JP4881854B2 - ジペプチドの製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、ジペプチド合成活性を有する蛋白質、該蛋白質をコードするDNA、該DNAを含有する組換え体DNA、該組換え体DNAで形質転換された形質転換体、ジペプチド合成活性を有する蛋白質の製造法、ジペプチド合成活性を有する蛋白質を用いたジペプチドの製造法、ジペプチド合成活性を有する蛋白質を生産する微生物または形質転換体を用いたジペプチドの製造法に関する。
ペプチドの大量合成法については、化学合成法(液相法、固相法)、酵素的合成法およびDNA組換え法を用いた生物学的合成法が知られている。現在、50残基以上の長鎖のペプチドに関しては酵素的合成法あるいは生物学的合成法が用いられ、ジペプチドに関しては化学合成法と酵素的合成法が主に用いられている。
化学合成法によるジペプチドの合成では、官能基の保護・脱保護などの操作が必要であり、またラセミ体も合成されることから、化学合成法は経済的、効率的な方法とはいえない。また、化学合成法は大量の有機溶媒等を使うため環境衛生上も好ましい方法ではない。
酵素法によるジペプチドの合成に関しては、タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)の逆反応を利用した方法(非特許文献1参照)、耐熱性アミノアシルt−RNA合成酵素を利用する方法(特許文献1〜4参照)、非リボゾームペプチドシンセターゼ(以下、NRPSと称す)を利用する方法(非特許文献2、3および特許文献5、6参照)が知られている。
しかし、タンパク分解酵素の逆反応を利用した方法では、基質となるアミノ酸の官能基の保護・脱保護が必要であり、ペプチド形成反応の効率化およびペプチド分解反応の阻止が困難といった問題点がある。耐熱性アミノアシルt−RNA合成酵素を利用する方法には、酵素の発現、目的産物以外の副生反応の阻止が困難という問題点がある。NRPSを利用する方法に関しては、酵素分子が巨大なためにDNA組換え法を用いて該酵素を発現することが困難であること、補酵素である4’−ホスフォパンテテイン(4’−phosphopantetheine)の供給が必要であり、効率的な製造法とはいえない。
一方、酵素分子量がNRPSより小さく、補酵素 である4'-phosphopantetheineを必要としないγ−グルタミルシステインシンセターゼ(γ-glutamylcysteine synthetase)、グルタチオンシンセターゼ(glutathione synthetase)、D-アラニン−D-アラニン(D-Ala−D-Ala)リガーゼ(D-Ala−D-Ala ligase)、ポリ−γ−グルタミン酸シンセターゼ(poly-γ-glutamate synthetase)等の一群のペプチドシンセターゼも知られている。これらの酵素の殆どはD-アミノ酸を基質に用いる、またはγ位のカルボキシル基でのペプチド結合の形成を触媒する等の特徴を有するため、L-アミノ酸のα位カルボキシル基でペプチド結合するジペプチドの合成に用いることはできない。
L−アミノ酸のα位カルボキシル基でのペプチド結合形成活性によるジペプチド生成が知られているのはバチルス属に属する微生物由来のジペプチド抗生物質であるバシリシン合成酵素のみである。バシリシン合成酵素は、バシリシン(L−アラニル−L−アンチカプシン、L−Ala−L−anticapsin)及びL−アラニル−L−アラニン(L−Ala−L−Ala)を合成する活性を有することが知られていた(非特許文献4および5参照)が、最近、本酵素は多様な組み合わせの同一または異なる遊離のアミノ酸から種々のジペプチドを生成する活性を有することが報告された(特許文献7参照)。
しかしながら、上記酵素の基質特異性に起因し、生成効率が十分でないジペプチドもあるため、該酵素とは基質特異性が異なる新たなジペプチド合成酵素が求められている。
ラルストニア・ソラナセラムGMI1000の染色体DNAの塩基配列、および遺伝子の推定塩基配列とも公知である(非特許文献6参照)。しかしながら、該遺伝子中のRSP1486遺伝子にコードされる蛋白質の機能はもちろん、RSP1486遺伝子が実際に機能を有する蛋白質をコードする遺伝子であるか否かも知られていない。
特開昭58−146539号公報 特開昭58−209991号公報 特開昭58−209992号公報 特開昭59−106298号公報 米国特許第5795738号 米国特許第5652116号 国際公開第2004/058960号パンフレット J.Biol.Chem.,119,707−720(1937) Chem.Biol.,7,373−384(2000) FEBS Lett.,498,42−45(2001) J.Ind.Microbiol.,2,201−208(1987) Enzyme.Microbial.Technol.,29,400−406(2001) http://gib.genes.nig.ac.jp/single/index.php?spid=Rsol_GMI1000
本発明の目的は、ジペプチド合成活性を有する蛋白質、該蛋白質をコードするDNA、該DNAを含有する組換え体DNA、該組換え体DNAで形質転換された形質転換体、該形質転換体等を用いたジペプチド合成活性を有する蛋白質の製造法、ジペプチド合成活性を有する蛋白質を用いたジペプチドの製造法、およびジペプチド合成活性を有する蛋白質を生産する形質転換体または微生物の培養物等を酵素源に用いたジペプチドの製造法を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(10)に関する。
(1)以下の[1]〜[3]のいずれかに記載の蛋白質。
[1]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
[2]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換または付加したアミノ酸配列からなり、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質
[3]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質
(2)以下の[1]〜[3]のいずれかに記載のDNA。
[1]上記(1)の蛋白質をコードするDNA
[2]配列番号10〜21のいずれかで表される塩基配列を有するDNA
[3]配列番号10〜21のいずれかで表される塩基配列と相補的な塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつジペプチド合成活性を有する蛋白質をコードするDNA
(3)上記(2)のDNAを含有する組換え体DNA。
(4)上記(3)の組換え体DNAを有する形質転換体。
(5)形質転換体が微生物を宿主として得られる形質転換体である、上記(4)の形質転換体。
(6)微生物がエシェリヒア(Escherichia)属に属する微生物である、上記(5)の形質転換体。
(7)上記(1)の蛋白質を生産する能力を有する微生物を培地に培養し、培養物中に該蛋白質を生成、蓄積させ、該培養物より該蛋白質を採取する上記(1)の蛋白質の製造法。
(8)上記(1)の蛋白質を生産する能力を有する微生物が上記(4)〜(6)のいずれか1つの形質転換体である、上記(7)の製造法。
(9)上記(1)の蛋白質を生産する能力を有する微生物の培養物もしくは該培養物の処理物、または上記(1)の蛋白質と1種以上のアミノ酸とを水性媒体中に存在せしめ、該媒体中にジペプチドを生成、蓄積させ、該媒体から該ジペプチドを採取するジペプチドの製造法。
(10)上記(1)の蛋白質を生産する能力を有する微生物が上記(4)〜(6)のいずれか1つの形質転換体である、上記(9)の製造法。
本発明によりジペプチドを合成する活性を有する蛋白質を製造することができ、該蛋白質または該蛋白質を生産する能力を有する形質転換体または微生物を用いてジペプチドを製造することができる。
図1はプラスミドpRSP1486aの構築過程を示す図である。
符号の説明
図中のRSP1486aは、ラルストニア・ソラナセラムATCC11696株由来のRSP1486a遺伝子、PT7はT7プロモーター遺伝子を表す。
1.本発明の蛋白質
本発明の蛋白質としては、
[1]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質、
[2]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が欠失、置換または付加したアミノ酸配列からなり、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質、および
[3]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質、
をあげることができる。
