JP4895106B2 - 半導体膜の製造方法および表示装置の製造方法 - Google Patents

半導体膜の製造方法および表示装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、例えば液晶表示装置または有機発光表示装置に用いられるTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)基板の製造に好適な半導体膜の製造方法およびこの方法により製造された半導体膜を備えた表示装置の製造方法に関する。
アクティブマトリクス液晶表示装置や、有機発光素子を用いた有機発光表示装置においては、TFT基板が用いられる。このTFT基板は、基板に非晶質または比較的粒径の小さな多結晶の半導体膜を形成し、この半導体膜にレーザビームを照射してアニールしたのち駆動素子としてのTFTを形成したものである。
レーザアニール装置の光源としては、従来より、低コストで安定性の高い半導体レーザが用いられている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、半導体レーザを用いた場合、ビームスポットの大きさが非常に小さいので、単位面積あたりの走査時間が増加し、生産性の低下や製造コストの増大を招く。そこで、アニールの高スループット化のために、複数のレーザを互いに近接して配置し、複数のレーザビームを非晶質半導体膜の複数の部分を同時に照射し、走査時間を短縮して生産性を上げるようにした方法もある(例えば、特許文献2参照。)。
図12は、複数、例えば三本のレーザビームLBを基板310に照射するパターンの一例を表したものである。基板310には例えば半導体膜320が形成されていると共に、三つの照射領域311A,311B,311Cが設定されており、各レーザビームLBはこれら三つの照射領域311A〜311Cのうちの一つにそれぞれ割り当てられ、対応する照射領域311A〜311Cにおいて連続的にライン状走査しながら照射するようになっている。
特開2003−332235号公報 特開2004−153150号公報
しかしながら、このように複数のレーザビームを用いる場合、照射光学系の調整誤差などにより、図13(A)に示したように、照射光学系間でレーザの出力にばらつきがあり、アニール後の半導体膜は各照射領域311A,311B,311Cの結晶粒径が異なってしまい、各照射領域311A〜311Cに作製されたTFTの特性にも差がついてしまっていた。よって、このようなTFT基板を用いて構成した表示装置では、図13(B)に示したように、各照射領域311A〜311Cの輝度に差が生じ、その境界線Mが表示むらとして視認されてしまうという問題があった。また、各照射光学系間のビーム形状のばらつきがある場合でも、各照射領域間の結晶粒径が異なってしまい、上記と同様な表示むらが視認されてしまうという問題があった。これら照射光学系間のばらつきは完全に取りきるのは困難なことが多い。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の照射光学系を用いて生産性を高めると共にレーザビームの強度ばらつきの影響を抑えることができる半導体膜の製造方法、およびこの製造方法による半導体膜を用いて表示むらを抑え、表示品質を高めることができる表示装置の製造方法を提供することにある。
本発明による半導体膜の製造方法は、基板に半導体膜を形成する成膜工程と、複数の照射光学系により半導体膜に対してエネルギービームを照射するアニール工程とを含むものであって、アニール工程において、半導体膜が形成された基板を、複数の単一ビーム照射領域と、複数の単一ビーム照射領域の間の境界領域とに分け、複数の単一ビーム照射領域の各々には、複数の照射光学系のうちいずれか一つによりエネルギービームを照射し、境界領域には、境界領域を間にして隣り合う二つの単一ビーム照射領域の両方の照射光学系によりエネルギービームを照射するようにしたものである。
この半導体膜の製造方法では、境界領域には、その両隣りの単一ビーム照射領域の両方の照射光学系によりエネルギービームが照射されるので、照射光学系の間でエネルギービームの強度ばらつきがある場合にも、単一ビーム照射領域に生じた結晶粒径の差は境界領域において緩和される。
本発明による表示装置の製造方法は、駆動用基板に表示素子を備えた表示装置を製造するものであって、駆動用基板は、半導体膜を有する基板と、半導体膜に形成された薄膜トランジスタとを備え、この半導体膜が上記本発明の製造方法により形成されたものである。
