JP4911968B2 - 外気冷熱利用方法及び空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、半導体工場等における空調用外気処理技術として好適な外気冷熱利用方法及びそれを利用した空調システムに関する。
外気処理装置を備えたクリーンルームの一例として、特許文献1に開示された技術が知られている。この技術は、空調システムの運用の省エネルギー化を目的としたものであり、外気温度がクリーンルームの室内温度よりも低くなった場合に、冷却塔を利用して、クリーンルームの循環空気を冷却する設備を提供するものである。また、クリーンルームからの排気空気の排熱を利用して、取り入れ外気空気を加熱または冷却する設備を提供するものである。
しかし、この特許文献1に記載の技術では、取り入れ外気の有効熱の利用に改善の余地がある。また、この特許文献1では、取り入れ外気の加湿調整に際して、外部熱源を不可欠な熱源として設置しそれにより取り入れ外気を加熱する方法を採用している。そのため、冷熱の加熱による損失に加えて、外部熱源の設備費を別途必要とするといった問題が生じている。
一般に、工業用のクリーンルームでは、外気取り入れ量は60m/(m・h)前後であり、夏季には冷熱負荷の約40%が外気の冷却負荷である。一方、クリーンルーム室内の発生熱量は、0.7kW/mに達する。従って、クリーンルーム運用の消費エネル
ギーの低減は重要な課題となっている。
外気空気の冷熱の一部を回収する方法として、古くから、コイルを使用した「ラン・アラウンド方式」と呼ばれる熱回収方法が知られており、外気冷熱を冷水系などに熱回収することが行われている。
特開平7−13961号公報
このようなラン・アラウンド方式の熱回収技術を採用しても、冬季の取り入れ外気空気の露点温度は、室内設定露点温度より低いため加湿が必要である。一般に、取り入れ外気の湿度を室内設定湿度条件に調整して供給する方法が採用されており、その場合、取り入れ外気を室内設定露点温度まで上げて加湿する必要がある。
ラン・アラウンド方式などの採用により、取り入れ外気の冷熱の一部は利用されているが、取り入れ外気の冷熱を有効に利用できていないのが現状である。即ち、加熱のための熱源を必要とし、加熱による加熱負荷と、それによる外気冷熱の損失という二重の損失を発生させている。
更に、クリーンルームの熱負荷の中、7℃程度の低温熱源の必要な熱負荷は、外気の除湿に関わる負荷のみであり、15℃程度の高温冷水により、年間の冷熱負荷の約80〜90%を処理することができる。
しかしながら、一般には、初期設備のコスト的制約から、この除湿負荷のために、全負荷に7℃の冷水を製造して供給しているのが現状である。冷水製造を冷凍機で行う場合、32℃の冷却水が供給されるとして、7℃と15℃とでは、COP(冷凍機成績系数)に
30%の差異が生じ、大きな損失となっている。
また、クリーンルームの排気空気は、酸・アルカリなどの有害成分を含む場合があり、排熱回収が進んでいない。有害成分を除去するスクラバー装置などからの排熱を回収する試みが行われているが、回収される温度レベルが20℃前後であり、回収熱の有効な利用ができていないのが現状である。
よって、本発明の課題は、比較的簡易な構成により、熱利用・熱回収プロセスを優先付けして、外気冷熱の徹底活用、排熱の利用及び投入エネルギーの効率的利用を総合的に行い、年間を通して省エネルギーを図ることができる技術を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明では以下の手段を採用した。
本発明は、冬季もしくは暖房期または中間期に取り入れ外気の冷熱及び空調室内の発生熱を回収し、熱を再利用する方法であって、取り入れ外気と第1循環水との気液接触による熱移動及び/又は物質移動によりその熱を取り入れ外気に移動させる第1熱移動工程と、室内空調空気と第2循環水との気液接触による熱移動及び/又は物質移動によりその熱を第2循環水に移動させる第2熱移動工程と、第1循環水と第2循環水との間で伝熱面を通して熱交換する熱交換工程と、第1熱移動工程後の取り入れ外気を空調室内へ送る工程と、第2熱移動工程後の室内空調空気をその空調室内へ給気として戻す工程と、を含むことを特徴とする。
本発明において、熱移動とは、空気と循環水との間で熱をやり取りすることを意味する。物質移動とは、空気と循環水との間で水分をやり取りすることを意味する。循環水には、主に市水などが利用されるが、純水を循環水に利用することも可能である。伝熱面を通して熱交換する熱交換手段としては、例えばプレート型の熱交換器を例示することができる。室内空調空気としては、半導体工場等におけるクリーンルームの循環空気(還気空気)、実験動物等を収容した空調空間や病院の循環空気等を例示することができる。また、デパート等の物販施設のように建物内部で大きな発熱をする施設にも使用可能である。第1熱移動手段及び第2熱移動手段としては、それぞれ気液接触用の充填材を備えていることが望ましい。熱回収率で顕著に増大するためである。
