JP4898750B2 - バイオマス粉体の流動性向上剤、並びに流動性向上剤を用いた成形体及び成形体の製造方法 - Google Patents

バイオマス粉体の流動性向上剤、並びに流動性向上剤を用いた成形体及び成形体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4898750B2
JP4898750B2 JP2008204631A JP2008204631A JP4898750B2 JP 4898750 B2 JP4898750 B2 JP 4898750B2 JP 2008204631 A JP2008204631 A JP 2008204631A JP 2008204631 A JP2008204631 A JP 2008204631A JP 4898750 B2 JP4898750 B2 JP 4898750B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
biomass
hot water
bamboo
fluidity improver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008204631A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010036529A (ja
Inventor
宏行 杉元
公三 金山
恒久 三木
英二 宇高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2008204631A priority Critical patent/JP4898750B2/ja
Publication of JP2010036529A publication Critical patent/JP2010036529A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4898750B2 publication Critical patent/JP4898750B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)

Description

本発明は、バイオマス粉体の流動性向上剤、並びに流動性向上剤を用いた成形体及び成形体の製造方法に関する。
プラスチックは、複雑な三次元形状の製品が比較的容易に大量生産でき、多くの分野で利用されている。また、その成形技術や成形装置についても多種多様なものが開発されている。しかし、大部分のプラスチックは、自然界で容易に分解せず、環境に与える負荷が大きいために深刻な問題となっている。さらに、化石資源である石油を原料としたプラスチックの使用を続ければ、石油の枯渇を招くだけでなく、廃棄の際には炭酸ガスなどを発生するので、地球規模での炭酸ガスを増加させ地球温暖化を招き、将来の地球環境維持に対する脅威であるとも言われている。
これに対処するひとつの方向として、バイオマス系の原料を用いた生分解性のプラスチックの開発が進んでいる。生分解性のプラスチックは、炭素の生態系でのリサイクルが可能で、持続的生産によっても炭酸ガスの増加をもたらさないとされている。代表的な生分解性のプラスチックは、植物原料であるトウモロコシやサツマイモなどに含まれるデンプンを酵母により乳酸とし、乳酸から乳酸系のプラスチックとしたものである。乳酸系のプラスチックは、乳酸が得られれば、従来の石油系のプラスチックで開発された、プラスチック生産技術や成形技術が利用でき、生分解性があり、環境負荷が小さい製品を製造することができる。
乳酸系のプラスチックは、現状の石油系のプラスチックに較べ製造コスト面で劣っており、現在では生産量は限られている。将来は、環境問題及び石油供給価格の上昇に伴い、植物を原料とした乳酸系のプラスチックは、さらに実用領域を拡げると考えられる。しかし、乳酸系のプラスチックは、デンプンを原料としているため、トウモロコシやサツマイモなど高デンプン質の植物が必要であるが、ほとんどの場合、高デンプン質の植物は食用植物であり、石油系のプラスチックのように大量に生産しようとすれば、食料供給への影響の恐れがある。
一方、木質系バイオマスを材料として用いる加工技術は昔から存在し、「切る」「削る」「接合する」といった手法により、希望する形状を得てきた。また、木質チップ、木粉、木繊維などを原料とした木質系ボードなども実用化されている。例えば、繊維板、パーティクルボードなどがある。パーティクルボードは、木質チップや木粉にバインダを混合して加熱圧縮成形したボードであり、建材、家具などに使用されている。一般的に木質系バイオマスは、丸太の状態から板材や柱材に加工されてから、又は前記の木質系ボードとして成形されてから、材料として使われ、さらに「切る」「削る」「接合する」などの加工を経て製品の形状になる。プラスチック製品のように、原料から一気に複雑な三次元形状の製品を製造することは容易ではない。
そこで、バイオマス系の素材をそのまま原料として使用し、プラスチック成形品のように、任意の三次元形状を付与した製品を製造するための技術が検討されている。特許文献1には、微粉状の木質材料とマレイン酸変性樹脂などの溶融混合樹脂とシリカヒュームやフライアッシュなどの球状素材を混合した、原料からの押出成形品や射出成形品の製造技術が開示されている。この技術においては、溶融混合樹脂が微粉状の木質材料に流動性を付与し、微粉の球状素材がさらに微粉状の木質材料の流動性を向上させて、微粉状の木質材料を主体にした原料の成形性を高めている。
特許文献2には、鋸屑・鉋屑などの木屑にホルムアルデヒド系のバインダ樹脂を混入して原料に流動性を持たせて加圧成形する方法に代えて、木粉・鋸屑・鉋屑・木チップなどの木屑を水系バインダとともに成形型に封入して加熱加圧することにより原料木材中のリグニンをバインダとして利用する成形方法が提案されている。原料木材中のリグニンを利用することで、従来使用されていたホルムアルデヒドを発生させるバインダを使用しなくてもよくなり、人体への影響がない複雑な形状の成形体が安価に製造できるとされている。
特許文献3には、バイオマス系材料の粉体を加熱加圧して、ヘミセルロース熱分解流動化物を生成し、このヘミセルロース熱分解流動化物によるバイオマス系材料粉体の流動性を利用して、プラスチック類似の成形品を製造するする成形方法が提案されている。例えば、バイオマス系材料粉体として竹粉を利用した場合、20〜40分間の加熱加圧処理により、竹粉は流動化することが開示されている。
特許文献4には、バイオマス系材料を粉体化することなく、繊維を残したまま加熱加圧してバイオマス系材料を流動化させ、プラスチック類似の繊維を有する押出成形品や射出成形品を製造する技術が開示されている。特許文献3と類似の考え方を発展させたものと考えられる。
特開2004−230663号公報 特開2007−044966号公報 特開2006−123443号公報 特開2006−247974号公報
上述のように、資源問題、廃棄物問題、地球環境問題など多くの問題を抱えるプラスチック系成形品に代わるバイオマス系成形品の開発が進められている。しかし、特許文献1に記載の成形方法では、溶融用の石油系樹脂を数十パーセント必要とし、資源問題、廃棄物問題、地球環境問題などの抜本的解決にはなりにくいと考えられる。特許文献2に記載の成形品においては、バッチ式のプレス成形であるため大量生産には不向きである。
特許文献3、4に記載の成形体は、バイオマス系の原料を加熱加圧することで流動化させ、金型に導入して成形しているので、射出成形が可能と考えられる。しかし、原料粉体の種類により、ヘミセルロース流動化物を生成する量や時間にばらつきが大きいと考えられる。原料が木粉の場合、ヘミセルロースを分解してヘミセルロース流動化物を生成するのには、220〜240℃の比較的高温が必要と考えられる。また、ヘミセルロース流動化物を生成する時間が必要となり、本発明者らの検討によれば、200℃程度の低温領域でヘミセルロース流動化物を生成するには、木粉は竹粉の4倍程度の時間が必要であった。
本発明の目的は、上記の問題点を踏まえて、低温でも流動性を有するバイオマス系成形原料を得られるバイオマス系の流動性向上剤、並びにこれを用いた成形体及び成形体の製造方法を提供することである。
本発明は、竹材を熱水抽出処理して得られる熱水抽出物を含むことを特徴とするバイオマス系の粉体の流動性を向上させる流動性向上剤であり、好ましくは、前記熱水抽出処理は、60〜180℃、常圧〜2MPaの熱水により、10秒以上抽出処理した後に液体を蒸発させて得られることを特徴とする前記流動性向上剤である。
本発明は、バイオマス系の粉体を含む原料に前記流動性向上剤を添加した後に、加熱、加圧して成形したことを特徴とする成形体であり、好ましくは、前記バイオマス系の粉体は、木粉、又は竹粉であることを特徴とする前記成形体である。
本発明は、バイオマス系の粉体、及び前記流動性向上剤を含む成形原料を加熱して流動体とする加熱工程と、前記流動体を成形して加熱成形体とする成形工程と、前記加熱成形体を冷却して成形体とする冷却工程とを含むことを特徴とする成形体の製造方法であり、好ましくは、150〜250℃の成形温度で成形することを特徴とする前記成形体の製造方法である。
本発明は、バイオマス系の粉体、及び前記流動性向上剤を含む成形原料を射出成形、又は押出成形して成形体を製造することを特徴とする成形体の製造方法であり、好ましくは、150〜250℃の成形温度で成形することを特徴とする前記成形体の製造方法である。
