JP4902873B2 - 棒鋼の製造方法 - Google Patents

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本発明は、条鋼表面のヘゲ疵の抑制方法に関する。
オーステナイト系耐熱鋼の条鋼は、高温強度に優れた材料である。この条鋼は、自動車用エンジン部品等に使用されている。
この条鋼の製造方法として、熱間圧延と伸線加工との組み合わせによる方法が知られている。この製造方法では、精錬、造塊、鍛伸、分塊圧延等の工程を経て、鋼片が得られる。この鋼片に熱間圧延が施される。通常は、タンデムに並べられた粗列圧延機、中間列圧延機及び仕上列圧延機による多段圧延が施される。この熱間圧延によって鋼片は徐々に細径化し且つ長尺化して、線状の母材が得られる。この母材は所定の長さに切断されて、又は必要に応じて更に矯正と切断とをされて、条鋼が得られる。
鍛伸及び分塊圧延された鋼片の表面を砥石研削することにより、鋼片の表面に割れが発生することがある。この表面の割れの発生を抑制する目的で、砥石研削直後に熱処理をする方法が、特開昭56−142819号公報に開示されている。また、鋼材の冷間切断により切断面に割れが発生することがある。この割れを抑制する方法として、切断時の温度制御をする方法及び切断面に砥石又はポンチで凹部を形成する方法が特開昭53−65251号公報に開示されている。
特開昭56−142819号公報 特開昭53−65251号公報
前述の母材から条鋼を得る工程では、矯正及び切断の他に、必要に応じて表面加工が行われる。表面加工がされた条鋼であっても、その外周表面に疵が発生することがある。この疵は、条鋼の表面層が剥がれた様な疵であり、ヘゲ疵と言われている。このヘゲ疵の深さは一般に0.1mmから0.3mm程度である。この疵が条鋼の品質を低下させる。自動車のエンジン部品のような用途によっては使用に支障を来す。
このヘゲ疵のある条鋼の流出を防止する方法として、この条鋼の表面のヘゲ疵を研削加工で取り除く方法がある。この方法では、研削加工の研削代が大きくなり、製品歩留まりが低下する。検査選別により取り除く方法でも、不良率が大きくなり、製品歩留まりが低下する。いずれの方法でも生産効率が低下する。
発明者らは、条鋼のヘゲ疵の発生原因を鋭意調査した。その結果、ヘゲ疵は、母材の亀甲疵が原因であることが判明した。亀甲疵は、亀の甲羅の形をした、幅のある密集割れ疵であり、数mmから十数mmの深さを有し、長手方向に一から二列又は研削表面全面に発生する。この母材の段階で亀甲疵を除去する方法でも製品歩留まりが低下する。
発明者らは、この母材の亀甲疵の発生原因を鋭意調査した。その結果、鍛片及び鋼片の砥石研削による熱亀裂が原因であることが判明した。この砥石研削は、鍛片の鍛伸による疵及び鋼片の圧延による疵の除去を目的にされている。鍛片及び鋼片には、研削機により、砥石が押し付けられて研削されている。この研削では発生する火花の色が白色を呈している。この火花の色より、鍛片及び鋼片の表面温度は1000℃以上の高温と推定される。常温の被削材が研削され、1000℃以上の高温になり、研削後に常温に急冷される。この温度変化により、オーステナイト系耐熱鋼の鍛片及び鋼片では、表面には熱亀裂が生じていた。この熱亀裂は、フェライト系高合金鋼及びマルテンサイト系高合金鋼の鋼片でも発生しうる。
本発明の目的は、安価で簡単なヘゲ疵抑制方法の提供にある。
本発明に係る条鋼の製造方法は、鋼塊を鍛伸して鍛片を得る工程と、鍛片を砥石研削する工程と、砥石研削された鍛片を圧延して鋼片を得る工程と、この鋼片を圧延して条鋼を得る工程とを備えている。鍛片を砥石研削する工程は、鍛片の研削される表面の温度上昇を抑えるため、その表面を水で濡らして砥石研削する工程である。
好ましくは、鍛片を砥石研削する工程では、鍛片への砥石の押し付け圧力は、0を超え4.0MPa以下である。
