JP4897065B2 - 植物栽培用照明装置 - Google Patents
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Description
このような光伝送投光装置では、光を伝送する棒状体の表面全体から光を出射することにより、植物株に光を照射している。
また、特許文献2に開示された生物育成用照明装置では、ライン状に延びて固定された照射手段全体から育成対象に光を出射することにより、略均一に育成対象に光を照射している。
また、特許文献3に開示された帯状光源用導光体では、帯状の透明部材に相互に離間して設けられた反射溝によって光を反射することにより、帯状光源用導光体の外部に光を出射している。
また、このような光伝送投光装置では、栽培光が供給されてから植物株に照射するまでの導光経路が固定されてしまうため、植物株が植え込まれた植物栽培トレイの植物株植え込み穴のピッチまたは植物栽培トレイの位置が変更された場合、複数の植物栽培トレイ相互の間隔が変更された場合、あるいは植物株が成長したことによって栽培光の照射範囲を変更する必要が生じた場合に、植物株に正確にかつ集中して栽培光を照射して植物株を成長させる栽培効率の向上を実現することが困難になる問題点があった。
また、植物株が成長してそのサイズが大きくなると植物栽培用ラック内の限られたスペースで植物株が光ファイバーに接触するため、植物株が傷付いてその品質が低下してしまうという問題点があった。
特許文献3に開示された帯状光源用導光体は、この導光体の長手方向に沿って複数個所のそれぞれから指向性が高い照明光を出射する一般的な照明用途として用いられることを目的としているため、後述する本願に係る発明と技術分野が相互に異なるとともに、植物株を栽培する際にエネルギー効率を向上させると同時に効率良く植物株を成長させるなどの課題を示唆する記載がない。
加えて、植物栽培用ラック内に導光性支線部材を引き回してレイアウトしなくても導光性幹線部材に導光性支線部材を連結する連結位置を変更して導光性支線部材が配置されるため、導光性支線部材におけるレイアウトの自由度を確保すると同時に、複数の植物株相互のピッチに応じた間隔で配置された光反射面を有する導光性支線部材が選択され、この選択された導光性支線部材を導光性幹線部材に連結して使用することで確実に栽培光を複数の植物株のそれぞれに正確かつ集中して照射して植物株の栽培効率を向上させることができるとともにレイアウト変更毎に導光性支線部材を成形しておく手間を低減することができ、成長した植物株が導光性支線部材に接触することで生じうる植物株の品質低下を接触をさけるように導光性支線部材を付け替えることで回避することができる。
なお、本発明の植物栽培用照明装置に波長選択手段を設ける場合には、波長選択手段を導光性幹線部材に栽培光を供給する入光端、または栽培光を反射する光反射面の光出射側のいずれに設けてもよい。
また、導光性支線部材は、導光性を有していれば如何なる具体的な断面形状であってもよく、たとえば、円形断面状のもの、三角形断面あるいは四角形断面などの多角形状のものであってもよい。
また、導光性支線部材の断面形状が、円形状であってもよいし、三角形あるいは四角形などの矩形状であってもよい。
また、光反射面は、導光性支線部材に設けられて光反射する面であればよく、たとえば、導光性支線部材に形成された溝状のもの、穴状のものなどであってもよい。
まず、本発明の第1実施例に係る植物栽培用照明装置100を図1乃至図3に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例に係る植物栽培用照明装置が配置された植物栽培用ラックの斜視図であり、図2は、本発明の第1実施例に係る植物栽培用照明装置が配置された植物栽培用ラックの正面図であり、図3は、本発明の第1実施例に係る植物栽培用照明装置が配置された植物栽培用ラックの一部を拡大した拡大図である。
すなわち、前述した導光性支線部材120は、複数の植物株P相互の間隔のそれぞれに対応して導光性支線部材120の長手方向に相互に離間して設けられているとともに栽培光L2が複数の植物株Pのそれぞれに照射されるように長手方向に各々斜めに交差する複数の光反射面121を有している。