本発明では、第1熱移動工程において、取り入れ外気と第1循環水とを気液接触させることにより、取り入れ外気の冷熱を第1循環水に移動させると共に、取り入れ外気を加湿・加熱する。この際、空気中の塵埃が処理液に取り込まれるほか、対象室がクリーンルームその他の生産工程空間である場合には、取り入れ外気中の化学物質等は第1循環水に溶解して取り入れ外気中から除去されるという効果が得られる。
また、第2熱移動工程において、室内空調空気(還気空気)と第2循環水とを気液接触させることにより、その室内空調空気の熱を第2循環水に移動させると共に、室内空調空気(還気空気)を加湿・冷却する。この際、室内空調空気中の塵埃が処理液に取り込まれるほか、対象室がクリーンルームその他の生産工程空間である場合には、化学物質等は第2循環水に溶解して室内空調空気中から除去される。
第1循環水と第2循環水とは伝熱面を通して相互に熱交換される。その際、第1循環水と第2循環水とは伝熱面を通して熱交換するので、たとえ外気が汚染されていても交差汚染することはない。しかも、必要に応じてそれぞれの温度レベルを制御することも可能になる。
そして、取り入れ外気は、第1熱移動工程にて加湿及び加熱された処理済みの取り入れ
空気として空調室内へ供給され、第2熱移動工程にて加湿及び冷却された室内空調空気は空調室内へ給気として戻される。これにより、取り入れ外気と室内空調空気とが混合されて、所定の温度・湿度の空気が生成される。
このように、第1熱移動工程及び第2熱移動工程での気液接触により、取り入れ新鮮外気及び室内空調空気中の塵埃や酸やアルカリ等の化学物質が除かれ、かつ散水の気化蒸発による被処理空気の温度低下が、取り入れ外気系で行われる同様の作用と相乗して得られる。つまり、冬季もしくは暖房期(条件によれば中間期であっても)、第1循環水も気液接触により降温を反復し、これと熱交換し温度が降下した第2循環水が空調空間等を冷却する冷熱源となる。この結果、取り入れ外気の冷熱と空調室内発生熱を有効利用して、外部熱源から冷熱及び加熱することなく、外気に対して加湿・加熱を行うことができる。また、室内空調空気(還気)に対しては、外気の冷熱が付与された第2循環水と直接熱交換することで冷却され、還気空気は室内の排温熱が付与されていることから加湿される。このように室内で加湿されるため、外気への加湿量はそれだけ少なくて済む。
本発明において、前記第2熱移動工程における、室内空調空気の第2循環水への熱の移動量を、前記第2循環水の循環水量又は気液接触に付される室内空調空気量により制御することもできる。第2循環水の循環水量は例えば循環ポンプの回転制御により容易に行うことができ、気液接触に付される室内空調空気量は例えば送風ファンやダンパによる循環空気量制御により容易に行うことができる。従って、空調室内温度の制御も容易に行うことができる。
本発明は、取り入れ外気の冷熱及び空調室内の発生熱を回収し、熱を再利用する空調システムであって、第1循環水の循環系内に設けられ、第1循環水の熱を熱移動及び/又は物質移動によりその熱を取り入れ外気に移動させる第1熱移動手段と、第2循環水の循環系内に設けられ、室内空調空気の熱を熱移動及び/又は物質移動によりその熱を第2循環水に移動させる第2熱移動手段と、第1循環水と第2循環水との間で伝熱面を通して熱交換する熱交換手段と、第1熱移動手段の空気の流れの上流側に配置され、空調室内設定露点温度よりも高い熱源水を熱源とする上流側熱交換手段と、第1熱移動手段の空気の流れの下流側に配置され、空調室内設定露点温度よりも低い低温冷水を熱源とする下流側熱交換手段と、を備えることを特徴としている。
本発明の空調システムによれば、前述した作用効果に加え、上流側熱交換手段への熱源水の供給温度を空調室内設定露点温度より高くすることにより、取り入れ外気温度が氷点下以下の場合には、第1熱移動手段の前段に位置する上流側熱交換手段で取り入れ外気を加熱することができる。これにより、気液接触型の第1熱移動手段での氷結などを防止することができる。夏季には、空調室内設定露点温度より高くするだけでなく、空調室内設定乾球温度より低くすれば、第1熱移動手段は、おおよそ取り入れ外気の顕熱のみを除去することとなり、下流側熱交換手段の冷熱源の仕様を低減できる。
こうして、夏季、取り入れ外気温度が室内設定露点温度よりも高い場合、有効エネルギーの低い低コストの熱源水を熱源とする上流側熱交換手段によって取り入れ外気は予冷される。
本発明の空調システムにおいては、取り入れ外気の流入口及び排出口を有し、その内部に前記上流側熱交換手段、第1熱移動手段及び下流側熱交換手段が配置されるケーシングと、前記流入口から排出口へ向かう空気の流れを形成する送風手段と、を更に備えた構成とすることが望ましい。このように構成することで、取り入れ外気の処理系を一つのケーシングに収容した一連の形態として、その処理効率を高めかつ、省スペース化も図ることができる。
