JP4898234B2 - マグネトロン - Google Patents

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Description

本発明はマイクロ波加熱機器などに用いるマグネトロンに関する。
高周波を出力するマグネトロン、たとえば食品の調理や解凍などに使用する電子レンジ用マグネトロンは、高周波を生成する高周波生成部および高周波を外部に取り出すアンテナ、アンテナを囲み真空容器の一部を形成する筒状の金属容器などから構成されている。
電子レンジ用マグネトロンはたとえば2450Mz帯の周波数をもつマイクロ波を発生する。このとき、基本波成分と同時に高調波成分も発生する。高調波成分が外部に放出されると、高調波成分は基本波成分と一緒に電子レンジなどの加熱空間に伝搬される。高調波成分は波長が短くシールドが困難なため外部に漏洩し、無線障害などを引き起こす場合がある。そのため、漏洩の限度値が法律で規定されている。
従来の電子レンジ用マグネトロンは、高調波成分の発生を抑えるために、たとえば出力部にλ/4型チョーク構造を配置している(特許文献1〜3参照)。λ/4型チョーク構造は、たとえば一端が短絡し他端が開放のいわゆるチョーク溝が設けられている。
ここで、従来のマグネトロンについて、電子レンジ用マグネトロンを例にとり、その一部を抜き出した図2の断面図を参照して説明する。
高周波を生成する高周波生成部31は陽極円筒32などから構成されている。陽極円筒32の上下の開口部分に、それぞれ漏斗状のポールピース33が固着されている。図2は、図面の関係から図示上方のポールピース33のみが示されている。陽極円筒32の中心たとえば管軸m上に螺旋状の陰極34が配置されている。陰極34の両端はエンドハット35に固定されている。図2は、図面の関係から陰極34の上端を固定するエンドハット35のみが示されている。
陽極円筒32から陰極34に向って複数のベイン36が放射状に設けられている。複数のベイン36は陽極円筒32の円周方向に一定間隔に設けられている。ベイン36の一端は陽極円筒32の内面に接合され、他端は陰極34の近くまで延びて遊端になっている。各ベイン36の上辺部分および下辺部分は、径が相違する一対の大小のストラップリング37a、37bによって1つおきに連結されている。図2は、図面の関係からベイン36の上辺部分を連結するストラップリング37a、37bのみが示されている。
ポールピース33の出力側に筒状の金属容器38が固着されている。金属容器38の下端、たとえば外側に広がる環状の第1鍔部38aの先端が陽極円筒32の上端に接合されている。
金属容器38の内側に第1筒状体39が設けられている。第1筒状体39と金属容器38は環状のチョーク溝を形成し、たとえば第5次高調波成分を抑制する第1のλ/4型チョーク構造C1を構成している。
金属容器38の上端38bに筒状セラミック40が接合され、筒状セラミック40の上端に排気管41が接合されている。排気管41は全体がキャップ42で覆われている。
排気管41は、たとえば二重円筒部41aおよび封止部41bなどから構成されている。二重円筒部41aは、たとえば第4次高調波成分を抑制する第2のλ/4型チョーク構造C2を構成している。封止部41bは、たとえば第3次高調波成分を抑制する第3のλ/4型チョーク構造C3を構成している。
金属容器38や筒状セラミック40、排気管41の内側に、高周波生成部31で生成された高周波を取り出すアンテナ43が設けられている。アンテナ43の一端は1つのベイン36に連結し、他端はポールピース33の開口33aを通り、さらに金属容器38の内側を延び、排気管41に挟まれ固定されている。
上記した構成において、高周波生成部31で生成された高周波はアンテナ43によって外部に取り出される。このとき、基本波成分と同時に生成する高調波成分、たとえば第3次高調波成分(7.35GHz)〜第5次高調波成分(12.25GHz)は第1〜第3のλ/4型チョーク構造C1〜C3で抑制される。
