JP4883185B2 - 生体情報読取装置,生体情報読取方法,及び生体情報読取プログラム - Google Patents

生体情報読取装置,生体情報読取方法,及び生体情報読取プログラム Download PDF

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Description

本発明は、指紋,掌紋等の生体情報を取得するための技術に関し、特に取得した生体情報の状態を判定するための技術に関する。
携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの小型情報機器は、近年の高機能化に伴い、ネットワークに接続されたり大量の個人情報などを格納したりすることができるようになり、これらの機器におけるセキュリティ性能の向上の要求が極めて高くなっている。このような機器においてセキュリティを確保するために従来から広く用いられているパスワードやID(IDentification)カードなどによる個人認証を採用することが考えられる。
しかし、パスワードやIDカードは盗用される危険性が高いので、より信頼性の高い個人認証(機器のユーザが、予め登録されたユーザ本人であることの認証)を実現することが強く望まれている。
このような要望に対し、生体情報(バイオメトリクス)による個人認証は、信頼性が高く、上述の要望に応えられるものと考えられる。特に、生体情報として例えば指紋を用いた場合には利便性も高い。
生体情報として指紋を用いて個人認証を行なう場合、静電容量式指紋センサや光学式指紋センサにより、被認証者の指から指紋(指紋センサの採取面に接触しうる隆線と同採取面に接触しない谷線とから成る紋様)を画像情報として採取する。
そして、その指紋画像(以下、単に指紋ともいう)の前景(例えば隆線像)から特徴情報(例えば分岐点や端点の位置情報)を抽出し、抽出された特徴情報と予め登録されている被認証者の登録特徴情報とを照合することにより、被認証者が本人であるか否かの判定つまり個人認証を行なっている。
ところで、被認証者から指紋画像を採取する一般的な指紋センサ(以下、平面型指紋センサという場合がある)は、通常、指の大きさよりも大きいセンサ面(採取面)を有している。
しかし、近年、指紋センサを携帯電話やPDAといった小型情報機器に搭載するために、センサ面の大きさを指の大きさよりも小さくするほか、指の大きさよりも小さくて細いセンサ面を通じて連続的に採取された複数の部分画像を統合して指紋全体の画像を得ることが行なわれている。
具体的には、指の大きさよりも小さい面型指紋センサや、スウィープ型の指紋センサがある(例えば下記特許文献1,2参照)。
スウィープ型指紋センサは、指の長さよりも十分に短く、小面積の矩形採取面(センサ面/撮像面)を有している。そして、指を採取面に対して移動させるか、または、採取面(指紋センサ)を指に対して移動させるかしながら、指紋センサによって、指の指紋について複数の部分画像を連続的に採取し、採取された複数の部分画像から、指の指紋画像の全体を再構成することが行なわれている。
そして、再構成された指紋画像から、特徴点(隆線の分岐点や端点)の情報を抽出・生成し、その情報に基づいて上記個人認証が行なわれることになる。なお、上述のような、採取面に対する指の相対的移動のことを「スウィープ(sweep)またはスライド(slide)」と呼ぶ。
このようなスウィープ型指紋センサを備えた指紋読取装置は、例えば、下記特許文献1,2に開示されている。スウィープ型指紋センサにおいては、下記特許文献1,2に示すように、センサと指との相対位置を変化させることで指紋の部分画像を順次入力するようになっている。いずれの公知例に関しても採取した指紋の部分画像から指紋全体の情報を得る際には、部分画像同士に重なり部分があることを前提にしている。
また、スウィープ型指紋センサは、指紋を入力する際に指を移動させる操作が加わるため、センサに指を押し付ける従来型指紋センサにはない指紋が入力される場合がある。
例えば、一般的に、指紋は遠位関節(第1関節)よりも末端側を採取して利用されるものの、スウィープ型指紋センサでは、センサ上に指を滑らせながら連続的に読み取らせることができるがゆえに、遠位関節やさらに近位側(手の平側)、つまり遠位関節と近位関節の間から指先まで、あるいは近位関節と中手指関節の間から指先までというように、広い範囲を入力することが可能である。特に、遠位関節は、指紋と隣接するため入力されやすい。
このような遠位関節から末端側の指先領域、つまり指紋の領域を抽出する技術があり、例えば、遠位関節上で表皮が溝状にくぼんでいる筋線を検出する技術として、下記特許文献3〜5がある。
特開平10−091769号公報 特開2003−208620号公報 特開2003−67749号公報 特開2006−72758号公報 特開平9−134427号公報
ところで、スウィープ型指紋センサでは、ユーザ(認証者)は、図23(a)に示すように、指の遠位関節近傍をスウィープ型センサの採取面100につけた状態を開始位置として、図23(a)に示す状態から、指を採取面(以下、センサという)100に接触させながら手の平側(即ち、図23(a)の右側)にスライドさせることにより、指紋が採取されることが好ましい。
ただし、図23(b)に示すように、ユーザは、図23(a)に示す状態から指を折り曲げながら指紋を入力することも可能である。なお、図23(a)はスライド開始時の指の位置を示す図であり、図23(b)はスライド完了時の指の位置を示す図である。
しかしながら、指を折り曲げながらセンサ100によって指紋が入力されると、図24のように指紋の中央付近でセンサ100と接触する幅が狭まった不完全な指紋画像となってしまうことがある。
つまり、図23(b)に示すように、指の関節を折り曲げて指紋を入力すると、指の符号101,102で示す部分だけがセンサ100に触れることになり、その結果、図24に示すような、くびれ部分103を有する不完全な採取状態の指紋画像104が採取されてしまう。
このような不完全な採取状態の指紋は、照合時において、登録した指紋と一致する特徴点の数が少なくなり、本人と認証され難くなるといった悪影響が生じるため、指紋認証に適した良好な指紋であるとは言えない。
また、面型指紋センサ及びスウィープ型指紋センサの共通課題もある。例えば、隆線と谷線の差が不明瞭な場合である。このうち表皮が角質化したり、ケガなどの何らかの原因によって表皮の一部が剥がれていたりしている場合には、指紋が局所的に隆線と谷線の差が不明瞭となっている部位を含む不完全な採取状態の指紋画像が採取されてしまう。
この場合、指紋全体に感度を合わせようとセンサの感度を制御すると、不明瞭な部位が映らなかったり、あるいは、逆に不明瞭な部位に感度を合わせようとすると指紋全体の感度が不適切になったりしてしまう。また、ソフトウェアで強調処理をしようとすると、ノイズまでも強調されることで生体情報とは異なるパターンが生じることになってしまい、不完全な状態を修繕することも困難である。
なお、従来技術では、指紋が局所的に読み取られにくい部位も接触幅が狭いとみなされるおそれもあるので、面型指紋センサであっても、指紋の読取面に対する指の押し付け力が弱い場合や、指の表面が汚れていたりあるいは皮膚の状態が良好でなかったりすると、図24に示すような不完全な採取状態の指紋画像104が採取されてしまう場合がある。
そのため、図24に示すような指紋画像104が採取された場合には、指紋画像104におけるくびれ部分103は関節ではなく、指紋画像104は不完全なものであるという、当該指紋画像104の採取状態を判別することが望ましい。
ここで、上記特許文献3の技術は、入力画像にSobel変換を行った後、Gauss変換を適用し、その画像の水平方向ラインの各々に対して濃度2乗和で算出されるパワー値と、理想的な形状を持った標準パワー値とを、DPマッチングすることによって関節位置を検出するものである。
また、上記特許文献4の技術は、指紋画像を所定の領域毎に分割して隆線の方向を抽出し、隆線の方向と並び方から関節の位置を抽出する技術であり、上記特許文献5の技術は、指紋画像をX方向へ濃度投影処理を行って投影ヒストグラム求め、そして投影ヒストグラムから極小点を谷候補と、谷候補の確信度を計算して、最も確信度が高い候補から関節を抽出するものである。
しかしながら、これら特許文献3〜5に開示された従来技術では、指紋の中央付近でセンサと接触する幅が狭まった図24に示すような不完全な指紋画像104に対して、関節位置と不完全となっている位置とを区別して認識することはできず、不完全となっているくびれ部分103を関節位置として誤って検出するか、もしくは、不完全となっているくびれ部分103を検出することができない。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、生体情報画像の採取状態を正確に判断できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、この生体情報読取装置は、生体部位の生体情報画像を採取する採取手段と、前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段と、前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段と、前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段と、前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段とを備えることを要件とする。
なお、前記判断手段が、前記くびれ位置の前記生体情報画像における位置に基づいて、前記採取状態を判断することが好ましい。
また、前記採取手段が、前記生体情報画像として指紋画像を採取し、前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に前記幅を検出し、前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記幅よりも小さい前記幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第1くびれ位置として検出することが好ましい。
また、前記採取手段は、採取面に接触した指の指紋画像を前記生体情報画像として採取し、前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に指紋の幅から前記指の前記採取面に対する非接触部分の幅を差し引いた接触幅を検出し、前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記接触幅よりも小さい前記接触幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第2くびれ位置として検出することが好ましい。
さらに、前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さに応じて当該指紋画像の良否を前記採取状態として判断することが好ましい。
なお、前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さが所定値以上であれば当該指紋画像は良好であると判断する一方、前記長さが前記所定値より短ければ当該指紋画像は不良であると判断することが好ましい。
また、前記判断手段が、前記指紋画像が不良であると判断した場合に、前記くびれ位置周辺の方向情報としての隆線方向の分布に基づいて、当該くびれ位置が指の関節であるか否かを判断して、不良状態の種別を判断することが好ましい。
また、前記判断手段が、前記隆線方向の平均値と前記指紋画像における指の長手方向に対して直交する方向との差が所定値以内であり、且つ、前記平均値に係るばらつきを示す値が所定値以内である場合に、前記くびれ位置が指の関節であると判断することが好ましい。
さらに、上記目的を達成するために、この生体情報読取方法は、生体部位の生体情報画像を採取する採取ステップと、この採取ステップにおいて採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出ステップと、前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出ステップと、前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得ステップと、前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断ステップとを含むことを要件とする。