本発明において、前記上流側熱交換手段は、前記熱源水の循環系内に設けられ、前記室内空調空気(還気空気)と熱源水との間で熱交換する室内空気熱交換手段とを備えている構成とすることが望ましい。このように構成した場合、上流側熱交換手段による取り入れ外気の加熱あるいは予冷の熱源に室内空調空気を熱源とすることができる。従って、取り入れ外気の温度によって必要となる加熱や予冷のための追加熱源の能力を不要にしあるいは低減し設備費を安価にすることができる。
本発明において、前記下流側熱交換手段は、前記低温冷水を製造する冷水製造手段と、その冷水製造手段と下流側熱交換手段との間を循環する低温冷水の循環系とを備えている構成とすることができる。このようにすれば、例えば夏季において上流側熱交換手段で処理された後の取り入れ外気温度が室内設定露点温度より高い場合、上流側熱交換器で予冷された取り入れ外気は低温冷水製造用の冷水製造手段により生成された低温冷水を熱源とする下流側熱交換手段により除湿・冷却される。これにより、顕熱と潜熱を分けて処理することでCOPを改善し、取り入れ外気を少ないエネルギーで除湿・冷却することができる。
本発明において、前記下流側熱交換手段は、低温冷水を製造する冷水製造手段と、その冷水製造手段と下流側熱交換手段との間を循環する低温冷水の循環系と、前記冷水製造手段の発熱部に冷却水を供給する冷却水循環系と、その冷却水循環系内に設けられ、空調室内からの排気空気との気液接触による熱移動及び/又は物質移動によりその熱を前記冷却水に移動させる第3熱移動手段とを備えていることが望ましい。このようにすれば、例えば夏季に、外気湿球温度が排気空気の湿球温度より高い場合、冷水製造装置の発熱部、例えば排熱部を冷却するための第3熱移動手段用の空気を空調室内からの排気空気とすることで、低温の冷却水を生成させて、冷水製造手段の成績係数を高くすることができる。
本発明では、前記上流側熱交換手段への熱源水の供給温度が、室内設定露点温度より高く、室内設定乾球温度より低いことが望ましい。そのように制御するためには、低温冷水を生成するための熱源が必要であり、例えば冷却塔や他系統の排熱、河川水などが利用できるが、安定して熱を取り出せるという点では冷凍機が好ましい。
本発明において、前記下流側熱交換器を経由した処理済みの外気空気を空調室のリターンプレナム内へ給気する外気ダクトと、前記リターンプレナム内の室内還気空気を前記外気ダクトの途中に供給する室内再循環ファンとを備えていることが望ましい。さらに、外気ダクトへのリターンプレナム内の室内空調空気の供給量に基づいてリターンプレナム内に供給する処理済みの外気空気温度を制御する制御手段を備えていることが望ましい。低温空気がリターンプレナム内に供給される場合、循環空気との間に大きな温度差があると、室内経路での温度分布が無視できない。つまり、室内に温冷の差が生じる。その点、このように空調室内への給気温度に近い外気処理空気をリターンプレナム内に供給することで、温度分布の問題を回避することが可能になる。また、リターンプレナム内の空気温度とそこに供給される外気温度の温度差に由来する結露の問題もなくなる。
本発明では、前記第2循環水の循環系内に、第2熱移動手段が並列に複数設けられている構成とすることもできる。このように構成した場合、還気が分散処理される際に好適な形態とすることができる。また、各熱移動手段を第2循環水の循環系内に並列に設けることで、負荷に見合った運転台数制御が容易で、循環系の管路を簡素化することができる。さらに、複数の排気系統がある場合には、それぞれのダクトルートが短くて済むという利点がある。
本発明によれば、比較的簡易な方法により、熱利用・熱回収のプロセスを優先付けして、外気冷熱の徹底活用、排熱の利用及び投入エネルギーの効率的利用を総合的に行い、年間を通して省エネルギーを図ることができる。
本発明による装置の運転はまず、室内設定露点温度以下の取り入れ外気空気から、施設において利用可能な冷熱を、熱交換手段の空気側に空気を流す動力と熱源水を循環させる動力の二つのみで回収する。
特に、冬季や暖房期、場合によっては中間期には、取り入れ外気と室内還気空気との気液接触熱交換及び伝熱面を介した熱交換により、室内設定露点温度以下の取り入れ外気空気を加湿・加熱し、室内還気空気を加湿・冷却して、取り入れ外気の加熱・加湿負荷と室内還気空気の冷却負荷を相互に打ち消し、外気冷熱の全量を活用するとともに、加湿のための加熱を不要とする。
一方、夏季または冷房期のように室内設定露点温度を超えた高温外気の処理では、前述の熱交換手段の高温冷水により予冷されるため、低温冷水の必要量を大幅に削減できる。
従来、冷水製造装置の冷却水製造の熱源は外気空気であり、夏季は高温・高湿のため、COPが低下していた。一方、本システムでは、低温冷水の必要量が相対的に低下されるので(所定値に減湿された排気の冷熱と潜熱を利用するので)、低温冷水製造装置の冷却水製造の熱源を、低温・低湿な施設の排気空気を使用することができ、冷水製造時のCOPを大幅に向上させることが可能になる。