本発明に係る他の条鋼の製造方法は、鋼片を砥石研削する工程と、砥石研削された鋼片を圧延して条鋼を得る工程とを備えている。鋼片を砥石研削する工程は、鋼片の研削される表面を水で濡らして砥石研削する工程である。
好ましくは、鋼片を砥石研削する工程では、鋼片への砥石の押し付け圧力は、0を超え4.0MPa以下である。
本発明に係る条鋼の製造方法では、ヘゲ疵の原因となる鍛片及び鋼片の亀甲疵が低減されている。この条鋼の製造方法では、条鋼のヘゲ疵が低減されている。この製造方法は製造コストも安価である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る鋼片の製造方法が示されたフローチャートである。この図1の鋼片は、本発明に係る条鋼を製造するための中間製品である。
図2は、図1の中間製品の鋼片から条鋼を製造する方法が示されたフローチャートである。図1及び図2が参照されつつ、本発明に係る条鋼の製造方法が説明される。
精錬、造塊により、鋼塊2が得られる。この鋼塊2が加熱される。加熱された鋼塊2は鍛伸されて、断面が矩形にされた鍛片4が得られる。この鍛片4には、その表面に鍛伸により疵が発生する。大きな疵は後工程の圧延及び表面加工では除去できない。この鍛片4は、表面の疵を除去する目的で、冷却された後に砥石研削される。この砥石研削により鍛片4の表面の大きな疵が取り除かれる。
図3は、研削機6によりこの鍛片4の表面の砥石研削がされている様子が示された研削機6の正面図である。説明の便宜上、この図2の左右方向がY軸方向とされ、上下方向がZ方向とされる。図2に垂直な方向がX方向とされる。
この研削機6は、本体8、アーム10、砥石12、砥石カバー14、X軸方向送り装置18、Y軸方向送り装置20、ノズル22、治具24、Z軸方向送り装置26及びバランスウエイト28を備えている。アーム10はX軸方向送り装置18にX軸方向に移動可能に支持されている。アーム10の一端にはバランスウエート28が取り付けられている。アーム10の他端には砥石12が回転可能に支持されている。砥石カバー14は、砥石12の上方を覆ってアーム10に固定されている。X軸方向送り装置18は、本体8に回動可能に取り付けられている。アーム10にはZ軸方向送り装置26が軸着されている。このZ軸方向送り装置26により、アーム10及びX軸方向送り装置18は本体に対して回動させられる。本体8にはY方向に移動可能にY軸方向送り装置20が取り付けられている。本体にY軸方向送り装置20が取り付けられ、Y軸方向送り装置20にX軸方向送り装置18が取り付けられてもよい。この場合、アーム10は本体10に回動可能に取り付けられる。砥石12が、治具24に対して相対的にX方向及びY方向に移動可能であればよい。ノズル22には、アーム10又は砥石カバー14に固定される。ノズル22の吹き出し口は砥石が被研削材と当接する付近に向けられている。治具24はX軸方向送り装置18及びY軸方向送り装置20により砥石が移動可能な範囲の下方に配置されている。
この治具24に、鍛片4が固定される。鍛片4は被研削面がX軸方向及びY軸方向にほぼ平行になるように固定される。鍛片4は被研削面の長手方向がX軸方向になるように固定される。アーム10が図示しない油圧シリンダーで回動させられて、鍛片4の被研削面近傍に砥石24が位置させられる。
ノズル22の吹き出し口から、研削される前に被研削面に向けて水がかけられる。砥石12が図示しないモータにより回転させられる。アーム10が図示しない油圧シリンダーで回動させられて、鍛片4の被研削面に押し付けられる。水で濡らされた被研削面が研削される。研削による熱で水が蒸発することより、研削による発熱が抑制される。この発熱の抑制により、亀甲疵の発生が抑制される。