上記において、1以上のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質は、Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Second Edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)(以下、モレキュラー・クローニング第2版と略す)、Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons(1987−1997)(以下、カレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジーと略す)、Nucleic Acids Research,10,6487(1982)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,79,6409(1982)、Gene,34,315(1985)、Nucleic Acids Research,13,4431(1985)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82,488(1985)等に記載の部位特異的変異導入法を用いて、例えば配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするDNAに部位特異的変異を導入することにより、取得することができる。
欠失、置換または付加されるアミノ酸の数は特に限定されないが、上記の部位特異的変異法等の周知の方法により欠失、置換または付加できる程度の数であり、1個から数十個、好ましくは1〜20個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個である。
配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列において1以上のアミノ酸が欠失、置換または付加されたとは、同一配列中の任意の位置において、1または複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されていてもよい。
アミノ酸の置換が可能なアミノ酸としては、例えば配列番号1〜9で表されるアミノ酸配列を公知のアライメントソフトウェアを用いて比較したときに、いずれか2つのアミノ酸配列の間で一致していないアミノ酸などをあげることができる。公知のアライメントソフトウェアとしては、例えば遺伝子解析ソフトウェアGenetyx(ソフトウェア開発株式会社)に含まれるアライメント解析ソフトをあげることができる。該解析ソフトの解析パラメータとしては、デフォルト値を用いることができる。
また、アミノ酸の欠失または付加が可能なアミノ酸の位置としては、例えば配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列のN末端側およびC末端側の1〜数個のアミノ酸をあげることができる。
欠失、置換または付加は同時に生じてもよく、置換または付加されるアミノ酸は天然型と非天然型とを問わない。天然型アミノ酸としては、L−アラニン、L−アスパラギン、L−アスパラギン酸、L−アルギニン、L−グルタミン、L−グルタミン酸、グリシン、L−ヒスチジン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−リジン、L−メチオニン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、L−スレオニン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−システインなどがあげられる。
以下に、相互に置換可能なアミノ酸の例を示す。同一群に含まれるアミノ酸は相互に置換可能である。
A群:ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、バリン、ノルバリン、アラニン、2−アミノブタン酸、メチオニン、O−メチルセリン、t−ブチルグリシン、t−ブチルアラニン、シクロヘキシルアラニン
B群:アスパラギン酸、グルタミン酸、イソアスパラギン酸、イソグルタミン酸、2−アミノアジピン酸、2−アミノスベリン酸
C群:アスパラギン、グルタミン
D群:リジン、アルギニン、オルニチン、2,4−ジアミノブタン酸、2,3−ジアミノプロピオン酸
E群:プロリン、3−ヒドロキシプロリン、4−ヒドロキシプロリン
F群:セリン、スレオニン、ホモセリン
G群:フェニルアラニン、チロシン
また、本発明の蛋白質がジペプチド合成活性を有するためには、配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列、好ましくは配列番号1で表されるアミノ酸配列との相同性が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは94%以上、さらに好ましくは98%以上、特に好ましくは99%以上の相同性を有していることが望ましい。
アミノ酸配列や塩基配列の相同性は、Karlin and AltschulによるアルゴリズムBLAST[Pro.Natl.Acad.Sci.USA,90,5873(1993)]やFASTA[Methods Enzymol.,183,63(1990)]を用いて決定することができる。このアルゴリズムBLASTに基づいて、BLASTNやBLASTXとよばれるプログラムが開発されている[J.Mol.Biol.,215,403(1990)]。BLASTに基づいてBLASTNによって塩基配列を解析する場合には、パラメータは例えばScore=100、wordlength=12とする。また、BLASTに基づいてBLASTXによってアミノ酸配列を解析する場合には、パラメータは例えばscore=50、wordlength=3とする。BLASTとGapped BLASTプログラムを用いる場合には、各プログラムのデフォルトパラメーターを用いる。これらの解析方法の具体的な手法は公知である(http://www.ncbi.nlm.nih.gov.)。
また、配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列と80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは94%以上、さらに好ましくは98%以上、特に好ましくは99%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質もまた本発明の蛋白質である。アミノ酸配列の相同性は、上記したようにBLASTやFASTAを用いて決定することができる。
本発明の蛋白質が、ジペプチド合成活性を有する蛋白質であることを確認する手段としては、例えばDNA組換え法を用いて本発明の蛋白質を発現する形質転換体を作製し、該形質転換体を用いて本発明の蛋白質を製造した後、本発明の蛋白質、1種以上のアミノ酸、好ましくはL−アミノ酸およびグリシンから選ばれる2種のアミノ酸、並びにATPを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にジペプチドが生成、蓄積するか否かをHPLC等により分析する方法をあげることができる。
2.本発明のDNA
本発明のDNAとしては、
[1]上記1の[1]〜[3]の本発明の蛋白質をコードするDNA、
[2]配列番号10〜21のいずれかで表される塩基配列を有するDNA、および
[3]配列番号10〜21のいずれかで表される塩基配列と相補的な塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつジペプチド合成活性を有する蛋白質をコードするDNA、
をあげることができる。
ここでいう「ハイブリダイズする」とは、特定の塩基配列を有するDNAまたは該DNAの一部にDNAがハイブリダイズする工程である。したがって、該特定の塩基配列を有するDNAまたは該DNAの一部の塩基配列は、ノーザンまたはサザンブロット解析のプローブとして有用であるか、またはPCR解析のオリゴヌクレオチドプライマーとして使用できる長さのDNAであってもよい。プローブとして用いるDNAとしては、少なくとも100塩基以上、好ましくは200塩基以上、より好ましくは500塩基以上のDNAをあげることができるが、少なくとも10塩基以上、好ましくは15塩基以上のDNAであってもよい。
DNAのハイブリダイゼーション実験の方法はよく知られており、例えばモレキュラー・クローニング第2版、第3版(2001年)、Methods for General and Molecular Bacteriolgy,ASM Press(1994)、Immunology methods manual,Academic press(Molecular)に記載の他、多数の他の標準的な教科書に従ってハイブリダイゼーションの条件を決定し、実験を行うことができる。