特許第981611号公報 特許第2128827号公報 特開昭63−264848号公報
従来のマグネトロンたとえば電子レンジ用マグネトロンは、出力部に複数のλ/4型チョーク構造を設け、高調波成分を抑制している。λ/4型チョーク構造は、たとえば内側円筒および外側円筒からなる同軸の二重円筒構造を有し、内側円筒と外側円筒との間などに一端が短絡し他端が開放のいわゆるチョーク溝が形成されている。チョーク溝の長さ、たとえばチョーク溝の管軸方向における寸法は、通常、抑制する高調波成分の波長の約4分の1に設定される。
λ/4型チョーク構造はチョーク溝の開放端に電界が集中し容量成分が発生する。そのため、周波数が高くなると浮遊容量の影響が大きくなり、理論上の4分の1波長よりも短い寸法で高調波抑制効果が得られることが知られている。
また、チョーク溝の内寸、つまりチョーク溝の一方の開放端からこれと反対側に位置する他方の開放端までその内面に沿って測った長さ(チョーク溝の沿面距離)が該当高調波成分の半波長に近い寸法になると、高調波抑制効果が大きくなることも経験上知られている。
たとえば第5次高調波成分(12.25GHz)の4分の1波長は約6.12mmとなっている。しかし、浮遊容量の影響やチョーク溝の内寸に関する経験則により、実際のチョーク溝の長さは概ね5mm前後、たとえば4〜6mmになっている。
ところで、λ/4型チョーク構造は内径が小さくなると、アンテナとの距離が短くなり高調波抑制効果が大きくなる。しかし、内径が小さいと製造性が悪化する。また、アンテナとチョーク構造部材の筒状体との間などにマルチパクター放電が発生する可能性が高くなる。アンテナとの結合度が強くなり、電子レンジの加熱機器などのインピーダンスや電源、負荷条件などの影響が大きく、発振不安定の領域が広がるという問題もある。
また、従来の電子レンジ用マグネトロンに使用するλ/4型チョーク構造は、アンテナを内導体とし金属容器を外導体とした同軸線路の基本モード、いわゆるTEMモードによる伝搬を想定している。チョーク溝の寸法も自由空間波長の4分の1波長をベースにしている。しかし同軸線路として機能する内導体や外導体の径の大きさによっては、高調波成分の高次モードによる伝搬が可能になる。
たとえば、同軸線路を構成する内導体を断面にした場合に内導体の外周面が形成する円の半径(内導体外径の1/2)をa、外導体を断面にした場合に外導体の内周面が形成する円の半径(外導体内径の1/2)をb、TEn1モードのカットオフ波長をλcとすると、式(1)の関係がある。
λc=π(a+b)/n…(1)
式(1)から、TE11モードの場合、π(a+b)の値がλcよりも大きくなると高次モードの伝搬が可能になる。たとえば、内導体の外径が2.5mmの場合、外導体の内径が13.08mm以上になると、第5次高調波成分は高次モード(TE11モード)での伝搬が可能になる。したがって、製造性の悪化を防止するために、あるいは発振を安定化させるために、λ/4型チョーク構造の内径を大きくすると、TE11モードの伝搬が可能になる。
高次モードたとえばTE11モードの伝搬が可能になると、該当高調波はTEMモードの負荷インピーダンスとTE11モードの負荷インピーダンスの低い方、つまり伝搬し易い方を主に選択する。
従来のλ/4型チョーク構造は、チョーク溝の寸法を自由空間波長の4分の1波長をベースにして決めている。また、同じ高調波成分でも基本モードと高次モードとで管内波長が相違する。したがって、従来の電子レンジ用マグネトロンに使用されているλ/4型チョーク構造は、基本モードで伝搬する高調波成分を抑制できても、その高次モードは波長が相違するため抑制が不十分になり、該当高調波成分が漏洩する。