この表示装置の製造方法では、本発明の製造方法により形成された半導体膜に薄膜トランジスタが形成された駆動用基板を備えているので、各単一ビーム照射領域に作製された薄膜トランジスタの特性差は、境界領域において緩和されている。よって、単一ビーム照射領域の輝度差が低減され、境界線が表示むらとして視認できない程度に抑えられる。
本発明の半導体膜の製造方法によれば、基板を複数の単一ビーム照射領域とそれらの間の境界領域とに分け、境界領域には、それを挟んで隣り合う二つの単一ビーム照射領域の両方の照射光学系によりエネルギービームを照射するようにしたので、照射光学系の間でエネルギービームの強度ばらつきがある場合にも、単一ビーム照射領域に生じた結晶粒径の差を境界領域において緩和することができる。よって、この製造方法により得られた半導体膜に薄膜トランジスタを形成して表示装置を製造すれば、表示むらを抑え、表示品質の高い表示装置を実現することができる。特に、薄膜トランジスタの特性差により発光性能に影響を受けやすい有機発光表示装置に好適である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る半導体膜の製造方法の概略的な流れを表すものである。この半導体膜の製造方法は、例えば、液晶や有機発光表示装置のTFT基板の製造に用いられるものであり、基板に半導体膜を形成する成膜工程と、半導体膜にエネルギービームとして例えばレーザビームを照射するアニール工程とを含んでいる。
(成膜工程)
まず、図2に示したように、例えば、ガラスなどの絶縁材料よりなる長方形の基板10に、厚みが50nmであり、非晶質または比較的粒径の小さい多結晶のシリコン(Si)よりなる半導体膜20を形成する(S101)。半導体膜20の平面形状は特に限定されないが、例えば表示装置用のTFT基板の場合、基板10の中央部に形成された画素部形成予定領域20Aと、その周囲に帯状に形成された駆動回路部形成予定領域20Bとを含んでいる。
(アニール工程)
次いで、半導体膜20にレーザビームLBを照射し、結晶化させる(S102)。図3は、このアニール工程に用いるレーザアニール装置の一例を表したものである。このレーザアニール装置100は、複数、例えば三つの照射光学系110A,110B,110Cを有しており、これらの照射光学系110A〜110CからのレーザビームLBを基板10上の半導体膜20の異なる三箇所に同時に照射することができるようになっている。照射光学系110A〜110Cは、各々、例えば、レーザビームLBを発生するレーザ111と、このレーザ111からのレーザビームLBの進行方向を基板10に向けて変更させるミラー112とを含んでいる。レーザビームLBは、例えば図4に示したように、アニール幅(レーザビームLBのスポット最大径)d、ピッチpの多数の密接した平行線パターンPで、基板10の長辺に平行な方向に走査しながら照射される。なお、平行線パターンPのピッチpは画素ピッチに合わせることが望ましい。
このアニール工程では、基板10を、図5に示したように、平行線パターンPに対して平行な境界線Mで、複数、例えば三つの単一ビーム照射領域(以下、単に「単一領域」という。)11A,11B,11Cと、それらのうち前二者間の境界領域12ABおよび後二者間の境界領域12BCとに分ける。単一領域11Aには照射光学系110Aにより、単一領域11Bには照射光学系110Bにより、単一領域11Cには照射光学系110CによりそれぞれレーザビームLBを照射する。一方、境界領域12ABには、単一領域11A,11Bの両方の照射光学系110A,110BによりレーザビームLBを照射する。また、境界領域12BCには、単一領域11B,11Cの両方の照射光学系110B,110CによりレーザビームLBを照射する。これにより、この製造方法では、三つの照射光学系110A〜110Cの利用により走査時間を短縮して生産性を高めつつ、レーザビームLBの強度ばらつきによる結晶粒径の差を緩和することができる。
境界領域12ABでは、図6ないし図8に示したように、照射光学系110AによりレーザビームLBを照射する平行線パターンPAと、照射光学系110BによりレーザビームLBを照射する平行線パターンPBとを混合した配置にする。これは、照射光学系110A〜110CをON/OFF切替制御することにより可能である。なお、境界領域12BCについては境界領域12ABと同様であるので、以下では境界領域12ABの場合について説明する。
平行線パターンPA,PBは、図6または図7に示したように規則的に混合した配置としてもよいし、図8に示したように不規則に混合した配置としてもよい。ここに「規則的に混合」とは、ある空間周波数で、すなわち、時間tに依存せず、位置rのみに依存する空間パターンの周期性をもって混合されていることをいう。
