JP4894232B2 - 移動建材 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の屋内外を連通する開口部において断熱機能を発揮する移動建材に関するものである。
近年、省エネルギー化の気運の高まりから、住宅など建築物の断熱性能を向上すべく、特に壁面の断熱性能の向上が進められており、次世代省エネ基準を満たす程の高い断熱性能を有する高断熱建材の開発が進められている。
しかし、壁面の断熱性能に比べて従来は、建物の屋内外を連通する開口部の断熱性能は大幅に低く、昨今は窓に関しては高断熱ペアガラス、玄関ドアにはフェノール樹脂発泡体を用いた断熱ドアなどが提案され、断熱機能を有した移動建具を提供しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
一方、ホームシアターが人気を集め、リビングの高い遮光性と防音性を実現することを目的に、従来の和室の内障子とは全く機能の異なるタイプの内戸が提案されるなど、従来にない移動建材が商品化される可能性がある(例えば、特許文献2参照)。
図8は、特許文献1に記載された従来の玄関ドアなどの移動建材を示すものである。
図8に示すように、移動建材11は、表裏面を構成する面材12内の空間において、水酸化アルミニウムを含侵させたシート13を折り返し蛇行させると共に、各々の湾曲した折り返し部分に形成される充填空間14にフェノール樹脂発泡体15を充填発泡することにより構成される。
以上のように構成された移動建材について、以下その作用を説明する。
防火性を有するシート13とフェノール樹脂発泡体15で移動建材11が構成されることにより、防火性を有すると共にフェノール樹脂発泡体15の断熱性能により、断熱性能と防火性を有する移動建材11を提供することが出来る。
図9は、特許文献2に記載された従来の内戸に代表される移動建材を示すものである。
図9に示すように、移動建材21は、開口部20のサッシ26と略並行に単数もしくは複数の構成パネル27で構成され、各構成パネル27は部屋の床28から天井29までの高さと略同等の高さを備えている。また、各構成パネル27はサッシ26と略並行に移動可能であるように構成されている。
以上のように構成された内戸について、以下その作用を説明する。
構成パネル27を収納し開口部20を開けた状態ではサッシ26から採光や通風を確保できると共に、構成パネル27を引き出し開口部20を全閉した状態では遮光性と遮音性を確保することができ、ホームシアターなどのスクリーンやテレビ画面への光の差込を遮断することができ、かつ、ホームシアターを大音量で鑑賞するときでも屋外へ音が漏れ出ることを遮断することができる。
特開平11−173022号公報 特開2004−270278号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、ドアの厚みがある程度確保できる玄関ドアとしては、フェノール樹脂発泡体の30〜40mm程度の断熱厚みを構成することができるため、所定の断熱性能を確保することができるが、開口部と略並行に移動可能な引戸タイプの移動建材に対しては、フェノール樹脂発泡体の断熱厚みが厚いことから移動建材の厚みが厚くかつ重い移動建材となり、開閉性が悪くかつ収納性の悪い移動建材となる。
一方、特許文献2の構成では、構成パネルを開閉することにより遮光性と遮音性を付与することはできるが、構成パネルの収納性の観点から、構成パネルの厚みは薄いほうが良く高い断熱性能を付与することはできないと考えられる。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、断熱材として真空断熱材を用いることにより、扉や引戸に限らず建物の開口部に用いる移動建材に高い断熱性能を付与した上で移動建具の厚みを薄く構成することにより、極めて高い断熱効果を発揮すると共に使い勝手の良い移動建材を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明の移動建材は、少なくとも1箇所以上の採光部が設けられ建物の屋内外を連通する開口部に設けられた少なくとも1枚以上からなる移動建材であって、前記移動建材を、室内側面および室外側面を成す面材と、前記面材端部に設けられた枠材と、前記面材間に配設された真空断熱材とから構成し、前記真空断熱材は、複数の独立した芯材をガスバリア性のラミネートフィルムで覆い、前記ラミネートフィルムの内部を減圧密封してなり、各々の前記芯材の周囲に位置する前記ラミネートフィルム部の全面が熱溶着され、前記採光部を設けるために前記ラミネートフィルムをカットすることにより切り抜き部を設けてあるのである。
これによって、フェノール樹脂発泡体などの充填断熱材の場合には断熱性能を得るための断熱厚みを30〜40mm程度確保していたことに対し、真空断熱材では、充填断熱材の5〜10倍の高い断熱性能を有することから、10mm以下の断熱厚みであっても十分断熱性能を得ることができる。
