JP4914612B2 - 焼却炉用空気導入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、焼却炉の後段に配置され、廃ガスの排出、燃焼等を調整するために煙道後方に向けて空気を導入する焼却炉用空気導入装置に関するものである。
焼却炉は、各種の廃棄物を焼却するために用いられる装置である。各種廃棄物を焼却するのは、これら廃棄物の増大により廃棄スペースが不足し、廃棄物の容積を小さくする必要があるためである。焼却により容積を減少させ、焼却後に残った不燃物や未燃物を埋め立てに用いることにより、増大する廃棄物に対応している。したがって、焼却炉に課せられる役割の一つは、できるだけ未燃物の容積を減らすことである。
焼却炉は、近年、問題化しているように不完全燃焼による有毒ガスの発生の抑制、とくにダイオキシン等の発生を抑えることが重視される。わが国では、焼却炉を設置する場所の周辺には農業用水、飲料水の水源や、住宅が位置するため、焼却炉からの有毒ガス発生量は必ず許容値以下に抑えなければならない。
有毒ガスの発生や未燃物の残存等は、不完全燃焼によるものがほとんどである。この不完全燃焼の原因は、焼却炉内の圧力変動によることが多い。すなわち導入する廃棄物の種類および量の変動、燃料状態の変動によって、たとえ導入する空気を一定量にしても、焼却炉の内圧の変動が生じる。たとえば内圧が上がると、焼却炉内への空気導入量が低下するため、炉内において酸素不足が生じる。この結果、不完全燃焼が生じることになる。
この不完全燃焼により燃焼温度が低下して、その結果、ダイオキシン類の発生が増大することは周知となっている。ダイオキシン類は、上述のように、廃棄物の不完全燃焼に伴う有機未燃物が、比較的低い温度(200〜300℃)で飛灰(フライアッシュ)表面において酸化銅等の触媒作用を受けて生成すると考えられている。焼却炉内で完全燃焼し、すべてが完全に酸化された状態、すなわち有機未燃物がない状態であれば問題ないが、実際には廃ガス中に未燃物や中間酸化物、その他の反応生成物が相当量混在することは避けられない。
焼却炉では、燃焼して生じる廃ガスは、通常冷却されて放出されるが、排気口より上流の煙道における廃ガスの温度は上記した200〜300℃の温度域を十分長い時間経過する可能性がある。このため、このような未燃物を含む廃ガスの上記温度域での時間経過を防止するため、焼却炉の煙道に廃ガスを冷却するための冷却装置を配置する方法が提案されている(特許文献1)。
一方、焼却炉における燃焼を促進するために、焼却炉の炉内圧の変動をセンサーで感知して空気導入量を調整する方法が提案されている(特許文献2)。この装置では、焼却炉後段の煙道に空気導入ノズルを配置し、焼却炉の内圧が上昇したとき外部から空気を煙道内に導入することにより、焼却炉内圧を下げ、焼却炉への別の経路からの空気取り入れを高めて燃焼を促進しようとする。
特開2001―82732号公報 特開2001―82737号公報
しかしながら、焼却炉の完全燃焼を実現しようとして空気導入ノズルを用いる場合、空気導入ノズルから煙道へ、大量に高速の空気を放出しないと焼却炉で発生した廃ガスを排気煙道側へと十分吸引できない。また、焼却炉内の廃ガス等を十分吸引できるほど大量の空気を放出すると、廃ガスの温度が大量の空気の混入により下げられ、たとえば空気導入装置内で生じうるさらなる燃焼、または後段に第2の焼却炉を設置する場合、第2の焼却炉における燃焼の効率を低下させる。また、廃ガス温度低下にともないダイオキシン類の発生を増大させる。
