JP4898395B2 - 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置 - Google Patents

電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置 Download PDF

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本発明は、電動モータの回転運動を直線運動に変換して被駆動物を直線駆動する電動式直動アクチュエータと、電動式直動アクチュエータを用いてブレーキ部材を被制動部材に押圧する電動式ブレーキ装置に関する。
電動モータの回転運動を直線運動に変換して被駆動物を直線駆動する電動式直動アクチュエータには、運動変換機構としてボールねじ機構やボールランプ機構を採用したものが多く、小容量の電動モータで大きな直線駆動力が得られるように、遊星歯車減速機構等の歯車減速機構を組み込んだものが多い(例えば、特許文献1参照)。
一方、車両用ブレーキ装置としては油圧式のものが多く採用されてきたが、近年、ABS(Antilock Brake System)等の高度なブレーキ制御の導入に伴い、これらの制御を複雑な油圧回路なしに行うことができる電動式ブレーキ装置が注目されている。電動式ブレーキ装置は、ブレーキペダルの踏み込み信号等で電動モータを作動させ、上述したような電動式直動アクチュエータをキャリパボディに組み込んでブレーキ部材を被制動部材に押圧するものである(例えば、特許文献2参照)。
通常、電動式ブレーキ装置は車両のばね下に取り付けられるので、路面からの振動を受けても安定して作動し、かつ、コンパクトに設計できるものが望まれる。
特開平6−327190号公報(第1、5図) 特開2003−343620号公報(第1図)
上述した従来の電動式直動アクチュエータに採用されているボールねじ機構やボールランプ機構は、リードを有するねじ筋や傾斜カム面に沿わせる運動変換機構によって、ある程度の増力機能を有するが、電動式ブレーキ装置等で必要とされるような大きな増力機能は確保できない。このため、これらの運動変換機構を採用した電動式直動アクチュエータでは、上述したような別途の減速機構を組み込んで駆動力を増力しているが、遊星歯車減速機構等の歯車減速機構を組み込むことは、電動式直動アクチュエータのコンパクトな設計を阻害する。
このような問題に対して、本出願人は、別途の減速機構を組み込むことなく大きな増力機能を確保でき、直動ストロークが小さい電動式ブレーキ装置にも好適な電動式直動アクチュエータとして、電動モータのロータ軸と、このロータ軸の外径側でケーシングの内径面に固定された外輪部材との間に、キャリヤに回転自在に支持された複数の遊星ローラを介在させて、これらの各遊星ローラがロータ軸の回転に伴ってロータ軸の周りを自転しながら公転するようにし、ロータ軸の外径面または外輪部材の内径面に螺旋凸条を設け、各遊星ローラの外径面に、螺旋凸条と同一ピッチで螺旋凸条が嵌まり込む周方向溝、または螺旋凸条と同一ピッチでリード角が異なり螺旋凸条が嵌まり込む螺旋溝を設けて、ロータ軸の周りを自転しながら公転する各遊星ローラを支持するキャリヤを軸方向へ相対移動させ、ロータ軸の回転運動をキャリヤの直線運動に変換する機構を先に提案している(特願2005−217250、特願2005−217429)。
上述した電動式直動アクチュエータは、電動モータのロータ軸の外径側に直動アクチュエータの各構成部品を配設し、電動モータと直動アクチュエータとを同軸上に直列に配置しているので、全体の軸方向長さ寸法が長くなる問題がある。
また、上述した電動式直動アクチュエータは、回転軸としてのロータ軸の外径面または外輪部材の内径面と遊星ローラの外径面との互いに係合する凸条と溝の間を、グリース等の潤滑剤で潤滑する必要があるが、これらの凸条と溝の間に供給された潤滑剤が、遊星ローラと回転軸や外輪部材との転接に伴って徐々に押し出され、潤滑不足となる問題もある。このような潤滑不足になると、転接する遊星ローラと回転軸や外輪部材との間で摩耗や焼付きが生じやすくなり、直動アクチュエータの寿命が短くなる。
