JP4899961B2 - 通信装置および出力制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、品質クラスが設定された可変長のパケットを出力する通信装置および出力制御方法に関し、特に、可変長パケットに品質クラスが設定される場合、クラスに応じた出力頻度の重み付けを容易に遵守することができる通信装置および出力制御方法に関する。
従来、例えばATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)などの固定長のパケット(またはセル)を通信する通信方式においては、パケットに要求される品質によってパケットのクラスが決定されることがある。すなわち、例えば音声などのパケットは、リアルタイム性が要求されるのに対し、データなどのパケットは、それほど厳格にリアルタイム性が要求されることはないため、リアルタイム性の品質に関しては、音声パケットが高クラスの(すなわち優先度が高い)パケットとなり、データパケットが低クラスの(すなわち優先度が低い)パケットとなる。
そして、このようにクラスが決定されたパケットを伝送する伝送装置においては、例えば特許文献1に記載されたように、クラスごとのパケットを一時的に蓄積するキューを設け、各キューからパケットを出力する頻度をキューごとに変更することによって、要求される品質を満たしている。すなわち、特許文献1においては、パケットの蓄積量をカウントするカウンタを各キューに設け、カウンタ値がそれぞれのキューに設定された閾値を超えると、該当するキューから固定長のパケットを出力するとともに、カウンタ値から閾値を減算する。したがって、高クラスのパケット用のキューほど閾値を小さくすることにより、高クラスのキューから頻繁にパケットが出力され、要求される品質を満たすことが可能となる。
ところで、ATMなどの固定長のパケットを通信する通信方式以外においても、パケットに品質クラスが設定されることがある。例えば、イーサネット(登録商標)網などでは種々のアプリケーションによる可変長のパケットのやり取りが行われており、これらのパケットの伝送についても、要求される品質に応じた優先制御が行われることがある。具体的には、固定長のパケットを扱うATMなどと同様に、例えばL2スイッチなどの中継装置にクラスごとのキューを設け、各キューからパケットを出力する頻度が制御される。
このとき、高クラスのキューにパケットが蓄積されている場合には、必ず高クラスのキューを優先してパケットを出力するストリクトプライオリティ(Strict Priority:以下「SP」と略記する)方式と、各キューからパケットを出力する頻度にクラスに応じた重み付けをする重み付けラウンドロビン(Weighted Round Robin:以下「WRR」と略記する)方式とが用いられる。
SP方式は、強くリアルタイム性が求められるパケットがある場合などに適用され、WRR方式は、多少の伝搬遅延が許容される場合などに適用される。そして、これらの方式は、単独で用いられることもあるが、特定の優先度以上のクラスについてはSP方式が適用され、特定の優先度未満のクラスについてはWRR方式が適用されるなどのように併用されることもある。WRR方式を適用する場合には、可変長のパケットが出力されるため、各キューから出力されるデータの流量をカウントするカウンタを設けておく必要がある。そして、データの流量をカウントするカウンタ値が所定の重み付け比率になるように、キューからのパケットの出力を制御する。
具体的には、例えば図8に示すように、初期状態では高クラスのパケット用のカウンタと低クラスのパケット用のカウンタとのカウンタ値をいずれも0にしておき、それぞれのクラスのパケットが出力されると、このパケットのデータ量だけカウンタ値をインクリメントする。そして、カウンタ値の比率がクラスに応じた重み付け比率(図8においては9対1)に等しくなると、それぞれのカウンタ値を0にクリアする。このようにWRR方式においては、可変長のパケットが実際に出力される流量をカウントしておき、この流量をクラスに応じた重み付け比率に一致させることにより、パケットの出力頻度に重み付けを施すことができる。
特開平9−93256号公報
しかしながら、可変長のパケットがやり取りされる通信方式においては、パケットのサイズが様々であるため、必ずしもクラスごとの流量のカウンタ値が重み付け比率に一致しないことがある。したがって、カウンタ値が重み付け比率に一致しないまま増大するため、クラスごとの流量をカウントするカウンタは、非常に大きな値までカウント可能にする必要が生じてしまう。
具体的に、例えば高クラスのカウンタ値と低クラスのカウンタ値との比率が9対1となったときにカウンタ値をクリアするように設定されている場合を考える。このとき、例えば図9に示すように、高クラスのカウンタ値が8999バイトとなり、低クラスのカウンタ値が1000バイトとなると、高クラスのパケットがあと1バイト出力されれば、2つのカウンタ値の比率が9対1となってクリアされる。しかし、例えばイーサネット(登録商標)における9600バイトのジャンボパケットが高クラスのキューから出力されると、図9に示すように高クラスのカウンタ値は18599(=8999+9600)バイトとなってしまい、カウンタ値の比率が9対1に一致しないことから、カウンタ値がクリアされることはない。
以後、2つのカウンタ値の比率が9対1に近づいたときに、再びジャンボパケットが出力されてしまえば、上記と同様にカウンタ値がクリアされることがなく、これが繰り返されると、カウンタ値は無限に増大していくことになる。したがって、このようなカウンタは実現不可能であり、中継装置に実装することは現実的ではない。