一般に、焼却炉の燃焼効率低下は、未燃物の増大、廃棄物の容積増大、未燃物の増大に伴うダイオキシン類の発生量増大などをもたらす。健康への関心がきわめて高い今日、周辺住民への心労、農作地への風評被害などをもたらし、社会問題化して焼却炉が不適切であると認定されると、焼却炉の操業自体が危ぶまれる可能性もある。現今、公共事業体等では、焼却炉建設の初期コスト、それに含まれるダイオキシン類発生防止のために必要なコスト等は、環境汚染防止のための費用として認められる社会風潮にある。しかし、民間事業者からは、上記環境汚染の問題を解決した上でなお安価で簡単な機構の焼却炉の開発が、強く要望されている。
本発明は、焼却炉の後段に設けられ、焼却炉の完全燃焼を促進し、また焼却炉からの廃ガスを効率よく完全燃焼につなげることができる焼却炉用空気導入装置(以後、空気導入装置と記す)を提供することを目的とする。
本発明の空気導入装置は、焼却炉から排出された廃ガスの流れの中に空気を導入する空気導入装置である。この装置は、空気を取り入れるブロアと、焼却炉からの廃ガスを通す煙道と、ブロアで取り入れられた空気が通り、その端部でその空気を煙道内に噴き出す空気路とを備え、空気路の端複数の孔が設けられた有孔板で構成され、空気の煙道内への噴き出しは、該複数の孔からの噴射によって行われ、空気路にその空気路を冷却するための冷却水循環機構が配置されている
上記構成では、空気を煙道内に、廃ガスの流れの向きに噴射するとき空気端面に設けた有孔板(ステンレス鋼などに複数の孔があけられている)の孔を通すので、少ない空気量で空気路端部の断面の空気の流速は増大し、断面部分の下流側範囲の圧力が低くなる。このため、焼却炉側の廃ガスは、煙道内で空気路端部に向かって吸い寄せられる。この結果、焼却炉の内圧が下がり、焼却炉専用の空気取入口からの空気の取り入れが促進され、焼却炉内における未燃焼の度合いを低下させることができる。また、有孔板より下流の廃ガスの温度は、大きな流速にもかかわらず空気量が少ないので大きく低下せず、この空気導入装置の煙道内で、上記新たな空気を得て燃焼することができる。また、空気導入装置の後段に第2の焼却炉を設けた場合には、第2の焼却炉における燃焼効率を向上させ、完全燃焼を促進することができる。
また、空気路にその空気路を冷却するための冷却水循環機構が配置されるので、焼却炉からの廃ガスによる熱に耐久性を持たせ、また空気路の周りで燃焼が生じた場合にも対処することが可能となる。
より望ましくは、上記の空気路の端部は、その端面に向かってテーパ状に断面が減少し、その端面に有孔板が位置する構成とできる。これにより、煙道内において廃ガスを空気路端部より下流側にスムースに一層多量に吸引し、空気と廃ガスとの混合を空気路端部に近い範囲で生じさせることができる。このため、空気路端部近くで、空気に対する廃ガスの比率を高め、未燃物の燃焼を促進することができる。
また、より望ましくは、空気路の外側を間隙をあけて囲む空気路外筒を備え、煙道は、空気路外筒に囲まれる空間、および焼却炉からの煙道が空気路端部より上流側でその空気路外筒に開口する入側煙道口を有するようにできる。これにより、この空気導入装置の構築を容易にすることができ、複雑な調整を不要とし、現地での組み立てを短期間に行うことを可能にする。
より望ましくは、空気路端部の下流側に向けて、その断面をテーパ状に減らし、極少部を経て、またテーパ状に増大させる断面絞り部を有するようにできる。これにより、有孔板のすぐ下流において廃ガスの空気流への混入を促進するとともに(すなわち空気流への廃ガスの引き込みを補助的に促進するとともに)、断面絞り部より下流側で、空気と廃ガスの混合気体を発散させ、混合のより完全な均一化と完全燃焼とを実現することができる。
また、望ましくは、空気路の煙道に対する相対的位置を変える位置可変機構を備えることができる。これにより、有孔板と入側煙道口との距離、有孔板と、たとえば断面絞り部との距離などを変えることができる。その結果、廃ガスの空気流への引き込みを調整し、それにより焼却炉内の廃ガスに対するこの空気導入装置からの吸引力を調節することができる。