そこで、本発明の課題は、電動式直動アクチュエータ全体の軸方向長さ寸法を短くすることと、転接する遊星ローラと回転軸や外輪部材との間での潤滑不足を解消することである。
上記の課題を解決するために、本発明の電動式直動アクチュエータは、電動モータのロータ軸から回転を伝達される回転軸と、この回転軸の外径側でケーシングの内径面に固定された外輪部材との間に、キャリヤに回転自在に支持された複数の遊星ローラを介在させて、これらの各遊星ローラが前記回転軸の回転に伴って回転軸の周りを自転しながら公転するようにし、前記回転軸の外径面または前記外輪部材の内径面に螺旋凸条を設け、前記各遊星ローラの外径面に、前記螺旋凸条と同一ピッチで螺旋凸条が嵌まり込む周方向溝、または螺旋凸条と同一ピッチでリード角が異なり螺旋凸条が嵌まり込む螺旋溝を設けて、前記回転軸の周りを自転しながら公転する各遊星ローラを支持するキャリヤを軸方向へ相対移動させ、前記回転軸の回転運動を前記キャリヤの直線運動に変換して、被駆動物を直線駆動する電動式直動アクチュエータにおいて、前記回転軸を前記電動モータのロータ軸と同軸にならないように配置し、前記遊星ローラの外径面に当接して潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部材を設け、その潤滑剤塗布部材の前記遊星ローラの外径面と当接する当接面に、前記遊星ローラの外径面に設けられた周方向溝または螺旋溝と嵌まり合う凸条を設けた構成を採用した。
すなわち、直動アクチュエータの回転軸を電動モータのロータ軸と同軸にならないように配置するとともに、遊星ローラの外径面に当接して潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部材を設けることにより、全体の軸方向長さ寸法を短くでき、転接する遊星ローラと回転軸や外輪部材との間での潤滑不足を解消できるようにした。なお、潤滑剤塗布部材に潤滑剤を供給する手段としては、潤滑剤塗布部材の当接部に、予め潤滑剤を塗布または含浸させておく方法や、この当接部への潤滑剤供給路を設ける方法等を採用することができる。
前記回転軸を前記電動モータのロータ軸と並行に配置することにより、全体の軸方向長さ寸法を最も短くして、かつ、外形を凹凸の少ないコンパクトな形態とすることができる。
前記潤滑剤塗布部材を前記遊星ローラの外径面に当接させることにより、螺旋凸条を回転軸の外径面または外輪部材の内径面のいずれに設けた場合も、互いに係合する螺旋凸条と周方向溝や螺旋溝の間に潤滑剤を効率よく供給することができる。
前記潤滑剤塗布部材を、両側で隣接する前記遊星ローラの外径面に同時に当接させることにより、潤滑剤塗布部材をバランスよく両側で隣接する遊星ローラに当接させることができる。また、1つの潤滑剤塗布部材で隣接する2つの遊星ローラの外径面に潤滑剤を塗布することができ、潤滑剤塗布部材の配設個数を減らすこともできる。
前記潤滑剤塗布部材の前記遊星ローラの外径面と当接する当接面に、前記遊星ローラの外径面に設けられた周方向溝または螺旋溝と嵌まり合う凸条を設けることにより、遊星ローラの外径面の周方向溝または螺旋溝に、効率よく潤滑剤を塗布することができる。
前記潤滑剤塗布部材の前記遊星ローラの外径面と当接する部分を樹脂で形成することにより、遊星ローラの外径面を摩耗させたり、疵付けたりする恐れをなくすことができる。
前記潤滑剤塗布部材は、前記遊星ローラの外径面に摺接する凹円弧面または凸円弧面を有するものとすることができる。
前記潤滑剤塗布部材は、前記遊星ローラの外径面に転接する円筒面を有するローラ状のものとすることもできる。
前記潤滑剤塗布部材は、前記キャリヤに支持することができる。
前記潤滑剤塗布部材は、前記ローラ状のものを除いて、前記キャリヤと一体に形成することもできる。
前記回転軸の外径面または外輪部材の内径面に設けた螺旋凸条を、これらの回転軸の外径面または外輪部材の内径面に設けた螺旋溝に周着した条部材で形成することにより、螺旋凸条を容易に精度よく形成することができる。
また、本発明の電動式ブレーキ装置は、電動モータの回転運動を直線運動に変換してブレーキ部材を直線駆動する電動式直動アクチュエータを備え、前記直線駆動されるブレーキ部材を被制動部材に押圧する電動式ブレーキ装置において、前記電動式直動アクチュエータに上述したいずれかの電動式直動アクチュエータを用いることにより、別途の減速機構を組み込むことなく、大きな直線駆動力でブレーキを作動できるようにするとともに、直動アクチュエータ全体の軸方向長さ寸法を短くでき、転接する遊星ローラと回転軸や外輪部材との間での潤滑不足を解消できるようにした。
本発明の電動式直動アクチュエータは、直動アクチュエータの回転軸を電動モータのロータ軸と同軸にならないように配置するとともに、外輪部材の内径面、遊星ローラの外径面および回転軸の外径面の少なくともいずれかに当接して潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部材を設けたので、全体の軸方向長さ寸法を短くでき、転接する遊星ローラと回転軸や外輪部材との間での潤滑不足を解消することができる。
前記回転軸を前記電動モータのロータ軸と並行に配置することにより、全体の軸方向長さ寸法を最も短くして、かつ、外形を凹凸の少ないコンパクトな形態とすることができる。
前記潤滑剤塗布部材を遊星ローラの外径面に当接させることにより、螺旋凸条を回転軸の外径面または外輪部材の内径面のいずれに設けた場合も、互いに係合する凸条と溝の間に潤滑剤を効率よく供給することができる。
前記潤滑剤塗布部材を、両側で隣接する遊星ローラの外径面に同時に当接させることにより、潤滑剤塗布部材をバランスよく両側で隣接する遊星ローラに当接させることができる。また、1つの潤滑剤塗布部材で隣接する2つの遊星ローラの外径面に潤滑剤を塗布することができ、潤滑剤塗布部材の配設個数を減らすこともできる。
前記潤滑剤塗布部材の遊星ローラの外径面と当接する当接面に、遊星ローラの外径面に設けられた周方向溝または螺旋溝と嵌まり合う凸条を設けることにより、遊星ローラの外径面の周方向溝または螺旋溝に、効率よく潤滑剤を塗布することができる。
前記潤滑剤塗布部材の少なくとも外輪部材の内径面、遊星ローラの外径面または回転軸の外径面と当接する部分を樹脂で形成することにより、外輪部材の内径面、遊星ローラの外径面または回転軸の外径面を摩耗させたり、疵付けたりする恐れをなくすことができる。
前記回転軸の外径面または外輪部材の内径面に設けた螺旋凸条を、これらの回転軸の外径面または外輪部材の内径面に設けた螺旋溝に周着した条部材で形成することにより、螺旋凸条を容易に精度よく形成することができる。
本発明の電動式ブレーキ装置は、電動式直動アクチュエータに上述した電動式直動アクチュエータを用いたので、別途の減速機構を組み込むことなく、大きな直線駆動力でブレーキを作動できるとともに、直動アクチュエータ全体の軸方向長さ寸法を短くでき、転接する遊星ローラと回転軸や外輪部材との間での潤滑不足を解消することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。図1乃至図6は、第1の実施形態の電動式直動アクチュエータを示す。この電動式直動アクチュエータは、図1乃至図3に示すように、ケーシング1の円筒部1aの一端側で瓢箪形を形成するように張り出すフランジ1bが設けられて、このフランジ1bに電動モータ2が円筒部1aと並行に取り付けられ、電動モータ2のロータ軸2aの回転が歯車3a、3b、3cによって円筒部1aの中心に配設された回転軸4に伝達されるようになっており、回転軸4と円筒部1aの円筒面とされた内径面に固定された外輪部材5との間に、キャリヤ6に回転自在に支持された3個の遊星ローラ7が介在し、各遊星ローラ7が回転軸4の回転に伴って、その周りを自転しながら公転するようになっている。また、隣接する各遊星ローラ7の間には、両側の遊星ローラ7の外径面に摺接して、潤滑剤としてのグリースを塗布する3個の扇形状の潤滑剤塗布部材8が配設されている。各潤滑剤塗布部材8は、後述する有底部分円筒状のケース9を介してキャリヤ6に支持されている。
前記ケーシング1のフランジ1bを設けた側には、円筒部1aとフランジ1bを含めた外周に連なる周壁1cが設けられ、この周壁1cに蓋1dが取り付けられており、歯車3a、3b、3cは、周壁1cと蓋1dで覆われた空間の軸方向同一断面内で噛み合うように配設されている。歯車3cを取り付けられた回転軸4は、蓋1dに設けられた孔に玉軸受10で支持され、ロータ軸2aに取り付けられた歯車3aと歯車3cに噛み合う中間歯車3bは、フランジ1bと蓋1dに差し渡された軸ピン11に玉軸受12を介して取り付けられている。
前記ケーシング1の円筒部1aの内径面には環状溝13が設けられ、この環状溝13に、外輪部材5に発生する直動アクチュエータの軸方向反力を受けるストッパ14が嵌入され、その内径面を保持する円環状の保持部材15が円筒部1aの内径面に内嵌固定されている。ストッパ14は、円周方向で複数に分割されて環状溝13に容易に嵌入可能とされ、保持部材15は、中間歯車3bと干渉しないように、円周方向の一部が切り欠かれている。
前記各遊星ローラ7は、回転軸4に外嵌されたキャリヤ6の支持軸6aに針状ころ軸受16で回転自在に支持され、その自転がスラスト玉軸受17でキャリヤ6に支持されている。また、各遊星ローラ7と一緒に公転するキャリヤ6には直線駆動部材18がスラスト玉軸受19で支持され、各遊星ローラ7の直線運動がキャリヤ6を介して直線駆動部材18に伝達されるようになっている。
図4(a)に示すように、前記各遊星ローラ7が転接する外輪部材5の内径面には2条の螺旋溝5aが設けられ、各螺旋溝5aに周着された角形断面の条部材5bで、外輪部材5の内径面に2条の螺旋凸条が形成されている。また、図4(b)に示すように、前記各遊星ローラ7の外径面には、条部材5bで形成された螺旋凸条が嵌まり込み、螺旋凸条と同一ピッチでリード角の異なる1条の螺旋溝7aが設けられている。なお、外輪部材5の螺旋凸条を2条の多条螺旋としたのは、遊星ローラ7の螺旋溝7aとのリード角の差の設定自由度を大きくするためであり、螺旋凸条は1条のものとしてもよい。また、図4(a)、(b)に示された螺旋凸条と螺旋溝7aの螺旋の向きは、互いに逆向きになっているように見えるが、図4(a)に示された螺旋凸条は、図4(b)に示された螺旋溝7aの裏側の部分に螺合するので、両者の螺旋の向きは同じである。したがって、回転軸4の周りを自転しながら公転し、その螺旋溝7aが外輪部材5の螺旋凸条と螺合する各遊星ローラ7は、螺旋凸条と螺旋溝7aとのリード角の差によって軸方向へ直線運動する。
前記扇形状の潤滑剤塗布部材8は樹脂で形成され、図5(a)、(b)に示すように、扇形の両側に、隣接する遊星ローラ7の外径面と摺接する凹円弧面8aを有し、この凹円弧面8aに遊星ローラ7の螺旋溝7aに嵌まり込む複数の凸条8bが形成されており、この凸条8bが形成された凹円弧面8aで、遊星ローラ7の外径面にグリースを塗布するようになっている。
前記有底部分円筒状のケース9は、図6(a)、(b)に示すように、3個の潤滑剤塗布部材8の外径側を支持する部分円筒部9aと、各潤滑剤塗布部材8の端面を軸方向で支持する底部9bとからなり、底部9bには回転軸4が嵌挿される孔9cが設けられている。このケース9は、部分円筒部9aの先端側がキャリヤ6に外嵌され、この部分円筒部9aの先端部内径面に設けられた溝9dに嵌め込まれる止め輪20で、キャリヤ6に軸方向を固定される。
図7は、上述した電動式直動アクチュエータを採用した電動式ブレーキ装置を示す。この電動式ブレーキ装置は、キャリパボディ21の内部で被制動部材としてのディスクロータ22の両側に、ブレーキ部材としてのブレーキパッド23を対向配置したディスクブレーキであり、キャリパボディ21に電動式直動アクチュエータのケーシング1が固定され、その直線駆動部材18でブレーキパッド23がディスクロータ22に押圧されるようになっている。なお、この図では、電動式直動アクチュエータが図1で示した断面と直交する断面で示されており、直線駆動部材18は押圧する側のブレーキパッド23にキー24で回り止めされている。
図8および図9は、第2の実施形態の電動式直動アクチュエータを示す。この電動式直動アクチュエータは、基本的な構成は第1の実施形態のものと同じであり、前記3個の扇形状の潤滑剤塗布部材8がキャリヤ6と一体に形成され、遊星ローラ7の外径面と摺接する各潤滑剤塗布部材8の凹円弧面8aの部分のみが樹脂で形成されている点と、遊星ローラ7がキャリヤ6の支持軸6aに支持されることなく、キャリヤ6に固定された有底部分円筒状のケース9の底部9bで軸方向を固定されている点が異なる。その他の部分は第1の実施形態のものと同じである。
図10乃至図12は、第3の実施形態の電動式直動アクチュエータを示す。この電動式直動アクチュエータは、図10および図11に示すように、前記条部材5bで形成された外輪部材5の内径面の螺旋凸条が1条のものとされ、3個の遊星ローラ7の外径面の螺旋溝7aが、螺旋凸条と同一ピッチで設けられた周方向溝7bとされている点と、3個の潤滑剤塗布部材8が、両側の遊星ローラ7の外径面に転接する円筒面を有するローラ状のものとされ、キャリヤ6に固定された有底部分円筒状のケース9の底部9bで軸方向を固定されている点とが、第1の実施形態のものと異なる。
前記ローラ状の潤滑剤塗布部材8は樹脂で形成され、図12(a)に示すように、その円筒面に遊星ローラ7の周方向溝7bに嵌まり込む複数の周方向凸条8bが形成され、この凸条8bが形成された円筒面で、遊星ローラ7の外径面にグリースを塗布するようになっている。ローラ状の各潤滑剤塗布部材8は、有底部分円筒状のケース9に軸方向と外径側を支持されている。なお、第1の実施形態のもののように、遊星ローラ7の外径面に螺旋溝7aが設けられている場合は、図12(b)に示すように、潤滑剤塗布部材8の円筒面に、螺旋溝7aと同一ピッチで逆リードの螺旋凸条8cを形成すればよい。
図13乃至図15は、第4の実施形態の電動式直動アクチュエータを示す。この電動式直動アクチュエータは、前記ケーシング1の円筒部1aの一端側で角部を形成するように張り出すフランジ1bが設けられて、このフランジ1bに電動モータ2が円筒部1aと直角に取り付けられ、電動モータ2のロータ軸2aの回転が、ロータ軸2aに取り付けられたウォーム3dから、回転軸4に取り付けられた歯車3cに伝達されるようになっており、円筒部1aとフランジ1bを含めた外周に連なる周壁1cと蓋1dで覆われた空間に、これらのウォーム3dと歯車3cが噛み合うように配設されている。
また、第3の実施形態のものと同様に、前記条部材5bで形成された外輪部材5の内径面の螺旋凸条が1条のものとされて、3個の遊星ローラ7の外径面の螺旋溝7aが、螺旋凸条と同一ピッチで設けられた周方向溝7bとされ、3個の潤滑剤塗布部材8がローラ状のものとされて、遊星ローラ7の周方向溝7bに嵌まり込む複数の周方向凸条8bが円筒面に形成されている。なお、これらのローラ状の潤滑剤塗布部材8は、キャリヤ6に設けられた第2の支持軸6bに回転自在に支持され、その円筒面が片側のみの遊星ローラ7の外径面に転接するようになっている。その他の部分は、第1の実施形態のものと同じであり、ストッパ14を保持する保持部材15は、ウォーム3dが取り付けられたロータ軸2aと干渉しないように、円周方向の一部が切り欠かれている。
上述した各実施形態では、潤滑剤塗布部材を遊星ローラの外径面のみに当接させ、その当接面を凹円弧面や円筒面としたが、潤滑剤塗布部材は外輪部材の内径面や回転軸の外径面に当接させるものとすることもでき、その当接面は凸円弧面とすることもできる。
また、上述した各実施形態では、遊星ローラの外径面の螺旋溝や周方向溝に嵌まり込む螺旋凸条を外輪部材の内径面に設けたが、この螺旋凸条は回転軸の外径面に設けることもできる。
第1の実施形態の電動式直動アクチュエータを示す縦断面図 図1のII−II線に沿った断面図 図1のIII−III線に沿った断面図 a、bは、それぞれ図1の外輪部材の螺旋凸条と遊星ローラの螺旋溝を示す正面図 aは図1の潤滑剤塗布部材を示す正面図、bはaのVb−Vb線に沿った断面図 aは図1のケースを示す側面図、bはaのVIb−VIb線に沿った断面図 図1の電動式直動アクチュエータを採用した電動式ブレーキ装置を示す縦断面図 第2の実施形態の電動式直動アクチュエータを示す縦断面図 図8のIX−IX線に沿った断面図 第3の実施形態の電動式直動アクチュエータを示す縦断面図 図10のXI−XI線に沿った断面図 aは図10の潤滑剤塗布部材を示す正面図、bはaの変形例を示す正面図 第4の実施形態の電動式直動アクチュエータを示す縦断面図 図13のXIV−XIV線に沿った断面図 図13のXV−XV線に沿った断面図