また、上記目的を達成するために、この生体情報読取プログラムは、生体部位の生体情報画像を採取する採取手段によって採取された前記生体情報画像の採取状態を判断する機能を、コンピュータに実現させるためのプログラムであって、 前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段、前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段、前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段、及び、前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段として、前記コンピュータを機能させることを要件とする。
このように、上述した生体情報読取装置,生体情報読取方法,生体情報読取プログラム,及び生体認証装置によれば、採取手段(採取ステップ)によって採取された生体情報画像における生体部位の幅を検出する幅検出手段(幅検出ステップ)と、その幅に基づいて生体情報画像における生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段(くびれ位置検出ステップ)と、生体情報画像における生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段(方向情報取得ステップ)と、くびれ位置周辺の方向情報に基づいて生体情報画像の採取状態を判断する判断手段(判断ステップ)とを備えているので、くびれ位置が関節であるか、不完全な入力によるものであるかを判断でき、その結果、生体情報画像の採取状態を正確に判断できる。つまり、その生体情報画像の採取状態が、関節が入力された不良状態であるか、不完全入力による不良状態であるかを確実に判断できる。
本発明の第1実施形態としての生体認証装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の幅検出手段の処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の隆線方向検出手段の処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての生体情報読取方法の動作手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の幅検出手段の傾き情報検出手段の動作手順を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の幅検出手段の傾き情報検出手段の処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の幅検出手段の傾き情報検出手段の処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の幅検出手段の傾き情報検出手段の処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の位置検出手段の動作手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の位置検出手段の処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の入力状態分類手段の動作手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の入力状態分類手段の処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の入力状態分類手段の処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての生体認証装置の入力状態分類手段の処理を説明するための図である。 本発明の第2実施形態としての生体認証装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態としての生体認証装置の幅検出手段の処理を説明するための図である。 本発明の第2実施形態としての生体認証装置の位置検出手段の処理を説明するための図である。 本発明の第2実施形態としての生体認証装置の位置検出手段の処理を説明するための図である。 本発明の変形例としての生体認証装置の構成を示すブロック図である。 本発明の変形例としての生体認証装置の構成を示すブロック図である。 本発明の変形例としての生体認証装置の構成を示すブロック図である。 本発明の変形例としての生体認証装置の位置検出手段の動作手順の一例を示すフローチャートである。 スウィープ型指紋センサにおける不完全な入力を説明するための図であり、(a)はスライド開始時の指の位置を示す図であり、(b)はスライド完了時の指の位置を示す図である。 不完全な採取状態の指紋画像の一例を示す図である。
符号の説明
1−1〜1−5 生体認証装置
10−1〜10−5 生体情報読取装置
11 生体情報入力手段(採取手段)
12−1,12−2 幅検出手段
12a 傾き情報検出手段
13−1,13−2 位置検出手段(くびれ位置検出手段)
14 隆線方向検出手段(方向情報取得手段)
15−1,15−2 入力状態分類手段(判断手段)
16 表示手段(通知手段)
17 生体認証手段
18 再構成手段
30,31a,35,36,37,38,50,53,104 指紋画像(生体情報画像)
30a−0〜30a−28,30a 分割画像
30b セル(小領域)
31b,c 撮影範囲
32a〜c スライド方向
33a〜c,38a,41a,41b,50a,53a 指紋パターン(指紋)
34a〜c 長手方向(Y軸方向)
36b,37a,44,51,54,103 くびれ位置(第1くびれ位置)
39 不明瞭部分
52,54 くびれ位置(第2くびれ位置)
100 採取面
A〜G,R 幅
S 非接触幅
S1 採取ステップ
S2 幅検出ステップ
S3 くびれ位置検出ステップ
S4 方向情報取得ステップ
S5 判断ステップ
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
〔1〕本発明の第1実施形態について
〔1−1〕本発明の第1実施形態としての生体認証装置の概略について
まず、図1に示すブロック図を参照しながら、本発明の第1実施形態としての生体認証装置(以下、本生体認証装置という)1−1の構成について説明する。
本生体認証装置1−1は、生体情報入力手段(採取手段)11,幅検出手段12−1,位置検出手段(くびれ位置検出手段)13−1,隆線方向検出手段(方向情報取得手段)14,入力状態分類手段(判断手段)15−1,表示手段(通知手段)16,及び生体認証手段17を備えて構成されている。
ここで、生体情報入力手段11,幅検出手段12−1,位置検出手段13−1,隆線方向検出手段14,入力状態分類手段15−1,及び表示手段16は、本発明の第1実施形態としての生体情報読取装置10−1として機能する。
生体情報入力手段11は、生体部位の生体情報画像を採取するものであり、指の指紋画像を採取する指紋センサである。生体情報入力手段11としての指紋センサは、例えばスウィープ型指紋センサや面型指紋センサであり、いずれも採取面(図示略)に接触した指の指紋を映像化する。
なお、生体情報入力手段11の指紋検出方法は、例えば、静電容量式,感熱式,電界式,光学式のいずれの手法を用いてもよい。
指紋は、被検者の指の外皮上に形成されており、センサ面(採取面)に接触しうる隆線(接触部分)とセンサ面に接触しない谷線(非接触部分/空隙部分)とからなる紋様である。生体情報入力手段11としての指紋センサは、センサ面に接触する隆線部分とセンサ面に接触しない谷線部分とで検知感度が異なることを利用して、指紋の部分画像を二値以上の多値画像として採取するようになっている。例えば、静電容量型や電界型の指紋センサから取得される多値画像では、センサからの距離に応じて輝度が異なっており、通常、センサとの距離が近い隆線部分が低輝度で表示され、センサとの距離が比較的遠い谷線部分が高輝度で表示される。
多値画像は、センサとの距離が近い隆線部分が高輝度で表示され、センサとの距離が比較的遠い部分が低輝度で表示される場合もある。この場合、多値画像の各画像が持つ値を反転させればよい。
なお、生体情報入力手段11としての指紋センサがスウィープ型指紋センサである場合、指紋センサが指紋を読み取りする際には、利用者は、指紋センサのセンサ面上を指で触れながら、指の根元側、より具体的には第一関節付近から指先側、指の右側から左側など任意の方向に指を移動させる。ただし、指紋センサ側を指に対して移動させる機構を備えた場合は、利用者は指を移動させる必要はない。
幅検出手段12−1は、生体情報入力手段11によって入力(採取)された指紋画像における指(即ち、生体部位)の幅を検出するものであり、例えば、指紋画像における指の長手方向をY方向(以下、Y軸方向ともいう)として、そのY方向に直交するX方向に並ぶライン毎、あるいは、指紋画像のY方向をX方向に複数分割したブロック毎に、指とセンサとの接触範囲(X方向の接触幅)を当該指紋画像から検出するものである。なお、ここでいう接触範囲とは、指紋画像における指紋が示す指の輪郭線のX方向の幅をいう。
より具体的には、幅検出手段12−1は、例えば図2に示すような指紋画像30を指の長手方向(図中Y方向)と直交するX方向に分割して得られた複数の分割画像30a−0〜30a−28(以下、これら分割画像30a−0〜30a−28を特に区別しない場合には、単に符号30aを用いて説明する。)毎に、指紋が表わす指の全幅を幅として検出する。
なお、図2の指紋画像30は実際の指紋画像を簡略化したものであり、隆線を実線で示しているが、幅検出手段12−1が処理対象とする指紋画像は隆線部分が白、他の谷線部分が黒で表わされたものであってもよい。また、図2に示す指紋画像30は、指紋画像30の長手方向と指紋画像30における指の長手方向とが一致している場合である。さらに、図2における各分割画像30a−0〜30a−28の符号は、図の簡略化のため符号30a−0〜30a−2,30a−23〜30a−25,30a−28のみ示している。
幅検出手段12−1は、まず、生体情報入力手段11によって採取され入力された指紋画像30における指の長手方法(Y方向)を、後述する図5〜図8を参照しながら詳細を説明する傾き情報検出手段12aによって検出し、図2に示すように、指紋画像30の長手方向(Y方向)を、X方向に等間隔に分割する。
そして、幅検出手段12−1は各分割画像30aにおける生体情報としての指紋(指)のX方向の全幅を検出する。例えば、分割画像30a−2については幅Aを検出する。
なお、幅検出手段12−1による各分割画像30aにおける指紋の幅の検出方法は上述したものに限定されず、その他公知の技術を用いることができる。
また、図1に示すように幅検出手段12−1は、傾き情報検出手段12aを備えているが、この傾き情報検出手段12の詳細及び幅検出手段12−1のより具体的な処理内容は、後述する図5〜図8を参照しながら詳細に説明する。
位置検出手段13−1は、幅検出手段12−1によって検出された指紋画像30における指の幅(つまり、各分割画像30aの指紋の幅)に基づいて、指紋画像30における指のくびれ位置を検出するものであり、指紋画像30における指の長手方向に隣接する分割画像30aの幅よりも小さい幅を有する分割画像30aの位置をくびれ位置として検出する。
例えば、図2において、幅検出手段12−1によって検出された分割画像30−24の幅が、隣接する分割画像30−23,30−25の幅よりも小さい場合には、位置検出手段13−1は、分割画像30−24の位置をくびれ位置として検出する。
なお、位置検出手段13−1は、指紋画像30において長手方向に隣接する分割画像30aの幅よりも小さい幅を有する分割画像30aが複数検出された場合は、それら複数の分割画像30aのうち幅が最小値の分割画像30aの位置をくびれ位置として検出する。
なお、位置検出手段13−1による、より詳細なくびれ位置の検出処理については、後述する図9及び図10(a),(b)を参照しながら説明する。
隆線方向検出手段14は、生体情報入力手段11によって採取され入力された指紋画像30における指紋の隆線方向を、生体部位に係る方向情報として取得するものであり、例えば、図3に示すように、指紋画像30を所定サイズの小領域(セル)30bに分割し、小領域30b毎に隆線の最も支配的な方向を検出するものである。なお、図3に示す例は、各分割画像30aをさらにX方向に均等に複数分割することにより小領域30bを取得している。また、図3においては、図の簡略化のため図中右上端の小領域にのみ符号30bを付している。