有孔板は、有孔板の面積にわたって孔が設けられてるのがよい。
これによって、実質的に空気路断面の面積と等しい断面にわたって圧力が低くなり、かつ噴射される空気量は少なくてすむ。
より望ましくは、空気導入装置は、その後段においてその煙道が第2の焼却炉に接続される。これにより、この空気導入装置から後方に送り出される廃ガスの温度低下は小さいので、第2の焼却炉での完全燃焼を促進させ、燃焼効率を高めることができる。また、この空気導入装置の煙道の終端から大気に排出されないので、その煙道の終端まで廃ガスの燃焼に関与させることができる。
本発明の空気導入装置により、焼却炉からの廃ガス温度を低下させずに焼却炉から廃ガスをより強く多量に吸引し、その焼却炉における完全燃焼を促進させ、また、空気導入装置内での燃焼を生じさせ、また後段に第2の焼却炉を配置する場合は、第2の焼却炉における完全燃焼の促進および燃焼効率の向上をもたらす。
つぎに図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態における空気導入装置10を示す斜視図である。図1において、本実施の形態における空気導入装置10は、第1の焼却炉51と第2の焼却炉52との間に介在している。第1焼却炉51で装入された廃棄物は、第1焼却炉で燃焼され、その廃ガスが煙道53を通り、入側煙道口53aを経て、煙道17に導入される。煙道17,53およびこのあとの説明に出てくる煙道54は、空気導入装置10に含まれると考えることができる。空気導入装置10ではブロア(図示せず)から取り込んで空気を空気取り込み配管19により空気路11に導入する。空気は、廃ガスの流れの中に、その流れに沿うように導入される。この空気路11は、冷却水を循環させる冷却配管13により冷却される。
上述のように、第1焼却炉51で発生した廃ガスは煙道53を通って空気導入装置10に進み、取り込まれた空気と混合し、燃焼を促進されるなどして、廃ガスとして煙道54を通って第2焼却炉52に進入する。第2焼却炉52では、未燃焼物がないように燃焼を徹底されたのち、サイクロンに向けて送り出される。図1では、2つの焼却炉51,52の間に位置する空気導入装置10の場合を示すが、本発明の空気導入装置の使用にあたって焼却炉は2つ必要でなく、第1焼却炉51のあとに空気導入装置10を配置し、空気導入装置10のあと、直接、サイクロンに接続することができる。
廃棄物の種類および運転条件によるので、一概にいえないが、第1焼却炉の廃ガス温度はたとえば850℃以上、空気導入装置10から送り出される廃ガス温度は1100℃程度、第2焼却炉からの廃ガス温度は950℃程度となる。ダイオキシン類を減少させるためには、廃ガスは排出前に密閉された環境で、850℃以上で2秒間以上経過させ、煙突では200℃以下に急速冷却することが望ましい。
図2は、図1に示す装置を第2焼却炉側から見た図である。ただし第2焼却炉は省略している。また、図3は空気導入装置の空気路11の端部の有効板11aを示す斜視図である。図2の空気導入装置10において、ブロア16で取り入れられた空気が通る空気取り込み配管19が、空気路11に接続されている。空気路11は、水を循環させる冷却配管13により冷却されている。空気路11は、空気路外筒12の内部まで装入され延在しており、その挿入部11bが冷却されるようになっている。
空気路11を囲むように空気路外筒12が配置されており、煙道53を通った廃ガスは、空気路外筒12に設けた入側煙道口53aから空気路11の外側、空気路11と空気路外筒12との間の間隙に進む。この間隙は、煙道17の一部とみることができる。空気路11の端部には有孔板11aが配置されており、有孔板11aの孔から空気が廃ガスの流れの向きに噴射される。空気路外筒12には、空気路11の先端よりも少し下流側に断面を極少とする断面絞り部12aが設けられている。
