JP4884837B2 - 染料の製造方法、ポジ型着色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ、イメージセンサおよびカメラシステム - Google Patents
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Description
これら熱による褪色や光による褪色が小さい染料として、各種含金フタロシアニン染料、クロム含金アゾ染料、アントラキノン染料およびピラゾロンアゾ染料などがカラーフィルタ用染料として用いられている。
このようなカラーフィルタを製造するには、フォトレジストに代表される感光性樹脂組成物に顔料や染料などの色素を含有させた着色感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法により製造する方法が開発されてきた。(例えば、特許文献1〜2など参照。)
そこで、本発明の目的は、前記の可能性のないC.I.Solvent Orange56の製造方法を提供することにある。また、本発明は、前記の製造方法により得られたC.I.Solvent Orange56を含むポジ型着色感光性樹脂組成物、前記の組成物を用いて形成されるカラーフィルタ、前記のカラーフィルタを具備するイメージセンサおよび前記のイメージセンサを具備するカメラシステムを提供することにある。
即ち、本発明は、粗製C.I.Solvent Orange56を酸処理することを特徴とする精製C.I.Solvent Orange56の製造方法を提供する。また本発明は、前記の製造方法により得られたC.I.Solvent Orange56、o−ナフトキノンジアジド化合物、アルカリ可溶性樹脂および溶剤を含むことを特徴とするポジ型着色感光性樹脂組成物を提供する。また本発明は、前記の組成物を用いて形成されるカラーフィルタ、前記のカラーフィルタを具備してなるイメージセンサおよび該イメージセンサを具備してなるカメラシステムを提供する。
前記の製造方法としては、粗製C.I.Solvent Orange56を有機溶剤に溶解し、塩酸、硫酸または硝酸(以下、「酸」ということがある。)を添加して、攪拌し、その後、水層を分液、除去し、有機層を水洗後、乾燥して、C.I.Solvent Orange56を製造するものである。
ここで、酸による処理に関し、通常、染料の製造において行われる酸析は、酸を添加することにより、染料を析出させるものであるが、本発明の製造方法における酸の処理は、染料を析出させるものでない点で異なる。
粗製C.I.Solvent Orange56の市販品としては、例えば、MecoFast Orange O−45(Ming−Zu Chemical)、Neozapon Orange 245(BASF)、Zapon Orange 245(BASF)などが挙げられる。
このような染料としては、各種の油溶性染料、直接染料、酸性染料などの中から選ぶことができる。
前記の染料としては、
C.I.ソルベントイエロー4、同14、同15、同24、同82、同94、同98、同162;
C.I.ソルベントレッド45、同49;
C.I.ソルベントオレンジ2、同7、同11、同15、同26;
C.I.ソルベントブルー35、同37、同59、同67;
C.I.アシッドイエロー17、同29、同40、同76;
C.I.アシッドレッド91、同92、同97、同114、同138、同151;
C.I.アシッドオレンジ51、同63;
C.I.アシッドブルー80、同83、同90;
C.I.アシッドグリーン9、同16、同25、同27などが挙げられ、好ましくは、
C.I.ソルベントイエロー82、同162;
C.I.ソルベントレッド45、同49;
C.I.ソルベントブルー67;
C.I.アシッドブルー90;
C.I.アシッドグリーン9、同16が挙げられる。
D−(SO3 −)m{(CnH2n+1)2N+H2}m (ii)
D−(SO3 −)m{(CnH2n+1)3N+H}m (iii)
D−(SO3 −)m{(CnH2n+1)4N+}m (iv)
D−(SO3 −)m(CeH2e+1OCfH2fN+H3)m (v)
D−(SO3 −)m{(CnH2n+1)(PhCH2)2N+H}m (vi)
D−(SO3 −)m{(CnH2n+1)Py+}m (vii)
D−[{SO2NH(CnH2n+1)}p][(SO3L)q] (viii)
D−[{SO2NH(CeH2e+1OCfH2f)}p][(SO3L)q](ix)
mは、1以上20以下の整数を表す。
nは、1以上20以下の整数を表す。
eおよびfは、それぞれ独立に、1以上10以下の整数を表す。
Phは、フェニル基を表す。
Pyは、窒素原子でCnH2n+1につながるピリジン環残基またはメチルピリジン環残基を表す。
pは、1以上8以下の整数を表す。
qは、0以上8以下の整数を表す。
