JP4883185B2 - 生体情報読取装置,生体情報読取方法,及び生体情報読取プログラム - Google Patents
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Description
このような要望に対し、生体情報(バイオメトリクス)による個人認証は、信頼性が高く、上述の要望に応えられるものと考えられる。特に、生体情報として例えば指紋を用いた場合には利便性も高い。
そして、その指紋画像(以下、単に指紋ともいう)の前景(例えば隆線像)から特徴情報(例えば分岐点や端点の位置情報)を抽出し、抽出された特徴情報と予め登録されている被認証者の登録特徴情報とを照合することにより、被認証者が本人であるか否かの判定つまり個人認証を行なっている。
しかし、近年、指紋センサを携帯電話やPDAといった小型情報機器に搭載するために、センサ面の大きさを指の大きさよりも小さくするほか、指の大きさよりも小さくて細いセンサ面を通じて連続的に採取された複数の部分画像を統合して指紋全体の画像を得ることが行なわれている。
スウィープ型指紋センサは、指の長さよりも十分に短く、小面積の矩形採取面(センサ面/撮像面)を有している。そして、指を採取面に対して移動させるか、または、採取面(指紋センサ)を指に対して移動させるかしながら、指紋センサによって、指の指紋について複数の部分画像を連続的に採取し、採取された複数の部分画像から、指の指紋画像の全体を再構成することが行なわれている。
このようなスウィープ型指紋センサを備えた指紋読取装置は、例えば、下記特許文献1,2に開示されている。スウィープ型指紋センサにおいては、下記特許文献1,2に示すように、センサと指との相対位置を変化させることで指紋の部分画像を順次入力するようになっている。いずれの公知例に関しても採取した指紋の部分画像から指紋全体の情報を得る際には、部分画像同士に重なり部分があることを前提にしている。
例えば、一般的に、指紋は遠位関節(第1関節)よりも末端側を採取して利用されるものの、スウィープ型指紋センサでは、センサ上に指を滑らせながら連続的に読み取らせることができるがゆえに、遠位関節やさらに近位側(手の平側)、つまり遠位関節と近位関節の間から指先まで、あるいは近位関節と中手指関節の間から指先までというように、広い範囲を入力することが可能である。特に、遠位関節は、指紋と隣接するため入力されやすい。
しかしながら、指を折り曲げながらセンサ100によって指紋が入力されると、図24のように指紋の中央付近でセンサ100と接触する幅が狭まった不完全な指紋画像となってしまうことがある。
このような不完全な採取状態の指紋は、照合時において、登録した指紋と一致する特徴点の数が少なくなり、本人と認証され難くなるといった悪影響が生じるため、指紋認証に適した良好な指紋であるとは言えない。
この場合、指紋全体に感度を合わせようとセンサの感度を制御すると、不明瞭な部位が映らなかったり、あるいは、逆に不明瞭な部位に感度を合わせようとすると指紋全体の感度が不適切になったりしてしまう。また、ソフトウェアで強調処理をしようとすると、ノイズまでも強調されることで生体情報とは異なるパターンが生じることになってしまい、不完全な状態を修繕することも困難である。
そのため、図24に示すような指紋画像104が採取された場合には、指紋画像104におけるくびれ部分103は関節ではなく、指紋画像104は不完全なものであるという、当該指紋画像104の採取状態を判別することが望ましい。
また、上記特許文献4の技術は、指紋画像を所定の領域毎に分割して隆線の方向を抽出し、隆線の方向と並び方から関節の位置を抽出する技術であり、上記特許文献5の技術は、指紋画像をX方向へ濃度投影処理を行って投影ヒストグラム求め、そして投影ヒストグラムから極小点を谷候補と、谷候補の確信度を計算して、最も確信度が高い候補から関節を抽出するものである。
また、前記採取手段が、前記生体情報画像として指紋画像を採取し、前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に前記幅を検出し、前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記幅よりも小さい前記幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第1くびれ位置として検出することが好ましい。
なお、前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さが所定値以上であれば当該指紋画像は良好であると判断する一方、前記長さが前記所定値より短ければ当該指紋画像は不良であると判断することが好ましい。
また、前記判断手段が、前記指紋画像が不良であると判断した場合に、前記くびれ位置周辺の方向情報としての隆線方向の分布に基づいて、当該くびれ位置が指の関節であるか否かを判断して、不良状態の種別を判断することが好ましい。
10−1〜10−5 生体情報読取装置
11 生体情報入力手段(採取手段)
12−1,12−2 幅検出手段
12a 傾き情報検出手段
13−1,13−2 位置検出手段(くびれ位置検出手段)
14 隆線方向検出手段(方向情報取得手段)
15−1,15−2 入力状態分類手段(判断手段)
16 表示手段(通知手段)
17 生体認証手段
18 再構成手段
30,31a,35,36,37,38,50,53,104 指紋画像(生体情報画像)
30a−0〜30a−28,30a 分割画像
30b セル(小領域)
31b,c 撮影範囲
32a〜c スライド方向
33a〜c,38a,41a,41b,50a,53a 指紋パターン(指紋)
