JP2004283188A - 画像診断支援装置、画像診断支援方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】異常陰影候補の検出動作が正常に行われたことをユーザが確認できるようにする。
【解決手段】CPU10は、異常陰影検出処理において、異常陰影候補検出手段16により画像データから異常陰影の候補を検出させ、候補が検出されなかった場合は検出パラメータを変更して検出精度を低く変更させた後、再度候補の検出を行わせ、候補が少なくとも1つ検出されるまで検出パラメータを変更して検出を行う。次いで、候補が少なくとも1つ検出された場合は、検出した候補に対する確信度を判定する。そして、画像データを表示部12に表示させて、検出された異常陰影の候補領域を指摘表示するとともに判定された確信度に応じた色を付けて候補領域を識別表示するように表示制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】CPU10は、異常陰影検出処理において、異常陰影候補検出手段16により画像データから異常陰影の候補を検出させ、候補が検出されなかった場合は検出パラメータを変更して検出精度を低く変更させた後、再度候補の検出を行わせ、候補が少なくとも1つ検出されるまで検出パラメータを変更して検出を行う。次いで、候補が少なくとも1つ検出された場合は、検出した候補に対する確信度を判定する。そして、画像データを表示部12に表示させて、検出された異常陰影の候補領域を指摘表示するとともに判定された確信度に応じた色を付けて候補領域を識別表示するように表示制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データから異常陰影候補を検出する画像診断支援装置、画像診断支援方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療の分野においては、CT(Computed Tomography)やMRI(磁気共鳴イメージング)等の医用画像撮影装置により患者を撮影した医用画像をデジタルデータに変換し、医師が診断を行う際には、CRT等の表示手段に医用画像を表示して読影を行うようになってきている。特に近年では、読影医の負担軽減や異常陰影の見落とし減少を目的として、肺癌や乳癌等の異常陰影の候補を検出するコンピュータ支援装置(Computed−Aided Dianocis;以下、CADと記載)と呼ばれる画像診断支援装置が開発されてきた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−74325号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上記CADにおいては、画像データを解析して検出した異常陰影候補を矢印等のマーカーにより指摘表示し、異常陰影候補の位置を読影医に通知している。しかし、単に異常陰影候補を検出してその位置を通知するのみでは、例えば異常陰影候補の検出プログラムで発生したバグやCADの故障等により本来検出すべきだった異常陰影を検出できなかった場合には、異常陰影が指摘表示されていない画像データのみが表示されるので、読影医は異常陰影の候補が無かったのか、正常にCADが動作しなかったのかを把握することができない。そのため、異常陰影を見落とす可能性があり、診断効率の低下につながる場合もある。
【0005】
本発明は、異常陰影候補の検出動作が正常に行われたことをユーザが確認できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出する検出手段を備えた画像診断支援装置において、
前記検出手段を制御して少なくとも1つの異常陰影候補を検出させる検出制御手段と、
前記画像データを表示する表示手段と、
前記表示手段により画像データを表示する際に、前記検出制御手段による制御に従って前記検出手段が検出した異常陰影候補を指摘表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像診断支援装置において、
前記検出制御手段は、前記検出手段が異常陰影候補を検出する際に用いる検出パラメータを変更し、当該検出手段に少なくとも1つの異常陰影候補を検出させることを特徴としている。
【0008】
請求項6に記載の発明は、
被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出する検出手段を備えた画像診断支援装置における画像診断支援方法であって、
前記検出手段を制御して少なくとも1つの異常陰影候補を検出させる検出制御工程と、
前記画像データを表示手段に表示する工程と、
前記表示手段により画像データを表示する際に、前記検出制御工程における制御に従って前記検出手段により検出された異常陰影候補を指摘表示させる表示制御工程と、
を含むことを特徴としている。
【0009】
請求項7に記載の発明は、
コンピュータに、
被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出させる検出機能と、
前記検出機能により少なくとも1つの異常陰影候補を検出させる検出制御機能と、
前記画像データを表示手段に表示させる表示機能と、
前記表示手段に画像データを表示させる際に、前記検出制御機能による制御に従って前記検出機能により検出された異常陰影候補を指摘表示させる表示制御機能と、
を実現させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0010】
請求項8に記載の発明は、
コンピュータが実行可能なプログラムを格納した記憶媒体であって、
被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出するためのプログラムコードと、
前記異常陰影候補を検出する際に少なくとも1つの異常陰影候補を検出させるためのプログラムコードと、
前記画像データを表示手段に表示させるためのプログラムコードと、
前記表示手段に画像データを表示させる際に、前記検出された異常陰影候補を指摘表示させるためのプログラムコードと、
を含むプログラムを格納したことを特徴としている。
【0011】
請求項1、2、6、7、8に記載の発明によれば、検出パラメータを変更して少なくとも1つの異常陰影候補を検出し、検出した異常陰影候補を指摘表示するので、ユーザは画像診断支援装置による異常陰影の検出動作が正常に行われたことを容易に確認することができ、画像診断支援装置に対する信頼性を向上させることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像診断支援装置において、
前記検出制御手段による検出パラメータの変更を制限する制限手段を備えることを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、検出パラメータの変更を制限するので、極端な変更により検出精度の著しい低下を招いて多数の偽陽性陰影を異常陰影の候補として検出してしまうことを防ぐことができ、ユーザの混乱を防止することができる。従って、診断効率の向上を図ることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の画像診断支援装置において、
前記検出手段により検出された異常陰影候補に対し、当該異常陰影候補が真陽性陰影である確信度を判定する判定手段を備え、