Lは、水素原子または一価の陽イオンを表す。]
mは、好ましくは1以上10以下の整数、より好ましくは1以上8以下の整数を表す。
nは、好ましくは1以上10以下の整数、より好ましくは1以上8以下の整数を表す。
eおよびfは、それぞれ独立に、好ましくは1以上8以下の整数、より好ましくは1以上6以下の整数を表す。
Pyは、好ましくはメチルピリジン環残基を表す。
pは、好ましくは1以上6以下の整数、より好ましくは1以上5以下の整数を表す。
qは、好ましくは0以上6以下の整数、より好ましくは0以上5以下の整数を表す。
Lで表される一価の陽イオンとしては、例えば、ナトリウム原子、カリウム原子、(C2H5)3HN+などの4級アンモニウムイオンなどが挙げられる。
各染料の組合せは上記の組合せに限られるものではなく、目的としたカラーフィルタの分光スペクトルに合わせて適宜で各染料を組合せることができる。
本願発明中のポジ型着色感光性樹脂組成物を調製するには、各成分を混合後、例えば、孔径0.1μm程度のフィルタでろ過して不純物が除去されている。得られた組成物は、常法により、基板等に塗布される。
本発明中のポジ型着色感光性樹脂組成物に含まれるo−ナフトキノンジアジド化合物としては、例えば、フェノール化合物とo−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステルなどを用いることができる。
o−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物としては、o−ナフトキシノンジアジド−5−スルホン酸、o−ナフトキシノンジアジド−4−スルホン酸などが挙げられる。
フェノール化合物としては、ジ、トリ、テトラおよびペンタヒドロキシベンゾフェノンや、式(34)で表される化合物などが挙げられる。
Zは、フェニル基または式(42)で表される置換基を表す。
ただし、Q1〜Q6のうちの少なくとも1つは、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基で置換された炭素数1〜4のアルキル基である。]
炭素数1〜4のアルコキシル基で置換された炭素数1〜4のアルキル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、メトキシイソプロピル基、メトキシ−n−ブチル基、メトキシイソブチル基、メトキシ−sec−ブチル基、メトキシ−tert−ブチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシ−n−プロピル基、エトキシイソプロピル基、エトキシ−n−ブチル基、エトキシイソブチル基、エトキシ−sec−ブチル基、エトキシ−tert−ブチル基、n−プロポキシメチル基、n−プロポキシエチル基、n−プロポキシ−n−プロピル基、n−プロポキシイソプロピル基、n−プロポキシ−n−ブチル基、n−プロポキシイソブチル基、n−プロポキシ−sec−ブチル基、n−プロポキシ−tert−ブチル基、イソプロポキシメチル基、イソプロポキシエチル基、イソプロポキシ−n−プロピル基、イソプロポキシイソプロピル基、イソプロポキシ−n−ブチル基、イソプロポキシイソブチル基、イソプロポキシ−sec−ブチル基、イソプロポキシ−tert−ブチル基、n−ブトキシメチル基、n−ブトキシエチル基、n−ブトキシ−n−プロピル基、n−ブトキシイソプロピル基、n−ブトキシ−n−ブチル基、n−ブトキシイソブチル基、n−ブトキシ−sec−ブチル基、n−ブトキシ−tert−ブチル基、イソブトキシメチル基、イソブトキシエチル基、イソブトキシ−n−プロピル基、イソブトキシイソプロピル基、イソブトキシ−n−ブチル基、イソブトキシイソブチル基、イソブトキシ−sec−ブチル基、イソブトキシ−tert−ブチル基、sec−ブトキシメチル基、sec−ブトキシエチル基、sec−ブトキシ−n−プロピル基、sec−ブトキシイソプロピル基、sec−ブトキシ−n−ブチル基、sec−ブトキシイソブチル基、sec−ブトキシ−sec−ブチル基、sec−ブトキシ−tert−ブチル基、tert−ブトキシメチル基、tert−ブトキシエチル基、tert−ブトキシ−n−プロピル基、tert−ブトキシイソプロピル基、tert−ブトキシ−n−ブチル基、tert−ブトキシイソブチル基、tert−ブトキシ−sec−ブチル基、tert−ブトキシ−tert−ブチル基が挙げられ、好ましくはメトキシメチル基、ブトキシメチル基が挙げられる。
式(42)で表される置換基としては、N−ヒドロキシメチルアミノ基、N−n−ブトキシメチルアミノ基、N,N―ジメトキシメチルアミノ基、N,N―ジブトキシメチルアミノ基などが挙げられる。
前記の溶剤としては、例えば、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−ヘプタノン、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸n−ブチルピルビン酸エチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどが例示される。これらの溶剤はそれぞれ単独または2種以上を混合して用いられる。
支持体上に塗布膜を設けるには、例えば、本発明の組成物をスピンコート法、ディップ法、流延塗布法、ロール塗布法、スリット&スピンコート法などの通常の塗布方法で支持体の上に塗布し、次いで溶剤などの揮発成分を加熱などにより除去させればよい。このようにして、支持体等の上にポジ型着色感光性樹脂組成物の固形分からなる層が形成される。塗布後の溶剤などの揮発成分を加熱して除去する温度としては、70〜120℃が好ましい。
次いで、この塗布膜を露光する。露光には目的とするパターンに応じたパターンからなるマスクパターンが用いられ、前記のマスクパターンを介して光線を照射すればよい。露光に用いられる光線としては、例えば、g線、i線などを用いることができ、g線ステッパー、i線ステッパーなどの露光機を用いて露光すればよい。照射領域における光線の照射量は、感光剤の種類や含有量、硬化剤の種類や含有量、アルカリ可溶性樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量、単量体比、含有量などによって適宜選択される。また、こうして作成した塗布膜は加熱してもよい。加熱することで、用いた硬化剤が硬化して、塗布膜の機械的強度が向上する傾向があり、好ましい。加熱する場合の加熱温度は、例えば80〜150℃である。
露光後、現像する。現像は通常のポジ型着色感光性樹脂組成物を用いた場合と同様に、塗布膜が設けられた支持体を現像液に浸漬すればよい。現像液としては、通常の感光性樹脂組成物を用いてパターンを形成する場合と同様の現像液を用いることができる。現像液から支持体を引き上げ、次いで水洗して現像液を除去することにより、目的とするパターン画素が形成されたカラーフィルタを得ることができる。また、現像液からこの支持体を引き上げ、次いでリンス液でリンスをし、水洗する場合もある。このリンスにより、現像時に支持体上に残った着色感光性樹脂組成物の残渣を取り除くことができる。
次いで、着色感光性樹脂組成物からなる塗布膜は、次いで紫外線を照射してもよい。紫外線を照射することにより、塗布膜中に残存する感光剤を分解することができる。また、水洗後、加熱することにより、形成されたカラーフィルタパターンの機械的強度を向上することができる。加熱温度は好ましくは160℃以上220℃以下程度である。加熱温度が前記の範囲にあると、硬化剤の硬化が十分に進み、一方、色素が分解することがなく、好ましい。
こうして、目的とするパターンでカラーフィルタ画素が形成されるが、このカラーフィルタのパターン形成工程を異なる色ごとに繰り返すことで、例えば、赤色の画素、緑色の画素および青色の画素といった3色の画素が同一の支持体上に形成される。なお、各色の画素の形成順序については、任意に変更することができる。
粗製C.I.Solvent Orange 56の50部をメチルイソブチルケトン450部に入れて攪拌し分散させ、この溶液にイオン交換水450部、35%塩化水素水10.4部を加え60℃で2時間攪拌した。40℃まで冷却後、セライト40部を加え、0.5時間攪拌後、ろ過した。得られたろ液を60℃に昇温し、水層を分液して除去し、残った有機層を65℃においてイオン交換水で洗浄し、続いて濃縮・乾燥して30部の酸処理したC.I.Solvent Orange 56を得た。この染料を染料Aとする。
染料Aを2.0部、式(25)で表される染料を2.1部、C.I.ソルベントイエロー162を1.8部、感光剤として式(31)で表されるフェノール化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステルを2.2部、アルカリ可溶性樹脂として丸善石油(株)社製マルカリンカーCST−15(スチレンとヒドロキシスチレンの共重合樹脂。全スチレンユニットに対してヒドロキシル基を有するスチレンの割合が15%。ポリスチレン換算重量平均分子量9,000;カタログ値)を0.2部、硬化剤としてヘキサメトキシメチルメラミンを1.6部、溶剤として乳酸エチル20.0部およびN,N−ジメチルホルムアミド8.4部を混合した後、孔径0.1μmのメンブランフィルターでろ過して着色感光性樹脂組成物1を得た。
次いで、マスクパターンを代える以外は上記と同様に操作して、線幅が3.0μmで厚みが1.1μmのモザイク状のパターンで形成された赤色の画素を有するカラーフィルタを得た。
着色感光性樹脂組成物1の10mLを、容積27mLの褐色バイアル瓶に入れて密閉し、40℃で3日間保存後、褐色バイアル瓶のセプタムキャップに注射針付20mL容注射器を差し込んで容器内発生ガス発生量を注射器の目盛りから読み取った。結果を表1に示す。
上記と同様に、40℃で3日間保存した後、容器内の気層部成分のモル比を分析した。結果を表2に示す。
上記の発生ガスの測定については、GC法を用いて、以下の条件で行った。
装置;GC−9A((株)島津製作所製)
カラム;モレキュラシーブ 13X(3mmφ×3m)
キャリアーガス;He
流速;60mL/min
注入口温度;50℃
検出器温度;50℃
検出器;TCD、100mA
実施例1において、染料Aを、酸処理されていない粗製C.I.Solvent Orange 56に代える以外は、実施例1と同様にして着色感光性樹脂組成物2を得た。実施例1と同様にして、ガス発生量と気層部成分のモル比とを測定して分析した。結果を表1および表2に示す。
本発明は、CCDイメージセンサにおけるカラーフィルタアレイ10(図1)を形成する技術に関するものである。カラーフィルタアレイの作成方法につき図2〜図7を用い説明する。
シリコン基板1のP型不純物領域の表面の一部にPやAs等のN型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことにより、フォトダイオード2を形成する。また、当該表面であって前記一部とは異なる領域にフォトダイオード2よりN型不純物濃度の高い不純物拡散層からなる垂直電荷転送部3を形成する。この垂直電荷転送部3はPやAs等のN型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことにより形成され、フォトダイオード2が入射光を受けることにより発生した電荷を転送する縦方向のBurried Channel層(CCD)の役割を果たす。
本実施例では、シリコン基板1のP型不純物領域をP型不純物層、フォトダイオード2および垂直電荷転送部3をN型不純物層としているが、シリコン基板1の不純物領域をN型不純物層、フォトダイオード2および垂直電荷転送部3をP型不純物層として実施することもできる。
シリコン基板1、フォトダイオード2および垂直電荷転送部3上には、SiO2またはSiO2/SiN/SiO2等の絶縁膜を介してポリSi、タングステン、タングステンシリサイド、Al、Cu等からなる垂直電荷転送電極4が形成される。垂直電荷転送電極4はフォトダイオード2に発生した電荷を垂直電荷転送部3に転送するための転送ゲートとしての役割、および、垂直電荷転送部3に転送された電荷をチップの縦方向に転送するための転送電極としての役割を果たす。
垂直電荷転送電極4の上方および側面には、SiO2、SiN等の絶縁膜5を介して遮光層6が形成される。遮光膜6はタングステン、タングステンシリサイド、または、Al、Cu等の金属からなり、入射光が垂直電荷転送電極4や垂直電荷転送部3に入り込むことを防ぐ役割を果たす。また、遮光膜6の側面のうち、フォトダイオード2の上方には遮光膜6に張り出し部を設け、入射光が垂直電荷転送部3に漏れこむのを防ぐこともできる。
遮光膜6の上方にはBPSG膜7、P−SiN膜8が形成されている。BPSG膜7とP−SiN膜8との界面がフォトダイオード2の上方で下に湾曲する形状になるように形成されており、入射光を効率よくフォトダイオード2に導くための層内レンズの役割を果たす。
P−SiN膜8表面または画素領域以外の凹凸部を平坦化する目的で平坦化膜層9が形成される(図2)。
次に、この基板上に、本願発明の着色感光性樹脂組成物のうち緑色画素パターンを形成するための着色感光性樹脂組成物が塗布され(10G)(図2)、フォトマスク13を介してパターンの投影露光が行われる(図3)。引き続いて塗布された着色感光性樹脂組成物の露光により現像液に対して不溶化するようになった露光領域14以外の、現像液に対して可溶である未露光領域15を現像液で溶解しパターンを形成する。その後、加熱硬化が行われ、所望の緑色画素パターン10Gが形成される(図4)。
次いで、赤色画素パターン10Rおよび青色画素パターン10Bについてこの工程が繰り返され、3色の画素パターンが固体撮像素子形成基板の同一平面上に形成される(図5)。
さらに、カラーフィルタアレイの凹凸を平坦化する目的で平坦化膜11を形成し(図6)、次いで固体撮像素子のフォトダイオード2に入射する光を効率良く集光させるためのマイクロレンズレンズ12が形成されて(図7)、CCDイメージセンサおよびカメラシステムが形成される。
本発明は、CMOSセンサにおけるカラーフィルタアレイ40(図2)を形成する技術に関するものである。カラーフィルタアレイの作成方法は、上記実施例1における説明と同様である。
Si基板にPウエル31を形成し、当該Pウエルの表面の一部にPやAs等のN型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことにより、受光部32を形成する。また、Si基板のPウエル31の表面であって前記一部とは異なる領域に受光部32よりN型不純物濃度の高い不純物拡散層33を形成する。この不純物拡散層33はPやAs等のN型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことにより形成され、受光部32が入射光を受けることにより発生した電荷を転送する浮遊拡散層の役割を果たす。
本実施例では、ウエル31をP型不純物層、フォトダイオード32および不純物拡散層33をN型不純物層としているが、ウエル31をN型不純物層、フォトダイオード32および不純物拡散層33をP型不純物層として実施することもできる。
Pウエル31、受光部32および不純物拡散層33上には、SiO2またはSiO2/SiN/SiO2等の絶縁膜37が形成され、絶縁膜34上にはポリSi、タングステン、タングステンシリサイド、Al、Cu等からなる電極34が形成される。電極34はゲートMOSトランジスタのゲートの役割を果たし、本実施例では、受光部32に発生した電荷を不純物拡散層33に転送するための転送ゲートとしての役割を果たす。
電極34の上方には、SiO2、SiN等の絶縁膜37を介して配線層35が形成される。配線層35の上方にはBPSG膜36、P−SiN膜38が形成されている。BPSG膜36とP−SiN膜38の界面が受光部32の上方で下に湾曲する形状になるように形成されており、入射光を効率よく受光部32に導くための層内レンズの役割を果たす。
P−SiN膜38表面または画素領域以外の凹凸部を平坦化する目的で平坦化膜層39が形成される。
次に、この基板上に、本願発明の着色感光性樹脂組成物のうち緑色画素パターンを形成するための着色感光性樹脂組成物が塗布され(G)、フォトマスクを介してパターンの投影露光が行われる。引き続いて塗布された着色感光性樹脂組成物の露光により現像液に対して不溶化するようになった露光領域以外の、現像液に対して可溶である未露光領域を現像液で溶解しパターンを形成する。その後、加熱硬化が行われ、所望の緑色画素パターンGが形成される。
次いで、赤色画素パターンRおよび青色画素パターンBについてこの工程が繰り返され、3色の画素パターンがイメージセンサ形成基板の同一平面上に形成される。
さらに、カラーフィルタアレイの凹凸を平坦化する目的で平坦化膜41を形成し、次いでイメージセンサの受光部32に入射する光を効率良く集光させるためのオンチップレンズ(マイクロレンズ)42が形成されて、CMOSセンサおよびカメラシステムが形成される。
本発明のカメラシステムを図3に示す。カラーフィルタアレイの作成方法は、上記実施例2における説明と同様である。
入射光はレンズ51を介して、イメージセンサ52に入射される。イメージセンサ52の光入射面側にはオンチップレンズ12または42とカラーフィルタアレイ10または40が形成されている。イメージセンサ52から出力された信号は信号処理回路53で信号処理され、カメラ出力される。
イメージセンサ52はデバイス駆動回路55により駆動される。デバイス駆動回路55はモード設定部54により、静止画モード、動画モード等の設定を入力することが可能である。
2、32;フォトダイオード
3;垂直電荷転送部
4;垂直電荷転送電極
5、37;絶縁膜
6;遮光膜
7、36;BPSG膜
8、38;P−SiN膜
9、39;平坦化膜(1)
10、40;カラーフィルタアレイ
10G、40G;緑色画素パターン
10R、40R;赤色画素パターン
10B、40B;青色画素パターン
11、41;平坦化膜(2)
12、42;マイクロレンズアレイ
13;フォトマスク
14;露光領域
15;未露光領域
31;ウエル
33;不純物拡散層
34;電極
35;配線層
Claims (6)
- 粗製C.I.Solvent Orange56を酸処理するC.I.Solvent Orange56の製造方法であって、
粗製C.I.Solvent Orange56を有機溶剤に溶解する工程と、
塩酸、硫酸または硝酸を添加して、攪拌する工程と、
水層を分液、除去する工程と、
有機層を水洗する工程と、
有機層を乾燥する工程とを有することを特徴とする製造方法。 - 酸処理に用いられる酸が、塩酸または硫酸である請求項1記載の製造方法。
- 請求項1または2記載の製造方法により得られたC.I.Solvent Orange56、o−ナフトキノンジアジド化合物、アルカリ可溶性樹脂および溶剤を含むことを特徴とするポジ型着色感光性樹脂組成物。
- 請求項3記載のポジ型着色感光性樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルタ。
- 請求項4記載のカラーフィルタを具備してなるイメージセンサ。
- 請求項5記載のイメージセンサを具備してなるカメラシステム。
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