34a〜c 長手方向(Y軸方向)
36b,37a,44,51,54,103 くびれ位置(第1くびれ位置)
39 不明瞭部分
52,54 くびれ位置(第2くびれ位置)
100 採取面
A〜G,R 幅
S 非接触幅
S1 採取ステップ
S2 幅検出ステップ
S3 くびれ位置検出ステップ
S4 方向情報取得ステップ
S5 判断ステップ
〔1〕本発明の第1実施形態について
〔1−1〕本発明の第1実施形態としての生体認証装置の概略について
まず、図1に示すブロック図を参照しながら、本発明の第1実施形態としての生体認証装置(以下、本生体認証装置という)1−1の構成について説明する。
ここで、生体情報入力手段11,幅検出手段12−1,位置検出手段13−1,隆線方向検出手段14,入力状態分類手段15−1,及び表示手段16は、本発明の第1実施形態としての生体情報読取装置10−1として機能する。
なお、生体情報入力手段11の指紋検出方法は、例えば、静電容量式,感熱式,電界式,光学式のいずれの手法を用いてもよい。
なお、生体情報入力手段11としての指紋センサがスウィープ型指紋センサである場合、指紋センサが指紋を読み取りする際には、利用者は、指紋センサのセンサ面上を指で触れながら、指の根元側、より具体的には第一関節付近から指先側、指の右側から左側など任意の方向に指を移動させる。ただし、指紋センサ側を指に対して移動させる機構を備えた場合は、利用者は指を移動させる必要はない。
そして、幅検出手段12−1は各分割画像30aにおける生体情報としての指紋(指)のX方向の全幅を検出する。例えば、分割画像30a−2については幅Aを検出する。
また、図1に示すように幅検出手段12−1は、傾き情報検出手段12aを備えているが、この傾き情報検出手段12aの詳細及び幅検出手段12−1のより具体的な処理内容は、後述する図5〜図8を参照しながら詳細に説明する。
なお、位置検出手段13−1は、指紋画像30において長手方向に隣接する分割画像30aの幅よりも小さい幅を有する分割画像30aが複数検出された場合は、それら複数の分割画像30aのうち幅が最小値の分割画像30aの位置をくびれ位置として検出する。
隆線方向検出手段14は、生体情報入力手段11によって採取され入力された指紋画像30における指紋の隆線方向を、生体部位に係る方向情報として取得するものであり、例えば、図3に示すように、指紋画像30を所定サイズの小領域(セル)30bに分割し、小領域30b毎に隆線の最も支配的な方向を検出するものである。なお、図3に示す例は、各分割画像30aをさらにX方向に均等に複数分割することにより小領域30bを取得している。また、図3においては、図の簡略化のため図中右上端の小領域にのみ符号30bを付している。
さらに、入力状態分類手段15−1は、指紋画像30が不良な採取状態であると判断した場合に、くびれ位置周辺の方向情報としての隆線方向の分布に基づいて、そのくびれ位置が指の関節であるか否かを判断して、不良状態の種別を判断する。
なお、入力状態分類手段15−1の判断処理については、後述する図11〜図14を参照しながらより詳細に説明する。
また、表示手段16は、入力状態分類手段15−1によって指紋画像が不良状態であると判断されると、“もう一度入力してください”というメッセージを表示画面に表示させるとともに、その不良状態の種別に応じたメッセージをさらに表示させる。
さらに、関節が入力された不良状態であって、生体情報入力手段11が面型指紋センサである場合には、表示手段16は、“指を強く押し付けてください”あるいは“別の指で入力してください”とのメッセージを、“もう一度入力してください”というメッセージに加えて表示する。特に、照合時に“別の指で入力してください”と表示する前に、利用者が生体認証手段17に予め複数の指紋を登録していることを確認することが望ましい。
生体認証手段17は、入力状態分類手段15−1によって採取状態が良好であると判断された指紋画像30を用いて生体認証を行なうものであり、例えば、本生体認証装置1−1内の記憶部(図示略)に予め登録された登録指紋画像と、当該指紋画像30とを照合することによって生体認証を行なう。
まず、生体情報入力手段11が生体部位の生体情報画像として指紋画像を採取して本生体認証装置1−1内に入力する(ステップS1;採取ステップ)。
なお、本生体認証装置1−1において、上記ステップS2,S3の処理と、ステップS4の処理との順序は特に限定されるものではなく、いずれか一方が先に実行されてもよいし、これらが同時に実行されてもよい。
続いて、表示手段16が、入力状態分類手段15−1によって判断された採取状態に応じた通知を認証者に対して行ない(ステップS6;通知ステップ)、処理を終了する。
なお、図4のフローチャートには示していないが、上記ステップS5において、入力状態分類手段15−1が指紋画像の採取状態が良好状態であると判断した場合に限り、生体認証手段17が、当該指紋画像を用いて生体認証を行なう(生体認証ステップ)。
〔1−2−1〕幅検出手段12−1の詳細について
次に、幅検出手段12−1のより詳細な構成及び処理内容について説明すると、幅検出手段12−1は、上述のように指紋画像における指(指紋)の幅を検出するものであり、図1に示すように、傾き情報検出手段12aを備えている。
傾き情報検出手段12aは、生体情報入力手段11が指の幅よりも広い幅を有する採取面によって指紋を採取するものである場合、即ち、図2に示すような指の横幅(X方向の幅)が全て入った指紋画像30を取得できるほど、指の長手方向に直交する方向の幅が広い採取面を生体情報入力手段11が有する場合、指紋画像における指紋(パターン)を楕円近似し、楕円の長軸の方向を長手方向(図2におけるY方向)として検出する。
