JP4911986B2 - 無端状ベルト、ベルト装置及び画像形成装置 - Google Patents

無端状ベルト、ベルト装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数のローラに張架されて駆動される無端状ベルト、その無端状ベルトを利用したベルト装置及び画像形成装置(電子写真法を用いた複写機、ファクシミリ及びプリンタ等)に関する。
従来より、無端状ベルトを利用した画像形成装置においては、高品質の印刷画像を得るために、無端状ベルトに導電性付与剤としてカーボンブラックを含有させたものが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−14543号公報(第2頁、表2参照)
しかしながら、カーボンブラックを含有した無端状ベルトでは、環境(例えば温度や湿度)の変化や無端状ベルトの使用による経時変化に伴ってカーボンブラックの凝集(若しくは酸化又はその両方)が進行しやすいため、無端状ベルト全体の電気抵抗を一定に保つことができず、高品質の印刷画像を得ることが難しいという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的は、経時変化や環境の変化に対し、無端状ベルトの電気抵抗を一定に保つことを可能にし、印刷画質を向上することにある。
本発明に係る無端状ベルトは、基材となる樹脂と、ポリアニリンと、フルオロ基で置換されたアルキルイミド酸とを含んで構成されたものである。
本発明に係る無端状ベルトは、また、基材となる樹脂と、ポリアニリンと、ドデシルスルホン酸とを含んで構成されたものである。
本発明によれば、無端状ベルトを、基材となる樹脂と、ポリアニリンと、フルオロ基で置換されたアルキルイミド酸(又はアルキルスルホン酸)とにより構成したので、経時変化や環境の変化に対して無端状ベルトの電気抵抗を一定に保つことができ、これにより印刷画質を向上することができる。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無端状ベルトを用いた画像形成装置の基本構成を示す図である。この画像形成装置は、電子写真法により画像を形成するプリンタ(電子写真プリンタ)であり、ドライブローラ5、アイドルローラ6及びこれらに張架された無端状ベルト1を有するベルト装置3を備えている。ドライブローラ5は、図示しないモータにより図中反時計回り(矢印Bで示す)に回転駆動され、無端状ベルト1を図中矢印Aで示す方向に循環移動させる。アイドルローラ6は、図示しないバネによりドライブローラ5から離間する方向に付勢されており、無端状ベルト1に一定の張力を付与している。ドライブローラ5とアイドルローラ6との間には、4つの転写ローラ15が一列に配列されている。
4つの転写ローラ15の上方には、無端状ベルト1を挟んで4つのトナー像形成部10(Y)、10(M)、10(C)及び10(K)がそれぞれ対向配置されている。各トナー像形成部(総称してトナー像形成部10とする)は、図中時計回りに回転する円筒状の感光体11を有している。感光体11の周囲には、その回転方向に沿って、感光体11の表面を均一に帯電させる帯電装置12と、感光体11の表面に光を照射して潜像を形成する露光装置13と、感光体11の表面に形成された潜像にトナーを付着させて可視化する現像装置14と、感光体11の表面に残存するトナーを除去するクリーニングブレード16とが配置されている。クリーニングブレード16の下側には、廃トナーを収容する収容部18が配置さている。また、上述した各転写ローラ15には、感光体11の表面に付着したトナーとは逆の電位が付与されている。
ベルト装置3の図中下側には、印刷媒体2を一枚ずつ搬送路に供給する給紙部20が設けられている。給紙部20とベルト装置3との間の印刷媒体2の搬送路には、給紙部20から供給された印刷媒体2の斜行を修正してベルト装置3に送り込む整列部21が設けられている。ベルト装置3の下流側(図中左側)には、印刷媒体2上に転写されたトナー像を定着させるための定着装置22が設けられている。
図2は、ベルト装置3を示す斜視図及び分解斜視図である。図2に示すように、ベルト装置3において、ドライブローラ5、アイドルローラ6及び転写ローラ15は、共通のベルトフレーム4によってそれぞれ回転可能に支持されている。ドライブローラ5は、ゴム等の高摩擦部材により構成された表層を有しており、図示しない駆動機構により回転駆動される。アイドルローラ6は、ドライブローラ5の回転により移動する無端状ベルト1に追従して回転する従動ローラである。なお、図2では、無端状ベルト1を破線で示している。