有孔板11aの孔から噴射された空気は大きな流速を持つので、その部分の圧力は低くなる。このとき、有孔板の面積にわたって孔を設けてあれば実質的に空気路断面の面積と等しい断面にわたって圧力が低くなり、かつ噴射される空気量は少なくてすむ。このように圧力低下した軸線(中央)部に引き込まれる際に生じる軸線への収束的な速度成分を収束横方向成分という場合がある。上記の有孔板の孔からの空気流の噴射による引き込みの結果、有孔板11aの下流側空間の圧力を十分低くしながら、廃ガス温度の低下を最小限にとどめることができる。また、断面絞り部12aより下流側では断面が広くなるので、圧力はさらに低下し、空気路外筒の軸線から外側に放射状に広がる方向の速度成分を生じる。このような放射状に広がる方向の速度成分を発散横方向成分という場合がある。上記の発散横方向成分の上昇のため、空気と廃ガスとの混合が均質化され、空気と接触しない未燃物が少なくなり、未燃物の燃焼が徹底して行われる。なお、発散横方向成分と、収束横方向成分とは、互いに方向が逆の関係にある。
上述のように第1焼却炉51を出た廃ガス温度は高く、上記のように混合する空気量は抑制されるので、空気と混合した廃ガスはその未燃物を燃焼させ完全燃焼に近づくことができる。すなわち空気導入装置10のなかで燃焼が促進され、廃ガス温度は上昇する。燃焼を継続しながら廃ガスは出側煙道口54aを経て、さらに図1の煙道54を経て、第2焼却炉52へと進入する。なお、第1焼却炉51では図示しない廃棄物装入口から装入された廃棄物はブロア付き着火バーナ57により着火され燃焼される。燃焼が継続する状態になったらブロア付き着火バーナ57のブロアの運転は止める。
図3に示す空気路11は、その先端の先細りテーパ部11tの端面に有孔板11aが溶接されている。空気路11の他端には係止板11cがやはり溶接されている。この係止板11cは、図2に示すように、外に露出状態で空気路11を吊り下げる格好で係止する。係止板11の下には、空気路の位置を調節する位置調節板15が複数枚または1枚配置され、空気路11と空気路外筒12との位置関係、とくに断面絞り部12aと空気路先端の有孔板11aとの位置関係を調節する。空気路の位置可変機構は、上記の係止板11と位置調節板15とによる機構に限定されず、ねじ機構、油圧機構など既存のすべての機構を用いることができる。
空気路11は2重になっており、空気路外面の中に冷却配管が周回するように配置されており、空気路11を煙道17内の高熱の廃ガスから保護している。空気路11の外壁、有孔板11aなどはステンレス鋼、できれば耐熱性ステンレス鋼で形成する。
次に、煙道内の空気路端部11の有孔板11aの作用について、いずれも本発明の実施の形態の空気導入装置の部分を示す図4〜図7を用いて説明する。図4は、図3の空気路と異なり、空気路11の端面がフラットな場合を示す図であり、そのフラットな端面を有孔板11aが形成している。また、煙道を囲む空気路外筒12も直筒である。この場合、廃ガスは空気路端面の有孔板11aから噴射される高速空気のために低圧化された範囲(空気路もしくは空気路外筒の軸線側、または中央側)に引き込まれ、収束横方向成分を生じるが、その引き込まれ方は有孔板11aから下流側において緩やかに生じる。また、図5は、図2または図3の空気路と同じように、空気路11の端部に先細りのテーパ11tを付し、その端面に有孔板11aを配置している。この場合、廃ガスは流速の大きい低圧部(軸線側または中央側)に引き込まれるが、その引き込まれ方はスムースであり、有孔板11aに比較的近い位置で、より多くの廃ガスが空気と混合する。このため高温状態の廃ガスが高い比率で空気と接触するので、未燃物の燃焼を促進する。