また、前記した構成によって小型化する低温冷水製造装置を外気処理装置の専用熱源として、外気処理装置の近辺に配置し、冷水等の搬送動力を低減させることも可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施例1)
図1は、本発明を内部発熱の大きい建物、より具体的には工業用クリーンルームの空調、特に中間期や冬季の運転に適用した実施例を示す構成図である。この実施例は例えば取り入れ外気温度が低い場合に外気冷熱を有効利用するのに好適な例を示すものである。
この実施例の空調システムにおいては、取り入れ新鮮外気1から熱(冷熱)を吸収する第1循環水2の循環経路2aを有する循環系Aと、室内空調空気3に冷熱を供給する第2循環水4の循環経路4bを有する循環系Bと、循環系A内に設けられた第1熱移動手段5と、循環系B内に設けられた第2熱移動手段6と、第1循環水2と第2循環水4との間で伝熱面を通して液−液間の交差汚染をすることなく熱交換する熱交換手段7とを備えている。
但し、この実施例では、本発明をクリーンルームの空調に適用する関係で、第2熱移動手段6によってクリーンルームCR内の生産装置の排熱等で昇温された室内空調空気(還気)3を利用すると共に、その際、気化潜熱での低温化作用を受けた室内空調空気3をクリーンルームCR内に給気3aとして戻す構成としている。また、第1熱移動手段5を経由して散水により降温した処理済みの取り入れ空気1aは矢印9で示すように室内空調空気(還気)と合流して浄化された後クリーンルームCR内へ供給される。
第1熱移動手段5は、屋外からの取り入れ新鮮外気1の流入口5a及び排出口5bを有する立方体又は直方体のケーシング51と、ケーシング51内に配置された気液接触用の充填材52と、充填材52に対してその上方から第1循環水2を液状に散水するための複
数の散水口53と、充填材52の下部に設けられた第1循環水用の水溜54とを備えている。なお、充填材52と排出口5bとの間(下流側)には、必要に応じて、液滴を捕集分離除去する機能を有するデミスター55が配置される。また、デミスター55と排出口5bとの間には、ケーシング51の流入口5aから排出口5bに向かう取り入れ外気1の流れを形成するための送風機56が配置されている。
第2熱移動手段6は、室内空調空気3の流入口6a及び排出口6bを有する立方体または直方体のケーシング61と、ケーシング61内に配置された気液接触用の充填材62と、充填材62に対してその上方から第2循環水4を液状に散水するための複数の散水口63と、充填材62の下部に設けられた第2循環水用の水溜64とを備えている。なお、充填材62と排出口6bとの間(下流側)には、必要に応じて、液滴を捕集分離除去する機能を有するデミスター65が配置される。また、デミスター65と排出口6bとの間には、ケーシング61の流入口6aから排出口6bに向かう室内空調空気3の流れを形成するための送風機66が配置されている。
このように、第1熱移動手段5及び第2熱移動手段6は、気液接触用充填材を備えたいわゆる開放式冷却塔のように、水(第1循環水2又は第2循環水4)と空気(取り入れ新鮮外気1又は室内空調空気3)との間で気液接触させる充填材を備えた開放式全熱交換器として構成されている。従って、第1熱移動手段5及び第2熱移動手段6の双方とも、空気と水との温度差を利用する熱伝達作用及び水の蒸発を利用する物質伝達作用によって熱交換率が高く、しかも、気液接触による熱交換の際に、取り入れ新鮮外気1又は室内空調空気3を水で洗浄し、それらの空気に含まれる例えばアンモニア・硫化水素などの化学物質や、酸・アルカリなどの有害成分等を除去できるように配慮されている。充填材52、62としては、飛沫形や膜状形の何れも利用できるが、膜状形は充填材表面を流れる水が膜状となって、その表面が気液接触面を形成する点で、飛沫形よりも伝熱特性が高い。したがって、膜状形の樹脂製充填材を使用するのが好ましい。
第1循環水2の循環経路2aを有する循環系Aは、水溜54内の第1循環水2を圧送して循環させるためのポンプ21を備えている。循環経路2aの管路の一端はポンプ21の吸入側に接続され、他端は熱交換手段7を経由して散水口53に接続されている。
第2循環水4の循環経路4bを有する循環系Bは、水溜64内の第2循環水4を圧送して循環させるためのポンプ41を備えている。循環経路4bの管路の一端はポンプ41の吸入側に接続され、他端は熱交換手段7を経由して散水口63に接続されている。
熱交換手段7には、この実施例では、第1循環水2と第2循環水4とが非接触で熱交換可能なように、プレート型の液−液熱交換器が用いられている。そして、第1循環水2と第2循環水4はそれぞれ熱交換手段7の一側と他側にそれぞれ直接導入され、この一カ所で熱交換される。従って、取り入れ新鮮外気1の熱が室内空調空気3の熱よりも低い場合、循環系Aを流れる第1循環水2の冷熱は、熱交換手段7を介して循環系Bを流れる第2循環水4へ、第2循環水4の熱は第1循環水2へそれぞれ熱移動するが、その際に化学物質等は移動しないように配慮されている。即ち、第1循環水と第2循環水とが交差汚染することはない。
