JP4889128B2 - 導波路型光干渉回路 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒータが装荷されたアーム導波路を有する導波路型光干渉回路に関する。
光通信技術の進展に伴い、光信号を直接信号処理する光部品の開発が益々重要となっている。とりわけ、平面基板上に集積された平面光波回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)を用いて光を干渉させる導波路型光干渉回路は、量産性、低コスト性および高信頼性といった優れた特徴をもち、多くの研究開発がなされている。導波路型光干渉回路には、例えば、アレイ導波路回折格子、マッハツェンダ干渉計(Mach-Zehnder Interferometer、以下、MZIと略記)、ラティス回路等がある。導波路型光干渉回路は、複数のアーム導波路を有しており、アーム導波路間の光路長差を精密に設定することにより、所望の干渉特性が得られる。
光伝送システムにおける変復調処理技術においては、位相変調方式を用いた信号伝送が広く実用化されている。差動位相シフトキーイング(DPSK:Differential Phase Shift Keying)は、伝送路の持つ波長分散や偏波モード分散に起因する信号劣化に対する耐性が強いことから、特に注目されている。さらに、位相変調における信号位相点を増やす、変調の多値化も同時に行われている。2つの信号位相点を持つ2値のDBPSK(Differential Binary Phase Shift Keying)に加え、4つの信号位相点を持つ4値のDQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)等の研究開発も行われている。
このようなDBPSK光信号やDQPSK光信号を復調するにあたっては、相前後するシンボルに対応する光信号を干渉させて復調する導波路型光干渉回路が必要となる。すなわち、光信号を分岐して、一方の光信号に1シンボル分の遅延を与え、他方の光信号と干渉させることで、光信号の相前後するシンボル間の位相差を復調することができる。前述のPLC技術を適用して導波路型光干渉回路を作製することにより、回路性能を長期安定化することや回路を小型化することなどが期待されている。
図1は、DPSK復調回路を構成する導波路型光干渉回路の基本的構成を示す図である。以下、2値の信号位相点を持つ10Gbit/sのDBPSKを例として、導波路型光干渉回路の動作を説明する。導波路型光干渉回路1は、1つのマッハツェンダ干渉計により構成される。導波路型光干渉回路1は、図1に示すように、DBPSK信号の入力側に入力導波路2と、入力導波路2に接続された光スプリッタ3とを備え、出力側には、第1の出力導波路6および第2の出力導波路7と、これらの出力導波路6、7に接続された光結合器10とを備えている。また、光スプリッタ3および光結合器10は、長さの異なる2本の導波路、すなわち第1のアーム導波路5および第2のアーム導波路4で接続されている。さらに、第1の出力導波路6および第2の出力導波路7の出力端には、差動受光部を構成するフォトダイオード(Photodiode、以下PDという)対8a、8bが配置されている。
導波路型光干渉回路1においては、入力導波路2へDBPSK光信号が入力される。DBPSK光信号は、光スプリッタ3によって、第1のアーム導波路5および第2のアーム導波路4の2つへ分岐される。第1のアーム導波路5と第2のアーム導波路4との導波路長さの差による遅延時間量は、DBPSK光信号の1シンボル分に相当する時間である。この場合、シンボルレートが10Gbaudとなるため、その逆数である100psの遅延が1シンボル分の遅延時間量となる。この遅延により、DBPSK光信号の相前後するシンボル間において干渉が発生する。干渉を与えられたDBPSK光信号は、差動受光部において、2本の出力導波路6、7から出力され、光信号間の光強度差が検出される。この結果、相前後するシンボル間の位相差に対応した差動復調信号が発生する。すなわち、PD対8a、8bからなる差動受光部から差動復調信号が得られる。例えば、位相差0の場合、差動復調信号が正となり、位相差πの場合、差動復調信号が負となる。