また、採光を取るために移動建材の構成パネルに部分的に採光窓を有する場合においても、真空断熱材の高い断熱性能により、構成パネル全体の断熱性能を確保することができるため、採光を確保しつつ断熱効果を得ることができる。
本発明の移動建材は、玄関ドアに限らず開口部と略並行に開閉自在とする内戸においても構成パネルの厚みを薄く構成することができるため、軽く開閉操作の容易な移動建材を実現した上で、高い断熱性能を発揮することができる。その結果、住宅など建築物の開口部から室内へ侵入する熱を大幅に削減できるため、冷房や暖房の省エネルギー化を図ることができるという効果がある。
また、開口部の断熱性能を高めることにより、夏場には開口部付近の輻射熱の侵入を抑制し、冬場には冷輻射やコールドドラフトを抑制することにより、室内の快適空間をより開口部側まで広げることができるという効果がある。
また、構成パネルに部分的に採光部を設けることにより、昼間に構成パネルを引き出し開口部を全閉にして冷房や暖房の省エネルギー化を図る場合においても、太陽光を室内に取り入れることができ、室内の居住快適性を確保することができる。
請求項1に記載の移動建材の発明は、少なくとも1箇所以上の採光部が設けられ建物の屋内外を連通する開口部に設けられた少なくとも1枚以上からなる移動建材であって、前記移動建材は、室内側面および室外側面を成す面材と、前記面材端部に設けられた枠材と、前記面材間に配設された真空断熱材とから構成され、前記真空断熱材は、複数の独立した芯材をガスバリア性のラミネートフィルムで覆い、前記ラミネートフィルムの内部を減圧密封してなり、各々の前記芯材の周囲に位置する前記ラミネートフィルム部の全面が熱溶着され、前記採光部を設けるために前記ラミネートフィルムをカットすることにより切り抜き部を設けてあるものであり、壁面断熱に用いられるグラスウールの10倍から20倍、充填断熱材の5倍から10倍という高い断熱性能に応じて、従来の壁面部に比べ断熱性能の低かった開口部の断熱性能を大幅に向上することができる。
また、充填性断熱材を用いた従来の移動建材に対して容易に複層することにより、従来の断熱性能に比べて格段に断熱性能を高めることができる。また、真空断熱材の高い断熱性能により移動建材全体の断熱性能の低下幅を抑えつつ、移動建材を閉じた状態でも採光できることにより、昼間の室内の採光による快適性を維持した上で居住空間の冷房や暖房の省エネルギー化を図ることができる。また、面材に対する真空断熱材の被複面積を大きくして、真空断熱材の高い断熱性能を効率よく活用し、移動建材の断熱性能を確保することができる。更に、採光部のデザインに応じて任意に芯材配置を変えることにより、1枚の真空断熱材で効率よく被複面積を高めて断熱性能を確保することができる。
請求項2に記載の移動建材の発明は、請求項1に記載の発明における前記移動建材が、開口部に設けたガラス戸の室内側において、前記ガラス戸と略並行に形成されるとともに、前記ガラス戸と略並行に移動可能であるものであり、真空断熱材の高い断熱性能に応じて断熱厚さを10mm以下程度まで薄くすることにより、移動建材を薄く軽く構成することができ、開閉操作が容易であり、かつ高い断熱性能を有する移動建材を実現することができる。
また、移動建材の厚さが薄いことにより、開口部を開けたときに移動建材を収納する室内空間に形成される収納部分の厚さを薄くでき、居住空間を広く活用できる。
請求項3に記載の移動建材の発明は、請求項2に記載の発明における前記ガラス戸が、ペアガラスからなることを特徴とするものであり、移動建材が開状態のときにはペアガラスで断熱し、閉状態の時にはペアガラスと真空断熱材を用いた移動建材を合わせた断熱効果を得ることにより、従来からのガラス戸と障子の組合せという使い勝手を維持したまま、一日の生活シーンに応じて適切かつ高い断熱仕様の組合せを提供することができる。
請求項4に記載の移動建材の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記真空断熱材の下部および前記移動建材の移動方向端部に、弾性を有する緩衝部材を設けたものであり、真空断熱材の荷重方向および移動方向を緩衝部材により保護することにより、真空断熱材の破袋を防止し長期間に渡る断熱性能の信頼性を確保することができる。
請求項5に記載の移動建材の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明における前記ラミネートフィルム金属箔を用いてガスバリア性を確保しているものであり、日射による輻射および伝熱効果で移動建材表面の温度が上昇した場合でもラミネートフィルムのガスバリア性を維持できることにより、真空断熱材内部へのガス侵入を抑制し長期間に渡る断熱性能の信頼性を確保することができる。
請求項に記載の移動建材の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明における前記採光窓を、前記移動建材の高さ方向の半分以下の位置に設けたものであり、採光窓が床に近いため採光窓で生じる冷気対流の成長を抑えることにより、室内側の快適空間を開口部近傍まで広げることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における移動建材を示す内戸の設置状況を示す図である。図2は、同実施の形態における内戸の平面略図である。図3は、同実施の形態における内戸を構成するパネルの側面断面図である。図4は、同実施の形態における内戸に配設する真空断熱材の断面図である。
まず、移動建材を示す内戸101の構成について述べる。内戸101は、吐き出し窓である開口部100に設けたガラス戸130の内側において、ガラス戸130と略並行に設置されており、複数の構成パネル127を連設して構成された片引き戸としている。
ここで、ガラス戸130は、二重ガラスの間に空気などのガスを封入することにより断熱性能を高めたペアガラスを用いている。
また、各構成パネル127は、枠材132の上部に突設された摺動ブロック120が上部レール122に嵌入され、かつ枠材132の下部に突設された摺動ガイド121が下部レール123に嵌入されることにより、摺動可能とされている。
ここで、ガラス戸130と略並行に摺動可能とされた構成パネル127は、建物壁124と収納壁125との間に収納可能としており、内戸101を使用する時には構成パネル127を収納壁126内部から引き出し、複数の構成パネル127を連設することにより開口部100を閉じる。一方、内戸101を使用しない時は、構成パネル127を収納壁126内部に納め開口部100を開放することができる。
次に構成パネル127の構成について述べる。構成パネル127は、室内側面と室外側面をなす面材102と、面材102の周囲端部に設けた枠材132と、面材102および枠材132と、区画材137とを組むことにより構成される空間内に配設された複数の真空断熱材133と、ガラスなどを嵌設された採光部131により構成されている。真空断熱材133の厚みは5mm程度とし、真空断熱材133の下部および移動方向には弾性を有する緩衝部材136を設けている。
次に真空断熱材133の構成について述べる。真空断熱材133は、粉体や発泡体或いは繊維から成る芯材134と、ガスバリア性のあるラミネートフィルム135から構成されており、ラミネートフィルム135は、最外層の保護層と、その内側のアルミ箔によるガスバリア層と、最内層の熱溶着層から構成されている。
ここで、真空断熱材133は、矩形型に予め裁断された2枚のラミネートフィルム135の周囲3辺を熱溶着し、袋状に成形されたをラミネートフィルム135の間に芯材134を挿入し、ラミネートフィルム135の間の空間を真空排気すると共に袋状のラミネートフィルム135の残る1辺を熱溶着することにより製造する。
その結果、真空断熱材133の熱伝導率は0.002〜0.004W/mK程度の断熱性能を発揮し一般的な断熱材であるウレタンフォームの5〜10倍という高い断熱性能を得ることが出来る。
以上のように構成された移動建材について、以下にその作用と効果を説明する。
まず、一般的な壁と開口部の断熱性能について述べる。
一般に壁の断熱に用いられるグラスウールを50mm以上使用した場合やウレタンフォームを30mm以上使用した場合の熱貫流率(以下、K値とする)はおよそ1.0W/m2K程度以下の断熱性能を示す。これに対して、従来の開口部100は一般にガラス戸130のみで断熱されている。このため、断熱性能が高いといわれるペアガラスであってもK値はおよそ2〜3W/m2K程度であり、壁面と比較すると極めて低い断熱性能であった。そのため、高断熱住宅を設計する場合に壁面の断熱性能を高めても開口部100からの侵入熱を低減することができず、高断熱化には限界があった。
これに対して、開口部100に設けた内戸101の真空断熱材133の厚みを約5mmとすることにより、真空断熱材133を複層した部分のK値は、およそ0.4から0.8W/m2Kとなり、一般的な壁の断熱効果に匹敵する高い断熱性能を得ることができる。
つまり、開口部100を構成パネル127で全閉にすることにより、開口部の断熱性能を飛躍的に高めることができ、冷房や暖房に要するエネルギーを大幅に削減することができる。
また、真空断熱材133は5mm程度の薄さであり重量も軽く構成できることから、構成パネル127の開閉操作は従来の操作感を損ねることは一切無い。
また、真空断熱材133が薄く構成できるため構成パネル127の厚みも薄くすることが可能となるため、本実施例の3枚構成の内戸101であってもその収納部を構成する建物壁124と収納壁125で構成される空間の厚さBをおよそ100から200mm程度の薄さに抑えることができるため、室内空間に出っ張る無効容積を最小に抑えることができる。
次に、採光部131を設けた場合の断熱性能について述べる。本実施例では、採光部131を上下2箇所に設け、構成パネル127の全体に対して約40%の面積を採光部131としている。このため、構成パネル127を全閉にした状態でも室内に十分な採光を取ることが可能であり、昼間に内戸101を締め切った状態でも明るい室内を維持することができる。