本発明は、比較的低い温度域でも流動性を有するバイオマス系成形原料を得るためのバイオマス由来の流動性向上剤、並びにこれを用いた成形体及び成形体の製造方法を提供することができる。
本発明の流動性向上剤は、竹材を熱水抽出処理して得られる熱水抽出物を含む流動性向上剤であって、バイオマス系の粉体の流動性を向上することを特徴とする。竹材の原料である竹の種類は、特に制限されるものではないが、大きく成長し、一般に竹材として使用されているモウソウチク、マダケ、又はハチクなどが好ましい。
本発明の流動性向上剤は、図1に示すように、竹材から有効成分を熱水で抽出すればよい。竹材の熱水抽出処理は、粉砕して抽出し易くした竹材を60〜180℃、常圧〜2MPaの熱水により、10秒以上抽出処理することが好ましい。熱水抽出温度は、高温である方が抽出速度が速く生産性が高い。しかし、熱水抽出温度が100℃を超えると加圧装置が必要となり、装置が大がかりとなる。熱水抽出物は、水分を除去して乾燥させ本発明の流動性向上剤となる。なお、乾燥の際に熱水抽出物が粗粒化した場合は、粗粒化した熱水抽出物を粉砕し、粉体化して本発明の流動性向上剤とすることが好ましい。
本発明における熱水抽出物とバイオマス系の粉体の混合物の流動性を調べる実験を行った。図2に示すようなキャピラリーレオメーター式の流動性評価装置に200メッシュのふるいを通過した乾燥竹粉(全乾竹粉ともいう。)を充填し、200℃に加熱し、ピストンにより142MPaで圧縮した。全乾竹粉の圧縮時におけるピストン位置の経時変化を図3に示す。圧縮当初、ピストンの高さがおよそ5mmあったものが、加熱と圧縮により2〜3分で全乾竹粉が流動化し始め、下部のキャピラリから流出し、およそ30分でほとんど流出し、ピストンが最下点に到達した。
次に、上記の全乾竹粉を90〜98℃の熱水で2時間抽出した後、抽出残(抽出後竹粉という。)を乾燥させて、この抽出後竹粉について、上記と同様にして、流動性を調べる実験を行った。その結果、図3のグラフに示すように、抽出後竹粉は、およそ50分間は、ほとんど流動せず、その後120分までの70分間で流動化して、キャピラリから流出した。
この2つの実験結果から、竹粉中の熱水抽出物(竹熱水抽出物という。)が竹粉の流動化促進に影響しているものと考えられる。一方で、それぞれの材料の熱分解挙動を把握するために、全乾竹粉、竹熱水抽出物、抽出後竹粉をそれぞれ熱重量測定(TG)を行った。その結果を図4のグラフに示す。竹熱水抽出物は、140℃付近から重量減少が始まり、180℃で10%、220℃で20%の重量減少が生じ、さらに同じような速度で重量減少が進んでいく。一方、抽出後竹粉は、重量減少が起こりにくく、200℃まではほとんど重量が変わらず、250℃になっても10%弱しか重量が減少しない。全乾竹粉の重量減少は、竹熱水抽出物と抽出後竹粉の中間であり、比較的抽出後竹粉の結果に近かった。
これらの結果から、竹熱水抽出物中の熱分解性物質が竹粉の流動性に影響していることが示唆される。本発明者らは、竹熱水抽出物が流動性を向上するメカニズムは、次のようなものと推定している。200℃に加熱された竹熱水抽出物からは熱分解物が発生するが、142MPaという高圧の状態では、熱分解物は気体の状態を保つことができずに液体となり、又は臨界状態の流体となり、加圧された密閉空間内に拡散する。拡散した液体又は臨界状態の流体が竹粉同士の間に存在することで潤滑剤の役目を果たし、竹粉の流動が起こり易くなっていると考えられる。
本発明の成形体は、バイオマス系の粉体を含む原料に、上述の流動性向上剤を添加し、加熱加圧して成形されたことを特徴とする。上述の竹熱水抽出物の流動性向上効果は、竹粉に対してだけでなく、各種の粉体に対して有効であり、バイオマス系の粉体全てに応用できる。本発明におけるバイオマス系の粉体は、木粉、竹粉、草類の粉末が挙げられるが、その中でも木粉、竹粉が原料の入手のしやすさから好ましい。これらのバイオマス系の粉体は、乾燥した粉体であることが好ましく、また、粉体の平均粒径は、特に限定はされないが、1000μm以下、好ましくは500μm以下、さらに好ましくは200μm以下とすることが望ましい。さらに、粉体には、数cm程度の大きさのチップ程度のものが含まれていても問題はないが、可能な限り取り除いた方がよい。
本発明の成形体の製造方法は、バイオマス系の粉体と、竹材を熱水抽出処理して得られる熱水抽出物とを含む成形原料を加熱して流動体とする加熱工程と、前記流動体を成形して加熱成形体とする成形工程と、前記加熱成形体を冷却して成形体とする冷却工程とを含むことを特徴とする。バイオマス系の粉体は、すでに説明した粉末が用いられる。加熱工程においては、加圧しながら加熱することが好ましく、加熱温度としては、150〜250℃、好ましくは、180〜200℃、加圧条件は、10〜500MPa、好ましくは80〜200MPaとすることが望ましい。成形工程は、流動体が成形型中に十分に充填される時間があればよく、成形型は、加熱工程の加熱温度と同じか、およそ5〜10℃低めにしておくことが好ましい。冷却工程においては、成形型を冷却水等で冷却することが好ましく、加熱成形体が固化するまで放冷してもよい。成形型中の加熱成形体が冷却され、固化した成形体となったら成形型から取り出せばよい。