また、位相変調が2値以上に多値化された場合は、1つのマッハツェンダ干渉計のみでは位相差を復調できない。例えば、4値化されたDQPSK復調回路では、変調光信号を復調するために2つのマッハツェンダ干渉計が必要となる。次に、DQPSK用の導波路型光干渉回路の構成について説明する。
図2は、従来技術のDQPSK用導波路型光干渉回路の基本的構成を示す図である。このDQPSK用導波路型光干渉回路は、あらかじめ光スプリッタにより分岐したDQPSK光信号を、それぞれを異なる2つのマッハツェンダ干渉回路に入力する構成を備える点で、図1を用いて説明したDBPSK用導波路型光干渉回路と異なる。具体的には、図2に示すように、光スプリッタ23によって分岐されたDQPSK光信号はそれぞれ、導波路対4a、5aを経てPD対8a、8bに至る第1のマッハツェンダ干渉計へ入力されるとともに、導波路対4b、5bを経てPD対8c、8dに至る第2のマッハツェンダ干渉計へ入力される。第1のマッハツェンダ干渉計の光路長差は1シンボル+位相π/4であり、第2のマッハツェンダ干渉計の光路長差は1シンボル−位相π/4である。
DQPSK用導波路型光干渉回路では、上述の構成によって、各マッハツェンダ干渉計において直交する2値信号(I信号およびQ信号)を復調することが可能となり、全体として4値のDQPSK光信号の復調をすることを可能としている。
一般に、導波路型光干渉回路の導波路の温度が変化すると、熱光学効果(TO効果:thermo-optic effect)により、導波路の実効屈折率が変化することが知られている。また、導波路の実効屈折率が変化すると、複数存在するアーム導波路間の光路長差が変化するため、導波路型光干渉回路の干渉特性が変化する。そこで、上記のDBPSK用導波路型光干渉回路およびDQPSK用導波路型光干渉回路のいずれにおいても、干渉特性を安定化させるために、導波路型光干渉回路に温度制御モジュール(ペルチェモジュールやヒータなど:図示せず)と、温度計9を取り付け、温度計9の温度をモニタし温度制御モジュールの駆動量を調整することにより、導波路型光干渉回路の全体の温度を一定に保つことが行われている。
また、導波路型光干渉回路の干渉特性は入力光の波長に依存するため、入力光の波長の揺らぎに連動させてマッハツェンダ干渉計の干渉特性を変化させる必要がある。そのために、導波路型光干渉回路の全体の温度を調整するだけでなく、一部のアーム導波路の上部にヒータ25、25a、25bを装荷し、電圧を印加して発熱させることにより、実効屈折率を調整し、干渉特性を微調整することが行われている(非特許文献1)。
高橋、山田、小熊著「PLC技術を用いたDQPSK用変調器と復調器」、NTT技術ジャーナル、2007/11、52-57ページ
しかしながら、ヒータ駆動量を変化させると、ヒータを装荷したアーム導波路の温度が変化するだけでなく、熱拡散により、それ以外の部分、すなわち温度計が取り付けられている部分の温度も変化する。このような熱拡散にもかかわらず、導波路型光干渉回路においては、温度計の示す温度が一定になるように温度制御しているので、ヒータの熱拡散により影響を受けて導波路型光干渉回路の全体の温度が変化することになり、ヒータを装荷していないアーム導波路の温度が不必要に変化してしまうことになる。このようなことから、所望の干渉特性を得るための温度制御が困難になるという問題があった。特に、図2に示したDQPSK用導波路型光干渉回路の場合、一方のマッハツェンダ干渉計の位相を最適値に調整した場合、他方のマッハツェンダ干渉計の位相が変化してしまい、復調特性が劣化するという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、複数のアーム導波路を有する導波路型光干渉回路において、あるアーム導波路に装荷されたヒータを駆動し、そのアーム導波路の温度を変化させた時に、それ以外のアーム導波路の温度変化を抑制することにより、所望の干渉特性を得るための温度制御を容易にすることにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、入力光を分岐する光スプリッタと、上記光スプリッタにより2つに分岐された光信号が入力され、それぞれN個(N:自然数)の分岐出力光を出力する第1の光分岐手段および第2の光分岐手段と、上記第1の分岐手段に接続され、上記第1の分岐手段からのN個の第