上記のストリンジェントな条件とは、例えばDNAを固定化したフィルターとプローブDNAとを50%ホルムアミド、5×SSC(750mMの塩化ナトリウム、75mMのクエン酸ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×デンハルト溶液、10%の硫酸デキストラン、および20μg/lの変性させたサケ精子DNAを含む溶液中で42℃で一晩、インキュベートした後、例えば約65℃の0.2×SSC溶液中で該フィルターを洗浄する条件をあげることができるが、より低いストリンジェント条件を用いることもできる。ストリンジェンな条件の変更は、ホルムアミドの濃度調整(ホルムアミドの濃度を下げるほど低ストリンジェントになる)、塩濃度および温度条件の変更により可能である。低ストリンジェント条件としては、例えば6×SSCE(20×SSCEは、3mol/lの塩化ナトリウム、0.2mol/lのリン酸二水素ナトリウム、0.02mol/lのEDTA、pH7.4)、0.5%のSDS、30%のホルムアミド、100μg/lの変性させたサケ精子DNAを含む溶液中で、37℃で一晩インキュベートした後、50℃の1×SSC、0.1%SDS溶液を用いて洗浄する条件をあげることができる。また、さらに低いストリンジェントな条件としては、上記した低ストリンジェント条件において、高塩濃度(例えば5×SSC)の溶液を用いてハイブリダイゼーションを行った後、洗浄する条件をあげることができる。
上記した様々な条件は、ハイブリダイゼーション実験のバックグラウンドを抑えるために用いるブロッキング試薬を添加、または変更することにより設定することもできる。上記したブロッキング試薬の添加は、条件を適合させるために、ハイブリダイゼーション条件の変更を伴ってもよい。
上記したストリンジェントな条件下でハイブリダイズ可能なDNAとしては、例えば上記したBLASTおよびFASTA等のプログラムを用いて、上記パラメータに基づいて計算したときに、上記したいずれかのDNAの塩基配列と少なくとも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは94%以上、さらに好ましくは98%以上、特に好ましくは99%以上の相同性を有するDNAをあげることができる。
塩基配列の相同性は、上記したBLASTまたはFASTA等のプログラムを用いて決定することができる。
上記したDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAが、ジペプチドの合成活性を有する蛋白質をコードするDNAであることは、該DNAを発現する組換え体DNAを作製し、該組換え体DNAを宿主細胞に導入して得られる微生物を培養して得られる培養物から該蛋白質を精製し、該精製蛋白質を酵素源に用いて、該酵素源、並びに1種以上のアミノ酸、好ましくはL−アミノ酸およびグリシンから選ばれる2種のアミノ酸を水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にジペプチドが生成、蓄積するか否かをHPLC等により分析する方法によって確認することができる。
3.本発明の製造法に用いられる微生物および形質転換体
本発明の製造法に用いられる微生物および形質転換体としては、本発明の蛋白質を生産する能力を有する微生物および形質転換体であれば特に限定されないが、該微生物としては、好ましくはラルストニア(Ralstonia)属に属する微生物、好ましくはラルストニア・ソラナセラム(Ralstonia solanacearum)に属する微生物、より好ましくはRalstonia solanacearum GMI1000、Ralstonia solanacearum ATCC11696、Ralstonia solanacearum MAFF211270、Ralstonia solanacearum MAFF211272、Ralstonia solanacearum MAFF211282、Ralstonia solanacearum MAFF211396、Ralstonia solanacearum MAFF211402、Ralstonia solanacearum MAFF211403、Ralstonia solanacearum MAFF211544、Ralstonia solanacearum MAFF301520、Ralstonia solanacearum MAFF301522、Ralstonia solanacearum MAFF301523およびRalstonia solanacearum MAFF301526をあげることができ、該形質転換体としては、本発明の蛋白質をコードするDNAで形質転換された形質転換体をあげることができる。
なお、上記したRalstonia solanacearumは、American Type Culture Collectionまたは独立行政法人農業生物資源研究所ジーンバンクから入手することができる。
本発明の蛋白質をコードするDNAで形質転換された形質転換体としては、上記2のDNAを含む組換え体DNAを用い、宿主細胞を公知の方法で形質転換して得られる形質転換体をあげることができ、宿主細胞としては、細菌などの原核生物、酵母、動物細胞、昆虫細胞および植物細胞、好ましくは原核細胞、より好ましくは細菌、さらに好ましくはEscherichia属に属する微生物をあげることができる。
4.本発明のDNAおよび形質転換体の調製
本発明のDNAは、例えば、配列番号3または4で表される塩基配列に基づき設計することができるプローブを用いた、Ralstonia属に属する微生物、好ましくはRalstonia solanacearumに属する微生物、より好ましくはRalstonia solanacearum GMI1000、Ralstonia solancearum ATCC11696、Ralstonia solanacearum MAFF211270、Ralstonia solanacearum MAFF211272、Ralstonia solanacearum MAFF211282、Ralstonia solanacearum MAFF211396、Ralstonia solanacearum MAFF211402、Ralstonia solanacearum MAFF211403、Ralstonia solanacearum MAFF211544、Ralstonia solanacearum MAFF301520、Ralstonia solanacearum MAFF301522、Ralstonia solanacearum MAFF301523またはRalstonia solanacearum MAFF301526の全DNAライブラリーに対するサザンハイブリダイゼーション、または配列番号10〜21のいずれかで表される塩基配列に基づき設計することができるプライマーDNAを用いた、微生物、好ましくはRalstonia属に属する微生物、より好ましくはRalstonia solanacearumに属する微生物、さらに好ましくはRalstonia solanacearum GMI1000またはRalstonia solanacearum ATCC11696、Ralstonia solanacearum MAFF211270、Ralstonia solanacearum MAFF211272、Ralstonia solanacearum MAFF211282、Ralstonia solanacearum MAFF211396、Ralstonia solanacearum MAFF211402、Ralstoniasolanacearum MAFF211403、Ralstonia solanacearum MAFF211544、Ralstonia solanacearum MAFF301520、Ralstonia solanacearum MAFF301522、Ralstonia solanacearum MAFF301523またはRalstonia solanacearum MAFF301526の全DNAを鋳型としたPCR[PCR Protocols,Academic Press(1990)]により取得することができる。
また、各種の遺伝子配列データベースに対して配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列をコードするDNAの塩基配列と85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上、特に好ましくは99%以上の相同性を有する配列を検索し、該検索によって得られた塩基配列に基づき、該塩基配列を有する生物の染色体DNA、cDNAライブラリー等から上記した方法により本発明のDNA、または本発明の製造法に用いられるDNAを取得することもできる。
取得したDNAをそのまま、あるいは適当な制限酵素などで切断し、常法によりベクターに組み込み、得られた組換え体DNAを宿主細胞に導入した後、通常用いられる塩基配列解析方法、例えばジデオキシ法[Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,74,5463(1977)]あるいは373A・DNAシークエンサー(パーキン・エルマー社製)等の塩基配列分析装置を用いて分析することにより、該DNAの塩基配列を決定することができる。