なお、カウンタ値の比率に一定の誤差を許容し、完全に重み付け比率に一致しない場合にもカウンタ値をクリアすることが考えられるが、この制御を長時間継続すると誤差が蓄積され、クラスに応じた重み付けが正確に守られないことになってしまう。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、可変長パケットに品質クラスが設定される場合、クラスに応じた出力頻度の重み付けを容易に遵守することができる通信装置および出力制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願が開示する通信装置は、1つの態様において、品質クラスが設定された可変長のパケットを出力する通信装置であって、品質クラス別にパケットを一時的に保持し、保持したパケットを各品質クラスの重み付け比率に応じた頻度で出力する保持手段と、前記保持手段から出力されたパケットのデータ量を品質クラス別にカウントするカウント手段と、前記カウント手段における品質クラス別のカウンタ値を、品質クラスごとの閾値であって各品質クラスの閾値の比率が品質クラスに応じた重み付け比率に一致する閾値とそれぞれ比較する比較手段と、前記比較手段における比較の結果に基づいて前記保持手段によって保持されたパケットを出力する出力手段と、前記比較手段による比較の結果、すべての品質クラスについてカウンタ値が閾値以上となった場合に、前記カウント手段における品質クラス別のカウンタ値からそれぞれ品質クラスごとの閾値に対応する値をいずれか1つの品質クラスのカウンタ値が閾値未満となるまで繰り返し減算させる制御手段とを有する。
本発明によれば、品質クラス別にパケットを一時的に保持するキューから出力されたパケットのデータ量をカウンタによって品質クラス別にカウントし、品質クラス別のカウンタ値を、品質クラスごとの閾値であって各品質クラスの閾値の比率が品質クラスに応じた重み付け比率に一致する閾値とそれぞれ比較し、比較の結果に基づいてキューからパケットを出力するとともに、比較の結果、すべての品質クラスについてカウンタ値が閾値以上となった場合に、カウンタにおける品質クラス別のカウンタ値からそれぞれ品質クラスごとの閾値に対応する値を減算させる。このため、出力されたパケットのデータ量のうち品質クラスの重み付け比率に一致した分については、次々にカウンタ値から減算されることになり、品質クラスに応じた出力頻度の重み付けを遵守することができる。また、カウンタ値が増大し続けることがなく、可変長パケットに品質クラスが設定される場合、クラスに応じた出力頻度の重み付けを容易に遵守することができる。
また、本発明によれば、比較の結果、第1の品質クラスについてカウンタ値が閾値以上となった場合に、重み付け比率が第1の品質クラスの次に大きい第2の品質クラスのパケットを出力する。このため、重み付け比率が大きい品質クラスのパケットから順に、カウンタ値がそれぞれの品質クラスの閾値に達するまでパケットを出力し、すべての品質クラスについてカウンタ値が閾値に達すると、カウンタ値が減算されることになる。したがって、確実に品質クラスに応じた重み付け比率に適合した出力頻度でパケットを出力することができる。
また、本発明によれば、出力されたパケットのパケット長を観測し、観測されたパケット長に基づいて品質クラスごとの閾値を設定するため、様々なパケット長のパケットがやり取りされる通信システムにおいて、実態に即した閾値を決定することができる。
また、本発明によれば、観測されたパケット長の平均値に前記重み付け比率に応じた品質クラスごとの重み係数を乗算して品質クラスごとの閾値を求めるため、実態に即した適度な閾値を決定することができ、カウンタに対して減算指示が出される回数を適度に調節して、処理負荷の軽減を図ることができる。
また、本発明によれば、品質クラス別のカウンタ値からそれぞれ品質クラスごとの閾値そのものを減算させるため、減算の回数が多すぎたりカウンタ値が0未満になったりすることがなく、バランス良くカウンタ値を調整することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、イーサネット(登録商標)網における可変長のパケットの中継を例に挙げて説明するが、本発明は、品質クラスや優先度が設定された可変長のパケットを出力する場合であれば、いかなる通信装置にも適用することができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る中継装置100の概略構成を示すブロック図である。図1に示す中継装置100は、スイッチ部110、クラス別キュー部120、および出力制御部130を有している。
スイッチ部110は、図示しない端末装置などからパケットを受信し、受信したパケットの宛先アドレスに対応するクラス別キュー部120へパケットを出力する。
クラス別キュー部120は、パケットのクラス別のキューを備えており、スイッチ部110から出力されたパケットをクラス別に保持する。
出力制御部130は、クラス別キュー部120に保持されたパケットを、それぞれのクラスに応じた頻度でイーサネット(登録商標)のネットワークNへ送信する。このとき、出力制御部130は、クラス別キュー部120から出力されるパケットのデータ量をクラス別にカウントし、カウントされたデータ量をクラスに応じた重み付け比率に近づけることにより、出力頻度を制御する。
図2は、本実施の形態に係る中継装置の要部構成を示すブロック図である。具体的には、図2は、クラス別キュー部120および出力制御部130の内部構成を示している。図2に示すクラス別キュー部120は、クラス判定部121、クラスAキュー122−1、クラスBキュー122−2、クラスCキュー122−3、およびクラスDキュー122−4を有している。なお、クラスA〜Dでは、クラスAが最も優先度が高く、クラスDが最も優先度が低い。また、クラスA、Bのパケットについては、ストリクトプライオリティ方式(SP方式)で優先制御されるのに対し、クラスC、Dのパケットについては、重み付けラウンドロビン方式(WRR方式)で優先制御されるものとする。
クラス判定部121は、スイッチ部110から入力されるパケットのヘッダ部分を参照し、このパケットが属するクラスを判定する。そして、クラス判定部121は、パケットが属するクラスのキュー122−1〜122−4にパケットを出力する。
クラスAキュー122−1は、最も優先度が高いクラスAのパケットを一時的に保持する。クラスBキュー122−2は、2番目に優先度が高いクラスBのパケットを一時的に保持する。クラスA、Bのパケットは、SP方式で優先制御されるため、クラスAキュー122−1にパケットが保持されていない場合にのみ、クラスBキュー122−2からパケットが出力されることになる。
クラスCキュー122−3は、3番目に優先度が高いクラスCのパケットを一時的に保持する。クラスDキュー122−4は、最も優先度が低いクラスDのパケットを一時的に保持する。クラスC、Dのパケットは、WRR方式で優先制御されるため、クラスCキュー122−3およびクラスDキュー122−4に保持されたパケットがあらかじめ決められた重み付け比率で出力されることになる。