1の分岐出力光がそれぞれ伝播するN本の第1のアーム導波路と、上記第2の分岐手段に接続され、上記第2の分岐手段からのN個の第2の分岐出力光がそれぞれ伝播するN本の第2のアーム導波路と、上記N本の第1のアーム導波路を伝播する上記N個の第1の分岐出力光の1つと、上記N本の第2のアーム導波路を伝播し、上記N個の第1の分岐出力光の上記1つに対応する上記N組の第2の分岐出力光の1つとをそれぞれ合成し干渉させるN個の光結合手段と、上記N個の光結合手段のそれぞれに接続され、干渉出力光が伝播する出力導波路と、上記N本の第1のアーム導波路のそれぞれの上に装荷されたN個のヒータと、上記N個のヒータの中心位置を中心として、上記N本の第2のアーム導波路の中心位置に対して熱的に対称な位置に配置された温度計と、上記温度計の温度を一定に保つための温度制御機構と、を備えたことを特徴とする導波路型光干渉回路である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の導波路型光干渉回路において、上記N本の第1のアーム導波路と上記N本の第2のアーム導波路は、同心円状の円弧部を有し、上記N本の第1のアーム導波路上の上記円弧部の少なくとも一部に上記ヒータが配置され、上記同心円のほぼ中心位置に上記温度計を配置したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の導波路型光干渉回路において、N=2であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、入力光を分岐する光スプリッタと、上記光スプリッタに接続され、第1の分岐出力光が伝播する第1のアーム導波路と、上記光スプリッタに接続され、第2の分岐出力光が伝播する第2のアーム導波路と、上記第1のアーム導波路を伝播する上記第1の分岐出力光と、上記第2のアーム導波路を伝播する上記第2の分岐出力光とを合成し干渉させる光結合手段と、上記光結合手段に接続され、干渉出力光が伝播する出力導波路と、上記第1のアーム導波路の上に装荷されたヒータと、上記ヒータの位置を中心として、上記第2のアーム導波路の位置に対して熱的に対称な位置に配置された温度計と、上記温度計の温度を一定に保つための温度制御機構と、を備えたことを特徴とする導波路型光干渉回路である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の導波路型光干渉回路において、上記第1のアーム導波路と上記第2のアーム導波路は、同心円状の円弧部を有し、上記第1のアーム導波路上の上記円弧部の少なくとも一部に上記ヒータが配置され、上記同心円のほぼ中心位置に上記温度計を配置したことを特徴とする。
本発明によれば、複数のアーム導波路を有する導波路型光干渉回路において、あるアーム導波路に装荷されたヒータを駆動しそのアーム導波路の温度を変化させても、それ以外のアーム導波路の温度変化を抑制できるため、所望の干渉特性を得るための温度制御を容易にすることができる。
従来技術の導波路型光干渉回路(DBPSK復調回路)を示す図である。 従来技術の導波路型光干渉回路(DQPSK復調回路)を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る導波路型光干渉回路の構成を示す図である。 (a)は本発明の第2の実施形態に係る導波路型光干渉回路において導波路型光干渉回路表面にサーミスタを配置した場合の平面図であり、(b)は図4(a)の導波路型光干渉回路におけるX‐X断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る導波路型光干渉回路においてシリコン基板裏側にサーミスタを配置した場合の断面の模式図である。 (a)は本発明の第3の実施形態に係る導波路型光干渉回路の平面図であり、(b)は図6(a)の導波路型光干渉回路における線Y‐Y断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態の導波路型光干渉回路は、第1のアーム導波路の上にヒータが装荷されている。ヒータから第2のアーム導波路まで、及びヒータから温度計までの、ヒータに対する熱抵抗が等しくなるように、第1のアーム導波路上のヒータから第2のアーム導波路までの距離と等しい距離だけヒータから離れた位置に温度計を配置する。すなわち、第1のアーム導波路上に配置されたヒータの位置を中心として第2のアーム導波路の位置に対して熱的に対称な位置に温度計を配置する。このような構成によって、第2のアーム導波路の温度変化を適切に制御することができる。
