JP2006010909A - 着色感光性組成物 - Google Patents

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和宏 町口
Yuji Ueda
裕治 植田
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博毅 円道
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Abstract

【課題】
保存時に窒素ガスの発生量が小さい着色感光性組成物を提供する
【解決手段】
ジカルボン酸、水酸基とカルボキシル基とを有する化合物および酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、式(I)で表される染料、感光剤、硬化剤ならびに溶剤を含む着色感光性組成物。
Figure 2006010909

[式(I)中、Mは、クロム、コバルト、ニッケル、銅および鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属原子を表す。
Aは、ベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基またはナフタレン環上の水素原子が置換されていても良いナフタレン環残基を表す。
Eは、ベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基、ナフタレン環上の水素原子が置換されていても良いナフタレン環残基またはピラゾロン環上の水素原子が置換されていても良いピラゾロン環残基を表す。
XおよびX’は、それぞれ独立に、−O−基または−COO−基を表す。]
【選択図】 なし

Description

本発明はカラーフィルタ形成に用いられる着色感光性組成物に関する。
カラーフィルタは、それを構成する画素において特定の波長範囲の光のみを選択的に透過し、特定の波長範囲以外の光を確実に遮蔽するという透過光の選択性能が要求される。また各色画素は、前期の透過光の選択性を十分にするために、充分な色濃度が必要である。また、液晶表示素子やイメージセンサの使用時の耐久性として、熱や光による変褪色が小さいことが必要とされる。
これら熱や光による変褪色が小さい色素として、顔料、含金属フタロシアニン染料、含金アゾ染料、アントラキノン染料およびピラゾロンアゾ染料などが用いられてきた。
そして、このような色素を用いるカラーフィルタの製造には、感光性組成物に、顔料や染料などの色素を含有させた着色感光性組成物を用いてフォトリソグラフィー法により製造する方法が開発されてきた(例えば、特許文献1〜2など参照。)。これらの製造方法によれば、顔料や染料などの色素によって、光の三原色(赤色、緑色および青色)にそれぞれ着色した微細なパターン領域の集合体であるカラーフィルタが形成される。
しかし、顔料を用いて形成したカラーフィルタは、顔料の粒子のためにカラーフィルタの光の透過率が小さくなることや、パターン形成後の現像溶解部に顔料残渣が残って、その顔料残渣上に隣接して形成される色のパターンを形成するので、得られるパターンにおいて混色が生じて、目的とする透過光の選択性が得られないという問題点があった。
また、染料を用いて形成したカラーフィルタでは、熱や光による変褪色が大きいことが問題点であった。この問題点を解決するために、染料としてC.I.ソルベント・オレンジ56などの含金アゾ染料を用いることが知られている。
特開平2−127602号公報 18頁左下欄6行目〜21頁左下欄6行目 特開2002−14220号公報 2頁右欄25行目〜3頁右欄28行目
しかし、含金アゾ染料を含む感光性樹脂組成物を長期にわたり保存していると、感光剤として含まれるo−ナフトキノンジアジド化合物が分解して、窒素ガスが発生し、密閉保存容器内の内圧が高くなり、容器の破損、開封時の内容物飛散等の可能性があることを見出した。
本発明の目的は、保存時に窒素ガスの発生量が小さい着色感光性組成物を提供することである。
本発明者等は、鋭意検討の結果、特定の化合物を含む着色感光性組成物が前記の課題を解決しうることを見出した。
すなわち、本発明は、[1]ジカルボン酸、水酸基とカルボキシル基とを有する化合物および酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、式(I)で表される染料、o−ナフトキノンジアジド化合物を含む感光剤、硬化剤、溶剤を含む着色感光性組成物を提供する。
Figure 2006010909
[式(I)中、Mは、クロム、コバルト、ニッケル、銅および鉄を表す。
Aは、ベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基、ナフタレン環上の水素原子が置換されていても良いナフタレン環残基を表す。
Eは、ベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基、ナフタレン環上の水素原子が置換されていても良いナフタレン環残基あるいはピラゾロン環上の水素原子が置換されていても良いピラゾロン環残基を表す。
XおよびX’は、それぞれ独立に、−O−基または−COO−基を表す。]
また、本発明は、[2]前記の着色感光性組成物を用いて形成された画素、[3]前記の画素を含むカラーフィルタおよび[4]前記のカラーフィルタを具備するイメージセンサを提供する。
本発明によれば、貯蔵安定性に優れた着色感光性組成物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の着色感光性組成物は、式(I)で表される染料を含有する。
Figure 2006010909
[式(I)中、Mは、クロム、コバルト、ニッケル、銅および鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属原子を表す。