入力状態分類手段15−1は、位置検出手段13−1によって検出されたくびれ位置(即ち、指紋画像30においてくびれの生じている位置)と、そのくびれ位置周辺の隆線方向検出手段14によって検出された方向情報(隆線方向)とに基づいて、指紋画像30の採取状態を判断(分類)するものであり、具体的には、指紋画像30におけるくびれ位置の位置と、くびれ位置周辺の隆線方向とに基づいて、指紋画像30が生体認証に使用できる良好な状態である否か、及び、生体認証に使用できない不良な状態の種別を採取状態として判断して、指紋画像30を分類する。
より具体的には、入力状態分類手段15−1は、指紋画像30におけるくびれ位置から指先までの長さに応じて指紋画像30の良否を採取状態として判断するように構成され、その長さが所定値より長ければ指紋画像30は良好な採取状態であると判断する一方、その長さが所定値以下であれば指紋画像30は不良な採取状態であると判断する。
さらに、入力状態分類手段15−1は、指紋画像30が不良な採取状態であると判断した場合に、くびれ位置周辺の方向情報としての隆線方向の分布に基づいて、そのくびれ位置が指の関節であるか否かを判断して、不良状態の種別を判断する。
具体的には、入力状態分類手段15−1は、くびれ位置として検出された分割画像30aを構成するすべての小領域30bの隆線方向検出手段14によって検出された隆線方向の平均値と、指紋画像における指の長手方向に対して直交する方向(即ち、X方向)との差が所定値以内であり、且つ、その平均値に係るばらつきを示す値(標準偏差や分散値)が所定値以内である場合に、くびれ位置が指の関節であると判断して、当該指紋画像30が、関節が入力された不良状態であると判断する。
人の指の関節(遠位関節や近位関節)部分における指紋(隆線方向)は、指の長手方向に対して直交する方向に集中している。したがって、入力状態分類手段15−1は、くびれ位置における隆線方向の平均値とX方向との差が所定値以内であり、かかる隆線方向がX方向に近い場合であって、且つ、かかる平均値の標準偏差等が所定値以内であり、隆線方向のばらつきが少ない場合には、当該くびれ位置が関節であると判断する。
一方、入力状態分類手段15−1は、かかる平均値とX方向との差が所定値より大きい場合(即ち、隆線方向がX方向に近くない場合)、あるいは、かかる平均値の標準偏差等が所定値より大きい場合(即ち、隆線方向にばらつきがある場合)には、当該くびれ位置が不完全な入力によるものであると判断して、当該指紋画像30が不完全入力による不良状態であると判断する。
ここで、不完全な入力とは、生体情報入力手段11がスウィープ型指紋センサである場合には、例えば、前述の図23(b)及び図24に示した、指の折り曲げによって生じるものであり、生体情報入力手段11がスウィープ型指紋センサあるいは面型指紋センサである場合には、指に汚れ等があったり採取面に対する指の押し付けが弱かったりすることが原因で生じるものである。
なお、入力状態分類手段15−1の判断処理については、後述する図11〜図14を参照しながらより詳細に説明する。
表示手段16は、入力状態分類手段15−1によって判断(分類)された指紋画像30の採取状態、即ち、良好な状態、あるいは、関節が入力された不良状態、もしくは、不完全入力による不良状態のいずれかに応じた通知を外部(認証者)に対して行なうものである。
具体的には、表示手段16は表示画面(図示略)に、採取状態に応じたメッセージを表示し、指紋を入力しているユーザに対して通知を行なう。例えば、表示手段16は、入力状態分類手段15−1によって指紋画像30が良好な状態であると判断されると、“入力が完了しました”というメッセージを表示画面に表示させる。
また、表示手段16は、入力状態分類手段15−1によって指紋画像が不良状態であると判断されると、“もう一度入力してください”というメッセージを表示画面に表示させるとともに、その不良状態の種別に応じたメッセージをさらに表示させる。
例えば、関節が入力された不良状態であって、生体情報入力手段11がスウィープ型指紋センサである場合には、表示手段16は、“指先まで入力してください”あるいは“別の指で入力してください”とのメッセージを、“もう一度入力してください”というメッセージに加えて表示する。
さらに、関節が入力された不良状態であって、生体情報入力手段11が面型指紋センサである場合には、表示手段16は、“指を強く押し付けてください”あるいは“別の指で入力してください”とのメッセージを、“もう一度入力してください”というメッセージに加えて表示する。特に、照合時に“別の指で入力してください”と表示する前に、利用者が生体認証手段17に予め複数の指紋を登録していることを確認することが望ましい。
一方、不完全な入力による不良状態である場合には、表示手段16は、“指先まで入力してください”あるいは“指を折り曲げずに入力してください”とのメッセージを、“もう一度入力してください”というメッセージに加えて表示する。
生体認証手段17は、入力状態分類手段15−1によって採取状態が良好であると判断された指紋画像30を用いて生体認証を行なうものであり、例えば、本生体認証装置1−1内の記憶部(図示略)に予め登録された登録指紋画像と、当該指紋画像30とを照合することによって生体認証を行なう。
次に、図4に示すフローチャート(ステップS1〜S6)を参照しながら、本生体認証装置1−1(生体情報読取装置10−1)の動作手順(つまり、本発明の第1実施形態としての生体認証方法)について説明する。なお、後述するステップS1〜S6が本発明の第1実施形態としての生体情報読取方法として機能する。
まず、生体情報入力手段11が生体部位の生体情報画像として指紋画像を採取して本生体認証装置1−1内に入力する(ステップS1;採取ステップ)。
次に、幅検出手段12−1が、採取された指紋画像における指の幅を検出する(ステップS2;検出ステップ)。このとき、幅検出手段12−1は、指紋画像を指の長手方向に複数分割すべく、指紋画像を長手方向に直交する方向で複数に分割して、複数の分割画像を得る(図2参照)。そして、幅検出手段12−1は、複数の分割画像毎に幅を検出する。
続いて、位置検出手段13−1が、幅検出手段12−1によって検出された指紋画像に係る複数の幅に基づいて、指紋画像における指のくびれ位置を検出する(ステップS3;くびれ位置検出ステップ)。具体的には、位置検出手段13−1は、分割された指紋画像において、両側に隣接する分割画像の幅よりも小さい幅を有する分割画像の位置を、くびれ位置として検出する。
一方、隆線方向検出手段14は、生体情報入力手段11によって採取された指紋画像における生体部位に係る方向情報として、指紋の隆線方向を取得する(ステップS4;方向情報取得ステップ)。このとき、隆線方向検出手段14は、指紋画像を分割画像に対応する複数の小領域(セル)に分割し(図3参照)、複数の小領域毎に隆線方向を取得する。
なお、本生体認証装置1−1において、上記ステップS2,S3の処理と、ステップS4の処理との順序は特に限定されるものではなく、いずれか一方が先に実行されてもよいし、これらが同時に実行されてもよい。
そして、入力状態分類手段15−1が、位置検出手段13−1によって検出されたくびれ位置と、隆線方向検出手段14によって検出された当該くびれ位置周辺の方向情報とに基づいて、指紋画像の採取状態(ここでは、良好状態,関節が入力された不良状態,不完全入力による不良状態)を判断する(ステップS5;判断ステップ)。
続いて、表示手段16が、入力状態分類手段15−1によって判断された採取状態に応じた通知を認証者に対して行ない(ステップS6;通知ステップ)、処理を終了する。
なお、図4のフローチャートには示していないが、上記ステップS5において、入力状態分類手段15−1が指紋画像の採取状態が良好状態であると判断した場合に限り、生体認証手段17が、当該指紋画像を用いて生体認証を行なう(生体認証ステップ)。
このように、本生体認証装置1−1において、本生体情報読取装置10−1は、生体情報画像として指紋画像を採取し、その採取した指紋画像の採取状態を判断するように構成されており、表示手段16及び生体認証手段17はその採取状態に応じた処理を実行するように構成されている。
〔1−2〕本発明の第1実施形態としての生体認証装置1−1(生体情報読取装置10−1)の幅検出手段12−1,位置検出手段13−1,及び入力状態分類手段15−1の詳細について
〔1−2−1〕幅検出手段12−1の詳細について
次に、幅検出手段12−1のより詳細な構成及び処理内容について説明すると、幅検出手段12−1は、上述のように指紋画像における指(指紋)の幅を検出するものであり、図1に示すように、傾き情報検出手段12aを備えている。
傾き情報検出手段12aは、指紋画像における指の長手方向(Y方向)を傾き情報として検出するものである。なお、傾き情報検出手段12aによって検出された長手方向は、隆線方向検出手段14もしくは入力状態分類手段15−1にも入力される。
傾き情報検出手段12aは、生体情報入力手段11が指の幅よりも広い幅を有する採取面によって指紋を採取するものである場合、即ち、図2に示すような指の横幅(X方向の幅)が全て入った指紋画像30を取得できるほど、指の長手方向に直交する方向の幅が広い採取面を生体情報入力手段11が有する場合、指紋画像における指紋(パターン)を楕円近似し、楕円の長軸の方向を長手方向(図2におけるY方向)として検出する。
具体的には、傾き情報検出手段12aは、長軸の方向を、指紋画像を近似した楕円の長軸と、生体情報入力手段11の指紋センサ(採取面)の平行方向とがなす角θで表わし、重心回りのモーメント特徴をMとすると、下記式(1)により計算することができる。
Figure 0004883185
ここで、重心回りのモーメント特徴M(上記式(1)中のM11,M20,M02)は、下記式(2)で表される。
Figure 0004883185
なお、f(x,y)は指紋画像の指紋のパターンを表わし、xg,ygはパターンの重心座標を表わす。
また、入力画像I(x,y)における生体情報の輝度が背景情報の輝度よりも高い場合には、上記式(2)におけるパターンf(x,y)との関係は下記式(3)に示す通り等しいものとする。
Figure 0004883185
ここで、入力画像I(x,y)は、生体情報入力手段11から入力された指紋画像のパターンを表わす。なお、後述する図21に示すように、生体情報入力手段11によって取得された指紋画像(部分画像)が後述する再構成手段18によって再構成される場合には、再構成された指紋画像が入力画像I(x,y)となる。
また、所定の閾値Ithを用いて、パターンf(x,y)を下記式(4)のようにしてもよい。
Figure 0004883185
また、パターンf(x,y)を求める計算時間を短縮することが重要な場合は、下記式(5)によって、パターンf(x,y)を求めてもよい。
Figure 0004883185
一方、入力画像I(x,y)における生体情報の輝度が背景情報の輝度よりも低い場合には、Iのとりうる最大値をImaxとすると、パターンf(x,y)は、下記式(6)のように表わすことができる。
Figure 0004883185
また、所定の閾値Ithを用いて、パターンf(x,y)を下記式(7)によって求めてもよい。
Figure 0004883185
さらに、計算時間を短縮することが重要な場合には、下記式(8)によって、パターンf(x,y)を求めてもよい。
Figure 0004883185
ここで、図5に示すフローチャート(ステップS10〜S14)を参照しながら、傾き情報検出手段12aの処理手順の一例について説明すると、傾き情報検出手段12aは、まずパターンf(x,y)を求めるべく、閾値Ithを用いた二値化処理(例えば、上記式(5),(8)を用いた処理)を行なう(ステップS10)。
次に、傾き情報検出手段12aは、重心回りのモーメント特徴Mを求めるための孤立点除去処理を実行し(ステップS11)、さらに、重心(xg,yg)を求めるための重心算出処理を行なう(ステップS12)。
そして、傾き情報検出手段12aは、モーメント特徴(上記式(1)におけるM11,M20,M02)を上記式(2)により求める、モーメント特徴算出処理を行ない(ステップS13)、これにより得られたモーメント特徴(上記式(1)におけるM11,M20,M02)を、上記式(1)に代入することにより、長手方向としての傾きθを算出する角度算出処理を行ない(ステップS14)、処理を終了する。
ところで、生体情報入力手段11が指の幅よりも小さい幅の採取面を有する指紋センサである場合には、採取された指紋画像に指紋の全体像は写っていないため、傾き情報検出手段12aが、当該指紋画像における指紋パターンの長手方向を正確に検出することは難しい。
例えば、図6に示すように、生体情報入力手段11が指の幅よりも広い幅の採取面を有するスウィープ型指紋センサであった場合に、連続採取された指紋画像をつなぎ合わせて指紋画像(撮影範囲)31aを構成すると、指紋画像31aにおいては、矢印32aで示す指のスライド方向に係わらず、指のパターン33aの長手方向34aを求めることは容易である。なお、図6及び後述する図7,図8において、それぞれ符号33a〜cで示す網掛部分は指紋パターンを示すものである。