図1に示した画像形成装置の動作は、以下のとおりである。すなわち、給紙部20から供給された印刷媒体2は、整列部21で斜行等が修正されたのち、ベルト装置3に供給される。ベルト装置3では、ドライブローラ5の回転によって無端状ベルト1が矢印Aで示す方向に循環移動し、これにより、無端状ベルト1上の印刷媒体2が各トナー像形成部10を順に通過する。各トナー像形成部10では、画像情報に応じて感光体11の表面に形成されたそれぞれの色のトナー像が、印刷媒体2上に順次転写される。各トナー像形成部10においてトナー像が転写された印刷媒体2は、さらに下流側の定着装置22に搬送されて加圧及び加熱され、印刷媒体2上にトナー像が定着する。トナー像が定着された印刷媒体2は、図示しない排出口から排出される。
次に、無端状ベルト1の構成について、詳細に説明する。
無端状ベルト1は、閉環率100%のポリアミドイミド(PAIとする。)と、ポリアニリン(Paniとする。)と、ドーパントとしてのビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸(HTFSIとする。)とを、以下の固形分比(重量部)にてN−メチルピロリドン(NMP)溶液中で攪拌混合し、遠心成形することにより形成される。
PAI:Pani:HTFSI=10:1:0.5
このようにして形成された無端状ベルト1は、単層構造であって、厚さが60μm〜180μmであることが好ましい。ここでは、一例として、無端状ベルト1の厚さを100μmとし、口径(ドライブローラ5に巻かれる円弧状部分の直径)を198mmとする。
上述した固形分比(PAI:Pani:HTFSI)は、10:1:0.5に限らず、他の固形分比であってもよい。具体的には、PAIの10に対して、Paniが0.5〜3の範囲にあり、HTFSIが0.25〜1.5の範囲にあることが好ましい。また、PaniがHTFSIの2倍であることが好ましい。Paniの固形分比が多いと無端状ベルトのコストが上昇し、またブルーミング(固形分のうちの溶けない部分が表面に現れる現象)が起こる。Paniの固形分比が低すぎると、所望の導電性が得られない。例えば、PAI:Pani:HTFSI=10:3:1.5であってもよく、PAI:Pani:HTFSI=10:0.5:0.25であってもよい。固形分比によって、無端状ベルト1の電気抵抗値を変化させることができる。固形分比の選択は無端状ベルトに求められる電気抵抗値に基づいて行われる。
上述したポリアミドイミドは、無端ベルト1の基材をなすものであるが、耐久性や機械的強度の観点から、無端状ベルト1の駆動時に付与される張力による変形が一定範囲にある材料が好ましい。具体的には、ヤング率が200MPa以上であることが好ましく、300MPa以上であれば更に好ましい。上述したポリアミドイミドのほか、これと同様に200MPa以上(より好ましくは300MPa以上)のヤング率を有する材料であれば、例えば、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフルオロエチレン−エチレンコポリマー等の樹脂を用いることができる。
上述したポリアニリンは、無端状ベルト1に導電性を付与するものであり、溶媒可溶性のものを使用する。溶媒としては、上述したNMPのほか、ジメチルホルムアルデヒド(DMAc)やテトラヒドロフラン(THF)を用いることができる。
上述したビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸は、無端状ベルト1に更なる導電性を付与するドーパントである。ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸以外であっても、フルオロ基で置換されたアルキルイミド酸に該当するものであればよい。また、プロトン酸(塩酸、硫酸等)や有機酸(酢酸、安息香酸、スルホン酸等)を用いることもできる。
次に、本実施の形態における実施例及び比較例について説明する。ここでは、実施例1として、上述したポリアミドイミドとポリアニリンとビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸とを、固形分比が10:1:0.5となるようにNMP溶液中で攪拌混合し、遠心成形により厚さが100μm、口径が198mmの単層構造の無端状ベルト1を成形した。ポリアミドイミドは耐久性、機械強度及び価格の点でポリイミドよりも好ましく、ポリカーボネートよりも優れており、バランスの取れた性質を有する。ポリアニリンは安価で入手が容易であり、使い易い。ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸は、成形時に、また使用時に環境条件にかかわらず、また時間の経過にかかわらず、電気抵抗が均一にかつ安定に保たれる。