この空調システムは、取り入れ新鮮外気経路や給気経路等の空気経路を工夫することによりクリーンルームCRの内外の何れにも配置することができる。しかし、空気経路の単純化を図る場合には、図1に示すように、クリーンルームCRの建屋の境界Sを基準にしてその内側に、第2熱移動手段6、熱交換手段7、及び循環系Bを配置し、第1熱移動手段5をクリーンルームCRの外に配置する構成とすることもできる。なお、第1熱移動手段5はクリーンルームCRの外に配置した例を示している。従って、第1熱移動手段5を
経由した処理済みの取り入れ空気1aは、空気供給経路9を介してクリーンルームCR内へ供給される。
なお、この空調システムがクリーンルームCR内に配置される場合、第1熱移動手段5はクリーンルームCRと連通し同室に取り入れる外気ダクトの途中に、第2熱移動手段6はクリーンルーム内の空気循環系、例えば床下のリターンプレナム内や還気ダクトの途中に、それぞれ介装される。
更に、室内空調空気3と取り入れ新鮮外気1の両方もしくは取り入れ新鮮外気の熱のみを検出し、比較するシステムが装備される。クリーンルームのような室内空調空気の熱は、年間を通してほぼ一定に保たれることが多いので、必ずしも空調室内温度を検出する必要はない。外気の温度だけを検出して比較するシステムを構成しても良い。そして、外気温度が室内設定温度や実際の空調室内温度より所定の値、例えば2℃以上低い場合は外気冷熱を利用する構成とされる。
この実施例1によれば、取り入れ新鮮外気1は、第1熱移動手段5を通過する際に、散水口53から液状に散水される第1循環水2との間で気液接触することで、その取り入れ新鮮外気1の冷熱が第1循環水2へ移動し、取り入れ新鮮外気1が加湿及び加熱される。第2熱交換手段でクリーンルームの生産装置類の廃熱を得て昇温した第2循環水4の温熱が付与された第1循環水と冷外気が直接接触するためである。その際、第1循環水2による取り入れ新鮮外気3の洗浄作用によって取り入れ新鮮外気3に含まれている化学物質等が第1循環水2へ移動(物質移動)する。このようにして、取り入れ新鮮外気1への熱移動作用及び化学物質の除去作用が行われた後、その取り入れ新鮮外気1は、冬季または暖房期には昇温された処理済みの取り入れ空気1aとして、クリーンルーム内へ取り入れられる。
ここで、散水口53から散水され、充填材52を伝って滴下した第1循環水2は水溜54内に溜まり、そこから循環系Aのポンプ21により循環経路2bの途中の熱交換手段7を経由して再度散水口53から散水される。従って、熱交換手段7においては、循環系Bの第2循環水4と循環系Aの第1循環水2とが交差汚染することなく熱交換され、第2循環水4の熱が順次第1循環水2へ受け渡される。なお、第1循環水2と第2循環水4に塵埃や化学物質が混入し濃縮されて配管腐食等を招かぬよう、系内、例えば第1熱移動手段5と第2熱移動手段6それぞれの水溜54,64に排水手段と水補給手段を設けると良い。
一方、例えば生産設備等から排気された化学物質等を含む室内空調空気(還気)3は、第2熱移動手段6を通過する際に、散水口63から液状に散水される第2循環水4との間で気液接触することで、その室内空調空気3の熱が第2循環水4へ移動し、室内空調空気3が加湿、冷却される。その際、第2循環水4による室内空調空気3の洗浄作用によって室内空調空気3の化学物質等が第2循環水4へ移動(物質移動)する。このようにして、室内空調空気3の熱回収作用及び化学物質の除去作用が行われた後、その室内空調空気3は給気3aとしてクリーンルームCR内へ戻される。
ここで、散水口63から散水され、充填材62を伝って滴下した第2循環水4は水溜64内に溜まり、そこから循環系Bのポンプ41により循環経路4aの途中の熱交換手段7を経由して再度散水口63から散水される。従って、熱交換手段7においては、循環系Aの第1循環水2と循環系Bの第2循環水4とが互いに交差汚染することなく熱交換され、第2循環水4の熱が第1循環水2へ受け渡される。
この冷熱回収サイクルは、室内空調空気3の熱が取り入れ新鮮外気1の熱よりも高い場
合または低い場合に機能し、等しい、または省エネルギー価格(回収したエネルギー×エネルギー単価)がポンプの運転費以下の場合には機能しない。しかし、排気空気1に含まれる化学物質等の除去作用については、双方の熱差に関係なく機能する。なお、夏季または冷房期には、第1循環水2のポンプ21と第2循環水4のポンプ41を停止し、第1熱移動手段5、第2熱移動手段6、熱交換手段7を非稼働とすることが効率的である。
(実施例2)
図2は、室内空調空気3が分散処理される場合に好適な実施例を示す要部の構成図である。なお、この実施例2において、実施例1と基本的に同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を簡略化する。
