JP4898385B2 - 微粒子分級装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス中に存在するイオン、荷電粒子の電気移動度が粒径に依存する現象を利用してナノメートルからミクロン程度の範囲で微粒子を分級する微粒子分級装置に関し、特に、制御性良く高スループットに分級することのできる微粒子分級装置に関する。
ナノメートルからミクロン程度の粒径を持つエアロゾル粒子は、サイズに依存して新しい物性を発現する新機能性材料として、また、様々な素性によりサイズや成分の異なる環境汚染物質として注目を集めている。このようにエアロゾル粒子に注目が集まるにつれて、エアロゾル粒子(微粒子)のサイズ分布の測定や特定サイズの選別の要求は高まり続けている。
これらエアロゾル粒子の分級方法として、従来より微分型電気移動度分析器(DMA:Differential Mobility Analyzer)が用いられてきた。この方法は、荷電粒子のガス流中における電気移動度が粒径に依存する現象を利用したものである(非特許文献1)。最近の技術の進歩により、その適用範囲を、シングルナノ程度の極微小サイズのナノ粒子や減圧条件下での動作(特許文献1)へと拡げてきている。また、ダイナミックレンジを大きくする構造(特許文献2)やハイスループットな分級を実現するための工夫(特許文献3)も提案されている。
このような微分型電気移動度分析器(微粒子分級器)の代表的な構造を図6に示して、その分級原理を説明する。微分型電気移動度分析器は、内筒電極101と外筒電極102とからなる二重円筒構造を有しており、中心軸方向に距離Lを隔ててそれぞれの円筒電極の円周に沿ってスリットが設けられている。また、二重円筒の一端からはシースガスQが層流を成すように供給さている。ここで、シースガス上流側のスリットであって外筒電極102に設けられたスリットを入口スリット103と呼ぶ。この入口スリット103から荷電粒子を含むエアロゾルガスQが装置内部に導入される。また、シースガス下流側のスリットであって内筒電極101に設けられたスリットを出口スリット104と呼ぶ。出口スリット104からは、特定サイズの粒径を有するエアロゾル粒子のみが分級され排出される。
供給されるシースガスの層流条件は、入口スリット103からエアロゾルガスが導入されても影響を受けないものとする。このとき、入口スリット103から導入されたエアロゾル粒子は、シースガスとともに中心軸方向下方に移動することになり、外筒電極102に沿って下流に流されるが、二重円筒間に電圧が印加されると、静電引力により一方の極性の荷電粒子のみが内筒電極101方向に移動する。この電気移動度は粒径に依存するため、特定のサイズのエアロゾル粒子のみが出口スリット104に到達し排出され、エアロゾル粒子の分級が可能となる。
ここで、荷電粒子の電気移動度Zは、内筒電極101の半径R、外筒電極102の半径R、入口スリット103および出口スリット104の中心軸方向の距離L、シースガス流量Q、シースガス圧p、二重円筒電極間の電位差Vにより、次式のように表される。
Figure 0004898385
また、電気移動度Zは、粒子径dに依存し、次式のようにも表される。
Figure 0004898385
ここで、qは電荷量、eは電気素量、Cはカニンガムの補正係数、μはシースガスの粘性係数である。
したがって、式(1)と式(2)とを連立することによって印加電圧Vと分級される粒径の関係を計算することができる。
また、分級時の分解能ΔV/Vは、エアロゾルガスとシースガスの流量比Q/Q、出口スリット104の幅Wとスリット間距離Lの比W/Lなどに依存し、次式のように表される(非特許文献2)。
Figure 0004898385
ここでは、ΔVは半値全幅、Qはエアロゾルガス流量、bおよびG(y)はDMAの構造因子、Pはペレット数、Wはスリット幅、C,Cは定数である。
式(3)から分かるように、エアロゾルガスとシースガスの比(Q/Q)を小さくすることにより高い分級精度を実現することが可能である。逆に、それほど高い分解能を必要とせずスループットを向上させたいという要求も存在する。そのような場合は、分解能を下げれば良い。エアロゾルガスとシースガスの比を任意に選ぶことにより、分解能を連続的に制御することが可能である。しかしながら、この方法によって分解能を下げてスループットを上げようとする場合、分級原理の前提条件であるシースガスの層流条件が成立しなくなることによる任意性の低下や、流量制御装置を最適化する必要が生じる。また、雰囲気ガスからの分離性の低下などの問題も生じる。
