JP4901611B2 - 航空機用減速機 - Google Patents
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Description
図10は従来の航空機用減速機の第1断面図である。
減速機200は、入力軸201と、この入力軸201に取付けられたギヤ202と、このギヤ202に噛み合う中間ギヤ(不図示)と、この中間ギヤに噛み合うギヤ203と、このギヤ203を支持する出力軸204とを備え、出力軸204のフランジ206にプロペラが取付けられる。
このように、捩り振動ダンパ207とフライホイール208とを組み合わせることで、エンジン側から減速機200の入力軸201へ捩り振動が伝わるのを防止している。
図11は従来の航空機用減速機の第2断面図である。
減速機210は、内燃機関211のクランクシャフト212の一端に連結された入力軸としてのトーションバー213と、このトーションバー213の中間部に取付けられたピニオン214と、このピニオン214に噛み合うギヤ216と、このギヤ216を支持するプロペラ軸217とからなる。
上記したトーションバー213と捩り振動ダンパ219とでクランクシャフト212の捩り振動が減衰される。
本発明の目的は、航空機用減速機、ひいては航空機の小型化及び軽量化を図ることにある。
また、ばね機構及び油圧ダンパ機構は、それぞれ支持棒を挟む形で対向配置されて、ケーシングに対してリングギヤ又はキャリアの他方における一回転方向及びその回転方向とは逆の他回転方向のトルク変動を吸収する。
作用として、リングギヤが固定側となるため、プラネタリギヤが公転し、キャリアが回転することで、潤滑油がサンギヤ側から遠心力でプラネタリギヤ側に流れやすくなる。
特に本発明では、油圧ダンパ機構が支持棒を挟む形で上下方向に対向配置され、油圧ダンパ機構の高圧油室は、油圧ダンパ機構の下部に設けられているので、油圧ダンパ機構の高圧油室にエアが溜まりにくくなり減衰性能低下を防止することができる。
また、既存の減速機に小変更で減衰機構を設けることができ、コストアップを抑えることができる。
図1は本発明に係る航空機用減速機の断面図であり、航空機用減速機10は、エンジンのクランク軸側から前方に延びる中継軸13にスプライン結合された入力軸14と、この入力軸14に一体成形された2つの第1サンギヤ16及び第2サンギヤ17と、第1サンギヤ16に噛み合う複数の第1プラネタリギヤ18と、これらの第1プラネタリギヤ18をそれぞれ回転自在に支持する支軸21と、これらの支軸21を連結する第1キャリア22と、複数のプラネタリギヤ18に噛み合う内歯23aを備えた第1リングギヤ23と、この第1リングギヤ23に減衰機構24(詳細は後述する。)及びリング部材25を介して連結された減速機ケース26と、第1キャリア22に取付けられた第2リングギヤ27と、この第2リングギヤ27に備えた内歯27aに噛み合うとともに第2サンギヤ17に噛み合う複数の第2プラネタリギヤ28と、これらの第2プラネタリギヤ28をそれぞれ回転自在に支持する支軸31と、これらの支軸31を連結する第2キャリア32と、この第2キャリア32のめすスプライン32aに結合するおすスプライン34aが形成されるとともに入力軸14の中空部14aに複数のニードルベアリング33を介して回転自在に嵌合されたプロペラ軸34とからなる。
上記の中継軸13及び入力軸14は、エンジンの出力軸15を構成するものである。
支軸21は、中空部21aと、この中空部21a内からニードルベアリング41に潤滑油を供給する潤滑油供給通路21bとを備える。
第2プラネタリギヤ28は、支軸31に複数のニードルからなるニードルベアリング53を介して回転自在に支持され、このニードルベアリング53の両側方には各ニードルの位置を規制するスラストワッシャ54,54が配置されている。
支軸31は、中空部31aと、この中空部31a内からニードルベアリング53に潤滑油を供給する潤滑油供給通路31bとを備える。
プロペラ軸34は、その前端にプロペラを取付けるためのフランジ34bを備え、その後端が中継軸13の内周面にボールベアリング61を介して回転自在に支持されている。
リング部材25は、上下にそれぞれ、矩形状のばね機構収納部25A,25Bと、これらのばね機構収納部25A,25Bを繋ぐ円弧状の連結穴25Cとが形成され、左右にそれぞれ、くの字状の油圧ダンパ機構収納部25Dが形成されている。
減衰機構70は、上下にそれぞれ配置されたばね機構71,71と、左右にそれぞれ配置された油圧ダンパ機構72,73とからなる。
ばね機構71は、ばね機構収納部25A(及びばね機構収納部25B)に収納された第1有底筒部材74と、この第1有底筒部材74に移動自在に収納された第2有底筒部材75と、この第2有底筒部材75内に収納されるとともに一端が第2有底筒部材75の底75aに当てられた圧縮コイルばね76と、この圧縮コイルばね76の他端を受けるばね受け部材77と、このばね受け部材77に設けられたフランジ部77aと第1有底筒部材74の底74aとの間に圧縮されて収納された複数の皿ばね78とからなる。
油圧ダンパ機構72は、油圧ダンパ機構収納部25Dに固定された有底筒状のシリンダ部81と、このシリンダ部81内に移動自在に挿入されたピストン82と、このピストン82に連結されるとともに端部に設けられたリング部83aが支持棒48に嵌合されたロッド部材83とからなり、シリンダ部81とピストン82との間に油室84が設けられ、この油室84に満たされた作動油85が図示せぬリザーバ室に出入りする。
上記の油室84,88は、空気が混入しにくいように油圧ダンパ機構72,73のそれぞれの下部に設けられている。
図4(a),(b)は航空機用減速機の作用図、図5(a),(b)は航空機用減速機の共線図である。
図4(a)は比較例であり、一組の遊星歯車減速機構を用いた航空機用減速機300を示している。
エンジン301のクランク軸側に連結された出力軸302が回転し、これに伴ってサンギヤ303が矢印Jの方向に回転数nsで回転すると、複数のプラネタリギヤ304はそれぞれ矢印Kの方向に回転し、これらのプラネタリギヤ304の回転に伴ってキャリア306が矢印Lの方向に回転数ncで回転する。
また、共線図の縦軸のサンギヤ入力回転数nsを1とすると、α=0.3〜0.7に相当する縦座標α/(α+1)は、α/(α+1)=0.231〜0.412である。
第1リングギヤ23は減速機ケース26側に減衰機構を介して固定されているので、nr1はゼロである。
(a)はばね機構71の作動前の状態を示している。即ち、第1リングギヤ23(図1参照)の支持棒48は、左右に並んだばね機構71,71に対して中立位置、即ち、各ばね機構71の第2有底筒部材75を押圧しない位置にある。
(a)は油圧ダンパ機構72,73の作動前の状態を示している。即ち、支持棒48が油圧ダンパ機構72のピストン82を移動させず、また、油圧ダンパ機構73のシリンダ部86を移動させない中立の位置にある。
以上の(b)では、支持棒48が、矢印Sの向きに回動する状態を示したが、矢印Sとは反対の向きに回動して油圧ダンパ機構72,73により上記と同様に減衰力が発生する。
グラフ中の捩り曲線100は、縦軸に対して線対称で原点を通る直線部101と、この直線部101の端から延びて原点に対して点対称な曲線部102,103とからなり、直線部101の傾きは、ばね機構71の圧縮コイルばね76で発生する荷重で決まり、曲線部102,103の形状はばね機構71の複数の皿ばね78で発生する荷重で決まり、直線部101及び曲線部102,103のヒステリシストルクThは、油圧ダンパ機構72,73のオリフィスを含めた油路の抵抗によって決まる。
航空機用減速機110は、第1サンギヤ16に噛み合う複数の第1プラネタリギヤ18と、これらの第1プラネタリギヤ18を回転自在に支持する支軸111と、これらの支軸111を連結するとともに減速機ケース26に取付けられた第1キャリア112と、複数の第1プラネタリギヤ18に噛み合う第1リングギヤ113と、この第1リングギヤ113に連結された第2リングギヤ27と、第2サンギヤ17に噛み合うとともに第2リングギヤ27に噛み合う複数の第2プラネタリギヤ28と、これらの第2プラネタリギヤ28をそれぞれ回転自在に支持する支軸31と、これらの支軸31を連結する第2キャリア32とを備える。
減衰機構70は、第1キャリア112と減速機ケース26との間に設けられている。
また、既存の減速機に小変更で減衰機構70を設けることができ、コストアップを抑えることができる。
また、図2に示した油圧ダンパ機構72,73に代えて、摩擦によりエネルギーを吸収するダンパを用いてもよい。
Claims (2)
- エンジンの出力軸に取付けられたサンギヤと、このサンギヤに噛み合う複数のプラネタリギヤと、これらのプラネタリギヤに噛み合うとともに前記サンギヤに同心円状に配置されたリングギヤと、前記複数のプラネタリギヤを回転自在に支持するキャリアと、これらのサンギヤ、プラネタリギヤ、リングギヤ及びキャリアを収納するケーシングとからなる遊星歯車機構を備え、前記遊星歯車機構の前記リングギヤと前記キャリアのうちの一方の要素がプロペラ軸側に連結され、他方の要素が前記エンジンのトルク変動を減衰させる減衰機構を介して前記ケーシング側に連結された航空機用減速機において、
前記他方の要素には少なくとも2本の支持棒が設けられ、これらの支持棒と前記ケーシング側との間にそれぞれ前記減衰機構が配置され、
前記減衰機構は、一対のばね機構と一対の油圧ダンパ機構とからなり、
前記一対のばね機構は、前記支持棒を挟む形で水平方向に対向配置され、
前記一対の油圧ダンパ機構は、前記支持棒を挟む形で上下方向に対向配置され、
前記一対の油圧ダンパ機構のそれぞれに備える高圧油室は、各油圧ダンパ機構の下部に設けられている、
ことを特徴とする航空機用減速機。 - 前記一方の要素はリングギヤであって、このリングギヤと前記ケーシングとの間に前記減衰機構が配置されていることを特徴とする請求項1記載の航空機用減速機。
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