また、従来のλ/4型チョーク構造は、基本波の整数倍の周波数を有する第N次高調波成分(以後、通常の高調波成分という)を抑制するように寸法などが設定されている。実際は、第3次高調波成分と第4次高調波成分の各周波数に挟まれた帯域など、隣接する2つの通常の高調波成分に挟まれた帯域の高調波成分 (以後、中間帯域の高調波成分という)も発生する。たとえば中間帯域のほぼ中央に位置する第3.5次高調波成分や第4.5次高調波成分などの不要輻射成分は、通常の高調波成分と同等か、それ以上の高いレベルに達する場合がある。
従来のλ/4型チョーク構造は、中間帯域の高調波成分を十分に抑制できず、中間帯域の高調波成分が漏洩するという問題がある。また、中間帯域の高調波成分を抑制するために、中間帯域用のλ/4型チョーク構造を別に設けると、コストが増大し、あるいは大型化するという問題がある。
本発明は、上記した欠点を解決し、高次モードで伝搬する高調波成分を抑制し、あるいは、中間帯域の高調波成分を抑制するλ/4型チョーク構造を有するマグネトロンを提供することを目的とする。
発明は、高周波を生成する高周波生成部と、前記高周波を取り出すアンテナと、このアンテナを囲む筒状金属容器と、この金属容器内にλ/4型チョーク構造のチョーク溝を形成する筒状体とを具備したマグネトロンにおいて、前記チョーク溝の長さを、前記金属容器内を基本モードで伝搬する第1の高調波成分および前記第1の高調波成分と周波数が相違し前記金属容器内を高次モードで伝搬する第2の高調波成分の両方を抑制する大きさに設定したことを特徴とする。
本発明によれば、基本モードで伝搬する高調波成分を抑制するλ/4型チョーク構造を設けるとともに、同じ高調波成分の高次モードでの伝搬を抑制するλ/4型チョーク構造を設けている。したがって、1つの高調波成分が基本モードおよび高次モードの両方で伝搬可能な場合でも確実に抑制でき、高調波成分の漏洩を防止できる。
また、基本モードで伝搬する第1の高調波成分とこれと周波数が相違し高次モードで伝搬する第2の高調波成分を1つのλ/4型チョーク構造で同時に抑制する。したがって、伝搬モードの相違する複数の高調波成分を共通のλ/4型チョーク構造で抑制でき、コストを増大させることなく高調波成分の漏洩を防止できる。
本発明の実施形態について、電子レンジ用マグネトロンを例にとり図1の断面図を参照して説明する。
高周波を生成する高周波生成部11は陽極円筒12などから構成されている。陽極円筒12の開口部分、たとえば図示上方の出力側および図示下方の入力側の開口部分にそれぞれ漏斗状のポールピース13が固着されている。図1は、図面の関係から出力側のポールピース13のみが示されている。陽極円筒12の中心たとえば管軸m上に螺旋状の陰極14が配置されている。
陰極14の図示上下の両端はエンドハット15に固定されている。図1は、図面の関係から陰極14の上端、たとえば出力側を固定するエンドハット15のみが示されている。
陽極円筒12から陰極14に向って複数のベイン16が放射状に設けられている。ベイン16はたとえば矩形状で、陽極円筒12の円周方向に一定間隔に設けられている。ベイン16の一端は陽極円筒12の内面に接合され、他端は陰極14の近くまで延びて遊端になっている。ベイン16の上辺部分および下辺部分に沿って径が相違する一対の大小のストラップリング17a、17bが配置されている。各ベイン16はストラップリング17aあるいはストラップリング17bによって1つおきに連結されている。図1は、図面の関係からベイン16の上辺部分を連結するストラップリング17a、17bのみが示されている。
ポールピース13の出力側に筒状の金属容器18が固着されている。金属容器18は、たとえば図示下端に位置し外側に広がる環状の第1鍔部18aおよび管軸mと平行に延びる筒状部18b、筒状部18bの上端から内側に延びる環状の第2鍔部18c、第2鍔部18cから管軸m方向に折れ曲がった屈曲部18dなどから構成されている。第1鍔部18aの端縁は陽極円筒12の上端に接合されている。