図6および図7は、空気路外筒に断面絞り部12aを設けた場合を示す。図6は空気路11の端部がフラットな場合であり、図7は空気路11の端部に先細りテーパ11tが付された場合である。どちらの場合も、断面絞り部12aは有孔板のすぐ下流側にあり、その下流側では空気路外筒の断面は拡大する。このため、有孔板11aを出た空気は、断面絞り部12aの下流で空気路外筒の径に沿うように拡大しながら流れる。すなわち発散横方向成分を持つようになる。この結果、空気路の軸線に向かうように収束気味に流れてきた廃ガスは、断面絞り部を通過したあとは空気とともに軸線から発散するようになり、空気と廃ガスとの混合を非常に均一化することができる。このため、空気との接触が十分でない未燃物がなくなり、ほとんどすべての未燃物が酸素と接触して燃焼に入る。
図6と図7と比較して分かるように、より多量の廃ガスをスムースに下流の軸線側に引き寄せて、空気と均一に混合するという観点からは、図7に示すようなテーパ付き空気路と空気路外筒の断面絞り部とを組み合わせるほうが好ましい。空気路外筒に断面絞り部12aを設けた場合、廃ガスは,上流側から断面絞り部12aに向かって軸線に収束する方向の断面に沿う速度成分(収束横方向成分)を有するが、断面絞り部12aを通過後には軸線から発散する方向の断面速度成分(発散横方向成分)を有する。空気と廃ガスとを迅速に混合するためには、断面絞り部に到達する前に、廃ガスにおける軸線に収束する方向の断面に沿う速度成分(収束横方向成分)を大きくすることが重要である。断面絞り部12aは、その上流側の廃ガスに対して収束横方向成分が上昇するようにガイドするので、廃ガスが空気流に混合するのに有効に作用する。
空気については、断面絞り部12aの上流側では断面速度成分(横方向成分)はほとんどゼロであるが、断面絞り部12aを通過後は、軸線から発散する方向の断面速度成分(発散横方向成分)を有する。図6と図7とを比較すると、空気路端部に先細りテーパ11tを付けると、断面絞り部12aに達する前に、廃ガスにおける軸線に収束する方向の断面に沿う速度成分(収束横方向成分)を迅速に大きくすることができることが分かる。したがって、空気と廃ガスとの迅速な混合には空気路の端部に先細りテーパ11tを付すことが望ましい。この構成は、図2に示す実施態様でもある。しかし、図2または図7に示す実施態様に限定されず、本発明の空気路端部および空気路外筒については、図4〜図6に示す構造も含まれるし、そのほかの構成も含まれる。
空気導入装置以外の構成部分における廃ガスの駆動について付言する。第1焼却炉では上記ブロア付き着火バーナにおけるブロア以外に、空気を第1焼却炉に導入するブロアを有してもよいし、持たなくてもよい。また、第2焼却炉では、当該第2焼却炉に空気を導入するブロアを有するのが普通である。また、サイクロンには煙突から上方に吹き上げるためにブロアを配置する。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2における空気導入装置10を示す図である。本実施の形態では、1つの焼却炉51の後段に空気導入装置10を配置して、第2の焼却炉は用いないことにポイントがある。このような構成において、空気路11の先端には有孔板11aが設けられている。有孔板および空気路は係止板を除いて、図3に示す構造と同じである。
ブロア16から取り込まれた空気は、空気路11を経て、有孔板11aから、空気路外筒12の中の煙道17に噴射される。この噴射により有孔板11aより下流側では噴射気流の周りに低圧部が生じ、その低圧部に向かって焼却炉からの廃ガスが吸引され、かつ廃ガスとその噴射された空気とが混合する。この空気量は、有孔板を用いないで単に開口端から噴射して同じ圧力低下を発生させる場合に比べて、少なくてすむ。このため混合した後の廃ガス温度の低下を限定的にすることができる。この結果、空気を導入された廃ガスは燃焼を促進され、未燃物を減らすことが可能になる。