また、図2に示す出力制御部130は、出力クラス決定部131、クラスC用カウンタ132、クラスD用カウンタ133、閾値比較部134、閾値比較部135、および減算判定部136を有している。
出力クラス決定部131は、キュー122−1〜122−4に保持されたパケットの状況や閾値比較部134における閾値比較の結果からパケットを出力するクラスを決定し、決定したクラスのキュー122−1〜122−4からパケットを読み出して出力する。具体的には、出力クラス決定部131は、クラスAキュー122−1またはクラスBキュー122−2にパケットが保持されている場合には、SP方式により、最も優先度が高いパケットを出力する。また、出力クラス決定部131は、クラスAキュー122−1およびクラスBキュー122−2にパケットが保持されていない場合には、WRR方式により、クラスCキュー122−3およびクラスDキュー122−4から重み付け比率に応じた頻度でパケットを出力する。
クラスC用カウンタ132は、出力クラス決定部131から出力されるパケットを監視し、出力されたクラスCのパケットのデータ量をカウントアップする。すなわち、クラスC用カウンタ132のカウンタ値は、出力制御部130から出力されたクラスCのパケットのデータ量(例えばバイト数)を累積した値になる。また、クラスC用カウンタ132は、減算判定部136から減算を指示されると、減算判定部136から指示された値をカウンタ値から減算する。
クラスD用カウンタ133は、出力クラス決定部131から出力されるパケットを監視し、出力されたクラスDのパケットのデータ量をカウントアップする。すなわち、クラスD用カウンタ133のカウンタ値は、出力制御部130から出力されたクラスDのパケットのデータ量(例えばバイト数)を累積した値になる。また、クラスD用カウンタ133は、減算判定部136から減算を指示されると、減算判定部136から指示された値をカウンタ値から減算する。
閾値比較部134は、クラスC、Dの重み付け比率に対応するクラスC用の閾値があらかじめ設定され、設定された閾値とクラスC用カウンタ132のカウンタ値とを比較する。そして、閾値比較部134は、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値以上となると、その旨を出力クラス決定部131および減算判定部136へ通知する。このとき、閾値比較部134は、あらかじめ設定された閾値を減算判定部136へ通知する。
閾値比較部135は、クラスC、Dの重み付け比率に対応するクラスD用の閾値があらかじめ設定され、設定された閾値とクラスD用カウンタ133のカウンタ値とを比較する。そして、閾値比較部135は、クラスD用カウンタ133のカウンタ値が閾値以上となると、その旨を減算判定部136へ通知する。このとき、閾値比較部135は、あらかじめ設定された閾値を減算判定部136へ通知する。
ここで、閾値比較部134および閾値比較部135に設定される閾値は、クラスC、Dのパケットの出力頻度に対する重み付け比率に対応している。すなわち、閾値比較部134に設定される閾値と閾値比較部135に設定される閾値との比率は、クラスC、Dの重み付け比率に一致している。したがって、例えばクラスC、Dの出力頻度に対する重み付け比率が9対1であれば、閾値比較部134に設定される閾値と閾値比較部135に設定される閾値との比率も9対1(例えば9000バイトと1000バイト)となっている。
減算判定部136は、閾値比較部134および閾値比較部135の双方からカウンタ値が閾値以上となった旨が通知されると、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133に対してカウンタ値からそれぞれ閾値を減算するように指示する。このとき、減算判定部136は、クラスC用カウンタ132に対しては閾値比較部134から通知された閾値を減算するように指示し、クラスD用カウンタ133に対しては閾値比較部135から通知された閾値を減算するように指示する。
次いで、上記のように構成された中継装置100における出力クラス決定の動作について、図3に示すフロー図を参照しながら説明する。図3は、主に出力クラス決定部131の動作を示している。
出力制御部130からパケットが出力される際には、まず、出力クラス決定部131によって、クラスAキュー122−1にパケットが保持されているか否かが確認される(ステップS101)。この結果、クラスAキュー122−1にパケットが保持されていれば(ステップS101Yes)、クラスAに関してはSP方式が適用されるため、クラスAキュー122−1に保持されたパケットが出力される(ステップS102)。
また、クラスAキュー122−1にパケットが保持されていなければ(ステップS101No)、出力クラス決定部131によって、クラスBキュー122−2にパケットが保持されているか否かが確認される(ステップS103)。この結果、クラスBキュー122−2にパケットが保持されていれば(ステップS103Yes)、クラスBに関してはSP方式が適用されるため、クラスBキュー122−2に保持されたパケットが出力される(ステップS104)。
また、クラスBキュー122−2にパケットが保持されていなければ(ステップS103No)、出力クラス決定部131によって、クラスCキュー122−3にパケットが保持されているか否かが確認される(ステップS105)。この結果、クラスCキュー122−3にパケットが保持されていれば(ステップS105Yes)、クラスCに関してはWRR方式が適用されるため、さらにクラスDキュー122−4にパケットが保持されているか否かが確認される(ステップS106)。そして、クラスDキュー122−4にパケットが保持されていなければ(ステップS106No)、クラスCキュー122−3のみにパケットが保持されていることになるため、クラスCキュー122−3に保持されたパケットが出力される(ステップS108)。