図6は、平行線パターンPAと平行線パターンPBとを交互に配置する場合を表している。すなわち、照射光学系110Aによりm本の平行線パターンPAを照射し、照射光学系110Bによりm本の平行線パターンPBを照射する場合、平行線パターンPA,PBと照射光学系110A,110Bとの対応は数1に示したようになる。なお、図6はm=8の場合を表している。
(数1)
2n−1本目→照射光学系110B(n=1,2,3…m)
2n本目 →照射光学系110A(n=1,2,3…m)
このようにすることにより、図9に示したように、境界領域12ABの平均強度は、単一領域11A,11Bそれぞれの強度の中間程度になると近似できる。よって、単一領域11A,11BのレーザビームLBの強度差が境界領域12ABにより約半分に緩和され、境界線Mが視認しにくくなる。よって、表示むらを目立たなくすることができる。
図7は、単一領域11Aから単一領域11Bに近づくにつれて、平行線パターンPBを段階的に増やした配置にする場合を表している。すなわち、数2に示した階差数列に従い、照射光学系110Bでm本の平行線パターンPBを照射し、その他を照射光学系110Aで照射する。なお、図7はm=6の場合を表している。
(数2)
1+m(n−1)−n/2(n−1)本目→照射光学系110B(n=1,2,3…m)
m=6とした場合は、境界領域12ABの1,6,10,13,15,16本目の平行線パターンPBを照射光学系110Bにより照射し、残りの2,3,4,5,7,8,9,11,12,14本目の平行線パターンPAを照射光学系110Aにより照射する。
このようにすれば、単一領域11Aから単一領域11Bへ向かうにつれて、平行線パターンPBの数が段階的に増えていく。よって、図10に示したように、単一領域11Aの強度から単一領域11Bの強度に徐々に遷移していくと近似できるので(逆も同様)、境界線Mをより目立たなくすることができる。特に、平行線パターンPのアニール幅dをピッチpと同等とすることにより、更に境界線Mを視認しにくくすることができる。
図9および図10に示した境界領域12ABの幅D12は、単一領域11A,11Bの幅D11およびレーザビームLBの強度差ΔIに応じて設定することが好ましい。また、境界領域12AB,BCの幅および平行線パターンPA,PBの混合配置は同一でもよく異なっていてもよい。なお、例えば十個以上のような多数の照射光学系を用いる場合には、それらのレーザビームLBの強度差を予め所定範囲内に収めるようにすれば、すべての境界領域について幅および平行線パターンPA,PBの混合配置を同一にしても、レーザビームLBの強度差を確実に緩和することができる。
図8は、平行線パターンPAと平行線パターンPBとを不規則に混合した配置とする場合を表している。このようにした場合にも、単一領域11A,11BのレーザビームLBの強度差が境界領域12ABにおいて平均化され、境界線Mが視認しにくくなり、表示むらを目立たなくすることができる。
このように本実施の形態では、基板10を三つの単一領域11A〜11Cとそれらの間の境界領域12AB,12BCとに分け、境界領域12ABには、単一領域11A,11Bの両方の照射光学系110A,110BによりレーザビームLBを照射し、境界領域12BCには、単一領域11B,11Cの両方の照射光学系110B,110CによりレーザビームLBを照射するようにしたので、照射光学系110A〜110Cの間でレーザビームLBの強度ばらつきがある場合にも、単一領域11A〜11Cに生じた結晶粒径の差を境界領域12AB,12BCにおいて緩和することができる。よって、この製造方法により得られた半導体膜20に薄膜トランジスタを形成して表示装置を構成すれば、表示むらを抑え、表示品質の高い表示装置を実現することができる。
図11は、この半導体膜20を有する基板10を備えた表示装置の断面構成を表すものである。この表示装置は、例えば薄膜トランジスタにより駆動されるアクティブまたはパッシブ型の極薄型有機発光表示装置として用いられるものであり、駆動パネル210と封止パネル220とが対向配置され、熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂よりなる接着層230を間にして貼り合わせた構成を有している。
駆動パネル210は、駆動用基板240に、赤色の光を発生する有機発光素子250Rと、緑色の光を発生する有機発光素子250Gと、青色の光を発生する有機発光素子250Bとが、順に全体としてマトリクス状に設けられたものである。
駆動用基板240は、半導体膜20を有する基板10と、半導体膜20に形成された薄膜トランジスタ241とを備えている。ここで、半導体膜20は上述した製造方法により形成されたものであり、これにより単一領域11A〜11Cの輝度差による表示むらが抑えられ、表示品質が高められるようになっている。