また、入力画像I(x,y)における生体情報の輝度が背景情報の輝度よりも高い場合には、上記式(2)におけるパターンf(x,y)との関係は下記式(3)に示す通り等しいものとする。
そして、傾き情報検出手段12aは、モーメント特徴(上記式(1)におけるM11,M20,M02)を上記式(2)により求める、モーメント特徴算出処理を行ない(ステップS13)、これにより得られたモーメント特徴(上記式(1)におけるM11,M20,M02)を、上記式(1)に代入することにより、長手方向としての傾きθを算出する角度算出処理を行ない(ステップS14)、処理を終了する。
例えば、図6に示すように、生体情報入力手段11が指の幅よりも広い幅の採取面を有するスウィープ型指紋センサであった場合に、連続採取された指紋画像をつなぎ合わせて指紋画像(撮影範囲)31aを構成すると、指紋画像31aにおいては、矢印32aで示す指のスライド方向に係わらず、指のパターン33aの長手方向34aを求めることは容易である。なお、図6及び後述する図7,図8において、それぞれ符号33a〜cで示す網掛部分は指紋パターンを示すものである。
また、傾き情報検出手段12aは、ノイズ等による移動方向の誤検出の影響を考慮して、初期のスライス画像を複数算出し、その統計量に基づいて長手方向を決定してもよい。具体的には,統計量は平均値あるいは最頻値である。
続いて、位置検出手段13−1のより詳細な構成及び処理内容について説明すると、位置検出手段13−1は、上述のごとく、位置検出手段13−1は、幅検出手段12−1によって検出された指紋画像における指の幅に基づいて、指紋画像における指の長手方向に隣接する両側の分割画像の幅よりも小さい幅を有する分割画像の位置をくびれ位置として検出する。
位置検出手段13−1はカウンタ(図示略)を備えて構成されている。このカウンタの値iは、幅検出手段12−1によって分割された各分割画像30a−0〜30a−28の末尾(右端)の番号0〜28に対応している。そして、後述するi番目の接触幅W[i]は、カウンタ値iに対応する分割画像30aの幅を示す。
そして、カウントアップしたカウンタ値i番目の分割画像の幅検出手段12−1によって検出された幅W[i]が、所定の閾値Twidthより小さいか否かを、位置検出手段13−1は判断する(ステップS21)。閾値Twidthは、例えば、すべての分割画像30aの幅の平均値である。
具体的には、位置検出手段13−1は、下記式(9),(10)の条件を両方とも満たすか否かを判断する。なお、下記式(9),(10)において、WoffsetはW(幅)に対する所定のオフセット量を示す。
W[i]<W[i−m]−Woffset ・・・(10)
そして、これら式(9),(10)を満たせば(ステップS22のYesルート)、位置検出手段13−1は、このときのカウンタ値iに対応する分割画像30aの位置をくびれ位置として検出して、当該くびれ位置を記憶部(図示略)に登録する(ステップS23)。
ここで、現在のカウンタ値iが最大値imaxからオフセット量mを差し引いた値以上であれば(ステップS24のYesルート)、位置検出手段13−1は処理を終了する。
ところで、位置検出手段13−1が検出するくびれ位置は、Y軸方向に隣接する分割画像30aの幅よりも小さい幅を有するものであり、且つ、くびれと判断できる分割画像30aが複数ある場合は、その中で最小の幅を有する分割画像30aの位置である。したがって、上記ステップS21において、閾値Twidth以上であれば、当該幅W[i]はくびれ位置ではないと判断できる。換言すると、閾値Twidthは、このような判断ができるように、平均値等が設定される。
また、上記ステップS22において、上記式(9),(10)の少なくとも一方を満たさない場合には、位置検出手段13−1は、当該幅W[i]はくびれ位置ではないと判断して(ステップS22のNoルート)、上記ステップS23の処理は行なわずに、上記ステップS24の処理に移行する。
このとき、W[i]がW[i+m]またはW[i−m]よりも大きく(広く)なった場合には、mを順に拡大する処理を中断する。なお、このときのカウンタ値iに対応する分割画像30aはくびれ位置として検出しない。
図10(a)に生体情報入力手段11によって採取された指紋画像35において、幅検出手段12−1によって検出された幅の一部を矢印B〜Gで示すと、例えば、矢印Cは、実際はくびれではないが、幅検出手段12−1による幅の検出位置(指紋画像35の分割の仕方)が原因で、矢印B,Dとの関係に基づいて、位置検出手段13−1によってくびれ位置として検出されてしまう。
このような、実際のくびれ位置と異なる位置でくびれとして検出される幅(図10(b)中の点C´)は、位置検出手段13−1によるくびれ位置検出の際にノイズとなる。
したがって、位置検出手段13−1は、くびれ位置として、図10(b)における点C´を誤って検出することなく、実際のくびれ位置である点F´をくびれ位置として確実に検出できるようにするために、指紋画像35における隆線間隔よりも広い範囲のフィルタで、幅検出手段12−1によって検出された幅のデータ(データ列)に対して平滑化を行なってからくびれ位置を検出する。
次に、入力状態分類手段15−1のより詳細な構成及び処理内容について説明すると、入力状態分類手段15−1は、上述のように、位置検出手段13−1によって検出されたくびれ位置と、当該くびれ位置における隆線方向検出手段14によって検出された隆線方向とに基づいて、指紋画像の採取状態を判断するものであり、具体的には、図11のフローチャート(ステップS30〜S35)に示す動作手順で係る判断処理を実行する。
