JP4902296B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、自動製氷装置を備えた冷蔵庫に関するものである。
近年、利便性が良い為、冷蔵庫に自動製氷装置が備えられるようになってきている。この種の冷蔵庫の給水パイプの凍結防止方法の従来例としては、例えば、特許文献1に示されるように、氷結防止ヒータの出力を室温により、30%から50%に変化させるものや、例えば、特許文献2に示されるように、製氷皿の上面に冷気を供給する冷気通路の入口にその冷気通路を開閉するダンパを設け、製氷中以外はダンパを閉にして製氷皿への冷気供給を停止するとともに、給水管ヒータへの電力供給を停止するものや、例えば、特許文献3に示されるように、冷蔵室温センサの検出値により、凍結防止ヒータへの通電を停止するもの等が知られている。
特開平5−340655号公報 特開2003−56966号公報 特許第3486265号公報
近年の冷蔵庫は、その使い勝手から複数の区画された室、例えば野菜室や冷蔵室等にて形成される冷蔵温度室と、製氷皿を有する製氷室や冷凍室等にて形成される冷凍温度室とを有し、且つ、前記冷蔵温度室や冷凍温度室と区画して形成された冷却器を設置した冷却室にて生成した冷気を送風機により送風して、前記冷蔵温度室と冷凍温度室とに分流循環させて該冷蔵庫内を所定の温度に冷却するものが一般化されている。
特許文献3には、冷凍温度室や製氷皿を冷却するために、別途冷却室にて生成した冷気を供給して、冷凍温度室1や製氷皿3を製氷促進可能な氷点以下の所定温度に保持する例である。製氷皿に供給する水を入れた給水タンクは冷蔵室に設けられている。
給水パイプの先端部であり、冷凍温度室内に露出している部分は、冷凍温度室や製氷皿を冷却するための上述した冷気に晒されているので、冷蔵室サーミスタの温度がある一定温度TRより高い時でも、給水パイプの先端部は氷点以下の低温度である冷凍温度室内に晒されている。
従って、給水パイプの先端部に給水タンクからの水が残っていると、その水が凍結する恐れが生じる。換言すれば、給水パイプの温度に直接的に影響する冷凍温度室内の温度や、冷気の通路構成や、製氷皿周辺に供給される冷気の風量あるいは風速等の複数の冷却因子により、給水パイプの凍結が左右される恐れが生じる。
更に、冷凍温度室内の温度は、冷蔵庫の冷凍サイクルを構成する圧縮機の運転状態、例えば、高出力運転時と低出力運転時、若しくは、運転停止時等の条件により変化することは、当業者の良く知る所である。
また、給水パイプを通して製氷皿に給水した後の給水パイプ先端部には、給水された水自身の表面張力によって、水滴が残ることがあることは、当業者の良く知る所である。
従って、水滴が残った給水パイプの先端部が、氷点以下の低温度中に晒されると、水滴が凍結し、その凍結した水滴が核となって、次第に大きな氷塊となり給水パイプ内を塞ぐ恐れが生じる。
そして、給水パイプ内が一旦凍結により塞がれてしてしまうと、その凍結を解除するためには、凍結防止ヒータの必要加熱容量が増加するので、省エネルギーの上で不利となる。
また、特許文献3では、凍結防止ヒータの通電制御を、凍結防止ヒータから離れた冷蔵温度室内に設置した冷蔵室サーミスタを用いて行っているため、つまり、給水パイプの温度には間接的にしか影響しない冷蔵室サーミスタにより行なっているので、凍結防止ヒータの温度変動幅が大きくなる恐れがあった。
また一方、近年の自動製氷機付き冷蔵庫に於いては、給水パイプ等の清掃性容易化のために、給水パイプを冷蔵庫の利用者が手軽に取り外し、取り付けできる構造が要求され始めている。
例えば、図7に示すように、冷蔵温度室21と製氷室22とを区画する仕切り23内に設けた給水パイプ26を利用者が手軽に取り外して、水洗い等の清掃ができるように、給水パイプ26を冷蔵庫から手軽に取り外し、取り付けできる構造が考えられる。
このような構成では、給水パイプ26と、給水パイプ26に水を給水する給水ポンプ25とは結合することが出来ない。換言すれば、給水パイプ26の入口26b部と給水ポンプ25の吐出口25aとの間には、前述した取り付け取り外しに必要な隙間δ1を設ける必要が生じる。
図7の隙間δ1を有していると、送風機30により送風され、冷気吐出口29より吐出された冷気は、給水パイプ26の先端部26aから侵入して、給水パイプ26内を上昇して入口26bから冷蔵温度室21内へ循環するので、給水パイプ26がより冷却され凍結する恐れが生じる。このように、冷気の通路構成も給水パイプを冷却する冷却因子となりうる。
以上により、上述した給水パイプの凍結を防止する為には、上述した給水パイプの温度に直接的に影響を及ぼす冷却因子を考慮した給水パイプヒータの制御が必要であるが、前述した特許文献には、いずれもその具体的対処方法の提示が無い。
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものである。その目的とする所は、給水パイプの凍結防止を図ると共に、凍結防止ヒータの温度変動幅を小さくして、庫内への熱負荷侵入の少ない、省エネルギーの上で有利な冷蔵庫を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明の冷蔵庫は、冷凍温度室に設置された製氷皿と、該製氷皿に水を供給する給水パイプと、該給水パイプを加温する給水パイプヒータと、冷却器により冷却された冷気を前記冷凍温度室に導く冷気通路と、前記冷凍温度室よりも室内温度が高い冷蔵温度室と、前記冷気通路に設けられ前記冷凍温度室と前記冷蔵温度室とに供給される冷気の量を調節するダンパと、前記冷気通路に設けられ前記冷凍温度室に冷気を送風して循環させる送風機と、を有し、前記送風機が停止状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室及び前記冷凍温度室への冷気の供給を停止した状態の場合、前記給水パイプヒータを第一の通電率として、前記送風機が運転状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室及び前記冷凍温度室への冷気を供給する場合、前記給水パイプヒータを第二の通電率として、前記送風機が運転状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室への冷気の供給を停止して前記冷凍温度室への冷気を供給する状態の場合、前記給水パイプヒータを第三の通電率として、前記第一の通電率よりも前記第二の通電率が大きく、前記第二の通電率よりも前記第三の通電率を大きくして、前記給水パイプの温度変動幅が小さくなるように制御するものとした。
また、前記給水パイプヒータが第三の通電率、前記送風機が運転状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室への冷気の供給を停止して前記冷凍温度室への冷気を供給する状態の運転が設定時間以上となった場合、前記給水パイプヒータは前記第三の通電率よりも大きい第四の通電率となるように制御するものとした。
また、前記給水パイプヒータが第三の通電率、前記送風機が運転状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室への冷気の供給を停止して前記冷凍温度室への冷気を供給する状態の運転で該冷凍温度室が設定温度以下となった場合、前記給水パイプヒータは前記第三の通電率よりも大きい第四の通電率となるように制御するものとした。
また、冷凍温度室に設置された製氷皿と、該製氷皿に水を供給する給水パイプと、該給水パイプを加温する給水パイプヒータと、冷却器により冷却された冷気を前記冷凍温度室に導く冷気通路と、前記冷凍温度室よりも室内温度が高い冷蔵温度室と、前記冷気通路に設けられ前記冷凍温度室と前記冷蔵温度室とに供給される冷気の量を調節するダンパと、前記冷気通路に設けられ前記冷凍温度室に冷気を送風して循環させる送風機と、を有し、前記送風機が運転状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室への冷気の供給を停止して前記冷凍温度室への冷気を供給する状態の場合、前記給水パイプヒータを第四の通電率として、前記送風機が停止状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室及び前記冷凍温度室への冷気の供給を停止した状態の場合、前記給水パイプヒータを前記第四の通電率よりも小さい第五の通電率として、設定時間以上となった場合、前記給水パイプヒータは前記第五の通電率よりも小さい第六の通電率として前記給水パイプの温度変動幅が小さくなるように制御するものとした。
上述したように本発明は、冷却された室に露出する給水パイプの凍結防止を図れると共に、給水パイプを加熱する凍結防止ヒータの温度変動幅を小さくすることが出来る。また、庫内への熱負荷侵入の少ない、省エネルギーに有利な冷蔵庫を提供できる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施例における冷蔵庫本体の扉を除いて正面から見た説明図であり、図2は図1におけるA−A線の要部断面図である。
図1及び図2に於いて、冷蔵庫本体40内には複数の区画された室が設けてあり、該室を使用頻度の多い順に、上から順に配置することにより、冷蔵庫の使い勝手が良くなるように構成してある。
例えば、上から順に、冷蔵室44、冷凍温度室43、野菜室45を設けた構成が図に示してある。冷凍温度室43は、例えば、マイナス10℃〜マイナス40℃程度の冷凍温度に保持する製氷室41と冷凍室42とに区画してあり、冷蔵室44と野菜室45は、例えば、0℃〜10℃程度の冷蔵温度室46として使用できるように区画してある。
各室の開口前面には、図2には開口を開閉可能に閉塞する扉41a、42a、44a、45aを設けてある。
図2に示すように、冷却器49を設けた冷却室50にて生成した冷気を送風循環できるように設けられた送風機51は、冷蔵庫の製造コスト低減のために、前述した冷凍温度室43および冷蔵温度室46を一個の送風機51により冷却出来るような冷気通路内に設けられている。
除霜手段48は、冷却器49の下方に設けられていて、輻射熱を冷却器49に与え冷却器49に付着した霜を除去する。冷却器49や凝縮器(図示せず)等にて冷凍サイクルを構成する圧縮機47は、冷蔵庫の運転制御を行なう制御装置57により制御される。
制御装置57は、給水パイプ123の温度を加熱する給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を制御する機能を有している。この制御について詳細は後述するが、給水パイプ123の温度に直接的に影響を及ぼす複数の冷却因子のうち、例えば、送風機51の運転状態と電動ダンパ54の開閉状態を考慮して給水パイプヒータ124の制御を行なう。
冷凍温度室43内の温度を検出する庫内温度センサ61は、出力を制御装置57に送り、その庫内温度センサ61の検出値によって、後述するように、圧縮機47や送風機51の運転を制御するのに用いられる。
冷蔵室44内の温度を検出する庫内温度センサ62と、野菜室45内の温度を検出する庫内温度センサ63は、それぞれ出力を制御装置57に送り、それらの庫内温度センサ62、63の検出値によって、後述するように、電動ダンパ54の開閉を制御するのに用いられる。
