University Dna methylation biomarkers of post-partum depression risk
EP2971100A1 (en) 2013-03-13 2016-01-20 Sequenom, Inc. Primers for dna methylation analysis
US10011862B2 (en) 2013-03-14 2018-07-03 Cornell University Method for relative quantification of changes in DNA methylation, using combined nuclease, ligation, and polymerase reactions
CA2918054C (en) 2013-07-11 2022-12-13 The Johns Hopkins University A dna methylation and genotype specific biomarker of suicide attempt and/or suicide ideation
WO2015013885A1 (zh) * 2013-07-30 2015-02-05 深圳华大基因科技有限公司 确定核酸混合物中核酸组成的方法
US20160208334A1 (en) * 2013-09-30 2016-07-21 Us Biomarkers, Inc. Biomarkers for detection of colorectal cancer
EP3736344A1 (en) 2014-03-13 2020-11-11 Sequenom, Inc. Methods and processes for non-invasive assessment of genetic variations
WO2015168470A2 (en) 2014-05-02 2015-11-05 Malaysian Palm Oil Board Mantle phenotype detection in palm
CN104268441B (zh) * 2014-09-23 2017-04-12 中国科学院海洋研究所 一种基于生物信息学获得双dna限制性内切酶组合的方法
WO2016057485A1 (en) 2014-10-06 2016-04-14 The Johns Hopkins University A dna methylation and genotype specific biomarker for predicting post-traumatic stress disorder
US10889852B2 (en) * 2014-10-20 2021-01-12 Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation Genome methylation analysis
US9984201B2 (en) 2015-01-18 2018-05-29 Youhealth Biotech, Limited Method and system for determining cancer status
WO2016138105A2 (en) 2015-02-24 2016-09-01 Zymo Research Corporation Assays to determine dna methylation and dna methylation markers of cancer
US9476100B1 (en) 2015-07-06 2016-10-25 Nucleix Ltd. Methods for diagnosing bladder cancer
WO2017136482A1 (en) 2016-02-01 2017-08-10 The Board Of Regents Of The University Of Nebraska Method of identifying important methylome features and use thereof
US10202650B2 (en) 2016-05-31 2019-02-12 Youhealth Biotech, Limited Methods for monitoring ELOVL2, KLF14 and PENK gene expression following treatment with vitamin C
US10093986B2 (en) 2016-07-06 2018-10-09 Youhealth Biotech, Limited Leukemia methylation markers and uses thereof
EP3481941A4 (en) 2016-07-06 2020-04-15 Youhealth Biotech, Limited BREAST AND OVARY CANCER METHYLATION MARKERS AND USES THEREOF
EP3481403B1 (en) 2016-07-06 2022-02-09 Youhealth Biotech, Limited Solid tumor methylation markers and uses thereof
CN106701939A (zh) * 2016-12-22 2017-05-24 中国热带农业科学院热带生物技术研究所 一种胞嘧啶甲基化挖掘的方法
BR112019018272A2 (pt) 2017-03-02 2020-07-28 Youhealth Oncotech, Limited marcadores metilação para diagnosticar hepatocelular carcinoma e câncer
US11965157B2 (en) 2017-04-19 2024-04-23 Singlera Genomics, Inc. Compositions and methods for library construction and sequence analysis
EP3612627A4 (en) * 2017-04-19 2020-12-30 Singlera Genomics, Inc. COMPOSITIONS AND METHODS FOR DETECTION OF GENOMIC VARIANCE AND OF DNA METHYLATION STATUS
WO2018237327A1 (en) 2017-06-22 2018-12-27 Triact Therapeutics, Inc. METHODS OF TREATING GLIOBLASTOMA
WO2019067991A1 (en) 2017-09-29 2019-04-04 Triact Therapeutics, Inc. INIPARIB FORMULATIONS AND USES THEREOF
CA3090785A1 (en) 2018-02-14 2019-08-22 John Daniel Dobak Iii Novel gene classifiers and uses thereof in non-melanoma skin cancers
EP3797163A4 (en) 2018-05-21 2022-03-09 Battelle Memorial Institute METHODS AND CONTROL COMPOSITIONS FOR SEQUENCING AND CHEMICAL ANALYZES
WO2020092807A1 (en) * 2018-10-31 2020-05-07 Guardant Health, Inc. Methods, compositions and systems for calibrating epigenetic partitioning assays
IL265451B (en) * 2019-03-18 2020-01-30 Frumkin Dan Methods and systems for the detection of methylation changes in DNA samples
CA3134936A1 (en) 2019-03-26 2020-10-01 Dermtech, Inc. Novel gene classifiers and uses thereof in skin cancers
WO2021030194A1 (en) * 2019-08-09 2021-02-18 Spurbeck Rachel R Compositions and methods for detecting methylated dna
US11427874B1 (en) 2019-08-26 2022-08-30 Epi One Inc. Methods and systems for detection of prostate cancer by DNA methylation analysis
KR20220096382A (ko) * 2020-12-31 2022-07-07 주식회사 시선바이오머티리얼스 비메틸화 특이적 프로브를 이용한 유전자의 메틸화 검출 방법 및 검출 키트
CN113981046A (zh) * 2021-11-05 2022-01-28 朱运峰 一种基于定量pcr技术dna甲基化检测方法及其试剂盒
WO2023175434A1 (en) 2022-03-15 2023-09-21 Diagenode S.A. Detection of methylation status of a dna sample
WO2024044578A1 (en) 2022-08-22 2024-02-29 University Of Virginia Dna methylation biomarkers of premenstrual dysphoric disorder and perimenopausal depression
WO2024059649A1 (en) 2022-09-13 2024-03-21 The Saban Research Institute; Children's Hospital Los Angeles Dna methylation signature of retinoblastoma