また、入力状態分類手段15−1は、例えば、図2に示すように、指紋画像30に指先の指紋が含まれている場合には、その指先からくびれ位置までの長さを算出するが、図12に示すように、指紋画像36に指先の指紋が含まれていない場合には、入力状態分類手段15−1は、指紋画像36の指先側の端部36aからくびれ位置36bまでの長さを、指先からくびれ位置までの長さとして算出する。
つまり、指紋は、遠位間接から指先にかけての中央部分が、複雑な紋様を有しているため個人認証に適している。したがって、入力状態分類手段15−1は、所定値TLengthに基づいて、かかる中央部分が含まれるほど、指先からくびれ位置までの距離が長ければ、当該指紋画像の採取状態は良好であると判断する。
ここで、図13を参照しながら、入力状態分類手段15−1の上記ステップ30の処理をより詳細に説明する。図13において、破線40は指の外形を示し、網掛け部分41a,41bは指紋が採取される部分を示している。生体情報入力手段11によって両方向矢印42に示す範囲(実線42aから実線42bまでの範囲)の指紋が採取された場合、指先である実線42aからくびれ位置を示す二点鎖線44までの距離は、所定値TLength(図中の白抜き矢印T)よりも十分に長いため、この場合、入力状態分類手段15−1は、当該指紋画像を良好な状態であると判断する(ステップS31)。
具体的には、入力状態分類手段15−1は、隆線方向検出手段14によって検出されたくびれ位置周辺(ここでは分割画像)のすべての隆線方向(つまり、上記図3におけるすべての小領域30bの隆線方向)の平均値と、X方向との差が所定値以内であり、且つ、かかる平均値のばらつきを示す値としての標準偏差(分散値でもよい)が所定値以内である場合には、くびれ位置近傍の隆線方向が指の長手方向に直交する方向に集中していると判断して(ステップS33のYesルート)、入力状態分類手段15−1は、当該指紋画像の不良状態が、関節(図中“遠位関節”)が入力された不良状態であると判断して(ステップS34)、処理を終了する。
一方、入力状態分類手段15−1は、かかる平均値とX方向との差が所定値より大きい場合、もしくは、かかる平均値のばらつきを示す値としての標準偏差(分散値でもよい)が所定値より大きい場合のいずれか一方が当てはまるときには、くびれ位置近傍の隆線方向が指の長手方向に直交する方向に集中していないと判断して(ステップS33のNoルート)、入力状態分類手段15−1は、当該指紋画像の不良状態が、不完全入力による不良状態であると判断して(ステップS35)、処理を終了する。
このように、本発明の第1実施形態としての生体認証装置1−1(生体情報読取装置10−1及び生体情報採取方法)によれば、生体情報入力手段11(採取ステップS1)によって採取された指紋画像における指紋の幅を検出する幅検出手段12−1(幅検出ステップS2)と、その幅に基づいて指紋画像における指のくびれ位置を検出する位置検出手段13−1(くびれ位置検出ステップS3)と、指紋画像における指紋に係る方向情報を取得する隆線方向検出手段14(方向情報取得ステップS4)と、くびれ位置周辺の隆線方向に基づいて指紋画像の採取状態を判断する入力状態分類手段15−1(判断ステップS5)とを備えているので、くびれ位置が関節であるか、不完全な入力によるものであるかを判断でき、その結果、指紋画像の採取状態を正確に判断できる。つまり、その指紋画像の採取状態が関節が入力された不良状態であるか、不完全入力による不良状態であるかを確実に判断できる。
また、入力状態分類手段15−1は、くびれ位置の指紋画像における位置に基づいて、採取状態を判断するので、指紋画像の採取状態の良否を正確に判断できる。
また、生体認証手段17は、入力状態分類手段15−1によって採取状態が良好であると判断された指紋画像を用いて生体認証を行なうので、認証精度を向上できる。
具体的には、入力状態分類手段15−1は、隆線方向の平均値と指紋画像における指の長手方向に対して直交する方向との差が所定値以内であり、且つ、平均値に係るばらつきを示す値が所定値以内である場合に、くびれ位置が指の関節であると判断するので、関節部分の指紋は指の長手方向に直交する方向に集中しているという特性を利用して、不良状態の種別の判断をより正確に行なうことができる。
また、位置検出手段13−1が、幅検出手段12−1によって検出された複数の分割画像の複数の幅に対して、隆線間隔よりも広い範囲のフィルタで平滑化を行なってからくびれ位置を検出するので、上記図10(a),(b)を参照しながら説明したように、隆線間隔と分割画像の高さ(Y方向の幅)との関係が原因で、実際はくびれではない位置が誤ってくびれ位置として検出されることを抑止でき、指紋画像において本当にくびれている位置をくびれ位置として確実に検出することができるとともに、指の表面がかすれていたり、指の傷が入力されたり、皺がよった状態で入力された指紋画像に対しても、くびれ位置の候補を絞り込むことができる。
次に、図15に示すブロック図を参照しながら、本発明の第2実施形態としての生体認証装置1−2(生体情報読取装置10−2)の構成について説明する。なお、図15において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしく略同一の部分を示している。
本生体認証装置1−2において、幅検出手段12−2は、上述した第1実施形態の生体認証装置1−1の幅検出手段12−1が検出する幅の他に、その幅から指の採取面(つまり、生体情報入力手段11としての指紋センサの採取面)に対する非接触部分の幅を差し引いた正味の接触幅をさらに検出するように構成されている。
具体的には、幅検出手段12−2は、指紋画像における指紋の幅として第1実施形態のように分割画像毎に指紋の全幅を幅として検出するとともに、さらに、分割画像毎に指が採取面に実際に接触した部分の接触幅も検出する。