塩基配列を決定した結果、取得されたDNAが部分長であった場合は、該部分長DNAをプローブに用いた、染色体DNAライブラリーに対するサザンハイブリダイゼーション法等により、全長DNAを取得することができる。
更に、決定されたDNAの塩基配列に基づいて、パーセプティブ・バイオシステムズ社製8905型DNA合成装置等を用いて化学合成することにより目的とするDNAを調製することもできる。
上記のようにして取得されるDNAとして、例えば、配列番号10〜21のいずれかで表される塩基配列を有するDNAをあげることができる。
本発明のDNAを組み込むベクターとしては、pBluescriptII KS(+)(ストラタジーン社製)、pDIRECT[Nucleic Acids Res.,18,6069(1990)]、pCR−Script Amp SK(+)(ストラタジーン社製)、pT7Blue(ノバジェン社製)、pCR II(インビトロジェン社製)およびpCR−TRAP(ジーンハンター社製)などをあげることができる。
宿主細胞としては、エシェリヒア属に属する微生物などをあげることができる。エシェリヒア属に属する微生物としては、例えば、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)XL1−Blue、エシェリヒア・コリXL2−Blue、エシェリヒア・コリDH1、エシェリヒア・コリMC1000、エシェリヒア・コリATCC12435、エシェリヒア・コリW1485、エシェリヒア・コリJM109、エシェリヒア・コリHB101、エシェリヒア・コリNo.49、エシェリヒア・コリW3110、エシェリヒア・コリNY49、エシェリヒア・コリMP347、エシェリヒア・コリNM522、エシェリヒア・コリBL21、エシェリヒア・コリME8415等をあげることができる。
組換え体DNAの導入方法としては、上記宿主細胞へDNAを導入する方法であればいずれも用いることができ、例えば、カルシウムイオンを用いる方法[Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 69, 2110 (1972)]、プロトプラスト法(特開昭63-248394)、エレクトロポレーション法[Nucleic Acids Res., 16, 6127 (1988)]等をあげることができる。
上記方法によって得られる本発明の形質転換体としては、例えば配列番号4で表される配列を有するDNAを含有する組換え体DNAを保有する微生物であるエシェリヒア・コリ BL21/pRSP1486aをあげることができる。
5.本発明の製造法に用いられる形質転換体および微生物の製造法
本発明のDNAをもとにして、必要に応じて、本発明の蛋白質をコードする部分を含む適当な長さのDNA断片を調製する。また、該蛋白質をコードする部分の塩基配列を、宿主の発現に最適なコドンとなるように、塩基を置換することにより、該蛋白質の生産率が向上した形質転換体を取得することができる。
該DNA断片を適当な発現ベクターのプロモーターの下流に挿入することにより、組換え体DNAを作製する。
該組換え体DNAを、該発現ベクターに適合した宿主細胞に導入することにより、本発明の蛋白質を生産する形質転換体を得ることができる。
宿主細胞としては、細菌、酵母、動物細胞、昆虫細胞等、植物細胞等、目的とする遺伝子を発現できるものであればいずれも用いることができる。
発現ベクターとしては、上記宿主細胞において自立複製可能ないしは染色体中への組込が可能で、本発明のDNAを転写できる位置にプロモーターを含有しているものが用いられる。
細菌等の原核生物を宿主細胞として用いる場合は、本発明のDNAを有する組換え体DNAは、原核生物中で自立複製可能であると同時に、プロモーター、リボソーム結合配列、本発明のDNA、転写終結配列より構成された組換え体DNAであることが好ましい。プロモーターを制御する遺伝子が含まれていてもよい。
発現ベクターとしては、pBTrp2、pBTac1、pBTac2(いずれもベーリンガーマンハイム社製)、pHelix1(ロシュ・ダイアグノスティクス社製)、pKK233−2(アマシャム・ファルマシア・バイオテク社製)、pSE280(インビトロジェン社製)、pGEMEX−1(プロメガ社製)、pQE−8(キアゲン社製)、pET−3(ノバジェン社製)、pKYP10(特開昭58−110600)、pKYP200[Agric.Biol.Chem.,48,669(1984)]、pLSA1[Agric.Biol.Chem.,53,277(1989)]、pGEL1[Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,82,4306(1985)]、pBluescriptII SK(+)、pBluescript II KS(−)(ストラタジーン社製)、pTrS30[エシェリヒア・コリJM109/pTrS30(FERM BP−5407)より調製]、pTrS32[エシェリヒア・コリJM109/pTrS32(FERM BP−5408)より調製]、pPAC31(WO98/12343)、pUC19[Gene,33,103(1985)]、pSTV28(宝酒造社製)、pUC118(宝酒造社製)、pPA1(特開昭63−233798)等を例示することができる。
プロモーターとしては、エシェリヒア・コリ等の宿主細胞中で機能するものであればいかなるものでもよい。例えば、trpプロモーター(P trp )、lacプロモーター(P lac )、Pプロモーター、Pプロモーター、PSEプロモーター等の、大腸菌やファージ等に由来するプロモーター、SPO1プロモーター、SPO2プロモーター、penPプロモーター等をあげることができる。またPtrpを2つ直列させたプロモーター、tacプロモーター、lacT7プロモーター、let Iプロモーターのように人為的に設計改変されたプロモーター等も用いることができる。
さらにバチルス属に属する微生物中で発現させるためのxylAプロモーター[Appl.Microbiol.Biotechnol.,35,594−599(1991)]やコリネバクテリウム(Corynebacterium)属に属する微生物中で発現させるためのP54−6プロモーター[Appl.Microbiol.Biotechnol.,53,674−679(2000)]なども用いることができる。
リボソーム結合配列であるシャイン−ダルガノ(Shine−Dalgarno)配列と開始コドンとの間を適当な距離(例えば6〜18塩基)に調節したプラスミドを用いることが好ましい。
本発明のDNAを発現ベクターに結合させた組換え体DNAにおいては、転写終結配列は必ずしも必要ではないが、構造遺伝子の直下に転写終結配列を配置することが好ましい。
このような組換え体DNAとしては、例えばpRSP1486aをあげることができる。
原核生物としては、エシェリヒア属、セラチア(Serratia)属、バチルス属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、ミクロバクテリウム属(Microbacterium)、シュードモナス(Pseudomonas)属、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、アリシクロバチルス属(Alicyclobacillus)、アナベナ(Anabena)属、アナシスティス(Anacystis)属、アスロバクター(Arthrobacter)属、アゾトバクター(Azotobacter)属、クロマチウム(Chromatium)属、エルビニア(Erwinia)属、メチロバクテリウム(Methylobacterium)属、フォルミディウム(Phormidium)属、ロドバクター(Rhodobacter)属、ロドシュードモナス(Rhodopseudomonas)属、ロドスピリウム(Rhodospirillum)属、セネデスムス(Scenedesmus)属、ストレプトマイセス(Streptomyces)属、シネコッカス(Synechoccus)属、ザイモモナス(Zymomonas)属等に属する微生物、例えば、エシェリヒア・コリXL1−Blue、エシェリヒア・コリXL2−Blue、エシェリヒア・コリDH1、エシェリヒア・コリDH5α、エシェリヒア・コリMC1000、エシェリヒア・コリKY3276、エシェリヒア・コリW1485、エシェリヒア・コリJM109、エシェリヒア・コリHB101、エシェリヒア・コリNo.49、エシェリヒア・コリW3110、エシェリヒア・コリNY49、エシェリヒア・コリMP347、エシェリヒア・コリNM522、エシェリヒア・コリBL21、バチルス・サチリス(Bacillus subtilis)ATCC33712、バチルス・メガテリウム(Batillus megaterium)、ブレビバクテリウム・アンモニアゲネス(Brevibacterium ammoniagenes)、ブレビバクテリウム・イマリオフィルム(Brevibacterium immariophilum)ATCC14068、ブレビバクテリウム・サッカロリティカム(Brevibacterium saccharolyticum)ATCC14066、ブレビバクテリウム・フラバム(Brevibacteri um flavum)ATCC14067、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム(Brevibacterium lactofermentum)ATCC13869、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)ATCC13032、コリネバクテリウム・グルタミカムATCC14297、コリネバクテリウム・アセトアシドフィルム(Corynebacterium acetoacidophilum)ATCC13870、ミクロバクテリウム・アンモニアフィルム(Microbacterium ammoniaphilum)ATCC15354、セラチア・フィカリア(Serratia ficaria)、セラチア・フォンチコラ(Serratia fonticola)、セラチア・リケファシエンス(Serratia liquefaciens)、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)、シュードモナス・エスピー(Pseudomonas sp.)D−0110、アグロバクテリウム・ラジオバクター(Agrobacterium radiobacter)、アグロバクテリウム・リゾジーンズ(Agrobacterium rhizogenes)、アグロバクテリウム・ルビ(Agrobacterium rubi)、アナベナ・シリンドリカ(Anabaena cylindrica)、アナベナ・ドリオルム(Anabaena doliolum)、アナベナ・フロスアクア(Anabaena flos−aquae)、アースロバクター・オーレッセンス(Arthrobacter aurescens)、アースロバクター・シトレウス(Arthrobacter citreus)、アースロバクター・グロブフォルミス(Arthrobacter globformis)、アースロバクター・ヒドロカーボグルタミカス(Arthrobacter hydrocarboglutamicus)、アースロバクター・ミソレンス(Arthrobacter mysorens)、アースロバクター・ニコチアナ(Arthrobacter nicotianae)、アースロバクター・パラフィネウス(Arthrobacter paraffineus)、アースロバクター・プロトフォルミエ(Arthrobacter protophormiae)、アースロバクター・ロセオパラフィナス(Arthrobacter roseoparaffinus)、アースロバクター・スルフレウス(Arthrobacter sulfureus)、アースロバクター・ウレアファシエンス(Arthrobacter ureafaciens)、クロマチウム・ブデリ(Chromatium buderi)、クロマチウム・テピダム(Chromatium tepidum)、クロマチウム・ビノサム(Chromatium vinosum)、クロマチウム・ワーミンギ(Chromatium warmingii)、クロマチウム・フルビアタティレ(Chromatium fluviatile)、エルビニア・ウレドバラ(Erwinia uredovora)、エルビニア・カロトバラ(Erwinicarotovora)、エルビニア・アナス(Erwinia ananas)、エルビニア・ヘリコラ(Erwinia herbicola)、エルビニア・パンクタタ(Erwinia punctata)、エルビニア・テレウス(Erwinia terreus)、メチロバクテリウム・ロデシアナム(Methylobacterium rhodesianum)、メチロバクテリウム・エクソトルクエンス(Methylobacterium extorquens)、フォルミディウム・エスピー(Phormidium sp.)ATCC29409、ロドバクター・カプスラタス(Rhodobacter capsulatus)、ロドバクター・スフェロイデス(Rhodobacter sphaeroides)、ロドシュードモナス・ブラスチカ(Rhodopseudomonas blastica)、ロドシュードモナス・マリナ(Rhodopseudomonas marina)、ロドシュードモナス・パルストリス(Rhodopseudomona spalustris)、ロドスピリウム・リブラム(Rhodospirillum rubrum)、ロドスピリウム・サレキシゲンス(Rhodospirillum salexigens)、ロドスピリウム・サリナラム(Rhodospirillum salinarum)、ストレプトマイセス・アンボファシエンス(Streptomyces ambofaciens)、ストレプトマイセス・オーレオファシエンス(Streptomyces aureofaciens)、ストレプトマイセス・アウレウス(Streptomyces aureus)、ストレプトマイセス・フンジシディカス(Streptomyces fungicidicus)、ストレプトマイセス・グリセオクロモゲナス(Streptomyces griseochromogenes)、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、ストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans、ストレプトマイセス・オリボグリセウス(Streptomycesolivogriseus)、ストレプトマイセス・ラメウス(Streptomyces rameus)、ストレプトマイセス・タナシエンシス(Streptomyces tanashiensis)、ストレプトマイセス・ビナセウス(Streptomyces vinaceus)、ザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)等をあげることができる。
組換え体DNAの導入方法としては、上記宿主細胞へDNAを導入する方法であればいずれも用いることができ、例えば、カルシウムイオンを用いる方法[Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,69,2110(1972)]、プロトプラスト法(特開昭63−248394)、エレクトロポレーション法[Nucleic Acids Res.,16,6127(1988)]等をあげることができる。
酵母菌株を宿主細胞として用いる場合には、発現ベクターとして、例えば、YEp13(ATCC37115)、YEp24(ATCC37051)、YCp50(ATCC37419)、pHS19、pHS15等を用いることができる。
プロモーターとしては、酵母菌株中で機能するものであればいずれのものを用いてもよく、例えば、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター、gal 1プロモーター、gal 10プロモーター、ヒートショックポリペプチドプロモーター、MFα1プロモーター、CUP1プロモーター等のプロモーターをあげることができる。
宿主細胞としては、サッカロマイセス(Saccharomyces)属、シゾサッカロマイセス(Sch izosaccharomyces)属、クルイベロマイセス(Kluyveromyces)属、トリコスポロン(Trichosporon)属、シワニオマイミセス(Schwanniomyces)属、ピチア(Pichia)属、またはキャンディダ(Candida)属等に属する酵母菌株をあげることができ、具体的には、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、クルイベロマイセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)、トリコスポロン・プルランス(Trichosporon pullulans)、シワニオマイセス・アルビウス(Schwanniomyces alluvius)、ピチア・パストリス(Pichia pastoris)、キャンディダ・ウティリス(Candida utilis)等をあげることができる。
組換え体DNAの導入方法としては、酵母にDNAを導入する方法であればいずれも用いることができ、例えば、エレクトロポレーション法[Methods Enzymol.,194,182(1990)]、スフェロプラスト法[Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,81,4889(1984)]、酢酸リチウム法[J.Bacteriol.,153,163(1983)]等をあげることができる。
