JP4901937B2 - 勾配エコーを伴う磁気共鳴画像形成におけるt2コントラスト - Google Patents

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Description

関連出願へのクロスリファレンス
本出願は、2000年3月21日に提出された、「勾配エコーを伴う磁気共鳴におけるT2コントラスト(T2 Contrast in Magnetic Resonance Imaging with Gradient Echoes)」という題名の米国仮出願番号第60/190/994号の利益を請求するものである。
本発明は、一般に磁気共鳴画像形成(MRI)および磁気共鳴分光法(MRS)の分野に関し、さらに具体的には、T2緩和速度定数を測定し、および/または、同じMRデータの組から、T1またはスピン密度画像およびT2重み付け画像とともにT2コントラスト画像を作成する勾配エコーMR画像形成の方法および装置に関する。
人間の組織などの物質が均一な磁場(分極磁場B)にさらされると、組織内のスピンの個別の磁気モーメントはこの分極磁場に整列しようとするが、該磁場に関して、特有のラーマ周波数でランダムな順序で歳差運動を行う。その物質または組織が、x−y平面内にあり且つラーマ周波数近くの磁場(励起場B)にさらされると、純粋な整列したモーメント、または「長手方向磁化」Mは、x−y平面内に回転または「チップ」されて、純粋な横方向の磁気モーメントMを生成する。励起信号Bが終了すると、励起されたスピンによって信号が放射され、この信号は受信および処理されて画像を形成することができる。
これらの信号を使用して画像を生成するとき、磁場の勾配(G、GおよびG)が使用される。典型的には画像形成されるべき領域は、使用されている特定の位置測定方法にしたがって勾配が変化する測定サイクルのシーケンスによってスキャンされる。その結果生じた受信されたNMR信号の組はデジタル化され処理されて、多くのよく知られた再構成技法のうちの1つを使用して画像を再構成する。
T2重み付け画像を取得することに伴う問題の1つは、従来の技法は純粋なT2(陽子密度)画像コントラストを達成するために、比較的長い反復時間(TR)を必要とすることである。言い換えれば、T2重み付け画像形成は一般に、T1重み付け画像形成と比較すると長い画像形成時間と関連する。T1画像形成は反復時間を短くすることによって達成されるので、T2画像形成よりもはるかに早い。
MRIまたはMRSにおいてT2緩和時間を測定することおよびMRIにおいてT2コントラストを作成することは、典型的にはスピン・エコー(SE)・パルス・シーケンスのバージョンの使用を必要とする。これらのシーケンスは、信号励起、位相符号化および取得がどう組み合わされてパルス・シーケンスを形成するかにおいて異なり得る。パルス・シーケンスが異なれば、画像取得時間、信号ノイズ(SNR)比および画像コントラストが異なるという結果になる。臨床用診断用途のために最もしばしば使用されるシーケンスは、従来の多重スライス二次元フーリエ変換SEシーケンスおよび単一スライス高速スピン・エコー・シーケンス技法、例えば高速取得緩和強化(RARE)シーケンスであり、RAREシーケンスは「Magnetic Resonance in Medicine 3,823−833(1986)」の中のJ.ヘニングらによる「RARE 画像形成:臨床MRのための高速画像形成方法」という題名の記事の中で記述されている。前者は通常は数分のオーダの比較的長い取得時間を必要とし、後者は単一のスライスがサブセコンドの時間スケールで取得できる高速画像形成手法を表す。すべてのSE技法に共通な属性は、再フォーカスRFパルスの存在である。もっともしばしば、180°RFパルスが使用される。SE技法を使用する主な理由は、180°RFパルスの再フォーカス性から生じており、この性質は望ましくない磁場の不均一性がMRI信号に与える影響を実質的に低減する。これらの手法は、180°再フォーカス・パルスの存在から生じるスライス・プロファイルにおける運動アーチファクトおよび不完全性を被る可能性がある。しかし、さらに重要なのは、SE技法はRF電力堆積に関する制限を受けることである。この要因は、大磁場MR画像形成のためのこれらの技法の臨床的な用途を実質的に制限する。
したがって、勾配エコー画像形成を使用してT2コントラスト画像を作成し、T1画像形成に近似した時間内でT2コントラスト画像を取得することのできる方法および装置を有することが望ましい。また、T2重み付け画像を構成するのに使用されたMRデータと同じデータを使用してT1またはスピン密度画像およびT2重み付け画像を構成できれば有利である。
本発明は、MRSおよびMRIにおいてT2緩和時間定数を測定し、前記の問題を解決する勾配エコー画像形成を使用してMRIにおいてT2画像コントラストを作成する方法を提供する。本発明によれば、磁場の不均一性がMRI信号に与える影響は、再フォーカスRFパルスを使用することなく、特別に設計されたMRIパルスと組み合わせて、特有の信号後処理手順を使用することにより、除去することができる。
この技法は多重勾配エコー手法に基づくものであり、任意のタイプのSE技法を使用することなく、MRIにおいてT2コントラスト画像を得ることを可能にする。本発明の使用により、フリップ角および反復時間(TR)を調節することによって、T2画像およびT1またはスピン密度コントラスト画像を単一のスキャンで得ることができる。さらに、多重勾配エコー・トレインにおける長い勾配エコー時間に対応する画像を使用してT2コントラストを形成することもできる。したがって、この技法は単一のスキャンでT2画像、T1またはスピン密度画像およびT2重み付け画像を得ることを可能にする。このような画像のすべては当然に共同登録でき、これは臨床用途には特に有利である。
本発明は二次元のパルス・シーケンスまたは三次元のパルス・シーケンスを使用して実現することができる。また、本発明は、比較的低いフリップ角が使用されるので、SE取得技法よりも実質的に少ないRF電力しか必要としない。低いフリップ角は、従来のSE取得技法と比べて向上したスライス・プロファイルをも提供する。本発明の技法は、典型的な臨床用スキャナで25ミリ秒のオーダーの反復時間(TR)で高速画像形成することを可能にし、これにより、息をとめたスキャンを促進して運動アーチファクトを低減する。半フーリエ手法を適用して取得速度をさらに増大することもできる。
本発明の適用は、RF磁場の不均一性にあまり左右されない画像を提供し、画像における水分の寄与と脂質の寄与とを分離することを可能にする。磁化準備ブロックは、脂質信号またはCSF信号を抑圧するために、またはT1コントラストを強化するために使用することができる。
本発明に係るMR画像取得方法は、勾配エコー時間の非線形関数を決定し、磁場の不均一性を相殺するステップを含む。複数の組のMRデータが、パルス・シーケンスにおける一連の読出し勾配から取得される。本発明はまた、非線形関数を含む式にMRデータを当てはめ、ついで、当てはめるステップの結果を使用してT1またはスピン密度画像およびT2画像を作成するステップを含む。本発明はまた、同じデータの組を使用してT2画像を作成するためにも使用できる。