また、植物栽培用ラックRは、複数の植物栽培トレイ収容棚段S相互の間隔を変更する変更機構、植物株Pの成長に応じてあるいは栽培の進捗に応じて植物栽培トレイTを上下に移動させる機能、および各植物栽培トレイ収容棚段Sにおける植物栽培トレイTの位置変更機能を有しているため、植物栽培トレイTなどの変更に応じて栽培光L2の照射範囲を変更する必要が生じる場合があるが、そのような場合でも、複数の植物株P相互の間隔および植物株Pのサイズに応じて複数の光反射面121相互の間隔が設定された適切な導光性支線部材120が選択されるとともに導光性幹線部材110に着脱自在に付け替えられることによって、植物栽培用照明装置100は、複数の植物株Pのそれぞれに確実にかつ集中して栽培光L2を照射して栽培光L2のエネルギー効率を向上させるとともに複数の植物株Pを効率良く成長させるようになっている。
次に、本発明の第2実施例に係る植物栽培用照明装置を図4および図5に基づいて説明する。
ここで、図4は、本発明の第2実施例に係る植物栽培用照明装置が配置された植物栽培用ラックの正面図であり、図5は、本発明の第2実施例に係る植物栽培用照明装置が配置された植物栽培用ラックの一部を拡大した拡大図である。
なお、以下で説明する第2実施例に係る植物栽培用照明装置200では、前述した第1実施例の植物栽培用照明装置100と比較すると、光源手段の一例である光源ランプ250を備えている点で具体的な形態が異なっているだけであり、その余の構成については第1実施例の植物栽培用照明装置100と全く同じであるため、これらの具体的な説明を符号100番代の数字を200番台に読み替えることによって省略する。
これにより、植物株Pの成長度合いに合わせて適切な光量で栽培光L4が照射されるため、植物栽培用照明装置200は、複数の植物株Pを効率良く成長させることができるとともに植物株Pの成長速度を調節して適切な時期に高品質の植物を出荷するようになっている。
加えて、本実施例に係る植物栽培用照明装置200では、波長選択フィルタ240が設けられていることにより、複数の波長の光が混在した反射光L4から植物株Pの成長度合いに合わせて、または植物株Pの成長に有害な細菌などを消滅させる紫外線などの適切な波長の反射光L4が選択されて植物株Pに照射されてもよく、植物株Pの品質低下をより効果的に回避するとともに植物株Pの成長に有害な細菌などを消滅させてより一層効果的に植物株Pの品質低下を回避するようになっている。
110、210 ・・・ 導光性幹線部材
120、220 ・・・ 導光性支線部材
121、221 ・・・ 光反射面
130 ・・・ 集光ミラー
140、240 ・・・ 波長選択フィルタ
250 ・・・ 光源ランプ
L1、L2、L3、L4 ・・・ 栽培光
P ・・・植物株
R ・・・植物栽培用ラック
S ・・・ 植物栽培トレイ収容棚段
T ・・・ 植物栽培トレイ
Claims (6)
- 植物栽培用ラックの高さ方向に延設された導光性幹線部材と該導光性幹線部材に着脱自在に連結されているとともに導光性幹線部材によって導かれた栽培光を植物栽培用ラック内の植物栽培トレイ収容棚に配置された植物栽培トレイ上の複数の植物株のそれぞれに照射する導光性支線部材とを備えた植物栽培用照明装置であって、
前記導光性支線部材が、前記複数の植物株相互の間隔のそれぞれに対応して導光性支線部材の長手方向に相互に離間して設けられているとともに前記栽培光が複数の植物株のそれぞれに照射されるように前記長手方向に各々斜めに交差する複数の光反射面を有していることを特徴とする植物栽培用照明装置。 - 前記植物栽培トレイ収容棚が、前記高さ方向に相互に異なる位置に配設された複数の植物栽培トレイ収容棚段で構成され、
前記導光性支線部材が、前記導光性幹線部材に各々連結されて前記植物栽培トレイ収容棚段毎に設けられているとともに該複数の植物栽培トレイ収容棚段のそれぞれの上側から前記光反射面で反射された栽培光を照射する複数の棒状体で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培用照明装置。 - 前記導光性幹線部材に自然光を集光して栽培光として供給する集光手段が付設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の植物栽培用照明装置。
- 前記栽培光を供給するように点灯するとともに点灯時間を変更可能な光源手段が、前記導光性幹線部材の入光端に付設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の植物栽培用照明装置。
- 前記光源手段が、相互に異なる波長の光を各々出射する複数の発光体から構成されていることを特徴とする請求項4記載の植物栽培用照明装置。
- 前記栽培光の波長を選択する波長選択手段が付設されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の植物栽培用照明装置。
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