一方、クラスDキュー122−4にパケットが保持されていれば(ステップS106Yes)、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値以上となった旨が閾値比較部134から通知されたか否かが判定され(ステップS107)、カウンタ値が閾値以上となっていなければ(ステップS107No)、より優先度が高いクラスCキュー122−3に保持されたパケットが出力される(ステップS108)。また、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値以上となっていれば(ステップS107Yes)、クラスCが既に十分優先されていると判断され、より優先度が低いクラスDキュー122−4に保持されたパケットが出力される(ステップS110)。以上の処理は、常にまたは所定の周期ごとに繰り返される。
このように、本実施の形態においては、クラスCキュー122−3およびクラスDキュー122−4の双方にパケットが保持されている場合は、出力されたクラスCのパケットのデータ量が閾値比較部134に設定された閾値に到達するまで、クラスCのパケットが出力クラス決定部131によって出力される。そして、出力されたクラスCのパケットのデータ量が閾値比較部134に設定された閾値に到達すると、その後はクラスDのパケットが出力クラス決定部131によって出力される。
したがって、WRR方式が適用されるクラスC、Dのパケットについては、クラスCのパケットのみが常に出力されることはなく、クラスCのパケットが所定のデータ量に達するまで出力された後は、クラスDのパケットが出力されることになる。そして、本実施の形態においては、クラスDのパケットが所定のデータ量に達するまで出力されると、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133のカウンタ値が減算されるため、再びクラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値未満となり、出力クラス決定部131からクラスCのパケットが出力され始める。この処理については、後に詳述する。
なお、クラスCキュー122−3にパケットが保持されておらず(ステップS105No)、クラスDキュー122−4にパケットが保持されている場合は(ステップS109Yes)、クラスDキュー122−4のみにパケットが保持されていることになるため、クラスDキュー122−4に保持されたパケットが出力される(ステップS110)。
次に、本実施の形態に係るカウンタ調整の動作について、図4に示すフロー図を参照しながら説明する。
上述したように出力クラス決定部131によってパケットが出力されると(ステップS201)、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133によって、出力されたパケットのクラスが監視される。具体的には、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133によって、出力されるパケットのクラスがクラスA、Bであるか否かが判定され(ステップS202)、この結果、クラスA、Bでなければ(ステップS202No)、クラスCのパケットが出力されたか否かが判定される(ステップS203)。
そして、クラスCのパケットが出力された場合には(ステップS203Yes)、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が、出力されたパケットのデータ量だけカウントアップされる(ステップS204)。また、クラスDのパケットが出力された場合には(ステップS203No)、クラスD用カウンタ133のカウンタ値が、出力されたパケットのデータ量だけカウントアップされる(ステップS205)。
このようにして、出力されたクラスC、Dのパケットのデータ量をカウントするカウンタ値は、それぞれ閾値比較部134および閾値比較部135によって閾値と比較され、カウンタ値が閾値以上となった時点で、その旨が閾値とともに減算判定部136へ通知される。そして、減算判定部136によって、閾値比較部134および閾値比較部135の双方からカウンタ値が閾値以上となった旨が通知されたか否かが判定される(ステップS206)。
この結果、双方の閾値比較部134、135からカウンタ値が閾値以上となった旨が通知されていれば、減算判定部136によって、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133へカウンタ値から閾値を減算するように指示される。すなわち、減算判定部136によって、クラスC用カウンタ132に対しては閾値比較部134に設定された閾値をカウンタ値から減算するように指示され、クラスD用カウンタ133に対しては、閾値比較部135に設定された閾値をカウンタ値から減算するように指示される。この指示を受け、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133では、カウンタ値からそれぞれのクラスに対応する閾値が減算される(ステップS207)。
そして、閾値減算後のカウンタ値は、再び閾値比較部134、135によって閾値と比較され、減算判定部136によって、閾値比較部134および閾値比較部135の双方からカウンタ値が閾値以上となった旨が通知されたか否かが判定される(ステップS206)。以下、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133のカウンタ値の少なくとも一方が閾値未満となるまで、2つのカウンタ値からそれぞれ閾値が減算される。
ここで、カウンタ値から閾値を減算する指示は、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133の双方のカウンタ値がそれぞれ閾値以上となった場合に減算判定部136から出される。したがって、閾値減算後のカウンタ値は必ず0以上であり、いずれのカウンタ値においても閾値の減算が不可能であることはない。そして、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値以上となっており、出力クラス決定部131からクラスDのパケットが出力され続けていた場合にも、カウンタ値から閾値が減算されることにより、いずれはクラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値未満となり、再び出力クラス決定部131からクラスCのパケットが出力され始める。