また、実施例1に対する比較例1として、ポリアミドイミドとポリアニリンとを、固形分比が10:4となるようにNMP溶液中で攪拌混合し、厚さが90μmとなるように遠心成形した。さらに、その内層として、NMPに溶解させたポリアニリンを、厚さが10μmとなるように遠心成形し、2層合わせた厚さが100μm、口径が198mmの無端状ベルト(2層構造)を成形した。
比較例2として、ポリアミドイミドとポリアニリンとを、固形分比が10:4となるようにNMP溶液中で攪拌混合し、厚さが100μm、口径が198mmとなるように遠心成形した。
比較例3として、ポリアミドイミドとポリアニリンとドーパントしてのドデシルベンゼンスルホン酸(DBS)を、固形分比が10:1:0.5となるようにNMP溶液中で攪拌混合し、厚さが100μm、口径が198mmとなるように遠心成形した。
比較例4として、ブロックコポリマーであるポリイミドとポリアニリンとを、固形分比が10:4となるようにNMP溶液中で攪拌混合し、厚さが90μmとなるように遠心成形した。更に、その内層として、NMPに溶解させたポリアニリンを厚さが10μmとなるように遠心成形し、2層合わせた厚さが100μm、口径が198mmの無端状ベルト(2層構造)を成形した。
比較例5として、ポリイミドとポリアニリンとを、固形分比が10:4となるようにNMP溶液中で攪拌混合し、厚さが100μm、口径が198mmとなるように遠心成形した。
比較例6として、ポリイミドとポリアニリンとドーパントしてのドデシルベンゼンスルホン酸とを、固形分比が10:1:0.5となるようにNMP溶液中で攪拌混合し、厚さが100μm、口径が198mmとなるように遠心成形した。
これら実施例1及び比較例1〜6について、体積抵抗率及び表面抵抗率(外側表面及び内側表面)をそれぞれ測定した。体積抵抗率及び表面抵抗率は、無端状ベルト1にそれぞれ250V及び500Vの電圧を印加した状態で、JIS−K6911により測定した。表1に、その測定結果を示す。
Figure 0004911986
さらに、実施例1及び比較例1〜6について、無端状ベルトの印刷媒体搬送体としての性能を評価するための印刷テストを行った。印刷媒体としては、PPC(Plain Paper Copier)用紙を用い、条件1(温度10℃、湿度20%)、条件2(温度23℃、湿度50%)、条件3(温度28℃、湿度85%)の3条件で印刷を行った。印刷パターンとしては、濃度が50%のハーフトーンと、濃度が100%のベタパターンを印刷した。
上記の条件の各々で、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行い、体積抵抗率及び表面抵抗率(外側表面及び内側表面)をそれぞれ測定した。表2に、測定結果を示す。
Figure 0004911986
また、印刷媒体上に印刷されたパターンを目視観察することにより、転写特性の評価を行った。表3に、印刷試験開始時の転写特性の評価結果を示し、表4に、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行った後の転写特性の評価結果を示す。表3及び表4において、○は、転写性が良好であること(転写むらが観察されなかったこと)を示し、×は、転写性が悪いこと(すなわち、転写むらが観察されたこと)を示す。また、△は、○と×の中間を示す。
Figure 0004911986

Figure 0004911986
また、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行った後のパターンの色ずれ精度の変化率を測定した。表5に、その測定結果を示す。色ずれ精度の変化率とは、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のパターンの位置精度が、印刷試験開始時(100%とする)からどの程度低下したかを表すものである。色ずれ精度の低下は、無端状ベルトの伸びに起因するため、表5に示す色ずれ精度の低下率は、無端状ベルトの伸び率に相当すると考えられる。
Figure 0004911986
また、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行った後の無端状ベルトを高温高湿環境(温度70℃、湿度90%)に72時間放置したときの無端状ベルトの反りを測定した。表5に、その測定結果を併せて示す。表5において、○は、使用上問題を生じるような反りが無いことを示し、×は、使用上問題を生じるような反りがあることを示す。また、△は、○と×の中間を示す。