しかしながら、生体情報入力手段11が指の幅よりも小さい幅の採取面を有する指紋センサ(スウィープ型指紋センサ)である場合には、図7,図8に示すように、撮影範囲31b,31cが、それぞれ指紋パターン33b,33cの一部分であるため、指のスライド方向32b,32cのそれぞれが、長手方向34b,34cと一致しているか否かを区別することは困難である。
つまり、図7に示す例では、スライド方向32bとパターン33bの長手方向34bとが一致しておらず、図8に示す例では、スライド方向32cとパターン33cの長手方向34cとが一致しているが、傾き情報検出手段12aが、それらを検出することは困難である。
したがって、傾き情報検出手段12aは、生体情報入力手段11が指の幅よりも小さい幅の採取面を有するスウィープ型指紋センサである場合には、生体情報入力手段11によって連続採取された各スライス画像を結合する際に検出される指の採取面に対するスライド方向を、指の長手方向であるとみなす。
このとき、生体情報入力手段11としてのスウィープ型指紋センサには、取得面の周囲に指のガイドを設けるなどの手段を講じて、指の長手方向とスライド方向との差が極力小さくなるように制限することが好ましい。これにより、傾き情報検出手段12aによって検出される長手方向が正確なものになり、その結果、入力状態分類手段15−1による指紋画像の入力状態の判断もより正確なものになる。
なお、生体情報入力手段11としてのスウィープ型指紋センサが、関節位置付近からスライドを開始するという前提のものであれば、傾き情報検出手段12aは、初期のスライス画像から得られるスライド方向を長手方向とみなすことが適切である。
また、傾き情報検出手段12aは、ノイズ等による移動方向の誤検出の影響を考慮して、初期のスライス画像を複数算出し、その統計量に基づいて長手方向を決定してもよい。具体的には,統計量は平均値あるいは最頻値である。
さらに、傾き情報検出手段12aによる処理において基準となる座標軸は、指紋センサ(生体情報入力手段11)の実装方向によって決まる。指紋センサの周囲にガイドを設け、指の長手方向とスライド方向を限定できる場合には、傾き情報検出手段12aは、実装方向によって定まるy軸をそのまま指の長手方向(Y方向軸)とみなしてもよい。特に、スウィープ型指紋センサの場合には、実装容積に制限を受ける携帯型端末に実装される場合等、比較的低い性能のCPU(Central Processing Unit)で処理する状況においては、傾き情報検出手段12aが指紋センサの実装方向によって決まるy軸を指の長手方向(Y方向軸)とみなすことで、長手方向を決定するための計算量を削減でき、実用的である。
このように、傾き情報検出手段12aが正確に指紋画像における指の長手方向を傾き情報として検出するので、幅検出手段12−1は、指紋画像の傾き情報検出手段12aによって検出された長手方向(Y方向)を、これに直交するX方向に等間隔に分割して複数の分割画像を生成し、各分割画像における指紋のX方向の幅を検出する。したがって、幅検出手段12−1は、指紋画像における指(指紋)の幅をより正確に検出することができる。
〔1−2−2〕位置検出手段13−1の詳細について
続いて、位置検出手段13−1のより詳細な構成及び処理内容について説明すると、位置検出手段13−1は、上述のごとく、位置検出手段13−1は、幅検出手段12−1によって検出された指紋画像における指の幅に基づいて、指紋画像における指の長手方向に隣接する両側の分割画像の幅よりも小さい幅を有する分割画像の位置をくびれ位置として検出する。
つまり、位置検出手段13−1が検出するくびれ位置は、Y軸方向に沿っていずれに向かっても幅が広がっていく位置である。したがって、幅検出手段12−1によって検出された幅が狭くても、Y軸方向に向かって単純減少(もしくは増加)する位置はくびれ位置とはみなされない。例えば、幅が0になる指先側の先端部分の分割画像の位置はくびれ位置とはみなさない。
具体的には、位置検出手段13−1は、幅検出手段12−1によって分割された指紋画像の分割画像に対して、図9のフローチャート(ステップS20〜S24)に示す動作手順により、くびれ位置を検出する。なお、以下の説明は、位置検出手段13−1が図2に示す指紋画像30に対して処理を実行する場合を例にする。
位置検出手段13−1はカウンタ(図示略)を備えて構成されている。このカウンタの値iは、幅検出手段12−1によって分割された各分割画像30a−0〜30a−28の末尾(右端)の番号0〜28に対応している。そして、後述するi番目の接触幅W[i]は、カウンタ値iに対応する分割画像30aの幅を示す。
まず、位置検出手段13−1は、カウンタの値iを“m+1”カウントアップする(ステップS20)。ここで、“m”はカウンタ値iに対する所定のオフセット量を示している。
そして、カウントアップしたカウンタ値i番目の分割画像の幅検出手段12−1によって検出された幅W[i]が、所定の閾値Twidthより小さいか否かを、位置検出手段13−1は判断する(ステップS21)。閾値Twidthは、例えば、すべての分割画像30aの幅の平均値である。
ここで、幅W[i]が閾値Twidthより小さければ(ステップS21のYesルート)、位置検出手段13−1は、当該幅W[i]がY軸方向に隣接する2つの分割画像30aの幅よりも小さいか否かを判断する(ステップS22)。
具体的には、位置検出手段13−1は、下記式(9),(10)の条件を両方とも満たすか否かを判断する。なお、下記式(9),(10)において、WoffsetはW(幅)に対する所定のオフセット量を示す。
W[i]<W[i+m]−Woffset ・・・(9)
W[i]<W[i−m]−Woffset ・・・(10)
そして、これら式(9),(10)を満たせば(ステップS22のYesルート)、位置検出手段13−1は、このときのカウンタ値iに対応する分割画像30aの位置をくびれ位置として検出して、当該くびれ位置を記憶部(図示略)に登録する(ステップS23)。
そして、位置検出手段13−1は、現在のカウンタ値iが、カウンタ値iの最大値imax(幅検出手段12−1によって検出された幅の数(要素数)、即ち、分割画像30a数;ここでは“29”)からオフセット量mを差し引いた値以上であるか否かを判断する(ステップS24)。
ここで、現在のカウンタ値iが最大値imaxからオフセット量mを差し引いた値以上であれば(ステップS24のYesルート)、位置検出手段13−1は処理を終了する。
一方、現在のカウンタ値iが最大値imaxからオフセット量mを差し引いた値よりも小さければ(ステップS24のNoルート)、位置検出手段13−1は、上記ステップS20の処理に戻る。
ところで、位置検出手段13−1が検出するくびれ位置は、Y軸方向に隣接する分割画像30aの幅よりも小さい幅を有するものであり、且つ、くびれと判断できる分割画像30aが複数ある場合は、その中で最小の幅を有する分割画像30aの位置である。したがって、上記ステップS21において、閾値Twidth以上であれば、当該幅W[i]はくびれ位置ではないと判断できる。換言すると、閾値Twidthは、このような判断ができるように、平均値等が設定される。
そのため、上記ステップS21において、幅W[i]が閾値Twidth以上であれば、位置検出手段13−1は、当該幅W[i]はくびれ位置ではないと判断して(ステップS21のNoルート)、上記ステップS22,S23の処理は行なわずに、上記ステップS24の処理に移行する。
また、上記ステップS22において、上記式(9),(10)の少なくとも一方を満たさない場合には、位置検出手段13−1は、当該幅W[i]はくびれ位置ではないと判断して(ステップS22のNoルート)、上記ステップS23の処理は行なわずに、上記ステップS24の処理に移行する。
ところで、位置検出手段13−1は、くびれと判断できる分割画像30aが複数ある場合は、その中で最小の幅を有する分割画像30aの位置をくびれ位置として検出するので、上記ステップS23の処理は、記憶部に以前に登録したくびれ位置が存在すれば、そのくびれ位置における幅と、今回新たに登録しようとしている新たなくびれ位置における幅とを比較し、当該新たなくびれ位置における幅が、以前に登録したくびれ位置の幅よりも小さい場合にのみ、当該新たなくびれ位置を記憶部に上書き登録するように構成されている。
また、指紋画像30において、指紋の幅が狭い位置が連続する場合がある。つまり、W[i]とW[i+m]が同程度、または、W[i]とW[i−m]が同程度の場合には、位置検出手段13−1が、図9に示す処理時に、オフセットmを順に拡大する処理を追加するように構成してもよい。つまり、ステップS22の処理によって、幅W[i]と幅W[i+m]及び幅W[i−m]とが同程度であることが判明し、幅W[i]がくびれとは判断されなければ、位置検出手段13−1が、ステップS20におけるオフセットmを変更するように構成してもよい。これにより、くびれ位置をより効率良く検出でき、くびれ位置を検出するための処理時間を短縮できる。
このとき、W[i]がW[i+m]またはW[i−m]よりも大きく(広く)なった場合には、mを順に拡大する処理を中断する。なお、このときのカウンタ値iに対応する分割画像30aはくびれ位置として検出しない。
ところで、位置検出手段13−1は、幅検出手段12−1によって検出された複数の分割画像の複数の幅に対して、隆線間隔よりも広い範囲のフィルタで、幅検出手段12−1によって検出された幅のデータに対して平滑化を行なってから、くびれ位置を検出するように構成されている。
位置検出手段13−1は、くびれ位置を検出するため、幅検出手段12−1によって指紋画像の指の長手方向(Y軸方向)に沿って連続して検出される複数の幅をデータ列として扱うが、指紋や掌紋など隆線と谷線から構成されるような生体情報に対しては、幅検出手段12−1が量子化単位など詳細に幅を検出すると、接触範囲の輪郭線に隆線が接していない部位では、幅が狭く検出される。
特に、生体情報入力手段11の採取面(読み取り面)の幅が狭い場合には、指紋画像における指紋の指先側や遠位関節側の隆線が水平に伸びている部位では、幅検出手段12−1によって検出される幅が狭くなる。
図10(a)に生体情報入力手段11によって採取された指紋画像35において、幅検出手段12−1によって検出された幅の一部を矢印B〜Gで示すと、例えば、矢印Cは、実際はくびれではないが、幅検出手段12−1による幅の検出位置(指紋画像35の分割の仕方)が原因で、矢印B,Dとの関係に基づいて、位置検出手段13−1によってくびれ位置として検出されてしまう。
なお、この場合も、実際のくびれ位置である矢印Fの位置も、矢印E,Gとの関係に基づいて、位置検出手段13−1によってくびれとして検出されるが、矢印Cの幅が矢印Fの幅よりも小さいので(図10(b)中の点C´及び点F´参照)、位置検出手段13−1は、矢印Cの位置(図10(b)中の点C´)をくびれ位置として検出してしまう。なお、図10(b)は、図10(a)に対応する幅のデータ列を表わす図であり、実線Pは幅検出手段12−1によって検出された幅を表わし、一点鎖線Qは指紋画像35から期待される幅を表わしている。
また、指のかすれや汗腺などの影響により、幅検出手段12−1が指紋画像における隆線の内側において幅を検出してしまうことも考えられる。
このような、実際のくびれ位置と異なる位置でくびれとして検出される幅(図10(b)中の点C´)は、位置検出手段13−1によるくびれ位置検出の際にノイズとなる。
したがって、位置検出手段13−1は、くびれ位置として、図10(b)における点C´を誤って検出することなく、実際のくびれ位置である点F´をくびれ位置として確実に検出できるようにするために、指紋画像35における隆線間隔よりも広い範囲のフィルタで、幅検出手段12−1によって検出された幅のデータ(データ列)に対して平滑化を行なってからくびれ位置を検出する。
そこで、このようなノイズとなる幅の極小値の影響を受けずに、安定した幅を算出する必要がある。つまり、幅検出手段12−1によって検出された複数の幅のデータ列に対して包絡線を検出することが必要であり、位置検出手段13−1は、下記式(11)により、隆線間隔よりも広い窓サイズ2m+1を用いて幅のデータ列を平滑化する。なお、下記式(11)において、Wi´は、局所的に平滑化された幅のi番目の要素を表わす。
Figure 0004883185
なお、窓サイズ2m+1は、処理対象となる指紋画像における隆線間隔に基づいて決定することが望ましい。なお、隆線間隔は、幅検出手段12−1もしくは位置検出手段13−1が指紋画像に基づいて検出する。また、計算時間の短縮が要求されるケースにおいては、あらかじめ設定された平均的な隆線間隔に基づいて窓サイズを決定してもよい。
ただし、くびれ位置ではない極小値の近傍では平滑化によってWi´が実際の幅より狭くなることが避けられず、くびれ位置との差が小さくなる。その結果、本来検出すべき位置をもらしてしまう危険性が増加する。そこで、接触幅が撮像範囲の幅に対して同程度の場合、すなわち生体情報採取手段の読み取り面の幅との差が所定の閾値をよりも小さい場合には、上記式(11)のWi´に重みとして1以上の係数をかけて、Wi´を算出してもよい。
このように、位置検出手段13−1は、検出手段12−1によって検出された幅のデータに対して平滑化を行なってからくびれ位置を検出するので、図10(a),(b)に示すような、矢印Cの幅の位置を誤ってくびれ位置として検出せず、矢印Fの幅の位置をくびれ位置として正確且つ確実に検出することができる。
〔1−2−3〕入力状態分類手段15−1の詳細について
次に、入力状態分類手段15−1のより詳細な構成及び処理内容について説明すると、入力状態分類手段15−1は、上述のように、位置検出手段13−1によって検出されたくびれ位置と、当該くびれ位置における隆線方向検出手段14によって検出された隆線方向とに基づいて、指紋画像の採取状態を判断するものであり、具体的には、図11のフローチャート(ステップS30〜S35)に示す動作手順で係る判断処理を実行する。
まず、入力状態分類手段15−1は、位置検出手段13−1によって検出されたくびれ位置から指先までの長さを算出し、算出した長さが所定値TLength以上であるか否かを判断する(ステップS30)。なお、所定値TLengthは、認証に必要な指紋の長さの最小値である。
また、入力状態分類手段15−1は、例えば、図2に示すように、指紋画像30に指先の指紋が含まれている場合には、その指先からくびれ位置までの長さを算出するが、図12に示すように、指紋画像36に指先の指紋が含まれていない場合には、入力状態分類手段15−1は、指紋画像36の指先側の端部36aからくびれ位置36bまでの長さを、指先からくびれ位置までの長さとして算出する。
そして、入力状態分類手段15−1は、算出した指先からくびれ位置までの長さが、所定値TLength以上であれば(ステップS30のYesルート)、当該指紋画像の採取状態を認証に使用できる良好な状態であると判断して(ステップS31)、処理を終了する。
つまり、指紋は、遠位間接から指先にかけての中央部分が、複雑な紋様を有しているため個人認証に適している。したがって、入力状態分類手段15−1は、所定値TLengthに基づいて、かかる中央部分が含まれるほど、指先からくびれ位置までの距離が長ければ、当該指紋画像の採取状態は良好であると判断する。
一方、入力状態分類手段15−1は、算出した指先からくびれ位置までの長さが、所定値TLengthより小さければ(ステップS30のNoルート)、当該指紋画像の採取状態を認証に使用できない不良な状態であると判断する(ステップS32)。
ここで、図13を参照しながら、入力状態分類手段15−1の上記ステップ30の処理をより詳細に説明する。図13において、破線40は指の外形を示し、網掛け部分41a,41bは指紋が採取される部分を示している。生体情報入力手段11によって両方向矢印42に示す範囲(実線42aから実線42bまでの範囲)の指紋が採取された場合、指先である実線42aからくびれ位置を示す二点鎖線44までの距離は、所定値TLength(図中の白抜き矢印T)よりも十分に長いため、この場合、入力状態分類手段15−1は、当該指紋画像を良好な状態であると判断する(ステップS31)。
一方、生体情報入力手段11によって、両方向矢印43に示す範囲(一点鎖線43aから一点鎖線43bまでの範囲)の指紋が採取された場合、指紋画像における指先側端部である一点鎖線43aからくびれ位置を示す二点鎖線44までの距離は、所定値TLength(図中の白抜き矢印T)よりも短いため、この場合、入力状態分類手段15−1は、当該指紋画像を不良な状態であると判断する(ステップS32)。
続いて、入力状態分類手段15−1は、くびれ位置近傍の隆線方向が指の長手方向に直交する方向(θ⊥)に集中しているか否かを判断する(ステップS33)。
具体的には、入力状態分類手段15−1は、隆線方向検出手段14によって検出されたくびれ位置周辺(ここでは分割画像)のすべての隆線方向(つまり、上記図3におけるすべての小領域30bの隆線方向)の平均値と、X方向との差が所定値以内であり、且つ、かかる平均値のばらつきを示す値としての標準偏差(分散値でもよい)が所定値以内である場合には、くびれ位置近傍の隆線方向が指の長手方向に直交する方向に集中していると判断して(ステップS33のYesルート)、入力状態分類手段15−1は、当該指紋画像の不良状態が、関節(図中“遠位関節”)が入力された不良状態であると判断して(ステップS34)、処理を終了する。
したがって、図14に示すような、くびれ位置37aが関節部分にある指紋画像37は、くびれ位置37a周辺の隆線方向がX方向に集中しているので、入力状態分類手段15−1は、このような指紋画像37は関節が入力された不良状態であると判断する。
一方、入力状態分類手段15−1は、かかる平均値とX方向との差が所定値より大きい場合、もしくは、かかる平均値のばらつきを示す値としての標準偏差(分散値でもよい)が所定値より大きい場合のいずれか一方が当てはまるときには、くびれ位置近傍の隆線方向が指の長手方向に直交する方向に集中していないと判断して(ステップS33のNoルート)、入力状態分類手段15−1は、当該指紋画像の不良状態が、不完全入力による不良状態であると判断して(ステップS35)、処理を終了する。
したがって、図12に示す指紋画像36は、くびれ位置36bが指の中央部分にあるので、くびれ位置36b周辺の隆線方向は、X方向に向いていないため、入力状態分類手段15−1は、このような指紋画像36は不完全な入力がされた不良状態であると判断する。
〔1−3〕本発明の第1実施形態としての生体認証装置1−1(生体情報読取装置10−1)の効果について
このように、本発明の第1実施形態としての生体認証装置1−1(生体情報読取装置10−1及び生体情報採取方法)によれば、生体情報入力手段11(採取ステップS1)によって採取された指紋画像における指紋の幅を検出する幅検出手段12−1(幅検出ステップS2)と、その幅に基づいて指紋画像における指のくびれ位置を検出する位置検出手段13−1(くびれ位置検出ステップS3)と、指紋画像における指紋に係る方向情報を取得する隆線方向検出手段14(方向情報取得ステップS4)と、くびれ位置周辺の隆線方向に基づいて指紋画像の採取状態を判断する入力状態分類手段15−1(判断ステップS5)とを備えているので、くびれ位置が関節であるか、不完全な入力によるものであるかを判断でき、その結果、指紋画像の採取状態を正確に判断できる。つまり、その指紋画像の採取状態が関節が入力された不良状態であるか、不完全入力による不良状態であるかを確実に判断できる。
例えば、生体情報入力手段11(スウィープ型指紋センサ)に対して指を折り曲げながら生体情報を読み取らせるといった誤った入力操作によって取得された不完全入力による不良状態を、関節が入力された状態と区別することができる。
また、入力状態分類手段15−1は、くびれ位置の指紋画像における位置に基づいて、採取状態を判断するので、指紋画像の採取状態の良否を正確に判断できる。
つまり、入力状態分類手段15−1は、指紋画像におけるくびれ位置から指先までの長さに応じて、その指紋画像の良否を採取状態として判断する、より具体的には、入力状態分類手段15−1は、かかる長さが所定値以上であればその指紋画像は良好であると判断する一方、かかる長さが所定値より短ければ指紋画像は不良であると判断するので、個人認証に適した複雑な紋様を有する指先の中央部分が含まれた指紋画像は良好な採取状態であると判断でき、それ以外は不良な採取状態であると判断できる。
換言すると、入力状態分類手段15−1は、指紋画像におけるくびれ位置から指先までの長さに応じて採取状態を判断するので、関節や不完全入力によるくびれ位置が検出された場合であっても、かかる長さが所定値以上であれば良好であると判断するので、個人認証に使用できる良好な指紋画像を確実に分類できる。
また、生体認証手段17は、入力状態分類手段15−1によって採取状態が良好であると判断された指紋画像を用いて生体認証を行なうので、認証精度を向上できる。
さらに、入力状態分類手段15−1は、指紋画像が不良であると判断した場合に、くびれ位置周辺の方向情報としての隆線方向の分布に基づいて、当該くびれ位置が指の関節であるか否かを判断して、不良状態の種別を判断するので、関節が入力された不良状態であるか、不完全入力による不良状態であるかを確実に判断することができる。
具体的には、入力状態分類手段15−1は、隆線方向の平均値と指紋画像における指の長手方向に対して直交する方向との差が所定値以内であり、且つ、平均値に係るばらつきを示す値が所定値以内である場合に、くびれ位置が指の関節であると判断するので、関節部分の指紋は指の長手方向に直交する方向に集中しているという特性を利用して、不良状態の種別の判断をより正確に行なうことができる。
また、幅検出手段12−1は、傾き情報検出手段12aによって指紋画像における指の長手方向を検出し、指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に幅を検出するように構成され、さらに、位置検出手段13−1は、長手方向両側に隣接する分割画像の幅よりも小さい幅を有する分割画像の位置をくびれ位置として検出するので、指の採取面に対するスライド方向や指の置き方が不適切であったために指紋画像において指が傾いているような場合であっても、その傾きを考慮して指紋の幅を正確に検出でき、さらに、くびれ位置を確実且つ正確に検出できる。さらに、その結果として、入力状態分類手段15−1も、指紋画像における指の傾きを考慮して採取状態を判断することができ、かかる判断がより正確になる。
また、隆線方向検出手段14が、傾き情報検出手段12aによって検出された傾きを考慮して隆線方向を検出する、つまり、図3を参照しながら説明したように、傾きを考慮して分割された分割画像に基づいて隆線方向を検出するので、結果的に指紋画像の傾きを考慮していることになり、その結果、隆線方向をより正確に検出することができる。また、その結果として、入力状態分類手段15−1も、指紋画像における指の傾きを考慮して採取状態を判断することができ、かかる判断がより正確になる。
なお、位置検出手段13−1は、長手方向に隣接する分割画像の幅よりも小さい幅を有する分割画像が複数検出された場合は、複数の分割画像のうち幅が最小値の分割画像の位置をくびれ位置として検出するので、一つの指紋画像に対して一つのくびれ位置を確実に検出できる。
また、位置検出手段13−1が、幅検出手段12−1によって検出された複数の分割画像の複数の幅に対して、隆線間隔よりも広い範囲のフィルタで平滑化を行なってからくびれ位置を検出するので、上記図10(a),(b)を参照しながら説明したように、隆線間隔と分割画像の高さ(Y方向の幅)との関係が原因で、実際はくびれではない位置が誤ってくびれ位置として検出されることを抑止でき、指紋画像において本当にくびれている位置をくびれ位置として確実に検出することができるとともに、指の表面がかすれていたり、指の傷が入力されたり、皺がよった状態で入力された指紋画像に対しても、くびれ位置の候補を絞り込むことができる。
さらに、位置検出手段13−1は、上記図9のステップS21に示すように、幅検出手段12−1によって検出されたすべて分割画像の幅の平均値よりも小さいか否かに応じて、くびれ位置を検出するので、検出処理の効率化を図ることができるとともに、平均値よりも小さい幅をくびれ位置の候補とすることで、指の表面がかすれていたり、指の傷が入力されたり、皺がよった状態で入力されたりしていても、候補を絞り込むことで良好な指紋画像を誤って不完全な状態であると判別することを防止できる。
なお、入力状態分類手段15−1によって判断された指紋画像の採取状態に応じた通知(表示)を行なう表示手段を備えているので、ユーザ(認証者)は自身による指紋入力が適切であるか否かを知ることができるとともに、不適切な入力をした場合には、採取状態に応じた正しい入力操作方法を知ることができる。
〔2〕本発明の第2実施形態について
次に、図15に示すブロック図を参照しながら、本発明の第2実施形態としての生体認証装置1−2(生体情報読取装置10−2)の構成について説明する。なお、図15において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしく略同一の部分を示している。
この図15に示すように、本生体認証装置1−2は、幅検出手段12−2,位置検出手段13−2,及び入力状態分類手段15−2の構成だけが、上述した第1実施形態の生体認証装置1−1と異なっており、これら以外は上述した第1実施形態の生体認証装置1−1と同様に構成されている。
本生体認証装置1−2において、幅検出手段12−2は、上述した第1実施形態の生体認証装置1−1の幅検出手段12−1が検出する幅の他に、その幅から指の採取面(つまり、生体情報入力手段11としての指紋センサの採取面)に対する非接触部分の幅を差し引いた正味の接触幅をさらに検出するように構成されている。
そして、位置検出手段13−2及び入力状態分類手段15−2は、それぞれ、上述した第1実施形態の生体認証装置1−1の位置検出手段13−1及び入力状態分類手段15−1の処理に加えて、幅検出手段12−2によって検出された接触幅に対しても、幅検出手段12−1によって検出された幅と同様の処理を実行するように構成されている。
具体的には、幅検出手段12−2は、指紋画像における指紋の幅として第1実施形態のように分割画像毎に指紋の全幅を幅として検出するとともに、さらに、分割画像毎に指が採取面に実際に接触した部分の接触幅も検出する。
例えば、図16に示す指紋38aが写った指紋画像38に対しては、指紋の幅として幅R(図中の両方向矢印R)を検出するとともに、指紋38a中の指紋がない不明瞭部分39の幅S(図中の両方向矢印S)を検出する。そして、幅Rから幅Sを差し引いた幅(つまり、幅R1と幅R2との合計)を、接触幅として検出する。
ここで、幅検出手段12−2は、幅R内において、谷線幅よりも広い領域が占める幅を不明瞭な幅Sとして検出する。
なお、不明瞭部分39は、例えば、指の表皮が角質化したり、ケガなどの何らかの原因によって表皮の一部が剥がれていたりしている場合、あるいは、採取面に対する指の押し付け力が弱い場合に、指紋画像に現われるものである。
位置検出手段13−2は、幅検出手段12−2によって検出された幅と接触幅とのそれぞれに基づいてくびれ位置を検出する。
つまり、位置検出手段13−2は、上述の第1実施形態と同様に、幅検出手段12−2によって検出された幅に基づいて第1くびれ位置を検出するとともに、幅検出手段12−2によって検出された接触幅に基づいて第2くびれ位置を検出する。
より具体的には、位置検出手段13−2は、指の長手方向に隣接する分割画像の接触幅よりも小さい接触幅を有する分割画像の位置をくびれ位置としての第2くびれ位置として検出し、指の長手方向に隣接する分割画像の接触幅よりも小さい接触幅を有する分割画像が複数検出された場合は、それら複数の分割画像のうち接触幅が最小値の分割画像の位置を第2くびれ位置として検出する。
したがって、図16に示す例では、位置検出手段13−2は、第1くびれ位置は検出しないが、幅Rの部分(当該分割画像の位置)を第2くびれ位置として検出する。
ここで、位置検出手段13−2による接触幅に基づく第2くびれ位置の検出方法は第1くびれ位置の検出方法と同一であり、位置検出手段13−2は、上記図9のフローチャートに示す手順で、第2くびれ位置を検出する。
したがって、位置検出手段13−2によれば、第1くびれ位置のみが検出される場合、図16に示す例のごとく第2くびれ位置のみが検出される場合、第1くびれ位置及び第2くびれ位置の両方が検出される場合がある。
例えば、図17に示す指紋画像50の指紋50aに対しては、位置検出手段13−2は、矢印51で示す部分の近傍を第1くびれ位置として検出するとともに、矢印52で示す部分の近傍を第2くびれ位置として検出する。
また、図18に示す指紋画像53における指紋53aに対しては、位置検出手段13−2は、符号54で示す部分の近傍を第1くびれ位置及び第2くびれ位置として検出する。
入力状態分類手段15−2は、位置検出手段13−2によって検出された第1くびれ位置、及び/または、第2くびれ位置のそれぞれに対して、上述した第1実施形態と同様の方法で指紋画像の採取状態を判断する。
つまり、入力状態分類手段15−2は、第2くびれ位置に対しても、上記図11のフローチャートに示す手順で、第2くびれ位置が検出された指紋画像の採取状態を判断する。
したがって、入力状態分類手段15−2は、例えば図16に示す指紋画像38に対しては、指先から第2くびれ位置までの長さ38bが、所定値Twidth(図中両方向矢印T)よりも短いので、採取状態が不良であると判断する。
また、この指紋画像38では、第2くびれ位置における隆線方向はX方向に集中していないので、入力状態分類手段15−2は、指紋画像38が不完全入力による不良状態であると判断する。
ここで、入力状態分類手段15−2は、第1くびれ位置及び第2くびれ位置の一方に基づいて当該指紋画像が不良状態であると判断されれば、他方に基づけば当該指紋画像が良好状態であると判断できても、当該指紋画像は不良状態であると判断する。
つまり、入力状態分類手段15−2は、位置検出手段13−2によって検出された全てのくびれ位置に基づいて良好状態であると判断された場合のみ、当該指紋画像は良好である判断する。
また、入力状態分類手段15−2は、第1くびれ位置及び第2くびれ位置に基づく不良状態の種別(不完全入力による不良状態か、関節が入力された不良状態か)が異なっていた場合には、当該指紋画像は、これら両方の不良状態が当てはまる不良状態であると判断する。
したがって、このときは表示手段16によって、不完全入力による不良状態に応じた通知(メッセージ)及び関節が入力された不良状態に応じた通知(メッセージ)の両方が実行される。
このように、本発明の第2実施形態としての生体認証装置1−2(生体情報取得装置10−2)によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、幅検出手段12−2が接触幅を検出し、位置検出手段13−2が接触幅に基づいて第2くびれ位置を検出するので、入力状態分類手段15−2が、第2くびれ位置に基づいて指紋画像の採取状態を判断することになり、指の表皮が角質化したり、ケガなどの何らかの原因によって表皮の一部が剥がれていたり、指に皺がよったりしていることが原因で、指紋において隆線と谷線の差が局所的に不明瞭となっている部位を含む不完全な採取状態の指紋画像を、不良状態であると判断することができ、しかも、その際に関節が入力された不良状態と区別することができるので、指紋画像の採取状態をより正確に且つ詳細に判断できる。
また、位置検出手段13−2が接触幅に基づいて第2くびれ位置を検出し、入力状態分類手段15−2が第2くびれ位置に基づいて指紋画像の採取状態を判断するので、例えば図16に示したように、指紋画像における指紋の外形上は大きくくびれておらず第1くびれ位置は検出されないような場合であっても、指紋が採取できていない不明瞭部分が存在すれば、その位置を第2くびれ位置として検出することができ、その結果、入力状態分類手段15−2によって当該指紋画像が不完全入力による不良状態であるということを、確実に検出できる。なお、これにより、生体認証手段17の認証精度もより向上することになる。
さらに、位置検出手段13−2は、指の長手方向に両側に隣接する分割画像の接触幅よりも小さい接触幅を有する分割画像が複数検出された場合は、それら複数の分割画像のうち接触幅が最小値の分割画像の位置を第2くびれ位置として検出するので、指紋画像から一つの第2くびれ位置を確実に検出することができる。
〔3〕本発明の変形例について
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形、組み合わせて実施することができる。
〔3−1〕第1変形例について
上述した第1,2実施形態では、入力状態分類手段15−1,15−2は、不良状態の種別を判断する際には、上記図11のステップS33に示すように、くびれ位置(第1くびれ位置もしくは第2くびれ位置)近傍の隆線方向がX方向に集中しているか否かに基づいて判断するように構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、幅検出手段12−1,12−2が第1くびれ位置における指の採取面に対する非接触部分の幅(以下、非接触幅という)を検出するように構成し、第1くびれ位置に基づく処理を行なう場合には、入力状態分類手段15−1,15−2は、上記ステップS33の処理に加えて、幅検出手段12−1,12−2によって検出された当該第1くびれ位置における非接触幅の値、もしくは、第1くびれ位置における幅に対する非接触幅の割合に基づいて、当該第1くびれ位置が関節であるか不完全入力によるものであるかを判断するように構成してもよい。
具体的には、入力状態分類手段15−1,15−2は、第1くびれ位置における非接触幅の値、もしくは、第1くびれ位置の全幅に対する非接触幅の割合が所定値以上である場合に、第1くびれ位置が指の関節であると判断して当該指紋画像は関節が入力された不良状態であると判断する一方、かかる値もしくは割合が所定値より小さければ第1くびれ位置が不完全な入力によるものと判断して指紋画像が不完全入力(ここでは、指を曲げた等が原因)による不良状態であると判断するように構成する。
この構成は、指の形状や関節部分の指紋の特徴に起因して、指の関節付近は指紋センサの採取面に接触しない非接触部分が増えるという特性を利用して、非接触部分が多い場合(つまり、非接触幅の値が大きい、もしくは、非接触幅の割合が大きい場合)には、そのくびれ位置は関節であると判断するものである。
これにより、入力状態分類手段15−1,15−2は、より効率的に且つより正確に、指紋画像の採取状態を判断することができる。
なお、上記の非接触幅の値もしくは非接触幅の割合に基づく判断処理は、上記図11のステップS33の処理に対して、AND条件として行なってもよいし、OR条件として行なってもよい。
〔3−2〕第2変形例について
また、入力状態分類手段15−1,15−2は、上記ステップS33の処理に加えて、くびれ位置(第1くびれ位置もしくは第2くびれ位置)の指先側の隆線方向のばらつきに基づいて当該くびれ位置が関節であるか不完全入力によるものであるかを判断するように構成してもよい。
具体的には、入力状態分類手段15−1,15−2が、指紋画像におけるくびれ位置の指先側の隆線方向のばらつきを示す値(標準偏差もしくは分散値)が所定値以下である場合には、当該くびれ位置が指の関節であると判断して指紋画像は関節が入力された不良状態であると判断する一方、かかるばらつきを示す値が所定値より大きい場合には、当該くびれ位置が不完全な入力によるものと判断して指紋画像は不完全入力による不良状態であると判断するように構成する。
この構成は、認証に適した指紋は、遠位関節から指先までの間の中央部分であり、この部分は隆線が概ね渦状であったり、ループ状であったり、隆線の流れの曲率が高い領域が集中しているので、隆線方向のばらつきが大きいことを利用して、隆線方向のばらつきを示す値が大きい場合は、その指紋画像はかかる中央部分が含まれていると判断できるので、当該指紋画像が不完全入力による不良状態であると判断し、隆線方向のばらつきを示す値が小さい場合は、当該指紋画像が関節が入力された不良状態であると判断する。
これにより、入力状態分類手段15−1,15−2は、より効率的に且つより正確に、指紋画像の採取状態を判断することができる。
なお、上記の非接触幅の値もしくは非接触幅の割合に基づく判断処理は、上記図11のステップS33の処理に対して、AND条件として行なってもよいし、OR条件として行なってもよい。
〔3−3〕第3変形例について
上述した第1,第2実施形態では、幅検出手段12−1,12−2の処理と、隆線方向検出手段14の処理とが並列的に実行される場合を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図19に示すように、幅検出手段12−1の処理の後に、その処理結果を利用して、隆線方向検出手段14が処理を行なってもよい。
生体認証装置1−3もしくは生体情報読取装置10−3は、例えば携帯電話やPDAなどのメモリサイズが少ない小型情報機器に組み込まれることがあるため、処理に必要等するメモリの容量や演算量は少ないことが好ましい。
したがって、隆線方向検出手段14で隆線方向を検出する前に、予め幅検出手段12−1で隆線が存在する範囲(すなわち、幅が検出できた範囲)を検出し、隆線方向検出手段14が、幅検出手段12−1によって幅が検出された分割画像に対して隆線方向の検出処理を行なうことにより、指紋が存在しない領域に対しても隆線方向の検出処理を行なうという無駄を省くことができるので、隆線方向を格納するメモリと演算量を削減でき、隆線方向の検出処理を効率的且つ高速に実行できる。
なお、図19は第1実施形態の変形例を示す図であるが、これと同様に第2実施形態においても幅検出手段12−2の処理の後に、位置検出手段13−2の処理と隆線方向検出手段14の処理とを並列的に実行するように構成してもよく、これによっても同様の作用効果を得ることができる。