また、閾値比較部134、135においてカウンタ値と比較される閾値の比率は、クラスC、Dの重み付け比率に一致しているため、閾値を減算後のカウンタ値は、既に出力されたクラスC、Dのパケットのデータ量のうち、重み付け比率に一致しなかった誤差の分のデータ量に他ならない。
そして、それぞれのカウンタ値から閾値を減算後、誤差の分のデータ量に上乗せして、出力されたクラスC、Dのパケットのデータ量をカウントし、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133の双方のカウンタ値が閾値以上となった時点で、再びカウンタ値から閾値が減算される。このため、出力されたパケットのデータ量のうちクラスC、Dの重み付け比率に一致した分については、次々にカウンタ値から減算されることになり、長期的に見ればクラスC、Dに対して設定された重み付け比率が遵守されることになる。
さらに、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133のカウンタ値が閾値以上となった時点でカウンタ値から閾値を減算するため、カウンタ値が増大し続けることがなく、比較的閾値に近い値までカウント可能なカウンタであれば、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133として用いることができる。つまり、クラスC、Dの重み付け比率に応じてパケットを出力することが容易に実現可能である。
次に、本実施の形態に係るカウンタ調整の具体例について、図5を参照しながら説明する。図5は、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133のカウンタ値を時系列に示す図である。同図において、実線はクラスC用カウンタ132のカウンタ値を示しており、破線はクラスD用カウンタ133のカウンタ値を示している。また、クラスC、Dの重み付け比率は9対1であるものとし、閾値比較部134、135に設定された閾値はそれぞれ9000バイトと1000バイトであるものとする。
本実施の形態においては、クラスA、Bのパケットがキュー(クラスAキュー122−1およびクラスBキュー122−2)に保持されていない場合にのみ、クラスC、Dのパケットが出力クラス決定部131によって出力される。そして、クラスC、Dのパケットについては、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値比較部134に設定された閾値(9000バイト)に到達するまで、クラスCのパケットが出力される。
したがって、図5において、実線で示すクラスC用カウンタ132のカウンタ値が9000以上となった後は、クラスC、Dに関してはクラスDが優先されることになり、クラスDのパケットが出力クラス決定部131から出力され始める。なお、以下においては、説明を簡単にするため、クラスA、Bのバケットがキュー(クラスAキュー122−1およびクラスBキュー122−2)に保持されていないものとする。
クラスDのパケットが出力され始めた後、時刻T1において、クラスD用カウンタ133のカウンタ値が閾値(1000バイト)以上となると、閾値比較部134および閾値比較部135の双方における比較結果が、カウンタ値が閾値以上となったことを示す。このため、減算判定部136によって、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133へ減算指示が出される。この指示を受け、クラスC用カウンタ132では、カウンタ値から閾値比較部134に設定された閾値の9000が減算され、クラスD用カウンタ133では、カウンタ値から閾値比較部135に設定された閾値の1000が減算される。
これにより、時刻T1直後は、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値未満となることから、閾値比較部134における比較結果に基づいて、クラスC、Dに関してはクラスCが優先されることになり、クラスCのパケットが出力クラス決定部131から出力され始める。以後、再びクラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値(9000バイト)に到達するまで、クラスCのパケットが出力され、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値(9000バイト)に到達した後は、クラスDのパケットが出力され始める。
そして、時刻T2において、クラスD用カウンタ133のカウンタ値が閾値(1000バイト)以上となると、閾値比較部134および閾値比較部135の双方における比較結果が、カウンタ値が閾値以上となったことを示す。このため、減算判定部136によって、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133へ減算指示が出される。この指示を受け、クラスC用カウンタ132では、カウンタ値から閾値比較部134に設定された閾値の9000が減算され、クラスD用カウンタ133では、カウンタ値から閾値比較部135に設定された閾値の1000が減算される。
これにより、時刻T2直後は、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値未満となることから、閾値比較部134における比較結果に基づいて、クラスC、Dに関してはクラスCが優先されることになり、クラスCのパケットが出力クラス決定部131から出力され始める。一方、時刻T2直後も、クラスD用カウンタ133のカウンタ値は閾値未満となっていないが、閾値比較部135のみにおける比較結果が、カウンタ値が閾値以上となったことを示しているため、減算判定部136から減算指示が出されることはない。
そして、時刻T3において、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値(9000バイト)以上となると、閾値比較部134および閾値比較部135の双方における比較結果が、カウンタ値が閾値以上となったことを示す。このため、減算判定部136によって、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133へ減算指示が出される。この指示を受け、クラスC用カウンタ132では、カウンタ値から閾値比較部134に設定された閾値の9000が減算され、クラスD用カウンタ133では、カウンタ値から閾値比較部135に設定された閾値の1000が減算される。
これにより、時刻T3直後は、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133のカウンタ値からそれぞれ閾値が減算されるが、1回閾値が減算されても、依然として双方のカウンタ値が閾値以上となっていれば、再度減算判定部136から減算指示が出される。したがって、時刻T3直後は、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133のカウンタ値からそれぞれ閾値が2回ずつ減算される。この減算後は、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値未満となることから、閾値比較部134における比較結果に基づいて、クラスC、Dに関してはクラスCが優先されることになり、クラスCのパケットが出力クラス決定部131から出力され始める。以後、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値(9000バイト)に到達するまで、クラスCのパケットが出力され、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値(9000バイト)に到達した後は、クラスDのパケットが出力され始める。
そして、時刻T4において、クラスD用カウンタ133のカウンタ値が閾値(1000バイト)以上となると、閾値比較部134および閾値比較部135の双方における比較結果が、カウンタ値が閾値以上となったことを示す。このため、減算判定部136によって、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133へ減算指示が出される。この指示を受け、クラスC用カウンタ132では、カウンタ値から閾値比較部134に設定された閾値の9000が減算され、クラスD用カウンタ133では、カウンタ値から閾値比較部135に設定された閾値の1000が減算される。
これにより、時刻T4直後は、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133のカウンタ値からそれぞれ閾値が減算されるが、クラスC用カウンタ132のカウンタ値は閾値未満とならず、クラスD用カウンタ133のカウンタ値のみが閾値未満となる。この場合にも、閾値比較部134のみにおける比較結果が、カウンタ値が閾値以上となったことを示しているため、減算判定部136から減算指示が出されることはない。そして、クラスC用カウンタ132のカウンタ値が閾値以上であることから、減算後は、クラスDのパケットが出力される。
そして、時刻T5において、クラスD用カウンタ133のカウンタ値が閾値(1000バイト)以上となると、閾値比較部134および閾値比較部135の双方における比較結果が、カウンタ値が閾値以上となったことを示す。このため、減算判定部136によって、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133へ減算指示が出される。この指示を受け、クラスC用カウンタ132では、カウンタ値から閾値比較部134に設定された閾値の9000が減算され、クラスD用カウンタ133では、カウンタ値から閾値比較部135に設定された閾値の1000が減算される。
以上のように、本実施の形態によれば、WRR方式で優先制御されるクラスのパケットについて、実際に出力されたパケットのデータ量をクラスごとにカウントし、すべてのクラスのカウンタ値がクラスの重み付け比率と一致する比率の閾値以上となると、すべてのクラスのカウンタ値からそれぞれのクラスに応じた閾値を減算する。このため、出力されたパケットのデータ量のうちクラスの重み付け比率に一致した分については、次々にカウンタ値から減算されることになり、クラスに応じた出力頻度の重み付けを遵守することができる。また、カウンタ値が増大し続けることがなく、比較的閾値に近い値までカウント可能なカウンタを用いて、出力されたパケットのデータ量をカウントすることができ、容易に実現することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の特徴は、出力されるパケットのパケット長を観測し、観測されたパケット長に基づいて出力されるパケットのデータ量を示すカウンタ値と比較する閾値を設定する点である。
本実施の形態に係る中継装置の概略構成は、実施の形態1に係る中継装置100(図1)と同様であるため、その説明を省略する。
図6は、本実施の形態に係る中継装置の要部構成を示すブロック図である。具体的には、図6は、クラス別キュー部120および出力制御部130の内部構成を示している。同図において、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図6においては、図2の出力制御部130にパケット長観測部201および閾値設定部202が追加されている。
パケット長観測部201は、中継装置の起動時に出力クラス決定部131から出力されるパケットのパケット長を観測する。具体的には、パケット長観測部201は、中継装置が起動されると、出力クラス決定部131から出力されるクラスC、Dのパケットのパケット長が何バイトであるか観測し、観測されたパケット長を閾値設定部202へ通知する。
閾値設定部202は、パケット長観測部201によってパケット長が観測されたパケット数が所定数に達すると、パケット長の平均値を算出し、得られた平均パケット長にクラスC、Dに対する重み係数をそれぞれ乗算して閾値を決定する。そして、閾値設定部202は、閾値比較部134および閾値比較部135にそれぞれクラスC、Dのカウンタ値と比較する閾値を設定する。ここで、平均パケット長に乗算する重み係数は、クラスC、Dの重み付け比率に一致する比率の係数である。すなわち、例えばクラスC、Dの重み付け比率が9対1である場合は、クラスCの重み係数とクラスDの重み係数との比率が9対1となる。したがって、例えば平均パケット長が1000バイトであるときに、クラスCの重み係数を9、クラスDの重み係数を1とすれば、閾値比較部134に設定される閾値は9000(=1000×9)となり、閾値比較部135に設定される閾値は1000(=1000×1)となる。
次いで、上記のように構成された出力制御部130における閾値設定の動作について、図7に示すフロー図を参照しながら説明する。
まず、本実施の形態に係る中継装置が起動されると、実施の形態1と同様に出力クラス決定部131によってパケットを出力するクラスが決定され、キュー122−1〜122−4に保持されたパケットが出力される。このとき、閾値比較部134に閾値が未設定であるため、クラスCキュー122−3およびクラスDキュー122−4のみにパケットが保持されている場合は、例えば一時的にSP方式を適用し、クラスCのパケットを出力すれば良い。また、パケット長に拘わらず、出力されるパケット数がクラスC、Dの重み付け比率に一致するように、クラスC、Dのパケットの出力頻度を制御しても良い。
出力クラス決定部131からパケットが出力されると、パケット長観測部201によって、出力されたパケットのパケット長が観測される(ステップS301)。このとき、カウンタ値と比較する閾値を設定する必要があるのは、クラスC、Dに関してのみであるため、クラスC、Dのパケットが出力された場合にのみパケット長が観測される。観測されたパケット長は、閾値設定部202へ出力され、閾値設定部202に保持される。
そして、閾値設定部202によって、所定数のパケットのパケット長がパケット長観測部201から出力されたか否かが判定され(ステップS302)、パケット数が所定数に達していなければ(ステップS302No)、引き続きパケット長観測部201によるパケット長の観測が行われる。
また、パケット数が所定数に達すると(ステップS302Yes)、閾値設定部202によって、保持されたパケット長の平均値が算出され、平均パケット長Aveが得られる(ステップS303)。このとき、例えば上位5%および下位5%などの異常値を除外してパケット長の平均値を算出するなどとしても良い。これにより、クラスC、Dのパケットの通常のサイズが求められる。そして、閾値設定部202によって、平均パケット長AveにクラスC、Dそれぞれの重み係数が乗算されて閾値が算出される(ステップS304)。すなわち、例えばクラスC、Dそれぞれの重み係数が重み付け比率に等しい9と1であれば、クラスCに対応する閾値は平均パケット長Aveの9倍の値であり、クラスDに対応する閾値は平均パケット長Aveの1倍の値となる。
このようにして算出された閾値は、閾値設定部202によって、それぞれ閾値比較部134および閾値比較部135に設定される。すなわち、クラスCに対応する閾値が閾値比較部134に設定され、クラスDに対応する閾値が閾値比較部135に設定される。そして、閾値が設定された後は、実施の形態1と同様に出力クラスが決定されるとともに、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133のカウンタ値が調整される。
本実施の形態においては、あらかじめパケット長を観測して閾値を決定することにより、可変長のパケットが出力される中継装置において、実態に即した閾値を設定することが可能となる。したがって、減算判定部136からクラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133に対して減算指示が出される回数を適度にして、処理負荷の軽減を図ることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、中継装置の起動時にパケット長を観測し、観測されたパケット長に基づいた閾値を決定し、この閾値とカウンタ値との比較により出力クラスの決定やカウンタ値の減算を行う。このため、様々なパケット長のパケットがやり取りされる通信システムにおいて、実態に即した閾値を決定することができ、カウンタに対して減算指示が出される回数を適度に調節して、処理負荷の軽減を図ることができる。
なお、上記各実施の形態においては、減算判定部136からの減算指示により、クラスC用カウンタ132およびクラスD用カウンタ133のカウンタ値からそれぞれのクラスに対応する閾値が減算されるものとしたが、カウンタ値から減算される値は必ずしも閾値でなくても良い。すなわち、クラスの優先制御における重み付け比率と一致する比率の値がそれぞれのカウンタ値から減算されれば良い。例えば、クラスC用カウンタ132のカウンタ値に対する閾値が9000バイトでクラスD用カウンタ133のカウンタ値に対する閾値が1000バイトである場合、カウンタ値から減算される値は、それぞれ900バイトと100バイトなどでも良い。
また、上記各実施の形態においては、全体でクラスA〜Dの4クラスを想定し、上位2クラスのクラスA、Bに対してはSP方式を適用し、下位2クラスのクラスC、Dに対してはWRR方式を適用するものとしたが、全体のクラス数やそれぞれの方式を適用するクラス数は任意で良い。
(付記1)品質クラスが設定された可変長のパケットを出力する通信装置であって、
品質クラス別にパケットを一時的に保持する保持手段と、
前記保持手段から出力されたパケットのデータ量を品質クラス別にカウントするカウント手段と、
前記カウント手段における品質クラス別のカウンタ値を、品質クラスごとの閾値であって各品質クラスの閾値の比率が品質クラスに応じた重み付け比率に一致する閾値とそれぞれ比較する比較手段と、
前記比較手段における比較の結果に基づいて前記保持手段によって保持されたパケットを出力する出力手段と、
前記比較手段による比較の結果、すべての品質クラスについてカウンタ値が閾値以上となった場合に、前記カウント手段における品質クラス別のカウンタ値からそれぞれ品質クラスごとの閾値に対応する値を減算させる制御手段と
を有することを特徴とする通信装置。
(付記2)前記出力手段は、
前記比較手段による比較の結果、第1の品質クラスについてカウンタ値が閾値以上となった場合に、前記重み付け比率が前記第1の品質クラスの次に大きい第2の品質クラスのパケットを出力することを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記3)前記比較手段は、
前記出力手段によって出力されたパケットのパケット長を観測する観測手段と、
前記観測手段によって観測されたパケット長に基づいて品質クラスごとの閾値を設定する設定手段と
