JP4908408B2 - ペプチド合成の方法 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、医薬的に有用なポリペプチドの分野、即ち、斯かるペプチドの生物学的活性を高める化学的誘導体化の方法に関する。本発明は、ポリペプチドのC末端をアミド化する方法を工夫するものである。
発明の背景
小分子ペプチド薬は、異なった有用な分類の医薬活性成分としての重要性を獲得している。例えば抗感染性ペプチド、特に、US2003/0219854A1においてその工業的なバイオ技術的製造が考案されている陽イオン性ペプチドは、新規なクラスの広域スペクトル抗菌物質であり、病原性微生物における標準の抗生物質に対する多剤耐性の迅速な広がりと闘うための補助となり得るものである。
天然に存在する抗感染性ペプチドには、持続的な生物学的活性のために優れたC末端アミド化等の翻訳後修飾が含まれる(Boman, Immunol. Rev. 173:5, 2000)。例えば、C末端アミド化は、潜在的な電荷を排除し、更に普遍的なエキソペプチダーゼによる迅速な分解から保護する。完全な化学合成は、合成の間にC末端アミド官能基を適切に導入するが(例えば、Han et al., J. Org. Chem. 1996, 61, 6326-6339; Albericio, F. and Barany, G. , Int. J. Peptide Protein Res. 30, 1987, 206-216)、大きなヘッド・ツー・テールのペプチドコンカテマーから一つのペプチドを加工するコスト効果の高いバイオ技術的経路は、この可能性を欠いている。US2003/0219854Alに従ってバイオ技術的に製造されたペプチドは、下流での処理工程において、C末端をアミド化されなければならない。しかし、記載された化学的アミド化のアプローチは、ペプチド骨格のかなりの程度のラセミ化を伴った。
US2003/0219854は、非プロトン性溶媒であるDMF中において、略化学量論的量(6 eq)のウロニウムカップリング試薬(HATU:O-(lH-9-アザベンゾトリアゾール-l-イル)-l,l,3,3-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート)および共アクチベータのN−ヒドロキシ−9−アザベンゾトリアゾールの存在下に、過剰なアンモニアおよび塩基試薬(20 eq)と反応させることによる、トリプトファンに富むBoc-保護された12量体の末端アミド化を記載している。アミド化され且つ脱保護されたペプチド誘導体の収量は、47%と主張された。
この反応シーケンスおよび反応生成物分析の慎重な再現(実験セクションを参照されたい)によって、この低い収率は、主にC末端アミノ酸の望ましくないエピ化によるものであり、このエピ化は、ツイーン20法およびシクロデキストリンCE法の両方で得られる電気泳動図により確認したときに、殆ど1:1の比率で二つのアミド化されたジアステレオマーを生じることが示された。この得られた比は、本願の実験の節で詳細に説明したように、加水分解ペプチドのキラル誘導化剤としてマーフィーの試薬を使用した逆相LC/ESI−MSタンデムクロマトグラフィーによっても確認された。即ち、アミド化すると、C末端アミノ酸の効率的なラセミ化により生成物の半分が失われる。
固相合成についてのみ適用可能なもう一つの方法が、Albericio, F. and Barany, G. , Int. J. Peptide Protein Res. 30, 1987, 206-216に記載されている。しかし、この方法は、樹脂支持体の官能化のために、特別なFMOC-トリスアルコキシ-ベンジルアミンハンドルの調製を必要とする点で複雑である。該支持体へのペプチドのカップリングおよび合成の後、こうして修飾された樹脂支持体からの開裂は、所望のジアステレオ異性体またはジアステレオマーの約80%の光学純度で容易にアミド化されたペプチドを生じ、これが低い開裂効率に加わって、約60〜70%の合計収率に過ぎない所望のアミド化されたペプチドのジアステレオマーを与える。化学的に僅かに異なるアミドハンドルを備えた同様のアプローチが、同じ著者によって、US5306562に記載されている。
本発明の目的は、従来技術の欠点を回避し、ペプチドまたはアミノ酸の保護されていないα-カルボキシ基を化学的かつ非酵素的にアミド化するための、もう一つの、または改善された方法を考案することである。本発明に従えば、この目的は、アミノ酸またはペプチドのα-カルボキシ基をアミド化する方法であって、前記アミノ酸または好ましくは前記ペプチドを、塩基の存在下で、更には少なくとも一つのペプチドカップリング添加剤のアンモニウム塩の存在下で、有機溶媒中においてペプチドカップリング試薬と反応させる第一のステップを含んでなり、ここでの前記アンモニウム陽イオンは、プロトン化したアンモニア、プロトン化した一級アミン、およびプロトン化した二級アミンからなる群から選択され、また前記アミノ酸またはペプチドの側鎖およびα-アミノ官能基は、塩基に不安定でない保護基で保護される方法によって解決される。