ここで、幅検出手段12−2は、幅R内において、谷線幅よりも広い領域が占める幅を不明瞭な幅Sとして検出する。
位置検出手段13−2は、幅検出手段12−2によって検出された幅と接触幅とのそれぞれに基づいてくびれ位置を検出する。
より具体的には、位置検出手段13−2は、指の長手方向に隣接する分割画像の接触幅よりも小さい接触幅を有する分割画像の位置をくびれ位置としての第2くびれ位置として検出し、指の長手方向に隣接する分割画像の接触幅よりも小さい接触幅を有する分割画像が複数検出された場合は、それら複数の分割画像のうち接触幅が最小値の分割画像の位置を第2くびれ位置として検出する。
したがって、図16に示す例では、位置検出手段13−2は、第1くびれ位置は検出しないが、幅Rの部分(当該分割画像の位置)を第2くびれ位置として検出する。
したがって、位置検出手段13−2によれば、第1くびれ位置のみが検出される場合、図16に示す例のごとく第2くびれ位置のみが検出される場合、第1くびれ位置及び第2くびれ位置の両方が検出される場合がある。
また、図18に示す指紋画像53における指紋53aに対しては、位置検出手段13−2は、符号54で示す部分の近傍を第1くびれ位置及び第2くびれ位置として検出する。
したがって、入力状態分類手段15−2は、例えば図16に示す指紋画像38に対しては、指先から第2くびれ位置までの長さ38bが、所定値Twidth(図中両方向矢印T)よりも短いので、採取状態が不良であると判断する。
ここで、入力状態分類手段15−2は、第1くびれ位置及び第2くびれ位置の一方に基づいて当該指紋画像が不良状態であると判断されれば、他方に基づけば当該指紋画像が良好状態であると判断できても、当該指紋画像は不良状態であると判断する。
したがって、このときは表示手段16によって、不完全入力による不良状態に応じた通知(メッセージ)及び関節が入力された不良状態に応じた通知(メッセージ)の両方が実行される。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形、組み合わせて実施することができる。
上述した第1,2実施形態では、入力状態分類手段15−1,15−2は、不良状態の種別を判断する際には、上記図11のステップS33に示すように、くびれ位置(第1くびれ位置もしくは第2くびれ位置)近傍の隆線方向がX方向に集中しているか否かに基づいて判断するように構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、幅検出手段12−1,12−2が第1くびれ位置における指の採取面に対する非接触部分の幅(以下、非接触幅という)を検出するように構成し、第1くびれ位置に基づく処理を行なう場合には、入力状態分類手段15−1,15−2は、上記ステップS33の処理に加えて、幅検出手段12−1,12−2によって検出された当該第1くびれ位置における非接触幅の値、もしくは、第1くびれ位置における幅に対する非接触幅の割合に基づいて、当該第1くびれ位置が関節であるか不完全入力によるものであるかを判断するように構成してもよい。
これにより、入力状態分類手段15−1,15−2は、より効率的に且つより正確に、指紋画像の採取状態を判断することができる。
また、入力状態分類手段15−1,15−2は、上記ステップS33の処理に加えて、くびれ位置(第1くびれ位置もしくは第2くびれ位置)の指先側の隆線方向のばらつきに基づいて当該くびれ位置が関節であるか不完全入力によるものであるかを判断するように構成してもよい。
なお、上記の非接触幅の値もしくは非接触幅の割合に基づく判断処理は、上記図11のステップS33の処理に対して、AND条件として行なってもよいし、OR条件として行なってもよい。
上述した第1,第2実施形態では、幅検出手段12−1,12−2の処理と、隆線方向検出手段14の処理とが並列的に実行される場合を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図19に示すように、幅検出手段12−1の処理の後に、その処理結果を利用して、隆線方向検出手段14が処理を行なってもよい。
したがって、隆線方向検出手段14で隆線方向を検出する前に、予め幅検出手段12−1で隆線が存在する範囲(すなわち、幅が検出できた範囲)を検出し、隆線方向検出手段14が、幅検出手段12−1によって幅が検出された分割画像に対して隆線方向の検出処理を行なうことにより、指紋が存在しない領域に対しても隆線方向の検出処理を行なうという無駄を省くことができるので、隆線方向を格納するメモリと演算量を削減でき、隆線方向の検出処理を効率的且つ高速に実行できる。
また、上述した第1,第2実施形態では、幅検出手段12−1,12−2の処理と、隆線方向検出手段14の処理とが並列的に実行される場合を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図20に示すように、幅検出手段12−1の処理と位置検出手段13−1の処理の後に、その処理結果(くびれ位置)を利用して、隆線方向検出手段14が処理を行なってもよい。
なお、図20は第1実施形態の変形例を示す図であるが、これと同様に第2実施形態においても位置検出手段13−2の処理の後に隆線方向検出手段14の処理を実行するように構成してもよく、これによっても同様の作用効果を得ることができる。
生体情報入力手段11がスウィープ型指紋センサである場合、一枚の指紋画像の高さ(Y方向の長さ)が、隆線方向検出手段14によって隆線方向を算出するための最低限必要な高さより小さい場合には、図21に示すように、生体情報入力手段11の後段に、指紋画像を生体の移動量及び移動方向を利用して再構成する再構成手段18を備えるように構成してもよい。
これにより、幅検出手段12−1及び隆線方向検出手段14は処理を確実に実行することができる。
なお、上述した実施形態では、位置検出手段13−1,13−2が、上記図9のフローチャートに示す動作手順によりくびれ位置を検出するように構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図22のフローチャート(ステップS20´,S21〜S25)に示す動作手順によりくびれ位置を検出してもよい。なお、図22において図9における符号と同一の符号は、同一の処理もしくは略同一の処理を示している。
また、上述した実施形態では、表示手段16が、表示画面にメッセージを表示する場合を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示画面におけるメッセージ表示に代えて、もしくは加えて、通知手段としての表示手段16が、音声による通知を行なうように構成してもよく、これによりユーザは指紋画像の採取状態や再入力方法をより正確に且つ確実に把握できる。
つまり、図2に示す各分割画像30aがスウィープ型指紋センサによって入力された短冊画像に相当する場合には、幅検出手段12−1,12−2は、これら短冊画像30aをそのまま使用して、短冊画像30a毎に幅を検出するように構成してもよく、この場合には、再構成手段18による再構成処理や幅検出手段12−1,12−2による指紋画像の分割処理が不要になり、処理の効率化及び高速化を図ることができる。
用効果を得ることができる。
さらに、上述した実施形態において、入力状態分類手段15−1,15−2は、生体情報入力手段11によって入力された指紋画像の指の長手方向の長さが、採取面の幅(X方向)よりも短い場合には、当該指紋画像に基づいて指の長手方向を検出することは困難であるため、そのような指紋画像が入力された場合には、当該指紋画像の採取状態は不良状態であると直ちに判断するように構成してもよい。これにより、長手方向が検出できないような不良な指紋画像に対して、様々な処理を行なうことなく効率的に対処できる。
なお、上述した幅検出手段12−1,12−2、傾き情報検出手段12a、位置検出手段13−1,13−2、隆線方向検出手段14,入力状態分類手段15−1,15−2、及び生体認証手段17としての機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が所定のアプリケーションプログラム(生体認証プログラムもしくは生体情報読取プログラム)を実行することによって実現されてもよい。
そして、本発明は、以下に示すように要約することができる。
(付記1)
生体部位の生体情報画像を採取する採取手段と、
前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段と、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段と、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段と、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段とを備えることを特徴とする、生体情報読取装置。
(付記2)
前記判断手段が、前記くびれ位置の前記生体情報画像における位置に基づいて、前記採取状態を判断することを特徴とする、付記1記載の生体情報読取装置。
(付記3)
前記採取手段が、前記生体情報画像として指紋画像を採取し、
前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に前記幅を検出し、
前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記幅よりも小さい前記幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第1くびれ位置として検出することを特徴とする、付記1または付記2記載の生体情報読取装置。
(付記4)
前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記幅よりも小さい前記幅を有する前記分割画像が複数検出された場合は、複数の前記分割画像のうち前記幅が最小値の前記分割画像の位置を前記第1くびれ位置として検出することを特徴とする、付記3記載の生体情報読取装置。
(付記5)
前記採取手段は、採取面に接触した指の指紋画像を前記生体情報画像として採取し、
前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に指紋の幅から前記指の前記採取面に対する非接触部分の幅を差し引いた接触幅を検出し、
前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記接触幅よりも小さい前記接触幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第2くびれ位置として検出することを特徴とする、付記3または付記4記載の生体情報読取装置。
(付記6)
前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記接触幅よりも小さい前記接触幅を有する前記分割画像が複数検出された場合は、複数の前記分割画像のうち前記接触幅が最小値の前記分割画像の位置を前記第2くびれ位置として検出することを特徴とする、付記5記載の生体情報読取装置。
(付記7)