本発明の別の特徴によれば、T2重み付け画像を迅速に取得するためのMRI装置が開示され、該MRI装置は、磁石の穴付近に位置する複数の勾配コイルを有して分極磁場を印加する磁気共鳴画像形成(MRI)システムを含む。RF送受信機システムおよびRFスイッチはパルス・モジュールによって制御され、RFコイル組立体との間でRF信号を送受信し、MR画像を取得する。MRI装置はまたコンピュータを備え、該コンピュータは、パルス・シーケンスにおける一連の読出し勾配パルスから複数組のMRデータを取得し、各MRデータに関して信号強度を決定するようにプログラムされている。ついで、コンピュータはMRデータを非線形関数を含む信号の大きさの式に当てはめ、磁場の不均一性が実質的にないT2重み付けMR画像を再構成する。
T2重み付け画像を再構成するために、本方法は、MRI装置と共に使用するためのコンピュータ・プログラムを含み、該コンピュータ・プログラムは、コンピュータによって実行されるとき、コンピュータに、勾配読出しパルス列を伴うパルス・シーケンスを適用させ、勾配読出しパルス列の期間にMRデータを取得させる命令を含む。プログラムは、スキャンされる物体とMR装置の物理的特性とに基づいて勾配エコー時間の非線形関数を決定する。ついで、プログラムは、MRデータの信号の大きさを信号の大きさの式に当てはめ、当てはめの結果を使用してMR画像を再構成するが、再構成されたMR画像はT2重み付け画像だけではなく、T1画像またはスピン密度画像も含み得る。オプションとして、同じデータの組を使用してT2画像も再構成することができる。
本発明の種々の他の特徴、目的、および利点は次の詳細な説明および図面から明らかになるであろう。
図面は、本発明を実行するためにここで検討する一つの実施の形態を示している。
本発明と共に使用するNMR画像形成システムの概略的なブロック図である。 本発明による、2次元多重スライス画像形成に対するパルス・シーケンスを示すタイミング図である。 本発明による、3次元画像形成に関するパルス・シーケンスを示すタイミング図である。 図1のシステムと共に使用する本発明の実施を示すフローチャートである。
発明を実施するためのの形態
図1を参照すると、本発明を組みこんだ好ましいMRIシステム10の主な構成要素が示されている。システムの動作はオペレータ・コンソール12から制御され、オペレータ・コンソール12はキーボードまたは他の入力デバイス13、制御パネル14およびディスプレイ16を含む。コンソール12は、リンク18を介して、オペレータが画面16上の画像の生成および表示を制御することを可能にする別のコンピュータ・システム20と通信する。コンピュータ・システム20は、バックプレーン20aを介して互いに通信する多くのモジュールを含む。これらは画像プロセッサ・モジュール22、CPUモジュール24、および、当業界では画像データ・アレイを格納するためのフレーム・バッファとして知られているメモリ・モジュール26を含む。コンピュータ・システム20は、画像データおよびプログラムを格納するディスク記憶装置28およびテープ・ドライブ30にリンクされ、高速シリアル・リンク34を介して別のシステム制御32と通信する。入力デバイス13はマウス、ジョイスティック、キーボード、トラックボール、タッチスクリーン、光ワンド(light wand)、音声制御または同様のデバイスを含み、対話型の構成規定のために使用され得る。
システム制御32は、バックプレーン32aによって共に接続されているモジュールの組を含む。これらは、CPUモジュール36と、シリアル・リンク40を介してオペレータ・コンソール12に接続するパルス生成器モジュール38とを含む。システム制御32は、リンク40を介して、実行されるべきスキャン・シーケンスを示すコマンドをオペレータから受信する。パルス生成器モジュール38はシステム構成要素を作動させ、所望のスキャン・シーケンスを実行し、生成されたRFパルスのタイミング、強度および形を示すデータ、並びに、データ取得ウィンドウのタイミングおよび長さを示すデータを生成する。パルス生成器モジュール38は、スキャン中に生成された勾配パルスのタイミングおよび形を示す勾配増幅器42の組と接続する。パルス生成器モジュール38はまた、患者に接着された電極からのECG信号など、患者に接続された多くの異なるセンサからの信号を受信する生理学的取得コントローラ44から、患者のデータを受信する。最後に、パルス生成器モジュール38は、患者および磁石システムの状態に関連する信号を種々のセンサから受信するスキャン・ルーム・インタフェース回路46にも接続する。患者位置調整システム48は、スキャン・ルーム・インタフェース回路46を介して、患者を所望の位置に移動させてスキャンするコマンドを受信する。
パルス生成器モジュール38によって生成される勾配波形は、G増幅器、G増幅器およびG増幅器を有する勾配増幅器システム42に印加される。各勾配増幅器は、全体として50と示されている組立体内で、対応する物理的勾配コイルを励起し、取得された信号を空間的に符号化するために使用される磁場勾配を生成する。勾配コイル組立体50は、分極磁石54および全身RFコイル56を含む磁石組立体52の一部を形成する。システム制御32内の送受信機モジュール58はパルスを生成し、そのパルスはRF増幅器60によって増幅され、送信/受信スイッチ62によってRFコイル56に結合される。結果として生じ且つ患者の励起された核から放射される信号は同じRFコイル56によって感知され、送信/受信スイッチ62を介して前置増幅器64に結合される。増幅されたMR信号は送受信機58の受信器セクションで復調され、濾波され、デジタル化される。送信/受信スイッチ62は、パルス生成器モジュール38からの信号によって制御され、送信モードの期間はRF増幅器60をコイル56へ電気的に接続し、受信モードの期間は前置増幅器64へ接続する。送信/受信スイッチ62はまた、別のRFコイル(たとえば表面コイル)を、送信モードまたは受信モードのいずれにも使用することを可能にする。
RFコイル56によってピックアップされたMR信号は、送受信機モジュール58によってデジタル化され、システム制御32内のメモリ・モジュール66に転送される。スキャンが完了したとき、メモリ・モジュール66には、生のkスペース・データのアレイが取得されている。以下に詳細に説明するように、この行kスペース・データは、再構成されるべき各画像ごとに別のkスペース・データ・アレイに再配列され、これらの各々はアレイ・プロセッサ68に入力される。アレイ・プロセッサ68はデータを画像データのアレイにフーリエ変換するように動作する。この画像データはシリアル・リンク34を介してコンピュータ・システム20に搬送され、画像データはディスク・メモリ28内に格納される。この画像データは、オペレータ・コンソール12から受信されたコマンドに応答して、テープ・ドライブ30上にアーカイブされ、または、画像プロセッサ22によってさらに処理されてオペレータ・コンソール12に搬送され、ディスプレイ16上に提供される。