一方、分解能を制御してスループットを上げる方法として、出口スリット104の幅Wを拡げる方法が提案されている(特許文献4)。しかしながら、単に出口スリット104の幅を拡げる従来技術では、二重円筒間に形成される電場形状が乱れるため、同様に分級原理の前提条件が成立しなくなってしまう。したがって、取り出される微粒子の粒径が、式(3)の理論式に基づいて算出されるものとは異なってしまう。
このように、本来の分級原理に基づいた簡便な方法で算出が可能な任意の分解能とスループットの性能を実現することはきわめて困難である。
特開平11−264790号公報 特開平10−288600号公報 特開2000−46720号公報 特開2006−122890号公報 E. O. Knutson and K. T. Whitby, "Aerosol Classification by Electric Mobility: Apparatus Theory and Applications", Journal of Aerosol Science, No. 6, pp. 443-451, 1975 J. Rossel-Llompart, I. G. Loscertales, D. Bingham and J. Fernandez de la Mora, "Sizing nanoparticles and ions with a short differential mobility analyzer", Journal of Aerosol Science, No. 27, pp. 695-719, 1996.
本発明の目的は、特定粒径の粒子を高スループットに分級することができる技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明では、以下の手段または処理によって特定粒径の粒子を高スループットに分級する。
本発明に係る微粒子分級装置は、対向する2つの電極と、電極間にキャリアガスを流すガス給送手段と、電極間に電場を形成する電場形成手段と、一方の電極に設けられた入口スリットと、入口スリットからキャリアガスに荷電粒子を投入する粒子投入手段と、入口スリットが設けられた電極とは異なる電極に入口スリットよりも下流側に設けられた出口スリット、とを有する。
粒子投入手段によって、入口スリットからキャリアガス流中に投入された荷電粒子は、キャリアガスに流されるとともに、電極間に形成された電場によってキャリアガスを横切る方向に移動する。この電気移動度は、荷電粒子の粒径に依存する。したがって、荷電粒子の粒径に応じてその荷電粒子が入口スリットの設けられた電極と反対側の電極に到達する位置が変化する。つまり、対向する電極の出口スリットに到達する荷電粒子は、所定の範囲の粒径を有する荷電粒子のみとなる。この範囲は、キャリアガス流量、スリット間距離、出口スリットの幅、印加電圧などの諸条件を適宜設定することにより、調整可能である。
ここで、本発明に係る微粒子分級装置は、複数の孔が設けられた導電性部材を有し、この導電性部材が出口スリットを覆うように設けられている。
このように、導電性部材は、複数の孔を有するため、通気性があり微粒子の移動を妨げない。また、導電性を有し出口スリットが設けられている電極と電気的に接触させることで、出口スリットの存在(電極の不在)による電場の乱れをなくし、電極間に一様の電場が形成されることになる。したがって、出口スリットの幅を大きくし高スループットな分級を実現する場合でも、電極間の電場の一様性が保たれるため、理論式で算出される特定粒径を有する微粒子のみが出口スリットから分級されることになる。
なお、このような導電性部材としては、メッシュ状、格子状またはスリット状を呈する構造とすることが好ましいが、電極間の電場の一様性を保ちつつ、微粒子の移動を妨げない構成であればその他どのような構造であっても構わない。
この導電性部材は、出口スリットが設けられた電極と同一面上に配置されることが好ましい。電極と同じ面上に配置されることで、電極に出口スリットが存在していない場合と略同一な電場を形成することが可能となり、分級する微粒子の粒径幅(粒径範囲)をより精度良く制御することができる。