Aは、ベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基、ナフタレン環上の水素原子が置換されていても良いナフタレン環残基を表す。
Eは、ベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基、ナフタレン環上の水素原子が置換されていても良いナフタレン環残基またはピラゾロン環上の水素原子が置換されていても良いピラゾロン環残基を表す。
XおよびX’は、それぞれ独立に、−O−基または−COO−基を表す。]
Mは、好ましくはクロム、コバルト、ニッケルを表し、より好ましくはクロムを表す。
式(I)中、Aで表される、ベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基としては、具体的には下式の構造が挙げられる。
ただし、Aで表される、ベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基のX基およびアゾ結合の窒素原子への結合位置の関係を明確に表すため、以下ではベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基のX基およびアゾ結合の窒素原子への結合位置の部分とを共に示す。
Figure 2006010909
[式中、Lは、水素原子または一価の陽イオンを表す。
Xは、前記と同じ意味を表す。]
式(I)中、Aで表される、ベンゼン環上の水素原子が置換されていてもよい二価のベンゼン環残基およびナフタレン環上の水素原子が置換されていてもよい二価のナフタレン環残基として、より好ましくはベンゼン環上の水素原子が置換されていてもよいベンゼン環残基であり、さらに好ましくは下式の構造が挙げられる。
Figure 2006010909
[式中、Lは、前記と同じ意味を表す。]
式(I)中、Eで表される、ベンゼン環上の水素原子が置換されていてもよい二価のベンゼン環残基、ナフタレン環上の水素原子が置換されていてもよいナフタレン環残基およびピラゾロン環上の水素原子が置換されていてもよいピラゾロン環残基としては、具体的には下式の構造が挙げられる。
ただし、ベンゼン環上の水素原子が置換されていてもよい二価のベンゼン環残基、ナフタレン環上の水素原子が置換されていてもよい二価のナフタレン環残基またはピラゾロン環上の水素原子が置換されていてもよいピラゾロン環残基とX’基およびアゾ結合の窒素原子への結合位置の関係を明確に表すため、以下ではベンゼン環上の水素原子が置換されていてもよい二価のベンゼン環残基、ナフタレン環上の水素原子が置換されていてもよい二価のナフタレン環残基またはピラゾロン環上の水素原子が置換されていてもよいピラゾロン環残基のX’基およびアゾ結合の窒素原子への結合位置の部分とをともに示す。
Figure 2006010909
[式中、Lは、前記と同じ意味を表す。
Gは、塩素、臭素およびフッ素からなる群から選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子を表す。]
式(I)中、Eで表される、ベンゼン環上の水素原子が置換されていてもよい二価のベンゼン環残基、ナフタレン環上の水素原子が置換されていてもよいナフタレン環残基およびピラゾロン環上の水素原子が置換されていてもよいピラゾロン環残基として、より好ましくはピラゾロン環上の水素原子が置換されていてもよいピラゾロン環残基であり、さらに好ましくは下式の構造が挙げられる。
Figure 2006010909
式(I)で表される染料としては、式(II)および式(III)で表される染料が好ましい。
Figure 2006010909
[式(II)および式(III)中、Mは、前記と同じ意味を表す。
Lは、前記と同じ意味を表す。]
式(I)〜式(V)中、X、X’、ZおよびZ’は、それぞれ独立に、−O−基または−COO−基を表す。
ここで、XとX’との組合せとしては、−O−基と−O−基、−COO−基と−COO−基、−O−基と−COO−基および−COO−基と−O−基が挙げられ、好ましくは−O−基と−O−基、−COO−基と−O−基との組合せが挙げられる。
さらに、着色感光性組成物の着色成分として、式(I)で表される染料以外のアゾ染料、キサンテン染料、アントラキノン染料およびフタロシアニン染料などを併用することができる。
これらの染料としては、C.I.ソルベント・イエロー4、同14、同15、同24、同76、同81、同82、同94、同98、同162;
C.I.ソルベント・レッド45、同49、同127;
C.I.ソルベント・オレンジ2、同7、同11、同15、同26、同56;
C.I.ソルベント・ブルー35、同37、同59、同67;
C.I.アシッド・イエロー17、同29、同40、同76;
C.I.アシッド・レッド91、同92、同97、同114、同138、同151;
C.I.アシッド・オレンジ51、同63;
C.I.アシッド・ブルー80、同83、同90;
C.I.アシッド・グリーン9、同16、同25、同27
などのソルベント染料やアシッド染料が挙げられ、好ましくは、
C.I.ソルベント・イエロー76、同81、同82、同162;
C.I.ソルベント・レッド45、同49、同127;
C.I.ソルベント・オレンジ56;
C.I.ソルベント・ブルー67;
C.I.アシッド・ブルー90;
C.I.アシッド・グリーン9、同16
が挙げられる。
これらの染料は、式(I)の染料とともに、カラーフィルタの分光スペクトルに合わせて適宜組合せて使用することができる。また本願発明の着色感光性組成物に用いる染料はこれらの染料に限定されず、着色感光性組成物への溶解度、光褪色耐性や分光スペクトルに合わせて適宜選択される。
本発明の着色感光性組成物の着色成分に、式(I)の染料と併用できるものとして、式(i)〜(vii)で表される酸性染料のアミン塩、またはピリジン塩、および式(viii)〜(ix)で表される酸性染料のスルホンアミド化合物も使用できる。
D−(SO -(C2n+1 (i)