本発明は、このようなMRIスキャナにおいて実現され得る。一般に、磁石は、画像形成される被検体または物体が置かれているスペース内に、均一な磁場B0を生成する。磁場B0は被検体の身体の中に存在する陽子および他の核のスピンを分極し、長手方向の核磁化を作成する。勾配コイルおよび生成器は、B0の方向に沿い且つ振幅が線形に変化する追加の磁場である高速切換磁場勾配(G)を生成する。RFコイルおよびRF生成器は、印加された磁場に対応する磁気共鳴周波数の範囲内の周波数を有する電磁エネルギを送信する。RFコイルおよびRF受信器は、印加された磁場に対応する磁気共鳴周波数の範囲内の周波数を有する電磁エネルギを受信する。アナログ・デジタル・コンバータはアナログ信号をデジタル化し、コンピュータ・システムは所与のパルス・シーケンスにしたがって上記のハードウェアの動作を管理する。コンピュータ・システムはついで、デジタル化された磁気共鳴信号をすでに開発されたアルゴリズムにしたがって格納し処理してMR画像を生成する。これらの構成要素は市販されているMRIスキャナ内の標準の装置である。
当業者には公知のように、スピン・エコー時間TEseにおいてスピン・エコー・シーケンスで取得されるNMR/MRI信号は、R2緩和速度定数によって特徴づけられる指数関数的減衰を経験する。すなわち、
Figure 0004901937
パラメータR2はT2の逆数であって組織特有のパラメータであり、組織のコントラストを作成し、組織の特性を識別するために使用できる。この概念は、MRIの診断臨床用途におけるスピン・エコー(SE)技法の広範な応用を促進した。
診断放射線医学に用途を見いだした、関連するMRI技法の別のグループは、SE信号の代わりに自由誘導減衰(FID)信号が取得されるときの勾配エコー(GRE)画像形成に基づくものである。GREに基づく技法の主な欠点は、この技法がNMR/MRI信号に悪影響を与える磁場の不均一性の影響を受けやすいことである。巨視的な磁場不均一性から生じるこれらの影響の中には、組織特有のものではなく、磁石の不完全性や組織と空気のインタフェースなどから生じるものがある。したがって、その結果できたMR画像はアーチファクトを有し、可用性がない場合がある。したがって巨視的な磁場不均一性の影響をMRI画像から除去することが極めて望ましい。
従来、NMR/MRI信号は、励起後、線形指数関数(ローレンツ)関数として勾配エコー時間TEとともに減衰するものと仮定されてきた。すなわち、
Figure 0004901937
ただし、R2は組織特有のR2効果および巨視的な磁場不均一性の悪影響からの寄与を有する緩和速度定数である。
しかし、FID信号が式2のような線形指数関数として減衰するという一般的な仮定は正しくない。この結論は次の考慮の道筋に基づいており、さらに、「Magnetic Resonance in Medicine」 Vol.39の417〜428ページ(1998)で発表された、ドミトリ.A.ヤブロンスキによる「組織マトリクスにおける固有磁気被影響性に関係する影響の量子化、 仮の研究(Quantitation of Instrinsic Magnetic Susceptibility-Related Effects in a Tissue Matrix. Phantom Study)」という題名の記事(以後、「ヤブロンスキ、1998」と呼ぶ)に示されている。
実際には、MRIスキャナの内側の磁場は常に不均一である。画像形成ボクセルと比較して、この不均一性の相対的なスケールは、大まかに巨視的、中間視的および微視的の3つのカテゴリに分割できる。巨視的なスケールは、画像形成ボクセルより大きな距離における磁場の変化を指す。微視的なスケールは、原子および分子の大きさに比較可能な距離における、すなわち、ボクセルのサイズよりも小さい大きさのオーダの距離における磁場の変化を指す。中間視的なスケールは、ボクセルのサイズよりは小さいが原子および分子のスケールよりははるかに大きい距離を指す。
これらの不均一性はすべて、MRI信号の形成に影響を与える。変動する微視的な磁場不均一性は、T2=1/R2緩和時間定数によって特徴づけられる不可逆的な信号位相のずれ、および、T1緩和時間定数によって特徴づけられる長手方向磁化における変化につながる。T1効果およびT2効果の利用は、MRIにおける組織の識別に対する基礎を提供する。
中間視的な磁場不均一性は組織特有であり、組織の不可逆的なR2緩和および可逆的なR2’緩和に寄与する。生体組織における中間視的な磁場不均一性の典型的な発生源は、血管網または小柱網である。本発明は、望ましくない巨視的な効果が、望ましい微視的および中間視的な効果に与える影響を除去することを目的とする。
巨視的な磁場不均一性は、磁石の不完全性、身体と空気のインタフェース、身体内の(ボクセルのサイズと比較して)大きな洞などから生じる。この磁場不均一性は、一般に生理学上または解剖学上関心のある情報を提供しないため、MRI画像形成においてはほとんど望ましくない。むしろ、勾配エコー画像形成における信号損失並びに勾配エコー画像形成およびスピン・エコー画像形成における画像の歪みなどの影響に通じる。
前述の「ヤブロンスキ、1998」による発表に説明されているように、巨視的な磁場不均一性から生じるFID信号の減衰は、式2のような線形指数(ローレンツ)関数としては記述できない。この考察を仮定すると、FID信号の大きさは次のように与えられる。
Figure 0004901937
ただし、F(TE)は勾配エコー時間TEの関数であり、巨視的な磁場不均一性の原因である。この結果は、巨視的な磁場不均一性の寄与が線形指数(ローレンツ)型であると間違って仮定されていた式[2]によって記述される結果とは著しく異なる。
本発明では、式[3]におけるMRI信号の非ローレンツ型の挙動を使用して、R2緩和に関する望ましい情報を、巨視的な磁場不均一性の影響から分離する。FID信号を次の式、すなわち
Figure 0004901937
に当てはめる。式[3]と[4]を比較すると、パラメータbはR2緩和速度定数を表す。すなわち、
Figure 0004901937
同時に、式
Figure 0004901937
はこの当てはめ手順から生じ、巨視的な磁場不均一性によって汚染されていない最初の信号強度を表す。ついで、T1またはスピン密度重み付け画像が、知られているように、使用されているパルス・シーケンス・パラメータに依存して表示される。
この当てはめ手順の実施は関数F(TE)の知識を必要とする。関数F(TE)の正確な計算は、ボクセル内の巨視的な磁場分布の事前の情報を必要とする。しかし、この情報が入手可能でない場合、F(TE)を近似することができる。F(TE)がTEの偶関数であり、F(0)=1であることを考慮すると、この問題に対する最も一般的な解はF(TE)を一般級数に拡大することである。すなわち、
Figure 0004901937
多くの実際の場合、現象論上の係数aは小さく、数mと共に急速に減少する。したがって、この級数は管理可能な長さに切り捨てることができることが多い。多くの実際の場合、最初の2つの項のみが重要と考えられ、関数F(TE)は一次多項式
Figure 0004901937
として近似でき、またはガウス関数
Figure 0004901937
として近似できる。
しかし、他のモデル関数もまた考えられる。巨視的な磁場の不均一性がボクセルの外側に位置する(画像形成ボクセルのサイズと比較して)大きな物体から生じるとき、磁場の不均一性は、異なるボクセルごとに異なる一定の磁場勾配Gによって、所与の各ボクセルにおいて良く記述され得る。このような場合、関数F(TE)は簡単なsinc関数によって表される。すなわち、
Figure 0004901937
ただし、Δω=γ・G・Δxはボクセル前後の周波数差であり、Δxは勾配Gの方向におけるボクセルのサイズである。この数式は、ボクセルがGの方向で四角形であることを仮定した近似である。式[10]は、1つの現象論上のパラメータΔωのみに依存する。