また、本発明に係る微粒子分級装置は、さらに、出口スリットの開口部を部分的に遮蔽し、その遮蔽量を調整可能な調整手段を有することが好ましい。出口スリットの幅を可変とすることによって、分級する微粒子の分解能およびスループットを制御することが可能である。
ここで、調整手段は、出口スリットを部分的に遮蔽し、その遮蔽量を調整可能な可動式遮蔽板である構成を好適に採用することができる。その際、可動式遮蔽板は、出口スリッ
トの開口部のキャリアガス流方向の中心を保ったまま移動し、出口スリットの遮蔽量(開口幅)を調整することが好ましい。
出口スリットの開口幅を調整して分級する粒子の粒径幅を制御する際に、入口スリットの中心と出口スリットの中心との距離が変わると2つのパラメータが同時に変わることになり制御が複雑になるので、入口スリットの中心と出口スリットの中心の距離を固定しておくことが好ましい。
なお、対向する2つの電極は、平行平面電極であっても良く、円筒電極であっても良い。円筒電極である場合には、2つの円筒電極の径が互いに異なり、同軸上に配置された二重円筒構造とすることが好ましい。
本発明によれば、特定粒径の粒子を高スループットに分級することが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
図1および図2は、本実施形態における微分型電気移動度分析器(微粒子分級装置)の断面図であり、特徴的な2つの動作状態を示している。また、図3および図4は出口スリット付近の拡大図である。また、図5は出口スリットを覆う取出電極の構造を示す図である。以下に、これらの図面を用いて装置の各部位の働きと動作の説明を行う。
<構成>
図1に示すように、本実施形態に係る微分型電気移動度分析器は、主に、円筒形の外筒電極1、これと中心軸を同じくする同筒形の内筒電極2、シースガス(キャリアガス)を供給する供給口3、シースガス(および分級されなかったエアロゾル粒子)を排気する排気口4、エアロゾルガスを導入する導入口5、分級された粒子を取り出す取出口6、内筒電極2に電圧を印加する電源7より構成される。
さらに、シースガスが装置内において層流を形成するように、上流部にシースガスの流れを整えるとともに不純物を除去するためのフィルタ8と、下流側にシースガスの流れを整流する整流板9を備える。
ここで、円筒形の外筒電極1および内筒電極2は、導体からなり、外筒電極1は接地されている。内筒電極2は、絶縁体17によって外筒電極1および台座と電気的に絶縁され固定されている。内筒電極2には電源7から所定電圧Vが印加され、外筒電極1と内筒電極2との間には一様な電場が形成される。
また、外筒電極1の円周上には、導入口5からのエアロゾルガスを円筒内に導入する入口スリット10が設けられている。
また、内筒電極2は、入口スリット10の下端よりもさらに下流側に位置する上端円周線11と下端円周線12の間は上下に分断され開口部が設けられている。内筒電極2内部には、上端円周線11と下端円周線12の中間の中心円周線14を基準として上流側および下流側に対称に移動する上側遮蔽板16aと下側遮蔽板16bとから構成される可動式遮蔽板16が、内筒電極2の内側(外筒電極1と反対側)から接するように設けられている。これらの遮蔽板によって内筒電極2の開口部が部分的に遮蔽され、上側遮蔽板16aと下側遮蔽板16bの間の隙間は出口スリット15を形成している。この出口スリット15の開口幅は、両遮蔽板を移動させることによって調整可能である。ここで、上側遮蔽板
16aと下側遮蔽板16bとは、中心円周線14を基準に対称に移動するため、出口スリット15の開口部の中心位置は常に中心円周線14上に位置することになる。したがって、入口スリット10と出口スリット15のスリット中心間の距離は常に一定となる。
そして、出口スリット15に到達した荷電粒子は取出口6から装置外部に取り出される。
上記で説明したように、内筒電極2に開口部が設けられているため、そのままでは電源7によって電圧を印加したときに円筒電極間に形成される電場形状が一様とならずに開口部付近でゆがんでしまう。これを防ぐために、内筒電極2の円周線11および12の間(開口部)は、円筒形状の導電性部材である取出電極13によって覆われている。この取出電極13は、外壁面が内筒電極2と同一面となるように設けられている。取出電極13は十分な導電性と通気性を兼ね備えた構造であればどのような構造であっても構わない。具体的には図5に示すように、スリット状(図5(a)(b))やグリッド状(図5(c)(d))やメッシュ状(図5(e)(f))の電極を用いることが好ましい。なお、内筒電極2と取出電極13とは一体的に形成されても良く、別々に形成され内筒電極2の開口部に取出電極13が取り付けられてもよい。
また、供給口3および導入口5から円筒間に導入されたガスは全て、整流板9を介して排気口4から、または出口スリット15を介して取出口6から流出されるように各部位の接合面はシールが確保されている。
各部品の寸法は適宜設定可能であるが、本実施形態においては、内筒電極2の半径を100mm、外筒電極1の半径を110mm、入口スリット10と出口スリット15の幅(スリット中心間の軸方向距離)を100mm、上側遮蔽板16aと下側遮蔽板16bの可動範囲を中心円周線14から0〜50mmとして、出口スリット15の幅が最大で100mmとなるようにしている。なお、出口スリット15の最大幅100mmに対応して、内筒電極の開口部の幅およびそれを覆う取出電極13の寸法も100mm程度とする。
<作用・効果>
次に、上記のような構成からなる本実施形態の微分型電気移動度分析器の作用について図1〜図4を用いて説明する。図1は可動式遮蔽板16を閉めて出口スリット15の幅をわずかな状態にした場合であり、図3はこのときの出口スリット付近の拡大図である。また、図2は可動式遮蔽板16を最大限に空けて出口スリット15の幅を最大にした状態であり、図4はこのときの出口スリット付近の拡大図である。
導入口5より引き入れられたエアロゾルガスは流路内において均一に行き渡り、入口スリット10から円筒間内に流れ込む。ここで、供給口3からフィルタ8を介して流れを整えられたシースガスの流量はエアロゾルガスの流量に比べて十分多くしてあるため、シースガスの流れはエアロゾルガスの流入によっても殆ど乱されることはない。したがって、導入されたエアロゾルガスの荷電粒子は、外筒電極1の内壁面にそって下流方向に流されることになる。
このとき、内筒電極2と取出電極13に所定の電圧を印加すると円筒電極間に途切れのない電場が形成される。したがって、一方の極性に荷電している粒子のみが、電場勾配により静電引力を受けて内筒電極2の方向へシースガスを横切って移動しようとする。シースガス流中の粒子の電気移動度は荷電粒子の粒径に依存して異なるため、荷電粒子の粒径に応じて内筒電極2に到達する位置が異なる。具体的には、図3,4に示すように、粒径の小さな粒子ほど電気移動度が大きく上流側で内筒電極2に到達し、粒径の大きな粒子ほど電気移動度が小さく下流側で内筒電極2に到達する。したがって、取出電極13の隙間
を抜けて出口スリット15より取出口6を介して装置外部に取り出されるのは特定の粒径を有する荷電粒子のみとなり、荷電粒子の分級を行うことができる。
ここで、図1,3に示すように可動式遮蔽板16によって出口スリット15を十分に狭くしておくと、特定サイズの粒子のみが分解能良く分級される。また、図2,4に示すように可動式遮蔽板16を最大限に開くことにより、広範囲な粒径を有する荷電粒子が出口スリット15に到達するようになり、広い分布幅をもつサイズの粒子を選別して装置外部に取り出すことが可能となり、高スループットな分級を実現することができる。
このとき、取出電極13に印加される電圧が常に内筒電極2と等しいことにより、可動式遮蔽板16の開閉度に拘わらず電極間に安定した電場勾配が形成されるため、理論式で表されるとおりの精度で分級を行える。すなわち、可動式遮蔽板16の開閉度を選択することにより、制御性良く所望の分解能とスループットの兼ね合いの程度を選択することが可能となる。
さらに、可動式遮蔽板16を移動させて出口スリット15の開口幅を制御する際に、出口スリット15の開口部の中心位置は保たれたままとなるため、入口スリット10と出口スリット15との距離は一定に保たれる。したがって、可動式遮蔽板16を移動させる際には、スリット間距離を保ったまま出口スリット15の開口幅が調整でき、分解能およびスループットを決定するパラメータが1つしか変化しないことになるので、分解能を容易に制御することができる。
また、内筒電極2と取出電極13に印加する電圧を制御することにより取り出す粒子のサイズ領域を任意に選択することが可能である。このように、本実施形態に係る微分型電気移動度分析器では、高スループットな分級を実現するためにエアロゾルガスのシースガスに対する比を大きくする必要がないので、シースガスの層流条件を保つことができ、エアロゾルガス中に含まれる不純物ガスなどの夾雑物も精度良く分離することが可能となる。