比較例1,4では、表1,2に示すように、無端状ベルトの外側と内側とで表面抵抗率の差が大きく、そのため満足できる転写特性が得られていない(表3,4)。これは、無端状ベルトの内側のポリアニリンを含む導電層が吸湿しやすいため、内側での表面抵抗率の低下を生じやすく、その結果、プレニップ部の電界強度が強くなってギャップ放電を生じやすくなり、その影響が無端状ベルトの外側に及んで印刷画質を低下させるためである。また、表5に示すように、色ずれ精度の低下が大きく、高温高湿環境での反りも大きい。これは、導電層が吸湿しやすいことから、無端状ベルトの反りや周長変化(それに伴う進行速度の変動)を生じやすいためである。さらに、この比較例1,4では、表1,2に示すように、電気抵抗の上昇(体積抵抗率及び各表面抵抗率の上昇)が大きい。これは、ポリアニリンを含む導電層がベルト基材と比較して柔らかく、印刷を繰り返すことで導電層が磨耗するため、また、導電層が基材の成形後に注型成形により成形されるため、その厚さがばらつきやすく、偏磨耗を生じやすいためである。
比較例2,5では、表5に示すように、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行った後の色ずれ精度の低下が大きく、また、高温高湿環境での反りも大きい。これは、柔軟性及び機械的強度の低いポリアニリンの含有量が多いことから、電子写真法において必要とされる十分な機械的特性を得ることができないためである。また、一般に原価の高いポリアニリンを多く含むため、無端状ベルトのコストが増加するという問題もある。
比較例3,6では、表1,2に示すように、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行った後の電気抵抗の上昇(体積抵抗率及び各表面抵抗率の上昇)が大きい。これは、ドーパントであるドデシルベンゼンスルホン酸の耐熱性が低く、揮発や酸化を生じやすいため、導電性が減少することによる。
これに対し、実施例1では、表1,2に示すように、無端状ベルトの外側と内側とで表面抵抗の差が小さく、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行ったときの電気抵抗の変化も小さい。その結果、表3,4に示すように、いずれの条件下でも良好な転写特性が得られる。さらに、表5に示すように、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行ったときの色ずれ精度の低下が10%未満と小さく、また、反りも見られない。これは、ドーパントとしてビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸を用いることで導電性を向上し、ポリアニリンの含有量を少なくすることで、吸湿を抑制し(すなわち、吸湿に伴う経時変化等を抑制し)、また柔軟性や機械的強度を改善したことによる。
なお、ドーパントは、ビストロフルオロメタンスルホニルイミド酸以外であっても、フルオロ基で置換されたアルキルイミド酸であれば、同等の効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施の形態によると、基材としてのポリアミドイミドと、ポリアニリンと、ドーパントとしてのビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸(フルオロ基で置換されたアルキルイミド酸)とを混合して無端状ベルトを成形することにより、経時変化や環境(温度及び湿度)変化に対して電気抵抗をほぼ一定に保つことができ、印刷画質を向上することが可能になる。
また、無端状ベルトを単層構造とし、厚さを上記範囲とすることで、外側と内側とでの表面抵抗率の差を小さくし、転写特性をより向上することができる。さらに、ヤング率200MPa以上を有する基材(ポリアミドイミド)を用いることで、電子写真法に必要な耐久性や機械的強度を得ることができる。
第2の実施の形態
本実施の形態では、無端状ベルト1の組成のみが第1の実施の形態と異なっている。本実施の形態における画像形成装置及びベルト装置の全体構成は、第1の実施の形態で説明した画像形成装置(図1)及びベルト装置(図2)と同様である。
本実施の形態における無端状ベルト1は、基材としてのポリアミドイミド(閉環率100%)と、ポリアニリンと、ドーパントとしてのドデシルスルホン酸(DSとする。)とを、以下の固形分比(重量部)にてNMP溶液中で攪拌混合し、遠心成形することにより形成される。
PAI:Pani:DS=10:1:0.5
ドデシルスルホン酸は入手が容易でかつ安価である。
形成された無端状ベルト1は、単層構造であって、厚さが60μm〜180μmであることが好ましい。ここでは、一例として、無端状ベルト1の厚さを100μmとし、口径を198mmとする。
上述した固形分比(PAI:Pani:DS)は、10:1:0.5に限らず、他の固形分比であってもよい。具体的には、PAIの10に対して、Paniが0.5〜3の範囲にあり、DSが0.25〜1.5の範囲にあることが好ましい。また、PaniがDSの2倍であることが好ましい。Paniの固形分比が多いと無端状ベルトのコストが上昇する。Paniの固形分比が低すぎると、所望の導電性が得られない。例えば、PAI:Pani:DS=10:3:1.5であってもよく、PAI:Pani:DS=10:0.5:0.25であってもよい。固形分比によって、無端状ベルト1の電気抵抗値を変化させることができる。固形分比の選択は無端状ベルトに求められる電気抵抗値に基づいて行われる。