前記の塩基試薬と前記塩のアンモニウム陽イオンは、好ましくは同一ではなく、従って、共役酸/塩基対を形成しないことが理解されるべきである。むしろ、第一の塩基および第二の塩基が存在し、該第二の塩基が本発明によるアンモニウム陽イオンである。以下において、「塩基」の用語は、常に前記第一の塩基のみを意味するように解釈される。第二の塩基は、常に、アンモニウム陽イオンと称される。
本発明の方法は、そのα-カルボキシ基で実際にアミド化されるアミノ酸残基において、α-炭素原子のエピ化副反応を最小化する利点を有している。二量体、またはそれよりも高次のn量体において、このアミノ酸残基は、本発明の特に好ましい実施形態であるペプチドのC末端残基である。
本発明によるペプチドまたはポリペプチドは、如何なるペプチドであってもよい。前記側鎖およびα-アミノ官能基の保護は、有機溶媒中において、適切に保護されたペプチドまたはアミノ酸の十分な可溶性を獲得することを可能にするであろう。言うまでもなく、本発明による溶媒条件は、コンフィギュレーションを保持した効率的なアミド化のために好ましいことを示すが、より長いペプチドの二次構造または三次構造を無傷で残すことを考慮した場合、特にこのような二次または三次構造が鎖間共有結合または類似の恐らくは非天然の構造要素によって安定化されない場合には、変性が示される可能性がある。好ましくは、本発明によるペプチドは、100以下のアミノ酸残基、より好ましくは50以下のアミノ酸残基、最も好ましくは20以下のアミノ酸残基を含んでいる。この定義は、D-アミノ酸、修飾された側鎖または異常な側鎖をもったL-もしくはD-アミノ酸、または上記ペプチド内のペプチド鎖の異なる部分を連結する非アミノ酸ビルディングブロックのような、非天然の組成を含んでなるペプチドを含んでいる。固相合成は、50残基に近いペプチドの効率的合成を可能にするが、更なる液相切片縮合反応は、更に長い完全な合成ペプチドの製造をも可能にする。現在、バイオ技術的製造から得られるペプチドについては、長さの制限が存在する。反応混合物の水含量の低減、並びに他のプロトン性溶媒を適切に排除すること、特に本発明のためには、水以外に、メタノール、イソプロパノールまたはエタノールのようなC〜Cアルキルアルコールを排除することが好ましい。
好ましくは、前記ペプチドは抗菌剤または抗感染剤、殺菌性ペプチドであり、好ましくは、陽イオン性の抗菌性ペプチド、例えばILRWPWWPWRRK、即ちインドリシジンであり、これはそのC末端をアミド化した形態においてより活性が高い。抗感染性ペプチド、特にインドリシジンのような陽イオン性ペプチド、特にその工業的なバイオ技術製造がUS2003/0219854A1に記載されているILRWPWWPWRRKは、標準の抗生物質に対する多剤耐性の迅速な蔓延と闘うのを補助する新規なクラスの広域スペクトルの抗菌剤物質である。
好ましくは、アミド化反応は25%(v/v)未満、より好ましくは15%(v/v)未満、最も好ましくは5%(v/v)未満の水含量で行われる。更に好ましい実施形態において、当該反応は、実質的に水を含まない条件下で実施される。これには、例えば新たに蒸留された溶媒を使用すること、または保護的窒素雰囲気を使用することが含まれる。
好ましくは、当該有機溶媒は非プロトン性有機溶媒、より好ましくは、極性の非プロトン性有機溶媒である。適切な例には、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、およびN,N-ジメチルホルムアミドである。
好ましくは、アミド化反応は-15℃〜50℃で行われ、またpHは反応の際に約pH8〜9に制御され、好ましくは約pH8.5に制御される。
カップリング剤、カップリング添加剤および保護基のような上記で述べたタイプの試薬は、本質的にはアミド化反応である標準のペプチド合成から周知であり、例えばBodansky, M. , Principles of Peptide Synthesis, 2nd ed. Springer Verlag Berlin/Heidelberg, 1993に詳細に記載されている。
塩基に対して不安定でない保護基は当該技術において周知であり、塩基に対して不安定の用語は、当該技術では常識であるように、塩基性pHでの除去、および/または一級もしくは二級アミンによるアミノ分解を意味するものとして解釈される。適切な例は、例えば、2-ニトロ-メトキシフェニルスルフェニル基、Alloc(アリルオキシカルボニル)基、Z(ベンジルオキシカルボニル)基、Boc(tert-ブトキシカルボニル)基、Bpoc-(ビフェニリル-イソプロポキシカルボニル)基である。塩基に不安定な保護を含む直交保護スキーム(orthogonal protection schemes)は、勿論、本発明から排除される。単一のタイプの保護基での全体的な保護が必要とされるか、または同じペプチドまたはアミノ酸において異なるタイプの保護が必要とされるかは、化学的合成またはバイオ技術的合成に由来するペプチド供給源、および該ペプチドまたはアミノ酸に含まれる側鎖のタイプに依存する。特に、このような塩基に対して不安定でない基の除去は、異なる手段によって、または異なる反応条件下で行ってよい。例えば、Nsp基(O-ニトロ-フェニルスルフェニル)はスルフヒドリル求核剤によって好ましく除去され、Z-基は水素化分解によって除去され、またはAlloc基はPd(I)触媒による水素添加によって除去されてよい。本発明によれば、塩基に対して不安定でない適切な保護基は、例えばBoc基、Z-基、トリチル基、Nps基、またはBpoc基について実行可能なように、好ましくは加酸分解によって、アミド化後に除去される。
本発明の本質から、本発明に従ってペプチドに存在し得るアスパルチル側鎖およびグルタミル側鎖の保護は、特別な注意を払う価値があり、C末端α-カルボキシ基を残してω-カルボキシ基を選択的に保護またはマスクするための適切なカルボキシ保護基を必要とする。これは、例えば、ハロゲン化ベンジルでカルボキシル基を全体的にエステル化してベンジルエステルを生じさせ、続いてアセトン中においてLiOHでα-エステルの位置選択的開裂(Bryant, P. et al., 1959, J. Chem. Soc., p.3868ff)を行うことによって、またはエステル化の際に錯体形成によりα官能基をマスクするCu(II)塩の存在下で、ハロゲン化アルキルでω-カルボキシ基を選択的にエステル化することによって(Ledger, R., 1965, Austral. J. Chem. 18:1477ff)達成することができ、ω-カルボキシ基の脱保護もまた、Cu(II)触媒によって促進される(Prestidge, R., 1975, J. Org. Chem. 40:3287ff)。
本発明のもう一つの好ましい実施形態において、アミド化すべきペプチドまたはアミノ酸は、アミド化すべきC末端のα-カルボキシ基以外にカルボキシ基を含んでおらず、好ましくはグルタミル残基またはアスパルチル残基を含んでいない。
付随するω-カルボキシ基によるグルタミル残基またはアスパラギンン残基の生成が望ましく、且つ本発明によるペプチドまたはアミノ酸の全体的な合成ストラテジーにおいて考慮されているとすれば、本発明の更なる独立の目的は、当該アミノ酸またはペプチドの遊離α-カルボキシ基をアミド化するための方法を考案することであり、該方法は、第一の塩基の存在下、および更に少なくとも一つのペプチドカップリング添加剤のアンモニウム塩の存在下で、前記アミノ酸またはペプチドをペプチドカップリング試薬と反応させるステップを含んでなり、前記アンモニウム陽イオンは、プロトン化したアンモニア、プロトン化した一級アミンおよびプロトン化した二級アミンからなる群から選択され、前記アミノ酸またはペプチドの側鎖およびα-アミノ官能基は、個々のアスパルチル残基またはグルタミル残基のω-カルボキシ基以外は、酸に対して不安定でない保護基で保護され、また前記ω-カルボキシ基は、当該反応においてα-カルボキシ基と同時にアミド化される方法である。この第二の目的は、天然のアミノ酸アミド、即ち、アスパラギニルおよび/またはグルタミルを生じる、前記塩化合物としてアンモニアを使用するときに特に好ましい。
上記および以下の節で記載する、本発明の第一の目的に関連する本発明の好ましい実施形態の全ての技術的説明および記述は、本発明の斯かる第二の目的と明らかに適合しない限り、例えば当該ペプチドには如何なるアスパルチル残基またはグルタミル残基も完全に存在しないことを主張するのでない限り、この第二の目的にも同様に敷衍されるものである。
ペプチド合成のためのカップリング試薬は、当該技術において周知である(例えば、既出のBodanszkyを参照のこと)。カップリング試薬は、混合酸無水物(例えばT3P:プロパンホスホン酸無水物)、または活性化されたエステルもしくは酸ハロゲン化物(例えばICBF、イソブチル-クロロホルート)のような他のアシル化剤であってよく、或いは、それらはカルボジイミド、活性化されたベンゾトリアジン誘導体(DEPBT:3-(ジエトキシホスホリルオキシ)-l,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オン)、またはベンゾトリアゾールのウロニウムもしくはホスホニウム塩誘導体であってよい。本発明の一つの好ましい実施形態において、該カップリング試薬はカルボイジイミド以外のカップリング試薬である。
好ましい実施形態において、前記カップリング試薬は、ウロニウム塩、ホスホニウム塩からなる群から選択され、これらは本発明の方法において最良の合計収率、およびラセミ化に対する最良の保護を与えることが見出されている。
更に、より好ましくは、前記カップリング試薬は、前記α-カルボキシ基を活性化できるベンゾトリアゾールのウロニウム塩およびホスホニウム塩からなる群から選択され、また前記反応は塩基の存在下で行われる。このようなウロニウムまたはホスホニウムカップリング塩の適切かつ同様に好ましい例は、例えば、HBTU(0-(lH-ベンゾトリアゾール-l-イル-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート)、BOP(ベンゾトリアゾール-l-イル-オキシ-トリス-(ジメチルアミノ)-ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート)、PyBOP(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリピロリジノホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート)、PyAOP、HCTU(O-(lH-6-クロロベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート)、TCTU(O-lH-6-クロロベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム・テトラフルオロボレート)、HATU(O-(7-アザベンゾトリアゾール-l-イル)-l,1,3,3-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート)、TATU(O-(7-アザベンゾトリアゾール-l-イル)-l,1,3,3-テトラメチルウロニウム・テトラフルオロボレート)、TOTU(O-[シアノ(エトキシカルボニル)メチレンアミノ]-N,N,N',N-テトラメチルウロニウム・テトラフルオロボレート)、HAPyU(O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)オキシ-(ピロリジノウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート)である。
好ましくは、塩基または第一の塩基は、ペプチドもしくはアミノ酸またはアミノ酸誘導体のα-アミノ官能基を除き、その共役酸がpKa7.5〜15、より好ましくはpKa7.5〜10のpKa値を有する弱塩基であり、また該塩基は、好ましくは立体障害を受けた三級アミンである。このような更なる好ましい例は、ヒュニッヒ塩基(N,N-ジイソイプロピルエチルアミン)、N,N-ジアルキルアニリン、2,4,6-トリアルキルピリジン、またはアルキルが直鎖または分岐鎖のC1〜C4アルキルであるN-アルキルモルホリンであり、より好ましくは、N-メチルモルホリンまたはコリジン(2,4,6-トリメチルピリジン)であり、最も好ましくはコリジンである。上記および下記に記載する全ての好ましい実施形態は、このセクションで記載した第一の弱塩基試薬と組合せて作用する特に好ましいものである。
もう一つの好ましい実施形態において、カップリング試薬としてカルボジイミドを用いて実施され、特に三級アミンの存在下で実施される。より好ましくは、該カルボジイミドは、ジイソプロピルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドからなる群から選択され、最も好ましくは、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドである。しかし、技術的な理由で、カルボジイミドは合成プロセスの工業的スケールアップにはあまり適さない。好ましくは、カップリング試薬としてカルボジイミドを使用する反応は、前記アンモニウム塩以外の第二のカップリング添加剤の存在下で実施され、該第二の添加剤はプロトン付加されたもの、即ち、下記に与えられた定義に従う非イオン性のN-ヒドロキシベンゾトリアゾール、またはN-ヒドロキシベンゾトリアゾール誘導体である。
また、カップリング添加剤の使用、特にベンゾトリアゾール型カップリング添加剤の使用も知られている。従って、更に好ましいのは、前記カップリング試薬添加剤が活性化されたエステルを形成できる求核性ヒドロキシ化合物であり、更に好ましくは、Nがイミドである酸性の求核性N-ヒドロキシ官能基を有し、またはN-アシル置換もしくはN-アリール置換トリアゼノであり、最も好ましくは、前記カップリング添加剤はN-ヒドロキシ-ベンゾトリアゾール誘導体(1-ヒドロキシ-ベンゾトリアゾール誘導体)であるか、またはN-ヒドロキシベンゾトリアジン誘導体である。このようなカップリング添加剤であるN-ヒドロキシ化合物は、WO 94/07910およびEP-410 182に記載されている。その例は、例えばN-ヒドロキシスクシンイミド、N-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール、およびN-ヒドロキシベンゾトリアゾールである。N-ヒドロキシベンゾトリアジン誘導体が特に好ましく、最も好ましい実施形態において、前記カップリング試薬はヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジンである。
カップリング添加剤のアンモニウム塩化合物は既知であり、例えば米国特許第4,806,641号に記載されている。
更に、特に好ましい実施形態において、ウロニウム塩またはホスホニウム塩カップリング剤はウロニウム塩試薬、好ましくはHCTU、TCTUまたはHBTUであり、更に好ましくは、N-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-4-オキソ-l,2,3-ベンゾトリアジンのアンモニウム塩と組合せて反応に使用される。
本発明の内容において、HCTUおよびTCTUは、「ウロニウム塩試薬」の用語に包含されるものとして定義されるが、式Iのこれら化合物およびその類似体は、結晶構造分析によって、ウロニウム部分ではなくイソニトロソ部分を含むことが示されており(O. Marder, Y. Shvo, and F. Albericio "HCTU and TCTU: New Coupling Reagents: Development and Industrial Applications ", Poster, Presentation Gordon Conference February 2002)、ヘテロ環核上のN-アミジノ置換基は代わりにグアニジウム構造を生じることに留意すべきである。従って、式Iに従うこのような分類の化合物は、本発明によるウロニウム塩試薬のグアニジウム型サブクラスと称される:
Figure 0004908408
ここで、R1、R2、R3、R4の各々はアルキル、好ましくは独立にエチルまたはメチルであり、原子Aは、NまたはCであり、R5は、Hであるか、または好ましくは電子吸引性置換基、より好ましくはクロロであり、Xは錯陰イオン、好ましくはヘキサフルオロホスフェートイオンもしくはテトラフルオロボレートイオンである。
本発明の塩においてアンモニウム陽イオンが用いられるとき、該アンモニウム陽イオンはH 2 N + RlR2であり、R1、R2は独立にH、またはC1〜C10、好ましくはC1〜C5の単独の脂肪族炭化水素、または脂環式炭化水素であり、これらは任意に、アリール、アルコキシ、アラルコキシ、アルキルアリール、アリールオキシ、ヒドロキシ、またはハロゲンで更に置換されてよく、好ましくはN-へテロ芳香族部分を除く。好ましくは、R1およびR2は更に置換されず、上記で定義したアルキルである。更に好ましくは、R1はHであり、R2はメチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルであるか、R1およびR2が両者共にH即ち、該陽イオンはNM4 +であり、これが最も好ましい。
好ましくは、第一のステップの後の第二のステップにおいて、アミド化されたアミノ酸またはペプチドが単離され、第三のステップにおいて脱保護されて、遊離の側鎖およびα-アミノ官能基を生じ、好ましくは、アミド化されたアミノ酸またはペプチドは酸分解によって部分的または全体的に脱保護される。本発明の、それほど好ましくはないが一つの可能な実施形態では、アミノ酸をこの方法でアミド化して純粋なL-アミノ酸カルボキサミドを得、正常な切片縮合ペプチド合成スキームにおいて第二のペプチド断片と共に該アミノ酸を過剰に使用するために、マスクしたままの側鎖または保護基を適切に残す。この方法では、例えば固相合成から生じる更に高価なペプチドがアミド化により生じたラセミ化による不必要なロスから免れる一方、より安価に入手可能なアミノ酸アミドを、効率的なカップリングのために過剰に使用することができる。このような実施形態は、本発明の方法によるアミド化反応において、上記で述べたアンモニアまたは低級アルキルアミンを使用するために特に適している。
更なる好ましい実施形態において、本発明の保護されたペプチドは、樹脂の機能的リンカー部分への側鎖固定によって、従来の樹脂支持体に結合される。従って、当該C末端はアミド化のために遊離のまま残される。このような支持体は、CTC樹脂、Wang樹脂またはMerrifield樹脂のような、当該技術で普通に使用される如何なる樹脂であってもよい。このようにして、本発明の方法は、アミド化生成物の効率的な回収および脱保護を可能にする。
更に好ましいのは、第一の反応ステップ後の第二のステップにおいて、アミド化され保護されたアミノ酸(または好ましくはペプチド)は単離され、後続の第三のステップにおいて脱保護されて、遊離の側鎖およびα-アミノ官能基を生じ、好ましくは、酸分解により部分的にまたは全体的に脱保護されることである。
本発明の更なる実施形態においては、バイオ技術的に製造された遊離のα-カルボキシ基を有する保護されていないペプチドをアミド化する方法が考案され、該方法は、
a)前記ペプチドのコンカテマー融合タンパク質から、前記ペプチドを回収および単離し、該融合タンパク質は更に分散されたリンカー配列を含むステップと;
b)少なくとも前記保護されていないペプチドのα-アミノ官能基を、塩基に対して安定でない保護基で誘導体化し、好ましくは、個々のアミノ酸側鎖の求核性基を、塩基に対して安定でない保護基で保護するステップと;
c)好ましくは、水を用いた沈殿により、前記保護されたペプチドを回収するステップと;
d)先の節で記載した方法により、C末端カルボキシ基をアミド化するステップと;
e)好ましくは、該アミド化されたペプチドを単離するステップと;
f)側鎖およびα-アミノ官能基を脱保護するステップと
を含んでなるものである。
本発明のペプチドについて記載した上記全ての好ましい実施形態は、同様に、好ましくは抗菌性ペプチド、より好ましくは且つ最も好ましくは、ILRWPWWPWRRKおよび/または他のインドリシジン誘導体に対して、特に好ましく適用される。
<12量体ILRWPWWPWRRK−OHのBoc-保護>
ペプチドの保護は、生成物が凍結乾燥の代わりに沈殿によって回収されたことを除き、本質的には、公開された出願US2003/0219854 Alに記載された通りに実施された。当該Di-Boc保護されたILRWPWWPWRRK−OH(diBoc-MBI 11B7)(ESI-MS: m/z 1980)は、更に精製することなく、後続のアミド化において使用された。
Boc化は、アセトニトリル/1N NaOH/H2O中において、ジ-tert-ブチルジカルボネート(Boc2O)を使用して実施した。反応混合物を室温で混合し、次いでpHをpH4.6まで調節し、有機溶媒を減圧下で除去した。次いで、再度pHを2に調節した。水を添加し、形成された沈殿を単離する前に、該懸濁液を4℃まで冷却した。
<Boc-ILRWPWWPWRRK(Boc)-OHのC末端アミド化>
HCTU(209 mg、0.5 mmol)を、DMF(36ml)中におけるdiBoc-MBI 11B7(900 mg、0.455 mmol)、N-メチルモルホリン(150 μL、1.365 mmol)およびNH3/HOOBt(250 mg、1.365 mmol)の溶液に添加し、窒素雰囲気下において25℃で撹拌する。必要であれば、pHを、N-メチルモルホリンでpH 8.5(±0.5)に調節する。
次いで、DMFを減圧下で蒸発させる(水浴温度<50℃)。水を加え(90 mL)、単離の前に、懸濁液を4℃で少なくとも2時間維持する。個体を濾過し、該ケーキを水で洗浄する(25 mLで2回)。この粗製ペプチドを真空下で15時間乾燥する(温度<50℃)。白色粉末が得られ(910 mg)、これを更なる分析に付す。
<分析方法:ペプチドの完全な加水分解後の単一アミノ酸の誘導体化>
Figure 0004908408
6N HClでの処理を用いて、ペプチドを単一アミノ酸に加水分解する。Marfey et al.が記載したように(Marfey, P., Carlsberg Res. Commun., 49, (1984), 591)、この処理の間に、C末端のリジンアミドは対応するカルボン酸(Lys-OH)に変換される。おそらくはCysの場合を除き、このような完全な加水分解はアミノ酸のラセミ化を促進しない。手短かに言えば、該方法は、加水分解物中のアミノ酸の光学異性体をFDAA(l-フルオロ-2,4-ジニトロフェニル-5-L-アラニンアミド)で誘導体化するように工夫している。この単純な誘導体化方法は90分以内に完了する。
本発明において、該リジン誘導体は容易に分離し、逆相HPLCにより定量することができる。誘導体は〜3×104の吸収係数を有しており、340 nmのUVによりピコモルの感度で検出することができる。最初に、L-Lys-NH2およびD-Lys-NH2が加水分解および誘導体化された:変換率および合計収率(Conv. %)は、アミド化されたジアステレオマーの抽出物からのHPLC分離によって決定された。末端リジン-アミドにおけるL-コンフィギュレーションを保持する生成物が、Marfey et al.の方法によって同定され、エピ化していないL-Lys生成物 vs. D-Lys生成物の相対的過剰(%P)がHPLCにより決定された。本質的にはMarfey et al.に記載されたジアステレオマー分析のためのHPLCが開発され、良好な分離が得られた。
同じペプチドのアミド化について、カップリング試薬および添加剤の異なる組合せが試験された(表1)。比較のために、指示された場合には例外的に、本発明に従って考案されたカップリング添加剤のアンモニウム塩の変わりに、別途のカップリング添加剤と共にアンモニア水が用いられた。「SM」は、反応したBoc-ILRWPWWPWRRX(Boc)-OHの量を示している。
Figure 0004908408
共活性化試薬のアンモニウム塩の使用は、C末端アミノ酸のコンフィグレーションの保持を向上させる。
<Boc-ILRWPWWPWRRK(Boc)-NH 2 の脱保護>
lOOmg diBoc-ペプチドアミドの脱保護は、0.2 mlのトリフルオロ酢酸を添加した0.8 mlのDMF中において生じる。該混合物を室温で30分間撹拌する。次いで、脱保護されたペプチド-アミドを更に逆相HPLCにより精製し、最後に凍結乾燥する(ESI-MS: m/z 1779)。
図1は、本発明の実施例における反応プロセスを示す図である。

Claims (31)

  1. アミノ酸またはペプチドの遊離α-カルボキシ基をアミド化するための方法であって、前記アミノ酸またはペプチドを、ペプチドまたはアミノ酸のα-アミノ官能基を除いて第一の塩基の存在下に、および少なくとも一つのペプチドカップリング添加剤のアンモニウム塩の存在下に、非プロトン性有機溶媒中においてペプチドカップリング剤と反応させる第一のステップを含んでなり、前記アンモニウム塩のアンモニウム陽イオンはプロトン化したアンモニア、プロトン化した一級アミンおよびプロトン化した二級アミンからなる群から選択され、反応の際のpHは8〜9の範囲に制御され、また前記アミノ酸またはペプチドの側鎖およびα-アミノ官能基は、塩基に対して不安定でない保護基で保護される方法。
  2. アミノ酸またはペプチドの遊離α-カルボキシ基をアミド化するための方法であって、前記アミノ酸またはペプチドを、ペプチドまたはアミノ酸のα-アミノ官能基を除いて第一の塩基の存在下に、および少なくとも一つのペプチドカップリング添加剤のアンモニウム塩の存在下に、非プロトン性有機溶媒中においてペプチドカップリング剤と反応させるステップを含んでなり、前記アンモニウム塩のアンモニウム陽イオンはプロトン化したアンモニア、プロトン化した一級アミンおよびプロトン化した二級アミンからなる群から選択され、反応の際のpHは8〜9の範囲に制御され、また前記アミノ酸またはペプチドの側鎖およびα-アミノ官能基は、個々のアスパルチル残基またはグルタミル残基のω-カルボキシ基以外は、塩基に対して不安定でない保護基で保護され、また前記ω-カルボキシ基は当該反応においてα-カルボキシ基と同時にアミド化される方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法であって、前記第一の塩基は、その共役酸がpKa7.5〜15のpKa値を有する弱塩基であることを特徴とする方法。
  4. 請求項1または2に記載の方法であって、前記第一の塩基は、その共役酸がpKa7.5〜10のpKa値を有する弱塩基であることを特徴とする方法。
  5. 請求項3または4に記載の方法であって、前記弱塩基が、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、2,4,6−トリアルキルピリジン、またはN−アルキルモルホリンであることを特徴とする方法。
  6. 請求項3または4に記載の方法であって、前記弱塩基が、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、2,4,6−トリアルキルピリジン、またはアルキルが直鎖もしくは分岐鎖のC1〜C4アルキルであるN−アルキルモルホリンであることを特徴とする方法。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の方法であって、前記カップリングは、前記α-カルボキシ基を活性化できるベンゾトリアゾールのウロニウム塩およびホスホニウム塩からなる群から選択されることを特徴とする方法。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の方法であって、前記有機溶媒は極性の非プロトン性有機溶媒であることを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、前記溶媒が、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセタミド、ジクロロメタン、およびN,N−ジメチルホルムアミドからなる群から選択されることを特徴とする方法。
  10. 請求項8に記載の方法であって、前記溶媒がN,N−ジメチルホルムアミドであることを特徴とする方法。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の方法であって、前記カップリング試薬添加剤が、活性化型エステルを形成できる求核性N−ヒドロキシ化合物であることを特徴とする方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、前記カップリング試薬添加剤が、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール、およびN−ヒドロキシ-ベンゾトリアゾールからなる群から選択されることを特徴とする方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、前記カップリング試薬添加剤がヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジンであることを特徴とする方法。
  14. 請求項1〜13の何れか1項に記載の方法であって、前記pHが反応の際にpH8〜9の範囲であるように制御されることを特徴とする方法。
  15. 請求項1〜13の何れか1項に記載の方法であって、前記pHが反応の際にpH8.5に制御されることを特徴とする方法。
  16. 請求項1または2に記載の方法であって、前記方法は、カップリングとしてのカルボジイミドを用いて行われることを特徴とする方法。
  17. 請求項1または2に記載の方法であって、前記方法は、カップリングとしてのカルボジイミドを用いて第二のカップリング添加剤としてのプロトン付加されたN−ヒドロキシベンゾトリアゾールの存在下で行われることを特徴とする方法。
  18. 請求項7に記載の方法であって、前記ウロニウム塩またはホスホニウム塩カップリング試薬が、ウロニウム塩試薬であることを特徴とする方法。
  19. 請求項7に記載の方法であって、前記ウロニウム塩またはホスホニウム塩カップリングが、ウロニウム塩試薬であり、前記ウロニウム塩試薬は、HCTU、TCTUまたはHBTUであることを特徴とする方法。
  20. 請求項18または19に記載の方法であって、前記ウロニウム塩またはホスホニウム塩カップリングが、N−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジンのアンモニウム塩と組合せて反応に使用されることを特徴とする方法。
  21. 請求項1〜20の何れか1項に記載の方法であって、前記アンモニウム陽イオンがHRlR2であり、R1、R2はそれぞれ独立にH、またはC1〜C10の脂肪族または脂環式炭化水素であることを特徴とする方法。
  22. 請求項1〜20の何れか1項に記載の方法であって、前記アンモニウム陽イオンがHRlR2であり、R1、R2はそれぞれ独立にC1〜C5の脂肪族または脂環式炭化水素であることを特徴とする方法。
  23. 請求項21または22に記載の方法であって、前記R1がHで、R2がメチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルであるか、またはR1、R2がHであることを特徴とする方法。
  24. 請求項1〜23の何れか1項に記載の方法であって、前記第一の反応ステップ後の第二のステップにおいて、アミド化され保護されたアミノ酸またはペプチドが単離され、また第三のステップにおいて脱保護されて、遊離の側鎖およびα-アミノ官能基を生じることを特徴とする方法。
  25. 請求項1〜23の何れか1項に記載の方法であって、前記第一の反応ステップ後の第二のステップにおいて、アミド化され保護されたアミノ酸またはペプチドが単離され、また第三のステップにおいて脱保護されて、遊離の側鎖およびα-アミノ官能基を生じ、酸分解によって部分的または全体的に脱保護されることを特徴とする方法。
  26. ペプチドILRWPWWPWRRKの遊離のα-カルボキシ基をアミド化する方法であって、前記ILRWPWWPWRRKを、ペプチドまたはアミノ酸のα-アミノ官能基を除いて第一の塩基の存在下に、および更に少なくとも一つのペプチドカップリング添加剤のアンモニウム塩の存在下に、非プロトン性有機溶媒中においてペプチドカップリング試薬と反応させる第一のステップを含んでなり、前記アンモニウム塩のアンモニウム陽イオンは、プロトン化したアンモニア、プロトン化した一級アミンおよびプロトン化した二級アミンからなる群から選択され、反応の際のpHは8〜9の範囲に制御され、また前記ILRWPWWPWRRKの側鎖およびα-アミノ官能基は塩基に対して不安定でない保護基で保護される方法。
  27. 抗菌性ペプチドの遊離のα-カルボキシ基をアミド化する方法であって、前記ペプチドを、ペプチドまたはアミノ酸のα-アミノ官能基を除いて第一の塩基の存在下に、および更に少なくとも一つのペプチドカップリング添加剤のアンモニウム塩の存在下に、非プロトン性有機溶媒中においてペプチドカップリング剤と反応させる第一のステップを含んでなり、前記アンモニウム塩のアンモニウム陽イオンは、プロトン化したアンモニア、プロトン化した一級アミンおよびプロトン化した二級アミンからなる群から選択され、反応の際のpHは8〜9の範囲に制御され、また前記ペプチドの側鎖およびα-アミノ官能基は塩基に対して不安定でない保護基で保護される方法。
  28. 陽イオン性抗菌性ペプチドの遊離のα-カルボキシ基をアミド化する方法であって、前記ペプチドを、ペプチドまたはアミノ酸のα-アミノ官能基を除いて第一の塩基の存在下に、および更に少なくとも一つのペプチドカップリング添加剤のアンモニウム塩の存在下に、非プロトン性有機溶媒中においてペプチドカップリング剤と反応させる第一のステップを含んでなり、前記アンモニウム塩のアンモニウム陽イオンは、プロトン化したアンモニア、プロトン化した一級アミンおよびプロトン化した二級アミンからなる群から選択され、反応の際のpHは8〜9の範囲に制御され、また前記ペプチドの側鎖およびα-アミノ官能基は塩基に対して不安定でない保護基で保護される方法。
  29. 請求項26〜28のいずれか1項に記載の方法であって、前記第一の反応ステップ後の第二のステップにおいて、前記アミド化され保護されたILRWPWWPWRRKまたは抗菌性ペプチドが単離され、また第三のステップにおいて脱保護されて、遊離の側鎖およびα-アミノ官能基を生じることを特徴とする方法。
  30. 請求項26〜28のいずれか1項に記載の方法であって、前記第一の反応ステップ後の第二のステップにおいて、前記アミド化され保護された抗菌性の陽イオン性ペプチドが単離され、また第三のステップにおいて脱保護されて、遊離の側鎖およびα-アミノ官能基を生じることを特徴とする方法。
  31. 請求項29または30に記載の方法であって、前記アミド化され保護されたILRWPWWPWRRK、抗菌性ペプチド、または抗菌性の陽イオン性ペプチドが、第三のステップにおいて脱保護されて、遊離の側鎖およびα-アミノ官能基を生じ、酸分解によって部分的または全体的に脱保護されることを特徴とする方法。
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