冷蔵室44内には、製氷皿112に水を送る為の給水タンク121、給水ポンプ122が設けてある。また、製氷室41内には、製氷皿112を有する自動製氷機111が設けてある。
給水ポンプ122からの水を製氷皿112に給水する給水パイプ123は、その給水パイプ123の先端部123aは製氷室41内に露出するように設けてある。
給水パイプ123及びその先端部123aが凍結しないように、給水パイプ123及びその先端部123aを加熱する給水パイプヒータ124が設けてある。給水パイプヒータ124に印加する電圧は後述するようにその通電率を可変できる。
離氷処理時に製氷皿112を駆動する駆動モータ113は、貯氷容器115内の貯氷量を検知する貯氷量検知センサ114をも駆動する。パッキング125は、給水パイプ先端部123aを仕切部材55に位置決めして隙間を封止する。
ここで、本実施例における冷蔵庫の冷却動作について、図1と図2を用いて説明する。
先ず、冷却器49により生成された冷気は、送風機51の運転により、冷却室50から冷凍用冷気ダクト52内に送風される。そして、冷凍用冷気ダクト52内に送風された冷気の一部は、製氷皿112の製氷を促進する為に設けられた複数の吐出口41dや冷凍室42を冷却する為に設けられた複数の吐出口42dから冷凍温度室43内に吐出され、冷凍温度室43内を所定の温度に冷却したのち、戻り口43eより冷却室50に戻る。
そして、冷凍用冷気ダクト52内に送風された冷気の一部は、冷蔵用冷気ダクト53に分流されて、電動ダンパ54を通って冷蔵用冷気通路44cに送風される。このとき、電動ダンパ54は制御装置57の出力により、冷蔵用冷気ダクト53の開口量を変えて、冷気通過量を制御する。
冷蔵用冷気通路44c内に送風された冷気の一部は、複数の吐出口44dより冷蔵室44内に吐出され、冷蔵室44内を所定の温度に冷却したのち、冷凍温度室43と冷蔵室44とを区画する仕切部材55に設けられた吸込口44e、冷凍温度室43背部に設けられた冷気通路44f、戻り口44gを経て冷却室50に戻る。
冷蔵用冷気通路44c内に送風された冷気の一部は、図1に示すように、野菜用冷気通路45cに分流され、冷凍温度室43背部に設けられた冷気通路45eを経て、吐出口45dより野菜室45内に吐出される。野菜室45に供給された冷気は、野菜室45内を所定の温度に冷却したのち、冷凍温度室43と野菜室45とを区画する仕切部材56に設けられた吸込口45f、戻り口45gを経て冷却室50に戻る。
冷却運転を制御する一例としては、例えば、冷凍温度室43内の温度を検出する庫内温度センサ61の検出値によって、制御装置57が、圧縮機47と送風機51との運転制御を行なうことにより、冷凍温度室43内の温度を所定の温度に冷却する。
また、例えば、冷蔵温度室46内の温度を検出する庫内温度センサ62、63の検出値によって、制御装置57が、電動ダンパ54の開閉を制御して、冷気通過量を制御することにより、冷蔵温度室46内の温度を所定の温度に冷却する。
而して、冷蔵庫の冷却運転が開始されて送風機51が運転すると、前述したように、製氷室41内に露出するようにして設けられた給水パイプ123及び給水パイプの先端部123aは、前述した吐出口41dより吐出された冷気により冷却されて、冷凍温度室43の温度、例えば、マイナス10℃〜マイナス40℃程度になる。つまり、水が凍結する温度以下に冷却されるので、給水パイプ123及び給水パイプの先端部123aは凍結する恐れが生じる。
しかも、送風機51の運転期間中に於いて、図2に示す電動ダンパ54が閉状態になると、冷蔵用冷気ダクト53が塞がれて冷蔵用冷気通路44c内に流れるべき冷気が止められるので、冷凍用冷気ダクト52内の内圧が高くなり、その結果として、吐出口41dより吐出される冷気量が増加する。
従って、給水パイプの先端部123aは、より低温度となり、給水パイプ123及び給水パイプの先端部123aが凍結する恐れが更に強まる。
換言すれば、給水パイプ123や給水パイプの先端部123aの温度に影響を与える冷気の風量や風速、つまり送風機51の運転状態や電動ダンパ54の開閉状態、又は冷凍温度室43の温度だけでなく、冷気の通路構成或いは不図示の冷凍サイクルを構成する圧縮機47の運転状態等の冷却因子によって、給水パイプ123及び給水パイプの先端部123aが凍結する恐れが生じる。
本実施例に於いては、後述するように、前述の複数の冷却因子によって、給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を可変にすることにより、給水パイプ123及び給水パイプの先端部123aの凍結防止を図れるように構成してある。
図3は、前述した複数の冷却因子の内、例えば、送風機51と電動ダンパ54とによって、給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を制御する制御例の説明図であり、発明者らの実験やシミュレーション等により得られたものである。なお、前述した図1及び図2と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図3に於いて、波形Mは、送風機51の運転停止状態を、縦軸の運転(ON)、停止(OFF)と横軸の経過時間で表示している。波形Nは電動ダンパ54の開閉状態を、縦軸の開、閉と横軸の経過時間で表示している。
点線Q、実線の波形Rは給水パイプヒータに印加する電圧の通電率を縦軸に、経過時間を横軸に表示しており、点線Qは比較例としての従来例のものであり、実線の波形Rは本実施例のものである。
そして、波形S、W、Uは、給水パイプ先端部123aの温度を縦軸に、経過時間を横軸に表示している。
なお、上記波形や点線間の関係が簡明なように、横軸の経過時間は各波形や直線とも同一単位にて表示している。
先ず、二点鎖線の波形Uについて説明する。波形Uは給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を零とした場合の給水パイプ先端部123aの温度を表示している。
図3に示す経過時間t11時点で、波形Mで示すように送風機51が停止(OFF)をすると、給水パイプ先端部123aに冷気を吹き付けていた送風が停止する。すると給水パイプ先端部123aの温度は上昇し始める。
そして、送風機51の停止(OFF)期間中は、例えば、図のt11からt12の間(図のB区間)は給水パイプ先端部123aの温度は部分波形U1に示すように、マイナスk13からマイナスk11(k11<k13)まで上昇する。
そして、経過時間がt12になると波形Mで示すように送風機51が運転(ON)し、同時に、波形Nで示すように電動ダンパ54が開となるので、給水パイプ先端部123aに送風機51により送風された冷風があたるので、給水パイプ先端部123aの温度が下がり始める。そして、送風機51が運転(ON)状態で、電動ダンパ54が開状態の間(図のC区間)は給水パイプ先端部123aの温度は部分波形U2に示すように、マイナスk11からマイナスk12(k11<k12)まで降下する。
経過時間がt13になると送風機51が運転(ON)状態のままで、波形Nで示すように電動ダンパ54が閉となるので、給水パイプ先端部123aにあたる冷風量が前述したC区間より多くなる。従って、送風機51が運転(ON)状態で、電動ダンパ54が閉状態の間(図のD区間)は給水パイプ先端部123aの温度は部分波形U3に示すように、前述した部分波形U2より降下度が大きくなり、温度がマイナスk12からマイナスk13(k12<k13)まで降下する。
そして、経過時間がt14になると波形Mで示すように送風機51が停止(OFF)するので、前述した部分波形U1に示すように上昇し、以後上述した動作を繰り返す。
つまり、給水パイプ先端部123aは、冷却因子の一つである送風機51の運転停止状態によりその温度が変化し、例えば、部分波形U1に示すような温度差(マイナスk11からマイナスk13までの温度差)が生じ、また、他の冷却因子の一つである電動ダンパ54の開、閉状態によりその温度が変化し、例えば、部分波形U3にしめすような温度差(マイナスk12からマイナスk13までの温度差)が生じる。
そして、上記温度、マイナスk11からマイナスk13までの温度は、例えば、氷点温度以下のマイナス10℃〜マイナス40℃程度の冷凍温度であるため、給水パイプ先端部123aは、例えば、給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を零とすると上述した波形Uのように凍結する恐れが生じる。
次に、点線の波形Sについて説明する。波形Sは給水パイプ先端部123aの凍結を防止するために、従来例として表示したものである。給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率をほぼ一定にして、例えば、水の凍結範囲まで温度が降下しないように、予め実験やシミュレーション等により得られた通電率rx1(図3の点線Q)にして加熱した場合の給水パイプ先端部123aの温度を示す。
点線の波形Sは、最低温度点、例えばS4点の温度k21が、水の凍結しない温度となるように、給水パイプヒータ124により加熱した場合の給水パイプ先端部123aの温度を示す。
しかし、従来の給水パイプヒータの発熱量はほぼ一定であり、例えば点線Qに示すような一定した通電率、若しくは一定した定格容量の加熱器であったため、波形Uは、前述した波形Uの温度差と同様な温度差が生じてしまう。
つまり、冷却因子の一つである送風機51の運転停止状態によって、部分波形U1と同様な温度差が生じる部分波形S1が生じる。また、他の冷却因子の一つである電動ダンパ54の開、閉状態によって、部分波形U2、U3と同様な温度差が生じる部分波形S2、S3のような温度差が生じてしまう。
この温度差がプラスk21からプラスk24と大きな変動幅となってしまうため、その高温部においては、給水パイプ先端部123aの温度が、冷蔵庫の熱負荷となってしまう恐れが生じる。
そこで、本実施例では、後述する実線の波形Wに示すように、給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を、給水パイプの温度に直接的に影響を及ぼす複数の冷却因子の検出値若しくは検出状態によって可変制御することによって、給水パイプ123及び給水パイプ先端部123aを凍結しない温度に保持すると共に、その温度変動幅を小さくするものである。
以下、実線の波形Wについて説明する。先ず、図のB区間(t11からt12の間。若しくはt14からt15の間)に於いては、複数の冷却因子の一つである送風機51が停止しているために、給水パイプ先端部123aに冷風が吹き付けることが無いので、冷凍温度室内にあっても給水パイプ先端部123aが凍結しない小さい通電率r12、例えば、20%程度にして、部分波形W1に示すように温度上昇を抑えるようにする。
そして、C区間(t12からt13の間。若しくはt15からt16の間)に於いては、冷却因子の一つである送風機51が運転して、給水パイプ先端部123aに冷風が吹き付けるために、冷凍温度室に在ることによる温度降下に加えて、冷風による温度降下が発生するので、温度降下を防止できる加熱量、つまり、冷熱負荷にほぼ見合う程度の加熱量、を発揮でき、しかも、あまり大きくない通電率r13、例えば、50%程度にして、部分波形W2に示すように、その温度変化を抑えるようにする。
そして、D区間(t13からt14の間。若しくはt16からt17の間)に於いては、冷却因子の一つである送風機51が運転しており、且つ、他の冷却因子の一つである電動ダンパ54が閉状態である為に、給水パイプ先端部123aに吹き付ける冷風量が前述したC区間より多くなり、給水パイプ先端部123aがより冷却される。そのため、その大きくなった冷熱負荷による温度降下を抑えるように、大きな通電率r14、例えば、80%程度にして、部分波形W3に示すように温度降下を抑えるようにする。
なお、上記部分波形W1やW2、W3の温度変化程度は、冷蔵庫についての実験やシミュレーション等により、給水パイプヒータ124へ印加する電圧の通電率r12、r13、r14を適切に選定する。これにより、波形W全体の温度変動幅(k22〜k21)を極力小さく出来る。
図4は本実施例における給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率の制御例を説明する説明図である。図3にて前述した通電率r12、r13、r14、或いは図5にて後述する通電率r11、r12、r13、r14、r15等をデューティ制御する場合の一例である。
図4に於いて、縦軸は印加電圧の有(ON)、無(OFF)であり、横軸は経過時間を表している。例えば、ピッチT1を10秒として、通電率r12を20%と仮定すると、[r12=(20)=(T2/T1)*100]として、つまり[T2=2]秒のみに印加電圧を負荷することにより、給水パイプヒータ124の発熱量を定格発熱量の20%とするものである。
図6にパイプヒータ124の通電率を変える回路図の一例を示す。図6に示す回路では、パイプヒータ124と直列に接続するスイッチング素子126が設けられている。スイッチング素子126はパイプヒータドライバ127からの駆動信号によりオン・オフする。
制御装置57は、パイプヒータドライバ127に制御信号を送って、スイッチング素子126をオン・オフするとともに、単位時間当たりに通電する割合、すなわち通電率を変えるようにオンする時間を変えるようにパイプヒータドライバ127に制御信号を送る。
パイプヒータドライバ127は、制御装置57からの制御信号に基づき、スイッチング素子126のオン・オフする駆動信号を生成してスイッチング素子126に送る。尚、本実施例ではパイプヒータ124の通電状態を変えるのにスイッチング素子を用いた例で説明したが、同様のオン・オフ機能を実現する複数の素子からなる回路によって実現するようにしてもよいことは言うまでも無い。
また、本実施例では、図6に一例を示したように、製氷室41への冷気の供給条件に合わせてパイプヒータ124への通電率を変えてパイプヒータ124の加熱量を制御したが、通電率ではなく、例えば、電圧を変えてパイプヒータ124の加熱量を変えるようにしてもよい。この場合は、図6においてスイッチング素子126を用いるのではなく、パイプヒータ124にかかる電圧を変えるような回路とすることによって可能となる。
このように、上述した給水パイプヒータ124の容量を、予め設定した、例えば2Wから10W程度の、ある一定の容量を持つヒータ線で設定できる。本実施例では、その時々に給水パイプヒータ124が必要とする発熱量を、上述した通電率に合せて、(T2/T1)の割合で、容易に変化することができる。
以上のように本実施例は、給水パイプ123及び給水パイプの先端部123aの温度に直接的に影響を及ぼす複数の冷却因子を検出し、該検出値若しくは検出状態によって、給水パイプ123及び給水パイプの先端部123aを加熱する給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を可変にすることにより、給水パイプ123及び給水パイプの先端部123aの温度を、水の凍結しない温度とするようにしたものである。そのため、冷却された室に露出する給水パイプの凍結防止を図れる冷蔵庫を提供できる。
また、冷却因子による、給水パイプ123及び給水パイプの先端部123aの冷却強さ程度に応じて、給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を可変にする。これにより、給水パイプ123及び給水パイプの先端部の温度変動幅を小さくすることが出来るので、庫内への熱負荷侵入の少ない、省エネルギーに有利な冷蔵庫を提供できる。
また、複数の冷却因子を検出し、該検出値若しくは検出状態によって、給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を制御するものであるから、従来のような一つのみの冷却因子による制御方式よりも、きめの細かい、且つ、信頼性の向上する制御方式となるので、凍結防止や省エネルギーの上で信頼性の高い冷蔵庫を提供できる。
なお、上述の実施例は、送風機51と電動ダンパ54とにより、給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を制御する例を説明したが、その他の冷却因子、例えば、冷凍温度室43の温度や、冷気の通路構成や、冷気の風量や風速、或いは圧縮機47の運転状態等の冷却因子によって、給水パイプヒータ124へ印加する電圧の通電率を制御しても同様な効果得られる。
図3で説明した給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率をより細かく制御した制御例、例えば、5段階に通電率を区分して、給水パイプ先端部123aの温度変動幅を小さく出来るように構成した例を、図5を用いて説明する。なお、図5において前述した図3と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
波形Jは給水パイプヒータに印加する電圧の通電率を縦軸に、経過時間を横軸に表示しており、波形Lは、給水パイプ先端部123aの温度を縦軸に、経過時間を横軸に表示している。
先ず、波形Jについて説明する。図5のB区間(t31からt32の間)に於いては、複数の冷却因子の一つである送風機51が停止しているために、給水パイプ先端部123aに冷風が吹き付けることが無いので、冷凍温度室内にあっても給水パイプ先端部123aが凍結しない程度の小さい通電率r12、例えば、20%程度にして、部分波形L1に示すように温度上昇を抑えるようにする。
C区間(t32からt33の間)に於いては、冷却因子の一つである送風機51が運転しているために、給水パイプ先端部123aに冷風が吹き付ける。そのため給水パイプ先端部123aに対しては、冷凍温度室に在ることによる温度降下に加えて、冷風による温度降下が発生する。
従って、それらの温度降下を防止できる加熱量を発揮できる、中程度の通電率r13、例えば、50%程度にして、部分波形L2に示すように、その温度変化を抑えるようにする。
E区間(t33からt34の間)に於いては、冷却因子の一つである送風機51が運転しており、且つ、他の冷却因子の一つである電動ダンパ54が閉状態である為に、給水パイプ先端部123aに吹き付ける冷風量が前述したC区間より多くなる。
このE区間では、給水パイプ先端部123aがより冷却されるので、大きな冷熱負荷による温度降下を抑えるように、大きな通電率r14、例えば、80%程度にして、部分波形L3に示すように温度降下を抑えるようにする。
ところで、冷蔵庫の機能を高めた制御として、より早く冷凍させたり氷を作ったりする機能が考えられる。このような機能は使用者が必要に応じて設定するもので、外部からの入力に依存する。
例えば、冷蔵庫の使用者が、圧縮機や送風機を連続運転するように設定された急速冷凍ボタン(図示せず)若しくは急速製氷ボタン(図示せず)等を操作して、E区間の状態が長時間に及ぶと、送風機51の長時間運転(ON)と電動ダンパ54の閉状態が長時間に渡って維持される。すると送風機51の冷気送風による冷却作用が進行するので、給水パイプ先端部123aが部分点線L4に示すように降下して、給水パイプ先端部123aが凍結する恐れが生じる。
そこで、E区間の状態が、予め設定した設定時間以上となったときには、給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率r14(例えば80%程度)を、より大きい通電率r15(例えば100%程度)に変化させて印加することにより、給水パイプ先端部123aの温度を水の凍結しない温度(プラスk31)以上とするように制御するものである。
つまり、E区間の状態が、予め設定した設定時間以上となったときには、図のF区間(t34からt35の間)に示すように最大の通電率r15とするものである。本実施例の説明において、E区間の状態が予め設定した設定時間以上となった場合で説明したが、他の冷却因子である冷凍温度室43の温度が、予め設定した設定温度以下になったときに、最大の通電率に変えるようにしてもよい。
一方、図5におけるG区間(t42からt43の間)の状態が長時間に及ぶと、つまり、送風機51が停止している状態が長時間に及び、例えば、冷蔵庫の設置した室内温度が低く、且つ、例えば、使用者が長期不在で、冷蔵庫の扉開閉が無い状態が長時間に及ぶと、通電率r12が印加された給水パイプヒータ124の温熱によって、給水パイプ先端部123aが部分点線L6に示すように次第に上昇して、給水パイプ先端部123aの温熱が庫内に侵入し、冷蔵庫の省エネルギーの上で不利となる恐れが生じる。
そこで、G区間(t42からt43の間)の状態が、予め設定した設定時間以上となったときには、給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率r12(例えば20%程度)を、より小さい通電率r11(例えば10%程度)に変化させて印加することにより、給水パイプ先端部123aの温度上昇を、図5に示す部分波形L7程度に抑えるように制御するものである。
ここで、給水パイプヒータ124と、前述の急速冷凍ボタンあるいは急速製氷ボタン等のような冷凍室の冷却条件の設定を入力する入力部との関係について述べる。
給水パイプヒータ124の通電を制御する因子としては、冷凍室(冷凍温度室43)内に取り付けられる庫内温度センサ61が考えられる。給水パイプ123の凍結は、庫内の状態、特に冷凍温度室43の状態によって発生するものであり、この冷凍温度室43の状態を検出するものとしては庫内温度センサ61が代表的だからである。
しかし、冷凍温度室43に取り付けられる庫内温度センサ61は、冷凍温度室43の温度の管理に用いられるものであるのが一般的である。すなわち、通常の運転においては、冷凍温度室43内を設定温度(例えば、−18℃)に保つために庫内温度センサ61の検出値が用いられる。
したがって、通常の運転状態では、庫内温度センサ61の検出値が設定温度を中心とした温度幅に収まるように圧縮機47や送風機51が制御される。例えば、−18℃の設定温度に対して、庫内温度センサ61が−16℃(上幅温度)を検出すると圧縮機47や送風機51を運転して冷凍温度室43に冷気を送って温度を下げ、庫内温度センサ61が−20℃(下幅温度)を検出すると、圧縮機47や送風機51の運転を停止する。以降はこれを繰り返し、冷凍温度室43が、温度幅(例えば−16℃と−20℃の幅)に収まるように制御がなされる。
このことから、給水パイプヒータ124の制御を、庫内温度センサ61の検出値に基づいて制御する場合には、次のような課題があった。この課題について、話を単純化するため、給水パイプヒータ124を単純なON/OFF制御を行うものとして説明する。
庫内温度センサ61の検出値に基づいて給水パイプヒータ124のON状態とOFF状態を切り替えるには、切替の基準となる温度が設定される必要がある。しかし、庫内温度センサ61の検出値は上述のように冷凍温度室43内を一定の温度に保つために用いられるため、検出される温度は狭い温度幅のものとなる。上記の例では−20℃を下端とし−16℃を上端とする温度幅内の温度が検出されることになる。
このとき、−16℃より高い温度に切替基準温度が設定されていれば、検出される温度は−16℃よりも低いのであるから給水パイプヒータ124をOFFすることはできない。したがって、通常運転状態では常にヒータ通電が必要となってしまい、省エネ性の向上を図ることはできない。一方、−20℃より低い温度に切替基準温度が設定されていると、常にヒータ通電がOFFとなるため、給水パイプ123が凍結してしまう。
すなわち、庫内温度センサ61の検出値を用いる場合には、−16℃〜−20℃という狭い幅に切替基準温度を収めなければならないという問題がある。
そこで、例えば−18℃を切替基準温度と設定した場合を想定する。上述のように、庫内温度センサ61で検出される温度が−16℃まで上昇すると、圧縮機47や送風機51を運転して冷凍温度室43を冷却する。−16℃から−18℃まで達する間は給水パイプヒータ124がOFF状態であり(α状態という)、−18℃から−20℃まで達する間がON状態となる(β状態という。)。−20℃となると圧縮機47や送風機51が停止され、徐々に温度が上昇する。そして、−20℃から−18℃まで上昇する間は給水パイプヒータ124はON状態であり(γ状態という。)、−18℃を超えて−16℃に達する間がOFF状態となる(δ状態いう。)。
これらの温度変化が略直線的であると仮定すれば、α状態とβ状態はほぼ同時間であり、γ状態とδ状態もほぼ同時間となる。したがって、ヒータONの時間を半減でき、省エネ性が向上できる。
しかし、α状態では、−16℃以下の冷気が給水パイプ123に吹き付けられているにも関わらずヒータOFFとなっており、このとき、パイプの先端が凍結してしまう。これは、パイプ凍結の原因が、微小幅の雰囲気温度の高低よりも、冷気の風量の多寡・風速の高低によるところが大であるにも関わらず、庫内温度センサ61の検出値を用いてヒータ通電を制御することに起因すると考えられる。
送風機51は庫内温度センサ61の検出値に基づいて運転が制御されるが、これ以外にも、急速冷凍ボタンあるいは急速製氷ボタン等のような冷凍室の冷却条件の設定を入力する入力操作部からの入力値によっても制御される。例えば、急速冷凍ボタンや急速製氷ボタンが押され、入力が受信されると、圧縮機47が最大回転数で運転し、送風機51も最大回転数で送風を開始する。あるいは、冷凍温度室43内の温度設定が可能な冷蔵庫では、入力操作部から設定温度が入力されると、この設定温度となるように圧縮機47、送風機51が制御される。
入力操作部の入力値によって送風機51の回転が制御されるので、本実施形態では、給水パイプヒータ124においても入力操作部の入力値に基づいた通電制御を行うこととした。
具体的には、冷凍温度室43に設置された製氷皿112に水を供給する給水パイプ123と、この給水パイプ123を加温する給水パイプヒータ124と、冷気を冷凍温度室43に送風する送風機51と、冷凍温度室43の冷却条件の設定を入力する入力部(図示せず)と、冷凍温度室43の温度を検出する庫内温度センサ61とを備え、入力部からの入力値と庫内温度センサ61の検出値に基づいて給水パイプヒータ124の通電が制御されるものとした。
このヒータ通電は送風機51の運転とともに制御されることが効果的であり、例えば、送風機が停止したときには通電をOFFとすることができる。
このような制御を行うことによって、パイプの凍結を効果的に抑制できるとともに、省エネ上の有効性も極めて高くすることができる。先の通常の運転状態におけるα〜δ状態を用いて説明すると、圧縮機47と送風機51が運転して温度を下げるα〜β状態と比較して、温度が上昇するγ〜δ状態の時間は長く、温度下降の傾きと比較して温度の上昇は緩やかである。したがって、γ〜δ状態でヒータ通電をOFFすることによって省エネ性の飛躍的向上が図られる。
なお、ここでは、単純化のためにヒータ通電をON/OFF切替する例として説明したが、通電率を可変させる制御においても同様の思想で行うことができる。
したがって、ダンパの開閉状態や冷蔵室の庫内温度センサの検出値を用いて通電率を制御することができ、より細やかな制御を行うことができる。
また、送風機51の運転に関しても、運転/停止の2段階で説明したが、回転数によって風量、風速が異なるため、ヒータ通電率も異ならしめることで、省エネ性の向上と凍結防止とを両立させることができる。
以上のように、冷却因子による冷却時間が長時間に及んでも、その冷却程度に応じた通電率にて給水パイプヒータ124に印加するので、給水パイプ123及び給水パイプの先端部123a部の凍結防止を図れると共に、給水パイプ先端部123aの温度変動幅を小さくすることが出来るので、庫内への熱負荷侵入の少ない、省エネルギーの上で有利な冷蔵庫を提供できる。
また、複数の冷却因子を検出し、その検出値若しくは検出状態によって、給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を細かく制御するものであるから、きめの細かい、且つ、信頼性の向上する制御方式となるので、凍結防止や省エネルギーの上で信頼性の高い冷蔵庫を提供できる。
以上のように、本実施例の冷蔵庫は、給水パイプ124及び給水パイプの先端部123aの温度に影響を及ぼす冷却因子の状態に応じて給水パイプヒータ124に印加する電圧の通電率を制御するものであるから、給水パイプ123を加熱する凍結防止ヒータである給水パイプヒータ124の温度変動幅を小さくすることが出来ると共に、庫内への熱負荷侵入を少なくできるので、食品を保存する冷凍機器等の用途へも適用できる。
本発明の第1の実施例における冷蔵庫本体の扉を除いて正面から見た説明図である。 図1におけるA−A線の要部断面図である。 本発明の第1の実施例における送風機や電動ダンパと給水パイプヒータ通電率との関係の制御例説明図である。 本発明の一実施例における給水パイプヒータ通電率の制御例説明図である。 本発明の第2の実施例における送風機や電動ダンパと給水パイプヒータ通電率との関係の制御例説明図である。 パイプヒータに通電する回路の一例を示す図。 従来冷蔵庫における給水パイプ付近の要部縦断面図である。
符号の説明
40…冷蔵庫本体、41…製氷室、42…冷凍室、41a、42a、44a、45a…扉、43…冷凍温度室、41d、42d、44d、45d…吐出口、43e、44g、45g…戻り口、44…冷蔵室、44c…冷蔵用冷気通路、44e、45f…吸込口、44f、45e…冷気通路、45…野菜室、45c…野菜用冷気通路、46…冷蔵温度室、47…圧縮機、48…除霜手段、49…冷却器、50…冷却室、51…送風機、52…冷凍用冷気ダクト、53…冷蔵用冷気ダクト、54…電動ダンパ、55、56…仕切部材、57…制御装置、61、62、63…庫内温度センサ、111…自動製氷機、112…製氷皿、113…駆動モータ、114…貯氷量検知センサ、115…貯氷容器、121…給水タンク、122…給水ポンプ、123…給水パイプ、123a…給水パイプの先端部、124…給水パイプヒータ、125…パッキング、126…スイッチング素子、127…パイプヒータドライバ。

Claims (4)

  1. 冷凍温度室に設置された製氷皿と、該製氷皿に水を供給する給水パイプと、該給水パイプを加温する給水パイプヒータと、冷却器により冷却された冷気を前記冷凍温度室に導く冷気通路と、前記冷凍温度室よりも室内温度が高い冷蔵温度室と、前記冷気通路に設けられ前記冷凍温度室と前記冷蔵温度室とに供給される冷気の量を調節するダンパと、前記冷気通路に設けられ前記冷凍温度室に冷気を送風して循環させる送風機と、を有し、
    前記送風機が停止状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室及び前記冷凍温度室への冷気の供給を停止した状態の場合、前記給水パイプヒータを第一の通電率として、
    前記送風機が運転状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室及び前記冷凍温度室への冷気を供給する場合、前記給水パイプヒータを第二の通電率として、
    前記送風機が運転状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室への冷気の供給を停止して前記冷凍温度室への冷気を供給する状態の場合、前記給水パイプヒータを第三の通電率として、
    前記第一の通電率よりも前記第二の通電率が大きく、前記第二の通電率よりも前記第三の通電率を大きくして、前記給水パイプの温度変動幅が小さくなるように制御することを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記給水パイプヒータが第三の通電率、前記送風機が運転状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室への冷気の供給を停止して前記冷凍温度室への冷気を供給する状態の運転が設定時間以上となった場合、前記給水パイプヒータは前記第三の通電率よりも大きい第四の通電率となるように制御ることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記給水パイプヒータが第三の通電率、前記送風機が運転状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室への冷気の供給を停止して前記冷凍温度室への冷気を供給する状態の運転で該冷凍温度室が設定温度以下となった場合、前記給水パイプヒータは前記第三の通電率よりも大きい第四の通電率となるように制御ることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  4. 冷凍温度室に設置された製氷皿と、該製氷皿に水を供給する給水パイプと、該給水パイプを加温する給水パイプヒータと、冷却器により冷却された冷気を前記冷凍温度室に導く冷気通路と、前記冷凍温度室よりも室内温度が高い冷蔵温度室と、前記冷気通路に設けられ前記冷凍温度室と前記冷蔵温度室とに供給される冷気の量を調節するダンパと、前記冷気通路に設けられ前記冷凍温度室に冷気を送風して循環させる送風機と、を有し、
    前記送風機が運転状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室への冷気の供給を停止して前記冷凍温度室への冷気を供給する状態の場合、前記給水パイプヒータを第四の通電率として、
    前記送風機が停止状態、前記ダンパが前記冷蔵温度室及び前記冷凍温度室への冷気の供給を停止した状態の場合、前記給水パイプヒータを前記第四の通電率よりも小さい第五の通電率として、設定時間以上となった場合、前記給水パイプヒータは前記第五の通電率よりも小さい第六の通電率として前記給水パイプの温度変動幅が小さくなるように制御することを特徴とする冷蔵庫。
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