上述したドデシルスルホン酸は、無端状ベルト1に更なる導電性を付与するドーパントである。ドーパントは、ドデシルスルホン酸に限定されるものではなく、アルキルスルホン酸であればよい。
また、第1の実施の形態でも説明したように、無端ベルト1の基材をなすポリアミドイミドは、耐久性や機械的特性(強度等)の観点から、ヤング率200MPa以上であることが好ましく、300MPa以上であれば更に好ましい。このようなヤング率を有する材料であれば、例えばポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフルオロエチレン−エチレンコポリマー等の樹脂を用いてもよい。また、ポリアニリンとしては溶媒可溶性のものを使用し、溶媒としては、NMPのほか、ジメチルホルムアルデヒドやテトラヒドロフランを用いることができる。
次に、本実施の形態における実施例及び比較例について説明する。ここでは、実施例2として、上述したポリアミドイミドとポリアニリンとドデシルスルホン酸とを10:1:0.5の固形分比にてNMP溶液中で攪拌混合し、遠心成形により厚さが100μm、口径が198mmの単層構造の無端状ベルト1を成形した。
また、実施例2に対する比較例7として、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸と、ポリアニリンと、ドーパントとしてのドデシルスルホン酸とを、10:2:1の固形分比にてNMP溶液中で攪拌混合し、厚さが100μmとなるように遠心成形した。
これら実施例2及び比較例7について、無端状ベルトの体積抵抗率及び表面抵抗率(外側表面及び内側表面)をそれぞれ測定した。各抵抗率は、第1の実施の形態でも説明したように、JIS−K6911により測定した。表6に、測定結果を示す。
Figure 0004911986
次に、実施例2及び比較例7について、無端状ベルトの印刷媒体搬送体としての性能を評価するための印刷テストを行った。印刷媒体としては、PPC用紙を用い、条件1(温度10℃、湿度20%)、条件2(温度23℃、湿度50%)、条件3(温度28℃、湿度85%)の3条件で印刷を行った。印刷パターンとしては、濃度が50%のいわゆるハーフトーンと、濃度が100%のいわゆるベタパターンを印刷した。
上記の条件の各々で、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行った後の無端状ベルトについて、体積抵抗率及び表面抵抗率(外側表面及び内側表面)をそれぞれ測定した。表7に、測定結果を示す。
Figure 0004911986
また、印刷媒体上に印刷されたパターンを目視観察することにより、転写特性の評価を行った。表8に、印刷試験開始時の転写特性の評価結果を示し、表9に、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行った後の転写特性の評価結果を示す。表8及び表9において、○は、転写性が良好であることを示し、×は、転写性が悪いことを示す。また、△は、○と×の中間を示す。
Figure 0004911986

Figure 0004911986
また、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行った後のパターンの色ずれ精度の変化率と、無端状ベルトを高温高湿環境(温度72度、湿度90%)に72時間放置したときの無端状ベルトの反りを測定した。表10に、それぞれの測定結果を示す。表10において、○は、使用上問題を生じるような反りが無いことを示し、×は、使用上問題を生じるような反りがあることを示す。また、△は、○と×の中間を示す。
Figure 0004911986
表6〜表10から、比較例7では、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行った後の電気抵抗の上昇(体積抵抗率及び表面抵抗率の上昇)が大きいことが分かる(表1,2)。これは、ポリアミック酸のイミド化反応時に発生する熱により、ドーパントであるドデシルスルホン酸(耐熱性が低い)が揮発又は酸化し、導電性が減少するためである。また、繰り返し印刷に伴う無端状ベルトへの機械的疲労及び電気的疲労により、ドーパントの酸化が更に進行するためである。
これに対し、実施例2では、1周の長さが900mmの無端状ベルトを約33,000回回転させることにより、A4サイズの紙約10万枚の印刷と同等な動作を行ったときの電気抵抗の上昇が小さく、いずれの条件下でも良好な転写特性が得られている(表6,7)。これは、基材としてイミド化反応が終了したポリアミドイミドを用いているため、イミド化反応による熱でドーパント(ドデシルスルホン酸)の揮発や酸化を招くことがないためである。
なお、ドーパントは、アルキルスルホン酸であれば、ドデシルスルホン酸以外であっても、同等の効果を得ることができる。
なお、比較例7では、第1の実施の形態で説明した比較例1〜6と比較すると、転写特性が良好であり(表8,9)、外側と内側とでの表面抵抗率の差も小さく(表6,7)、色ずれ精度変化率や反りも小さい(表10)。これは、ドーパントとしてドデシルスルホン酸を用いることで、印刷画質を向上する上で一定の効果が得られているためである。
以上説明したように、本実施の形態によると、基材としてのポリアミドイミドと、ポリアニリンと、ドーパントとしてのドデシルスルホン酸(アルキルスルホン酸)とを混合して無端状ベルトを成形することにより、経時変化や環境(温度及び湿度)変化に対して電気抵抗をほぼ一定に保つことができ、印刷画質を向上することが可能になる。
上述した各実施の形態では、無端状ベルトを電子写真プリンタにおけるベルト搬送体として使用した例について説明したが、無端状ベルトは、印刷媒体上に画像を形成する複写機、ファクシミリ及びプリンタ等の画像形成装置に利用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る無端状ベルトを備えた画像形成装置を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無端状ベルトを備えたベルト装置を示す側面図である。
符号の説明
1 無端状ベルト、 2 印刷媒体、 3 ベルト装置、 4 ベルトフレーム、 10 トナー像形成部、 5 ドライブローラ、 6 テンションローラ、 11 感光体、 12 帯電装置、 13 露光装置、 14 現像装置、 15 転写ローラ。

Claims (13)

  1. 基材となる樹脂と、ポリアニリンと、フルオロ基で置換されたアルキルイミド酸とを含んで構成された無端状ベルト。
  2. 前記フルオロ基で置換されたアルキルイミド酸は、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸であることを特徴とする請求項1に記載の無端状ベルト。
  3. 前記基材となる樹脂が、ポリアミドイミドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の無端状ベルト。
  4. 前記ポリアミドイミドと、前記ポリアニリンと、前記フルオロ基で置換されたアルキルイミド酸との固形分比を、前記ポリアミドイミドの10に対し、前記ポリアニリンが0.5〜3、前記フルオロ基で置換されたアルキルイミド酸が0.25〜1.5となるようにしたことを特徴とする請求項3に記載の無端状ベルト。
  5. 基材となる樹脂と、ポリアニリンと、ドデシルスルホン酸とを含んで構成された無端状ベルト。
  6. 前記基材となる樹脂が、ポリアミドイミドであることを特徴とする請求項に記載の無端状ベルト。
  7. 前記ポリアミドイミドと、前記ポリアニリンと、前記ドデシルスルホン酸との固形分比を、前記ポリアミドイミドの10に対し、前記ポリアニリンが0.5〜3、前記ドデシルスルホン酸が0.25〜1.5となるようにしたことを特徴とする請求項に記載の無端状ベルト。
  8. 単層構造を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の無端状ベルト。
  9. 200MPa以上のヤング率を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の無端状ベルト。
  10. 遠心成形により成形されたものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の無端状ベルト。
  11. 厚さが60μm以上180μm以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の無端状ベルト。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の無端状ベルトと、前記無端状ベルトが張架された複数のローラとを有するベルト装置。
  13. 印刷媒体を搬送する搬送体として、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の無端状ベルトを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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