図3は、本発明に係る第1の実施形態の導波路型光干渉回路の構成を示す図である。導波路型光干渉回路21は、1つのマッハツェンダ干渉計により構成される。すなわち、導波路型光干渉回路21は、入力側に入力導波路2と、入力導波路2の下流側に接続された光スプリッタ3とを備え、出力側には、第1の出力導波路6および第2の出力導波路7と、これらの出力導波路に接続された光結合器10とを備えている。光スプリッタ3および光結合器10は、第1のアーム導波路5および第2のアーム導波路4で接続されている。また、ヒータ25が、第1のアーム導波路5の上部に取り付けられている。
この実施形態においては、ヒータ25の配置位置を中心として、第2のアーム導波路4に対して熱的に対称な位置に温度計9が配置されている。具体的には、ヒータ25と第2のアーム導波路との間の熱抵抗と、ヒータ25と温度計9との間の熱抵抗とが等しいと考えられるので、ヒータ25と第2のアーム導波路4との距離をCとすると、ヒータ25と温度計9の距離がCとなるような位置に温度計9が配置されている。また、温度計9の温度が一定になるように導波路型光干渉回路21の全体の温度を変化させる温度制御機構(図示せず)が設けられている。
導波路型光干渉回路21の干渉特性を調整するために、ヒータ25の駆動量を変化させて第1のアーム導波路5の温度を変化させる。すると、熱拡散により、温度計9が配置されている部分の温度も変化する。温度制御機構は、温度計9の示す温度が元の温度に戻るように、導波路型光干渉回路21の全体の温度を変化させる。第2のアーム導波路4は、熱源となるヒータ25を中心として、温度計9に対して熱的におおよそ対称な位置に配置されているため、第2のアーム導波路4の温度は、温度計9の温度とおおよそ等しくなる。すなわち、ヒータ25を駆動させたとしても、第2のアーム導波路4の温度はあまり変化しない。よって、所望の干渉特性を得るための温度制御が簡便になる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る導波路型光干渉回路を示す図である。図4(a)は上面図であり、図4(b)はX‐Xにおける断面図である。第2の実施形態では、導波路型光干渉回路として、実際に作製した、20GbpsのDBPSK信号用復調回路に用いられるマッハツェンダ干渉計を例に挙げて説明する。
導波路型光干渉回路31の作製には、PLC技術が使用された。具体的には、火炎堆積法(FHD:Flame Hydrolysis Deposition)により、厚さ1mmのシリコン基板101上に、石英系のガラスを、アンダークラッド層ならびに周辺部より高い屈折率を持つコア層として堆積させた。その後、反応性プラズマエッチングによりコア層に導波路パターンを形成し、最後にオーバークラッド層によってコア層に形成された導波路を埋め込むプロセスにより、導波路を作製した。
図4(a)に示すように、第1のアーム導波路5と第2のアーム導波路4は、同心円状の円弧部50、40を有しており、それぞれの円弧部50、40の中心Oは一致している。この中心Oに対する円弧部50、40の半径が、それぞれ第1のアーム導波路5についてはA、第2のアーム導波路4については2Aとなるように、それぞれのアーム導波路4、5を配置する。この場合には、内側に配される第1のアーム導波路5の円弧部50の少なくとも一部にヒータ25が装荷されている。正確に言うと、円弧部50、40のそれぞれの中心角が重なる部分が存在しており、その重なった中心角より小さい角度に対して、第1のアーム導波路上5の円弧部50の上にヒータ25が装荷されている。
また、温度計としてサーミスタ19を用いており、円弧の中心O付近に、熱伝導性接着剤を用いて導波路型光干渉回路31の表面に固定している。サーミスタ19は、第1のアーム導波路の上に配置されたヒータを中心として、第2のアーム導波路に対して熱的に対称な位置に温度計を配置する。すなわち、ヒータ25と第2のアーム導波路との間の熱抵抗と、ヒータ25とサーミスタ19との間の熱抵抗とは等しいと考えられるので、ヒータ25に対する熱抵抗が等しくなるように、第1のアーム導波路上のヒータから第2のアーム導波路までの距離と等しい距離だけヒータから離れた位置にサーミスタ19を設ける。図4(a)に示すように、第2のアーム導波路4の円弧部40と、第1のアーム導波路5のヒータが装荷された円弧部50とは同心円状をなし、その円弧部50、40の半径がAと2Aであるので、サーミスタ19が設けられる位置は、2つのアーム導波路による同心円の中心Oと一致することとなる。
また、温度制御モジュールとしてペルチェモジュール104を使用し、アルミ製の基板固定台103を介して導波路型光干渉回路31に固定した。ペルチェモジュール104は、モニタされたサーミスタ19の温度に基づいて、導波路型光干渉回路31全体の温度が常にできるだけ一定に保たれるように制御される。
導波路型光干渉回路31の干渉特性を調整するために、ヒータ25の駆動量を変化させて第1のアーム導波路5の温度を変化させる。このとき、熱拡散により、サーミスタ19が配置されている部分の温度が変化するので、サーミスタ19の示す温度が元の温度に戻るようにペルチェモジュール104を制御する。このようにして、導波路型光干渉回路31の全体の温度が変化する。ここで、サーミスタ19は、熱源となるヒータ25を中心として、第2のアーム導波路4と熱的に対称な位置に配置されているため、第2のアーム導波路4の円弧部40の温度は、サーミスタ19の温度とおおよそ等しくなる。すなわち、サーミスタ19の温度が一定になるように制御されていれば、ヒータ25を駆動させたとしても、第2のアーム導波路4の円弧部40の温度の変化は小さい。よって、所望の干渉特性を得るための温度制御が簡便になる。
なお、本実施形態では、サーミスタ19を導波路型光干渉回路31の表面に配置したが、図5に示すように、基板固定台103に穴を開けるなどの加工を施し、シリコン基板101の裏面に温度計であるサーミスタ19を配置してもよい。その場合、ヒータ25と第2のアーム導波路4の円弧部40との間の熱抵抗と、ヒータ25とサーミスタ19との間の熱抵抗がおおよそ等しくなるように、サーミスタ19を配置する。この場合、シリコン基板101の熱抵抗が支配的なので、ヒータ25と第2のアーム導波路4の円弧部40との間の距離Aと、ヒータ25とサーミスタ19との間の距離A’がおおよそ等しくなるようにサーミスタ19を配置すればよい。
(第3の実施形態)
次に、複数のマッハツェンダ干渉計を用いた導波路型光干渉回路について説明する。本実施形態の導波路型光干渉回路は、複数の第1のアーム導波路の上のそれぞれにヒータが装荷されている。複数のヒータから温度計までのそれぞれの熱抵抗の平均が、複数の第2のアーム導波路から温度計までのそれぞれの熱抵抗の平均の半分となるように、複数のヒータから温度計までの平均の距離が、複数の第2のアーム導波路から温度計までの平均の距離の半分となる位置に温度計を設ける。すなわち、第1のアーム導波路上に配置されたヒータの中心位置を中心として第2のアーム導波路の中心位置に対して熱的に対称な位置に温度計を配置する。このような構成によって、第2のアーム導波路の温度変化を適切に制御することができる。
図6は、第3の実施形態に係る導波路型光干渉回路を示す図である。図6(a)は上面図であり、図6(b)はY‐Yにおける断面図である。第3の実施形態では、導波路型光干渉回路として、実際に作製した、40GbpsのDQPSK信号用復調回路に用いられる2つのマッハツェンダ干渉計を用いたものを例に挙げて説明する。
本実施形態では、導波路型光干渉回路は、第2の実施形態で説明した2つのマッハツェンダ干渉回路を備えており、これらの上流側に設けられた光スプリッタ23で予め分岐されてからマッハツェンダ干渉回路に入力される構成を有する点において第2の実施形態と異なる。それぞれマッハツェンダ干渉回路の2つの導波路のうちの一方が第1のアーム導波路を構成し、他方が第2のアーム導波路を構成している。なお、各マッハツェンダ干渉回路の構成は第2の実施形態と同様にして作製できるので、その説明を省略する。
第3の実施形態の導波路型光干渉回路は、図6(a)に示すように、第1のアーム導波路5a、5bと第2のアーム導波路4a、4bとは、同心円状の円弧部50a、50b、40a、40bを有している。したがって、それぞれの円弧部50a、50b、40a、40bの中心Oは一致している。この中心Oに対する円弧部50a、50b、40a、40bの半径について、それぞれ円弧部50aの半径と円弧部50bとの半径との平均がBであるとき、円弧部40aの半径と円弧部40bの半径との平均が2Bとなるように、それぞれのアーム導波路4a、4b、5a、5bを配置する。この場合には、内側にされる第1のアーム導波路5aおよび5bの円弧部50a、50bの少なくとも一部にヒータが装荷されている。正確に言えば、円弧部50a、50b、40a、40bのそれぞれの中心角が重なる部分が存在しており、その重なった中心角より小さい角度に対して、第1のアーム導波路5a、5b上にそれぞれヒータ25a、25bが装荷されている。
また、温度計としてサーミスタ19を用いており、円弧の中心O付近に、熱伝導性接着剤を用いて導波路型光干渉回路41の表面に固定している。サーミスタ19は、第1のアーム導波路5a、5bの円弧部50a、50bそれぞれの上に装荷されたヒータ25a、25bのサーミスタ19からの平均距離がBであるときに、第2のアーム導波路の円弧部40a、40bのサーミスタ19からの平均距離が2Bとなるように、熱的に対称な位置にサーミスタ19を配置する。すなわち、ヒータ25a、25bの中心位置(サーミスタ19に対するヒータ25a、25bの平均距離と同じ距離となる位置)と第2のアーム導波路の円弧部40a、40bの中心位置(サーミスタ19に対する円弧部40a、40bの平均距離と同じ距離となる位置)との間の熱抵抗とヒータ25a、25bの中心位置とサーミスタ19との間の熱抵抗は等しいと考えられるので、第1のアーム導波路上のヒータ25a、25bの中心位置から第2のアーム導波路の中心位置までの距離と等しい距離だけヒータ25a、ヒータ25bの中心位置から離れた位置にサーミスタ19を設ける。図6(a)に示すように、円弧部40a、40bの中心位置と、ヒータが装荷された円弧部50a、50bの中心位置とは同心円状をなし、それぞれの中心位置の半径がBと2Bであるので、サーミスタ19が設けられる位置は、4つのアーム導波路による同心円の中心Oと一致することとなる。
このとき、図6に示すように、第1のアーム導波路に一番近接する第2のアーム導波路の円弧部40bと、第2のアーム導波路に一番近接する第1のアーム導波路の円弧部50aとがなす間隔は、複数の第2のアーム導波路の円弧部40a、40b同士がなす間隔や、ヒータ25a、25bが装荷される第1のアーム導波路の円弧部50a、50b同士がなす間隔よりも十分大きいことが好ましい。
また、温度制御モジュールとしてペルチェモジュール104を使用し、アルミ製の基板固定台103を介して導波路型光干渉回路41に固定した。ペルチェモジュール104は、モニタされたサーミスタ19の温度に基づいて、導波路型光干渉回路41全体の温度が常にできるだけ一定に保たれるよう制御される。
導波路型光干渉回路41の干渉特性を調整するために、ヒータ25a、25bの駆動量をそれぞれ変化させて第1のアーム導波路5a、5bの温度をそれぞれ変化させる。熱拡散により、サーミスタ19が配置されている部分の温度が変化する。すると、サーミスタ19の示す温度が元の温度に戻るようにペルチェモジュール104が制御されるため、導波路型光干渉回路41の全体の温度が変化する。第2のアーム導波路4a、4bは、熱源となるヒータ25a、25bを中心として、サーミスタ19に対して熱的に対称な位置に配置されているため、第2のアーム導波路4a、4bの円弧部の温度は、サーミスタ19の温度とほぼ等しくなる。すなわち、ヒータ25a、25bを駆動させたとしても、第2のアーム導波路4a、4bの円弧部の温度の変化は小さい。よって、所望の干渉特性を得るための温度制御が簡便になる。
また、第1のアーム導波路5aと第2のアーム導波路4aから構成されるマッハツェンダ干渉計を所望の干渉特性が得られるように調整した場合でも、第1のアーム導波路5bと第2のアーム導波路4bから構成される他方のマッハツェンダ干渉計の干渉特性の変動を抑制できるため、温度制御が非常に簡便になる。具体的には、従来のDQPSK復調器において位相の変動が10%程度あったものが、本実施形態のDQPSK復調器では3%以下に低減できた。これにより、入力光の波長の揺らぎに連動させて干渉特性を調整する際、温度制御が簡便になり、良好な復調特性を得ることができた。
