JP4888316B2 - 異常陰影検出装置とプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、マンモグラフィ等の放射線画像における医用画像処理に係り、詳しくは、種瘤陰影や微小石灰化陰影等に代表される異常陰影の検出方法および検出装置に関する。
従来より医療分野においては、被写体の放射線画像を用いて病変部を発見し、またその病変部の状態を観察して、疾病の有無や進行状況の診断を行うことが一般的に行われている。しかし、従来一般に放射線画像の読影は、観察者の経験や画像読影能力の高低によって左右され、必ずしも客観的なものとはいえなかった。
そこで、近年、計算機処理を用いて異常陰影候補を自動的に検出するようにしたコンピュータ診断支援装置(CAD;Computer Aided Diagnosis;以下、CADという)の研究が進んでいる。CADによれば、病変部の陰影の濃度分布の特徴や形態的特徴に基づいて放射線画像から異常陰影候補を検出することができる。
特許文献1には、乳癌の特徴的形態である腫瘤陰影や微小石灰化陰影が、統計上、乳房の特定領域に多く発生することから、放射線画像における被写体の領域ごとに異常陰影候補の検出能を変えることにより、異常陰影の検出精度を向上させる技術が記載されている。
特開2001−8923号公報
しかしながら、特許文献1の技術のように、異常陰影の検出される可能性の大きい部分に応じて領域別に感度を変更するだけでは、実質上の検出性能の向上は望み難い。
本発明の課題は、放射線画像における異常陰影検出装置において、スキンライン付近の濃度変化を緩和し、誤検出の発生を抑制することである。
請求項1に記載の発明は、
医用画像における被写体領域と背景領域との境界を抽出し、前記被写体領域内において前記境界から所定範囲内にある領域に面補正を行う面補正手段と、
前記面補正後の医用画像において異常陰影候補領域を検出する異常陰影候補検出手段と、
を備え
前記面補正手段は、前記抽出された境界に対する垂直方向の濃度変化に基づいて、前記面補正を行う所定範囲を特定することを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、
前記医用画像は、マンモグラフィであり、
前記面補正手段は、前記マンモグラフィにおける乳房領域と背景領域の境界であるスキンラインに対する垂直方向の濃度変化に基づいて、前記面補正を行う所定範囲を特定すること
を特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記面補正手段は、2次元2次多項式を用いて医用画像の面補正を行うこと
を特徴としている。
請求項に記載の発明は、
コンピュータを、
医用画像において被写体領域と背景領域との境界を抽出し、前記被写体領域内において前記境界から所定範囲内にある領域に面補正を行う面補正手段
前記面補正後の医用画像において異常陰影候補領域を検出する異常陰影候補検出手段
として機能させるためのプログラムであって、
前記面補正手段は、前記抽出された境界に対する垂直方向の濃度変化に基づいて、前記面補正を行う所定範囲を特定すること
を特徴としている。
本発明によれば、乳房のスキンライン付近の濃度変化が大きい領域を自動的に特定し、面補正処理を施すことで、異常陰影の検出性能を向上することができる。
まず、本実施の形態における構成について説明する。
図1に、本実施の形態における異常陰影検出装置10の機能的構成を示す。
図1に示すように、異常陰影検出装置10は、制御部11、I/F(Inter Face)12、操作部13、表示部14、通信部15、RAM(Random Access Memory)16、記憶部17を備えている。
制御部11は、CPU(Central Proccessing Unit)等により構成される。制御部11は、記憶部17に記憶されている制御プログラムを読み出し、RAM16内に形成されたワークエリアに展開し、展開したプログラムに従って、異常陰影検出装置10の各部を集中制御する。また、制御部11は、記憶部17に記憶されている各種プログラムに従って、後述する特定領域算出処理、面補正処理を始めとする各種処理を実行する。
I/F12は、図示しない画像生成装置と接続するためのインターフェイスであり、画像生成装置によって生成された医用画像信号を異常陰影検出装置10に入力する。この画像生成装置は、患者の患部を被写体として撮影し、撮影した画像をデジタル変換して、患部画像データを生成する装置である。画像生成装置としては、例えばCR(Computed Radiography)装置、FPD(Flat Panel Detector)装置等が適用可能である。
操作部13は、カーソルキーや数字キー、各種機能キーからなるキーボードを備えて構成され、押下されたキーに対応する操作信号を制御部11に出力する。なお、必要に応じてマウスやタッチパネル等のポインティングデバイスを含むこととしても良い。
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成され、医用画像や、制御部11による異常陰影候補の検出結果等の各種表示情報を表示する。
通信部15は、ネットワークインターフェースカード、モデム、ターミナルアダプタ等の通信用インターフェイスにより構成され、通信ネットワーク上の外部機器と各種情報の送受信を行う。例えば、通信部15を介して図示しない画像生成装置から医用画像信号を受信する構成としてもよいし、通信部15を介して病院内のサーバ等に接続したり、各診療室に設置される診療端末に接続して、異常陰影候補の検出結果を送信する構成としてもよい。
RAM16は、制御部11によって実行される各種プログラムやこれらプログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
記憶部17は、不揮発性の半導体メモリにより構成され、制御部11によって実行される各種制御プログラム、各種処理プログラム及びこれらのプログラムの実行に必要なパラメータやデータ等を記憶する。
次に、本実施の形態における動作について説明する。異常陰影検出装置10ではI/F12又は通信部15を介して医用画像D1が入力されると、以下に説明する異常陰影検出処理が実行される。
図2に異常陰影検出装置10が行う異常陰影検出処理を示す。
陰影検出処理は、制御部11と記憶部17に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウェア処理により実現される。
入力された医用画像D1に対し、特定領域算出処理が実行される(ステップS201)。特定領域算出処理は、面補正処理の対象となるスキンライン付近の濃度変化の大きな領域を算出する処理である。ここで、濃度とは入力された医用画像D1の画素値のことである。次にステップS201で得られた領域に対して、面補正処理が実行される(ステップS202)。面補正処理は、ステップS201で得られた領域に対して、最小二乗法で近似された面を用いて補正を行う処理である。
次に異常陰影検出処理が実行される(ステップS203)。異常陰影検出処理は異常陰影の候補を検出する処理である。次にステップS203にて検出された異常陰影候補に対して、偽陽性削除処理が実行される(ステップS204)。偽陽性削除処理は、ステップS203で検出された異常陰影の候補のうち、偽陽性の可能性の高い候補を削除する処理である。
従来のように、入力された医療画像D1に対して、異常陰影検出処理と偽陽性削除処理が行われるだけでは異常陰影の検出性能を向上させるには不充分である。そこで本実施の形態における異常陰影検出装置10では、特定領域算出処理と面補正処理が行われることにより、検出性能を向上させている。
なお、以下の説明では、医用画像D1をマンモグラフィとした場合を例にとり説明する。
図3に、特定領域算出処理を示す。
特定領域算出処理は、制御部11と記憶部17に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウェア処理により実現される。
まず、入力された医用画像D1の各画素を注目画素としてソーベル(Sobel)フィルタ処理が行われ、医用画像D2が取得される(ステップS301)。ソーベル(Sobel)フィルタ処理とは、注目画素と周辺画素の画素値(濃度値)の差分から注目画素の特徴量を算出するものである。医用画像D2の各画素値は、上記算出された特徴量を示す。次に、ステップS301によって得られた医用画像D2において、図4に示す各x座標ごとに上記特徴量が最大値となるpixelが皮膚と背景の境界点(以後、スキンラインという)として、スキンラインが抽出される(ステップS302)。
次に、図4に示すように医用画像D2において抽出されたスキンラインにおけるy座標が最小となる座標である点Pから一定距離d1離れたスキンライン上の座標である点Qにおいて、スキンラインに対して垂直方向の濃度プロファイルが作成される(ステップS303)。距離d1の値は可変であり、操作部13より入力が行われ記憶部17に値が保持されている。図4は距離d1を20mmとして濃度プロファイルを作成する例を示している。
図5にステップS303において作成された濃度プロファイルの一例を示す。横軸はスキンラインに対して垂直方向の距離を示し、縦軸は画素値を示す。横軸の点A、点Bはそれぞれ図4の点A、点Bに対応している。
次に、得られた濃度プロファイルにおいて、点Q側から距離d2離れた点同士の傾きを算出する(ステップS304)。距離d2の値は可変であり、操作部13より入力が行われ記憶部17に値が保持される。図5では、d2を1.5mmとして濃度プロファイルの傾きを算出している。
傾きが予め定められた閾値n(例えば4.0)以上の時(ステップS305;No)は、傾きを検出する対象座標を点B方向にずらし(ステップS306)、再びステップS304に戻り、傾きを求める。傾きが閾値nよりも小さい時は(ステップS305;YES)、対象座標がRAM16に格納される(ステップS307)。そして、RAM16に格納された対象座標とスキンラインとの距離L1が算出される(ステップS308)。
なお、閾値nの値は可変であり、操作部13より入力が行われ記憶部17に値が保持されている。閾値nを大きく設定することにより、ステップS308で算出されるスキンラインからの距離L1が小さくなり特定領域が狭くなる。閾値を小さく設定することにより、ステップS308で算出されるスキンラインからの距離L1が大きくなり特定領域が大きくなる。
次に、ステップS308で算出された距離L1をもとに、スキンラインから距離L1までの領域が面補正を施す領域として特定される(ステップS309)。図6にステップS309で特定される領域を模式的に示す。図6中の白色部で示す領域は、ステップS309によって特定された領域である。
図6の例ではd1を20mmとして距離L1を算出し、スキンラインから距離L1までの領域を面補正の領域として特定したが、d1を変化させて距離L1を算出し、得られた距離L1の平均値から距離画像を作成してもよい。例えば、d1を22mm、24mm、26mmとして得られた3つのL1を平均して距離画像を作成することが考えられる。
図7に、面補正処理を示す。
面補正処理は、CPU11とプログラムメモリ18に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウェア処理により実現される。
まず、ステップS309により特定された領域の各画素毎に関心領域(M×N(pixel);M、Nは正の整数)が設定される(ステップS701)。次に、各関心領域内の画素値が最小二乗法による2次元2次多項式で近似される(ステップS702)。
図8はサイズM×N(pixel)の関心領域内の画像を表している。座標(x,y)での画素値をFxyとする。図9は図8の関心領域を以下の[数1]で示される2次元2次多項式F(x,y)で近似した画像を表している。
Figure 0004888316
ここで、aiは実際の画素値と近似面との間の二乗誤差Eが最小になるように算出する。実際には以下の[数2]、[数3]を満たすaiを算出する。
Figure 0004888316
Figure 0004888316
次に、ステップS702によって得られた2次元2次多項式で表現された面を医用画像D2から差し引くことによって補正が行われる(ステップS703)。
ステップS703では、補正後の画素値F'xyを以下の[数4]によって求めている。
Figure 0004888316
図10は図8の関心領域を図8の近似面で補正をした画像を表している。
このように、皮膚付近の濃度変化の大きい箇所を特定し面補正を行うことにより、皮膚付近の背景トレンドの影響の大きい部分の濃度変化を緩和しておくことで、後段の異常陰影検出処理における誤検出の発生を抑制することができる。
続いて、異常陰影検出処理について説明する。
異常陰影検出処理では、入力された医用画像に対して曲率を用いた判断を行うことにより、異常陰影の候補が出力される。
曲率は、位置(x方向、y方向)、濃度(z方向)の3方向の信号成分からなる医用画像の濃度分布から得られる曲面から、注目画素の法断面を円で近似し、その円の半径を求めることにより算出される。
図11は、位置(x方向、y方向)、濃度(z方向)の3方向の信号成分からなる医用画像の濃度分布曲面Eを示す。濃度分布曲面E上の任意の一画素を注目画素pとして設定し、この注目画素pにおける法線mで決定される平面を法平面Fとする。また、法平面Fと濃度分布曲面Eとの交線、つまり法平面Fで切り出された濃度分布曲面Eを法断面Jとする。
注目画素pにおける曲率は、注目画素p周辺の画素を用いて法断面Jの形状を円で近似することによって求めることができる。つまり法断面Jの形状を円で近似させることによって求めることができる。曲率を求める際に使用する画素数をパラメータnとする。パラメータnは可変であり、操作部13によって入力が行われ、記憶部17に値が保持される。なお、法線mを軸として法平面Fを回転させると、その回転角度によって法断面Jの形状が変化するため、算出される曲率も変化する。
図12に、ある回転角度θの法平面Fで決定された法断面Jにおける画像信号分布例を示す。医用画像はデジタル画像なので、実際には図12のような分布を示す。図12において、縦軸は画素値を示し、横軸は法平面Fのx-y平面方向における位置を示している。
例えば、円を近似する法断面Jの領域範囲のパラメータnを3とした場合、注目画素pとその左右に位置する画素を合わせた合計3画素の画像信号を近似する正円(以下、近似円という)が算出される。nが3のとき、近似対象は3点あるので、近似円は3点を通る正円となる。
近似円が算出されると、この近似円の半径r(θ)が算出され、[数5]により、注目画素pの回転角度θにおける曲率k(θ)が算出される。
Figure 0004888316
このように、円を近似する領域範囲nを定め、法平面Fの回転角度θを0〜360度まで法平面Fを回転させ、各回転角度について法曲率を求める。回転角度は1度ずつ回転させてもよいし、例えば5度ずつ回転させ、演算時間を短縮してもよい。
曲率は、曲面が凸形状か凹形状かを示す指標であり、正の方向に曲率が大きいほど曲面は凹形状を示し、負の方向に曲率の値が大きいほど凸形状を示す。
腫瘤等の異常陰影は凹型の形状に分類される。得られた曲率の平均値や、最大値となる曲率、最小値となる曲率等を特徴量として算出し、予め設定された閾値以上の特徴量、つまり凹形状の大きな領域が異常陰影候補として検出される。
続いて偽陽性削除処理について説明する。
偽陽性を削除する方法として、コントラストを用いた偽陽性削除法と、濃度集中度フィルタを用いた偽陽性削除法が一般的に知られている。両手法共に、真の腫瘤等の異常陰影は中心部の濃度が低い事に基づいて偽陽性の判断が行われている。
図13にコントラストを用いた偽陽性削除処理を示す。
コントラストを用いた偽陽性削除処理は、制御部11と記憶部17に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウェア処理により実現される。図13に示すコントラストを用いた偽陽性削除処理は、上述の異常陰影検出処理で検出された各異常陰影候補の領域に対して行われる。
まず、検出された異常陰影候補の領域に対し候補重心が設定され(ステップS1301)、候補重心から一定の距離d3にある円が候補辺縁として指定される(ステップS1302)。d3は可変であり、操作部13によって入力が行われ、記憶部17に値が保持される。ステップS1302で得られた円状の領域のうち、候補重心から候補辺縁までの距離の倍数に応じて内側領域と外側領域に分けられる(ステップS1303)。
図14はステップS1303によって、候補重心を中心とする円状の領域が、候補重心から候補辺縁までの距離d3の倍数に応じて内側領域と外側領域に分けられた例である。この例では、内側領域は候補重心からの距離d2が0.8d3までの領域であり、外側領域は候補重心からの距離d5が1.2d3〜1.7d3の領域である。距離d4と距離d5は可変であり、操作部13によって入力が行われ、記憶部17に値が保持されている。
次に、ステップS1303によって得られた外側領域の画素値の平均値が算出される(ステップS1304)。同様に、ステップS1303によって得られた内側領域の画素値の平均値が算出される(ステップS1305)。次いで、ステップS1304とステップS1305によって得られた、外側領域の平均画素値と内側領域の平均画素値の差分が、候補領域のコントラストとして算出される(ステップS1306)。ステップS1306によって得られたコントラストは、予め定められた閾値と比較される(ステップS1307)。この閾値は可変であり、操作部13によって入力が行われ、記憶部17に値が保持されている。コントラストが閾値よりも大きい場合は(ステップS1307;YES)当該異常陰影候補が真陽性である確率が高いと判断され、この異常陰影候補は陽性として検出される(ステップS1308)。コントラストが閾値以下である場合は(ステップS1307;No)、当該異常陰影候補が偽陽性である確率が高いと判断され、この異常陰影候補は削除される(ステップS1309)。
図15に濃度集中度フィルタを用いた偽陽性削除処理を示す。
濃度集中度フィルタを用いた偽陽性削除処理は、制御部11と記憶部17に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウェア処理により実現される。図15に示す濃度集中度フィルタを用いた偽陽性削除処理は、上述の異常陰影検出処理で検出された各異常陰影候補の領域に対して行われる。
検出された異常陰影候補の領域に対し、勾配情報が作成される(ステップS1501)。この勾配情報はエッジ検出フィルタによって作成される。このエッジ検出フィルタは、放射線画像などの医用画像の濃度の勾配を勾配ベクトルとして算出する。
次に、ステップS1501によって得られた勾配情報をもとに投票処理が行われる(ステップS1502)。投票処理の方法は後述する。ステップS1502で行われた投票結果をもとに、濃度集中度が算出される(ステップS1503)。次いで、ステップS1503にて得られた濃度集中度と予め定められた予め定められた閾値を比較し(ステップS1504)、濃度集中度が閾値以上である場合は(ステップS1504;YES)、当該異常陰影候補が真陽性として検出される(ステップS1505)。濃度集中度が閾値以下である場合は(ステップS1504;No)、異常陰影候補が偽陽性として削除される(ステップS1506)。閾値は可変であり、操作部13によって入力することができる。
図16に勾配情報を用いた投票方法を示す。図16の例では簡潔のため、異常陰影候補領域を4画素として説明する。
ステップS1502で得られた勾配情報をもとに勾配ベクトルを作成する。そして候補領域の各画素から勾配ベクトル方向に、検出対象の異常陰影の直径の最大値分投票を行う。ここでの投票とは異常陰影候補領域の各画素から一定距離勾配ベクトルを設定することである。図16の例では、検出対象の異常陰影の直径の最大値を15mmとしている。異常陰影候補領域の各画素に投票が行われた回数が加算され、最終的な投票値が算出される。
つまり各画素の投票値は、図16に示す投票を表す矢印が各画素を通過した回数となる。この例では画素1、画素2、画素3、画素4の投票結果はそれぞれ1,1、2、4となり、投票値の最も大きい領域である画素4の投票値が当該候補領域の濃度集中度としてステップS1503にて算出されることになる。
濃度集中度が大きいということは、候補領域内の各画素の勾配ベクトルの向きが該画素に集中しているということである。異常陰影近辺の各画素の勾配ベクトルは、異常陰影の画素値の大小に係らず、略その異常陰影の中心部を向く。よって、上記濃度集中度が大きな値をとる画素は、異常陰影の中心部の画素ということができる。
このようにして検出された異常陰影候補は表示部14に表示される。具体的には、上記の処理を経て最終的に異常陰影候補として検出された候補領域が矢印やカラー等で指摘表示される等して識別表示される。
先述した曲率を用いた異常陰影の検出手段は、局所的な情報を利用し、凹状の球体を感度よく検出してくる。皮膚付近の濃度変化の大きい箇所を誤検出する場合が多い。よって、入力された医用画像に対して図13及び図15に示した偽陽性の削除手段を用いても実際には誤検出に対応できないことも多い。
そこで異常陰影検出装置10では、皮膚付近の濃度変化が大きく誤検出する可能性が高い領域が特定領域算出処理によって算出され、この領域に面補正処理が行われる。その結果、誤検出が軽減されることによって、上記問題を解決している。
上述した実施の形態では、マンモグラフィによる乳房の医用画像から異常陰影を検出する方法を述べたが、他の部位を撮影した医用画像からその部位における異常陰影を検出する際にも適用可能である。例えば、超音波画像、MRI(Magnetic Resonance Imaging)画像であっても本発明を適用することができる。
その他、本実施の形態における異常陰影検出装置10の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係る実施形態における異常陰影検出装置の機能ブロック図である。 本発明に係る実施形態において陰影を検出するためのフローチャートである。 本発明に係る実施形態において特定領域を算出するためのフローチャートである。 医用画像から特定領域を算出するための濃度プロファイルの作成する方法を示す図である。 特定領域を算出するための濃度プロファイルの一例である。 特定領域が算出された医用画像の一例である。 本発明に係る実施形態において面補正を行うためのフローチャートである。 面補正が行われる前の医用画像の一例である。 面補正関数によって得られた補正画像の一例である。 面補正が行われた後の医用画像の一例である。 医用画像の濃度分布曲面を示す図である。 濃度分布曲面の法断面方向における濃度分布を示す図である。 本発明に係る実施形態においてコントラストを用いて偽陽性陰影を削除するためのフローチャートである。 コントラストを用いて偽陽性陰影を削除する際に分けられた領域の一例である。 本発明に係る実施形態において集中度フィルタを用いて偽陽性陰影を削除するためのフローチャートである。 集中度フィルタを用いて偽陽性陰影を削除する際に行われる投票の一例である。
符号の説明
10 異常陰影検出装置
11 制御部
12 I/F
13 操作部
14 表示部
15 通信部
16 RAM
17 記憶部

Claims (4)

  1. 医用画像における被写体領域と背景領域との境界を抽出し、前記被写体領域内において前記境界から所定範囲内にある領域に面補正を行う面補正手段と、
    前記面補正後の医用画像において異常陰影候補領域を検出する異常陰影候補検出手段と、
    を備え
    前記面補正手段は、前記抽出された境界に対する垂直方向の濃度変化に基づいて、前記面補正を行う所定範囲を特定する異常陰影検出装置。
  2. 前記医用画像は、マンモグラフィであり、
    前記面補正手段は、前記マンモグラフィにおける乳房領域と背景領域の境界であるスキンラインに対する垂直方向の濃度変化に基づいて、前記面補正を行う所定範囲を特定する請求項に記載の異常陰影検出装置。
  3. 前記面補正手段は、2次元2次多項式を用いて医用画像の面補正を行う請求項1又は2に記載の異常陰影検出装置。
  4. コンピュータを、
    医用画像において被写体領域と背景領域との境界を抽出し、前記被写体領域内において前記境界から所定範囲内にある領域に面補正を行う面補正手段
    前記面補正後の医用画像において異常陰影候補領域を検出する異常陰影候補検出手段
    として機能させるためのプログラムであって、
    前記面補正手段は、前記抽出された境界に対する垂直方向の濃度変化に基づいて、前記面補正を行う所定範囲を特定するプログラム
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