ここで、前述した断熱性能は、一般的な壁断熱と真空断熱材133を適用した内戸101との比較について述べたが、内戸101はガラス戸130をなすペアガラスとの組合せで断熱効果を発揮するため、ガラス戸130と内戸101との組合せを考慮すると、ガラスからなる採光部131のK値は壁面の数倍程度と予想される。
これに対して、真空断熱材133を適用した部分でのK値はガラス戸130との組み合わせを考慮すると0.1W/m2K程度以下となる。このため、ペアガラスによるガラス戸130と組み合わせた内戸101全体の平均K値は1.0W/m2K以下に抑えることができ、採光部131を設けた場合でも壁部と同程度の断熱性能を得ることができる。
以上のことから、太陽光を最大限取り入れつつ断熱効果を得たい場合には、内戸101を全開にしてペアガラスで断熱し、断熱効果を優先しつつ採光を行いたい場合には内戸101を全閉にしてペアガラスと真空断熱材133とにより断熱効果を最大化することにより、従来からのガラス戸と内障子の組合せという使い勝手を維持したまま一日の生活シーンに応じて適切かつ高い断熱仕様の組合せを得ることができる。
なお、本実施例では採光部131の面積を40%としたが、熱輻射による室内への熱侵入も考慮すれば、採光部131の面積は30%程度までに止めるのが理想的と考えられる。
また、真空断熱材133の下部および構成パネル127の移動方向端部に弾性を有する緩衝部材136を設けたことにより、真空断熱材133の荷重および構成パネル127の移動時の衝撃を緩和することにより、真空断熱材の破袋を防止し長期間に渡る断熱性能の信頼性を確保することができる。
また、内戸101を構成する構成パネル127を全閉にする場合には、ガラス戸130と内戸101との間の空間が略密閉されるため熱輻射や熱伝導により空間温度が上昇すると共に構成パネル127の室外側面材102の表面温度が上昇する。夏場の昼間では60℃以上の高い温度になる場合もある。これに対し、真空断熱材133の表面を覆うラミネートフィルム135を金属箔で構成することにより、ラミネートフィルム135表面から侵入するガスを遮断することができ、真空断熱材133内部へのガス侵入を抑制し長期間に渡る断熱性能の信頼性を確保することができる。
また、区画材137で区画された空間を複数の真空断熱材133を用いて構成することにより、配設する真空断熱材133の1枚当たりの寸法を取りまわしの良い大きさとすることができ、構成パネル127製作時の真空断熱材133の破袋を防止することできる。また、採光部131を設けた場合においても複数に分割された真空断熱材133を配設することにより、面材102に対する真空断熱材133の被複面積を効率よく高めることができ、真空断熱材133の高い断熱性能を効率よく活用し、内戸101の断熱性能を確保することができる。
なお、本実施例では、構成パネル127の枚数は複数枚としたが、開口部100の大きさや種類との兼ね合いで決めるため、小さな腰窓に単数で適用しても良い。
また、充填性断熱材を用いた断熱性を有する玄関や通用口の扉に対しても応用可能であり、予め真空断熱材を配設したあとに充填断熱材を充填することにより、容易に構成パネルを製作することができる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における移動建材を示す内戸の設置状況を示す図である。図6は、同実施の形態における内戸に配設する真空断熱材の正面図である。図7は、図6に示す真空断熱材のA−A矢視断面図である。ここで、実施の形態1と同様の部分については説明を省略する。
まず、移動建材である内戸201を構成する各構成パネル227は、室内側面と室外側面をなす面材202と、面材202の周囲端部に設けた枠材232と、面材202および枠材232と、区画材237とを組むことにより構成される空間内に配設された複数の真空断熱材133および真空断熱材233と、ガラスなどを嵌設された複数の小さな採光部231により構成されている。
また、採光部231は構成パネル227の高さに対して50%以下の位置に形成されており、構成パネル227全体面積の約20%程度を採光部231としている。
次に真空断熱材233の構成について述べる。真空断熱材233は、粉体や発泡体或いは繊維から成る複数の独立した芯材234と、金属箔からなるラミネートフィルム235から構成されている。
ここで、真空断熱材233は、ラミネートフィルム235の間に複数の独立した芯材234を配置した状態で真空排気し、各々の芯材234周囲に位置するラミネートフィルム235部および芯材234部を含めた全面を熱溶着することにより製造される。更に、真空断熱材233は、採光部231を設けるため、ラミネートフィルムをカットすることにより切り抜き部238を設けてある。なお、芯材234のある部分の真空断熱材233の熱伝導率は0.002〜0.004W/mK程度の断熱性能を有し、実施例1の真空断熱材133と同様の断熱性能を有する。
以上のように構成された移動建材について、以下にその作用と効果を説明する。
構成パネル227に採光部231を設ける場合、採光部231近傍の室内側温度は室内平均温度よりも室外側温度に近い状態となる。このため、採光部231近傍において、冬場には冷気が下方に対流するコールドドラフトと呼ばれる現象が生じて室内温度の低下を招く。本現象に対して、本実施例では構成パネル227の高さに対して50%以下の位置に採光部231を設けると共に、その面積を構成パネル227全体の約20%程度に止めているため、冷気対流が生じる起点となる採光部231の面積を小さく抑えると共に、採光部231と床との距離が近いため生じた冷気対流の成長を抑えることにより室内側への冷気対流を抑え、室内側の快適空間をより窓側まで広く設けることができる。
また、構成パネル227の面材202に採光部231を設けていない部分においては真空断熱材133を用い、採光部231を設けた面材202の部分には切り抜き部238を設けた真空断熱材233を用いることにより、採光部231の形状に応じてパターン割された芯材234を用いて不要なラミネートフィルム235を打ち抜き1枚の真空断熱材233を配設することにより、真空断熱材の高い断熱性能を効率よく活用し構成パネル227の断熱性能を確保することができる。
更に、採光部231のデザインに応じて任意に芯材234の配置を変えることにより、1枚の真空断熱材233で効率よく構成パネル227の断熱性能を確保することができる。
なお、本実施例では引き戸タイプの内戸201に真空断熱材233を適用したが、真空断熱材233が複数の芯材234に分割される利点を活かし折り曲げ可能である特徴と数ミリメートル程度まで厚さを薄くすることにより、ロールブラインドのように巻き取るタイプの移動建材を構成することも可能であり、収納スペースを非居住空間に設けた収納スペースの邪魔にならない高断熱な移動建材を実現することもできる、
以上のように、本発明による移動建材は、開口部の断熱効果を得ると同時に、外側に設けたガラス戸との組合せ断熱効果により採光部を設けた場合でも高い断熱性能を得ることができるので、建物ばかりでなく、車、電車、新幹線等のような乗り物の開口部断熱方法としても利用可能である。
本発明の実施の形態1における内戸の設置状況図 本発明の実施の形態1における内戸の平面略図 本発明の実施の形態1における構成パネルの側面断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態2における内戸の設置状況図 本発明の実施の形態2における真空断熱材の正面図 本発明の実施の形態2におけるA−A矢視断面図 従来例1における移動建材の構成図 従来例2における移動建材の設置状況図
符号の説明
100 開口部
101,201 移動建材
102,202 面材
130 ガラス戸
131,231 採光部
132 枠材
133,233 真空断熱材
134,234 芯材
135,235 ラミネートフィルム
136 緩衝部材

Claims (6)

  1. 少なくとも1箇所以上の採光部が設けられ建物の屋内外を連通する開口部に設けられた少なくとも1枚以上からなる移動建材であって、前記移動建材は、室内側面および室外側面を成す面材と、前記面材端部に設けられた枠材と、前記面材間に配設された真空断熱材とから構成され、前記真空断熱材は、複数の独立した芯材をガスバリア性のラミネートフィルムで覆い、前記ラミネートフィルムの内部を減圧密封してなり、各々の前記芯材の周囲に位置する前記ラミネートフィルム部の全面が熱溶着され、前記採光部を設けるために前記ラミネートフィルムをカットすることにより切り抜き部を設けてあることを特徴とする移動建材。
  2. 前記移動建材は、開口部に設けたガラス戸の室内側において、前記ガラス戸と略並行に形成されるとともに、前記ガラス戸と略並行に移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の移動建材。
  3. 前記ガラス戸は、ペアガラスからなることを特徴とする請求項2に記載の移動建材。
  4. 前記真空断熱材の下部および前記移動建材の移動方向端部に、弾性を有する緩衝部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の移動建材。
  5. 前記ラミネートフィルムは金属箔を用いてガスバリア性を確保していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の移動建材。
  6. 前記採光は、前記移動建材の高さ方向の半分以下の位置に設けてあることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の移動建材。
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