金属容器18の内側、たとえば筒状部18bの内側に第1筒状体19が接合されている。第1筒状体19はたとえば管軸mと平行に延びる筒状部19aおよび筒状部19aの上端から管軸に対し垂直に外側に延びる環状の鍔部19bなどを有し、その断面はほぼ逆L字状をしている。筒状部19aは金属容器18の筒状部18bと同軸的に配置され、鍔部19bの環状端面が金属容器18の内面に接合されている。
金属容器18および第1筒状体19は、図示上方の一端が短絡し図示下方の他端が開放の環状チョーク溝を形成し、第1のλ/4型チョーク構造C1を構成している。第1のλ/4型チョーク構造C1を形成するチョーク溝の管軸m方向における長さ、たとえば第1筒状体19の筒状部19aと金属容器18が対向する長さは、後述するように、基本波の4.5倍の周波数を有して基本モードで伝搬する第4.5次高調波成分と基本波の5倍の周波数を有して高次モードで伝搬する第5次高調波成分とを抑制する大きさに設定されている。
金属容器18の内側、たとえば第2鍔部18cの図示下面に環状の第2筒状体20が接合されている。第2筒状体20は筒状部20aおよび鍔部20bなどから形成されている。第1筒状体19と寸法が相違するものの形状はほぼ同じで、その断面はほぼ逆L字状をしている。
金属容器18と第2筒状体20は、第1のλ/4型チョーク構造C1の場合と同様に環状のチョーク溝を形成し、たとえば基本波の5倍の周波数を有して基本モードで伝搬する第5次高調波成分を抑制する第2のλ/4型チョーク構造C2を構成している。
金属容器18の上端、たとえば屈曲部18dの先端に筒状セラミック21が接合されている。筒状セラミック21の上端に排気管22が接合され、排気管22は全体がキャップ23で覆われている。
排気管22は、たとえば二重円筒部22aおよび封止部22bなどから構成されている。二重円筒部22aは内円筒部a1および外円筒部a2などから構成されている。内円筒部a1と外円筒部a2との間に環状のチョーク溝が形成され、たとえば基本波の4倍の周波数を有する第4次高調波成分を抑制する第3のλ/4型チョーク構造C3を構成している。内円筒部a1および封止部22bはその内側に連続する空間を形成している。
封止部22bはたとえば中央が上方に突出し、封止部22bおよび内円筒部a1の内側空間は、基本波の3倍の周波数を有する第3次高調波成分を抑制する第4のλ/4型チョーク構造C4を構成している。
また、金属容器18や筒状セラミック21、排気管22などの内側に、高周波生成部11で生成された高周波を取り出すアンテナ24が設けられている。アンテナ24の一端は1つのベイン16に連結し、他端はポールピース13の開口13aを通り、さらに金属容器18の内側を延び、排気管22の封止部22bに挟まれ固定されている。
ここで、上記した第1および第2のλ/4型チョーク構造C1、C2について説明する。以下の説明では、金属容器18の筒状部18bの内径φ1が19mm、アンテナ24の外径が2.5mm、第2筒状体20の筒状部20aの内径φ2が14mm、板厚が0.3mmとする。
そして、第1のλ/4型チョーク構造C1は第4.5高調波のTEMモードおよび第5高調波のTE11モードを抑制できるように、そのチョーク溝の管軸m方向における寸法を設定する。たとえば金属容器18の筒状部18bと第1筒状体19の筒状部19aが平行して対向する部分の長さが、第4.5次高調波のTEMモードおよび第5次高調波のTE11モードそれぞれの管内波長の4分の1と等しくなるように、第1筒状体19の筒状部19aの外径φ3を決める。
一般に、管内波長(λg)は次の式(2)で求められる。
Figure 0004898234
第4.5次高調波が11GHzであるとすると、そのTEMモードの管内波長は27.254mmとなる。そこで、式(1)および式(2)を用いて、第5次高調波のTE11モードの管内波長が27.254mmとなるように、第1筒状体19の筒状部19aの外径φ3を求める。