この砥石12は、0を超え4.0MPa以下の圧力で押し付けられる。この押し付け圧力は、被研削面の砥石が同時に研削する面積で砥石の押し付け力を割り算して求められる。砥石が同時に研削する面積は、砥石の回転方向に一度に研削される研削面の長さと砥石の回転軸に平行な砥石の幅との積算で求められる。この押し付け圧力が2.0MPa以上とされることにより、鍛片4の表面の疵が効率よく除去される。この観点から砥石12の押し付け圧力は2.5MPa以上が更に好ましい。4.0MPa以下の押し付け圧力とすることにより、亀甲疵が生じにくくできる。この観点から砥石24の押し付け圧力は3.0MPa以下が更に好ましい。
X軸方向送り装置18により、砥石12が鍛片4の被研削面をX方向に移動する。X軸方向で鍛片4の被研削面が一方の端から他方の端まで研削される。これにより鍛片4の被研削面は、所定幅で研削される。次に、砥石12がY軸方向送り装置20により所定幅移動する。鍛片4の未研削面を同様にしてX方向に他方の端から一方の端まで研削する。
被研削面にかけられる水の量は、研削による発熱で蒸発する量でよい。砥石の押し付け圧力を調整して研削加工による発熱が抑制されることにより、この水の量は、鍛片4の被研削面の表面が濡れる程度の量でよい。僅かな量の水で足りるため研削液を循環回収する装置を必要としない。ノズル22は、砥石が被研削材と当接する位置の真上近傍に位置させられている。水が噴出する位置が、研削される前の被研削面になる位置に、ノズル22の吹き出し口が配置されている。これにより、ノズル22から水を被研削面にかけながら研削することができる。僅かな量の水で被研削面を確実に濡らすことができる。
ノズル22は砥石12の研削送り向き前方に位置させることが望ましい。この研削機6の研削方向はX軸方向である。X軸方向の一方の端から他方の端まで研削し、次にY軸方向に被研削面を移動させて他方の端から一方の端まで研削する。このため、この研削機6では、砥石のX軸方向の一方の端側及び他方の端側の両側にノズル22が位置させられている。この研削機6は、X方向の一方の端へ向かって研削する時には、一方の端側に位置するノズル22から水が被研削面にかけられる。この研削機6は、X方向の他方の端へ向かって研削する時には、他方の端側に位置するノズル22から水が被研削面にかけられる。この研削機6では、砥石の研削向き前方の被研削面に水がかけられる。ここでは、砥石研削される直前に水をかけて、被研削面を濡らしながら研削しているが、予め、被研削面の全面を濡らしておいても良い。
図1に示すように、その表面を研削された鍛片4が加熱され、圧延されて、円柱形状の鋼片30が得られる。加熱されて圧延されることにより、鋼片30の表面に酸化皮膜が生じる。この鋼片30は、酸化皮膜を除去する目的で、その外周をピーリングされる。
ピーリングされた鋼片30は、目視検査で表面疵があれば、更に砥石研削される。この砥石研削でも、前述の鍛片4と同様に、鋼片30の表面に亀甲疵が生じ得る。鋼片30の研削面が水で濡らされる。鋼片30の水で濡らされた表面に回転させられた砥石12が押し付けられる。鋼片30はその表面が砥石研削される。水が蒸発することにより、研削による発熱が抑制されている。この発熱の抑制により、亀甲疵の発生が抑制されている。この研削砥石は、0を超え4.0MPa以下の圧力で押し付けられる。砥石の押し付け圧力は2.0MPa以上が好ましく、2.5MPa以上が更に好ましい。砥石の押し付け圧力は3.0MPa以下が更に好ましい。
図2に示すように、鋼片32は、熱間圧延に適した温度まで昇温される。加熱された鋼片32は更に圧延される。鋼片32には、粗列圧延が施される。粗列圧延により、鋼片32は細径化しかつ長尺化する。更に、粗列圧延後の鋼片32は、切断され所定長さの鋼片32が得られる。次に鋼片32は、中間列圧延が施される。さらに鋼片32には、仕上列圧延が施される。粗列圧延、中間列圧延及び仕上列圧延により、いわゆる多段圧延がなされる。この多段圧延により鋼片32が段階的に細径化し、かつ段階的に長尺化して、線状の母材34が得られる。この母材34は図示しないレーイング装置によりコイル状に巻き取られる。
コイル状に巻き取られた母材34は、熱間圧延により表面に酸化皮膜が発生する。シェービング・伸線工程では、図示しないシェービング装置で母材34がシェービングされる。具体的には、シェービング装置のダイスに母材34が通される。このダイスにより母材34の表皮が剥ぎ取られる。この母材34の酸化皮膜が除去される。この母材34は、更に所定の外径に伸線される。こうして線材36が得られる。
シェービング・伸線された線材36は硬化している。この硬化した伸線12は固溶化熱処理される。線材36は、所定の加熱及び冷却により軟化させられる。
軟化させられた線材36は屈曲した形状から直線形状に矯正される。直線形状に矯正された線材36は、所定の長さに切断されて、条鋼38が得られる。
得られた条鋼38は、その表面をセンタレス研削機で仕上げ研削される。仕上げ研削された条鋼38は、渦流探傷検査機で表面の疵の有無を検査される。
この実施形態では、鍛片4から鋼片30を得ているが、鋼塊2を分塊圧延して得られる角状鋼片から鋼片30を得てもよい。角状鋼片を圧延して得られた鋼片30の砥石研削についても、本発明は同様に適用できる。
本発明の製造方法では、鋼片32の製造工程において、砥石研削による亀甲疵の発生が抑制されている。この鋼片32から製造される条鋼38の表面には、所謂ヘゲ疵の発生が抑制されている。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実験1]
[実施例1]
オーステナイト系耐熱鋼(SUH35)からなる鋼塊を用意した。この鋼塊を、鍛伸工程で、断面が矩形の鍛片とした。この鍛片の研削加工される表面全面を水で濡らした状態で、研削機で研削した。砥石は油圧シリンダーにより鍛片の表面に押し付けられる。この鍛片の表面全面が研削される。表面のスケールが除去される。この鍛片の表面疵の有無が調べられる。この時の砥石の押し付け圧力は3MPaとした。研削された鍛片の表面の浸透探傷試験をして、亀甲疵の有無を検査した。この鍛片では亀甲疵が確認されなかった。
[比較例1]
実施例1と同様のオーステナイト系耐熱鋼(SUH35)からなる鋼塊を用意した。鍛伸工程後の研削工程で、この鍛片の表面を水で濡らすこと無しに、研削機でその表面を研削した。この時の砥石の押し付け圧力は4MPaとした。研削された鍛片の表面の浸透探傷試験をして、亀甲疵の有無を検査した。この鋼片では亀甲疵が研削された表面に亀甲疵の点在が確認された。
[ヘゲ疵評価]
実施例1及び比較例1の鍛片を圧延して鋼片を得た。この鋼片をピーリング、砥石研削した。鋼片の砥石研削では、この鋼片の表面を水で濡らすこと無しに、研削機でその表面を研削した。この時の砥石の押し付け圧力は4MPaとした。この鋼片を圧延、シェービング・伸線、固溶化熱処理、矯正・切断及びセンタレス研削して、それぞれ条鋼を得た。鍛片から条鋼までの製造条件は同じである。得られた条鋼は渦流探傷試験機により、表面の疵の有無が検査された。
実施例1の条鋼では、ヘゲ疵が確認されず圧延からセンタレス研削までの歩留が91%であった。これに対し、比較例1の条鋼では、ヘゲ疵が確認され圧延からセンタレス研削までの歩留まりが40%であった。
[実験2]
[実施例2]
実施例1と同様のオーステナイト系耐熱鋼(SUH35)からなる鋼塊を用意した。鍛伸工程後の研削工程で、この鍛片の表面を水で濡らすこと無しに、研削機でその表面を研削した。この時の砥石の押し付け圧力は4MPaとした。 この鍛片を圧延して鋼片を得た。この鋼片をピーリング及び砥石研削した。鋼片の砥石研削では、表面を水で濡らした状態で、研削機でその表面を研削した。この時の砥石の押し付け圧力は3MPaとした。