このあと、200〜300℃の温度域を急速冷却するなどして、必要に応じてフィルタなどを経て、外部に放出することができる。この結果、簡単な構成により、廃棄物の完全燃焼を促進させ、未燃物を低くして、残存物の容量を効率的に減らすことができる。また、空気路11の端部にテーパ部を設けてもよいし、空気路外筒12に断面絞り部を付してもよいことはいうまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の焼却炉用空気導入装置では、空気路端面に有孔板を配するという簡単な構造を用いることにより、廃棄物の完全燃焼を効率よく促進することができるので、文明生活に付随し、今後も重要度を高める廃棄物の焼却問題において貢献をすることが期待される。
本発明の実施の形態1における空気導入装置を説明するための斜視図である。 図1の空気導入装置を示す背面図である。 有孔板が配された空気路を示す斜視図である。 本発明の空気路端部の廃ガスおよび空気の流れを説明する模式図である。 本発明の空気路端部の廃ガスおよび空気の流れを説明する模式図である(空気路端部にテーパ形成)。 本発明の空気路端部の廃ガスおよび空気の流れを説明する模式図である(空気路外筒に断面絞り部形成)。 本発明の空気路端部の廃ガスおよび空気の流れを説明する模式図である(空気路端部にテーパ形成し、空気路外筒に断面絞り部形成)。 本発明の実施の形態2における空気導入装置を示す概念図である。
10 空気導入装置、11 空気路、11a 有孔板、11b 空気路の挿入部、11c 係止板、11t テーパ部、12 空気路外筒、12a 断面絞り部、13 冷却配管、15 位置調節板、16 ブロア、17 煙道、19 空気取り込み配管、51 第1の焼却炉、52 第2の焼却炉、53 煙道、53a 入側煙道口,54 煙道、54a 出側煙道口、57 ブロア付き着火バーナ。

Claims (7)

  1. 焼却炉から排出された廃ガスの流れの中に空気を導入する空気導入装置であって、
    空気を取り入れるブロアと、
    前記焼却炉からの廃ガスを通す煙道と、
    前記ブロアで取り入れられた空気が通り、その端部でその空気を前記煙道内に噴き出す空気路とを備え、
    前記空気路の端複数の孔が設けられた有孔板で構成され、前記空気の煙道内への噴き出しは、該複数の孔からの噴射によって行われ、
    前記空気路にその空気路を冷却するための冷却水循環機構が配置されている、焼却炉用空気導入装置。
  2. 前記空気路の前記煙道に対する相対的位置を変える位置可変機構を備える、請求項1に記載の焼却炉用空気導入装置。
  3. 前記有孔板の面積にわたって孔が設けられている、請求項1または2に記載の焼却炉用空気導入装置。
  4. 前記空気路の端部は、その端面に向かってテーパ状に断面が減少し、その端面に前記有孔板が位置している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼却炉用空気導入装置。
  5. 前記空気路の外側を間隙をあけて囲む空気路外筒を備え、前記煙道は、前記空気路外筒に囲まれる空間、および前記焼却炉からの煙道が前記空気路端部より上流側でその空気路外筒に開口する入側煙道口を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の焼却炉用空気導入装置。
  6. 前記空気路外筒は、前記空気路端部の下流側に向けて、その断面をテーパ状に減らし、極少部を経て、またテーパ状に増大させる断面絞り部を有する、請求項に記載の焼却炉用空気導入装置。
  7. 前記焼却炉用空気導入装置は、その後段においてその煙道が第2の焼却炉に接続される、請求項1〜6のいずれかに記載の焼却炉用空気導入装置。
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