<応用例>
本実施形態で説明した微分型電気移動度分析器(微粒子分級装置)を用いて、エアロゾルガスに含まれる特定の粒径を有する微粒子を計測することができる。この場合は、取出口6の先にファラデーカップ電流計を設け、分級後の粒子の数を計数する。ここで、電極間に印加する電圧を変化させて分級する粒子の粒径を変化させつつ測定することによって、エアロゾルガスに含まれる微粒子の粒径分布を得ることができる。
また、本実施形態における微分型電気移動度分析器を、エアロゾルガスから特定範囲の粒径を有する微粒子のみを選別するフィルタ装置として利用することができる。この場合、上記で説明した出口スリット15の開口幅を調整する機構(可動式遮蔽板16)は省略しても構わない。
<その他>
上記の実施形態においては、外筒電極の外側からエアロゾルガスを導入する構成とし、外筒電極に入口スリットを設け、内筒電極に出口スリットを設けたが、内筒電極の内側からエアロゾルガスを導入する構成とし、内筒電極に入口スリットを設け、外筒電極に出口スリット(取出電極と遮蔽板を含む)を設ける構成としても良い。
また、導電性と通気性を兼ね備えた取出電極と、可動式遮蔽板との組み合わせを用いれば、上記で説明した円筒型の微分型電気移動度分析器に限らず、平行平板型など類似原理の微分型電気移動度分析器一般に同様の効果を得ることが可能である。
また、取出電極と可動式遮蔽板を組み合わせた機構を入口スリット側に適用することも可能である。
さらに、分級できる粒子のサイズの領域を拡げるために、中心円周線14自体を可変とし、入口スリットと出口スリットの距離を可変にした構造の微分型電気移動度分析器に対して、取出電極と可動式遮蔽板の組み合わせを適用することも有効である。
本実施形態に係る微分型電気移動度分析器の構成を示す図である。 本実施形態に係る微分型電気移動度分析器の構成を示す図である。 本実施形態に係る部分型電気移動度分析器の出口スリット付近の部分拡大図である。 本実施形態に係る部分型電気移動度分析器の出口スリット付近の部分拡大図である。 本実施形態における開口部を覆う取出電極(導電性部材)の構成を示す図である。 従来技術に係る微分型電気移動度分析器の構成を示す図である。
符号の説明
1 外筒電極
2 内筒電極
3 供給口
4 排気口
5 導入口
6 取出口
7 電源
8 フィルタ
9 整流板
10 入口スリット
11 上端円周線
12 下端円周線
13 取出電極
14 中心円周線
15 出口スリット
16 可動式遮蔽板
17 絶縁体

Claims (4)

  1. 対向する2つの電極と、
    前記電極間にキャリアガスを流すガス給送手段と、
    前記電極間に電場を形成する電場形成手段と、
    一方の電極に設けられた入口スリットと、
    前記入口スリットから前記キャリアガスに荷電粒子を投入する粒子投入手段と、
    前記入口スリットが設けられた電極とは異なる電極に、前記入口スリットよりも下流側に設けられた出口スリットと、
    を有し、
    前記キャリアガスに投入された前記荷電粒子の電気移動度が粒径に応じて異なることを利用し、前記出口スリットに到達した所定範囲の粒径を有する荷電粒子を選択的に取り出す微粒子分級装置であって、
    前記出口スリットを覆う導電性部材であって、前記電極間の電場の一様性を保ちつつ、荷電粒子の移動を妨げない、複数の孔が設けられた導電性部材を有することを特徴とする微粒子分級装置。
  2. 前記導電性部材は、メッシュ状、格子状またはスリット状を呈することを特徴とする請求項1に記載の微粒子分級装置。
  3. 前記導電性部材は、前記出口スリットが設けられた電極と同一面上に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の微粒子分級装置。
  4. 前記出口スリットの開口部のキャリアガス流方向の中心を保ったまま移動し、前記出口スリットのキャリアガス流方向の開口幅を調整可能な調整手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微粒子分級装置。
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