D−(SO -{(C2n+1 (ii)
D−(SO -{(C2n+1H} (iii)
D−(SO -{(C2n+1 (iv)
D−(SO -(C2e+1OC2f (v)
D−(SO -{(C2n+1)(PhCHH} (vi)
D−(SO -{(C2n+1)Py (vii)
D−[{SO2NH(C2n+1)}][(SOL)] (viii)
D−[{SO2NH(C2e+1OC2f)}][(SOL)](ix)
[(i)〜(ix)中、Dは、色素母体を表す。
mは、1以上20以下の整数を表す。
nは、1以上20以下の整数を表す。
eおよびfは、それぞれ独立に、1以上10以下の整数を表す。
Phは、フェニル残基を表す。
Pyは、窒素原子でC2n+1につながるピリジン環残基またはメチルピリジン環残基を表す。
pは、1以上8以下の整数を表す。
qは、0以上8以下の整数を表す。]
式(i)〜(ix)中、Dとしては、アゾ染料母体、キサンテン染料母体、アントラキノン染料母体、トリフェニルメタン染料母体および銅フタロシアニン染料母体が挙げられる。
また、式(I)で表される染料と併用できるアゾ染料として、例えば、式(IV)で表される染料や、式(21)〜(23)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2006010909
[式(IV)中、R11およびR12は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を表す。
10およびR13〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、スルホン酸基またはニトロ基を表す。]
前記の炭素数1〜4のアルキル基としては、前記と同じ基が挙げられる。
また、式(IV)で表される染料のうち、好ましい染料として、具体的には式(24)で表される化合物が挙げられる。また、キサンテン染料としては、例えば、式(25)で表される化合物が挙げられる。また、銅フタロシアニン染料としては、例えば、式(26)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2006010909
これら併用する染料は、着色感光性組成物への溶解度、光褪色耐性や分光スペクトルに合わせて適宜選択される。
本発明の着色感光性組成物では、例えば、赤色画素を形成するには、好ましくは式(13)の染料、式(24)の染料および式(25)の染料の組合せが選択できる。
青色画素を形成するには、例えば、好ましくは式(25)の染料、C.I.アシッド・ブルー90およびC.I.ソルベント・ブルー67の組合せが選択できる。
緑色画素を形成するには、例えば、好ましくはC.I.ソルベント・ブルー67、C.I.アシッド・グリーン9、C.I.アシッド・グリーン16、C.I.ソルベント・イエロー82およびC.I.ソルベント・イエロー162の組合せが選択できる。
赤、青および緑の染料の組合せは上記の組合せに限られるものではなく、目的とする画素の分光スペクトルに合わせて適宜で各染料を組合せる。
染料の含有量は、着色感光性組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは30.0〜65.0質量%であり、より好ましくは32.0〜60.0質量%である。染料の含有量が前記の範囲にあると、カラーフィルタの色濃度が充分に高くなり、またパターン形成の現像工程でカラーフィルタの膜減りが小さくて好ましい。
本発明中の着色感光性組成物に含まれる感光剤としては、例えば、フェノール化合物とo−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステルなどを用いることができる。フェノール化合物としてはジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノンおよびペンタヒドロキシベンゾフェノンや、式(31)〜式(41)で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2006010909
本発明の着色感光性組成物に用いられる感光剤は、上記化合物に限られるものではなく、通常i線フォトレジストに用いられるものが用いられる。
o−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物としては、o−ナフトキシノンジアジド−5−スルホン酸、o−ナフトキシノンジアジド−4−スルホン酸などが挙げられる。
本発明中の感光性組成物は、具体的には、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンとo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(31)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(32)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(33)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(34)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(35)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(36)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(37)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(38)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(39)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