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001083751A2 (en) * 2000-04-28 2001-11-08 Sangamo Biosciences, Inc. Methods for binding an exogenous molecule to cellular chromatin

Family Cites Families (59)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4376110A (en) 1980-08-04 1983-03-08 Hybritech, Incorporated Immunometric assays using monoclonal antibodies
US4366241A (en) 1980-08-07 1982-12-28 Syva Company Concentrating zone method in heterogeneous immunoassays
US4517288A (en) 1981-01-23 1985-05-14 American Hospital Supply Corp. Solid phase system for ligand assay
US4732847A (en) 1981-06-09 1988-03-22 University Of Hawaii Monoclonal antibodies for DNA-RNA hybrid complexes and their uses
ZA853756B (en) 1984-06-01 1986-01-29 Miles Lab Nucleic acid hybridization assay employing immobilized rna probes
US4683195A (en) 1986-01-30 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or-cloning nucleic acid sequences
US4683202A (en) 1985-03-28 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying nucleic acid sequences
CA1291031C (en) 1985-12-23 1991-10-22 Nikolaas C.J. De Jaeger Method for the detection of specific binding agents and their correspondingbindable substances
DE3803275A1 (de) 1988-02-04 1989-08-17 Dornier Medizintechnik Piezoelektrische stosswellenquelle
US5118801A (en) 1988-09-30 1992-06-02 The Public Health Research Institute Nucleic acid process containing improved molecular switch
US5210015A (en) 1990-08-06 1993-05-11 Hoffman-La Roche Inc. Homogeneous assay system using the nuclease activity of a nucleic acid polymerase
US6033854A (en) 1991-12-16 2000-03-07 Biotronics Corporation Quantitative PCR using blocking oligonucleotides
US5405760A (en) * 1992-04-30 1995-04-11 New England Biolabs, Inc. Process for producing recombinant McrBC endonuclease and cleavage of methylated DNA
WO1995006137A1 (en) 1993-08-27 1995-03-02 Australian Red Cross Society Detection of genes
US5552277A (en) 1994-07-19 1996-09-03 The Johns Hopkins University School Of Medicine Genetic diagnosis of prostate cancer
US5854033A (en) * 1995-11-21 1998-12-29 Yale University Rolling circle replication reporter systems
US5871917A (en) 1996-05-31 1999-02-16 North Shore University Hospital Research Corp. Identification of differentially methylated and mutated nucleic acids
US5786146A (en) * 1996-06-03 1998-07-28 The Johns Hopkins University School Of Medicine Method of detection of methylated nucleic acid using agents which modify unmethylated cytosine and distinguishing modified methylated and non-methylated nucleic acids
US6017704A (en) 1996-06-03 2000-01-25 The Johns Hopkins University School Of Medicine Method of detection of methylated nucleic acid using agents which modify unmethylated cytosine and distinguishing modified methylated and non-methylated nucleic acids
US6117635A (en) 1996-07-16 2000-09-12 Intergen Company Nucleic acid amplification oligonucleotides with molecular energy transfer labels and methods based thereon
US5912147A (en) 1996-10-22 1999-06-15 Health Research, Inc. Rapid means of quantitating genomic instability
US6686151B1 (en) 1998-02-06 2004-02-03 Digene Corporation Immunological detection of RNA:DNA hybrids on microarrays
GB9812768D0 (en) 1998-06-13 1998-08-12 Zeneca Ltd Methods
US7700324B1 (en) 1998-11-03 2010-04-20 The Johns Hopkins University School Of Medicine Methylated CpG island amplification (MCA)
US6312906B1 (en) * 1999-01-15 2001-11-06 Imperial College Innovations, Ltd. Immobilized nucleic acid hybridization reagent and method
GB9901072D0 (en) 1999-01-19 1999-03-10 Imp Cancer Res Tech Methods for detecting changes to a macromolecular component of a cell
US6605432B1 (en) * 1999-02-05 2003-08-12 Curators Of The University Of Missouri High-throughput methods for detecting DNA methylation
US20010046669A1 (en) 1999-02-24 2001-11-29 Mccobmie William R. Genetically filtered shotgun sequencing of complex eukaryotic genomes