本発明の成形体の製造方法としては、バイオマス系の粉体、及び竹材を熱水抽出処理して得られる熱水抽出物を含む成形原料を、射出成形又は押出成形により成形体を製造することを特徴とする。射出成形又は押出成形は、通常の石油系のプラスチックの射出成形又は押出成形に倣って行えばよい。また、石油系のプラスチックのプレス成形機、射出成形機又は押出成形機を用いて、上述の加熱工程、成形工程、冷却工程を踏襲してもよい。
本発明の成形体の製造方法としては、バイオマス系の原料として、粉体の他にバイオマス系のチップや繊維質を混合してもよい。例えば、竹材チップ、木片、鉋くず、わらくず、もみ殻、ケナフ、木綿くずなどの廃棄物を利用することもできる。
(比較例)
チップ状のスギ材を、丸鋸を利用した粉砕機で粉砕して、105℃で乾燥させ、さらに200メッシュのふるいにかけて粗大粉を除いて全乾木粉を作製した。この全乾木粉を標準試料として用い、図2に示すような高圧の流動性評価装置に充填し、200℃に加熱するとともに、142MPaのピストン圧力で圧縮し、経時変化を観察した。
全乾木粉の流動性評価装置による圧縮時におけるピストン位置の経時変化を図5に示す。ピストン位置は、圧縮当初、0.5mm程度下がったが、充填状態が十分でなかった影響によるものと考えられる。ピストン圧力が正常な圧力になってからは、ピストンの高さがおよそ4.5mmあったものが、加熱と圧縮によりゆっくりと全乾木粉が流動化し始め、下部のキャピラリから流出し、およそ30分で約10質量%が流出し、60分で約30質量%強が流出し、75分で約50質量%強が流出し、全部流出してしまうまでに120分以上かかった。
(実施例)
図1に示す製造工程により竹熱水抽出物を得た。まず、2〜3年もののモウソウチクを裁断してチップにし(鋸断工程)、このチップを丸鋸を利用した粉砕機で粉砕して(粉砕工程)、105℃で乾燥させ、さらに200メッシュ(約100μmの目開きを持つ。)のふるいにかけて粗大粉を除いて全乾竹粉を作製した(分級工程)。この全乾竹粉を100℃で30分間熱水抽出した後、抽出残(抽出後竹粉)を取り除き竹熱水抽出物溶液を得た(熱水抽出工程)。この熱水抽出物溶液の水分を除去し(濃縮工程)、105℃で乾燥させて竹熱水抽出物とした。竹熱水抽出物の全乾竹粉に対する収率は、5質量%であった。この竹熱水抽出物は、本発明の流動性向上剤である。
比較例と同じ方法で作製した標準試料である全乾木粉に10質量%の竹熱水抽出物を混合した混合木粉を、図2に示すような流動性評価装置に充填し、200℃に加熱するとともに、142MPaのピストン圧力で圧縮した。流動性評価装置のキャピラリ出口部分に歯車型のキャビティーを有する金型をセットし、キャピラリから流出した流出物が充填されるようにした。
混合木粉の圧縮時におけるピストン位置の経時変化を図5に示す。圧縮当初、ピストンの高さがおよそ5mmあったものが、加熱と圧縮により2〜3分で混合木粉が流動化し始め、下部のキャピラリから流出し、およそ15分で約50質量%が流出し、30分で約95質量%が流出し、60分でほぼすべて流出し、ピストンが最下点に到達した。また、流動性評価装置の下部にセットしておいた金型には、図6に示すような歯車形の成形品が形成されていた。これは、一種の射出成形品と言える。
図5に示した結果からわかるように、全乾木粉だけでも流動化現象は起こり、長時間たてば、全乾木粉であっても成形することができると考えられる。しかし、実施例と比較例を比較すると、明らかに混合木粉の流動化が早く、全乾木粉の流動化は遅い。すなわち、押出成形、射出成形、プレス成形においても、全乾木粉に較べて混合木粉の成形性が良好であることが分かる。
本発明は、バイオマス系の粉体、特に大量に発生する木材系の廃材や端材などを利用して、プラスチック製品に代わる成形品の製造を可能にするものである。さらに、成形用の流動性向上剤として、竹からの熱水抽出物を使用しているので、竹材の有効利用にもつながり、環境負荷の低減にも寄与する。
竹からの竹熱水抽出物の製造工程イメージ図 流動性評価装置(押出機、プレス機)の概略図 全乾竹粉と熱水抽出後竹粉の流動性試験結果 全乾竹粉、竹熱水抽出物、熱水抽出後竹粉の熱重量測定結果 全乾木粉と本発明の流動性向上剤を添加した混合木粉の流動性試験結果 本発明の流動性向上剤を添加した混合木粉の成形体

Claims (7)

  1. 竹材を熱水抽出処理して得られる熱水抽出物を含むことを特徴するバイオマス系の粉体の流動性を向上させる流動性向上剤。