を含むことを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記4)前記設定手段は、
前記観測手段によって観測されたパケット長の平均値に前記重み付け比率に応じた品質クラスごとの重み係数を乗算して品質クラスごとの閾値を求めることを特徴とする付記3記載の通信装置。
(付記5)前記制御手段は、
前記カウント手段における品質クラス別のカウンタ値からそれぞれ品質クラスごとの閾値そのものを減算させることを特徴とする付記1記載の通信装置。
(付記6)品質クラスが設定された可変長のパケットを出力する出力制御方法であって、
品質クラス別にパケットを一時的に保持するキューから出力されたパケットのデータ量をカウンタによって品質クラス別にカウントするカウント工程と、
前記カウンタの品質クラス別のカウンタ値を、品質クラスごとの閾値であって各品質クラスの閾値の比率が品質クラスに応じた重み付け比率に一致する閾値とそれぞれ比較する比較工程と、
前記比較工程における比較の結果に基づいて前記キューからパケットを出力する出力工程と、
前記比較工程における比較の結果、すべての品質クラスについてカウンタ値が閾値以上となった場合に、前記カウンタにおける品質クラス別のカウンタ値からそれぞれ品質クラスごとの閾値に対応する値を減算させる制御工程と
を有することを特徴とする出力制御方法。
本発明は、可変長パケットに品質クラスが設定される場合、クラスに応じた出力頻度の重み付けを容易に遵守する際に適用することができる。
実施の形態1に係る中継装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る中継装置の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る出力クラス決定の動作を示すフロー図である。 実施の形態1に係るカウンタ調整の動作を示すフロー図である。 実施の形態1に係るカウンタ調整の具体例を示す図である。 実施の形態2に係る中継装置の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る閾値設定の動作を示すフロー図である。 パケット出力によるカウンタクリアを説明する図である。 パケット出力によるカウンタ値の変化の一例を示す図である。
符号の説明
110 スイッチ部
120 クラス別キュー部
121 クラス判定部
122−1 クラスAキュー
122−2 クラスBキュー
122−3 クラスCキュー
122−4 クラスDキュー
130 出力制御部
131 出力クラス決定部
132 クラスC用カウンタ
133 クラスD用カウンタ
134、135 閾値比較部
136 減算判定部
201 パケット長観測部
202 閾値設定部

Claims (6)

  1. 品質クラスが設定された可変長のパケットを出力する通信装置であって、
    品質クラス別にパケットを一時的に保持し、保持したパケットを各品質クラスの重み付け比率に応じた頻度で出力する保持手段と、
    前記保持手段から出力されたパケットのデータ量を品質クラス別にカウントするカウント手段と、
    前記カウント手段における品質クラス別のカウンタ値を、品質クラスごとの閾値であって各品質クラスの閾値の比率が品質クラスに応じた重み付け比率に一致する閾値とそれぞれ比較する比較手段と、
    前記比較手段における比較の結果に基づいて前記保持手段によって保持されたパケットを出力する出力手段と、
    前記比較手段による比較の結果、すべての品質クラスについてカウンタ値が閾値以上となった場合に、前記カウント手段における品質クラス別のカウンタ値からそれぞれ品質クラスごとの閾値に対応する値をいずれか1つの品質クラスのカウンタ値が閾値未満となるまで繰り返し減算させる制御手段と
    を有することを特徴とする通信装置。
  2. 前記出力手段は、
    前記比較手段による比較の結果、第1の品質クラスについてカウンタ値が閾値以上となった場合に、前記重み付け比率が前記第1の品質クラスの次に大きい第2の品質クラスのパケットを出力することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  3. 前記比較手段は、
    前記出力手段によって出力されたパケットのパケット長を観測する観測手段と、
    前記観測手段によって観測されたパケット長に基づいて品質クラスごとの閾値を設定する設定手段と
    を含むことを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  4. 前記設定手段は、
    前記観測手段によって観測されたパケット長の平均値に前記重み付け比率に応じた品質クラスごとの重み係数を乗算して品質クラスごとの閾値を求めることを特徴とする請求項3記載の通信装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記カウント手段における品質クラス別のカウンタ値からそれぞれ品質クラスごとの閾値そのものを減算させることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  6. 品質クラスが設定された可変長のパケットを出力する出力制御方法であって、
    品質クラス別にパケットを一時的に保持するキューから各品質クラスの重み付け比率に応じた頻度で出力されたパケットのデータ量をカウンタによって品質クラス別にカウントするカウント工程と、
    前記カウンタの品質クラス別のカウンタ値を、品質クラスごとの閾値であって各品質クラスの閾値の比率が品質クラスに応じた重み付け比率に一致する閾値とそれぞれ比較する比較工程と、
    前記比較工程における比較の結果に基づいて前記キューからパケットを出力する出力工程と、
    前記比較工程における比較の結果、すべての品質クラスについてカウンタ値が閾値以上となった場合に、前記カウンタにおける品質クラス別のカウンタ値からそれぞれ品質クラスごとの閾値に対応する値をいずれか1つの品質クラスのカウンタ値が閾値未満となるまで繰り返し減算させる制御工程と
    を有することを特徴とする出力制御方法。
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