動物細胞を宿主として用いる場合には、発現ベクターとして、例えば、pcDNAI、pcDM8(フナコシ社より市販)、pAGE107(特開平3−22979)、pAS3−3(特開平2−227075)、pCDM8[Nature,329,840(1987)]、pcDNAI/Amp(インビトロジェン社製)、pREP4(インビトロジェン社製)、pAGE103[J.Biochem,101,1307(1987)]、pAGE210、pAMo、pAMoA等を用いることができる。
プロモーターとしては、動物細胞中で機能するものであればいずれも用いることができ、例えば、サイトメガロウイルス(CMV)のIE(immediate early)の遺伝子のプロモーター、SV40の初期プロモーターあるいはメタロチオネインのプロモーター、レトロウイルスのプロモーター、ヒートショックプロモーター、SRαプロモーター等をあげることができる。また、ヒトCMVのIE遺伝子のエンハンサーをプロモーターと共に用いてもよい。
宿主細胞としては、マウス・ミエローマ細胞、ラット・ミエローマ細胞、マウス・ハイブリドーマ細胞、ヒトの細胞であるナマルバ(Namalwa)細胞またはナマルバKJM−1細胞、ヒト胎児腎臓細胞、ヒト白血病細胞、アフリカミドリザル腎臓細胞、チャイニーズ・ハムスターの細胞であるCHO細胞、HBT5637(特開昭63−299)等をあげることができる。
マウス・ミエローマ細胞としては、SP2/0、NSO等、ラット・ミエローマ細胞としてはYB2/0等、ヒト胎児腎臓細胞としてはHEK293(ATCC CRL−1573)、ヒト白血病細胞としてはBALL−1等、アフリカミドリザル腎臓細胞としてはCOS−1、COS−7等をあげることができる。
組換え体DNAの導入方法としては、動物細胞にDNAを導入する方法であればいずれも用いることができ、例えば、エレクトロポレーション法[Cytotechnology,,133(1990)]、リン酸カルシウム法(特開平2−227075)、リポフェクション法[Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,84,7413(1987)]、Virology,52,456(1973)に記載の方法等をあげることができる。
昆虫細胞を宿主として用いる場合には、例えばBaculovirus Expression Vectors,A Laboratory Manual,W.H.Freeman and Company,NeW York(1992)、カレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー、Molecular Biology,A Laboratory Manual、Bio/Technology,,47(1988)等に記載された方法によって、蛋白質を生産することができる。
即ち、組換え遺伝子導入ベクターおよびバキュロウイルスを昆虫細胞に共導入して昆虫細胞培養上清中に組換えウイルスを得た後、さらに組換えウイルスを昆虫細胞に感染させ、蛋白質を生産させることができる。
該方法において用いられる遺伝子導入ベクターとしては、例えば、pVL1392、pVL1393、pBlueBacIII(いずれもインビトロジェン社製)等をあげることができる。
バキュロウイルスとしては、例えば、夜盗蛾科昆虫に感染するウイルスであるアウトグラファ・カリフォルニカ・ヌクレアー・ポリヘドロシス・ウイルス(Autographa californica nuclear polyhedrosis virus)等を用いることができる。
昆虫細胞としては、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)の卵巣細胞、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)の卵巣細胞、カイコ卵巣由来の培養細胞等を用いることができる。
スポドプテラ・フルギペルダの卵巣細胞としてはSf9、Sf21(バキュロウイルス・イクスプレッション・ベクターズ ア・ラボラトリー・マニュアル)等、トリコプルシア・ニの卵巣細胞としてはHigh5、BTI−TN−5B1−4(インビトロジェン社製)等、カイコ卵巣由来の培養細胞としてはボンビクス・モリ(Bombyxmori)N4等をあげることができる。
組換えウイルスを調製するための、昆虫細胞への上記組換え遺伝子導入ベクターと上記バキュロウイルスの共導入方法としては、例えば、リン酸カルシウム法(特開平2−227075)、リポフェクション法[Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,84,7413(1987)]等をあげることができる。
植物細胞を宿主細胞として用いる場合には、発現ベクターとして、例えば、Tiプラスミド、タバコモザイクウイルスベクター等をあげることができる。
プロモーターとしては、植物細胞中で機能するものであればいずれのものを用いてもよく、例えば、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sプロモーター、イネアクチン1プロモーター等をあげることができる。
宿主細胞としては、タバコ、ジャガイモ、トマト、ニンジン、ダイズ、アブラナ、アルファルファ、イネ、コムギ、オオムギ等の植物細胞等をあげることができる。
組換えベクターの導入方法としては、植物細胞にDNAを導入する方法であればいずれも用いることができ、例えば、アグロバクテリウム(Agrobacterium)を用いる方法(特開昭59−140885、特開昭60−70080、WO94/00977)、エレクトロポレーション法(特開昭60−251887)、パーティクルガン(遺伝子銃)を用いる方法(特許第2606856、特許第2517813)等をあげることができる。
6.本発明の蛋白質の製造法
上記5の方法で得られる形質転換体を培地に培養し、培養物中に本発明の蛋白質を生成、蓄積させ、該培養物から採取することにより、該蛋白質を製造することができる。
本発明の蛋白質を製造するための上記形質転換体の宿主としては、細菌、酵母、動物細胞、昆虫細胞等、植物細胞等いずれであってもよいが、好ましくは細菌、より好ましくはエシェリヒア属に属する微生物、さらに好ましくはエシェリヒア・コリに属する微生物をあげることができる。
酵母、動物細胞、昆虫細胞または植物細胞により発現させた場合には、糖あるいは糖鎖が付加された蛋白質を得ることができる。
上記形質転換体を培地に培養する方法は、宿主の培養に用いられる通常の方法に従って行うことができる。
エシェリヒア・コリ等の原核生物あるいは酵母等の真核生物を宿主として得られた形質転換体を培養する培地としては、該生物が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、形質転換体の培養を効率的に行える培地であれば天然培地、合成培地のいずれを用いてもよい。
炭素源としては、該生物が資化し得るものであればよく、グルコース、フラクトース、スクロース、これらを含有する糖蜜、デンプンあるいはデンプン加水分解物等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノール、プロパノール等のアルコール類等を用いることができる。
窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸もしくは有機酸のアンモニウム塩、その他の含窒素化合物、並びに、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスチープリカー、カゼイン加水分解物、大豆粕および大豆粕加水分解物、各種発酵菌体、およびその消化物等を用いることができる。
無機塩としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム等を用いることができる。
培養は、通常振盪培養または深部通気攪拌培養等の好気的条件下で行う。培養温度は15〜40℃がよく、培養時間は、通常5時間〜7日間である。培養中pHは3.0〜9.0に保持する。pHの調整は、無機または有機の酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カルシウム、アンモニア等を用いて行う。
また、培養中必要に応じて、アンピシリンやテトラサイクリン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときには、必要に応じてインデューサーを培地に添加してもよい。例えば、lacプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときにはイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド等を、trpプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときにはインドールアクリル酸等を培地に添加してもよい。