薄膜トランジスタ241は、有機発光素子250R,250G,250Bの各々に対応する能動素子である。薄膜トランジスタ241のゲート電極(図示せず)は、図示しない走査回路に接続され、ソースおよびドレイン(いずれも図示せず)は、例えば酸化シリコンあるいはPSG(Phospho-Silicate Glass)などよりなる層間絶縁膜を介して設けられた信号線としての配線(いずれも図示せず)に接続されている。なお、薄膜トランジスタ241の構成は、特に限定されず、例えば、ボトムゲート型でもトップゲート型でもよい。
有機発光素子250R〜250Bは、例えば、駆動用基板240の側から、被覆層260を間にして、陽極としての第1電極251、発光層を含む有機層252、および陰極としての第2電極253がこの順に積層されている。被覆層260は、例えば、厚みが0.2μm〜50μm程度であり、ポリイミド,ポリアミド,アクリル,BCB(ベンゾシクロブテン)またはポリイミドアミドなどの有機感光性材料により構成されている。また、有機発光素子250R〜250Bは、大気遮断のため、必要に応じて、窒化ケイ素(SiNx )または二酸化ケイ素(SiO2 )などよりなる保護膜270で覆われている。
第1電極251は、反射層としての機能も兼ねており、例えば、白金(Pt),金(Au),クロム(Cr),銀(Ag)またはタングステン(W)などの金属または合金により構成されている。なお、第1電極251は、被覆層260に設けられたコンタクトホール(図示せず)を介して薄膜トランジスタ241に接続されている。
有機層252は、有機発光素子の発光色によって構成が異なっている。有機発光素子250R,250Bは、正孔輸送層,発光層および電子輸送層が第1電極251の側からこの順に積層された構造を有しており、有機発光素子250Gは、正孔輸送層および発光層が第1電極251の側からこの順に積層された構造を有している。正孔輸送層は、発光層への正孔注入効率を高めるためのものである。発光層は、電流の注入により光を発生するものである。電子輸送層は、発光層への電子注入効率を高めるためのものである。
有機発光素子250Rの正孔輸送層の構成材料としては、例えば、ビス[(N−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン(α−NPD)が挙げられ、有機発光素子250Rの発光層の構成材料としては、例えば、2,5−ビス[4−[N−(4−メトキシフェニル)―N−フェニルアミノ]]スチリルベンゼン―1,4−ジカーボニトリル(BSB)が挙げられ、有機発光素子250Rの電子輸送層の構成材料としては、例えば、8−キノリノールアルミニウム錯体(Alq3 )が挙げられる。
有機発光素子250Bの正孔輸送層の構成材料としては、例えば、α−NPDが挙げられ、有機発光素子250Bの発光層の構成材料としては、例えば、4,4−ビス(2,2−ジフェニルビニン)ビフェニル(DPVBi)が挙げられ、有機発光素子250Bの電子輸送層の構成材料としては、例えば、Alq3 が挙げられる。
有機発光素子250Gの正孔輸送層の構成材料としては、例えば、α−NPDが挙げられ、有機発光素子250Gの発光層の構成材料としては、例えば、Alq3 にクマリン6(C6;Coumarin6)を1体積%混合したものが挙げられる。
第2電極253は、半透過性電極により構成されており、発光層で発生した光は第2電極253の側から取り出されるようになっている。第2電極253は、例えば、銀(Ag),アルミニウム(Al),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),ナトリウム(Na)などの金属または合金により構成されている。
図11に示した封止パネル220は、駆動パネル210の有機発光素子250R〜250B側に位置しており、接着層230と共に有機発光素子250R〜250Bを封止する封止用基板221を有している。封止用基板221は、有機発光素子250R〜250Bで発生した光に対して透明なガラスなどの材料により構成されている。封止用基板221には、例えば、カラーフィルタ(図示せず)が設けられており、有機発光素子250R〜250Bで発生した光を取り出すと共に、有機発光素子250R〜250B並びにその間の配線において反射された外光を吸収し、コントラストを改善するようになっている。
この表示装置は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、上述した基板10上の半導体膜20に薄膜トランジスタ241を形成したのち配線などを形成することにより、駆動用基板240を形成する。
次いで、例えばスピンコート法により、例えば上述した材料を塗布、露光、現像することにより、上述した厚みの被覆層260を形成する。