  2. 前記熱水抽出処理は、60〜180℃、常圧〜2MPaの熱水により、10秒以上抽出する処理であることを特徴とする請求項1に記載の流動性向上剤。
  3. バイオマス系の粉体を含む原料に請求項1又は2に記載の流動性向上剤を添加して、加熱、加圧して成形することを特徴とする成形体。
  4. 前記バイオマス系の粉体は、木粉、又は竹粉であることを特徴とする請求項3に記載の成形体。
  5. バイオマス系の粉体、及び請求項1又は2に記載の流動性向上剤を含む成形原料を加熱して易流動体とする加熱工程と、前記易流動体を加熱成形して加熱成形体とする成形工程と、前記加熱成形体を冷却して成形体とする冷却工程とを含むことを特徴とする成形体の製造方法。
  6. バイオマス系の粉体、及び請求項1又は2に記載の流動性向上剤を含む成形原料を射出成形、又は押出成形して成形体を製造することを特徴とする成形体の製造方法。
  7. 150〜250℃の成形温度で成形することを特徴とする請求項5又は6に記載の成形体の製造方法。
JP2008204631A 2008-08-07 2008-08-07 バイオマス粉体の流動性向上剤、並びに流動性向上剤を用いた成形体及び成形体の製造方法 Expired - Fee Related JP4898750B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008204631A JP4898750B2 (ja) 2008-08-07 2008-08-07 バイオマス粉体の流動性向上剤、並びに流動性向上剤を用いた成形体及び成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008204631A JP4898750B2 (ja) 2008-08-07 2008-08-07 バイオマス粉体の流動性向上剤、並びに流動性向上剤を用いた成形体及び成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010036529A JP2010036529A (ja) 2010-02-18
JP4898750B2 true JP4898750B2 (ja) 2012-03-21

Family

ID=42009561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008204631A Expired - Fee Related JP4898750B2 (ja) 2008-08-07 2008-08-07 バイオマス粉体の流動性向上剤、並びに流動性向上剤を用いた成形体及び成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4898750B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5623805B2 (ja) * 2010-07-05 2014-11-12 パナソニック株式会社 植物系バイオマス成形体の製造方法
WO2020163435A1 (en) 2019-02-05 2020-08-13 Griffith Foods International Inc. Anti-caking agent or flow agent for a seasoning, pharmaceuticals or nutraceuticals
JP7280145B2 (ja) * 2019-08-08 2023-05-23 永大産業株式会社 竹材組織の分離方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4794076B2 (ja) * 2001-07-04 2011-10-12 独立行政法人産業技術総合研究所 木質系熱圧成形材料の製造方法
JP3793783B2 (ja) * 2002-12-03 2006-07-05 三重県 竹粉製のプラスチック様成形体およびその製造方法
JP4378477B2 (ja) * 2004-03-31 2009-12-09 独立行政法人産業技術総合研究所 成形材料及びその製造方法
JP2006123443A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 National Institute Of Advanced Industrial & Technology バイオマス系熱圧成形体、その製造方法及び装置
JP4502848B2 (ja) * 2005-03-09 2010-07-14 独立行政法人産業技術総合研究所 繊維を有する植物系熱圧成形材料及びその製造方法
