JP4914753B2 - 生体信号処理装置 - Google Patents
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本生体信号処理装置は、判定手段を備えたことを特徴とする。すなわち、この判定手段は、所定期間内において入力信号の大きさであるデータの平均値を算出して、算出された平均値からの隔たりが所定範囲内にあるデータの個数の、所定期間内のすべてのデータの個数に対する割合を求める。これとともに、判定手段は、求められた割合が所定値よりも大きい場合に増幅手段の増幅率が適正であると判定し、求められた割合が所定値よりも小さい場合に増幅手段の増幅率が適正でないと判定する。
請求項2に係る生体信号処理装置は、睡眠状態に応じて変化する生体信号を検出する検出手段と、検出された生体信号を増幅する増幅手段と、増幅された生体信号から抽出された所定の周波数帯域内の入力信号に基づき睡眠状態を推定する推定手段とを備えている。
本生体信号処理装置は、判定手段を備えたことを特徴とする。すなわち、この判定手段は、入力信号をスペクトル分析することにより得られた入力信号の周波数成分であるデータのうちの最大のものを求める。これとともに、判定手段は、求められた最大のデータが所定値よりも大きい場合に増幅手段の増幅率が適正であると判定し、求められた最大のデータが所定値よりも小さい場合に増幅手段の増幅率が適正でないと判定する。
請求項3に係る生体信号処理装置は、請求項1又は請求項2に係る生体信号処理装置において、上記所定の周波数帯域は、心拍又は呼吸に対応するものであることを特徴とする。
請求項4に係る生体信号処理装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに係る生体信号処理装置において、報知手段をさらに備えたことを特徴とする。この報知手段は、上記判定手段により上記増幅手段の増幅率が適正でないと判定された場合に、増幅率の変更が必要である旨を報知する。
請求項5に係る生体信号処理装置は、請求項4に係る生体信号処理装置において、入力手段と、変更手段とをさらに備えたことを特徴とする。入力手段は、報知手段により増幅手段の増幅率の変更が必要である旨が報知された際、ユーザが増幅率の変更を指示するためのものであり、変更手段は、入力手段による指示に応じて増幅率を変更する。
請求項6に係る生体信号処理装置は、請求項5に係る生体信号処理装置において、上記増幅手段は、生体信号処理装置の今回の起動時において上記変更手段により変更された増幅率を、生体信号処理装置の次回の起動時から用いることを特徴とする。
請求項7に係る生体信号処理装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに係る生体信号処理装置において、自動変更手段をさらに備えたことを特徴とする。この自動変更手段は、上記判定手段により上記増幅手段の増幅率が適正でないことが所定回数だけ繰り返して判定されたときに、増幅率を変更する。
請求項8に係る生体信号処理装置は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の生体信号処理装置において、上記検出手段は、空気室と、非圧縮性流体室と、受圧膜と、マットと、圧力変動検出手段とを備えたことを特徴とする。
空気室には、空気が充填されていて、非圧縮性流体室には、非圧縮性流体が充填されている。受圧膜が、空気室と非圧縮性流体室の間を仕切るために設けられている。マットには、非圧縮性流体が充填されており、このマットは、非圧縮性流体が非圧縮性流体室へと流動可能なように非圧縮性流体室に接続されている。圧力変動検出手段は、マット上の生体から生ずるとともに、マット内の非圧縮性流体、非圧縮性流体室内の非圧縮性流体、受圧膜、及び、空気室内の空気を順に介して伝えられてくる圧力の変動を検出する。
(第1の実施の形態)
本発明に係る第1の実施の形態である睡眠測定装置(生体信号処理装置の例)につき、その全体構成からまず説明する。本睡眠測定装置は、図1に示すように、寝具1とともに用いられるものであり、マット2と、チューブ3と、睡眠測定装置本体4とを備えている。寝具1上に、睡眠測定の対象となるユーザが横臥しており、その寝具1の下にマット2が敷かれている。チューブ3は、その一端がマット2に接続されており、また、その他端が、睡眠測定装置本体4に取り付けられた生体信号センサ5に繋がれている。マット2及びチューブ3には、水(非圧縮性流体の例)が充填されている。これによって、寝具1上のユーザ(生体)の身体から生じる、心拍(脈拍)、呼吸、その他の身体の動きによる振動が、マット2及びチューブ3を介して、睡眠測定装置本体4内の生体信号センサ5へと伝えられてくる。
フィルタ42は、3つのバンドパスフィルタ(BPF)等により構成される。それら3つのうちの1つのBPFは、可変増幅器41から出力された生体信号から、0.5Hz〜2Hzといった周波数帯域の心拍に対応する信号を心拍信号(入力信号)として抽出するようになっている。他の1つのBPFは、可変増幅器41から出力された生体信号から、0.2Hz〜1Hz程度の周波数帯域の呼吸に対応する信号を呼吸信号として抽出するようになっている。さらにもう1つのBPFは、可変増幅器41から出力された生体信号から、0.2Hz〜2Hz前後の周波数帯域のその他の身体の動きに対応する信号を体動信号として抽出する。
(1)分解能の±1%以内に偏差のあるデータが全体の90%以上→無信号レベル(FL=0)
(2)分解能の±49%以上に偏差のあるデータが全体の0.2%以上→異常レベル(FL=4)
(3)分解能の±5%以内に偏差があるデータが全体の90%以上→過小レベル(FL=1)
(4)分解能の±20%以内に偏差があるデータが全体の70%以上→標準レベル(FL=2)
(5)(1)〜(4)以外→過大レベル(FL=3)
次に、本発明に係る第2の実施の形態である睡眠測定装置につき説明する。本実施の形態では、可変増幅器41の増幅率G(n)を自動補正しつつ、睡眠測定のための心拍データ、呼吸データ(A/D変換後の呼吸信号)、及び、体動データ(A/D変換後の体動信号)からなる測定データを取得していく点が第1の実施の形態と異なっている。つまり、本実施の形態の睡眠測定装置は、測定データを取得しながら、心拍データにより可変増幅器41の増幅率G(n)が適切でないと判定された場合に、その増幅率G(n)を自動補正するようになっている。ここで説明する睡眠測定装置の構成及び作用効果以外については、上記第1の実施の形態に準ずるものとする。
以上、具体的な実施の形態によって本発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することができる。
(A)上記各実施の形態において、例えば、信号の強度を判定する際に用いた、平均値からの偏差についての所定範囲(図9の上方値及び下方値、A/D変換器44の分解能の-20%〜+20%といった範囲)は、予め定められた値とした。これに代えて、所定範囲を、標準偏差や分散等の統計量を用いて定めてもよい。
また、信号の強度を判定する際、偏差により平均値からのデータの隔たりを表し、その偏差が所定範囲内にあるデータの個数をカウントした。各データとその平均値との間の隔たりを、偏差の2乗、その他の各データと平均値とから得られる値としてもよい。
すなわち、本睡眠測定装置の制御部45は、図12に示すように、その心拍データの周波数成分であるデータ(心拍データのスペクトル又はパワースペクトル)のうちの最大のものをまず求めるようになっている。そして、この求められた最大のデータが、所定値、すなわち、所定の閾値、又は、それらのデータの平均値の何倍かといった値よりも大きい場合に、制御部45は、増幅率G(n)が適正であると判定する。また、その最大のデータがその所定値よりも小さい場合に、制御部45は、増幅率G(n)が適正でなく、信号の強度が過小であるといったように判定する。
このような判定によっても、信号の強度が適正か否かにつき適切に判断されることになる。
2………マット
3………チューブ
4………睡眠測定装置本体
5………生体信号センサ(検出手段のマットを除いた部分)
41……可変増幅器(増幅手段)
42……フィルタ
43……増幅器
44……A/D変換器
45……制御部(実行プログラムとともに推定手段、判定手段、変更手段)
46……表示部(報知手段)
47……入力部(入力手段)
48……補助記憶部
51……接続口
52……水室(非圧縮性流体室)
53……受圧膜
54……空気室
55……圧力変動検出部(圧力変動検出手段)
Claims (8)
- 睡眠状態に応じて変化する生体信号を検出する検出手段と、
検出された該生体信号を増幅する増幅手段と、
増幅された該生体信号から抽出された、所定の周波数帯域内の入力信号に基づき、睡眠状態を推定する推定手段とを備えた生体信号処理装置であって、
所定期間内において前記入力信号の大きさであるデータの平均値を算出して、算出された該平均値からの隔たりが所定範囲内にあるデータの個数の、該所定期間内のすべてのデータの個数に対する割合を求めるとともに、求められた該割合が所定値よりも大きい場合に前記増幅手段の増幅率が適正であると判定し、求められた該割合が該所定値よりも小さい場合に該増幅手段の増幅率が適正でないと判定する判定手段を備えたことを特徴とする生体信号処理装置。 - 睡眠状態に応じて変化する生体信号を検出する検出手段と、
検出された該生体信号を増幅する増幅手段と、
増幅された該生体信号から抽出された、所定の周波数帯域内の入力信号に基づき、睡眠状態を推定する推定手段とを備えた生体信号処理装置であって、
前記入力信号をスペクトル分析することにより得られた該入力信号の周波数成分であるデータのうちの最大のものを求めるとともに、求められた該最大のデータが所定値よりも大きい場合に前記増幅手段の増幅率が適正であると判定し、求められた該最大のデータが該所定値よりも小さい場合に該増幅手段の増幅率が適正でないと判定する判定手段を備えたことを特徴とする生体信号処理装置。 - 前記所定の周波数帯域は、
心拍又は呼吸に対応するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生体信号処理装置。 - 前記判定手段により前記増幅手段の増幅率が適正でないと判定された場合に、該増幅率の変更が必要である旨を報知する報知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生体信号処理装置。
- 前記報知手段により前記増幅手段の増幅率の変更が必要である旨が報知された際、ユーザが該増幅率の変更を指示するための入力手段と、
該入力手段による指示に応じて、該増幅率を変更する変更手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の生体信号処理装置。 - 前記増幅手段は、
該生体信号処理装置の今回の起動時において前記変更手段により変更された増幅率を、該生体信号処理装置の次回の起動時から用いることを特徴とする請求項5に記載の生体信号処理装置。 - 前記判定手段により前記増幅手段の増幅率が適正でないことが所定回数だけ繰り返して判定されたときに、該増幅率を変更する自動変更手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生体信号処理装置。
- 前記検出手段は、
空気が充填されている空気室と、
非圧縮性流体が充填されている非圧縮性流体室と、
前記空気室と前記非圧縮性流体室の間を仕切る受圧膜と、
非圧縮性流体が充填されており、該非圧縮性流体が前記非圧縮性流体室へと流動可能なように該非圧縮性流体室に接続されたマットと、
該マット上の生体から生ずるとともに、該マット内の非圧縮性流体、前記非圧縮性流体室内の非圧縮性流体、前記受圧膜、及び、前記空気室内の空気を順に介して伝えられてくる圧力の変動を検出する圧力変動検出手段と
を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の生体信号処理装置。
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