符号の説明
1 ケーシング
1a 円筒部
1b フランジ
1c 周壁
1d 蓋
2 電動モータ
2a ロータ軸
3a、3b、3c 歯車
3d ウォーム
4 回転軸
5 外輪部材
5a 螺旋溝
5b 条部材
6 キャリヤ
6a、6b 支持軸
7 遊星ローラ
7a 螺旋溝
7b 周方向溝
8 潤滑剤塗布部材
8a 凹円弧面
8b、8c 凸条
9 ケース
9a 部分円筒部
9b 底部
9c 孔
9d 溝
10 玉軸受
11 軸ピン
12 玉軸受
13 環状溝
14 ストッパ
15 保持部材
16 針状ころ軸受
17 スラスト玉軸受
18 直線駆動部材
19 スラスト玉軸受
20 止め輪
21 キャリパボディ
22 ディスクロータ
23 ブレーキパッド
24 キー

Claims (10)

  1. 電動モータのロータ軸から回転を伝達される回転軸と、この回転軸の外径側でケーシングの内径面に固定された外輪部材との間に、キャリヤに回転自在に支持された複数の遊星ローラを介在させて、これらの各遊星ローラが前記回転軸の回転に伴って回転軸の周りを自転しながら公転するようにし、前記回転軸の外径面または前記外輪部材の内径面に螺旋凸条を設け、前記各遊星ローラの外径面に、前記螺旋凸条と同一ピッチで螺旋凸条が嵌まり込む周方向溝、または螺旋凸条と同一ピッチでリード角が異なり螺旋凸条が嵌まり込む螺旋溝を設けて、前記回転軸の周りを自転しながら公転する各遊星ローラを支持するキャリヤを軸方向へ相対移動させ、前記回転軸の回転運動を前記キャリヤの直線運動に変換して、被駆動物を直線駆動する電動式直動アクチュエータにおいて、前記回転軸を前記電動モータのロータ軸と同軸にならないように配置し、前記遊星ローラの外径面に当接して潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部材を設け、その潤滑剤塗布部材の前記遊星ローラの外径面と当接する当接面に、前記遊星ローラの外径面に設けられた周方向溝または螺旋溝と嵌まり合う凸条を設けたことを特徴とする電動式直動アクチュエータ。
  2. 前記回転軸を前記電動モータのロータ軸と並行に配置した請求項1に記載の電動式直動アクチュエータ。
  3. 前記潤滑剤塗布部材を、両側で隣接する前記遊星ローラの外径面に同時に当接させるようにした請求項1又は2に記載の電動式直動アクチュエータ。
  4. 前記潤滑剤塗布部材の少なくとも前記遊星ローラの外径面と当接する部分を樹脂で形成した請求項1乃至のいずれかに記載の電動式直動アクチュエータ。
  5. 前記潤滑剤塗布部材を、前記遊星ローラの外径面に摺接する凹円弧面または凸円弧面を有するものとした請求項1乃至のいずれかに記載の電動式直動アクチュエータ。
  6. 前記潤滑剤塗布部材を、前記遊星ローラの外径面に転接する円筒面を有するローラ状のものとした請求項1乃至のいずれかに記載の電動式直動アクチュエータ。
  7. 前記潤滑剤塗布部材を前記キャリヤに支持した請求項1乃至のいずれかに記載の電動式直動アクチュエータ。
  8. 前記潤滑剤塗布部材を前記キャリヤと一体に形成した請求項1乃至のいずれかに記載の電動式直動アクチュエータ。
  9. 前記回転軸の外径面または外輪部材の内径面に設けた螺旋凸条を、これらの回転軸の外径面または外輪部材の内径面に設けた螺旋溝に周着した条部材で形成した請求項1乃至のいずれかに記載の電動式直動アクチュエータ。
  10. 電動モータの回転運動を直線運動に変換してブレーキ部材を直線駆動する電動式直動アクチュエータを備え、前記直線駆動されるブレーキ部材を被制動部材に押圧する電動式ブレーキ装置において、前記電動式直動アクチュエータに請求項1乃至のいずれかに記載の電動式直動アクチュエータを用いたことを特徴とする電動式ブレーキ装置。
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