続いて、被覆層260の上に、例えば直流スパッタリングにより、上述した材料よりなる第1電極251を成膜し、例えばリソグラフィ技術を用いて選択的にエッチングし、所定の形状にパターニングする。その後、例えば蒸着法により、上述した材料よりなる有機層252および第2電極253を順次成膜し、有機発光素子250R〜250Bを形成する。これにより、駆動パネル210が形成される。
そののち、有機発光素子250R〜250Bを、上述した材料よりなる保護膜270で覆う。
駆動パネル210を形成したのち、保護膜270の上に、接着層230を形成する。そののち、封止パネル220として、カラーフィルタが設けられ、上述した材料よりなる封止用基板221を用意し、駆動パネル210と封止パネル220とを接着層230を間にして貼り合わせる。以上により、図11に示した表示装置が完成する。
この表示装置では、第1電極251と第2電極253との間に所定の電圧が印加されると、有機層252の発光層に電流が注入され、正孔と電子とが再結合することにより発光が起こる。この光は、第2電極253,保護膜270および封止パネル220を透過して取り出される。ここでは、上述した製造方法により形成された半導体膜20に薄膜トランジスタ241が形成された駆動用基板240を備えているので、各単一領域11A〜11Cに作製された薄膜トランジスタ241の特性差は、境界領域12AB,12BCにおいて緩和されている。よって、単一領域11A〜11Cの輝度差が低減され、境界線Mが表示むらとして視認できない程度に抑えられる。
このように本実施の形態では、半導体膜20に薄膜トランジスタ241が形成された駆動用基板240を備えているので、表示むらを抑え、表示品質の高い表示装置を実現することができる。特に、薄膜トランジスタ241の特性差により発光性能に影響を受けやすい有機発光表示装置に好適である。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、照射光学系110A〜110Cと単一領域11A〜11Cとが同数である場合について説明したが、これらは必ずしも同数である必要はない。ただし、これらが同数でない場合にも、一つの境界領域を間にして隣り合う二つの単一領域には、互いに異なる照射光学系からのレーザビームを照射するようにすることが望ましい。また、本発明は、アニール工程において、電子ビーム,赤外線または各種ランプなど、レーザビーム以外の他のエネルギービームを用いる場合にも適用可能である。
更に、例えば、上記実施の形態において説明した各層の材料および厚み、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。
加えて、上記実施の形態では、有機発光素子250R,250B,250Gの構成を具体的に挙げて説明したが、全ての層を備える必要はなく、また、他の層を更に備えていてもよい。
更にまた、上記実施の形態では、駆動パネル210と封止パネル220とが接着層230を間にして全面にわたって貼り合わせられている場合について説明したが、本発明は、例えば駆動パネル210の周縁部のみに接着層を形成して封止パネル220などを貼り合わせた場合など、駆動パネル210と封止パネル220の一部分にのみ接着層230が形成された場合についても適用することができる。
加えてまた、本発明は、有機発光素子のほか、無機エレクトロルミネッセンス素子、液晶表示素子、またはエレクトロデポジション型もしくエレクトロクロミック型の表示素子などの他の表示素子を用いた表示装置にも適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る半導体膜の製造方法の流れを表す図である。 図1に示した成膜工程を説明するための平面図である。 図1に示したアニール工程で用いられるレーザアニール装置の概略構成を表す斜視図である。 図3に示したレーザアニール装置によるレーザビームの走査パターンの一例を表す平面図である。 図2に示した基板における単一領域および境界領域の分け方の一例を表す平面図である。 境界領域における平行線パターンの配置の一例を表す平面図である。 境界領域における平行線パターンの配置の他の例を表す平面図である。 境界領域における平行線パターンの配置の更に他の例を表す平面図である。 図6に示した配置を用いた場合の境界領域による強度差の緩和を説明するための図である。 図7に示した配置を用いた場合の境界領域による強度差の緩和を説明するための図である。 図1に示した表示装置の構成を表す断面図である。 従来のレーザアニール方法を説明するための図である。 図12に示した従来のレーザアニール方法の問題点を説明するための図である。