前記表示制御手段は、前記表示手段により前記画像データを表示する際に、前記判定手段により判定された確信度に応じて前記異常陰影候補を識別表示させることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、検出した異常陰影候補に対して確信度を判定し、判定した確信度に応じて異常陰影候補を識別表示するので、ユーザは異常陰影候補が真陽性陰影である確信度を容易に確認することができ、より診断効率の向上を図ることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像診断支援装置において、
前記判定された確信度に応じて、少なくとも1つ検出された異常陰影候補が偽陽性であるか真陽性であるかを判別する判別手段を備え、
前記表示制御手段は、前記判別手段により偽陽性であると判別された異常陰影候補と、真陽性と判別された異常陰影候補とを識別可能に前記表示手段に表示させることを特徴としている。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、確信度に応じて、少なくとも1つ検出された異常陰影候補が偽陽性か真陽性かが識別可能に表示されるので、ユーザは検出された異常陰影候補が偽陽性である可能性が高い候補であるのか否かを容易に把握することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、本実施の形態における画像診断支援装置1の構成を示す図である。
図1において、画像診断支援装置1は、CPU10、操作部11、表示部12、通信部13、RAM14、記憶部15、異常陰影候補検出部16、画像処理部17を備えて構成され、各部はバス19により接続されている。
【0019】
CPU(Central Processing Unit)10は、記憶部15に格納されている各種制御プログラムを読み出してRAM14に展開し、当該プログラムに従って各部の動作を集中制御する。また、CPU10は、RAM14に展開したプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM14に格納するとともに表示部12に表示させ、RAM14に格納した処理結果を記憶部15の所定の保存先に保存する。
【0020】
具体的には、CPU10は、異常陰影検出処理プログラムを読み出して、異常陰影検出処理を実行する。
CPU10は、異常陰影検出処理において、異常陰影候補検出手段16により画像データから異常陰影の候補を検出させ、候補が検出されなかった場合は検出パラメータを変更して検出精度を低く変更させた後、再度候補の検出を行わせ、候補が少なくとも1つ検出されるまで検出パラメータを変更して検出を行う。このとき、CPU10は、検出パラメータの変更を制限して極端な変更を避ける。次いで、候補が少なくとも1つ検出された場合は、検出した候補に対する確信度を判定する。そして、画像データを表示部12に表示させて、検出された異常陰影の候補領域を指摘表示するとともに判定された確信度に応じた色を付けて候補領域を識別表示するように表示制御する。すなわち、CPU10は、本発明の請求項に記載した検出制御手段、表示制御手段、制限手段、判定手段として機能する。
【0021】
操作部11は、カーソルキーや数字キー等の各種機能キーを備え、押下されたキーに対応する押下信号をCPU10に出力する。なお、操作部11は、必要に応じてマウス、タッチパネル等のポインティングディバイスや、その他の操作入力装置を備えることとしてもよい。
【0022】
表示部12は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等により構成され、CPU10からの表示指示に従って、画像データや各種処理結果、操作部11からの操作指示、通信部13を介して送受信された各種情報を表示する。すなわち、表示部12は、本発明の請求項に記載した表示手段としての機能を有する。
【0023】
通信部13は、ネットワークに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスを備え、各種医用画像撮影装置又は医用画像を管理する管理サーバ等とネットワークを介して接続して互いにデータの送受信を行い、異常陰影の検出対象である画像データを取得する。
【0024】
なお、本実施の形態では、異常陰影の検出対象である画像データをネットワークを介して取得することとしたが、レーザデジタイザやスキャナ等を備えて、被検体を撮影した医用画像が記録されたフィルムから画像データを読み取って取得することとしてもよいし、画像データを保存したCD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory)やフロッピー(登録商標)等の各種記憶媒体から検出対象の画像データを読み出して取得することとしてもよく、特に画像データの取得方法は限定しない。
【0025】
RAM(Random Access Memory)14は、CPU10によって実行される各種プログラムやこれら各種プログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0026】
記憶部15は、HD(Hard Disk)等から構成され、このHDに画像診断支援装置1が実行可能な各種制御プログラム及び制御プログラムで処理されたデータ等を記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードにより記述されている。
【0027】
また、記憶部15は、画像データを記憶する画像記憶領域を有し、CPU10からの指示に従って、通信部13から入力された画像データをこの画像記憶領域に記憶する。
【0028】
異常陰影候補検出部16は、記憶部15から画像データを読み出して画像解析を行うことにより例えば微小石灰化クラスタや腫瘤陰影等の異常陰影と思われる候補を検出し、その検出結果をCPU10に出力する。微小石灰化クラスタは、微小石灰化が集まって(クラスタ化して)存在すると、そこが初期癌である可能性が高いため、乳癌を発見するための重要な所見の一つである。マンモグラム上では、略円錐構造を持った白っぽく丸い陰影として見られる。また、腫瘤陰影は、ある程度の大きさを持った塊、マンモグラム上では、ガウス分布に近い、白っぽく丸い陰影として見られる。すなわち、異常陰影候補検出部16は、本発明の請求項に記載した検出手段としての機能を有する。
【0029】
このように乳癌の2大所見として、腫瘤陰影と微小石灰化クラスタがあげられ、腫瘤陰影検出方法としては、以下の論文に記載された公知の検出方法を用いることが可能である。
(1)腫瘤陰影
・左右乳房を比較することによって検出する方法
(Med.Phys.,Vol.21.No.3,pp.445−452)
・アイリスフィルタを用いて検出する方法
(信学論(D−11),Vol.J75−D−11,no.3,pp.663−670,1992)
・Quoitフィルタを用いて検出する方法
(信学論(D−11),Vol.J76−D−11,no.3,pp.279−287,1993)
・分割した乳ガン領域の画素値のヒストグラムに基づく2値化により検出する方法
(JAMIT Frontier 講演論文集,pp.84−85,1995)
・方向性のある多数のラプラシアンフィルタの最小出力をとる最小方向差分フィルタ)
(信学論(D−11),Vol.J76−D−11,no.2,pp.241−249,1993)
・フラクタル次元を利用して腫瘤陰影の良悪性を鑑別する方法
(Medical Imaging Technology17(5),pp.577−584,1999)
【0030】
また、微小石灰化クラスタの異常陰影候補検出方法としては、以下の論文に記載された公知の検出方法を用いることが可能である。
(2)微小石灰化クラスタ
・乳房領域から石灰化の疑いがある領域を局部化し、陰影像の光学濃度差や境界濃度差の標準偏差値等から偽陽性候補を削除する方法
(IEEE Trans Biomed Eng BME−26(4):213−219,1979)
・ラプラシアンフィルタ処理を行った画像を用いて検出する方法
(信学論(D−11),Vol.J71−D−11,no.10,pp.1994−2001,1988)
・乳腺等の背景パターンの影響を抑えるためにモルフォロジー解析した画像を使用する検出方法
(信学論(D−11),Vol.J71−D−11,no.7,pp.1170−1176,1992)
【0031】
なお、上述した異常陰影候補の検出方法はその一例であり、異常陰影の候補を検出するのであれば、これらの手法に限定されるものではない。また、異常陰影の検出対象もマンモグラムに限らず、肺野を含む胸部、腹部等、その他の撮影部位の画像であってもよく、その場合は各部位に応じた異常陰影の検出方法を適用することとする。
【0032】
画像処理部17は、CPU10からの指示に従って、画像データに各種画像処理を施す。各種画像処理には、画像の鮮鋭度を調整する周波数強調処理やコントラストを調整する階調処理、ダイナミックレンジの広い画像を被写体の細部のコントラストを低下させることなく見やすい濃度範囲に収めるためのダイナミックレンジ圧縮処理等が含まれる。
【0033】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図2は、CPU10によって実行される異常陰影検出処理を示すフローチャートである。説明の前提として、通信部13により異常陰影の検出対象である画像データを取得し、異常陰影検出処理が開始されたものとする。
図2において、CPU10は、まず異常陰影候補検出部16に検出対象の画像データを出力し、異常陰影の検出を開始させて、その候補を検出させる(ステップS1)。またCPU10は、異常陰影の検出と同時に画像処理部17による画像処理を開始させる。
【0034】
CPU10は、異常陰影候補検出手段16による検出結果を受けて、異常陰影候補が検出されたか否かを判別し、異常陰影候補が少なくとも1つ検出された場合はステップS5に移行し、異常陰影候補が検出されなかった場合は、CPU10は異常陰影候補検出部16が異常陰影候補を検出するための検出パラメータの変更を行って、再度、異常陰影候補検出手段16による異常陰影の検出を開始させる(ステップS3)。
【0035】
ここで、検出パラメータの変更について、異常陰影候補の検出方法としてアイリスフィルタを用いた検出方法を適用した場合を例に具体的に説明する。例えば、フィルム上に画像形成された放射線画像においては、腫瘤陰影部分は周囲の画像部分と比較して濃度値(画像信号値)がわずかに低く、腫瘤陰影の内部においては辺縁部から中心部に向かうに従って濃度値が低くなるという濃度値の勾配が認められる。従って、腫瘤陰影においては、その濃度値の勾配線は腫瘤陰影の中心方向に集中する。アイリスフィルタ処理は、画像データにおける濃度勾配の集中度の最大値を表すアイリスフィルタ出力値Iと所定値の閾値Tを比較することにより、画像中における乳癌の特徴的形態の一つである腫瘤陰影の候補領域を検出するものである。
【0036】
この閾値Tは、腫瘤陰影として検出するか否かを判定するための閾値であり、予め実験により得られた適正な値を設定しておいて、I>Tであれば、異常陰影の候補領域として検出し、I<Tであれば異常陰影ではないと判定して検出結果に含めない。つまり、異常陰影として判定するための閾値Tを変更することによって、検出精度を変更することができる。例えば、閾値Tの値を小さくした場合は検出精度が低下し、正常陰影や良性陰影等の偽陽性陰影も含めた、多数の異常陰影を候補として検出する可能性が高いのに対し、閾値Tの値を大きくした場合は検出精度が向上し、偽陽性陰影を検出結果に含めず、悪性陰影等の真陽性陰影のみを異常陰影候補として検出する可能性が高くなる。そこで、CPU10は、上記閾値Tの値を小さい値に変更して検出精度の低下を図り、変更後の検出パラメータにより再度、異常陰影候補検出手段16により異常陰影の検出を開始させてその候補を検出させる。
【0037】
次いで、CPU10は、異常陰影候補検出手段16による検出結果を受けて、異常陰影候補が検出されたか否かを検出する(ステップS4)。異常陰影候補が検出されなかった場合、ステップS3に戻り、再度検出パラメータの変更を行い、閾値Tの値をさらに小さい値に変更して検出精度の低下を図り、変更後の検出パラメータで異常陰影候補検出手段16により異常陰影候補の検出を行わせる。つまり、少なくとも1つの異常陰影候補が検出されるまで、検出パラメータの変更を行って異常陰影候補の検出を行う。
【0038】
なお、検出パラメータである閾値Tを変更する値は適宜設定可能とするが、著しい検出精度の低下により多数の候補が検出されてかえってユーザの混乱を招いてしまうことを防ぐために、CPU10はその変更を制限することととする。具体的には、閾値Tに対し、変更可能な最小値として制限値T′を設定し、閾値Tをこの制限値T′より小さい値に変更できないように制限する。そして、閾値Tを変更可能な最小値である制限値T′に変更しても異常陰影が検出されない場合は、「異常陰影は検出されませんでした」等のメッセージを表示部12に表示させて、異常陰影の検出動作を正常に行ったことをユーザに通知することが好ましい。
【0039】
一方、異常陰影候補が少なくとも1つ検出された場合、CPU10は、検出された異常陰影候補に対して、正常陰影や良性陰影等の偽陽性陰影ではなく悪性陰影等の真陽性陰影である確率、つまり検出した候補が真陽性陰影であることに対する確信度を判定する(ステップS5)。
【0040】
具体的に説明すると、マハラノビス距離を用いた手法により、検出した異常陰影候が真陽性陰影である確信度を判定する。この手法では、まず検出された異常陰影の候補領域に対し、領域内部の濃度ヒストグラムを求め、このヒストグラムに基づく複数の特微量、例えば分散値、コントラスト、角モーメント等を算出する。そして、予め実験により得られている偽陽性陰影を示す特微量のパターン群と真陽性陰影を示す特微量のパターン群の母集団をそれぞれ準備しておき、これらの母集団平均と今回判別対象とする異常陰影候補の特微量とのマハラノビス距離を算出して、このマハラノビス距離が短い方のパターン群に判別対象の異常陰影候補が属するとして、偽陽性陰影か、真陽性陰影かを判定する。
【0041】
マハラノビス距離は、下記式(1)により得られる。
【数1】
【0042】
式(1)により、今回判別対象とする異常陰影の特微量と偽陽性陰影のパターン群(j=1)とのマハラノビス距離d1と、真陽性陰影のパターン群(j=2)とのマハラノビス距離d2と、を算出し、これらの値d1、d2が予め実験により得られて設定されている閾値W1、W2(W1>W2)と比較して、例えばd1/d2>W1となる場合、つまり真陽性陰影のパターン群に近い場合、確信度は50<c≦100(%)として判定し、d1、d2が例えばd1/d2<W2となる場合、つまり偽陽性陰影のパターン群に近い場合、確信度cは0<c≦50(%)として判定する。
【0043】
なお、確信度の判定は、マハラノビス距離を用いた手法に限らず、例えばニューラルネットワークによる判定方法(「乳房X線画像における微小石灰化クラスタの良悪性鑑別」医用画像工学研究会 JAMIT Frontier 1999 講演論文集P.89〜93)を利用したものであってもよいし、その判定方法は特に限定しない。
【0044】
このようにして、確信度を判定すると、CPU10は画像処理部17により画像処理された画像データを表示部12に表示させ、検出された異常陰影の候補領域を矢印マーカーにより指摘表示するよう表示制御する。そして、ステップS6で判定した確信度に応じた色を付けて異常陰影の候補領域を識別表示するよう表示制御し、各候補に対する確信度を示して(ステップS6)、異常陰影検出処理を終了する。
【0045】
図3に、ステップS6で表示された画像データ例を示す。図3において、検出された2つの異常陰影候補が矢印マーカーにより指摘表示されており、各候補を識別するためにマーカーには識別番号が付されている。なお、異常陰影の候補領域を指摘表示するためのマーカーとして矢印を用いたが、異常陰影候補の位置を指摘できるのであればこれに限らず、候補周辺を丸で囲うこととしてもよいし、候補領域の輪郭を強調表示することとしてもよい。
【0046】
また、図3において、確信度cが0<c≦50(%)と低い場合は薄く色づけされ、確信度cが50<c≦100(%)と高い場合は濃く色づけがされる。すなわち、確信度が高い候補1はその候補領域に濃い色を付けて識別表示され、確信度が低い候補2はその候補領域に確信度が高い候補より薄い色を付けて識別表示される。なお、確信度を識別表示するのであればその表示色は特に限定しないが、医用画像はモノクロームで表示されることが多いため、白黒の濃度を変えて識別表示することとしてもよいが、真陽性陰影である確信度が高い異常陰影の候補は、白黒以外のカラー色で表示してよりユーザの注意を喚起することが好ましい。そして、確信度が低い、つまり偽陽性陰影である確率が高い異常陰影の候補は、確信度が高いものより薄い色彩のカラー表示としてもよい。
【0047】
以上のように、病変部が含まれない画像データであっても、異常陰影だと思われる候補を少なくとも1つ検出するまで検出パラメータを変更して検出を行い、候補が検出されるとその候補を指摘表示するので、ユーザは画像診断支援装置1による異常陰影検出の動作が正常に行われたことを確認することができ、画像診断支援装置1に対する信頼性を向上させることができる。
【0048】
また、検出した異常陰影候補に対する確信度を判定し、画像データを表示する際には、その候補領域に確信度に応じた色を付けて識別表示するので、異常陰影の候補が偽陽性陰影なのか真陽性陰影なのかを診断するための参考情報をユーザに対して提供することができる。従って、診断効率の向上を図ることができる。
【0049】
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る好適な画像診断支援装置1の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上述した説明では、閾値Tを小さい値に変更していたが、これに限らず、ユーザの操作指示に応じて、閾値Tの値を大きい値に変更することが可能な構成としてもよい。これにより、閾値Tを小さい値に変更したことによりあまりに多数の異常陰影候補が検出されて表示された場合、ユーザは閾値Tを大きい値に変更指示して検出精度を向上させ、多数の候補による混乱を解消して適切な異常陰影候補の検出を図ることができる。
【0050】
また、検出パラメータを変更する前、つまり初期設定時の検出パラメータと、変更して異常陰影を検出した際の検出パラメータの値を表示部12に表示して、ユーザに検出条件の情報を提供することとしてもよい。これにより、ユーザは検出精度の変化を容易に把握することができる。
【0051】
また、判定された確信度に応じて、検出された異常陰影候補が偽陽性か真陽性かを判別し、偽陽性であると判別された異常陰影候補と、真陽性と判別された異常陰影候補とを識別可能に表示させることとしてもよい。例えば、異常陰影候補の確信度cが0<c≦50(%)である場合は偽陽性であり、確信度cが50<c≦100(%)である場合は真陽性と判別して、偽陽性と判別された異常陰影候補は低濃度で色づけし、真陽性と判別された異常陰影候補は高濃度で色づけする。これにより、ユーザは、少なくとも1つ検出された異常陰影候補が偽陽性の可能性が高い候補であるのか否かを容易に把握することができる。
【0052】
その他、本実施の形態における画像診断支援装置1を構成する構成部分の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0053】
【発明の効果】
請求項1、2、6、7、8に記載の発明によれば、検出パラメータを変更して少なくとも1つの異常陰影候補を検出し、検出した異常陰影候補を指摘表示するので、ユーザは画像診断支援装置による異常陰影の検出動作が正常に行われたことを容易に確認することができ、画像診断支援装置に対する信頼性を向上させることができる。
【0054】
請求項3に記載の発明によれば、検出パラメータの変更を制限するので、極端な変更により検出精度の著しい低下を招いて多数の偽陽性陰影を異常陰影の候補として検出してしまうことを防ぐことができ、ユーザの混乱を防止することができる。従って、診断効率の向上を図ることができる。
【0055】
請求項4に記載の発明によれば、検出した異常陰影候補に対して確信度を判定し、判定した確信度に応じて異常陰影候補を識別表示するので、ユーザは異常陰影候補が真陽性陰影である確信度を容易に確認することができ、より診断効率の向上を図ることができる。
【0056】
請求項5に記載の発明によれば、確信度に応じて、少なくとも1つ検出された異常陰影候補が偽陽性か真陽性かが識別可能に表示されるので、ユーザは検出された異常陰影候補が偽陽性である可能性が高い候補であるのか否かを容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態の画像診断支援装置1の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1のCPU10により実行される異常陰影検出処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】異常陰影検出処理により検出された異常陰影の候補を指摘表示した画像表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 画像診断支援装置
10 CPU
11 操作部
12 表示部
13 通信部
14 RAM
15 記憶部
16 異常陰影候補検出部
17 画像処理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データから異常陰影候補を検出する画像診断支援装置、画像診断支援方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療の分野においては、CT(Computed Tomography)やMRI(磁気共鳴イメージング)等の医用画像撮影装置により患者を撮影した医用画像をデジタルデータに変換し、医師が診断を行う際には、CRT等の表示手段に医用画像を表示して読影を行うようになってきている。特に近年では、読影医の負担軽減や異常陰影の見落とし減少を目的として、肺癌や乳癌等の異常陰影の候補を検出するコンピュータ支援装置(Computed−Aided Dianocis;以下、CADと記載)と呼ばれる画像診断支援装置が開発されてきた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−74325号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上記CADにおいては、画像データを解析して検出した異常陰影候補を矢印等のマーカーにより指摘表示し、異常陰影候補の位置を読影医に通知している。しかし、単に異常陰影候補を検出してその位置を通知するのみでは、例えば異常陰影候補の検出プログラムで発生したバグやCADの故障等により本来検出すべきだった異常陰影を検出できなかった場合には、異常陰影が指摘表示されていない画像データのみが表示されるので、読影医は異常陰影の候補が無かったのか、正常にCADが動作しなかったのかを把握することができない。そのため、異常陰影を見落とす可能性があり、診断効率の低下につながる場合もある。
【0005】
本発明は、異常陰影候補の検出動作が正常に行われたことをユーザが確認できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出する検出手段を備えた画像診断支援装置において、
前記検出手段を制御して少なくとも1つの異常陰影候補を検出させる検出制御手段と、
前記画像データを表示する表示手段と、
前記表示手段により画像データを表示する際に、前記検出制御手段による制御に従って前記検出手段が検出した異常陰影候補を指摘表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像診断支援装置において、
前記検出制御手段は、前記検出手段が異常陰影候補を検出する際に用いる検出パラメータを変更し、当該検出手段に少なくとも1つの異常陰影候補を検出させることを特徴としている。
【0008】
請求項6に記載の発明は、
被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出する検出手段を備えた画像診断支援装置における画像診断支援方法であって、
前記検出手段を制御して少なくとも1つの異常陰影候補を検出させる検出制御工程と、
前記画像データを表示手段に表示する工程と、
前記表示手段により画像データを表示する際に、前記検出制御工程における制御に従って前記検出手段により検出された異常陰影候補を指摘表示させる表示制御工程と、
を含むことを特徴としている。
【0009】
請求項7に記載の発明は、
コンピュータに、
被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出させる検出機能と、
前記検出機能により少なくとも1つの異常陰影候補を検出させる検出制御機能と、
前記画像データを表示手段に表示させる表示機能と、
前記表示手段に画像データを表示させる際に、前記検出制御機能による制御に従って前記検出機能により検出された異常陰影候補を指摘表示させる表示制御機能と、
を実現させるためのプログラムであることを特徴としている。
【0010】
請求項8に記載の発明は、
コンピュータが実行可能なプログラムを格納した記憶媒体であって、
被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出するためのプログラムコードと、
前記異常陰影候補を検出する際に少なくとも1つの異常陰影候補を検出させるためのプログラムコードと、
前記画像データを表示手段に表示させるためのプログラムコードと、
前記表示手段に画像データを表示させる際に、前記検出された異常陰影候補を指摘表示させるためのプログラムコードと、
を含むプログラムを格納したことを特徴としている。
【0011】
請求項1、2、6、7、8に記載の発明によれば、検出パラメータを変更して少なくとも1つの異常陰影候補を検出し、検出した異常陰影候補を指摘表示するので、ユーザは画像診断支援装置による異常陰影の検出動作が正常に行われたことを容易に確認することができ、画像診断支援装置に対する信頼性を向上させることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像診断支援装置において、
前記検出制御手段による検出パラメータの変更を制限する制限手段を備えることを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、検出パラメータの変更を制限するので、極端な変更により検出精度の著しい低下を招いて多数の偽陽性陰影を異常陰影の候補として検出してしまうことを防ぐことができ、ユーザの混乱を防止することができる。従って、診断効率の向上を図ることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の画像診断支援装置において、
前記検出手段により検出された異常陰影候補に対し、当該異常陰影候補が真陽性陰影である確信度を判定する判定手段を備え、
前記表示制御手段は、前記表示手段により前記画像データを表示する際に、前記判定手段により判定された確信度に応じて前記異常陰影候補を識別表示させることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、検出した異常陰影候補に対して確信度を判定し、判定した確信度に応じて異常陰影候補を識別表示するので、ユーザは異常陰影候補が真陽性陰影である確信度を容易に確認することができ、より診断効率の向上を図ることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像診断支援装置において、
前記判定された確信度に応じて、少なくとも1つ検出された異常陰影候補が偽陽性であるか真陽性であるかを判別する判別手段を備え、
前記表示制御手段は、前記判別手段により偽陽性であると判別された異常陰影候補と、真陽性と判別された異常陰影候補とを識別可能に前記表示手段に表示させることを特徴としている。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、確信度に応じて、少なくとも1つ検出された異常陰影候補が偽陽性か真陽性かが識別可能に表示されるので、ユーザは検出された異常陰影候補が偽陽性である可能性が高い候補であるのか否かを容易に把握することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、本実施の形態における画像診断支援装置1の構成を示す図である。
図1において、画像診断支援装置1は、CPU10、操作部11、表示部12、通信部13、RAM14、記憶部15、異常陰影候補検出部16、画像処理部17を備えて構成され、各部はバス19により接続されている。
【0019】
CPU(Central Processing Unit)10は、記憶部15に格納されている各種制御プログラムを読み出してRAM14に展開し、当該プログラムに従って各部の動作を集中制御する。また、CPU10は、RAM14に展開したプログラムに従って各種処理を実行し、その処理結果をRAM14に格納するとともに表示部12に表示させ、RAM14に格納した処理結果を記憶部15の所定の保存先に保存する。
【0020】
具体的には、CPU10は、異常陰影検出処理プログラムを読み出して、異常陰影検出処理を実行する。
CPU10は、異常陰影検出処理において、異常陰影候補検出手段16により画像データから異常陰影の候補を検出させ、候補が検出されなかった場合は検出パラメータを変更して検出精度を低く変更させた後、再度候補の検出を行わせ、候補が少なくとも1つ検出されるまで検出パラメータを変更して検出を行う。このとき、CPU10は、検出パラメータの変更を制限して極端な変更を避ける。次いで、候補が少なくとも1つ検出された場合は、検出した候補に対する確信度を判定する。そして、画像データを表示部12に表示させて、検出された異常陰影の候補領域を指摘表示するとともに判定された確信度に応じた色を付けて候補領域を識別表示するように表示制御する。すなわち、CPU10は、本発明の請求項に記載した検出制御手段、表示制御手段、制限手段、判定手段として機能する。
【0021】
操作部11は、カーソルキーや数字キー等の各種機能キーを備え、押下されたキーに対応する押下信号をCPU10に出力する。なお、操作部11は、必要に応じてマウス、タッチパネル等のポインティングディバイスや、その他の操作入力装置を備えることとしてもよい。
【0022】
表示部12は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等により構成され、CPU10からの表示指示に従って、画像データや各種処理結果、操作部11からの操作指示、通信部13を介して送受信された各種情報を表示する。すなわち、表示部12は、本発明の請求項に記載した表示手段としての機能を有する。
【0023】
通信部13は、ネットワークに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスを備え、各種医用画像撮影装置又は医用画像を管理する管理サーバ等とネットワークを介して接続して互いにデータの送受信を行い、異常陰影の検出対象である画像データを取得する。
【0024】
なお、本実施の形態では、異常陰影の検出対象である画像データをネットワークを介して取得することとしたが、レーザデジタイザやスキャナ等を備えて、被検体を撮影した医用画像が記録されたフィルムから画像データを読み取って取得することとしてもよいし、画像データを保存したCD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory)やフロッピー(登録商標)等の各種記憶媒体から検出対象の画像データを読み出して取得することとしてもよく、特に画像データの取得方法は限定しない。
【0025】
RAM(Random Access Memory)14は、CPU10によって実行される各種プログラムやこれら各種プログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0026】
記憶部15は、HD(Hard Disk)等から構成され、このHDに画像診断支援装置1が実行可能な各種制御プログラム及び制御プログラムで処理されたデータ等を記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードにより記述されている。
【0027】
また、記憶部15は、画像データを記憶する画像記憶領域を有し、CPU10からの指示に従って、通信部13から入力された画像データをこの画像記憶領域に記憶する。
【0028】
異常陰影候補検出部16は、記憶部15から画像データを読み出して画像解析を行うことにより例えば微小石灰化クラスタや腫瘤陰影等の異常陰影と思われる候補を検出し、その検出結果をCPU10に出力する。微小石灰化クラスタは、微小石灰化が集まって(クラスタ化して)存在すると、そこが初期癌である可能性が高いため、乳癌を発見するための重要な所見の一つである。マンモグラム上では、略円錐構造を持った白っぽく丸い陰影として見られる。また、腫瘤陰影は、ある程度の大きさを持った塊、マンモグラム上では、ガウス分布に近い、白っぽく丸い陰影として見られる。すなわち、異常陰影候補検出部16は、本発明の請求項に記載した検出手段としての機能を有する。
【0029】
このように乳癌の2大所見として、腫瘤陰影と微小石灰化クラスタがあげられ、腫瘤陰影検出方法としては、以下の論文に記載された公知の検出方法を用いることが可能である。
(1)腫瘤陰影
・左右乳房を比較することによって検出する方法
(Med.Phys.,Vol.21.No.3,pp.445−452)
・アイリスフィルタを用いて検出する方法
(信学論(D−11),Vol.J75−D−11,no.3,pp.663−670,1992)
・Quoitフィルタを用いて検出する方法
(信学論(D−11),Vol.J76−D−11,no.3,pp.279−287,1993)
・分割した乳ガン領域の画素値のヒストグラムに基づく2値化により検出する方法
(JAMIT Frontier 講演論文集,pp.84−85,1995)
・方向性のある多数のラプラシアンフィルタの最小出力をとる最小方向差分フィルタ)
(信学論(D−11),Vol.J76−D−11,no.2,pp.241−249,1993)
・フラクタル次元を利用して腫瘤陰影の良悪性を鑑別する方法
(Medical Imaging Technology17(5),pp.577−584,1999)
【0030】
また、微小石灰化クラスタの異常陰影候補検出方法としては、以下の論文に記載された公知の検出方法を用いることが可能である。
(2)微小石灰化クラスタ
・乳房領域から石灰化の疑いがある領域を局部化し、陰影像の光学濃度差や境界濃度差の標準偏差値等から偽陽性候補を削除する方法
(IEEE Trans Biomed Eng BME−26(4):213−219,1979)
・ラプラシアンフィルタ処理を行った画像を用いて検出する方法
(信学論(D−11),Vol.J71−D−11,no.10,pp.1994−2001,1988)
・乳腺等の背景パターンの影響を抑えるためにモルフォロジー解析した画像を使用する検出方法
(信学論(D−11),Vol.J71−D−11,no.7,pp.1170−1176,1992)
【0031】
なお、上述した異常陰影候補の検出方法はその一例であり、異常陰影の候補を検出するのであれば、これらの手法に限定されるものではない。また、異常陰影の検出対象もマンモグラムに限らず、肺野を含む胸部、腹部等、その他の撮影部位の画像であってもよく、その場合は各部位に応じた異常陰影の検出方法を適用することとする。
【0032】
画像処理部17は、CPU10からの指示に従って、画像データに各種画像処理を施す。各種画像処理には、画像の鮮鋭度を調整する周波数強調処理やコントラストを調整する階調処理、ダイナミックレンジの広い画像を被写体の細部のコントラストを低下させることなく見やすい濃度範囲に収めるためのダイナミックレンジ圧縮処理等が含まれる。
【0033】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図2は、CPU10によって実行される異常陰影検出処理を示すフローチャートである。説明の前提として、通信部13により異常陰影の検出対象である画像データを取得し、異常陰影検出処理が開始されたものとする。
図2において、CPU10は、まず異常陰影候補検出部16に検出対象の画像データを出力し、異常陰影の検出を開始させて、その候補を検出させる(ステップS1)。またCPU10は、異常陰影の検出と同時に画像処理部17による画像処理を開始させる。
【0034】
CPU10は、異常陰影候補検出手段16による検出結果を受けて、異常陰影候補が検出されたか否かを判別し、異常陰影候補が少なくとも1つ検出された場合はステップS5に移行し、異常陰影候補が検出されなかった場合は、CPU10は異常陰影候補検出部16が異常陰影候補を検出するための検出パラメータの変更を行って、再度、異常陰影候補検出手段16による異常陰影の検出を開始させる(ステップS3)。
【0035】
ここで、検出パラメータの変更について、異常陰影候補の検出方法としてアイリスフィルタを用いた検出方法を適用した場合を例に具体的に説明する。例えば、フィルム上に画像形成された放射線画像においては、腫瘤陰影部分は周囲の画像部分と比較して濃度値(画像信号値)がわずかに低く、腫瘤陰影の内部においては辺縁部から中心部に向かうに従って濃度値が低くなるという濃度値の勾配が認められる。従って、腫瘤陰影においては、その濃度値の勾配線は腫瘤陰影の中心方向に集中する。アイリスフィルタ処理は、画像データにおける濃度勾配の集中度の最大値を表すアイリスフィルタ出力値Iと所定値の閾値Tを比較することにより、画像中における乳癌の特徴的形態の一つである腫瘤陰影の候補領域を検出するものである。
【0036】
この閾値Tは、腫瘤陰影として検出するか否かを判定するための閾値であり、予め実験により得られた適正な値を設定しておいて、I>Tであれば、異常陰影の候補領域として検出し、I<Tであれば異常陰影ではないと判定して検出結果に含めない。つまり、異常陰影として判定するための閾値Tを変更することによって、検出精度を変更することができる。例えば、閾値Tの値を小さくした場合は検出精度が低下し、正常陰影や良性陰影等の偽陽性陰影も含めた、多数の異常陰影を候補として検出する可能性が高いのに対し、閾値Tの値を大きくした場合は検出精度が向上し、偽陽性陰影を検出結果に含めず、悪性陰影等の真陽性陰影のみを異常陰影候補として検出する可能性が高くなる。そこで、CPU10は、上記閾値Tの値を小さい値に変更して検出精度の低下を図り、変更後の検出パラメータにより再度、異常陰影候補検出手段16により異常陰影の検出を開始させてその候補を検出させる。
【0037】
次いで、CPU10は、異常陰影候補検出手段16による検出結果を受けて、異常陰影候補が検出されたか否かを検出する(ステップS4)。異常陰影候補が検出されなかった場合、ステップS3に戻り、再度検出パラメータの変更を行い、閾値Tの値をさらに小さい値に変更して検出精度の低下を図り、変更後の検出パラメータで異常陰影候補検出手段16により異常陰影候補の検出を行わせる。つまり、少なくとも1つの異常陰影候補が検出されるまで、検出パラメータの変更を行って異常陰影候補の検出を行う。
【0038】
なお、検出パラメータである閾値Tを変更する値は適宜設定可能とするが、著しい検出精度の低下により多数の候補が検出されてかえってユーザの混乱を招いてしまうことを防ぐために、CPU10はその変更を制限することととする。具体的には、閾値Tに対し、変更可能な最小値として制限値T′を設定し、閾値Tをこの制限値T′より小さい値に変更できないように制限する。そして、閾値Tを変更可能な最小値である制限値T′に変更しても異常陰影が検出されない場合は、「異常陰影は検出されませんでした」等のメッセージを表示部12に表示させて、異常陰影の検出動作を正常に行ったことをユーザに通知することが好ましい。
【0039】
一方、異常陰影候補が少なくとも1つ検出された場合、CPU10は、検出された異常陰影候補に対して、正常陰影や良性陰影等の偽陽性陰影ではなく悪性陰影等の真陽性陰影である確率、つまり検出した候補が真陽性陰影であることに対する確信度を判定する(ステップS5)。
【0040】
具体的に説明すると、マハラノビス距離を用いた手法により、検出した異常陰影候が真陽性陰影である確信度を判定する。この手法では、まず検出された異常陰影の候補領域に対し、領域内部の濃度ヒストグラムを求め、このヒストグラムに基づく複数の特微量、例えば分散値、コントラスト、角モーメント等を算出する。そして、予め実験により得られている偽陽性陰影を示す特微量のパターン群と真陽性陰影を示す特微量のパターン群の母集団をそれぞれ準備しておき、これらの母集団平均と今回判別対象とする異常陰影候補の特微量とのマハラノビス距離を算出して、このマハラノビス距離が短い方のパターン群に判別対象の異常陰影候補が属するとして、偽陽性陰影か、真陽性陰影かを判定する。
【0041】
マハラノビス距離は、下記式(1)により得られる。
【数1】
【0042】
式(1)により、今回判別対象とする異常陰影の特微量と偽陽性陰影のパターン群(j=1)とのマハラノビス距離d1と、真陽性陰影のパターン群(j=2)とのマハラノビス距離d2と、を算出し、これらの値d1、d2が予め実験により得られて設定されている閾値W1、W2(W1>W2)と比較して、例えばd1/d2>W1となる場合、つまり真陽性陰影のパターン群に近い場合、確信度は50<c≦100(%)として判定し、d1、d2が例えばd1/d2<W2となる場合、つまり偽陽性陰影のパターン群に近い場合、確信度cは0<c≦50(%)として判定する。
【0043】
なお、確信度の判定は、マハラノビス距離を用いた手法に限らず、例えばニューラルネットワークによる判定方法(「乳房X線画像における微小石灰化クラスタの良悪性鑑別」医用画像工学研究会 JAMIT Frontier 1999 講演論文集P.89〜93)を利用したものであってもよいし、その判定方法は特に限定しない。
【0044】
このようにして、確信度を判定すると、CPU10は画像処理部17により画像処理された画像データを表示部12に表示させ、検出された異常陰影の候補領域を矢印マーカーにより指摘表示するよう表示制御する。そして、ステップS6で判定した確信度に応じた色を付けて異常陰影の候補領域を識別表示するよう表示制御し、各候補に対する確信度を示して(ステップS6)、異常陰影検出処理を終了する。
【0045】
図3に、ステップS6で表示された画像データ例を示す。図3において、検出された2つの異常陰影候補が矢印マーカーにより指摘表示されており、各候補を識別するためにマーカーには識別番号が付されている。なお、異常陰影の候補領域を指摘表示するためのマーカーとして矢印を用いたが、異常陰影候補の位置を指摘できるのであればこれに限らず、候補周辺を丸で囲うこととしてもよいし、候補領域の輪郭を強調表示することとしてもよい。
【0046】
また、図3において、確信度cが0<c≦50(%)と低い場合は薄く色づけされ、確信度cが50<c≦100(%)と高い場合は濃く色づけがされる。すなわち、確信度が高い候補1はその候補領域に濃い色を付けて識別表示され、確信度が低い候補2はその候補領域に確信度が高い候補より薄い色を付けて識別表示される。なお、確信度を識別表示するのであればその表示色は特に限定しないが、医用画像はモノクロームで表示されることが多いため、白黒の濃度を変えて識別表示することとしてもよいが、真陽性陰影である確信度が高い異常陰影の候補は、白黒以外のカラー色で表示してよりユーザの注意を喚起することが好ましい。そして、確信度が低い、つまり偽陽性陰影である確率が高い異常陰影の候補は、確信度が高いものより薄い色彩のカラー表示としてもよい。
【0047】
以上のように、病変部が含まれない画像データであっても、異常陰影だと思われる候補を少なくとも1つ検出するまで検出パラメータを変更して検出を行い、候補が検出されるとその候補を指摘表示するので、ユーザは画像診断支援装置1による異常陰影検出の動作が正常に行われたことを確認することができ、画像診断支援装置1に対する信頼性を向上させることができる。
【0048】
また、検出した異常陰影候補に対する確信度を判定し、画像データを表示する際には、その候補領域に確信度に応じた色を付けて識別表示するので、異常陰影の候補が偽陽性陰影なのか真陽性陰影なのかを診断するための参考情報をユーザに対して提供することができる。従って、診断効率の向上を図ることができる。
【0049】
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る好適な画像診断支援装置1の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上述した説明では、閾値Tを小さい値に変更していたが、これに限らず、ユーザの操作指示に応じて、閾値Tの値を大きい値に変更することが可能な構成としてもよい。これにより、閾値Tを小さい値に変更したことによりあまりに多数の異常陰影候補が検出されて表示された場合、ユーザは閾値Tを大きい値に変更指示して検出精度を向上させ、多数の候補による混乱を解消して適切な異常陰影候補の検出を図ることができる。
【0050】
また、検出パラメータを変更する前、つまり初期設定時の検出パラメータと、変更して異常陰影を検出した際の検出パラメータの値を表示部12に表示して、ユーザに検出条件の情報を提供することとしてもよい。これにより、ユーザは検出精度の変化を容易に把握することができる。
【0051】
また、判定された確信度に応じて、検出された異常陰影候補が偽陽性か真陽性かを判別し、偽陽性であると判別された異常陰影候補と、真陽性と判別された異常陰影候補とを識別可能に表示させることとしてもよい。例えば、異常陰影候補の確信度cが0<c≦50(%)である場合は偽陽性であり、確信度cが50<c≦100(%)である場合は真陽性と判別して、偽陽性と判別された異常陰影候補は低濃度で色づけし、真陽性と判別された異常陰影候補は高濃度で色づけする。これにより、ユーザは、少なくとも1つ検出された異常陰影候補が偽陽性の可能性が高い候補であるのか否かを容易に把握することができる。
【0052】
その他、本実施の形態における画像診断支援装置1を構成する構成部分の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0053】
【発明の効果】
請求項1、2、6、7、8に記載の発明によれば、検出パラメータを変更して少なくとも1つの異常陰影候補を検出し、検出した異常陰影候補を指摘表示するので、ユーザは画像診断支援装置による異常陰影の検出動作が正常に行われたことを容易に確認することができ、画像診断支援装置に対する信頼性を向上させることができる。
【0054】
請求項3に記載の発明によれば、検出パラメータの変更を制限するので、極端な変更により検出精度の著しい低下を招いて多数の偽陽性陰影を異常陰影の候補として検出してしまうことを防ぐことができ、ユーザの混乱を防止することができる。従って、診断効率の向上を図ることができる。
【0055】
請求項4に記載の発明によれば、検出した異常陰影候補に対して確信度を判定し、判定した確信度に応じて異常陰影候補を識別表示するので、ユーザは異常陰影候補が真陽性陰影である確信度を容易に確認することができ、より診断効率の向上を図ることができる。
【0056】
請求項5に記載の発明によれば、確信度に応じて、少なくとも1つ検出された異常陰影候補が偽陽性か真陽性かが識別可能に表示されるので、ユーザは検出された異常陰影候補が偽陽性である可能性が高い候補であるのか否かを容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態の画像診断支援装置1の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1のCPU10により実行される異常陰影検出処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】異常陰影検出処理により検出された異常陰影の候補を指摘表示した画像表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 画像診断支援装置
10 CPU
11 操作部
12 表示部
13 通信部
14 RAM
15 記憶部
16 異常陰影候補検出部
17 画像処理部
Claims (8)
- 被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出する検出手段を備えた画像診断支援装置において、
前記検出手段を制御して少なくとも1つの異常陰影候補を検出させる検出制御手段と、
前記画像データを表示する表示手段と、
前記表示手段に画像データを表示する際に、前記検出制御手段による制御に従って前記検出手段が検出した異常陰影候補を指摘表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像診断支援装置。 - 前記検出制御手段は、前記検出手段が異常陰影候補を検出する際に用いる検出パラメータを変更し、当該検出手段に少なくとも1つの異常陰影候補を検出させることを特徴とする請求項1に記載の画像診断支援装置。
- 前記検出制御手段による検出パラメータの変更を制限する制限手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の画像診断支援装置。
- 前記検出手段により検出された異常陰影候補に対し、当該異常陰影候補が真陽性陰影である確信度を判定する判定手段を備え、
前記表示制御手段は、前記表示手段により前記画像データを表示する際に、前記判定手段により判定された確信度に応じて前記異常陰影候補を識別表示させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像診断支援装置。 - 前記判定された確信度に応じて、少なくとも1つ検出された異常陰影候補が偽陽性であるか真陽性であるかを判別する判別手段を備え、
前記表示制御手段は、前記判別手段により偽陽性であると判別された異常陰影候補と、真陽性と判別された異常陰影候補とを識別可能に前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項4に記載の画像診断支援装置。 - 被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出する検出手段を備えた画像診断支援装置における画像診断支援方法であって、
前記検出手段を制御して少なくとも1つの異常陰影候補を検出させる検出制御工程と、
前記画像データを表示手段に表示する工程と、
前記表示手段により画像データを表示する際に、前記検出制御工程における制御に従って前記検出手段により検出された異常陰影候補を指摘表示させる表示制御工程と、
を含むことを特徴とする画像診断支援方法。 - コンピュータに、
被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出させる検出機能と、
前記検出機能により少なくとも1つの異常陰影候補を検出させる検出制御機能と、
前記画像データを表示手段に表示させる表示機能と、
前記表示手段に画像データを表示させる際に、前記検出制御機能による制御に従って前記検出機能により検出された異常陰影候補を指摘表示させる表示制御機能と、
を実現させるためのプログラム。 - コンピュータが実行可能なプログラムを格納した記憶媒体であって、
被検体を撮影した画像データから異常陰影候補を検出するためのプログラムコードと、
前記異常陰影候補を検出する際に少なくとも1つの異常陰影候補を検出させるためのプログラムコードと、
前記画像データを表示手段に表示させるためのプログラムコードと、
前記表示手段に画像データを表示させる際に、前記検出された異常陰影候補を指摘表示させるためのプログラムコードと、
を含むプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
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