この実施例は大規模なクリーンルームに好適な例である。ここでは、室内空調空気(還気空気)3の分散処理のために、第2熱移動手段(還気空気熱移動手段)6が複数(図では3基)装備されている。各熱移動手段6はクリーンルーム内に直接配置される場合と、種々の部位から延びる3本の還気ダクトにそれぞれ連通させて配置される場合がある。例えば階ごとに設けられたそれぞれの熱移動手段6は実施例1で示した気液接触用の充填材62を備えたものと同様の構成である。従って、それぞれの熱移動手段6について、第2循環水4の循環経路が装備されているが、それぞれの循環経路の一部を共用化して簡素化するために、それらを並列接続した構成としている。
但し、循環経路を構成する管路のうち、各熱移動手段6の散水口63に接続される分岐管路a、b、cには流量調整弁10がそれぞれ設けられている。各熱移動手段6の水溜から各ポンプ41にて圧送される第2循環水4の管路d、e、fは、熱交換手段7の手前で一つに合流している。これにより、3つの熱移動手段6の各循環経路が並列接続された循環系(還気空気熱移動循環系)Bが構成されている。より詳しく説明すれば、クリーンルームからの還気メインダクトごとに、熱移動手段6が接続される。各熱移動手段6のポンプ41の吐出口より下流で、流量調整弁10より上流の管が共用されている。なお、図中破線で示す循環系A及び熱移動手段5については実施例1と同一の構成であるため、この図2では部分的に省略されている。
この実施例のように第2熱移動手段6を複数配置することで、装置自体の機能や効率を低下させることなく熱回収量及び室内空調空気又は排気空気の洗浄処理量を高めることができる。また、ダクト系統を生産系統、バックスペース系統の用途別にしたり、東西の方位別にすることもあるが、この場合、系統毎に熱移動手段6を設ければよいので、ダクトルートは簡単かつ排気処理までの距離は最短で済む。その他、図2に示すポンプは熱移動手段1基に1台としているが、インバータ付きポンプを1台共用で設け、流量調整弁10の開放台数、開放状況に応じた流量可変運転をしてもよい。
(実施例3)
図3は、外気の冷熱、排気空気の冷熱及び高温冷水を利用して、クリーンルームのように建物内部の顕熱負荷の大きい空調設備について、エネルギーを効率的に運用できるシステムとした例を示すものである。なお、この実施例3において、実施例1と基本的に同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を簡略化する。
実施例3の空調システムにおいても、第1循環水2の循環系A内に設けられ、取り入れ外気の冷熱を熱移動及び/又は物質移動によりその熱を取り入れ外気に移動させる第1熱移動手段5と、第2循環水4の循環系B内に設けられ、室内空調空気3の熱を熱移動及び/又は物質移動によりその熱を第2循環水4に移動させる第2熱移動手段6と、第1循環水2と第2循環水4との間で伝熱面を通して液−液間の交差汚染をすることなく熱交換する熱交換手段7とを備えている。
循環系Aは第1循環水2の循環経路2aを有し、循環系Bは第2循環水4の循環経路4bを有している。第1熱移動手段5は機械室K内に配置され、第2熱移動手段6及び熱交換手段7はクリーンルームCR下のリターンプレナムR内に配置されている。第2熱移動手段6のケーシング61内には、ケーシング6内を通って還気ダクト18へ向かう室内空調空気(還気)3の空気の流れを形成する送風手段66が設けられている。
機械室K内には第1熱移動手段5を含む外気処理装置Sが配置されている。即ち、第1熱移動手段5の空気の流れの上流側には、空調室内設定露点温度よりも高く、空調室内設定乾球温度より低い熱源水11(循環水温15℃〜25℃の間で範囲が決定される)を熱源とする上流側熱交換手段12が配置されている。第1熱移動手段5の空気の流れの下流側には、クリーンルーム(空調室内)CRの設定露点温度よりも低い低温冷水13(例えば水温7℃)を熱源とする下流側熱交換手段14が配置されている。
上流側熱交換手段12、第1熱移動手段5及び下流側熱交換手段14は、取り入れ新鮮外気1の流入口15a及び外気流出口15bを有する横長の直方体ケーシング15内に収容されている。そして、このケーシング15内には、流入口15aから外気流出口15bへ向かう空気の流れを形成する送風手段16が配置されている。これにより、取り入れ新鮮外気1の処理系を一つのケーシング15に収容した一連の形態として、その処理効率を高めかつ、省スペース化も図ることができるように配慮されている。外気処理装置Sの外気流出口15bとリターンプレナムRとの間には、処理済みの外気をリターンプレナム内へ供給する外気ダクト30が設けられている。
上流側熱交換手段12は、熱源水11の循環系C内に設けられ、室内空調空気(還気)3と熱源水11との間で熱交換する室内空気熱交換手段17を備えている。室内空気熱交換手段17は、ここではリターンプレナムR内に配置されている。室内空気熱交換手段17はケーシング171内に収容され、そのケーシング171内には還気ダクト18へ送る送風機172が配置されている。