〔3−4〕第4変形例について
また、上述した第1,第2実施形態では、幅検出手段12−1,12−2の処理と、隆線方向検出手段14の処理とが並列的に実行される場合を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図20に示すように、幅検出手段12−1の処理と位置検出手段13−1の処理の後に、その処理結果(くびれ位置)を利用して、隆線方向検出手段14が処理を行なってもよい。
この場合、隆線方向検出手段14は、位置検出手段によって検出されたくびれ位置についての隆線方向のみを検出すればよくなるので、上述した第3変形例よりもさらに処理の効率化及び高速化を図ることができ、メモリ等のハードウェア資源の使用量もより削減できる。
なお、図20は第1実施形態の変形例を示す図であるが、これと同様に第2実施形態においても位置検出手段13−2の処理の後に隆線方向検出手段14の処理を実行するように構成してもよく、これによっても同様の作用効果を得ることができる。
〔3−5〕その他の変形例について
生体情報入力手段11がスウィープ型指紋センサである場合、一枚の指紋画像の高さ(Y方向の長さ)が、隆線方向検出手段14によって隆線方向を算出するための最低限必要な高さより小さい場合には、図21に示すように、生体情報入力手段11の後段に、指紋画像を生体の移動量及び移動方向を利用して再構成する再構成手段18を備えるように構成してもよい。
この再構成手段18による再構成処理は、公知の技術(例えば、特許第3859673号に開示された技術)を用いて行なうことができる。
これにより、幅検出手段12−1及び隆線方向検出手段14は処理を確実に実行することができる。
なお、上述した実施形態では、位置検出手段13−1,13−2が、上記図9のフローチャートに示す動作手順によりくびれ位置を検出するように構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図22のフローチャート(ステップS20´,S21〜S25)に示す動作手順によりくびれ位置を検出してもよい。なお、図22において図9における符号と同一の符号は、同一の処理もしくは略同一の処理を示している。
つまり、上述した実施形態では、位置検出手段13−1,13−2は、カウンタ値に“m+1”を加えて処理を開始するともに(ステップS20参照)、ステップS24においてカウンタ値がカウンタ値の最大値からmを差し引いた数以上でないと判断する度に(ステップS24のNoルート)、カウンタ値iに再度“m+1”を加えるように構成したが、図22に示すように、位置検出手段13−1,13−2は、カウンタ値にmを加えて処理を開始するともに(ステップS20´)、ステップS24においてカウンタ値がカウンタ値の最大値からmを差し引いた数以上でないと判断する度に(ステップS24のNoルート)、カウンタ値を1カウントアップする(ステップS25)ように構成してもよい。
これにより、上述した実施形態と同様に、位置検出手段13−1,13−2は、くびれ位置を確実に検出することができる。
また、上述した実施形態では、表示手段16が、表示画面にメッセージを表示する場合を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示画面におけるメッセージ表示に代えて、もしくは加えて、通知手段としての表示手段16が、音声による通知を行なうように構成してもよく、これによりユーザは指紋画像の採取状態や再入力方法をより正確に且つ確実に把握できる。
さらに、上述した実施形態では、幅検出手段12−1,12−2が、分割画像に基づいて複数の幅を検出するように構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、生体情報入力手段11がスウィープ型指紋センサである場合には、幅検出手段12−1,12−2は、幅(即ち、図9におけるW[i])を指紋センサから入力される一単位である短冊画像毎に検出するように構成してもよい。
つまり、図2に示す各分割画像30aがスウィープ型指紋センサによって入力された短冊画像に相当する場合には、幅検出手段12−1,12−2は、これら短冊画像30aをそのまま使用して、短冊画像30a毎に幅を検出するように構成してもよく、この場合には、再構成手段18による再構成処理や幅検出手段12−1,12−2による指紋画像の分割処理が不要になり、処理の効率化及び高速化を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、幅検出手段12−2が、接触幅を、図9におけるW[i]として検出し、位置検出手段13−2や入力状態分類手段15−2が接触幅に基づいて処理を行なうように構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、幅検出手段12−2が、接触幅の代わりに、非接触幅や指紋の全幅に対する非接触幅の割合を図9におけるW[i]として検出し、位置検出手段13−2や入力状態分類手段15−2が、その非接触幅もしくは割合に基づいて処理を行なうように構成してもよく、これによっても上述した実施形態と同様の作
用効果を得ることができる。
また、上述した実施形態において、入力状態分類手段15−1,15−2が、傾き情報検出手段12aによって検出された傾き情報(指の長手方向)を用いて、隆線方向検出手段14によって検出された隆線方向を補正した上で、採取状態の判断処理を実行してもよく、これにより、採取状態の判断をより正確なものにすることができる。
さらに、上述した実施形態において、入力状態分類手段15−1,15−2は、生体情報入力手段11によって入力された指紋画像の指の長手方向の長さが、採取面の幅(X方向)よりも短い場合には、当該指紋画像に基づいて指の長手方向を検出することは困難であるため、そのような指紋画像が入力された場合には、当該指紋画像の採取状態は不良状態であると直ちに判断するように構成してもよい。これにより、長手方向が検出できないような不良な指紋画像に対して、様々な処理を行なうことなく効率的に対処できる。
また、上述した実施形態において、指紋画像が互いに間隔を空けた2以上の指紋領域を有するものである場合、例えば、図13に示す指紋画像40の指紋が採取される部分(網掛け部分)41a,41bの間に隙間が形成されているような場合には、位置検出手段1−1,1−2は、当該隙間の中央部分をくびれ位置として検出するように構成してもよく、これにより、指紋画像の採取状態をより正確に判断できるようになる。
また、かかる場合には、位置検出手段1−1,1−2がくびれ位置を検出する前に、入力状態分類手段15−1,15−2が指先側の指紋部分(例えば図13の網掛け部分41a)の指先側端部から手の平側端部までの距離(Y方向に沿った距離)が、所定値Twidthより短いか否かを判断し、短ければ位置検出手段1−1,1−2の処理を行なうことなく、当該指紋画像の採取状態が不良状態であると判断し、短くなければ位置検出手段1−1,1−2がくびれ位置を検出するように構成してもよく、これにより処理を効率性を向上できる。
さらに、上述した実施形態では、生体情報入力手段11が採取する生体情報が指紋である場合を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、生体情報入力手段11は生体情報として掌紋を採取してもよく、これによっても上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上述した幅検出手段12−1,12−2、傾き情報検出手段12a、位置検出手段13−1,13−2、隆線方向検出手段14,入力状態分類手段15−1,15−2、及び生体認証手段17としての機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が所定のアプリケーションプログラム(生体認証プログラムもしくは生体情報読取プログラム)を実行することによって実現されてもよい。
そのプログラムは、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RWなど),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD−RW,DVD+R,DVD+RWなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体から生体認証プログラムもしくは生体情報読取プログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。また、そのプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
ここで、コンピュータとは、ハードウェアとOS(オペレーティングシステム)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウェアを意味している。また、OSが不要でアプリケーションプログラム単独でハードウェアを動作させるような場合には、そのハードウェア自体がコンピュータに相当する。ハードウェアは、少なくとも、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取るための手段とをそなえている。
上記生体認証プログラムとしてのアプリケーションプログラムは、上述のようなコンピュータに、幅検出手段12−1,12−2、傾き情報検出手段12a、位置検出手段13−1,13−2、隆線方向検出手段14,入力状態分類手段15−1,15−2、及び生体認証手段17としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
また、上記生体情報読取プログラムとしてのアプリケーションプログラムは、上述のようなコンピュータに、幅検出手段12−1,12−2、傾き情報検出手段12a、位置検出手段13−1,13−2、隆線方向検出手段14,及び入力状態分類手段15−1,15−2としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
なお、本実施形態としての記録媒体としては、上述したフレキシブルディスク,CD,DVD,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスクのほか、ICカード,ROMカートリッジ,磁気テープ,パンチカード,コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ),外部記憶装置等や、バーコードなどの符号が印刷された印刷物等の、コンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することもできる。
そして、本発明は、以下に示すように要約することができる。
(付記1)
生体部位の生体情報画像を採取する採取手段と、
前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段と、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段と、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段と、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段とを備えることを特徴とする、生体情報読取装置。
(付記2)
前記判断手段が、前記くびれ位置の前記生体情報画像における位置に基づいて、前記採取状態を判断することを特徴とする、付記1記載の生体情報読取装置。
(付記3)
前記採取手段が、前記生体情報画像として指紋画像を採取し、
前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に前記幅を検出し、
前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記幅よりも小さい前記幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第1くびれ位置として検出することを特徴とする、付記1または付記2記載の生体情報読取装置。
(付記4)
前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記幅よりも小さい前記幅を有する前記分割画像が複数検出された場合は、複数の前記分割画像のうち前記幅が最小値の前記分割画像の位置を前記第1くびれ位置として検出することを特徴とする、付記3記載の生体情報読取装置。
(付記5)
前記採取手段は、採取面に接触した指の指紋画像を前記生体情報画像として採取し、
前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に指紋の幅から前記指の前記採取面に対する非接触部分の幅を差し引いた接触幅を検出し、
前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記接触幅よりも小さい前記接触幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第2くびれ位置として検出することを特徴とする、付記3または付記4記載の生体情報読取装置。
(付記6)
前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記接触幅よりも小さい前記接触幅を有する前記分割画像が複数検出された場合は、複数の前記分割画像のうち前記接触幅が最小値の前記分割画像の位置を前記第2くびれ位置として検出することを特徴とする、付記5記載の生体情報読取装置。
(付記7)
前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さに応じて当該指紋画像の良否を前記採取状態として判断することを特徴とする、付記3〜6のいずれか1つに記載の生体情報読取装置。
(付記8)
前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さが所定値以上であれば当該指紋画像は良好であると判断する一方、前記長さが前記所定値より短ければ当該指紋画像は不良であると判断することを特徴とする、付記7記載の生体情報読取装置。
(付記9)
前記判断手段が、前記指紋画像が不良であると判断した場合に、前記くびれ位置周辺の方向情報としての隆線方向の分布に基づいて、当該くびれ位置が指の関節であるか否かを判断して、不良状態の種別を判断することを特徴とする、付記7または付記8記載の生体情報読取装置。
(付記10)
前記判断手段が、前記隆線方向の平均値と前記指紋画像における指の長手方向に対して直交する方向との差が所定値以内であり、且つ、前記平均値に係るばらつきを示す値が所定値以内である場合に、前記くびれ位置が指の関節であると判断することを特徴とする、付記9記載の生体情報読取装置。
(付記11)
前記幅検出手段が、前記第1くびれ位置における前記指の前記採取面に対する非接触部分の幅を検出し、
前記判断手段が、前記第1くびれ位置における前記幅に対する前記非接触部分の幅の割合が所定値以上である場合に、前記第1くびれ位置が指の関節であると判断して前記指紋画像は関節が入力された不良状態であると判断する一方、前記割合が前記所定値より小さければ前記第1くびれ位置が不完全な入力によるものと判断して前記指紋画像が不完全入力による不良状態であると判断することを特徴とする、付記3〜10のいずれか1つに記載の生体情報読取装置。
(付記12)
前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置の指先側の前記隆線方向のばらつきを示す値が所定値以下である場合には、前記くびれ位置が指の関節であると判断して前記指紋画像は関節が入力された不良状態であると判断する一方、前記ばらつきを示す値が所定値より大きい場合には、前記くびれ位置が不完全な入力によるものと判断して前記指紋画像は不完全入力による不良状態であると判断することを特徴とする、付記3〜11のいずれか1つに記載の生体情報読取装置。
(付記13)
前記くびれ位置検出手段が、前記幅検出手段によって検出された前記複数の分割画像の複数の前記幅に対して、隆線間隔よりも広い範囲のフィルタで平滑化を行なってから前記くびれ位置を検出することを特徴とする、付記3〜12のいずれか1つに記載の生体情報読取装置。
(付記14)
前記判断手段によって判断された前記生体情報画像の採取状態に応じた通知を行なう通知手段を備えていることを特徴とする、付記1〜13のいずれか1つに記載の生体情報読取装置。
(付記15)
生体部位の生体情報画像を採取する採取ステップと、
前記採取ステップにおいて採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出ステップと、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出ステップと、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得ステップと、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断ステップとを含むことを特徴とする、生体情報読取方法。
(付記16)
生体部位の生体情報画像を採取する採取手段によって採取された前記生体情報画像の採取状態を判断する機能を、コンピュータに実現させるための生体情報読取プログラムであって、
前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段、及び、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、生体情報読取プログラム。
(付記17)
前記幅検出手段が、前記生体情報画像として前記採取手段によって採取された指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に前記幅を検出し、
前記くびれ位置検出手段が、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記幅よりも小さい前記幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第1くびれ位置として検出するように、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、付記16記載の生体情報読取プログラム。
(付記18)
前記幅検出手段が、前記生体情報画像として前記採取手段によって採取された指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に指紋の幅から、前記採取手段の採取面に対する前記指の非接触部分の幅を差し引いた接触幅を検出し、
前記くびれ位置検出手段が、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記接触幅よりも小さい前記接触幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第2くびれ位置として検出するように、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、付記16または付記17記載の生体情報読取プログラム。
(付記19)
前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さに応じて当該指紋画像の良否を前記採取状態として判断するように、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、付記17または付記18記載の生体情報読取プログラム。
(付記20)
生体部位の生体情報画像を採取する採取手段と、
前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段と、
前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段と、
前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段と、
前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段と、
前記判断手段によって採取状態が良好であると判断された前記生体情報画像を用いて生体認証を行なう生体認証手段とを備えることを特徴とする、生体認証装置。

Claims (10)

  1. 生体部位の生体情報画像を採取する採取手段と、
    前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段と、
    前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段と、
    前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段と、
    前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段とを備えることを特徴とする、生体情報読取装置。
  2. 前記判断手段が、前記くびれ位置の前記生体情報画像における位置に基づいて、前記採取状態を判断することを特徴とする、請求項1記載の生体情報読取装置。
  3. 前記採取手段が、前記生体情報画像として指紋画像を採取し、
    前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に前記幅を検出し、
    前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記幅よりも小さい前記幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第1くびれ位置として検出することを特徴とする、請求項1または請求項2記載の生体情報読取装置。
  4. 前記採取手段は、採取面に接触した指の指紋画像を前記生体情報画像として採取し、
    前記幅検出手段は、前記指紋画像を指の長手方向に分割して得られた複数の分割画像毎に指紋の幅から前記指の前記採取面に対する非接触部分の幅を差し引いた接触幅を検出し、
    前記くびれ位置検出手段は、前記長手方向に隣接する前記分割画像の前記接触幅よりも小さい前記接触幅を有する前記分割画像の位置を前記くびれ位置としての第2くびれ位置として検出することを特徴とする、請求項3記載の生体情報読取装置。
  5. 前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さに応じて当該指紋画像の良否を前記採取状態として判断することを特徴とする、請求項3または請求項4記載の生体情報読取装置。
  6. 前記判断手段が、前記指紋画像における前記くびれ位置から指先までの長さが所定値以上であれば当該指紋画像は良好であると判断する一方、前記長さが前記所定値より短ければ当該指紋画像は不良であると判断することを特徴とする、請求項記載の生体情報読取装置。
  7. 前記判断手段が、前記指紋画像が不良であると判断した場合に、前記くびれ位置周辺の方向情報としての隆線方向の分布に基づいて、当該くびれ位置が指の関節であるか否かを判断して、不良状態の種別を判断することを特徴とする、請求項または請求項記載の生体情報読取装置。
  8. 前記判断手段が、前記隆線方向の平均値と前記指紋画像における指の長手方向に対して直交する方向との差が所定値以内であり、且つ、前記平均値に係るばらつきを示す値が所定値以内である場合に、前記くびれ位置が指の関節であると判断することを特徴とする、請求項記載の生体情報読取装置。
  9. 生体部位の生体情報画像を採取する採取ステップと、
    前記採取ステップにおいて採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出ステップと、
    前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出ステップと、
    前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得ステップと、
    前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断ステップとを含むことを特徴とする、生体情報読取方法。
  10. 生体部位の生体情報画像を採取する採取手段によって採取された前記生体情報画像の採取状態を判断する機能を、コンピュータに実現させるための生体情報読取プログラムであって、
    前記採取手段によって採取された前記生体情報画像における前記生体部位の幅を検出する幅検出手段、
    前記幅に基づいて、前記生体情報画像における前記生体部位のくびれ位置を検出するくびれ位置検出手段、
    前記生体情報画像における前記生体部位に係る方向情報を取得する方向情報取得手段、及び、
    前記くびれ位置周辺の前記方向情報に基づいて、前記生体情報画像の採取状態を判断する判断手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする、生体情報読取プログラム。
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