式(2)で、λg=27.254mm、λn(第5次高調波の自由空間波長)=24.473mmを代入すれば、λc=55.61mmが求まる。
次に、式(1)にλc=55.61mmを代入すると、55.61=π(a+b)となる。b=19/2=9.5であるため、a=8.2が求まる。
ここで、aはチョーク溝部分の筒状体19外周面の半径、つまり第1筒状体19の管軸mに平行な筒状部19aを断面にした場合にその筒状部19aの外周面が形成する円の半径、bはチョーク溝部分の筒状部18bの内周面の半径、つまり金属容器18の管軸に平行な筒状部18bを断面にした場合にその筒状部18bの内周面が形成する円の半径である。
したがって、第1筒状体19の筒状部19aの外径φ3は16.4mm(8.2×2)、内径φ4は板厚を0.3mmとすると15.8mmとなる。
金属容器18の筒状部18bおよび第1筒状体19の筒状部19aの径を上記の寸法に設定すれば、第4.5次高調波のTEMモードおよび第5次高調波のTE11モードの管内波長が同じになる。したがって、第1のλ/4型チョーク構造C1によって第4.5次高調波のTEMモードおよび第5次高調波のTE11モードを抑制できる。
第4.5次高調波の4分の1波長は6.813mm(27.254/4mm)となっている。しかし、チョーク溝の内寸(沿面距離)が半波長(13.626mm)になるようにすれば、実際のチョーク溝の管軸方向における長さは、約6.2mm前後になる。
第2筒状体20は、第5高調波のTEMモードを抑制するように、第2筒状体20の筒状部20aの管軸m方向における寸法を基本モード(TEMモード)の管内波長の4分の1に設定する。基本モードの管内波長は自由空間波長と等しく、4分の1波長は6.12mmとなる。この場合も、チョーク溝の内寸(沿面距離)を半波長の12.24mmにすれば、実際のチョーク溝の長さは約5mm前後となる。
上記の実施形態は、第1および第2のλ/4型チョーク構造を用いて、基本モードおよび高次モードで伝搬する第5次高調波成分を抑制する場合で説明している。しかし、λ/4型チョーク構造の寸法を適宜設定すれば、基本モードおよび高次モードで伝搬する他の次数の高調波成分についても抑制できる。
また、金属容器と筒状体を別に形成して両者を接合している。しかし、金属容器と筒状体は一体に形成することもできる。
上記した構成によれば、1つの高調波成分が基本モードで伝搬する場合も、また高次モードで伝搬する場合も抑制でき、高調波成分の外部への漏洩を防止できる。また、中間帯域の高調波成分も抑制でき、高調波成分の外部への不要輻射を確実に防止できる。
中間帯域の高調波成分は、通常、中間帯域の中央部分(たとえば2つの高調波成分に挟まれた中間帯域を10等分した場合に低い周波数の方から数えて4〜6の範囲)に最大値がある。したがって、中間帯域の中央部分の高調波成分、たとえば第3.5次高調波成分や第4.5次高調波成分などを抑制するようにすれば、外部への漏洩防止効果が大きくなる。
また、1つのλ/4型チョーク構造を用いて、通常の高調波成分と中間帯域の高調波成分を同時に抑制できる。したがってコストを増大させることなく、高調波成分の外部への漏洩を減少でき、あるいは防止できる。
なお、通常の高調波成分と中間帯域の高調波成分を同時に抑制する場合、筒状体の径の変更で管内波長を調整できる範囲に限界がある。そのため、同時に抑制する両方の高調波成分の周波数は接近していることが望ましい。また、TE11モードの管内波長は基本モードよりも長くなる。したがって、通常の高調波成分と中間帯域の高調波成分を同時に抑制する場合、その組み合わせは、たとえば基本モードで伝搬する第(N/2)次高調波成分(N≧3)とTE11モードで伝搬する第(N+1)/2次高調波成分(N≧3)が望ましい。
また、金属容器は大形化しないようにあまり大きな寸法のものは用いられない。そのため、TE11モードよりも高い高次モードが伝搬するようなことは少なく、高次モードについてはTE11モードを抑制すれば実用上の問題は発生しない。