JP2007261159A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Aichi Prefecture 木質系材料からなる成形体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010036529A (ja) 2010-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Shaw Feedstock and process variables influencing biomass densification
JP2003165844A (ja) リグノセルロース系材料及びその利用
CN102076772A (zh) 通过加热、加压固化的组合物
MX2012014374A (es) Metodos para fabricacion de pelotillas de combustible y otros productos a partir de biomasa lignocelulosica.
JP2010024393A (ja) 草本類、木材枝葉を主原料とするバイオマス燃料及びその製造方法
JP4898750B2 (ja) バイオマス粉体の流動性向上剤、並びに流動性向上剤を用いた成形体及び成形体の製造方法
Zafari et al. Effect of temperature, pressure and moisture content on durability of cattle manure pellet in open-end die method
JP4502848B2 (ja) 繊維を有する植物系熱圧成形材料及びその製造方法
JP5946226B2 (ja) アブラヤシ由来のバイオマス粉末およびその製造方法ならびにバイオマス複合成形体およびその製造方法
JP2007084769A (ja) バインダレス成形用材料及び成形体
JP2011162705A (ja) 木質樹脂組成物及び木質ペレット
JP2018083876A (ja) 木質系複合樹脂材料の製造方法と木質系複合樹脂材料
Tooyserkani et al. Effect of steam treatment on pellet strength and the energy input in pelleting of softwood particles
Wang et al. Process optimization of corn stover compression molding experiments based on response surface method
JP2018502757A (ja) 射出成形製品の製造方法、対応する射出成形製品、並びに添加物として特殊に調製されたヒマワリ殻繊維の使用
Zhang et al. Ultrasonic vibration-assisted pelleting of cellulosic biomass for ethanol manufacturing: An investigation on pelleting temperature
JP5169789B2 (ja) 木粉を含有する成形品の製造方法ならびに成形品
US20160303767A1 (en) Biodegradable thermoplastic moulding and extrusion compounds made from biomass
CN104073008A (zh) 一种植物秸秆与生物胶复合材料及其制备方法
JP2008037022A (ja) リグノセルロース系樹脂組成物の筐体射出成形方法、及びリグノセルロース系樹脂組成物
US8524130B2 (en) Biodegradable disposable tableware and methods for making same
Clarizio et al. Tensile strength, elongation, hardness, and tensile and flexural moduli of injection-molded TPS filled with glycerol-plasticized DDGS
CN101871190A (zh) 植物纤维射出成型品的制造方法
CN104558693A (zh) 植物淀粉环保餐盒及其制备方法
TWI604041B (zh) 生質燃料之製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111213

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4898750

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees