JP4887491B2 - 医用画像処理方法及びその装置、プログラム - Google Patents
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Description
この背景技術の画像読影支援方法は、互いに異なる撮影条件の下で同時期に同一の被写体を撮影して取得した2以上の画像からなる第1の画像群の各々の画像(第1の画像とする)について、互いに異なる撮影条件の下で第1の画像群の撮影とは異なる時期にその被写体を撮影して取得した1以上の画像からなる第2の画像群の各々の画像(第2の画像とする)との一致性を表す指標値を算出し、算出した指標値が所定の基準を満たす第1の画像と第2の画像との組合せを1つ抽出し、この組合せを構成する両画像に含まれる被写体の位置を合わせる位置合わせ処理を行い、さらに、位置合わせ処理後の第1の画像と第2の画像との差分による差分画像を生成する構成である。
また、ローカルマッチングを求める場合にテンプレート空間の相互相関値だけでなく既に求められた近傍のシフトベクトルとの調和を加味するので、対比時のアーチファクトの低減を実現することができるという効果を奏する。
さらに、テンプレート領域又は仮想テンプレート領域の単純な平行移動だけではなく、テンプレート領域又は仮想テンプレート領域自体の回転をさせながら相関値を求めるので、より相関値の高いローカルマッチングのシフトベクトルを求めることができるという効果を有する。つまり、第1時期画像群と第2時期画像群をより合致させた条件で対比可能となり、不一致により生じるアーチファクトを低減することができるという効果を有する。平行移動の場合には対応する画素が常に存在する一方、回転を加えると回転角度により対応する画素が存在しない場合もあるが、この場合に近傍の画素の平均値を求め、その平均値を対応する画素の階調値として用いることで対応することができる。
さらにまた、移動パラメータ(前後、左右、上下)の他に回転パラメータ(ロール、ピッチ、ヨー)も加わり、ローカルマッチングのシフトベクトルの算出時に増加した計算量を、遺伝アルゴリズムを利用して大幅に低減することができるという効果を有する。遺伝子として回転パラメータだけでなく、移動パラメータも加えることができる。
対象テンプレート空間の中心座標を除く画素の全てについて、ローカルマッチングを求める場合に対象仮想テンプレート空間の相関値だけでなく既に求められた近傍のシフトベクトルとの調和を加味することもできるし、その一部の画素について適用することもできる。その一部の画素の典型例として、対象テンプレート空間の中心座標、すなわち、テンプレートVOIの1次補間座標、2次補間座標、・・・、n次補間座標を挙げることができる。ここで、対象テンプレート空間の中心座標においても適用することも可能である。
第1の時期が第2の時期よりも後でもよいし前であってもよい。後記する実施形態では第1の時期が第2の時期よりも後で説明している。
このように本発明によれば、探索領域又は仮想探索領域を変更可能にしているので、探索領域又は仮想探索領域を拡大変更することでより相関値の高いローカルマッチングのシフトベクトルを求めることができ、他方、探索領域又は仮想探索領域を縮小変更することで処理に必要な計算量が低減することができるという効果を有する。
このように本発明によれば、ワーピング処理がなされた、つまり、第2時期画像群の画素移動が実行された後に、断層画像を適切に出力することができるという効果を有する。
このように本発明によれば、第1時期の断層画像との差分画像を求めるので、この差分画像から使用者が第1時期と第2時期との被写体自体の内部及び外部形状の変化を容易に認識することができるという効果を有する。
これら前記の発明の概要は、本発明に必須となる特徴を列挙したものではなく、これら複数の特徴のサブコンビネーションも発明となり得る。
本実施の形態では、主にシステムについて説明するが、当業者であれば明らかな通り、本発明はコンピュータで使用可能なプログラム又は方法としても実施できる。したがって、本発明は、ハードウェアとしての実施形態、ソフトウェアとしての実施形態またはソフトウェアとハードウェアとの組合せの実施形態をとることができる。プログラムは、ハードディスク、CD−ROM、光記憶装置または磁気記憶装置等の任意のコンピュータ可読媒体に記録できる。
[1.システム構成]
図1は本実施形態に係る画像処理装置を含むシステム構成図である。
本実施形態に係るシステムは、被写体を高さ方向に所定間隔で撮影するCTスキャナー10と、CTスキャナー10で生成された画像群を画像処理してディスプレイに出力するコンピュータ30とからなる。CTスキャナー10とコンピュータ30はLAN20を介して接続している。
図2は本実施形態に係る画像処理装置が構築されているコンピュータのハードウェア構成図である。
画像処理装置が構築されているコンピュータ30は、CPU(Central Processing Unit)311、RAM(Random Access Memory)312、ROM(Read Only Memory)313、フラッシュメモリ(Flash memory)314、外部記憶装置であるHD(Hard disk)315、LAN(Local Area Network)カード316、マウス317、キーボード318、ビデオカード319、このビデオカード319と電気的に接続する表示装置であるディスプレイ319a、319b、139c、サウンドカード320、このサウンドカード320と電気的に接続する音出力装置であるスピーカ320a及びフロッピーディスク(登録商標)、CD−ROM、DVD−ROM等の記憶媒体を読み書きするドライブ321からなる。ここで、コンピュータ30はディスプレイを3台有しており、1つのサウンドカード320と接続しているが、それぞれのディスプレイ毎にサウンドカードを有している構成であってもよい。
図3は本実施形態に係る画像処理装置のブロック構成図である。
画像処理装置30は、入力部31、画像処理部32及び出力部33からなる。
入力部31は、CTスキャナー10で生成された画像群を取り込む機能を有する。ある被写体に関してCTスキャナー10で生成された画像群はLAN20を介してコンピュータ30に送信され、コンピュータ30はHD315に記録する。入力部10は送信された画像群又はHD315に記録された画像群から同一被写体に関する現在画像群及び過去画像群を取り込む。
画像処理部32は入力部31により取り込まれた画像群を画像処理し、グローバルマッチング部32a、ローカルマッチング部32b、ワーピング部32c及び差分画像生成部32dからなる。
ワーピング部32cは、このテンプレートVOI以外の点のローカルマッチングのシフトベクトルを求め、グローバルマッチングのシフトベクトルとローカルマッチングのシフトベクトルから過去画像群を3次元にワーピングする機能を有する。
本実施形態で用いるElastic matching法では、画像間の相関を表す外部エネルギーと、シフトベクトル間の円滑さを表す内部エネルギーを、各補間点において求める。外部エネルギーは、補間を行うシフトベクトルにおける、現在画像と過去画像におけるテンプレートの相関値の負値で与える。したがって、相関値が高いほど、外部エネルギーは低い値をとる。一方、内部エネルギーは、シフトベクトルの1次、及び、2次微分値のノルムで与え、シフトベクトルが滑らかなほど、内部エネルギーは低い値をとることになる。以下に、外部エネルギー及び内部エネルギーの式をそれぞれ示す。
このようなElastic matching法を用いることで、図6(c)に示すように、近傍で類似するベクトルを有するシフトベクトルを求めることができる。
差分画像生成部32dは、現在画像とワーピングに得られた過去画像の差分をとり差分画像を生成する機能を有する。
図7は本実施形態に係る画像処理装置の概要フローチャートである。
まず、現在画像群と過去画像群とを合わせるために過去画像群の拡大、縮小(ステップ100)、グローバルマッチング(ステップ200)、ローカルマッチング(ステップ300)、ワーピング(ステップ400)、差分処理(500)を順に実行する。各処理について以下図面を用いて説明する。
CPU311はGaussianフィルタで現在画像群及び過去画像群をぼかす(ステップ201)。CPU311は現在画像群から一の画像を取り出す(ステップ211)。CPU311は対象現在画像から肺野を含むテンプレート画像を生成する(ステップ221)。CPU311はテンプレート画像をクロージングする(ステップ222)。ここで、クロージング処理によってスムージングしている。
CPU311は全ての現在画像を処理したか否かを判断し(ステップ291)、全て処理していないと判断した場合にステップ211に戻り、全て処理したと判断した場合にはグローバルマッチングを終了する。
CPU311は肺野領域の現画像群を取り出す(ステップ301)。CPU311は肺野領域の現画像群に対してテンプレートVOIを設定する(ステップ302)。
CPU311は対象テンプレートVOIを取り出す(ステップ311)。CPU311は対象テンプレートVOIにグローバルマッチングのシフトベクトルを用いて過去画像群での探索領域VOIを求める(ステップ312)。CPU311は現在画像群の対象テンプレート領域と過去画像群の探索領域内の対象テンプレート対応領域との3次元相関値を求める(ステップ313)。CPU311は探索領域内の全ての位置で3次元相関値を求めたか否かを判断する(ステップ314)。求めていないと判断した場合には、CPU311は探索領域内で対象テンプレート領域をボクセル毎に移動させて(ステップ315)、ステップ313に戻る。
CPU311は全てのテンプレートVOIのシフトベクトルを求めたか否かを判断し(ステップ331)、求めていないと判断した場合にはステップ311に戻る。前記ステップ331で求めたと判断した場合には、ローカルマッチングを終了する。
CPU311はテンプレートVOIから1次補間点を求める(ステップ401)。CPU311はテンプレートVOIのシフトベクトルから線形補間法で1次補間点でのシフトベクトルを求める(ステップ402)。CPU311はテンプレートVOI及び1次補間点を仮想テンプレートVOIとする(ステップ403)。
ここまでの処理によりメインメモリ上には仮想テンプレートVOI、つまり、テンプレートVOI及び1次補間点のローカルシフトベクトルが記録されている。
CPU311はテンプレートVOI及び(n−1)次以下の補間点からn次補間点を求める(ステップ441)。CPU311はテンプレートVOI及び(n−1)次以下の補間点のローカルシフトベクトルから線形補間法でn次補間点のローカルシフトベクトルを求める(ステップ442)。CPU311は求めたローカルシフトベクトルをn次補間点に関連付けてメインメモリに記録する(ステップ443)。CPU311は現在画像群の全てのボクセルでシフトベクトルを求めたか否かを判断し(ステップ444)、求めていないと判断した場合にはCPU311はnをインクリメント(ステップ445)してステップ441に戻る。
CPU311は現在画像群及びワーピングした過去画像群から差分画像を求める(ステップ501)。CPU311はディスプレイ319aに差分画像を出力する(ステップ511)。各差分画像とともに現在画像及び過去画像をディスプレイ319b、319cに出力することもできる。
このように本実施形態に係る画像処理装置によれば、現在画像群を構成する現在画像と過去画像群を構成する過去画像とを単に最も相関する画像同士に対してグローバルマッチング、ローカルマッチング及びワーピングを実行して差分画像を出力するのではなく、現在画像群からなる立体物と過去画像群からなる立体物に対してローカルマッチングを行い、ワーピングして差分画像を出力するので、2軸ではなく3軸方向の動きに対応してアーチファクトを低減することができる。
[1.テンプレート領域の回転:Obtaining cross-correlation value employing rotation operator on the VOI+遺伝的アルゴリズム]
肺野領域内における,同一部位の経時的な位置ずれを補正するために、ローカルマッチングを行う。ローカルマッチングでは、具体的に肺野領域内に多数設置したVOI(Volume of Interest)における、シフトベクトルを求める。ここで、シフトベクトルとは、位置ずれを補正するための、過去画像の変形量(平行移動量)を示す。前記第1の実施形態では、経時画像間の同一部位の類似性を考慮するために、3次元相互相関値を計算し、シフトベクトルを決定する。始めに、現在肺野領域内にテンプレートVOIを、過去肺野領域内に探索VOIを多数設置する。また隣り合うVOIが半分ずつオーバーラップするように,等間隔にテンプレートVOIを配置する。次に,テンプレートVOIを用い、対応する探索VOI内を1ボクセルずつ走査しながら3次元相互相関値を計測する。探索VOIの中心から相互相関値が最大となる点への移動量を、求めるシフトベクトルとする。このようにして前記第1の実施形態ではシフトベクトルを求めたが、テンプレートVOIの走査時に、x,y,z軸に対するテンプレートの回転処理を行いながら相互相関値を計測することにより,より相互相関値の高いシフトベクトルの算出が可能となる(図12参照)。
具体的に、前記第1の実施形態に適用すると、ローカルマッチングへの適用の場合を図14が示し、ワーピングへの適用の場合を図15が示す。すなわち、探索領域に適用する場合と、仮想探索領域に適用する場合である。図15では適合度にエネルギーを用いたが、3次元相互相関値であってもよい。
Elastic matching法において、求めるシフトベクトルのノルムの上限を決定する、探索領域のスケールの拡張を行う。探索領域のスケールを大きくすることにより、大きな変形を考慮できるが、計算コストが大きくなる。従来のスケールでは、左右肺野において、下葉部における経時的変形量が大きく、Elastic matching法により最適なシフトベクトルが得られなかった。そこで,従来の探索領域のスケールを拡張することにより(図16参照)、この問題を解決する。ここで、探索領域だけでなく仮想探索領域を拡大してもよい。
Elastic matching法の適用範囲の拡張を行う。前記第1の実施形態では、テンプレートVOIとその1次補間点において求められたシフトベクトルに対してのみ適用していたが、さらに2次補間点におけるシフトベクトルについても同様に処理を行うことにより、経時差分画像上に生じるアーチファクトの低減を図る。2次補間点以上のn次補間点までElastic matching法を適用することもできる。このとき、テンプレートVOIからn次補間点全てにElastic matching法を適用してもよいし、部分的に適用してもよい。部分的にはとは、例えば、テンプレートVOI、3次補間点のみにElastic matching法を適用することである。
前記第1の実施形態においては差分画像を生成していたが、現在画像群からなる被写体の現在の立体空間と、ワーピング後の過去画像群からなる被写体の過去の立体空間とを画像ではなく直接空間同士として比較することもでき、複数の差分画像を差分画像に毎使用者が参照して経時的変化のある部位(異常組織)を発見するのではなく、立体的な視点で差分立体空間を参照することでより迅速に経時的変化のある部位を発見することができる。また、経時的変化のある部位を立体的に見ることができ、その大きさ、形状をより直感的に把握することができる。
また、現在と過去の2時点ではなく、他の複数の過去の時点の過去画像群を参照し、前記経時的変化のある部位をそれぞれの過去画像群での領域でも顕示して表示し、順次表示していくことで、経時的変化のある部位の経時的変化を把握することができる。
以上の処理を全ての補間点に適用し、シフトベクトルの更新を行う。更新する補間点数が、全補間点の5パーセント以下になるまでElastic matching法による補間を繰り返す。
20 LAN
30 コンピュータ
31 入力部
32 画像処理部
32a グローバルマッチング部
32b ローカルマッチング部
32c ワーピング部
32d 差分画像生成部
33 出力部
311 CPU
312 RAM
313 ROM
314 フラッシュメモリ
315 HD
316 LANカード
317 マウス
318 キーボード
319 ビデオカード
319a ディスプレイ
319b ディスプレイ
319c ディスプレイ
320 サウンドカード
320a スピーカ
321 ドライブ
Claims (6)
- 第1の時期に被写体の断層をCTにより連続して撮影して立体表示可能な第1時期画像群と、第2の時期に被写体の断層をCTにより連続して撮影して立体表示可能な第2時期画像群とを対比するためのコンピュータを用いた医用画像処理方法であって、
CT画像に撮影された前記被写体の注目部位画像の相互相関値を基準として、前記第1時期画像群を構成する第1時期CT画像と前記第2時期画像群を構成する第2時期CT画像との対応する組み合わせを求める組合せ演算工程と、
前記組合せ演算工程で求めた前記第1時期CT画像と前記第2時期CT画像との対応する組み合わせにおいて、注目部位を基準とした画像上のズレをグローバルマッチングの第1シフトベクトルとして求める第1シフトベクトル演算工程と、
前記第1時期画像群が形成する前記被写体の立体空間内で、所定の大きさの複数の空間領域をテンプレート空間領域として設定するテンプレート空間設定工程と、
前記第2時期画像群が形成する前記被写体の立体空間内で、前記第1時期画像群における前記テンプレート空間領域と対応し、当該対応するテンプレート空間領域の中心座標と前記第1シフトベクトルから求まる、前記テンプレート空間領域より大きい探索空間領域を設定する探索空間設定工程と、
前記探索空間領域内で対応する前記テンプレート空間領域を移動及び回転させながら、対応する前記テンプレート空間領域における前記第1時期画像群と第2時期画像群とのそれぞれのCT値の相互相関値を求め、当該相互相関値が最も高い前記テンプレート空間領域の位置からローカルマッチングの第2シフトベクトルを求める第2シフトベクトル演算工程と、
前記第1時期画像群内の第2シフトベクトルを求めていない座標を所定間隔で取り、当該座標の第2シフトベクトルを既に求めた第2シフトベクトルを用いて線形補間により求める線形補間工程と、
前記第2シフトベクトルが演算された各位置において、前記第1時期画像群と前記第2時期画像群との相互相関値の負値を外部エネルギーとし、前記各位置において隣接する前記第2シフトベクトル間の滑らかさの度合いを内部エネルギーとし、前記各位置におけるエネルギーの総量が最小となるように、前記第2シフトベクトルを更新するシフトベクトル更新工程と、
前記第1シフトベクトル及び前記第2シフトベクトルから前記第2時期画像群をワーピング処理するワーピング工程とを含み、
前記第2シフトベクトル演算工程が、前記テンプレート空間領域におけるX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれの方向の移動量及び回転角度を遺伝子とし、対応する前記第1時期画像群と第2時期画像群とのそれぞれのCT値における相互相関値を適合度とする遺伝アルゴリズムを用いて第2シフトベクトルを演算することを特徴とする医用画像処理方法。 - 前記探索空間領域が使用者の要求に応じて変更可能である
前記請求項1に記載の医用画像処理方法。 - 前記第1時期画像群とワーピング処理後の前記第2時期画像群とを同時に出力する工程を含む
前記請求項1または2に記載の医用画像処理方法。 - 前記第1時期画像群とワーピング処理後の前記第2時期画像群との差分画像を求めて出力する工程を含む
前記請求項1または2に記載の医用画像処理方法。 - 第1の時期に被写体の断層を連続して撮影して立体表示可能な第1時期画像群と、第2の時期に被写体の断層を連続して撮影して立体表示可能な第2時期画像群とを対比するための医用画像処理装置であって、
CT画像に撮影された前記被写体の注目部位画像の相互相関値を基準として、前記第1時期画像群を構成する第1時期CT画像と前記第2時期画像群を構成する第2時期CT画像との対応する組み合わせを求める組合せ演算手段と、
前記組合せ演算手段で求めた前記第1時期CT画像と前記第2時期CT画像との対応する組み合わせにおいて、注目部位を基準とした画像上のズレをグローバルマッチングの第1シフトベクトルとして求める第1シフトベクトル演算手段と、
前記第1時期画像群が形成する前記被写体の立体空間内で、所定の大きさの複数の空間領域をテンプレート空間領域として設定するテンプレート空間設定手段と、
前記第2時期画像群が形成する前記被写体の立体空間内で、前記第1時期画像群における前記テンプレート空間領域と対応し、当該対応するテンプレート空間領域の中心座標と前記第1シフトベクトルから求まる、前記テンプレート空間領域より大きい探索空間領域を設定する探索空間設定手段と、
前記探索空間領域内で対応する前記テンプレート空間領域を移動及び回転させながら、対応する前記テンプレート空間領域における前記第1時期画像群と第2時期画像群とのそれぞれのCT値の相互相関値を求め、当該相互相関値が最も高い前記テンプレート空間領域の位置からローカルマッチングの第2シフトベクトルを求める第2シフトベクトル演算手段と、
前記第1時期画像群内の第2シフトベクトルを求めていない座標を所定間隔で取り、当該座標の第2シフトベクトルを既に求めた第2シフトベクトルを用いて線形補間により求める線形補間手段と、
前記第2シフトベクトルが演算された各位置において、前記第1時期画像群と前記第2時期画像群との相互相関値の負値を外部エネルギーとし、前記各位置において隣接する前記第2シフトベクトル間の滑らかさの度合いを内部エネルギーとし、前記各位置におけるエネルギーの総量が最小となるように、前記第2シフトベクトルを更新するシフトベクトル更新手段と、
前記第1シフトベクトル及び前記第2シフトベクトルから前記第2時期画像群をワーピング処理するワーピング手段とを備え、
前記第2シフトベクトル演算手段が、前記テンプレート空間領域におけるX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれの方向の移動量及び回転角度を遺伝子とし、対応する前記第1時期画像群と第2時期画像群とのそれぞれのCT値における相互相関値を適合度とする遺伝アルゴリズムを用いて第2シフトベクトルを演算することを特徴とする医用画像処理装置。 - 第1の時期に被写体の断層を連続して撮影して立体表示可能な第1時期画像群と、第2の時期に被写体の断層を連続して撮影して立体表示可能な第2時期画像群とを対比するための医用画像処理プログラムであって、
コンピュータを、
CT画像に撮影された前記被写体の注目部位画像の相互相関値を基準として、前記第1時期画像群を構成する第1時期CT画像と前記第2時期画像群を構成する第2時期CT画像との対応する組み合わせを求める組合せ演算手段と、
前記組合せ演算手段で求めた前記第1時期CT画像と前記第2時期CT画像との対応する組み合わせにおいて、注目部位を基準とした画像上のズレをグローバルマッチングの第1シフトベクトルとして求める第1シフトベクトル演算手段と、
前記第1時期画像群が形成する前記被写体の立体空間内で、所定の大きさの複数の空間領域をテンプレート空間領域として設定するテンプレート空間設定手段と、
前記第2時期画像群が形成する前記被写体の立体空間内で、前記第1時期画像群における前記テンプレート空間領域と対応し、当該対応するテンプレート空間領域の中心座標と前記第1シフトベクトルから求まる、前記テンプレート空間領域より大きい探索空間領域を設定する探索空間設定手段と、
前記探索空間領域内で対応する前記テンプレート空間領域を移動及び回転させながら、対応する前記テンプレート空間領域における前記第1時期画像群と第2時期画像群とのそれぞれのCT値の相互相関値を求め、当該相互相関値が最も高い前記テンプレート空間領域の位置からローカルマッチングの第2シフトベクトルを求める第2シフトベクトル演算手段と、
前記第1時期画像群内の第2シフトベクトルを求めていない座標を所定間隔で取り、当該座標の第2シフトベクトルを既に求めた第2シフトベクトルを用いて線形補間により求める線形補間手段と、
前記第2シフトベクトルが演算された各位置において、前記第1時期画像群と前記第2時期画像群との相互相関値の負値を外部エネルギーとし、前記各位置において隣接する前記第2シフトベクトル間の滑らかさの度合いを内部エネルギーとし、前記各位置におけるエネルギーの総量が最小となるように、前記第2シフトベクトルを更新するシフトベクトル更新手段と、
前記第1シフトベクトル及び前記第2シフトベクトルから前記第2時期画像群をワーピング処理するワーピング手段として機能させ、
前記第2シフトベクトル演算手段が、前記テンプレート空間領域におけるX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれの方向の移動量及び回転角度を遺伝子とし、対応する前記第1時期画像群と第2時期画像群とのそれぞれのCT値における相互相関値を適合度とする遺伝アルゴリズムを用いて第2シフトベクトルを演算することを特徴とする医用画像処理プログラム。
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