JP4908996B2 - 建築用桟材およびフェンス - Google Patents
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Description
前記桟材の一例として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。この桟材は、筒状の芯材と、この芯材の表面層に形成される合成樹脂材料からなる筒状の被覆層(化粧材)を有している。
したがって、このような構成の桟材をフェンスの横材に使用することによって、耐候性や強度を備えたフェンスを構成することができる。
前記化粧材2の内壁面2aと前記芯材3の内壁面3a,3bのうち少なくともいずれか一方の内壁面には、肉厚部2c,3c,3dが形成されており、
前記芯材3は横断面略四角形環状に形成されており、この芯材3の4つの角部にそれぞれ外側に突出する凸条4が前記芯材3の軸方向に沿って形成されており、この凸条3には、前記芯材3の端面側からねじ込まれまたは打ち込まれる止着材20を係止するための係止部4aが形成されており、
前記芯材3の横断面における短辺方向に隣り合う前記凸条4,4間に、前記化粧材2の内壁面に形成された肉厚部2cが挟まれるようにして位置していることを特徴とする。
前記建築用桟材1が複数上下に離間して互いに平行に配置されており、これら建築用桟1の両端部に支柱11,11が配置されており、この支柱11に前記建築用桟材1の端部が、前記支柱側から止着材20を前記建築用桟材1の芯材3に形成された凸条4の係止部4aにねじ込みまたは打ち込んで係止することによって、固定されていることを特徴とする。
前記建築用桟材1は、その互いに平行な側面2d,2dを水平方向に対して傾斜させて、前記支柱11に固定されていることを特徴とする。
前記上下に隣り合う建築用桟材1,1のうち、上の建築用桟材1の最下端S1と、下の建築用桟材1の最上端S2とが上下方向に離間していることを特徴とする。
また、本発明のフェンスによれば、支柱に建築用桟材の端部が、支柱側から止着材を建築用桟材の芯材に形成された凸条の係止部にねじ込みまたは打ち込んで係止することによって、固定されているので、複数の建築用桟材を容易に支柱に固定できる。
図1および図2は、本発明に係る建築用桟材の一例を示すもので、図1は建築用桟材の横断面図、図2は建築用桟材の側面図である。
これらの図に示すように、建築用桟材1は、化粧材2とこの化粧材2の内部に挿入された芯材3とを備えている。
化粧材2は四角筒状に形成された樹脂製のものであり、断面視において短辺方向に沿う互いに平行な2つの内壁面2a,2aと、長辺方向に沿う互いに平行な2つの内壁面2b,2bとを有している。内壁面2aの幅方向中央部には、化粧材肉厚部2cが形成されている。この化粧材肉厚部2cは、内壁面2aから内部に向けて凸条に突出するものであり、化粧材2の軸方向(図1において紙面と直交する方向)に延在するようにして形成されている。
また、化粧材2は、断面視において長辺方向に沿う互いに平行な2つの側面2d,2dと、短辺方向に沿う互い平行な2つの側面2e,2eとを有している。
このように、化粧材2は、セルロース系微紛粒と樹脂とを混合しかつ溶融させて成形したものであるため、天然の木材に近い手触りや風合いを有し、また、耐候性、耐腐食性等を備えたものとなる。
芯材3は、断面視において短辺方向に沿う互いに平行な2つの内壁面3a,3aと、長辺方向に沿う互いに平行な2つの内壁面3b,3bとを有している。内壁面3aの幅方向中央部には、芯材肉厚部3cが形成されている。この芯材肉厚部3cは、内壁面3aから内部に向けて凸条に突出するものであり、芯材3の軸方向(図1において紙面と直交する方向)に延在するようにして形成されている。また、内壁面3bの幅方向中央部には、芯材肉厚部3dが形成されている。この芯材肉厚部3dは、内壁面3bから内部に向けて凸条に突出するものであり、芯材3の軸方向(図1において紙面と直交する方向)に延在するようにして形成されている。
また、化粧材2の両端部において、上の側面2eからビス等の止着材5が化粧材肉厚部2cおよび芯材肉厚部3cを貫通してねじ込まれており、これによって、化粧材2の内部に芯材3を強固に固定するとともに、芯材3の抜け出しを防止している。
このように、軽量化や材料軽減等を目的として、化粧材2や芯材3を薄く形成しても、肉厚部2c,3cを貫通して止着材5をねじ込みむことによって、建築用桟材1桟材から受ける止着材5の摩擦力が大きくなり、止着材5が抜けるのを防ぐことができる。従って、止着材5を建築用桟材に強固に固定することができる。
なお、本例では、止着材5を化粧材2の上の側面2eからねじ込むようにしたが、下の側面2eからねじ込んでもよいし、さらには、左右の側面2d,2dからねじ込んでもよい。左右側面から止着材5をねじ込む場合、この止着材5が芯材肉厚部3dを貫通するよにしてねじ込めばよい。
図3はフェンスの正面図、図4は図3におけるA−A線断面図である。これらの図に示すように、フェンス10は、上下に離間して互いに平行に配置された複数の建築用桟材1・・・と、これら建築用桟材1・・・の左右両端部を支持する左右支柱11,11とによって構成されている。
化粧材12は、図6および図7に示すように、略正方形筒状に形成されており、その4つの側面にはそれぞれ凹溝12aが上下に延在して形成されている。化粧材12は、前記化粧材2と同様に、セルロース系微紛粒と樹脂とを混合しかつ溶融させて押出成形することによって形成されている。
また、芯材13の下端部は、化粧材12の下端より下方に突出しており、この突出した下端部が地盤に埋設されることによって、支柱11が地盤に鉛直に立設されている。
すなわち、支柱11,11の化粧材12,12の互いに対向する側面に形成された前記凹溝12aには、図4〜図7に示すように、横断面コ字状に形成された取付金具16が凹溝12aを塞ぐようにして嵌めこまれている。
この取付金具16は図8に示すように、中央のウエブとこのウエブの両端部に形成されたフランジとからなる断面コ字状のものであり、そのウエブには、両端部に孔16a,16aが形成され、孔16a,16a間には、複数の孔16b・・・がウエブの幅方向中央を境にして千鳥状に配置されて形成されている。これら孔16bのうち一つおきに配置された孔16bには、この孔16bより大径の孔16cが孔16bと繋がって形成されている。この孔16cは水抜き穴である。また、孔16bは建築用桟材1を支柱11に取り付ける際に使用されるビス穴である。
上記のようにして、支柱11に複数の建築用桟材1の端部を取り付けるには、まず、取付金具16に、建築用桟材1の芯材3の端面を当接したうえで、この芯材3を上記のようにして止着材20・・・によって取り付けておく。次に、複数の建築用桟材1が取り付けられた取付金具16を支柱11の化粧材12に形成された凹溝12aに嵌め込み、この取付金具16の上下端部を上記のようにしてビス17,18によって支柱11に固定することによって行う。
このように、建築用桟材1の互いに平行な側面2d,2dが水平方向に対して傾斜しているので、傾斜していない建築用桟材を有するフェンスに比して、傾斜方向上側からの陽射しを建築用桟材1,1間を通して、フェンス10の外側から内側に取り入れることができる。
また、本実施の形態では、筒状の建築用桟材1を横断面視、長方形状としたが、これに限らず、横断面視、平行四辺形状、菱形状、さらには円状、楕円状、長円状に形成してもよい。
2 化粧材
2a 内壁面
2c 化粧材肉厚部(肉厚部)
2d 側面
3 芯材
3a,3b 内壁面
3c,3d 芯材肉厚部(肉厚部)
4 凸条
4a 係止部
5 止着材
10 フェンス
11 支柱
20 止着材
Claims (4)
- 筒状に形成された樹脂製の化粧材と、この化粧材の内部に挿入される筒状に形成された金属製の芯材とを備えた建築用桟材において、
前記化粧材の内壁面と前記芯材の内壁面のうち少なくともいずれか一方の内壁面には、肉厚部が形成されており、
前記芯材は横断面略四角形環状に形成されており、この芯材の4つの角部にそれぞれ外側に突出する凸条が前記芯材の軸方向に沿って形成されており、この凸条には、前記芯材の端面側からねじ込まれまたは打ち込まれる止着材を係止するための係止部が形成されており、
前記芯材の横断面における短辺方向に隣り合う前記凸条間に、前記化粧材の内壁面に形成された肉厚部が挟まれるようにして位置していることを特徴とする建築用桟材。 - 請求項1に記載の建築用桟材を備えたフェンスであって、
前記建築用桟材が複数上下に離間して互いに平行に配置されており、これら建築用桟の両端部に支柱が配置されており、この支柱に前記建築用桟材の端部が、前記支柱側から止着材を前記建築用桟材の芯材に形成された凸条の係止部にねじ込みまたは打ち込んで係止することによって、固定されていることを特徴とするフェンス。 - 請求項2に記載のフェンスにおいて、
前記建築用桟材は、その互いに平行な側面を水平方向に対して傾斜させて、前記支柱に固定されていることを特徴とするフェンス。 - 請求項3に記載のフェンスにおいて、
前記上下に隣り合う建築用桟材のうち、上の建築用桟材の最下端と、下の建築用桟材の最上端とが上下方向に離間していることを特徴とするフェンス。
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