なお、本実施例では、サーミスタ19を導波路型光干渉回路の表面に配置したが、実施例1と同様に、基板固定台103を加工し、基板101の裏面に温度計であるサーミスタ19を配置してもよい。
また本実施形態では、導波路型光干渉回路として2本に分岐させて干渉をさせるマッハツェンダ干渉回路を例に挙げて説明したが、2本以上(N本)に分岐して干渉をさせるマッハツェンダ干渉回路を用いた構成としてもよい。
また本実施形態では、第1のアーム導波路5a、5bと第2のアーム導波路4a、4bがそれぞれ円弧部50a、50b、40a、40bを有する場合を例に挙げて説明したが、円弧部50a、50b、40a、40bを設けないで、直線状、曲線状等のさまざまな形態としてもよい。
1,11,21,31,41 導波路型光干渉回路
2 入力導波路
3,3a、3b 光スプリッタ
4、4a、4b 第2のアーム導波路
5、5a、5b 第1のアーム導波路
6,6a、6b 第1の出力導波路
7,7a、7b 第2の出力導波路
8a、8b、8c、8d フォトダイオード
9 温度計
10、10a、10b 光結合器
19 サーミスタ
25,25a、25b ヒータ
50a、50b、40a、40b 円弧部
101 シリコン基板
102 クラッド層
103 基板固定台
104 ペルチェモジュール

Claims (5)

  1. 入力光を分岐する光スプリッタと、
    前記光スプリッタにより2つに分岐された光信号が入力され、それぞれN個(N:自然数)の分岐出力光を出力する第1の光分岐手段および第2の光分岐手段と、
    前記第1の分岐手段に接続され、前記第1の分岐手段からのN個の第1の分岐出力光がそれぞれ伝播するN本の第1のアーム導波路と、
    前記第2の分岐手段に接続され、前記第2の分岐手段からのN個の第2の分岐出力光がそれぞれ伝播するN本の第2のアーム導波路と、
    前記N本の第1のアーム導波路を伝播する前記N個の第1の分岐出力光の1つと、前記N本の第2のアーム導波路を伝播し、前記N個の第1の分岐出力光の前記1つに対応する前記N組の第2の分岐出力光の1つとをそれぞれ合成し干渉させるN個の光結合手段と、
    前記N個の光結合手段のそれぞれに接続され、干渉出力光が伝播する出力導波路と、
    前記N本の第1のアーム導波路のそれぞれの上に装荷されたN個のヒータと、
    前記N個のヒータの中心位置を中心として、前記N本の第2のアーム導波路の中心位置に対して熱的に対称な位置に配置された温度計と、
    前記温度計の温度を一定に保つための温度制御機構と、
    を備えたことを特徴とする導波路型光干渉回路。
  2. 前記N本の第1のアーム導波路と前記N本の第2のアーム導波路は、同心円状の円弧部を有し、前記N本の第1のアーム導波路上の前記円弧部の少なくとも一部に前記ヒータが配置され、前記同心円のほぼ中心位置に前記温度計を配置したことを特徴とする請求項1に記載の導波路型光干渉回路。
  3. N=2であることを特徴とする請求項1又は2に記載の導波路型光干渉回路。
  4. 入力光を分岐する光スプリッタと、
    前記光スプリッタに接続され、第1の分岐出力光が伝播する第1のアーム導波路と、
    前記光スプリッタに接続され、第2の分岐出力光が伝播する第2のアーム導波路と、
    前記第1のアーム導波路を伝播する前記第1の分岐出力光と、前記第2のアーム導波路を伝播する前記第2の分岐出力光とを合成し干渉させる光結合手段と、
    前記光結合手段に接続され、干渉出力光が伝播する出力導波路と、
    前記第1のアーム導波路の上に装荷されたヒータと、
    前記ヒータの位置を中心として、前記第2のアーム導波路の位置に対して熱的に対称な位置に配置された温度計と、
    前記温度計の温度を一定に保つための温度制御機構と、
    を備えたことを特徴とする導波路型光干渉回路。
  5. 前記第1のアーム導波路と前記第2のアーム導波路は、同心円状の円弧部を有し、前記第1のアーム導波路上の前記円弧部の少なくとも一部に前記ヒータが配置され、前記同心円のほぼ中心位置に前記温度計を配置したことを特徴とする請求項4に記載の導波路型光干渉回路。
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