符号の説明
10…基板、11A,11B,11C…単一領域、12AB,12BC…境界領域、20…半導体膜、100…レーザアニール装置、110A,110B,110C…照射光学系、111…レーザ、ミラー…112、…210…駆動パネル、220…封止パネル、221…封止用基板、230…接着層、240…駆動用基板、241…薄膜トランジスタ、250R,250G,250B…有機発光素子、251…第1電極、252…有機層、253…第2電極、260…被覆層、270…保護膜、d…アニール幅、p…ピッチ、LB…レーザビーム、M…境界線、P,PA,PB…平行線パターン

Claims (9)

  1. 基板に半導体膜を形成する成膜工程と、複数の照射光学系により前記半導体膜に対してエネルギービームを照射するアニール工程とを含む半導体膜の製造方法であって、
    前記アニール工程において、
    前記半導体膜が形成された基板を、複数の単一ビーム照射領域と、前記複数の単一ビーム照射領域の間の境界領域とに分け、
    前記複数の単一ビーム照射領域の各々には、前記複数の照射光学系のうちいずれか一つによりエネルギービームを照射し、
    前記境界領域には、前記境界領域を間にして隣り合う二つの単一ビーム照射領域の両方の照射光学系によりエネルギービームを照射する
    ことを特徴とする半導体膜の製造方法。
  2. 前記アニール工程において、エネルギービームを多数の密接した平行線パターンで走査しながら照射し、
    前記複数の単一ビーム照射領域および境界領域を、前記平行線パターンに対して平行な境界線で分け、
    前記境界領域では、前記両方の照射光学系のうち一方によりエネルギービームを照射する平行線パターンと他方によりエネルギービームを照射する平行線パターンとを混合した配置にする
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体膜の製造方法。
  3. 前記両方の照射光学系のうち一方によりエネルギービームを照射する平行線パターンと他方によりエネルギービームを照射する平行線パターンとを規則的に混合した配置にする
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体膜の製造方法。
  4. 前記両方の照射光学系のうち一方によりエネルギービームを照射する平行線パターンと他方によりエネルギービームを照射する平行線パターンとを交互に配置する
    ことを特徴とする請求項3記載の半導体膜の製造方法。
  5. 前記境界領域を間にして隣り合う二つの単一ビーム照射領域のうち一方から他方に近づくにつれて、前記他方の単一ビーム照射領域と同じ照射光学系によりエネルギービームを照射する平行線パターンを段階的に増やした配置にする
    ことを特徴とする請求項3記載の半導体膜の製造方法。
  6. 前記両方の照射光学系のうち一方によりエネルギービームを照射する平行線パターンと他方によりエネルギービームを照射する平行線パターンとを不規則に混合した配置にする
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体膜の製造方法。
  7. 前記境界領域のエネルギービームの走査方向と垂直な方向の長さを、前記両方の照射光学系間のエネルギービームの強度差に応じて決定する
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体膜の製造方法。
  8. 駆動用基板に表示素子を備えた表示装置の製造方法であって、
    前記駆動用基板は、半導体膜を有する基板と、前記半導体膜に形成された薄膜トランジスタとを備え、
    前記半導体膜
    基板に半導体膜を形成する成膜工程と、複数の照射光学系により前記半導体膜に対してエネルギービームを照射するアニール工程とを含む半導体膜の製造方法により製造すると共に、前記アニール工程において、
    前記半導体膜が形成された基板を、複数の単一ビーム照射領域と、前記複数の単一ビーム照射領域の間の境界領域とに分け、
    前記複数の単一ビーム照射領域の各々には、前記複数の照射光学系のうちいずれか一つによりエネルギービームを照射し、
    前記境界領域には、前記境界領域を間にして隣り合う二つの単一ビーム照射領域の両方の照射光学系によりエネルギービームを照射す
    示装置の製造方法
  9. 前記表示素子は、前記薄膜トランジスタに電気的に接続された第1電極と、発光層を含む有機層と、第2電極とをこの順に備えた有機発光素子であ
    求項8記載の表示装置の製造方法
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