前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さに応じて当該指紋画像の良否を前記採取状態として判断することを特徴とする、付記3〜6のいずれか1つに記載の生体情報読取装置。
(付記8)
前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さが所定値以上であれば当該指紋画像は良好であると判断する一方、前記長さが前記所定値より短ければ当該指紋画像は不良であると判断することを特徴とする、付記7記載の生体情報読取装置。
(付記9)
前記判断手段が、前記指紋画像が不良であると判断した場合に、前記くびれ位置周辺の方向情報としての隆線方向の分布に基づいて、当該くびれ位置が指の関節であるか否かを判断して、不良状態の種別を判断することを特徴とする、付記7または付記8記載の生体情報読取装置。
(付記10)
前記判断手段が、前記隆線方向の平均値と前記指紋画像における指の長手方向に対して直交する方向との差が所定値以内であり、且つ、前記平均値に係るばらつきを示す値が所定値以内である場合に、前記くびれ位置が指の関節であると判断することを特徴とする、付記9記載の生体情報読取装置。
(付記11)
前記幅検出手段が、前記第1くびれ位置における前記指の前記採取面に対する非接触部分の幅を検出し、
前記判断手段が、前記第1くびれ位置における前記幅に対する前記非接触部分の幅の割合が所定値以上である場合に、前記第1くびれ位置が指の関節であると判断して前記指紋画像は関節が入力された不良状態であると判断する一方、前記割合が前記所定値より小さければ前記第1くびれ位置が不完全な入力によるものと判断して前記指紋画像が不完全入力による不良状態であると判断することを特徴とする、付記3〜10のいずれか1つに記載の生体情報読取装置。
(付記12)
前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置の指先側の前記隆線方向のばらつきを示す値が所定値以下である場合には、前記くびれ位置が指の関節であると判断して前記指紋画像は関節が入力された不良状態であると判断する一方、前記ばらつきを示す値が所定値より大きい場合には、前記くびれ位置が不完全な入力によるものと判断して前記指紋画像は不完全入力による不良状態であると判断することを特徴とする、付記3〜11のいずれか1つに記載の生体情報読取装置。
(付記13)
前記くびれ位置検出手段が、前記幅検出手段によって検出された前記複数の分割画像の複数の前記幅に対して、隆線間隔よりも広い範囲のフィルタで平滑化を行なってから前記くびれ位置を検出することを特徴とする、付記3〜12のいずれか1つに記載の生体情報読取装置。
(付記14)
前記判断手段によって判断された前記生体情報画像の採取状態に応じた通知を行なう通知手段を備えていることを特徴とする、付記1〜13のいずれか1つに記載の生体情報読取装置。
(付記15)
生体部位の生体情報画像を採取する採取ステップと、
前記採取ステップにおいて採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出ステップと、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出ステップと、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得ステップと、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断ステップとを含むことを特徴とする、生体情報読取方法。
(付記16)
生体部位の生体情報画像を採取する採取手段によって採取された前記生体情報画像の採取状態を判断する機能を、コンピュータに実現させるための生体情報読取プログラムであって、
前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段、及び、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、生体情報読取プログラム。
(付記17)
前記幅検出手段が、前記生体情報画像として前記採取手段によって採取された指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に前記幅を検出し、
前記くびれ位置検出手段が、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記幅よりも小さい前記幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第1くびれ位置として検出するように、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、付記16記載の生体情報読取プログラム。
(付記18)
前記幅検出手段が、前記生体情報画像として前記採取手段によって採取された指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に指紋の幅から、前記採取手段の採取面に対する前記指の非接触部分の幅を差し引いた接触幅を検出し、
前記くびれ位置検出手段が、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記接触幅よりも小さい前記接触幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第2くびれ位置として検出するように、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、付記16または付記17記載の生体情報読取プログラム。
(付記19)