磁場の不均一度が十分に小さく、引数Δω・TE/2がシーケンス・トレインのすべての勾配エコーに関して小さいままである場合、式[9]のガウス近似は巨視的な磁場不均一性を正しく説明するのに充分である。このような近似の精度は、式[10]を式[9]と比較することによって推定できる。最大の位相ずれ時間(TEmax)の期間にボクセルにおいて蓄積された位相分散φが基準φ<π/2を満足する場合、簡単な数字的予測は、F(TE)に関する完全な式である式[10]と、そのガウス近似である式[9]との間の最大の差は2%に過ぎないことを示している。実際には、ボクセルにおける最大の位相分散は、局所シム処理(local shimming)および/またはボクセルのサイズを小さくすることによって、π/2よりもはるかに小さくすることができる。たとえば、TEmax=50ミリ秒に関しては、この基準は、ボクセルにおける磁場不均一性が5Hz未満であることを要求する。1.5Tの静的磁場強度に関しては、これは0.1ppm/ボクセルに対応する。現在の全身画像形成システムでは、ボクセルの内側またはその近くに巨視的な空洞がないと仮定すると、1cm×1cm×1cmの大きさのボクセルについてエコーの均一性は簡単に達成できる。
所与のボクセルに異なる緩和速度定数を有する若干の組織成分がある一層複雑な場合には、磁気共鳴信号の大きさに関するモデルは式[3]の単一成分に対するモデルの一般化であり、
Figure 0004901937
によって与えられる。ただし、ρおよびR2は、i番目の成分に関する重み付けスピン密度およびR2緩和速度定数である。これらのパラメータはすべて、実験データから十分な量のデータ点が入手可能な場合は、当てはめ手順から抽出できる。したがって、本発明は多重スピン・エコー手法を使用することなく、組織成分の分離を可能にする。
脂質成分がボクセルに存在する場合、複素磁気共鳴信号を使用すべきである。この場合に関するモデルも、式[3]における単一成分に関するモデルの一般化として考えることができ、
Figure 0004901937
によって与えられる。複素信号を式[12]内のモデルに当てはめることによって、水分のR2およびT1またはスピン密度、並びに、脂質のR2およびT1またはスピン密度の独立した画像が生成できる。したがって、本発明は、画像における水分と脂質成分とを分離することを可能にし、現実の臨床用途では極めて有利である。
したがって、式[3]、[11]および[12]におけるFID信号包絡線構造は、画像情報を汚染する巨視的な磁場不均一性の影響からR2緩和効果を分離し、より望ましい画像を提供することを可能にする。
中間視的な磁場不均一性が磁気共鳴信号に与える影響は
Figure 0004901937
で記述される。式[3]、[11]および[12]において追加の乗算係数として使用される。式[13]の中のパラメータζは、ヘモグロビンが減少した血液によって占有されている体積の一部であり、tは特性時間である。関数fの構造は、前述のヤブロンスキの文献に詳細に説明されている。R2’緩和速度定数はR2’=ζ/tであり、R2緩和速度定数はR2緩和速度およびR2’緩和速度からの寄与を有し、R2=R2+R2’である。多くの場合、係数FmesoはFID信号に小さな寄与を与え、一般的に無視できる。しかし、望ましい場合には、Fmesoを上記当てはめ手順に含め、T2’画像とT2画像に関する情報、並びに、前述のヤブロンスキの文献に説明された血液量および血液酸化レベルなどの組織特有の特徴を抽出することもできる。一方、特性時間1.5tよりも短い勾配エコー時間TEに関しては、中間視的な磁場不均一性の寄与はガウス型である。この特性時間は、中間視的な磁場不均一性の発生源が血管網であった場合、1.5Tにおいて20〜25ミリ秒のオーダと推定されている。磁気共鳴信号のサンプリングがTE<1.5tに制限されている場合、中間視的な磁場不均一性の影響は式[9]の中のガウス項によって記述され、組織T2の緩和速度定数の評価には影響を与えない。
当業者には公知であるように、ボクセルに巨視的磁場不均一性による磁場勾配が存在すると、勾配エコーおよびその結果生じる信号損失の中心がシフトする結果になる場合がある。この影響は関数F(TE)にも含まれており、この当てはめ手順によって画像から効果的に除去され得る。前述のヤブロンスキの文献に記述されているように、この信号損失は勾配エコー時間TEの二次関数であり、式[8]または[9]におけるモデル関数のうちの1つによって近似することができる。
次に図2を参照すると、二次元多重スライス・多重勾配エコー画像形成パルス・シーケンスが示されている。パルス・シーケンス80は、以下に説明されるように、図2にしたがって設計された一連のRFパルスおよび勾配パルスを含む。パルスはMRIスキャナ10によって生成され、磁気共鳴信号を収集するためRF受信コイル56及び増幅器60、64によって印加される。ついで、信号はデジタル化され、コンピュータ・メモリ66に格納され、本明細書 で説明されるアルゴリズムにしたがって処理されて、被検体/物体のT2画像、T1またはスピン密度画像および/またはT2画像を生成する。この特定の実施の形態では、画像は被検体/物体の一連の二次元のセクション(スライスとも呼ばれる)として取得される。
図2は、(1)被検体/物体のT2特性、T1またはスピン密度特性およびT2特性の空間的な分布に関する情報を符号化するために、および、(2)被検体/物体のT2画像、T1またはスピン密度画像およびT2画像を生成するよう再構成される、必要な磁気共鳴信号を収集するために設計されたパルス・シーケンスを示す。このパルス・シーケンスはセクションA〜Fを含み、各々は以下に説明するように所定の機能を達成するように設計されている。
図2のセクションAは、オプションの準備セクションである。これは脂質からの磁気共鳴信号を抑圧するために使用されることがある。この場合、RFパルス82は90°パルスであり、脂質共鳴周波数を中心とする周波数を有する。脂質の磁化は、長手方向から横方向へ章動される。ついで、勾配パルスはこの磁化を破壊し又は位相をずらし、画像に寄与しないようにする。当業者であれば理解するところであるが、これは脂質の抑圧のために一般的に使用される手順である。
RFパルス82はまた、脳脊髄液(CSF)からの磁気共鳴信号を抑圧するために使用され得る。この場合、RFパルス82は180°反転パルスであり、CSF共鳴周波数を中心とする周波数を有する。180°RFパルス82はCSF磁化を、B0に平行な方向からB0に逆平行な方向に反転させる。それに続く勾配パルス84、86、88は、180°RF反転パルス82の不完全性から生じる付随的横方向磁化の位相をずらす。RFパルスおよび勾配パルスの後には、長手方向のCSF磁化の再生を取り消して画像に与える寄与を最小化するように計算された反転待ち期間(しばしばTIと呼ばれる)が続く。当業者であれば理解するように、これはCSF抑圧のために一般に使用される手順である。
RFパルス82は、異なる組織(たとえば灰色の物質と白色の物質)間のコントラストを強化するためにも使用できる。この場合、RFパルス82は180°反転パルスであって、陽子共鳴周波数を中心とする周波数を有する。このように設計されたRFパルス82は、組織磁化をB0に平行な方向からB0に逆平行な方向に反転する。それに続く勾配パルス84、86、88は、180°RF反転パルス82の不完全性から生じる付随的横方向磁化の位相をずらす。RFパルスおよび勾配パルスは反転待ち期間の後に続き、対象とする組織の長手方向磁化間の差を最大化するように計算される。最も普通に使用される手順を説明したが、この準備セクションでは別の準備操作も使用可能であり、請求項の範囲内にあるものとする。