[ヘゲ疵評価]
実施例2の鋼片を圧延、シェービング・伸線、固溶化熱処理、矯正・切断及びセンタレス研削して、条鋼を得た。鋼片の砥石研削工程の他は比較例1の製造条件と同じである。得られた条鋼は渦流探傷試験機により、表面の疵の有無が検査された。前述のように、比較例1の条鋼では、57%の条鋼にはヘゲ疵が確認された。これに対して、実施例2の条鋼では、100%の条鋼にヘゲ疵が確認されなかった。
[実験3]
[実施例3]
オーステナイト系耐熱鋼(SUH35)からなる鋼塊を用意した。この鋼塊を、分塊圧延して角状鋼片を得た。この角状鋼片を圧延して鋼片を得た。この鋼片をピーリング及び砥石研削した。鋼片の砥石研削では、表面を水で濡らした状態で、研削機でその表面を研削した。この時の砥石の押し付け圧力は3MPaとした。
[比較例2]
実施例3と同様のオーステナイト系耐熱鋼(SUH35)からなる鋼塊から得られた鋼片を用意した。この鋼片をピーリング及び砥石研削した。この鋼片の表面を水で濡らすこと無しに、研削機でその表面を研削した。この時の砥石の押し付け圧力は4MPaとした。
[ヘゲ疵評価]
実施例3及び比較例2の鋼片を圧延、シェービング・伸線、固溶化熱処理、矯正・切断及びセンタレス研削して、それぞれ条鋼を得た。鋼片から条鋼までの製造条件は同じである。得られた条鋼は渦流探傷試験機により、表面の疵の有無が検査された。
実施例3の条鋼では、100%の条鋼にヘゲ疵が確認されなかった。これに対し、比較例2の条鋼では、57%の条鋼にはヘゲ疵が確認された。
このヘゲ疵評価に示されるように、実施例の製造方法では、比較例の製造方法に比べて、ヘゲ疵が減少していることが明らかである。ここでは、鍛片の砥石研削と鋼片の砥石研削とでのそれぞれの効果を評価したが、両方の工程で水に濡らした状態で砥石研削すれば更によい結果が得られることはこの評価結果からも明らかである。
本発明は、砥石研削による熱亀裂が発生しやすい合金鋼に適用されうる。オーステナイト系高合金鋼、フェライト系高合金鋼及びマルテンサイト系高合金鋼に適用されうる。
図1は、本発明の実施形態に係る鋼片の製造方法が示されたフローチャートである。 図2は、本発明に係る条鋼の製造方法が示されたフローチャートである。 図3は、研削機により鋼片の表面の疵取研削がされている様子が示された研削機の正面図である。
符号の説明
2・・・鋼塊
4・・・鍛片
6・・・研削機
8・・・本体
10・・・アーム
12・・・砥石
14・・・砥石カバー
18・・・X軸方向送り装置
20・・・Y軸方向送り装置
22・・・ノズル
24・・・治具
26・・・Z軸方向送り装置
28・・・バランスウエイト
30・・・鋼片
32・・・鋼片
34・・・母材
36・・・線材
38・・・条鋼

Claims (4)

  1. 鋼塊を鍛伸して鍛片を得る工程と、
    鍛片を砥石研削する工程と、
    砥石研削された鍛片を圧延して鋼片を得る工程と、
    この鋼片を圧延して条鋼を得る工程とを備えており、
    鍛片を砥石研削する工程が、鍛片の研削される表面を水で濡らして砥石研削する工程である条鋼の製造方法。
  2. 鍛片を砥石研削する工程では、鍛片への砥石の押し付け圧力が、0を超え4.0MPa以下である請求項1に記載の条鋼の製造方法。
  3. 鋼片を砥石研削する工程と、
    砥石研削された鋼片を圧延して条鋼を得る工程とを備えており、
    鋼片を砥石研削する工程が、鋼片の研削される表面を水で濡らして砥石研削する工程である条鋼の製造方法。
  4. 鋼片を砥石研削する工程では、鋼片への砥石の押し付け圧力が、0を超え4.0MPa以下である請求項3に記載の条鋼の製造方法。
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