前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さに応じて当該指紋画像の良否を前記採取状態として判断するように、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、付記17または付記18記載の生体情報読取プログラム。
(付記20)
生体部位の生体情報画像を採取する採取手段と、
前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段と、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段と、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段と、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段と、
前記判断手段によって採取状態が良好であると判断された前記生体情報画像を用いて生体認証を行なう生体認証手段とを備えることを特徴とする、生体認証装置。
Claims (10)
- 生体部位の生体情報画像を採取する採取手段と、
前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段と、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段と、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段と、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段とを備えることを特徴とする、生体情報読取装置。 - 前記判断手段が、前記くびれ位置の前記生体情報画像における位置に基づいて、前記採取状態を判断することを特徴とする、請求項1記載の生体情報読取装置。
- 前記採取手段が、前記生体情報画像として指紋画像を採取し、
前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に前記幅を検出し、
前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記幅よりも小さい前記幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第1くびれ位置として検出することを特徴とする、請求項1または請求項2記載の生体情報読取装置。 - 前記採取手段は、採取面に接触した指の指紋画像を前記生体情報画像として採取し、
前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に指紋の幅から前記指の前記採取面に対する非接触部分の幅を差し引いた接触幅を検出し、
前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記接触幅よりも小さい前記接触幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第2くびれ位置として検出することを特徴とする、請求項3記載の生体情報読取装置。 - 前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さに応じて当該指紋画像の良否を前記採取状態として判断することを特徴とする、請求項3または請求項4記載の生体情報読取装置。
- 前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さが所定値以上であれば当該指紋画像は良好であると判断する一方、前記長さが前記所定値より短ければ当該指紋画像は不良であると判断することを特徴とする、請求項5記載の生体情報読取装置。
- 前記判断手段が、前記指紋画像が不良であると判断した場合に、前記くびれ位置周辺の方向情報としての隆線方向の分布に基づいて、当該くびれ位置が指の関節であるか否かを判断して、不良状態の種別を判断することを特徴とする、請求項5または請求項6記載の生体情報読取装置。
- 前記判断手段が、前記隆線方向の平均値と前記指紋画像における指の長手方向に対して直交する方向との差が所定値以内であり、且つ、前記平均値に係るばらつきを示す値が所定値以内である場合に、前記くびれ位置が指の関節であると判断することを特徴とする、請求項7記載の生体情報読取装置。
- 生体部位の生体情報画像を採取する採取ステップと、
前記採取ステップにおいて採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出ステップと、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出ステップと、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得ステップと、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断ステップとを含むことを特徴とする、生体情報読取方法。 - 生体部位の生体情報画像を採取する採取手段によって採取された前記生体情報画像の採取状態を判断する機能を、コンピュータに実現させるための生体情報読取プログラムであって、
前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段、及び、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、生体情報読取プログラム。
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