上記した構成によれば、高次モードたとえばTE11モードで伝搬する高調波成分を抑制できる。したがって、チョーク溝を形成する筒状体の内径などを大きくでき、マルチパクター放電や発振不安定などを防止できる。
上記の実施形態では第1〜第4などの表現を使用している。これらの数字は順序や位置など特別な内容を意味するものではなく、単に、他のものと区別するために使用している。
また、λ/4型チョーク構造の向きたとえばそのチョーク溝の開放端の向きが入力側を向いた構造になっている。しかし、チョーク溝の開放端は出力側を向いた構造でもよく、この場合も同じ効果が得られる。
本発明の実施形態を説明する概略の断面図である。 従来例を説明する概略の断面図である。
符号の説明
11…高周波生成部
12…陽極円筒
13…ポールピース
14…陰極
15…エンドハット
16…ベイン
17a、17b…ストラップリング
18…金属容器
19…第1筒状体
20…第2筒状体
21…筒状セラミック
22…排気管
23…キャップ
24…アンテナ
C1〜C4…第1〜第4のλ/4型チョーク構造
m…管軸

Claims (7)

  1. 高周波を生成する高周波生成部と、前記高周波を取り出すアンテナと、このアンテナを囲む筒状金属容器と、この金属容器内にλ/4型チョーク構造のチョーク溝を形成する筒状体とを具備したマグネトロンにおいて、前記チョーク溝の長さを、前記金属容器内を基本モードで伝搬する第1の高調波成分および前記第1の高調波成分と周波数が相違し前記金属容器内を高次モードで伝搬する第2の高調波成分の両方を抑制する大きさに設定したことを特徴とするマグネトロン。
  2. 前記金属容器内を基本モードで伝搬する第2の高調波成分を抑制するλ/4型チョーク構造のチョーク溝を前記金属容器内に形成する第2筒状体を設けた請求項1記載のマグネトロン。
  3. 高次モードがTE11モードで、基本モードで伝搬する第1の高調波成分の管内波長をλg、第2の高調波成分の自由空間波長をλn、金属容器内を伝搬するTE11モードのカットオフ波長をλc、チョーク溝部分の筒状体外周面の半径をa、チョーク溝部分の金属容器内周面の半径をb、チョーク溝の長さをλg/4とした場合に、
    λc=π(a+b)
    Figure 0004898234
    の関係である請求項記載のマグネトロン。
  4. 第1の高調波成分の周波数が、基本波の整数倍の周波数をもって隣り合う大きさの周波数をもつ2つの高調波成分の間にある請求項記載のマグネトロン。
  5. 第1高調波成分の周波数が、基本波の整数倍の周波数をもって隣り合う大きさの周波数を有する2つの高調波成分の中央に位置する大きさである請求項記載のマグネトロン。
  6. 高周波を生成する高周波生成部と、前記高周波を取り出すアンテナと、このアンテナを囲む筒状金属容器と、この金属容器内にλ/4型チョーク構造のチョーク溝を形成する筒状体とを具備したマグネトロンにおいて、前記チョーク溝の長さを、前記金属容器内を基本モードで伝搬する第N/2次高調波成分(N≧3)およびTE11モードで伝搬する第(N+1)/2次高調波成分(N≧3)の両方を抑制する大きさに設定したことを特徴とするマグネトロン。
  7. 基本モードで伝搬する第N/2次高調波成分(N≧3)の管内波長をλg、第(N+1)/2次高調波成分(N≧3)の自由空間波長をλn、金属容器内を伝搬するTE11モードのカットオフ波長をλc、チョーク溝部分の筒状体外周面の半径をa、チョーク溝部分の金属容器内周面の半径をb、チョーク溝の長さをλg/4とした場合に、
    λc=π(a+b)
    Figure 0004898234
    の関係である請求項6記載のマグネトロン。
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