動物細胞を宿主として得られた形質転換体を培養する培地としては、一般に使用されているRPMI1640培地[J.Am.Med.Assoc.,199,519(1967)]、イーグル(Eagle)のMEM培地[Science,122,501(1952)]、DMEM培地[Virology,,396(1959)]、199培地[Proc.Soc.Biol.Med.,73,1(1950)]またはこれら培地に牛胎児血清等を添加した培地等を用いることができる。
培養は、通常pH6〜8、25〜40℃、5%CO存在下等の条件下で1〜7日間行う。
また、培養中必要に応じて、カナマイシン、ペニシリン、ストレプトマイシン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
昆虫細胞を宿主として得られた形質転換体を培養する培地としては、一般に使用されているTNM−FH培地(ファーミンジェン社製)、Sf−900 II SFM培地(ライフ・テクノロジーズ社製)、ExCell400、ExCell405[いずれもJRHバイオサイエンシーズ社製]、Grace’s Insect Medium[Nature,195,788(1962)]等を用いることができる。
培養は、通常pH6〜7、25〜30℃等の条件下で1〜5日間行う。
また、培養中必要に応じて、ゲンタマイシン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
植物細胞を宿主として得られた形質転換体は、細胞として、または植物の細胞や器官に分化させて培養することができる。該形質転換体を培養する培地としては、一般に使用されているムラシゲ・アンド・スクーグ(MS)培地、ホワイト(White)培地、またはこれら培地にオーキシン、サイトカイニン等、植物ホルモンを添加した培地等を用いることができる。
培養は、通常pH5〜9、20〜40℃の条件下で3〜60日間行う。
また、培養中必要に応じて、カナマイシン、ハイグロマイシン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
本発明の蛋白質の生産方法としては、宿主細胞内に生産させる方法、宿主細胞外に分泌させる方法、あるいは宿主細胞外膜上に生産させる方法があり、選択した方法に応じて、生産させる蛋白質の構造を変えることができる。
本発明の蛋白質が宿主細胞内あるいは宿主細胞外膜上に生産される場合、ポールソンらの方法[J.Biol.Chem.,264,17619(1989)]、ロウらの方法[Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,86,8227(1989)、Genes Develop.,,1288(1990)]、または特開平05−336963、WO94/23021等に記載の方法を準用することにより、該蛋白質を宿主細胞外に積極的に分泌させることができる。
すなわち、遺伝子組換えの手法を用いて、本発明の蛋白質の活性部位を含む蛋白質の手前にシグナルペプチドを付加した形で生産させることにより、該蛋白質を宿主細胞外に積極的に分泌させることができる。
また、特開平2−227075に記載されている方法に準じて、ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子等を用いた遺伝子増幅系を利用して生産量を上昇させることもできる。
さらに、遺伝子導入した動物または植物の細胞を再分化させることにより、遺伝子が導入された動物個体(トランスジェニック非ヒト動物)または植物個体(トランスジェニック植物)を造成し、これらの個体を用いて本発明の蛋白質を製造することもできる。
本発明の蛋白質を生産する形質転換体が動物個体または植物個体の場合は、通常の方法に従って、飼育または栽培し、該蛋白質を生成蓄積させ、該動物個体または植物個体より該蛋白質を採取することにより、該蛋白質を製造することができる。
動物個体を用いて本発明の蛋白質を製造する方法としては、例えば公知の方法[Am.J.Clin.Nutr.,63,639S(1996)、Am.J.Clin.Nutr.,63,627S(1996)、Bio/Technology,,830(1991)]に準じて遺伝子を導入して造成した動物中に本発明の蛋白質を生産する方法があげられる。
動物個体の場合は、例えば、本発明のDNAまたは本発明の製造法に用いられるDNAを導入したトランスジェニック非ヒト動物を飼育し、本発明の蛋白質を該動物中に生成、蓄積させ、該動物中より該蛋白質を採取することにより、該蛋白質を製造することができる。該動物中の該蛋白質を生成、蓄積させる場所としては、例えば、該動物のミルク(特開昭63−309192)、卵等をあげることができる。この際に用いられるプロモーターとしては、動物で機能するものであればいずれも用いることができるが、例えば、乳腺細胞特異的なプロモーターであるαカゼインプロモーター、βカゼインプロモーター、βラクトグロブリンプロモーター、ホエー酸性プロテインプロモーター等が好適に用いられる。
植物個体を用いて本発明の蛋白質を製造する方法としては、例えば本発明の蛋白質をコードするDNAを導入したトランスジェニック植物を公知の方法[組織培養,20(1994)、組織培養,21(1995)、Trends Biotechnol.,15,45(1997)]に準じて栽培し、該蛋白質を該植物中に生成、蓄積させ、該植物中より該蛋白質を採取することにより、該蛋白質を生産する方法があげられる。
本発明の蛋白質を生産する形質転換体を用いて製造された本発明の蛋白質を単離・精製する方法としては、通常の酵素の単離、精製法を用いることができる。
例えば、本発明の蛋白質が、細胞内に溶解状態で生産された場合には、培養終了後、細胞を遠心分離により回収し、水系緩衝液にけん濁後、超音波破砕機、フレンチプレス、マントンガウリンホモゲナイザー、ダイノミル等により細胞を破砕し、無細胞抽出液を得る。
該無細胞抽出液を遠心分離することにより得られる上清から、通常の酵素の単離精製法、即ち、溶媒抽出法、硫安等による塩析法、脱塩法、有機溶媒による沈殿法、ジエチルアミノエチル(DEAE)−セファロース、DIAION HPA−75(三菱化成社製)等レジンを用いた陰イオン交換クロマトグラフィー法、S−Sepharose FF(ファルマシア社製)等のレジンを用いた陽イオン交換クロマトグラフィー法、ブチルセファロース、フェニルセファロース等のレジンを用いた疎水性クロマトグラフィー法、分子篩を用いたゲルろ過法、アフィニティークロマトグラフィー法、クロマトフォーカシング法、等電点電気泳動等の電気泳動法等の手法を単独あるいは組み合わせて用い、精製標品を得ることができる。
また、該蛋白質が細胞内に不溶体を形成して生産された場合は、同様に細胞を回収後破砕し、遠心分離を行うことにより得られた沈殿画分より、通常の方法により該蛋白質を回収後、該蛋白質の不溶体を蛋白質変性剤で可溶化する。
該可溶化液を、蛋白質変性剤を含まないあるいは蛋白質変性剤の濃度が蛋白質が変性しない程度に希薄な溶液に希釈、あるいは透析し、該蛋白質を正常な立体構造に構成させた後、上記と同様の単離精製法により精製標品を得ることができる。
本発明の蛋白質またはその糖修飾体等の誘導体が細胞外に分泌された場合には、培養上清に該蛋白質またはその糖付加体等の誘導体を回収することができる。
即ち、該培養物を上記と同様の遠心分離等の手法により処理することにより可溶性画分を取得し、該可溶性画分から、上記と同様の単離精製法を用いることにより、精製標品を得ることができる。
このようにして取得される蛋白質として、例えば、配列番号1または2で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質をあげることができる。
また、本発明の蛋白質を他の蛋白質との融合蛋白質として生産し、融合した蛋白質に親和性をもつ物質を用いたアフィニティークロマトグラフィーを利用して精製することもできる。例えば、ロウらの方法[Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,86,8227(1989)、Genes Develop.,,1288(1990)]、特開平5−336963、WO94/23021に記載の方法に準じて、本発明の蛋白質をプロテインAとの融合タンパク質として生産し、イムノグロブリンGを用いるアフィニティークロマトグラフィーにより精製することができる。
また、本発明の蛋白質をFlagペプチドとの融合蛋白質として生産し、抗Flag抗体を用いるアフィニティークロマトグラフィー[Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,86,8227(1989)、Genes Develop.,,1288(1990)]や、ポリヒスチジンとの融合蛋白質として生産し、ポリヒスチジンと高親和性を有する金属配位レジンを用いるアフィニティークロマトグラフィーによって精製することもできる。更に、該蛋白質自身に対する抗体を用いたアフィニティークロマトグラフィーで精製することもできる。