熱源水11の循環系Cの循環還路11aには、室内空気熱交換手段17と上流側熱交換手段12への熱源水11の循環還路にそれぞれ設けられ開度制御部により流量を調節するためのバルブ173とバルブ121が設けられている。そして、循環系Cには熱源として冷凍機が介装され、冷熱が供給される。前述した気化潜熱利用や熱交換手段12と17が冷熱の受け渡しにより取り入れ新鮮外気1や還気の温度によって必要となる予冷のための追加熱源を低減することができる。
上流側熱交換手段12と室内空気熱交換手段17はいわば変形のラン・アラウンド方式を構成し、一方の冷熱を利用して他方へ供給する冷熱の量を低減できる。下流側熱交換手段14は、低温冷水を製造する冷水製造手段19と、その冷水製造手段19と下流側熱交換手段14との間を循環する低温冷水13の循環系Dとを備えている。また、下流側熱交換手段14は、冷水製造手段19としての水冷冷凍機の発熱部に冷却水20を供給するポンプ28を有する冷却水循環系Eと、その冷却水循環系E内に設けられ、空調室内からの排気空気22との気液接触による熱移動及び/又は物質移動によりその熱を冷却水20に移動させる冷却塔からなる第3熱移動手段23とを更に備えている。なお、冷凍機の発熱部はより具体的には排熱部ということもでき、さらに詳しくは凝縮器である。
この第3熱移動手段23も、第1熱移動手段5や第2熱移動手段6と同様に、気液接触用の充填材24と、充填材24に対してその上方から第1循環水2を液状に散水するための複数の散水口25と、充填材24の下部に設けられた冷却水20の水溜26と、送風手段27と、冷水20の循環用ポンプ28とを備えている。
リターンプレナムRには、リターンプレナムR内の室内空調空気3の一部を外気ダクト30の途中に供給し外気処理装置Sで処理された空気と混合するための室内再循環ファン31が設けられている。再循環ファン31に付設された再循環ダクトは外気ダクト30の吐出端より上流側に接続される。この室内再循環ファン31は、外気ダクト30への外気ダクト30末端の吐出温度に基づいて再循環空気量を制御するファン31のインバータやファン31と外気ダクトを連絡する再循環ダクトに介装された風量調整ダンパ等の制御手段(図示せず)を備えている。なお、再循環空気量は外気処理装置Sの出口温度に基づき制御されてもよい。
なお、図3において、符号32は外気処理装置Sのケーシング15内の外気流出口15b側に設けられたフィルタ、33は還気ダクト18からクリーンルームCR内への給気経路に設けられたフィルタを示している。
この実施例3の空調システムによれば、例えば、取り入れ外気が室内設定露点温度より低い場合には、室内空調空気(還気)の温排熱が熱源水11に付与されており、熱源水11の温度は室内設定露点温度より高く制御されるので、外気処理装置Sの上流側熱交換手段12により取り入れ外気1は一次加熱される。
さらに、取り入れ外気1は、気液接触型の全熱交換器である第1熱移動手段5により加湿・加熱され、第1循環水2に全熱が回収される。特に、取り入れ外気1が氷点下の場合には、上流側熱交換手段12により取り入れ外気1を空調室内の排熱を間接的に得て一次加熱することにより、第1熱移動手段5の氷結を防止することができる。
なお、冷熱を回収した熱源水11は、室内空気熱交換手段17による室内還気空気の冷却用熱源として使用される。
冷熱を回収した第1循環水2は、熱交換手段7において、第2循環水4と熱交換する。第2循環水4は、気液接触型の全熱交換器である第2熱移動手段6において、室内還気空気3と熱交換し、室内還気空気3を冷却・加湿する。このようにして、外部から加熱することなく、外気の冷熱の全てを活用して、加湿・冷却を行うことができる。
さらに、外気処理装置Sで処理された例えば7℃の外気を、例えば23℃のリターンプレナムRに供給した場合、循環空気の温度に大きな差が生じ著しい分布を生じ、そのまま空調室内の温度分布として現れる。これを防止するため、予め、リターンプレナムR内の空気の一部を室内再循環ファン31により外気ダクト30内に導入、例えば15℃になるように混合し、室内温度に近づけてリターンプレナムR内に処理外気を供給する。これにより室内結露の恐れも解消する。
一方、取り入れ外気1が室内設定露点温度より高い場合には、熱源水11の供給を受ける上流側熱交換手段12は、取り入れ外気1を予冷する熱交換器として働く。このとき、第1循環水2のポンプ21を停止し、第1熱移動手段5への散水をとりやめ熱交換機能は停止させておく。
予冷された取り入れ外気1は、さらに、低温冷水製造用の冷水製造装置19により生成された低温冷水13を熱源とする下流側熱交換手段14により除湿・冷却されるので、少ないエネルギーで除湿・冷却することができる。
その際、外気湿球温度が排気空気22の湿球温度より高い場合、冷水製造装置19を冷却するための冷却水製造手段である気液接触型の第3熱移動手段23への供給空気を空調
室内からの排気空気とすることで、具体的には冷却塔側部に設けた空気取入口に排気ダクトを接続することで低温冷却水を生成し、冷水製造装置19の成績係数を高くすることができる。
(実施例4)
いままでの例では、第1〜第3熱移動手段として開放型気液接触体を用いる例を示したが、密閉型の装置を用いることもできる。即ち、図4に示すように、コイル状に形成された乾式熱交換器にそれぞれ外気、室内空気の熱移動を得た循環水100を散水する。2つのコイル熱交換器105、106の入口・出口は互いに配管102で接続され配管102の途中にポンプ103が介装されている。この場合の熱交換手段は2つのコイル熱交換器105、106と接続配管102が相当する。乾式熱交換器はプレート型等も採用でき、充填材中に内設されていてもよい。
本発明の実施例1に係る外気冷熱利用方法を実現するための空調システムの構成図である。 本発明の実施例2に係る空調システムの要部の構成図である。 本発明の実施例3に係る空調システムの構成図である。 本発明の実施例4に係る空調システムの要部の構成図である。
符号の説明
1 取り入れ外気
1a 処理済みの外気空気
2 第1循環水
21 ポンプ
3 室内空調空気(還気)
3a 室内空調空気(給気)
4 第2循環水
41 ポンプ
5、105 第1熱移動手段
51、61 ケーシング
52、62 充填材
6、106 第2熱移動手段
55、65 デミスター
53、63 散水口
7 熱交換手段
10 流量調整弁
11 熱源水
12 上流側熱交換手段
13 低温冷水
14 下流側熱交換手段
15 ケーシング
16 送風手段
17 室内空気熱交換手段
18 還気ダクト
19 冷水製造装置
20 冷却水
22 排気空気
23 第3熱移動手段
A、B、C、D、E 循環系
K 機械室
S 外気処理装置

Claims (7)

  1. 取り入れ外気の冷熱及び空調室内の発生熱を回収し、熱を再利用する方法であって、
    冬季もしくは暖房期または中間期に取り入れ外気と第1循環水との気液接触による熱移動、又は熱移動及び水分移動により第1循環水の熱を取り入れ外気に移動させる第1熱移動工程と、
    室内空調空気と第2循環水との気液接触による熱移動、又は熱移動及び水分移動により室内空調空気の熱を第2循環水に移動させる第2熱移動工程と、
    第1循環水と第2循環水との間で伝熱面を通して熱交換する熱交換工程と、
    第1熱移動工程後の取り入れ外気を前記空調室内へ送る工程と、
    第2熱移動工程後の室内空調空気をその空調室内へ給気として戻す工程と、
    を含む外気冷熱利用方法。
  2. 前記第2熱移動工程における、室内空調空気の第2循環水への熱の移動量を、前記第2循環水の循環水量又は気液接触に付される室内空調空気量により制御することを特徴とする、請求項1に記載の外気冷熱利用方法。
  3. 取り入れ外気の冷熱及び空調室内の発生熱を回収し、熱を再利用する空調システムであって、
    第1循環水の循環系内に設けられ、第1循環水の熱を熱移動、又は熱移動及び水分移動により取り入れ外気に移動させる第1熱移動手段と、
    第2循環水の循環系内に設けられ、室内空調空気の熱を熱移動、又は熱移動及び水分移動により第2循環水に移動させる第2熱移動手段と、
    第1循環水と第2循環水との間で伝熱面を通して熱交換する熱交換手段と、
    第1熱移動手段の空気の流れの上流側に配置され、空調室内設定露点温度よりも高い熱源水を熱源とする上流側熱交換手段と、
    第1熱移動手段の空気の流れの下流側に配置され、空調室内設定露点温度よりも低い低温冷水を熱源とする下流側熱交換手段と、を備えた空調システム。
  4. 前記上流側熱交換手段は、前記熱源水の循環系内に設けられ、前記室内空調空気と熱源水との間で伝熱面を介して熱交換する室内空気熱交換手段を備え、前記上流側熱交換手段への熱源水の供給温度が、室内設定露点温度より高く、室内設定乾球温度より低いことを
    特徴とする、請求項3に記載の空調システム。
  5. 前記下流側熱交換手段を経由した処理済みの外気空気を空調室のリターンプレナム内へ給気する外気ダクトと、前記リターンプレナム内の室内空調空気を前記外気ダクトの途中に供給する室内再循環ファンとを備えている、請求項3または4に記載の空調システム。
  6. 前記下流側熱交換器で温調された後あるいは前記リターンプレナムに吐出される前の処理済みの外気空気の温度に基づいて前記室内再循環ファンから前記外気ダクトへの空気供給量を制御する制御手段を備えている、請求項に記載の空調システム。
  7. 前記第2循環水の循環系内に、被処理空気系統が複数並列に設けられ、前記第2熱移動手段が前記被処理空気系統ごとに設けられている、請求項3に記載の空調システム。
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