(40)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(41)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンとo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(31)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(32)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(33)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(34)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(35)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(36)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(37)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(38)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(39)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(40)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、式(41)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステルが挙げられ、好ましくは、式(31)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(33)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、式(42)で表される化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンとo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステルが挙げられる。また、本発明の着色感光性組成物に用いられる感光剤は、上記化合物に限られるものではなく、i線フォトレジストに用いられる感光剤を用いることができる。
感光剤の含有量は、着色感光性組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは20〜45質量%であり、より好ましくは20〜40質量%であり、とりわけ好ましくは25〜40質量%である。感光剤の含有量が前記の範囲にあると、パターン作成時の現像で膜減りが小さくなり、またフォトリソグラフィー法でパターンを形成する際の露光時間が短くなるため好ましい。
本発明中の着色感光性組成物に含まれる硬化剤としては、加熱されることにより硬化させる硬化剤が用いられる。硬化剤としては、例えば、式(V)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2006010909
[式(V)中、Rは、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、炭素数3〜10の分岐状アルキル基または炭素数3〜10のシクロアルキル基を表す。ただし、6個のRのうち、少なくとも二つは水素原子ではない。]
炭素数1〜10の直鎖状アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基およびn−デカニル基が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられ、より好ましくはメチル基が挙げられる。
炭素数3〜10の分岐状アルキル基としては、イソプロピル基、以下の構造式で表される基などが挙げられる。
Figure 2006010909
中でも炭素数3〜10の分岐状アルキル基として、好ましくはイソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられ、より好ましくはイソプロピル基が挙げられる。
炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基が挙げられ、好ましくはシクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基が挙げられ、より好ましくはシクロヘキシル基が挙げられる。
としては、好ましくは炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分岐状アルキル基が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜4の直鎖状アルキル基、炭素数3〜4の分岐状アルキル基が挙げられ、とりわけ好ましくはメチル基が挙げられる。
式(V)で表される化合物としては、具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミンが挙げられ、好ましくはヘキサメトキシメチルメラミンが挙げられる。
硬化剤の含有量は、着色感光性組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは10.0〜25.0質量%であり、より好ましくは15〜20質量%である。硬化剤の含有量が前記の範囲にあると、形成したカラーフィルタパターンを加熱硬化したときの機械的強度が十分であり、また現像工程でカラーフィルタの膜減りが発生しなくて画像の色ムラが生じにくいため好ましい。
本発明の着色感光性組成物は、ジカルボン酸、水酸基とカルボキシル基とを有する化合物および酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
ジカルボン酸としては、好ましくは式(VI)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
Figure 2006010909
[式(VI)中、Jは、炭素数1〜6のアルキレン基、芳香環上の水素原子が置換されていてもよい炭素数6〜12の二価の芳香族残基を表す。]
炭素数1〜6のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基、n−ブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基などが挙げられ、好ましくはメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基が挙げられ、より好ましくはメチレン基、エチレン基が挙げられる。
芳香環上の水素原子が置換されていてもよい炭素数6〜12の二価の芳香族残基としては、下記の構造の置換基が挙げられ、好ましくは2価のフェニル残基が用いられる。
ジカルボン酸として、具体的には、蓚酸、マロン酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸が挙げられ、好ましくは蓚酸、マロン酸が挙げられ、より好ましくは蓚酸が挙げられる。
水酸基とカルボキシル基とを有する化合物として、好ましくは式(VII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2006010909
[式(VII)中、Jは、前記と同じ意味を表す。]
水酸基とカルボキシル基とを有する化合物として、具体的には3−ヒドロキシブチリックアシッド、6−ヒドロキシカプロイックアシッド、サリチル酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトイックアシッドが挙げられ、好ましくはサリチル酸が挙げられる。
酸無水物としては、式(VIII)および式(IX)で表される化合物が好ましい。
Figure 2006010909
[式(VIII)中、Qは、炭素数1〜4のアルキレン基、または芳香環上の水素原子が置換されていてもよい炭素数6〜12の二価の芳香族残基を表す。]
炭素数1〜4のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基、n−ブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基などが挙げられ、好ましくはメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基が挙げられ、より好ましくはメチレン基、エチレン基が挙げられる。
芳香環上の水素原子が置換されていてもよい炭素数6〜12の二価の芳香族残基としては、前記と同じ置換基が挙げられる。
酸無水物としては、具体的には、無水酢酸、無水マレイン酸、無水フタル酸が挙げられ、好ましくは無水酢酸が挙げられる。
ジカルボン酸、水酸基とカルボキシル基とを有する化合物および酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物の含有量は、着色感光性組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは0.01〜2質量%であり、より好ましくは0.03〜0.6質量%である。ジカルボン酸、水酸基とカルボキシル基とを有する化合物および酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物の含有量が前記の範囲にあると、着色感光性組成物を貯蔵したときのガス発生量が小さくなり、また、前記の化合物による感光性組成物の性能悪化が小さい傾向があり、好ましい。
本発明の着色感光性組成物は溶剤を含む。溶剤は、着色感光性組成物中に含まれる色素、感光剤および硬化剤の溶解度、ならびに着色感光性組成物中に含まれてもよいアルカリ可溶性樹脂の溶解度、中でも色素の溶解度に応じて、適宜選択されて用いられる。
着色感光性組成物に用いる溶剤としては、例えば、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸n−ブチルピルビン酸エチル、ピルビン酸エチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどが挙げられ、好ましくはγ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、ピルビン酸エチル、乳酸エチル、乳酸ブチルが挙げられる。これらの溶剤はそれぞれ単独または2種以上を混合して用いられる。
溶剤の含有量は、着色感光性組成物に対して質量分率で、好ましくは65〜80質量%、より好ましくは71〜75質量%である。溶剤の含有量が前記の範囲にあると、イメージセンサを形成した(段差が約1μmの凹凸のある)基板上に、感光性組成物を用いて薄膜を形成する際の塗布ムラが小さくできる傾向があり、好ましい。
本発明の着色感光性組成物は、アルカリ可溶性樹脂を含有することができる。アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、ポリビニル樹脂等が挙げられる。
ノボラック樹脂としてはパラクレゾールノボラック樹脂、メタクレゾールノボラック樹脂、パラクレゾールとメタクレゾールとのノボラック樹脂、式(61)で表される構造を有するノボラック樹脂などが挙げられる。
Figure 2006010909
ポリビニル樹脂としては、ポリp−ビニルフェノール、スチレンとp−ビニルフェノールの共重合体などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは3,000〜14,000であり、より好ましくは5,500〜13,500である。
アルカリ可溶性樹脂を含有する場合、その含有量は、着色感光性組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは1〜50質量%であり、より好ましくは1〜40質量%であり、とりわけ好ましくは5〜40質量%である。アルカリ可溶性樹脂の含有量が前記の範囲にあると、現像液に対する溶解度が充分であって、また現像工程での膜減りを生じにくいため画像の色ムラが生じがたくなり、好ましい。
本発明の着色感光性組成物を構成するジカルボン酸、水酸基とカルボキシル基とを有する化合物および酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、式(I)で表される染料、感光剤、硬化剤ならびに溶剤、さらに必要に応じてアルカリ可溶性樹脂の含有量や他の成分は、カラーフィルタの色特性、着色感光性組成物の性能、例えば、露光時間、現像時の残膜率、画素の形状および硬度などを調整するために適宜配合することができる。
前記の着色感光性組成物の各成分は、溶剤中において、混合することにより調製できる。また、調製された着色感光性組成物は、ポアサイズ0.1μmのフィルタでろ過されるにより、原料中の溶剤に不溶の成分を除去することができて、塗布の際に基板上に均一に塗布することができる。
本発明の着色感光性組成物を用いることにより、0.5〜2.0μmの膜厚みで、縦および横の長さがそれぞれ独立に2〜20μm程度の画素を得ることができる。
画素を得るには、通常の感光性組成物と同様にフォトリソグラフィー法により操作すればよく、例えば、支持体上に本発明の感光性組成物からなる被膜を設け、前記の被膜を露光した後、現像して画素を形成すればよい。支持体としては、例えば、イメージセンサが形成されたシリコンウェハ、透明なガラス板、石英板などが挙げられる。
支持体上に被膜を設けるには、例えば、本発明の感光性組成物をスピンコート法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、ディップ法、流延塗布法、ロール塗布法、スリット&スピンコート法など、通常の塗布方法で支持体の上に塗布し、次いで溶剤などの揮発成分を加熱などにより除去させればよい。このようにして、支持体の上に感光性組成物の固形分からなる被膜が形成される。塗布後、溶剤などの揮発成分を加熱して除去するときの温度としては、70〜120℃が好ましい。
次いで、この被膜を露光する。露光には目的とする形状に応じたパターンからなるマスクパターンが用いられ、前記のマスクパターンを介して光線を照射すればよい。露光に用いられる光線としては、例えば、g線、i線などを用いることができ、g線ステッパー、i線ステッパーなどの露光機を用いて露光すればよい。照射領域における光線の照射量は、感光剤の種類や含有量、硬化剤の種類や含有量、アルカリ可溶性樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量、単量体比、含有量、などによって適宜選択される。また、こうして露光された被膜は、加熱されてもよい。加熱することで、硬化剤が硬化して、被膜の機械的強度が向上する傾向があり、好ましい。加熱する場合の加熱温度は、好ましくは80〜150℃である。
露光後、得られた被膜を現像する。現像は、通常の感光性組成物を用いた場合と同様に、被膜が設けられた支持体を現像液に接触させればよい。現像液としては、通常の感光性組成物を用いて画素を形成する場合と同様の現像液を用いることができる。現像液を振り切り、次いで水洗して現像液を除去することにより、目的とする画素が形成された画素を得ることができる。また、現像液を振り切り、次いでリンス液でリンスをし、水洗する場合もある。このリンスにより、現像時に支持体上に残った着色感光性組成物に由来する残渣を取り除くことができる。
前記の被膜には、次いで紫外線が照射されてもよい。紫外線が照射されることにより、被膜中に残存する感光剤が分解されて、被膜の透過率が高くなる傾向があり、好ましい。また、水洗後、加熱により、形成された画素の機械的強度を向上することができる。加熱温度は、通常、160℃以上220℃以下である。加熱温度が前記の範囲にあると、硬化剤により硬化が十分に進み、一方、染料が分解することがなく、好ましい。
こうして、目的とする形状で画素が形成されるが、この画素形成工程を異なる色ごとに繰り返すことで、例えば、赤色の画素、緑色の画素および青色の画素といった3色の画素が同一の支持体上に形成され、カラーフィルタを得ることができる。なお、各色の画素の形成順序については、任意に変更することができる。
本発明で得られる着色感光性組成物は、該着色感光性組成物を23℃×1ヵ月間保存の後に、現像処理前の被膜の膜厚に対する現像処理後の被膜の膜厚の変化率が90%以上100%以下となり、またガスの発生量が小さいので好ましい。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
染料としてC.I.ソルベント・オレンジ56を1.9質量部、染料として式(27)で表される化合物を2.1質量部、染料としてC.I.ソルベント・イエロー162を1.6質量部、感光剤として式(31)で表されるフェノール化合物とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステルを2.4質量部、アルカリ可溶性樹脂(スチレンとヒドロキシスチレンの共重合樹脂であり全スチレンユニットに対してヒドロキシル基を有するスチレンの割合が15%でありポリスチレン換算重量平均分子量9,000)を0.2質量部、硬化剤としてヘキサメトキシメチロールメラミンを1.8質量部、蓚酸1水和物を0.04質量部(着色感光性組成物に対して質量分率で0.1質量%)、溶剤として乳酸エチル20.0質量部、溶剤としてN,N−ジメチルホルムアミド8.4質量部を混合した。これら混合物を孔径0.1μmのメンブランフィルターでろ過して着色感光性組成物1を得た。
Figure 2006010909
次にシリコンウェハにポリグリシジルメタクリレート樹脂を主成分とした平坦化膜形成材(溶剤溶液)をスピンコートし、100℃で1分間加熱して揮発成分を除去して、厚み0.5μmの被膜を形成した。次いで、このウェハを230℃で15分間加熱して被膜を硬化させて、平坦化膜付きの支持体を形成した。
先に調製した着色感光性組成物1を、この支持体(平坦化膜付きシリコンウェハ)上にスピンコート法で塗布し、100℃で1分間加熱して揮発成分を除去して被膜を形成した。次いで露光機[Nikon NSR i7A;(株)ニコン製]を用いてマスクパターンを介してi線を照射して1,300mJ/cmの露光量で露光したのち、現像液(3質量%TMAH水溶液)に30秒間浸漬して現像した。現像後、リンス液(1.9質量%のTMAH水溶液に0.15質量%のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを添加した溶液。)でリンスをし、水洗後、5000rpmで回転振り切り乾燥し、光源[UIS−5011IGK9−AHW01;ウシオ電機(株)製]を用いて波長365nmの紫外線を200mJ/cm照射して露光し、露光後180℃で3分間加熱して、線幅3.0μm、厚み1.1μmの帯状のパターンで形成された画素を得た。
別途、マスクパターンを代える以外は上記と同様に操作して、線幅3.0μm、厚み1.1μmのモザイク状のパターンで形成された画素を得た。
別途、支持体として透明なガラス板を用い、露光および現像をしない以外は上記と同様に操作して、厚み1.1μmのカラーフィルタを得た。
(評価)
(着色感光性組成物の保存安定性)
着色感光性組成物1を作成直後に、シリコンウェハ上にそれぞれ塗布し、露光することなく現像処理して、現像処理前後の塗布膜厚を測定し、現像処理前の膜厚に対する現像処理後の膜厚の比率(以下、現像残膜率という。)を求めて、比較した。その結果を表1に表す。
また、上記の着色感光性組成物を23℃で1ヶ月間保存した後に、シリコンウェハ上にそれぞれ塗布し、露光することなく現像処理して、現像処理前後の塗布膜厚を測定し、現像残膜率を求めて、比較した。その結果を表2に表す。
(密閉容器中のガス発生量測定)
10mlの着色感光性組成物1を、容積27mlの褐色バイアル瓶に入れてゴム栓を用いて密閉し、暗所において23℃で20日間保存後、ゴム栓にマイクロシリンジを差し込み、発生したガス量を測定した。その結果を表3に表す。
実施例2
蓚酸1水和物を0.2質量部(着色感光性組成物に対して質量分率で0.5質量%)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色感光性組成物2を得て、シリコンウェハ上やガラスウェハ上にカラーフィルタを形成した。
実施例1と同様に、着色感光性組成物2の保存安定性と、この着色感光性組成物2の密閉容器中でのガス発生量を測定した。
実施例3
蓚酸1水和物の添加量を0.4質量部(着色感光性組成物に対して質量分率で1.0質量%)に変更する以外は、実施例1と同様にして着色感光性組成物3を得た。得られた着色感光性組成物3を用いて、シリコンウェハ上やガラスウェハ上にカラーフィルタを形成した。
実施例1と同様に、着色感光性組成物3の保存安定性と、この着色感光性組成物3の密閉容器中でのガス発生量を測定した。
実施例4
蓚酸1水和物をマロン酸に変更する以外は、実施例3と同様にして着色感光性組成物4を得た。得られた着色感光性組成物4を用いて、シリコンウェハ上やガラスウェエハ上にカラーフィルタを形成した。
実施例1と同様に、着色感光性組成物4の保存安定性と、この着色感光性組成物4の密閉容器中でのガス発生量を測定した。
実施例5
蓚酸1水和物をサリチル酸に変更する以外は、実施例3と同様にして着色感光性組成物5を得た。得られた着色感光性組成物5を用いて、シリコンウェハ上やガラスウェハ上にカラーフィルタを形成した。
実施例1と同様に、着色感光性組成物5の保存安定性と、この着色感光性組成物5の密閉容器中でのガス発生量を測定した。
実施例6
蓚酸1水和物を無水酢酸に変更する以外は、実施例3と同様にして着色感光性組成物6を得た。得られた着色感光性組成物6を用いて、シリコンウェハ上やガラスウェハ上にカラーフィルタを形成した。
実施例1と同様に、着色感光性組成物6の保存安定性と、この着色感光性組成物6の密閉容器中でのガス発生量を測定した。
比較例1
蓚酸1水和物を加えない以外は、実施例1と同様にして着色感光性組成物7を得た。得られた着色感光性組成物7を用いて、シリコンウェハ上やガラスウェハ上にカラーフィルタを形成した。
実施例1と同様に、着色感光性組成物7の保存安定性と、この着色感光性組成物7の密閉容器中でのガス発生量を測定した。
比較例2
蓚酸1水和物を加えず、かつC.I.ソルベント・オレンジ56の1.9質量部の代わりにC.I.ソルベント・レッド127を1.9質量部用いる以外は実施例1と同様にして着色感光性組成物8を得た。得られた着色感光性組成物8を用いて、シリコンウェハ上やガラスウェハ上にカラーフィルタを形成した。
実施例1と同様に、着色感光性組成物8の保存安定性と、この着色感光性組成物8の密閉容器中でのガス発生量を測定した。
実施例7
図1にイメージセンサの作成例を示す。まず、シリコンウェハ表面に光電変換素子が形成される(受光部5)。続いて、このシリコンウェハ表面に、光電変換素子で生成された電子が送電される転送路(転送路6)、電極(転送電極4)およびそれに入射する光を遮光する膜(遮光膜7)が形成される。更に、これらを形成した後に絶縁膜(絶縁膜8)が形成される。このようにして形成された固体撮像素子形成基板(シリコンウェハ表面に、受光部5、転送電極4、転送路6、遮光膜7および絶縁膜8が形成された基板)上にカラーフィルタが形成されるにあたり、基板表面を平坦化する目的で平坦化膜層(平坦化膜3)が形成される。次に、この基板上に、本願発明の着色感光性組成物のうち緑画素を形成するための着色感光性組成物が塗布(図a)され、マスクを介してパターンの投影露光が行われ(図b)、引き続いて塗布された着色感光性組成物の露光により現像液に対して溶解するようにになった領域11を現像液で溶解しパターンを形成。その後、加熱硬化が行われ、所望の緑色画素(図c)が形成される。次いで、赤色画素および青色画素についてこの工程が繰り返され、3色の画素が固体撮像素子形成基板の同一平面上に形成される(図f)。さらに、光電変換素子(受光部5)に入射する光を効率良く集光させるためのオンチップレンズ(オンチップレンズ9)が形成されて(図g)、イメージセンサが形成される。
(評価結果一覧)
表1には、着色感光性組成物の作成直後に画素を形成する際の、現像処理前後での膜厚および現像残膜率が示される。
Figure 2006010909
表2には、着色感光性組成物を23℃で1ヶ月間保存後の、現像処理前後での膜厚および現像残膜率が示される。
Figure 2006010909
表3には、23℃で20日間暗所に保管した後のガス発生量が示される。
Figure 2006010909
本発明の染料は、カラーフィルタ形成用の着色感光性組成物の着色成分として好適に用いることができる。
イメージセンサの製造方法についての説明図である。
符号の説明
1 ;シリコンウェハ基板
2 ;平坦化膜
3 ;転送電極
4 ;受光部
5 ;転送路
6 ;遮光膜
7 ;絶縁膜
8 ;オンチップレンズ
9;カラーフィルタ マスクパターン断面図
10;照射露光
11:露光部
G ;緑色画素
R ;赤色画素
B ;青色画素

Claims (11)

  1. ジカルボン酸、水酸基とカルボキシル基とを有する化合物および酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、式(I)で表される染料、o−ナフトキノンジアジド化合物を含む感光剤、硬化剤ならびに溶剤を含む着色感光性組成物。
    Figure 2006010909
    [式(I)中、Mは、クロム、コバルト、ニッケル、銅および鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属原子を表す。
    Aは、ベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基またはナフタレン環上の水素原子が置換されていても良いナフタレン環残基を表す。
    Eは、ベンゼン環上の水素原子が置換されていても良いベンゼン環残基、ナフタレン環上の水素原子が置換されていても良いナフタレン環残基またはピラゾロン環上の水素原子が置換されていても良いピラゾロン環残基を表す。
    XおよびX’は、それぞれ独立に、−O−基または−COO−基を表す。]
  2. 式(I)で表される染料が、式(II)および式(III)からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料である請求項1に記載の着色感光性組成物。
    Figure 2006010909
    [式(II)および式(III)中、Mは、クロム、コバルト、ニッケル、銅および鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属原子を表す。]
  3. ジカルボン酸が、蓚酸および式(VI)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1または2に記載の着色感光性組成物。
    Figure 2006010909
    [式(VI)中、Jは、炭素数1〜6のアルキレン基か、芳香環上の水素原子が置換されていてもよい炭素数6〜12の二価の芳香族残基を表す。]
  4. 水酸基とカルボキシル基とを有する化合物が、式(VII)で表される化合物である請求項1または2に記載の着色感光性組成物。
    Figure 2006010909
    [式(VII)中、Jは、炭素数1〜6のアルキレン基か、芳香環上の水素原子が置換されていてもよい炭素数6〜12の二価の芳香族残基を表す。]
  5. 酸無水物が、式(VIII)または式(IX)で表される化合物である請求項1または2に記載の着色感光性組成物。
    Figure 2006010909
    [式(VIII)中、Qは、炭素数1〜4のアルキレン基、または芳香環上の水素原子が置換されていてもよい炭素数6〜12の二価の芳香族残基を表す。]
  6. さらに式(IV)で表される染料を含む請求項1〜5のいずれかに記載の着色感光性組成物。
    Figure 2006010909
    [式(IV)中、R20は、炭素数2〜10のアルキル基を表す。
    21、R22およびR24は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、ヒドロキシル基またはシアノ基を表す。ただし、R21およびR24のどちらか一方は、ヒドロキシル基を表す。
    23は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
  7. さらにキサンテン染料および式(IV)の染料とは異なるアゾ染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料を含む請求項1〜6のいずれかに記載の着色感光性組成物。
  8. さらにアルカリ可溶性樹脂を含む請求項1〜7のいずれかに記載の着色感光性組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかの記載の着色感光性組成物を用いて形成された画素。
  10. 請求項9に記載の画素を含むカラーフィルタ。
  11. 請求項10に記載のカラーフィルタを具備するイメージセンサ。
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