US6331393B1 (en) 1999-05-14 2001-12-18 University Of Southern California Process for high-throughput DNA methylation analysis
US6180349B1 (en) 1999-05-18 2001-01-30 The Regents Of The University Of California Quantitative PCR method to enumerate DNA copy number
US6403319B1 (en) * 1999-08-13 2002-06-11 Yale University Analysis of sequence tags with hairpin primers
WO2001068807A2 (en) 2000-03-16 2001-09-20 Fred Hutchinson Cancer Research Center Identification of in vivo dna binding loci of chromatin proteins using a tethered nucleotide modification enzyme
US20040170977A1 (en) 2000-03-31 2004-09-02 Peter Laird Epigenetic sequences for esophageal adenocarcinoma
US7439016B1 (en) 2000-06-15 2008-10-21 Digene Corporation Detection of nucleic acids by type-specific hybrid capture method
AU7138301A (en) * 2000-06-23 2002-01-08 Univ Chicago Methods for isolating centromere dna
US7300751B2 (en) * 2000-06-30 2007-11-27 Syngenta Participations Ag Method for identification of genetic markers
US6498013B1 (en) 2000-07-28 2002-12-24 The Johns Hopkins University Serial analysis of transcript expression using MmeI and long tags
CA2421102A1 (en) 2000-08-25 2002-03-07 Lovelace Respiratory Research Institute Nested methylation-specific polymerase chain reaction cancer detection method
NZ524229A (en) * 2000-09-01 2006-01-27 Epigenomics Ag Method for simultaneous detection of many different methylation positions of specific cytosine residues in genomic DNA in the sequence context of 5'-CpG-3'
AU2002233988A1 (en) 2000-11-08 2002-05-21 University Of Southern California Assay for the detection and quantitation of hemimethylation
US6756200B2 (en) * 2001-01-26 2004-06-29 The Johns Hopkins University School Of Medicine Aberrantly methylated genes as markers of breast malignancy
US6777187B2 (en) * 2001-05-02 2004-08-17 Rubicon Genomics, Inc. Genome walking by selective amplification of nick-translate DNA library and amplification from complex mixtures of templates
DE10128508A1 (de) 2001-06-14 2003-02-06 Epigenomics Ag Verfahren und Nukleinsäuren für die Differenzierung von Prostata-Tumoren
AU2002312588A1 (en) 2001-06-29 2003-03-03 Rubicon Genomics Inc. Methods of using nick translate libraries for snp analysis
WO2003023065A1 (en) 2001-09-06 2003-03-20 Syngenta Participations Ag Dna methylation patterns
EP1438428A4 (en) 2001-09-14 2005-11-16 Univ Queensland EVIDENCE OF METHYLATION OF DNA
JP2006500901A (ja) * 2001-09-26 2006-01-12 エピジェンクス ファーマスーティカルズ、 インコーポレイテッド Dnaメチル化変化のアッセイ
US20030099997A1 (en) 2001-10-24 2003-05-29 Bestor Timothy H. Method for gene identification based on differential DNA methylation
DE10154318A1 (de) 2001-10-26 2003-05-15 Epigenomics Ag Verfahren zur Analyse genomischer Methylierungsmuster
EP1451365A4 (en) 2001-11-13 2006-09-13 Rubicon Genomics Inc DNA AMPLIFICATION AND SEQUENCING WITH DNA MOLECULES CREATED BY RANDOM FRAGMENTATION
US6960436B2 (en) * 2002-02-06 2005-11-01 Epigenomics Ag Quantitative methylation detection in DNA samples
US20040038254A1 (en) 2002-03-08 2004-02-26 Risa Peoples Compositions and methods for detecting nucleic acid methylation
WO2003078593A2 (en) 2002-03-15 2003-09-25 Epigenomics Ag Discovery and diagnostic methods using 5-methylcytosine dna glycosylase
US20030175828A1 (en) * 2002-03-15 2003-09-18 Lazar James G. Signal amplification by Hybrid Capture
CA2489360C (en) 2002-06-26 2013-01-29 Cold Spring Harbor Laboratory Methods and compositions for determining methylation profiles
US7666589B2 (en) 2002-10-02 2010-02-23 Northwestern University Methylation profile of breast cancer
US20040209299A1 (en) 2003-03-07 2004-10-21 Rubicon Genomics, Inc. In vitro DNA immortalization and whole genome amplification using libraries generated from randomly fragmented DNA
ES2383970T3 (es) 2003-10-21 2012-06-27 Orion Genomics, Llc Fragmentación enzimática diferencial
US7459274B2 (en) 2004-03-02 2008-12-02 Orion Genomics Llc Differential enzymatic fragmentation by whole genome amplification

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001083751A2 (en) * 2000-04-28 2001-11-08 Sangamo Biosciences, Inc. Methods for binding an exogenous molecule to cellular chromatin

Also Published As

Publication number Publication date
CA2542542C (en) 2015-09-15
EP1689887A2 (en) 2006-08-16
US20100240064A1 (en) 2010-09-23
EP1682677A4 (en) 2007-12-19
US7901880B2 (en) 2011-03-08
US20050153316A1 (en) 2005-07-14
WO2005040399A3 (en) 2005-07-21
ATE553218T1 (de) 2012-04-15
JP4887154B2 (ja) 2012-02-29
EP1689887B1 (en) 2012-03-21
CA2542526A1 (en) 2005-05-06
CA2542526C (en) 2014-05-13
AU2004286235A1 (en) 2005-05-12
AU2004284456B2 (en) 2012-04-19
US8361719B2 (en) 2013-01-29
EP2292795A2 (en) 2011-03-09
EP2292795A3 (en) 2011-06-08
WO2005042704A3 (en) 2005-06-30
JP2007512806A (ja) 2007-05-24
ATE550438T1 (de) 2012-04-15
EP2339024B1 (en) 2014-12-31
EP1689887A4 (en) 2007-12-19
US20050158739A1 (en) 2005-07-21
EP1682677A2 (en) 2006-07-26
ES2383970T3 (es) 2012-06-27
WO2005042704A2 (en) 2005-05-12
EP2292795B1 (en) 2015-01-07
WO2005040399A2 (en) 2005-05-06
AU2004284456A1 (en) 2005-05-06
AU2004286235B2 (en) 2011-05-12
JP2007522795A (ja) 2007-08-16
EP1682677B1 (en) 2012-04-11
US7910296B2 (en) 2011-03-22
CA2542542A1 (en) 2005-05-12
EP2339024A1 (en) 2011-06-29
US20120100535A1 (en) 2012-04-26
US8163485B2 (en) 2012-04-24
ES2382780T3 (es) 2012-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4917891B2 (ja) 差次的酵素的断片化の方法
WO2005085477A1 (en) Differential enzymatic fragmentation by whole genome amplification
Lorente et al. Detection of methylation in promoter sequences by melting curve analysis-based semiquantitative real time PCR
Paliwal et al. Quantitative detection of DNA methylation states in minute amounts of DNA from body fluids
JP2007125014A (ja) 遺伝子メチル化検査法対照物
WO2012031021A2 (en) Improved detection of nucleic acid sequences adjacent to repeated sequences
US20080172183A1 (en) Systems and methods for methylation prediction
US20060099581A1 (en) Method for analysis of methylated nucleic acids
Awada et al. Methods for epigenomic analyses: DNA methylation
JP5116939B2 (ja) 哺乳動物由来の検体の癌化度を評価する方法
Piperi et al. DNA methylation signature analysis: how easy is it to perform?
JP5116938B2 (ja) 哺乳動物由来の検体の癌化度を評価する方法
JP2005087050A (ja) 哺乳動物由来の検体の癌化度を評価する方法
CN114761578A (zh) 测定亚硫酸氢盐全局转化率的方法
Fraga et al. Use of PCR for DNA methylation analyses

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101018

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110117

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110124

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110217

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110511

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110728

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120123

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120127

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150203

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4917891

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees