JP4909988B2 - インターロイキン‐8に対する高親和性の完全ヒトモノクローナル抗体、およびそのような抗体のエピトープ - Google Patents
インターロイキン‐8に対する高親和性の完全ヒトモノクローナル抗体、およびそのような抗体のエピトープ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4909988B2 JP4909988B2 JP2008507780A JP2008507780A JP4909988B2 JP 4909988 B2 JP4909988 B2 JP 4909988B2 JP 2008507780 A JP2008507780 A JP 2008507780A JP 2008507780 A JP2008507780 A JP 2008507780A JP 4909988 B2 JP4909988 B2 JP 4909988B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibody
- antibodies
- antigen
- interleukin
- sequence
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K16/00—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
- C07K16/18—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
- C07K16/24—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against cytokines, lymphokines or interferons
- C07K16/244—Interleukins [IL]
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P1/00—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
- A61P1/04—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for ulcers, gastritis or reflux esophagitis, e.g. antacids, inhibitors of acid secretion, mucosal protectants
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P11/00—Drugs for disorders of the respiratory system
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P11/00—Drugs for disorders of the respiratory system
- A61P11/06—Antiasthmatics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P17/00—Drugs for dermatological disorders
- A61P17/06—Antipsoriatics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P19/00—Drugs for skeletal disorders
- A61P19/02—Drugs for skeletal disorders for joint disorders, e.g. arthritis, arthrosis
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P29/00—Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/30—Immunoglobulins specific features characterized by aspects of specificity or valency
- C07K2317/34—Identification of a linear epitope shorter than 20 amino acid residues or of a conformational epitope defined by amino acid residues
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/50—Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments
- C07K2317/56—Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments variable (Fv) region, i.e. VH and/or VL
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/50—Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments
- C07K2317/56—Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments variable (Fv) region, i.e. VH and/or VL
- C07K2317/565—Complementarity determining region [CDR]
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/70—Immunoglobulins specific features characterized by effect upon binding to a cell or to an antigen
- C07K2317/76—Antagonist effect on antigen, e.g. neutralization or inhibition of binding
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/90—Immunoglobulins specific features characterized by (pharmaco)kinetic aspects or by stability of the immunoglobulin
- C07K2317/92—Affinity (KD), association rate (Ka), dissociation rate (Kd) or EC50 value
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Immunology (AREA)
- Pulmonology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Rheumatology (AREA)
- Dermatology (AREA)
- Physical Education & Sports Medicine (AREA)
- Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
- Pain & Pain Management (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
別段の定義がなされなければ、本発明に関連して用いられる化学技術用語は、当業者であれば通常理解する意味を有する。さらに、文脈上別段に必要とされなければ、単数形の用語は複数形を含み、複数形の用語は単数形を含む。一般的に、本明細書に記載される、細胞および組織培養、分子生物学、ならびにタンパク質およびオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの化学、ならびにハイブリダイゼーションに関連して利用される学術用語、およびそれらの技術は、当技術分野ではよく知られており、一般的に用いられているものである。組換えDNA、オリゴヌクレオチド合成、ならびに組織培養および形質転換(例えば、電気穿孔、リポフェクション)では、標準の技術が用いられる。酵素反応および精製技術は、製造者の仕様書に従って、または当技術分野で一般的に行われる通りに、または本明細書に記載する通りに行われる。例えば、本明細書に参照として組み入れられる、Singletonら、Dictionary of Microbiology and Molecular Biology、第2版、J. Wiley & Sons(New York、ニューヨーク州、1994年);Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、(第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989年)) を参照されたい。本明細書に記載される分析化学、有機合成化学、ならびに医薬品化学および製薬化学に関して利用される学術用語、ならびにこれらの実験室の手順および技術は、よく知られており、当技術分野で一般的に用いられるものである。標準の技術を、化学合成、化学分析、製薬上の調製、配合、および送達、ならびに患者の処置に用いる。
基本の抗体の構造上の単位は、4量体から構成されることが知られている。各々の4量体は、2対の同一のポリペプチド鎖からなり、各対には、1本の「軽」鎖(約25kDa)、および1本の「重」鎖(約50〜70kDa)を有する。各鎖のアミノ末端部分には、抗原の認識を主に担う、約100から110、またはそれを超えるアミノ酸の可変領域が含まれる。各鎖のカルボキシ末端部分は、エフェクター機能を主に担う定常領域を規定している。ヒトの軽鎖は、κおよびλ軽鎖と分類される。重鎖は、μ、δ、γ、α、またはεに分類され、抗体のアイソタイプを、それぞれIgM、IgD、IgG、IgA、およびIgEと規定している。軽鎖および重鎖内では、アミノ酸約12個またはそれを超える「J」領域により可変領域および定常領域が連結されており、重鎖はアミノ酸約10個またはそれを超える「D」領域も含んでいる。一般的には、Fundamental Immunology第7章(Paul, W.編集、第2版、Raven Press, N.Y. (1989年))(その全文が参照として組み入れられる)を参照されたい。各軽鎖/重鎖対の可変領域は、抗体結合部位を形成する。
ヒト抗体は、ネズミ科動物またはラットの可変領域および/または定常領域を所有する抗体に関連するいくつかの問題を回避する。このようなネズミ科動物またはラットに由来するタンパク質が存在すると、抗体の迅速な排除がもたらされることがあり、または患者による抗体に対する免疫反応の生成がもたらされることがある。ネズミ科動物またはラットに由来する抗体の利用を避けるために、齧歯動物中にヒト抗体機能を導入し、その結果齧歯動物が完全なヒト抗体を生成することにより完全なヒト抗体を産生することができる。
完全なヒトの、IL-8に対する高親和性モノクローナル抗体を、XENOMOUSE(登録商標)技術(Abgenix Inc, Freemont、カリフォルニア州)を用いて調製することができる。このようなマウスは、ヒト免疫グロブリン分子および抗体を生成することができ、ネズミ科動物の免疫グロブリン分子および抗体の生成において欠損がある。基本的には、XENOMOUSE(登録商標)系統のマウスを、対象の抗原(例えば、IL-8)で免疫化する。抗原は、例えば、および制限なく、全長のIL-8またはIL-8のフラグメントである。他の実施形態では、抗原は、少なくともIL-8の一部分を含む融合タンパク質である。免疫化は、所望により複数回繰り返すことができる。免疫化の後、リンパ性の細胞(B細胞など)を、抗体を発現するマウスから回収し、回収した細胞系をミエロイド型の細胞系と融合して不死性のハイブリドーマ細胞系を調製する。これらのハイブリドーマ細胞系をスクリーニングし、選択して、対象の抗原に特異的な抗体を生成し、望ましい性質を有するハイブリドーマの細胞系を同定する。
以下の実施例に記載するように同定される、代表的なヒト抗IL-8抗体の重鎖および軽鎖可変領域のヌクレオチド、ならびにアミノ酸配列を添付の配列リストで提供し、その内容を表1に要約してある。配列自体は、図1A〜2Eに示してある。
本明細書に記載した抗体は、IL-8の活性に起因する症状および状態の処置に、治療効果を有することが予想される。特定の実施形態では、本明細書の抗体および方法は、細菌性肺炎、喘息、潰瘍性大腸炎、COPD、慢性気管支炎、肺気腫、気管支拡張症、免疫グロブリン欠損症、乾癬、または嚢胞性線維症の処置に関連する。
高親和性でIL-8に結合する抗体を、治療的に用いて、IL-8の活性を低減することにより疾患または障害を処置することができる。抗IL-8抗体は、望ましい投与量で治療効果を有するのに十分な、IL-8活性を抑制するのに十分な親和性を有するのが好ましい。好ましくは、治療用に用いるための抗体は、以下により詳しく論じるように、滅菌の薬剤調製物である。
IL-8に対する高親和性抗体を、哺乳動物の組織、体液、または細胞におけるIL-8の検出のためのアッセイで用いることができる。アッセイは、例えば、IL-8のレベルにおける変化に関連する疾患または障害(例えば、細菌性肺炎、喘息、潰瘍性大腸炎、COPD、慢性気管支炎、肺気腫、気管支拡張症、免疫グロブリン欠損症、および嚢胞性線維症)について患者をスクリーニングするために用いることができる。アッセイシステムは、少なくとも1つのアッセイを行うのに十分な量の、高親和性抗IL-8抗体を含む組成物を含むパッケージを含むのが好ましい。この抗体組成物は、例えば、液体の溶液であり、または固相のマトリックスに付着していることができる。このシステムは、また、患者からのサンプルを抗体組成物と接触させたときに形成するあらゆる免疫反応生成物において、抗体分子の存在を示すための検出可能な標識を含むのが好ましい。サンプルで同定されたIL-8のレベルを、コントロールのサンプルと比較して、IL-8レベルの上昇が存在するか否かを決定することができる。
以下の考察は、特定の抗体が結合しているIL-8上のエピトープを同定し、特徴付けるためのいくつかの例示の方法について記載する。用いることができる他の方法は、当業者であれば明らかである。
[免疫化]
ヒトIL-8に対するヒトモノクローナル抗体を、XENOMOUSE(登録商標)マウスを逐次的に免疫化することにより開発した(XenoMouse(登録商標)XMG2、Abgenix, Inc.、Fremont、カリフォルニア州)。
抗IL-8抗体の力価をELISAにより決定した。ELISAでは、ビオチン化したヒトIL-8を、ストレプトアビジンプレートに、96ウェルプレート上0.25μg/mLで、室温で1時間結合させた。各プレートをdH2Oで5回洗浄し、その後、アジ化ナトリウム0.05%を含む1%ミルクのPBS溶液90μLをプレートに加えた。IL-8で免疫化した動物またはナイーブのXENOMOUSE(登録商標)動物いずれかからのXENOMOUSE(登録商標)の血清を、1:100の最初の希釈から2重に1:2希釈した1%ミルク/PBSでタイターを求めた。最後のウェルはブランクに残しておいた。室温で1時間後、プレートをdH2Oで5回再び洗浄した。ヤギ抗ヒトIgG Fc特異的な西洋わさびのペルオキシダーゼ(HRP、Pierce、Rockford、イリノイ州)に複合した抗体を、最終濃度1μg/mLで、室温で1時間加えた。プレートをdH2Oで5回洗浄した。TMB色素生産性基質(Gaithersburg、メリーランド州)を30分間加えてプレートを発色させ、1Mリン酸を加えることによりELISAを停止した。個々のXENOMOUSE(登録商標)動物の特異的な抗体の力価を、450nmの光学密度から決定し、1:32000と1:256000との間の範囲であった。力価は血清の逆数希釈を表し、したがって数が大きくなるほど、IL-8に対する体液の免疫反応も大きい。
[B細胞の培養および選択]
動物からのB細胞を回収し、プレートで培養した。上記に記載したように、ウェルをELISAによりスクリーニングして、IL-8に特異的な抗体を生成するB細胞を同定し、1063ウェルがIL-8結合に陽性であると同定された。
次いで、IL-8に特異的な抗体を、以前に記載されているように制限抗原アッセイにより親和性ランク付けした(例えば、2003年6月12日公開の「IDENTIFICATION OF HIGH AFFINITY MOLECULES BY LIMITED DILUTION SCREENING」というタイトルのPCT公開第W0/03048730A2号を参照されたい)。
次いで、対象の抗体を分泌する単一のB細胞を、rhIL-8抗原でコーティングしたヒツジ赤血球(SRBC)を用いて、rhIL-8特異的溶血プラークアッセイ(Babcook ら、Proc. Natl. Acad. Sci, USA、93巻、7843〜7848頁、1996年)を用いて単離した。対象の免疫グロブリンを分泌するB細胞を、補体の存在下で、特異的な抗rhIL-8が媒介するSRBCの溶解により同定した。プラークの中心における、単一のhIL-8特異的な形質細胞を、顕微操作により単離した。
単一の形質細胞を単離した後、mRNAを抽出し、逆転写PCRを行って、可変の重鎖および軽鎖をコードするcDNAを産生した。ヒト可変重鎖領域を、IgG2発現ベクター中にクローンした。ヒトIgG2の定常ドメインをpcDNA3.1+/Hygro(Invitrogen、Burlington、ON)の複数のクローニング部位中にクローニングすることにより、このベクターを産生した。ヒト可変軽鎖領域をIgK発現ベクター中にクローニングした。これらのベクターを、ヒトIgKの定常ドメインをpcDNA3.1+/Neo(Invitrogen、Burlington、ON)の複数のクローニング部位中にクローニングすることにより産生した。重鎖および軽鎖の発現ベクターを、次いで、70%コンフルエントのヒト胎児性腎臓293細胞の60mmディッシュ中にコリポフェクションし、形質移入した細胞に、オリジナルの形質細胞と特異性が同一の組換え抗体を24〜72時間分泌させた。上清をHEK293細胞から回収し、ヒトIgGを特異的に検出するサンドイッチELISAで、完全な抗体の分泌が示された。上記に記載したようにELISAを用いて、組換え抗体のrhIL-8への結合により特異性を評価した。
より大規模に生成するために、重鎖および軽鎖の発現ベクター(各鎖/ディッシュ2.5μg)を、HEK293細胞で70%コンフルエントにした100mmディッシュ10個中にリポフェクションした。形質移入した細胞を、37℃で4日間インキュベートし、上清(6mL)を回収し、新鮮な培地6mLで置換した。7日目に上清を除去し、最初の回収物とともにプールした(10個のプレートから全部で120mL)。各抗体を、タンパク質-Aセファロース(Amersham Biosciences、Piscateway、ニュージャージー州)の親和性クロマトグラフィー(1mL)を用いて上清から精製した。抗体を、タンパク質-Aカラムから、0.1MグリシンpH2.5 500mcLで溶出した。溶出物を、PBS pH7.4で透析し、ろ過滅菌した。抗体を、非還元性SDS-PAGEにより分析して純度および収率を評価した。OD280におけるUV分析、およびELISAにより濃度も測定した。
抗IL-8抗体のkinetic分析を、KinExA(登録商標)方法を用いて行った。この方法により、平衡時の正式の親和性の溶液ベースの測定がもたらされる。
50μgのrhIL-8をCNBr活性化したセファロース4Bに連結した。あるいは、25μg/mlまたは100μg/mlのrhIL-8を、NHSで活性化したセファロースに連結した。ビーズ上の残りの活性基を、製造元が推奨する通りに阻止した。次いで、ビーズを、BSA10mg/mlの1M Tris溶液で最終的に阻止し、ブロッキング溶液中に貯蔵した。
rhIL-8連結したビーズが固相として働く、自動流動免疫アッセイシステムであるKinExA3000(Ohmuraら、Anal. Chem.、73巻、3392頁、2001年)を用いて、KinExAでの実験を行った。活性の結合部位濃度0.67と5000pMの間の一定量の抗体を、サンプルバッファー(0.1%BSAを含むPBS)中100nMで開始したタイター濃度のrhIL-8抗原とインキュベートして、非特異的な結合を低減させた。抗原/抗体複合体を、室温で36時間から144時間インキュベートして平衡に到達させた。混合液をrhIL-8連結したビーズを通して引いて、非結合の抗体を蓄積させた。捕獲された抗hIL-8mAbは、残りのフリーの結合部位に直接比例し、Cy5複合した抗ヒト2次抗体のサンプルバッファー溶液を含む溶液を用いて検出された。2次抗体溶液の濃度、体積、および流速を変化させて、各実験におけるシグナル対ノイズ比を最適化した。結合しているシグナルは、rhIL-8の非存在下でのコントロールの割合として相対的な値に変換された。ソフトウエア内に含まれていた一部位均一結合モデルを用いてデータの非線形の回帰分析から、平衡解離定数(Kd)を得た(Blakeら、Anal. Biochem.、272巻、123頁、1999年; Jonesら、Bioconjug Chem、13巻、408頁、2002年)。このソフトウエアはKdを計算し、データポイントを理論上のKd曲線に適合することにより95%信頼区間を決定するものである。95%信頼区間は、低Kdおよび高Kdとして与えられる。
KinExAによって、正確なKdの測定を行うために、活性の抗体結合部位の濃度は、実際のKdの付近またはそれを下回らなければならない。非常に親和性の高い(非常にKdSの低い)抗体を測定するために、低いピコモル濃度の抗体結合部位で試験する必要がある。これらの低い抗体濃度では、アッセイの感度をさらに最適化する必要がある。遊離の抗体の検出感度を上げるために、ビーズコーティング濃度、サンプリングのパラメーター、および様々な標識を試験した。
ある種の抗原をビーズに固定化すると、受動的なコーティングまたは側鎖の反応性の連結によるエピトープの破壊による立体障害により、抗原が抗体に結合する能力を変えることがある。ビーズパックにおけるシグナルを増大するために、IL-8をNHS-セファロースビーズに連結し、記載されているようにビーズの飽和を試験した(Ohmuraら、Anal. Chem.、73巻、3392〜9頁(2001年))。抗原の連結濃度100μg/mlを超える信号利得は存在しないことが決定した。抗原25μg/mlでは、最大シグナル約70%が観察された。低い抗体濃度の(Kdを制御した)実験では、ビーズは100μg/mlのrhIL-8と連結した。NHS-セファロースビーズは、高濃度のmAbの実験および抗原を保存するためのkinetic実験では、25μg/mlのrhIL-8と連結した。
少数の抗hIL-8mAbの最初の平衡分析では、低いピコモルからピコモル以下のKdSと幅広い95%信頼区間が示されたので(表3、mAb809、837、861、928)、次いで、サンプル体積および流速を操作した。0.25ml/分で0.5mlまたは1.5ml/分で3.0ml、120秒間流して、100pMの抗hIL-8mAb928をシグナル試験した。サンプル体積および流速を増大すると、シグナルが約20%増大することが決定した。次いで、抗hIL-8mAb928の濃度を2pMに低減し、1200秒間1.5ml/分で30ml流すことによりシグナル試験を行った。良好なシグナルが得られた。
ピコモル以下までの低いmAbのKdを測定するために、抗体結合部位濃度を1pMに低減した。この非常に低い抗体濃度では、サンプルは平衡に到達するのにより長い時間を必要とする。低濃度のmAbで得られたKd曲線、およびkinetic実験から測定されたKonを用いると、平衡に到達するのに必要とされる最小の時間は、Sapidyne Instruments Inc.からのkinetic理論曲線ソフトウエアを用いて、6日と推定された。そうでなければ、平衡が達成された場合に3重の測定の間に一定したままでなければならない、溶液に残った遊離のmAbを測定することにより、抗原-抗体混合物が平衡に到達したか否かを実験的に決定することができる。次いで、インキュベーション時間0、3、および6日に生存度1pMの抗hIL-8mAb928を調査し、室温ではこの時間の間に抗体の活性が低減しなかったことが見出された。引き続き、全ての平衡反応を、6日間行わせた。
KdSが20pM未満であり95%信頼区間が広く、ビーズのカップリング、サンプル体積、流速、および2次抗体標識に対するパラメーターが改善されたmAbについて、KinExAを用いてKd測定を繰り返した。表4におけるKdデータを決定するために、段階希釈したrhIL-8を、表4に示した結合部位濃度でそれぞれの抗hIL-8と混合し、各mAbの高濃度の結合部位では36時間、各mAbの低濃度の結合部位では144時間、平衡に到達させた。平衡混合物中に存在する比例量の遊離mAbを、最適化した条件下でKinExAで測定した。例えば、低濃度のmAbを含む混合物では、サンプル18〜36mlを、NHS活性化したセファロースビーズと連結したrhIL-8を通して流し、Cy5標識したヤギ抗ヒトIgGFcγフラグメント特異的な2次抗体2.0μg/mlを1〜2ml用いて検出した。KinExAソフトウエアを用い、「n曲線分析」選択を用いて、Kdを計算した。この「n曲線分析」選択により、与えられた曲線全てを、同時に単一のKd値に適合することにより、正確なKd値(表4)を得ることができ、95%信頼区間はKd範囲として与えられる。N曲線分析により、正確なKd値がもたらされた。
KinExAを用いて会合速度定数を測定するために、同じrhIL-8連結したビーズをプローブとして用い、「Kinetics、Direct」方法を用いた。KinExAによる「Kinetics、Direct」実験は、ビーズカラム高さ、抗体の捕獲、抗体濃度、および抗体検出の点では、KinExA平衡アッセイと同じである。簡潔に述べると、mAbを、平衡実験において約80%のmAbと結合する量の抗原と混合し、サンプル中に存在する遊離の抗体を繰り返し、前平衡過程でプローブさせた。結合シグナルは溶液における遊離の抗体の濃度に比例するので、溶液が平衡になるまでシグナルは徐々に低減する。抗原-mAb混合物およびCy5標識した2次抗体の体積および流速は、試験したmAbに応じて変化した。KinExA3000機器に付随するKinExA分析ソフトウエアを利用してデータを分析した。このソフトウエアは、経時の結合シグナルの低減をグラフィックに表し、収集したデータポイントを結合に対するkinetic微分方程式の正確な解答に適合させる。この曲線から、Konに最適な溶液を決定する。Koffは、KonおよびKdに対する解答から間接的に計算される。
KinExAによる結合速度測定は、実験で用いられるmAb濃度によって制限されない。したがって、非常に高い親和性の抗体に対するKonの測定では、さらなる最適化を必要としなかった。測定したKonおよび計算したKoffを表5に示す。結合速度実験に用いられたmAb濃度は、平衡結合性実験で用いられたものと同じであった。平衡結合性実験で80%のmAbに結合する量のIL-8をmAbと混合した。混合物に残った遊離のmAbの量を、KinExAで測定した。混合物1mlをNHS活性化したセファロースビーズに連結したrhIL-8を通して繰り返し流し、2.0μg/mlのCy5標識したヤギ抗ヒトIgGFcγフラグメント特異的な2次抗体1mlを用いて検出した。KinExAソフトウエアを用いて、「Kinetic、Direct」法によりKonを測定した。95%信頼区間はKon範囲として与えられる。MAbに対するKoffを、測定したKonおよびそれぞれのmAbのKdから計算した。
上記表3に示した抗体に対する可変重鎖および可変軽鎖を配列決定して、それらのDNA配列を決定した。ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を含めた、これらの抗IL-8抗体に対する完全な配列情報を、本明細書とともに提示する配列リストに示す。
[ファージディスプレイ]
ABX-IL-8が結合するエピトープ決定するために、IL-8タンパク質からの12塩基長のランダムペプチドのコンビナトリアルライブラリーを、繊維状のファージ上にディスプレイした。
さらに、固定化したABX-IL-8抗体に結合することができるIL-8抗原のフラグメントに対して、質量分析法を行った。
IL-8フラグメントを、ABX-IL-8結合したPS2チップでインキュベートした後、スポットは洗浄せず、または0.16%Triton-X100のPBS溶液で洗浄し、その後HPLC水で洗浄した。洗浄しなかったスポットを、IL-8フラグメントの全体のペプチドマップを同定するのに用いた。洗浄したスポットを、IL-8フラグメントまたはABX-IL-8抗体と特異的に相互作用するエピトープを同定するのに用いた。さらに、エネルギー吸収分子-1(EAM-1)5mgを、TFA0.5%を含む50% CH3CN 0.25mlに溶解した。1:25希釈のEAM-1溶液を、0.5%TFAを含む10%CH3CNに作成し、希釈したEAM-1溶液0.5μLを、IL-8スポット上にスポットし、乾燥させた。IL-8ペプチドフラグメントを、強度190および200で質量分析法により分析した。
IL-8タンパク質の特定のアミノ酸が、IL-8とABX-IL-8抗体との間の相互作用に必要であるか否かを決定するために、部位特異的突然変異によりIL-8を突然変異させ、ABX-IL-8抗体に結合する能力について、免疫ブロットによりさらに分析した。例えば、IL-8のアミノ酸ポジション16のプロリンが、ABX-IL-8抗体がIL-8に結合するのに必要であることが見出された。
いくつかのABXha-IL-8に対するエピトープも決定した。結果を、以下の表6に示す。簡潔に述べると、以前のペプチドに対する各々2個のアミノ酸C末端であった(図8に示す通り)重複しているIL-8ペプチドを、調製し、膜に付着させた。次いで、抗体を加え、ペプチドに結合させた。
上記の実施例に加えて、様々なエピトープの位置を代替の様式で試験することができる。例えば、アミノ酸を変更し、それが様々な抗体の結合にどのように影響を与えるかを見ると、アミノ酸がエピトープに関与するか否かだけではなく、様々な抗体が同じエピトープを共有するか否かを示し得る。928および809の抗体は、プロリンの突然変異に対して非常に感受性であるようであるが(エピトープにおける可能な立体配座の変化により)、プロリンが欠失したIL-8でも、いくらかの少量の結合能力を保持し得ると考えられている。しかし、837抗体は、さらにABX-IL-8エピトープからの別のエピトープに結合すると考えられているので、プロリンの突然変異による影響は少ないはずであると考えられている。
この実施例は、抗体が、COPDを有する患者からの痰において、好中球の走化性の阻害において作用することを示している。COPDを有する患者から、痰サンプルを得る。次いで、以前に確立された方法を用いて、正常のドナーの末梢血から好中球を単離する(Ferrante, A. & Thong, Y.H.、A Rapid One-step Procedure for Purification of Mononuclear and Polymorphonuclear Leukocytes from Human Blood Using a Modification of the Hypaque-Ficoll Technique、J. Immunol. Methods、24巻、389〜393頁(1978年)を参照されたい)。簡潔に述べると、ヘパリン中に血液を回収し、Ficoll上に層積する。好中球を単離し、4回洗浄してから使用する。次いで、細胞を、0.5%ウシ血清アルブミンを含むRPMI培地に、4×106/mlで再懸濁する。
COPDの処置として、IL-8抗体(すなわち「抗IL-8抗体」)の全身的投与の潜在的な有用性を評価するために、IL-8誘発性の肺の炎症のラットモデルを、ヒトIL-8の気管内(i.t.)投与により確立することができる。ラットに、ビヒクルのコントロール(PBS+0.1%低外毒素ウシ血清アルブミン)、ヒトIL-8 0.3マイクログラム、ヒトIL-8 1マイクログラム、およびヒトIL-8 3マイクログラムを気管内投与する。i.t.注入4時間後、3×5mLのアリコートの食塩水を用いて、気管支肺胞洗浄(BAL)を行う。BAL溶液を、全体および微分の白血球数に関して分析する。ヒトIL-8(0.3、1、および3マイクログラム)の気管内投与により、ラットがIL-8を発現しなくても、ラットの気道中に容量依存性の好中球の遊走が誘発される。この投与量は肺の中へ最高レベルの好中球の遊走をもたらすので、これらの結果に基づいて、後の試験のためのヒトIL-8の投与量を選択する。IL-8抗体5mg/kgを静脈内投与すると、IL-8誘発性の気道の好中球の遊走および蓄積の著しい阻害がもたらされ、これはIL-8抗体に全身的に曝露すると気道のIL-8を中和し、肺および気道の炎症を阻害することを示している。
COPDに罹患している患者を同定する。5mg/kgの投与量の抗IL-8抗体を、静脈内注射により患者に投与する。3週間後、およびその後3週間ごとに追加投与を与える。抗IL-8抗体は、炎症を起こした呼吸組織における好中球の走化性の部分的または完全な阻害をもたらす。この好中球の走化性の阻害により、患者の免疫反応によって引き起こされる肺および気道への組織損傷の重症度が低減される。
慢性気管支炎を特徴とするCOPDに罹患している患者を同定する。5mg/kgの投与量の抗IL-8抗体を、静脈内注射により患者に投与する。3週間後、およびその後3週間ごとに追加投与を与える。抗IL-8抗体は、炎症を起こした呼吸組織における好中球の走化性の部分的または完全な阻害をもたらす。この好中球の走化性の阻害により、患者の免疫反応によって引き起こされる肺および気道への組織損傷の重症度が低減される。
肺気腫を特徴とするCOPDに罹患している患者を同定する。5mg/kgの投与量の抗IL-8抗体を、静脈内注射により患者に投与する。3週間後、およびその後3週間ごとに追加投与を与える。抗IL-8抗体は、炎症を起こした呼吸組織における好中球の走化性の部分的または完全な阻害をもたらす。この好中球の走化性の阻害により、患者の免疫反応によって引き起こされる肺および気道への組織損傷の重症度が低減される。
後期の、または「不可逆性の」喘息を特徴とするCOPDに罹患している患者を同定する。5mg/kgの投与量の抗IL-8抗体を、静脈内注射により患者に投与する。3週間後、およびその後3週間ごとに追加投与を与える。抗IL-8抗体は、炎症を起こした呼吸組織における好中球の走化性の部分的または完全な阻害をもたらす。この好中球の走化性の阻害により、患者の免疫反応によって引き起こされる肺および気道への組織損傷の重症度が低減される。
好中球は、肺炎レンサ球菌(Streptococcus pneumoniae)による感染を含む様々な刺激に反応して、肺の中に遊走する。本発明の抗IL-8抗体が、このような好中球の遊走を阻害し、それによって肺における炎症を改善することができるか否かを決定するために、ウサギ肺炎モデルを用いることができる。簡潔に述べると、麻酔したニュージーランド白ウサギに、総体積0.5mlの、IL-8抗体またはコントロールのIgG(最終濃度0.5mg/ml)のいずれか、およびコロイド状カーボン(5%)と組み合わせた、肺炎レンサ球菌、大腸菌、または緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)(生物体3×109個/ml)の気管支内注入を与えることができる。
Claims (12)
- 配列番号23を含む重鎖可変領域および配列番号21を含む軽鎖可変領域を含む、インターロイキン−8に特異的に結合するヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
- 配列番号31を含む重鎖可変領域および配列番号29を含む軽鎖可変領域を含む、インターロイキン−8に特異的に結合するヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
- 配列番号35を含む重鎖可変領域および配列番号33を含む軽鎖可変領域を含む、インターロイキン−8に特異的に結合するヒトモノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
- インターロイキン−8関連障害の処置のための薬物の製造における、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの抗体またはその抗原結合部分の使用。
- インターロイキン−8関連障害が、悪性腫瘍、インターロイキン−8悪性メラノーマ、腎細胞癌(RCC)、頭部および頚部の癌、乳癌、非小細胞性肺癌、卵巣癌および脳腫瘍および食道腫瘍、炎症性疾患、乾癬、関節リウマチ、および炎症性腸疾患、肺障害、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、特発性肺線維症、急性炎症性疾患、胃腸疾患、細菌性肺炎、喘息、潰瘍性大腸炎、慢性気管支炎、肺気腫、気管支拡張症、免疫グロブリン欠損症、および嚢胞性線維症からなる群から選択される、請求項4に記載の使用。
- インターロイキン−8関連障害が、インターロイキン−8悪性メラノーマ、肺障害、炎症状態、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、特発性肺線維症、乾癬、関節リウマチ、および炎症性腸疾患からなる群から選択される、請求項4に記載の使用。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の、抗体またはその抗原結合部分を含む治療用組成物。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体またはその抗原結合部分をコードする核酸分子。
- 核酸分子が、配列番号24、22、32、30、36および34からなる群から選択される配列を有する、請求項8に記載の核酸分子。
- 核酸分子が、請求項8または9における核酸分子から選択される、IL−8に特異的に結合する抗体またはその抗原結合部分をコードする核酸分子を含む発現ベクター。
- インターロイキン−8関連障害の処置のための薬物の製造における、請求項8または9に記載の、ヒト抗インターロイキン−8抗体またはその抗原結合部分をコードする核酸分子の使用。
- インターロイキン−8関連障害が、悪性腫瘍、インターロイキン−8悪性メラノーマ、腎細胞癌(RCC)、頭部および頚部の癌、乳癌、非小細胞性肺癌、卵巣癌および脳腫瘍および食道腫瘍、炎症性疾患、乾癬、関節リウマチ、および炎症性腸疾患、肺障害、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、特発性肺線維症、急性炎症性疾患、胃腸疾患、細菌性肺炎、喘息、潰瘍性大腸炎、慢性気管支炎、肺気腫、気管支拡張症、免疫グロブリン欠損症、および嚢胞性線維症からなる群から選択される、請求項11に記載の使用。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US67345205P | 2005-04-20 | 2005-04-20 | |
US60/673,452 | 2005-04-20 | ||
PCT/US2006/014440 WO2006113643A2 (en) | 2005-04-20 | 2006-04-18 | High affinity fully human monoclonal antibodies to interleukin-8 and epitopes for such antibodies |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008536517A JP2008536517A (ja) | 2008-09-11 |
JP4909988B2 true JP4909988B2 (ja) | 2012-04-04 |
Family
ID=37115827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008507780A Expired - Fee Related JP4909988B2 (ja) | 2005-04-20 | 2006-04-18 | インターロイキン‐8に対する高親和性の完全ヒトモノクローナル抗体、およびそのような抗体のエピトープ |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US8604174B2 (ja) |
EP (1) | EP1874820A4 (ja) |
JP (1) | JP4909988B2 (ja) |
AU (1) | AU2006236417B2 (ja) |
CA (1) | CA2605964A1 (ja) |
MX (1) | MX2007013058A (ja) |
WO (1) | WO2006113643A2 (ja) |
Families Citing this family (33)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AR045563A1 (es) | 2003-09-10 | 2005-11-02 | Warner Lambert Co | Anticuerpos dirigidos a m-csf |
US8604174B2 (en) | 2005-04-20 | 2013-12-10 | Amgen Inc. | High affinity fully human monoclonal antibodies to interleukin-8 |
US11046784B2 (en) | 2006-03-31 | 2021-06-29 | Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha | Methods for controlling blood pharmacokinetics of antibodies |
MX369784B (es) | 2007-09-26 | 2019-11-21 | Chugai Pharmaceutical Co Ltd | Metodo de modificacion del punto isoelectrico de anticuerpos mediante la sustitucion de aminoacidos en region de determinacion de complementariedad (cdr). |
WO2009120769A1 (en) | 2008-03-27 | 2009-10-01 | The Government Of The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services | Human anti-mesothelin monoclonal antibodies |
CN107551270A (zh) | 2008-04-11 | 2018-01-09 | 中外制药株式会社 | 与多个分子的抗原反复结合的抗原结合分子 |
US9441032B2 (en) | 2010-04-07 | 2016-09-13 | Agency For Science, Technology And Research | Binding molecules against Chikungunya virus and uses thereof |
EP2374816B1 (en) * | 2010-04-07 | 2016-09-28 | Agency For Science, Technology And Research | Binding molecules against Chikungunya virus and uses thereof |
JP6082344B2 (ja) * | 2010-05-27 | 2017-02-15 | ゲンマブ エー/エス | Her2エピトープに対するモノクローナル抗体 |
JP6320753B2 (ja) | 2010-05-27 | 2018-05-09 | ゲンマブ エー/エス | Her2に対するモノクローナル抗体 |
RU2658504C9 (ru) | 2010-11-30 | 2018-08-21 | Чугаи Сейяку Кабусики Кайся | Антигенсвязывающая молекула, способная многократно связываться с множеством антигенных молекул |
EP2520292A1 (en) | 2011-05-06 | 2012-11-07 | Helmholtz-Zentrum für Infektionsforschung GmbH | Use of spirangiens for the treatment or prevention of IL-8 or IL-6 mediated disorders |
WO2013134881A1 (en) | 2012-03-14 | 2013-09-19 | Innovative Targeting Solutions Inc. | Generating targeted sequence diversity in fusion proteins |
EP3597747B1 (en) | 2012-08-24 | 2023-03-15 | Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha | Mouse fcgammarii-specific fc antibody |
KR20210084688A (ko) | 2012-08-24 | 2021-07-07 | 추가이 세이야쿠 가부시키가이샤 | FcγRIIb 특이적 Fc영역 개변체 |
WO2014163101A1 (ja) | 2013-04-02 | 2014-10-09 | 中外製薬株式会社 | Fc領域改変体 |
TWI808330B (zh) | 2014-12-19 | 2023-07-11 | 日商中外製藥股份有限公司 | 抗肌抑素之抗體、含變異Fc區域之多胜肽及使用方法 |
SG10201907215QA (en) | 2015-02-05 | 2019-09-27 | Chugai Pharmaceutical Co Ltd | Antibodies Comprising An Ion Concentration Dependent Antigen-Binding Domain, Fc Region Variants, Il-8-Binding Antibodies, And Uses Therof |
JP7141336B2 (ja) | 2015-12-25 | 2022-09-22 | 中外製薬株式会社 | 抗ミオスタチン抗体および使用方法 |
SG11201801024XA (en) | 2016-08-05 | 2018-05-30 | Chugai Pharmaceutical Co Ltd | Therapeutic or preventive compositions for il-8-related diseases |
SG10201607778XA (en) | 2016-09-16 | 2018-04-27 | Chugai Pharmaceutical Co Ltd | Anti-Dengue Virus Antibodies, Polypeptides Containing Variant Fc Regions, And Methods Of Use |
US20180193003A1 (en) | 2016-12-07 | 2018-07-12 | Progenity Inc. | Gastrointestinal tract detection methods, devices and systems |
EP3554541B1 (en) | 2016-12-14 | 2023-06-07 | Biora Therapeutics, Inc. | Treatment of a disease of the gastrointestinal tract with a chemokine/chemokine receptor inhibitor |
AU2018359218B2 (en) * | 2017-11-01 | 2021-11-11 | Nantbio, Inc. | IL8 blocking EMT pathway and overcoming cancer stem cells |
EP3737696A1 (en) | 2018-01-12 | 2020-11-18 | Bristol-Myers Squibb Company | Combination therapy with anti-il-8 antibodies and anti-pd-1 antibodies for treating cancer |
TWI827585B (zh) | 2018-03-15 | 2024-01-01 | 日商中外製藥股份有限公司 | 對茲卡病毒具有交叉反應性的抗登革病毒抗體及其使用方法 |
JP2021525070A (ja) | 2018-05-18 | 2021-09-24 | チャン ザッカーバーグ バイオハブ, インコーポレイテッド | ヒト由来のアレルゲン特異的抗体を単離する方法およびその使用 |
US20220249814A1 (en) | 2018-11-19 | 2022-08-11 | Progenity, Inc. | Methods and devices for treating a disease with biotherapeutics |
EP3870261B1 (en) | 2019-12-13 | 2024-01-31 | Biora Therapeutics, Inc. | Ingestible device for delivery of therapeutic agent to the gastrointestinal tract |
WO2023192478A1 (en) | 2022-04-01 | 2023-10-05 | Bristol-Myers Squibb Company | Combination therapy with anti-il-8 antibodies and anti-pd-1 antibodies for treating cancer |
WO2024113122A1 (en) * | 2022-11-28 | 2024-06-06 | Suzhou Kaigene Biotechnology Co, Ltd | An anti-il-8 antibody |
CN115850474A (zh) * | 2022-11-28 | 2023-03-28 | 中南大学湘雅医院 | 一种il-8单克隆抗体及其应用 |
CN115850472A (zh) * | 2022-11-28 | 2023-03-28 | 中南大学湘雅医院 | 一种针对人白介素-8的单克隆抗体yx5及其应用 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001505059A (ja) * | 1996-12-03 | 2001-04-17 | アブジェニックス インク. | 複数のV▲下H▼およびV▲下κ▼領域を含むヒトIg遺伝子座を有するトランスジェニック哺乳動物、ならびにそれから産生される抗体 |
JP2003527832A (ja) * | 1999-10-02 | 2003-09-24 | バイオサイト インコーポレイテッド | ヒト抗体 |
US6713610B1 (en) * | 1990-01-12 | 2004-03-30 | Raju Kucherlapati | Human antibodies derived from immunized xenomice |
WO2004058797A2 (en) * | 2002-12-16 | 2004-07-15 | Medarex, Inc. | Human monoclonal antibodies against interleukin 8 (il-8) |
Family Cites Families (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3935074A (en) * | 1973-12-17 | 1976-01-27 | Syva Company | Antibody steric hindrance immunoassay with two antibodies |
DK0463151T3 (da) | 1990-01-12 | 1996-07-01 | Cell Genesys Inc | Frembringelse af xenogene antistoffer |
US6673986B1 (en) * | 1990-01-12 | 2004-01-06 | Abgenix, Inc. | Generation of xenogeneic antibodies |
US6150584A (en) * | 1990-01-12 | 2000-11-21 | Abgenix, Inc. | Human antibodies derived from immunized xenomice |
US6075181A (en) * | 1990-01-12 | 2000-06-13 | Abgenix, Inc. | Human antibodies derived from immunized xenomice |
NZ255101A (en) | 1992-07-24 | 1997-08-22 | Cell Genesys Inc | A yeast artificial chromosome (yac) vector containing an hprt minigene expressible in murine stem cells and genetically modified rodent therefor |
US5874080A (en) * | 1994-03-03 | 1999-02-23 | Genentech, Inc. | Anti-IL-8 monoclonal antibodies for treatment of asthma |
US5707622A (en) * | 1994-03-03 | 1998-01-13 | Genentech, Inc. | Methods for treating ulcerative colitis |
EP1978033A3 (en) | 1995-04-27 | 2008-12-24 | Amgen Fremont Inc. | Human antibodies derived from immunized xenomice |
WO1996034096A1 (en) | 1995-04-28 | 1996-10-31 | Abgenix, Inc. | Human antibodies derived from immunized xenomice |
ATE258599T1 (de) * | 1997-02-21 | 2004-02-15 | Genentech Inc | Antikörperfragment-polymerkonjugate |
US6833268B1 (en) | 1999-06-10 | 2004-12-21 | Abgenix, Inc. | Transgenic animals for producing specific isotypes of human antibodies via non-cognate switch regions |
US6680209B1 (en) * | 1999-12-06 | 2004-01-20 | Biosite, Incorporated | Human antibodies as diagnostic reagents |
CA2468565C (en) | 2001-11-30 | 2014-06-03 | Abgenix, Inc. | Transgenic animals bearing human iglambda light chain genes |
US7754433B2 (en) | 2001-12-03 | 2010-07-13 | Amgen Fremont Inc. | Identification of high affinity molecules by limited dilution screening |
CA2475529A1 (en) * | 2002-03-19 | 2003-10-02 | Abgenix, Inc. | Methods for treating chronic obstructive pulmonary disease (copd) |
US8604174B2 (en) | 2005-04-20 | 2013-12-10 | Amgen Inc. | High affinity fully human monoclonal antibodies to interleukin-8 |
-
2006
- 2006-04-18 US US11/911,940 patent/US8604174B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2006-04-18 CA CA002605964A patent/CA2605964A1/en not_active Abandoned
- 2006-04-18 MX MX2007013058A patent/MX2007013058A/es not_active Application Discontinuation
- 2006-04-18 EP EP20060750468 patent/EP1874820A4/en not_active Withdrawn
- 2006-04-18 WO PCT/US2006/014440 patent/WO2006113643A2/en active Application Filing
- 2006-04-18 JP JP2008507780A patent/JP4909988B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2006-04-18 AU AU2006236417A patent/AU2006236417B2/en not_active Ceased
-
2013
- 2013-11-20 US US14/085,663 patent/US20140105905A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6713610B1 (en) * | 1990-01-12 | 2004-03-30 | Raju Kucherlapati | Human antibodies derived from immunized xenomice |
JP2001505059A (ja) * | 1996-12-03 | 2001-04-17 | アブジェニックス インク. | 複数のV▲下H▼およびV▲下κ▼領域を含むヒトIg遺伝子座を有するトランスジェニック哺乳動物、ならびにそれから産生される抗体 |
JP2003527832A (ja) * | 1999-10-02 | 2003-09-24 | バイオサイト インコーポレイテッド | ヒト抗体 |
WO2004058797A2 (en) * | 2002-12-16 | 2004-07-15 | Medarex, Inc. | Human monoclonal antibodies against interleukin 8 (il-8) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2006113643A2 (en) | 2006-10-26 |
WO2006113643A3 (en) | 2007-09-13 |
EP1874820A4 (en) | 2010-09-22 |
JP2008536517A (ja) | 2008-09-11 |
AU2006236417B2 (en) | 2011-02-03 |
US20140105905A1 (en) | 2014-04-17 |
MX2007013058A (es) | 2008-02-22 |
US8604174B2 (en) | 2013-12-10 |
CA2605964A1 (en) | 2006-10-26 |
AU2006236417A1 (en) | 2006-10-26 |
US20090130110A1 (en) | 2009-05-21 |
EP1874820A2 (en) | 2008-01-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4909988B2 (ja) | インターロイキン‐8に対する高親和性の完全ヒトモノクローナル抗体、およびそのような抗体のエピトープ | |
CN111629754B (zh) | 不引起显著红血细胞凝集的抗cd47抗体 | |
US7202343B2 (en) | Antibodies directed to monocyte chemo-attractant protein-1 (MCP-1) and uses thereof | |
US7585500B2 (en) | Fully human monoclonal antibodies to IL-13 | |
JP4754219B2 (ja) | 腫瘍壊死因子を対象とする抗体、およびそれらの使用 | |
JP2006517188A (ja) | ホスホリパーゼa2に対する抗体及びその使用 | |
KR20050049470A (ko) | 항 수초 관련 당단백질 항체 | |
EP3541422A1 (en) | Method of treating psoriasis with anti-il-23 specific antibody | |
US10183971B2 (en) | SAA-domain-specific antibodies and peptide antagonists and use thereof to treat inflammatory diseases | |
TW202118783A (zh) | 抗il13抗原結合蛋白 | |
ES2358339T3 (es) | Anticuerpos monoclonales completamente humanos para il-13. |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090417 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20101110 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20101117 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20101110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110823 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111122 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120110 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120116 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |