JP4911025B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器に関する。
例えば、電子機器としてのディスクドライブ装置は、ドライブ部の金属筐体と基板等が接続される構成となっている(例えば特許文献1参照)。ここで、基板には、当該基板と金属筐体とを導通させることで基板を接地する導電性弾性部材としてのフィンガーが実装されている。
図4はフィンガーの実装状態を示す説明図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。フィンガー100は、他の実装部品101と同様に基板102上に固定されている。フィンガー100は、金属筐体103の内面に接触することで、基板102と金属筐体103とを導通させている。このようにフィンガー100の上端部を金属筐体103の内面に接触させるために、フィンガー100は他の実装部品101よりも高く形成されている。また、フィンガー100は、弾性体であり、これにより金属筐体103との接触状態が維持されるようになっている。
特開2007−95297号公報
ところで、電子機器の組み立ての際には、フィンガー100が実装された基板102に対する作業者による操作の際、指がフィンガー100に当たってしまい、フィンガー100を変形させてしまう場合がある。フィンガー100が変形すると、導通が弱くなるだけでなく、隣接する実装部品101に接触してしまって、ショートするおそれもある。また、指が当たると、フィンガー100が酸化してしまって導通効率が下がってしまうといった弊害もある。
このため、本発明の課題は、組み立て時にフィンガーに指が接触してしまうことを防止し、正常な導通状態を確保することである。
請求項1記載の発明に係る電子機器は、
複数の電子部品が実装される基板と、
前記基板に接続される金属筐体と、
前記基板に実装されて前記金属筐体に接続される導電性弾性部材とを備え、
前記導電性弾性部材の周囲に配置される前記電子部品のうち、最も高さの高い電子部品の高さを、前記導電性弾性部材の高さに対して略同一か高い高さに設定し、
前記金属筐体における前記導電性弾性部材との接触部は、前記導電性弾性部材の頂点部とのみ接触するように内側に向けて凹んだ凹形状に形成されていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子機器において、
前記複数の電子部品には、樹脂モールド部品が含まれ、
前記樹脂モールド部品は、前記導電性弾性部材の周囲で、かつ当該導電性弾性部材の変形しやすい方向に配置されていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の電子機器において、
前記複数の電子部品には、両端に電極を有する面実装部品が含まれ、
前記面実装部品は、前記基板上における前記導電性弾性部材を中心にした放射線のうち、1つ線に対して直交する線上に前記両端の電極が位置するように、配置されていることを特徴としている。
本発明によれば、導電性弾性部材の周囲に配置される電子部品のうち、少なくとも最も高い電子部品の高さを導電性弾性部材の高さに対して略同一か高い高さに設定したため、当該導電性弾性部材が周囲の電子部品から突出しないことになる。したがって、基板を把握する際に導電性弾性部材に指が接触してしまうことを防止することができる。
そして、金属筐体における導電性弾性部材との接触部は、導電性弾性部材の頂点部とのみ接触するように内側に向けて凹んだ凹形状に形成されているので、上述したように導電性弾性部材が周囲の電子部品から突出していなくとも、導電性弾性部材と金属筐体とを確実に接触させることができ、正常な導通状態を確保することができる。
[第1の実施の形態]
以下、図を参照にして本発明の第1の実施形態について説明する。図1は本実施形態の電子機器の概略構成を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は上面図である。この図1に示すように電子機器1には、基板2と、基板2に接続される金属筐体3とが設けられている。基板2には、導電性を有するフィンガー4と、複数の電子部品5,6とが実装されている。
なお、電子機器1は、例えばCDやDVDドライブ装置当を内蔵する音響機器や情報機器である。また、金属筐体3は、例えばCDやDVDドライブ装置を構成する筐体である。そして、フィンガー4は、本発明に係る導電性弾性部材であり、電子機器1内に設置された基板2と、CDやDVDドライブ装置の筐体との間をグラウンドレベルで導通させている。
図2はフィンガー4を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は上面図、(c)は変形図である。この図2に示すように、フィンガー4は例えば金属板を複数回折り曲げて形成されていて、これにより図における上下方向に伸縮する弾性体となる。このような形状であるため、フィンガー4は図における左右方向に変形しやすく、前後方向には変形しにくくなっている(図2(c)参照)。そして、フィンガー4は、その底部41が基板2に接続されるとともに、その頂点部42が金属筐体3に接触されている。これによりフィンガー4は、基板2のグラウンドとして機能する。
電子部品5,6は、例えば樹脂モールド部品であり、フィンガー4の周囲に配置されている。「フィンガー4の周囲に配置」とは、図1(b)に示すようにフィンガー4の中心Pから、フィンガー4の高さH分を半径とした円弧S内に、少なくとも電子部品5の一部分が進入するように配置されることである。つまり、フィンガー4やその周辺に作業者の指等が近づいた場合であっても、フィンガー4の周囲に電子部品5,6が配置されているために、側面からフィンガー4に指等が触れてしまうことを極力防止することができる。さらに、万が一フィンガー4に指等が触れたとしても、周辺の電子部品5,6によって変形等の影響を極力抑制することが可能となる。
ここで、フィンガー4の高さに対して、周辺の電子部品5,6の高さは略同一か高い高さに設定されている。
金属筐体3におけるフィンガー4との接触部31は、フィンガー4の頂点部42とのみ接触するように内側に向けて凹んだ凹形状に形成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
電子機器1の組み立て時、作業者は、基板2を操作して工程上の所定箇所に基板2をセットする。この際、作業者の指がフィンガー4付近にあったとしても、フィンガー4に接触する前に電子部品5に接触し、フィンガー4は変形しない。
セット後においては作業者は、金属筐体3を有するディスクドライブ装置を基板2上に配置し、金属筐体3の接触部31とフィンガー4の頂点部42とを接触させる。
以上のように、本実施形態によれば、フィンガー4の高さに対して、周囲の電子部品5,6のうち、少なくとも最も高い電子部品5の高さがフィンガー4の高さと略同一か高い高さに設定されているために、当該フィンガー4が周囲の電子部品5,6から突出しないことになる。したがって、基板2を操作する際にフィンガー4に指が接触してしまうことを防止することができる。
そして、金属筐体3におけるフィンガー4との接触部31は、フィンガー4の頂点部42とのみ接触するように内側に向けて凹んだ凹形状に形成されているので、上述したようにフィンガー4が周囲の電子部品5,6から突出していなくとも、フィンガー4と金属筐体3とを確実に接触させることができ、正常な導通状態を確保することができる。
[第2の実施の形態]
以下、本発明に係る第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
図3は、第2の実施の形態の電子機器1Aの概略構成を示す上面図である。図3に示すように、電子機器1Aの基板2上におけるフィンガー4の周囲には、フィンガー4の変形しやすい方向(左右方向)に、樹脂モールド部品である電子部品5a,6aが実装されていて、フィンガー4の変形しにくい方向(前後方向)にコンデンサ等の電極を両端に有する面実装部品としての電子部品7,8が実装されている。
電子部品7,8の両端には電極71,81が設けられており、この両端の電極71,81が、基板2上におけるフィンガー4を中心にした放射線のうち、1つ線Lに対して直交する線L1、L2上に位置するように、電子部品7,8は配置されている。
本実施形態によれば、樹脂モールド部品(電子部品5a,6a)が、フィンガー4の周囲で、かつ当該フィンガー4の変形しやすい方向に配置されているので、当該方向にフィンガー4が万が一変形し、樹脂モールド部品に接触したとしても、樹脂であるがゆえにショートするおそれがない。
本来であれば、フィンガー4の周囲には全て樹脂モールドされた電子部品を配置するのが好ましいが、回路構成等の制約により樹脂モールドではない電子部品もフィンガーの周囲に配置しなければならない場合がある。このため、樹脂モールドではない電子部品、例えば、コンデンサ(電子部品7,8)が、基板2上におけるフィンガー4を中心にした放射線のうち、1つ線Lに対して直交する線L1,L2上に両端の電極71,81が位置するように、配置されていれば、図1(b)に示した円弧Sから離れた位置に電極71が位置することになり、フィンガー4の変形による電極71への接触を防止することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、上記実施形態では、フィンガー4の周囲に配置する電子部品5,6の高さをフィンガー4の高さに対して略同一か高い高さに設定している場合を例示して説明したが、略同一の高さとしてはフィンガー4よりも若干低い高さであっても同様の効果を得ることができる。例えば、若干低い高さとしてはフィンガー4の高さに対して90%〜100%程度の高さであればよい。これにより、操作時におけるフィンガー4に指が引っかかることをより防止することができる。
また、フィンガー4の形状は、上記実施携帯の形状に限定されず、各種形状のフィンガーに対しても適用可能である。
第1の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は上面図である。 図1の電子機器に備わるフィンガーの概略構成を示す側面図である。 第2の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示す上面図である。 従来の電子機器の概略構成を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。
符号の説明
1 電子機器
2 基板
3 金属筐体
4 フィンガー(導電性弾性部材)
5,6 電子部品(樹脂モールド部品)
7,8 コンデンサ(面実装部品)
31 接触部
41 底部
42 頂点部

Claims (3)

  1. 複数の電子部品が実装される基板と、
    前記基板に接続される金属筐体と、
    前記基板に実装されて前記金属筐体に接続される導電性弾性部材とを備え、
    前記導電性弾性部材の周囲に配置される前記電子部品のうち、最も高さの高い電子部品の高さを、前記導電性弾性部材の高さに対して略同一か高い高さに設定し、
    前記金属筐体における前記導電性弾性部材との接触部は、前記導電性弾性部材の頂点部とのみ接触するように内側に向けて凹んだ凹形状に形成されていることを特徴とする電子機器。
  2. 請求項1記載の電子機器において、
    前記複数の電子部品には、樹脂モールド部品が含まれ、
    前記樹脂モールド部品は、前記導電性弾性部材の周囲で、かつ当該導電性弾性部材の変形しやすい方向に配置されていることを特徴とする電子機器。
  3. 請求項1又は2記載の電子機器において、
    前記複数の電子部品には、両端に電極を有する面実装部品が含まれ、
    前記面実装部品は、前記基板上における前記導電性弾性部材を中心にした放射線のうち、1つ線に対して直交する線上に前記両端の電極が位置するように、配置されていることを特徴とする電子機器。
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