図2のパルス・シーケンスのセクションBは、画像形成されることが望ましい被検体/物体におけるセクションを選択するように設計されている。このセクションは、フリップ角αを伴うRFパルス90およびスライス選択的勾配パルス92を同時に印加することを含む。このような組合せは、所与のセクションにおける組織の長手方向磁化を角度αだけ長手方向から章動させ、RFコイルによって磁気共鳴信号として検出できる横方向磁化を生成する。当業者であれば理解するところであるが、これはスライスを選択するために一般に使用される手順である。また、セクションBのRFパルス90の位相を公知の方法で変動させ、画像アーチファクトを低減することもできる。
セクションCは、若干の機能を有する若干の勾配パルス94、96、98を含む。勾配パルス94は、セクションAの方向とは反対方向の振幅を伴うスライス選択方向Gsにおいて印加されるもので、セクションAのスライス選択手順の期間に作成され且つ位相をずらされた横方向磁化の位相を元に戻すことによって磁気共鳴信号を強化する。勾配パルス96は所定の振幅と持続時間を有し、位相符号化方向Gp(選択されたスライスにおける2つの直交する方向のうちの1つ)において印加されるもので、位相符号化方向Gpの被検体/物体の特性に関する空間的な情報を磁気共鳴信号上に符号化する。当業者であれば理解するように、これは2Dフーリエ変換画像形成では一般に使用される手順である。
勾配先行パルス(prepulse)98は所定の振幅および持続時間を有し、読出し方向Gr(選択されたスライスの2つの直交する方向のうちの第2の方向)において印加されるもので、セクションDにおける第1の勾配エコー100の位置を規定するために予備的に横方向磁化の移相する(rephase)。第1の勾配エコー100は時間TEにおいて発生するが、セクションCの勾配プレパルス98における陰影が付された面積がセクションDの第1の勾配パルス100における陰影を付された面積と等しくなるように設計される。これは、フーリエ変換画像形成において勾配エコーの中心を規定するために一般に使用される手順である。
図2のパルス・シーケンスのセクションDは、読み出し方向Grにおける一連のN個の高速切換勾配パルス102(すなわち勾配パルス列)を含む。このパルス列102における勾配パルスの各々は、磁気共鳴信号に勾配エコー104を形成するように設計される。N個の勾配パルスはN個の勾配エコーを生成し、列内のN番目のエコーはN番目の勾配パルスの期間に発生する。N番目のエコーの中心は、セクションBのRF励起パルス90の中心から経過した時間TEに対応する。この期間に、合計N個の磁気共鳴信号または勾配エコー104が収集され、デジタル化され、蓄積される。各デジタル化された勾配エコー信号はNr個の点を含み、Nrは読み出し方向Grの画像解像度である。各信号は読み出し勾配102の存在下で収集されるので、読み出し方向Grの被検体/物体に関する空間的な情報を有する。勾配パルス102の構造および信号サンプリング速度は、当業者には公知の一般規則にしたがって計算できる。このステップの期間に、読み出し方向Grに沿う2D画像のkスペース・データの1つのラインがN個の勾配エコー104のうちの各エコーに対してカバーされる。
セクションEは、残留横方向磁化を破壊するように設計される。勾配無効化またはRF無効化などの任意の標準の技法を使用することができる。当業者であれば理解するところであるが、これらはよく知られており、一般的に使用される手順である。
セクションFは、所与のスライスにおいて長手方向磁化を再生するように設計された待ち期間である。この期間には、RFパルスは所与のスライスに印加されないので、T1緩和プロセスによる長手方向磁化の再生が可能になる。
画像を再構成するのに必要な情報を収集するために、パルス・シーケンス80はセクションA〜FにおいてNp回反復される。ここで、Npは位相符号化方向Gpの画像解像度である。当業者であれば理解するように、このような反復の各々の期間に位相符号化勾配96を所定の計算された量だけ増分し、画像kスペースを完全にカバーすべきである。この手順の結果は、N個の勾配エコー104に対応するN組のカバーされたkスペース・データであり、ここでN番目の勾配エコーは勾配エコー時間TEを中心とする。kスペース・データの各組の二次元フーリエ変換は、位置zにおける各スライスに対するN個の複合画像
Figure 0004901937
を生じる結果になる。上式で、ρ(x、y、z)およびφ(x、y、z)はそれぞれ、位置zにおけるスライスに対する画像強度および位相であり、xおよびyは読み出し方向Grおよび位相符号化方向Gpにおける画像の空間座標である。単一スライスの取得に対してはz=1である。
画像におけるノイズは、kスペースにおいて同じラインを反復的に収集して複合データを平均化することによって低減できることが知られている。磁気共鳴信号に上記のセクションA〜Eで説明した手順を受けさせることによって、セクションFの待ち期間を使用して他のスライスから磁気共鳴信号を収集することができる。このデータ収集は、2D多重スライス・インタリーブ画像形成として知られており、この手順は画像形成時間を大幅に低減する。
各スライスのN個の画像が得られた後、データはピクセルごとに解析され、T2画像、T1またはスピン密度画像およびT2重み付け画像が生成される。そのために、各スライスzにおける各ピクセル(x、y)に対してデータ・アレイが形成され、時間TEの関数として磁気共鳴信号に割り当てられる。すなわち、
Figure 0004901937
ついで、各スライスzにおける各ピクセル(x、y)に対して信号の大きさが式[3]に当てはめられ、画像R2(x、y、z)およびS(x、y、z;0)が式[5]、[6]において説明されるアルゴリズムにしたがって生成される。式[11]および[12]におけるような一層複雑なモデルでは、R2(x、y、z)画像およびS(x、y、z;0)画像は組織内の各区画に対して生成され得る。当業者であれば理解するように、画像S(x、y;0)は、パルス・シーケンスで使用されるパラメータ間(主に、反復時間TRとフリップ角αとの間)の関係に依存して、スピン密度画像またはT1重み付け画像を表す。
セクションDの正負の読み出し勾配パルス102の期間に収集された勾配エコー画像は、巨視的な磁場不均一性が存在するために、異なるように歪まされる。この問題に対処する方法は少なくとも2つある。当業者に知られている画像修正手順の1つを各画像に適用してから上記のピクセル毎の解析を行い、または、エコー・トレインにおける画像の2つの列(1つは正の勾配の期間に収集されたものであり、他は負の勾配の期間に収集されたもの)を独立に解析してから組み合せて結果の画像とすることができる。
式[13]において記述される係数が式[15]の信号への当てはめ手順で使用される場合、組織特有の中間視的な磁場不均一性に関する情報を有する画像R2’(x、y、z)が前述のヤブロンスキの文献にしたがって生成できる。
当業者であれば理解するところであるが、エコー・トレイン104の終わりに取得される、式[14]から生じるMR画像は、長い勾配エコー時間TEに対応し、したがって、T2で重み付けされている。したがって、この新しい画像形成技法はT2画像、T1またはスピン密度画像および/またはT2重み付け画像を、被検体/物体の各スライス毎に生成する。これらすべての画像は同一のデータの組の解析の結果から得られるので、共同登録されるのは当然である。
次に図3を参照すると、本発明の別の実施の形態が、三次元多重勾配エコー画像形成パルス・シーケンス110を使用して示されている。被検体/物体がMRIスキャナ10に置かれた後、図3にしたがって設計され以下に説明されるパルス・シーケンス110がMRIスキャナ10によって生成され、磁気共鳴信号を収集するためRF受信コイル56および増幅器60、64によって印加される。ついで、信号はデジタル化され、コンピュータ・メモリ66に蓄積され、本明細書で説明されるアルゴリズムにしたがって処理されて、被検体/物体のT2画像、T1またはスピン密度画像およびT2画像が生成される。この実施の形態では、画像は被検体/物体からの厚いスラブの三次元表示として取得される。
図3は、(1)被検体/物体のT2特性、T1またはスピン密度特性特性およびT2特性の空間的な分布に関する情報を符号化するために、および、(2)被検体/物体のT2画像、T1またはスピン密度画像および/またはT2画像を生成するよう再構成される必要な磁気共鳴信号を収集するために設計されたパルス・シーケンス110を示す。パルス・シーケンス110は図2と同様に6つのセクションA〜Fを含む。明白なように、図3の3Dパルス・シーケンス110のほとんどは図2の2Dパルス・シーケンス80と同様であり、図2に関して記述されたのと同様の機能を有する。たとえば、セクションAは、図2に関して記述されたように設計できるオプションのRFパルス112を含む。RFパルス112の後には位相ずらし勾配114、116、および118が続き、これも図2に関して記述したとおりである。セクションBはRFパルス120およびスライス選択的勾配パルス122を含み、両方とも図2に関して記述されている。
図3の3Dパルス・シーケンス110のセクションCは、3つの勾配パルス124、126および128を含む。勾配パルス124は3D位相符号化勾配パルスであり、スラブ選択的方向Gsにおいて印加される。勾配パルス124は、被検体/物体に関する空間的な情報を磁気共鳴信号に符号化するため、選択されたスラブの平面に垂直な方向において印加される。同時に、位相符号化勾配パルス126が位相符号化方向Gpにおいて印加され、勾配先行パルス128は読み出し方向Grにおいて印加される。勾配先行パルス128は、予備的に横方向磁化を移相して、一連の高速切換勾配パルス132(すなわち勾配パルス列)を含むセクションDの第1の勾配エコー130の位置を規定するように設計される。以前に説明したように、パルス列132の中にN個の勾配パルスがある場合、エコー時間TEからTEまでにN個の勾配エコー134がある。読み出し勾配パルス132および勾配エコー134の次にはセクションEが続き、セクションEは勾配またはRF無効化を含み、残留横方向磁化を破壊する。以前にも説明したように、セクションFは、所与のスラブにおいて長手方向磁化を再生するように設計された単なる待ち期間である。
3D画像形成においては、画像を再構成するために必要な情報を収集するために、全パルス・シーケンス110はNp×Ns回反復される。ここでNpは位相符号化方向の画像解像度であり、Nsはスラブ選択方向の画像解像度である。当業者であれば理解するところであるが、このような反復の各期間に3D位相符号化勾配124および2D位相符号化勾配126を所定の計算された量だけ増分し、3D画像kスペースを完全にカバーすべきである。この手順の結果は、N個の勾配エコー134に対応するN組の3Dkスペース・データであり、ここでN番目の勾配エコーは勾配エコー時間TEを中心とする。kスペース・データの各組を三次元フーリエ変換すると、N個の複合3D画像が生じる。すなわち、
Figure 0004901937
ただし、ρ(x、y、z)およびφ(x、y、z)は、読取り方向、位相符号化方向およびスラブ選択方向におけるx、yおよびzに対応する画像強度および位相である。
N個の画像が得られた後、データはボクセル毎に解析されてT2画像およびT1またはスピン密度重み付け画像を生成する。そのために、ボクセル(x、y、z)毎にデータ・アレイが形成され、時間TEの関数として磁気共鳴信号に割り当てられる。すなわち、
Figure 0004901937
ついで、ボクセル(x、y、z)毎に、信号の大きさが式[3]に当てはめられ、式[5]および[6]に記述されたアルゴリズムにしたがって画像R2(x、y、z)および画像S(x、y、z;0)が生成される。式[11]および[12]におけるような一層複雑なモデルの場合は、R2(x、y、z)画像およびS(x、y、z;0)画像は組織内の各区画に対して生成され得る。当業者であれば理解するように、画像S(x、y、z;0)は、パルス・シーケンスで使用されたパラメータ間(主に、反復時間TRとフリップ角αとの間)の関係に依存して、スピン密度画像またはT1重み付け画像を表す。
エコー・トレイン134の終わりに取得され且つ長い勾配エコー時間TEに対応する画像は、T2で重み付けされている。代わりに、式[13]におけるような追加の関数がデータ解析に使用された場合は、T2’画像も生成できる。したがって、この画像形成技法は被検体/物体のT2画像、T1またはスピン密度画像、T2またはT2’重み付け3D画像を生成できる。これらすべての画像は同一のデータの組の解析から生じるため、共同登録されるのは当然である。
次に図4を参照すると、前述のアルゴリズム140のフローチャートが示されている。初期化142およびスキャナへの患者の配置144の後、パルス・シーケンス146が印加され、148においてMRデータが取得される。大きさおよび位相の画像を再構成する(150)後、データ・アレイがピクセル毎に構成され(152)、システムは非線形関数F(TE)に対するモデルを選択する(154)。ついで、データ・アレイは式[3]に当てはめられ(156)、システムは同一のデータの組から画像S(x、y、z;0)、T2、T2またはT2’を再構成することができる。
本発明を、1.5テスラ全身MRIスキャナにおいて、準備パルスなしで図2の2D多重スライス・多重勾配エコー画像形成パルス・シーケンスを使用してテストした。NiSOがドープされた水模型の11個の画像が取得された。エコー間の時間は3.2ミリ秒であり、TRは40ミリ秒であり、128×128のマトリクスからなる。取得時間は6秒で完了した。R2マップの取得は、式[9]からのガウス型F(TE)を伴う式[3]に、ピクセル毎に信号強度の時間領域データを当てはめることによって行った。得られたR2マップは、ファントム表面近くのピクセル・サイズ層以外はほぼ平坦であった。平均のR2は12.7秒−1で、変動は2%であり、これは標準の取得技法であるダブルスピン・エコー技法で得られるR2値の(12.6±0.1)秒−1と一致した。スピン・エコー(SE)技法でこのようなマップを得るためには約84秒を要するが、これと比較して、提案された方法の画像形成時間は6秒であった。
さらなるテストが、健康なボランティアの脳を画像形成することによって行われた。各スライスからの9つの画像が、正の読み出し勾配パルスのみを使用して収集され、第1の画像はTE=2.742ミリ秒で取得され、その後に3.83ミリ秒ずつ分離された別の8つの勾配エコー画像が続いた。視野は30cmに設定され、マトリックス・サイズは256×256であり、反復時間TRは500ミリ秒、フリップ角は80°に設定された。10個の5mm厚のスライスがインタリーブ法で取得された。1つの取得が使用された。合計取得時間は2分8秒であった。データは、式[8]で記述された関数F(TE)を伴う式[3]で記述されるモデルを使用して処理された。その結果は、同じ幾何学的パラメータを持つ同じスライスから標準高速スピン・エコー技法(RARE)で得られた画像と比較された。両技法とも極めて似た画像を提供した。しかし、RARE技法で作られたT2画像に加えて、本発明はT1画像およびT2重み付け画像をも生成した。
したがって、本発明は、MRSおよびMRIにおいてT2緩和速度定数を測定し、MRIにおいてT2画像コントラストを作成するための新しい技法を提供する。この技法は多重勾配エコー手法に基づくものであり、SE技法を使用することなくMRIにおいてT2コントラストを得ることを可能にする。さらに、本発明は、単一のスキャンでT2画像、T1またはスピン密度画像およびT2重み付け画像を得るという追加の利点も有する。これらの画像はすべて共同登録されることは当然である。既述のように、3Dのバージョンおよび多重スライス2Dのバージョンが実現できる。この手法は、SE手法と比較して実質的に少ないRF電力しか必要としないうえ、典型的な臨床スキャナで約25ミリ秒のオーダーの反復時間(TR)で高速画像形成を可能にする。
本発明の2つの実施の形態を詳細に説明したが、当業者であれば理解するとおり、追加の修正が可能である。たとえば、異なる勾配エコー時間TEに対応する2D画像または3D画像は、本明細書に既述されたフーリエ変換画像形成技法の代わりに、スパイラル・スキャニング技法により収集され得る。ついで、データを式[15]および[17]にしたがって配列し、以前に論じたアルゴリズムと同じアルゴリズムを使用して解析して、T2画像、T1またはスピン密度画像、T2またはT2’重み付け画像を提供することができる。
他の代替法は、信号振幅および位相の使用を含む。以前に説明したように、関数F(TE)は実験データをMR信号の大きさの式に当てはめることによって評価できる。しかし、関数F(TE)についての情報はまた、大きさの画像に加えて位相画像を使用することによっても得ることができる。知られているように、信号の大きさおよび位相は、式[14]〜[17]に記述される複素MR信号から容易に入手できる。さらに具体的には、位相画像はボクセルB(x、y、z)における位相を式
Figure 0004901937
に当てはめることによって、ボクセル毎の平均磁場の計算を可能にする。これは、所与の任意のボクセルの内部における磁場の空間分布を評価することを可能にする。したがって、巨視的な磁場不均一性を記述する関数F(TE)は、所与のボクセルVの体積についての積分としてボクセル毎に計算することができる。すなわち、
Figure 0004901937
ただし、γは磁気回転比定数、r’=(x’、y’、z’)はボクセルにおける空間座標である。例として、ボクセルにおける磁場b(r’)、すなわち、
Figure 0004901937
は、磁場の勾配の組合せとして近似することができる。、ただし、x、yおよびzはボクセル中心の座標であり、g、gおよびgは、所与のボクセルにおける巨視的磁場勾配である。これらの勾配は次のように算定される。
Figure 0004901937
上の式において、Δx、ΔyおよびΔzはそれぞれ、x方向、y方向、z方向のボクセルの大きさである。式[21]を式[20]に代入すると、3つのsinc関数の積である非線形関数F(TE)に関する式が提供される。すなわち、
Figure 0004901937
したがって、2つのパラメータcおよびbのみが式[4]で知られていないままである。この計算は、当てはめアルゴリズムの効率を実質的に増大させ、最終的なT2画像およびT1画像における信号対雑音比を増大させる。
したがって、本発明は、パルス・シーケンスにおける一連の読み出し勾配パルスからMRデータの複数の組を取得し、勾配エコー時間の非線形関数F(TE)を決定して磁場の不均一性を相殺することを含むMR画像取得方法を含む。この方法はまた、式[3]の非線形関数F(TE)を含む式にMRデータを当てはめ、当てはめのステップの結果を使用して、少なくともS(x、y、z;0)画像およびT2(x、y、z)画像を作成することを含む。式[13] における追加の非線形関数Fmeso(TE)が使用される場合、本発明は、組織の血液量および血液酸化レベルに関する情報を与える画像を作成することを許容する。
本発明はまた、勾配エコー画像形成を使用してT2重み付けMR画像を迅速に取得するためのMRI装置を含み、該MRI装置は、分極磁場を加えるため磁石の穴の周囲に位置する複数の勾配コイルを有する磁気共鳴画像形成(MRI)システムを含む。また、MRIシステムは、RF信号をRFコイル組立体に送信してMR画像を取得するようパルス・モジュールによって制御されるRF送受信機システムおよびRFスイッチを含む。この装置は、パルス・シーケンスにおける一連の読み出し勾配パルスから複数の組のMRデータを取得してMRデータ毎に信号強度を決定するようプログラムされたコンピュータも含む。このコンピュータはまた、非線形関数を含む信号の大きさの式にMRデータを当てはめるようにプログラムされる。ついで、磁場の不均一性が実質的に存在しないT2重み付けMR画像が再構成される。
本発明はまた、MRI装置と共に使用するコンピュータ・プログラムを含み、該コンピュータ・プログラムは、コンピュータによって実行されると、該コンピュータに、勾配読み出しパルス列を有するパルス・シーケンスを印加させ、勾配読み出しパルス列の期間にMRデータを取得させる命令を含む。スキャンされている物体の識別に依存して、コンピュータ・プログラムはまた、勾配エコー時間の非線形関数を決定し、MRデータの信号の大きさを信号の大きさの式に当てはめる。次いで、当該プログラムは、式当てはめの結果を使用してMR画像を再構成する。再構成されたMR画像はS(x、y、z;0)画像およびT2(x、y、z)重み付け画像を含むことができる。
本発明を好ましい実施の形態を用いて説明したが、認識されるとおり、明記された例以外の等価のもの、代替例および修正も可能であり、特許請求の範囲内である。

Claims (19)

  1. MR画像を取得する方法(140)であって、
    先行するスピンエコー再フォーカスRFパルスなしに、一連の読出し勾配パルス(98〜102、128〜132)を含む勾配エコーパルス・シーケンス(80、110)によってMRデータを取得するステップ(148)と、
    S(TE)=S(0)・exp(−R2・TE)・F(TE)で表される式に前記MRデータを当てはめるステップ(156)と、
    ここで、前記式は、F(TE)がガウス的挙動をたどり、S(TE)が時間TEにおける信号の大きさであり、S(0)は時間がゼロにおける信号の大きさであり、R2がT2緩和時間の逆数であり、F(TE)が磁場不均一を相殺するように構成された勾配エコー時間の非線形偶関数である、短い勾配エコー時間を含んでおり、
    前記当てはめるステップ(156)の結果を使用してS(0)画像もしくはT2画像、又はこれらの両方を作成するステップ(158)と、
    を含む方法。
  2. 中間視的な磁場不均一性をS(TE)に組み入れるための因数F meso (TE)を含むことによって、組織の血液量の画像および血液の酸化レベルの画像を作成するステップ(158)をさらに含んでおり、
    S(TE)=S(0)・exp(−R2・TE)・F(TE)・Fmeso(TE)
    の式で表され、Fmeso(TE)は、Fmeso(TE)=exp(−ζ・f(TE/t))で表される式によって与えられ、パラメータζはヘモグロビンが減少した血液によって占有される体積分率であって、パラメータtは特性時間である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記S(0)画像およびT2画像を作成するために使用されたMRデータと同じMRデータに基づいてT2’画像を作成するステップ(158)をさらに含んでおり、T2’はt/ζと等しい、請求項2に記載の方法。
  4. 前記S(0)画像およびT2画像を作成するために使用されたMRデータと同じMRデータに基づいてT2画像を作成するステップ(158)をさらに含んでおり、T2は1/(R2+ζ/t)と等しい、請求項3に記載の方法。
  5. 前記MRデータは、S(x、y;0)画像を作成する二次元勾配エコー画像形成パルス・シーケンス(80)と、S(x、y、z;0)画像を作成する三次元多重勾配エコー画像形成パルス・シーケンス(110)とのうちの一つで取得される(148)、請求項1に記載の方法。
  6. F(TE)が、巨視的な磁場不均一性を相殺するように構成される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記勾配エコー時間の非線形関数F(TE)が、
    F(TE)=1+Σa・TE2m
    として一般化され(154)、mは級数F(TE)における数であり、a現象論上の係数であり、TEはエコー時間である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記一般化された式を
    F(TE)=1−a・TE、及び
    F(TE)=exp(−a・TE
    のうちの1つの式に近似するステップをさらに含み、aおよびa現象論上のパラメータである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記一般化された式を
    F(TE)=sin(Δω・TE/2)/(Δω・TE/2)
    に近似するステップをさらに含み、Δωはボクセルにおける周波数差である、請求項7に記載の方法。
  10. 前記一般化された式を
    F(TE)=[sin(γ・g・Δx・TE/2)/(γ・g・Δx・TE/2)]・[sin(γ・g・Δy・TE/2)/(γ・g・Δy・TE/2)]・[sin(γ・g・Δz・TE/2)/(γ・g・Δz・TE/2)]
    に近似するステップをさらに含み、巨視的な磁場の勾配g、gおよびgは位相画像から決定され、γは磁気回転比定数である、請求項7に記載の方法。
  11. 勾配エコー画像形成を使用してT2重み付けMR画像を迅速に取得するMRI装置であって、
    磁石(52)の孔付近に位置し分極磁場を印加する複数の勾配コイル(50)と、RF送受信機システム(56)と、パルス・モジュール(38)によって制御されRF信号をRFコイル組立体(56)との間で送受信しMR画像を取得するRFスイッチ(62)と
    を有する磁気共鳴画像形成(MRI)システム(10)と、
    コンピュータ(20)と、
    を備えており、前記コンピュータ(20)は、
    先行するスピンエコー再フォーカスRFパルスなしに、一連の読出し勾配パルス(98〜102、128〜132)を含む勾配エコーパルス・シーケンス(80、110)によってMRデータを取得し(148)、
    各MRデータに関して信号強度を決定し(148)、
    前記MRデータを、S(TE)=S(0)・exp(−R2・TE)・F(TE)で表される式に当てはめ(156)、ここで、前記式は、F(TE)がガウス的挙動をたどり、S(TE)が時間TEにおける信号の大きさであり、S(0)は時間がゼロにおける信号の大きさであり、R2がT2緩和時間の逆数であり、F(TE)が磁場不均一を相殺するように構成された勾配エコー時間の非線形関数である、短い勾配エコー時間を含んでおり、
    前記当てはめるステップの結果を使用してS(0)画像もしくはT2画像またはこれらの両方を作成する(158)ようにプログラムされている、MRI装置。
  12. 前記コンピュータは、T2もしくはT2’またはこれらの両方を再構成するようにプログラムされており、T2’およびT2は請求項3および請求項4の方法によって計算され、かつ前記コンピュータは、二次元多重勾配エコー画像形成パルス・シーケンス(80)および三次元多重勾配エコー画像形成パルス・シーケンス(110)のうちの1つでMRデータを取得するように(148)プログラムされている、請求項11に記載のMRI装置。
  13. 前記勾配エコー時間の非線形関数F(TE)が、
    F(TE)=1+Σa・TE2m
    として一般化され、a現象論上の係数であり、TEは勾配エコー時間である、請求項12に記載のMRI装置。
  14. 前記コンピュータ・プログラムが前記一般化された式を
    F(TE)=1−a・TE;及び
    F(TE)=exp(−a・TE
    のうちの1つの式に近似するようにプログラムされており、aおよびa現象論上のパラメータである、請求項13に記載のMRI装置。
  15. 前記コンピュータ・プログラムが前記一般化された式を
    F(TE)=sin(Δω・TE/2)/(Δω・TE/2)
    に近似し、Δωはボクセルにおける周波数差である、請求項13に記載のMRI装置。
  16. 前記コンピュータ・プログラムが前記一般化された式を
    F(TE)=[sin(γ・g・Δx・TE/2)/(γ・g・Δx・TE/2)]・[sin(γ・g・Δy・TE/2)/(γ・g・Δy・TE/2)]・[sin(γ・g・Δz・TE/2)/(γ・g・Δz・TE/2)]
    に近似し、巨視的な磁場の勾配g、gおよびgは位相画像から決定され、γは磁気回転比定数である、請求項13に記載のMRI装置。
  17. 前記信号S(TE)は、中間視的な磁場不均一性を組み入れるための因数F meso (TE)を含んでおり、
    meso(TE)は、Fmeso(TE)=exp(−ζ・f(TE/t))で表される式によって与えられ、パラメータζはヘモグロビンが減少した血液によって占有される体積分率であって、パラメータtは特性時間である、請求項11に記載のMRI装置。
  18. 前記非線形関数に関する複数のモデルが蓄積されたコンピュータ可読メモリ・ユニット(26)と、
    スキャンされる物体を識別する入力を受信するユーザ入力(13)と、
    をさらに備え、
    前記コンピュータ(20)はさらに、前記のスキャンされた物体に基づいて前記非線形関数に関するモデルを決定するようにプログラムされている、請求項11に記載のMRI装置。
  19. 請求項1の方法を遂行するようにプログラムされているMRI装置で使用するためのコンピュータ・プログラム。
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