上記で取得された蛋白質のアミノ酸配列情報を基に、Fmoc法(フルオレニルメチルオキシカルボニル法)、tBoc法(t−ブチルオキシカルボニル法)等の化学合成法により、本発明の蛋白質を製造することができる。また、Advanced ChemTech社、パーキン・エルマー社、Pharmacia社、Protein Technology Instrument社、Synthecell−Vega社、PerSeptive社、島津製作所等のペプチド合成機を利用して化学合成することもできる。
7.本発明のジペプチドの製造法
上記3の微生物または形質転換体の培養物もしくは該培養物の処理物、または上記1の本発明の蛋白質と1種以上のアミノ酸とを水性媒体中に存在せしめ、該媒体中にジペプチドを生成、蓄積させ、該媒体から該ジペプチドを採取することにより、ジペプチドを製造することができる。
(1)本発明の蛋白質を酵素源として用いるジペプチドの製造法
本発明の製造法において、酵素源として本発明の蛋白質を用いる場合、基質に用いられる1種以上のアミノ酸、好ましくは1または2種のアミノ酸としては、アミノ酸、好ましくはL−アミノ酸、Glyおよびβ−アラニン(β−Ala)からなる群より選ばれるアミノ酸であれば、いずれのアミノ酸をいずれの組み合わせで用いてもよい。L−アミノ酸としては、例えばL−アラニン(L−Ala)、L−グルタミン(L−Gln)、L−グルタミン酸(L−Glu)、L−バリン(L−Val)、L−ロイシン(L−Leu)、L−イソロイシン(L−Ile)、L−プロリン(L−Pro)、L−フェニリルアラニン(L−Phe)、L−トリプトファン(L−Trp)、L−メチオニン(L−Met)、L−セリン(L−Ser)、L−スレオニン(L−Thr)、L−システイン(L−Cys)、L−アスパラギン(L−Asn)、L−チロシン(L−Tyr)、L−リジン(L−Lys)、L−アルギニン(L−Arg)、L−ヒスチジン(L−His)、L−アスパラギン酸(L−Asp)、L−α−アミノ酪酸(L−α−AB)、L−アザセリン(L−Azaserine)、L−テアニン(L−theanine)、4−ヒドロキシ−L−プロリン(L−4−HYP)、3−ヒドロキシ−L−プロリン(L−3−HYP)、L−オルニチン(L−Orn)、L−シトルリン(L−Cit)およびL−6−ジアゾ−5−オキソ−ノルロイシン(L−6−diazo−5−oxo−norleucine)などをあげることができる。
上記製造法に用いられる、より好ましいアミノ酸としては、L−Ala、L−Gln、L−Glu、Gly、L−Val、L−Leu、L−Ile、L−Pro、L−Phe、L−Trp、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Tyr、L−Lys、L−Arg、L−His、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれる1種または2種のアミノ酸、さらに好ましいアミノ酸としては、L−AlaとL−Ala、L−Gln、L−Glu、Gly、L−Val、L−Leu、L−Ile、L−Pro、L−Phe、L−Trp、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Tyr、L−Lys、L−Arg、L−His、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−GlnとGly、L−Val、L−Ile、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−CysおよびL−Hisから選ばれる1種とのアミノ酸との組み合わせ、L−GluとL−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、GlyとL−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−ValとL−Phe、L−Met、L−Ser、L−Cys、L−AsnおよびL−Hisから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−LeuとL−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−IleとL−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−ProとL−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−PheとL−Phe、L−Trp、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Lys、L−Arg、L−His、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−TrpとL−Cysの組み合わせ、L−MetとL−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Lys、L−Arg、L−His、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−SerとL−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Lys、L−Arg、L−Hisおよびβ−Alaから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−ThrとL−Cys、L−Hisおよびβ−Alaから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−CysとL−Cys、L−Asn、L−Lys、L−Arg、L−His、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−AsnとL−Hisとの組み合わせ、L−LysとL−Hisとの組み合わせ、L−ArgとL−Hisとの組み合わせ、L−HisとL−His、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、より好ましくはL−AlaとL−Ala、L−Gln、L−Phe、L−Met、L−SerおよびL−Hisから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−CysとL−Cys、L−Gln、L−PheおよびL−Serから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−HisとGly、L−Leu、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−HisおよびL−Valから選ばれる1種のアミノ酸との組み合わせ、L−PheとL−PheまたはL−Valとの組み合わせ、L−GlnとL−Valとの組み合わせをあげることができる。
上記製造法において、本発明の蛋白質は、基質として用いるアミノ酸1mgあたり0.01〜100mg、好ましくは0.1mg〜10mg添加する。
上記製造法において、基質として用いるアミノ酸は、0.1〜500g/L、好ましくは0.2〜200g/Lの濃度になるように水性媒体中に初発または反応途中に添加する。
上記製造法において、エネルギー源としてATPを用いることができ、ATPは、0.5mmol〜10mol/Lの濃度で用いることが好ましい。
上記製造法で用いられる水性媒体としては、ジペプチドの生成反応を阻害しない限り、いかなる成分、組成の水性媒体であってもよく、例えば、水、りん酸塩、炭酸塩、酢酸塩、ほう酸塩、クエン酸塩、トリスなどの緩衝液などをあげることができる。また、メタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸エチルなどのエステル類、アセトンなどのケトン類、アセトアミドなどのアミド類を含有していてもよい。
ジペプチドの生成反応は水性媒体中、pH5〜11、好ましくはpH6〜10、20〜50℃、好ましくは25〜45℃の条件で2〜150時間、好ましくは6〜120時間行う。
上記方法で製造されるジペプチドとしては、アミノ酸同士、好ましくはL−アミノ酸、Glyおよびβ−Alaから選ばれるアミノ酸同士、より好ましくはL−Ala、L−Gln、L−Glu、L−Val、L−Leu、L−Ile、L−Pro、L−Phe、L−Trp、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Tyr、L−Lys、L−Arg、L−His、L−Asp、L−α−AB、β−Ala、L−Azaserine、L−theanine、L−4−HYP、L−3−HYP、L−Orn、L−Cit、L−6−diazo−5−oxo−norleucine、Glyおよびβ−Alaから選ばれるアミノ酸がペプチド結合で連結したジペプチド、さらに好ましくは、式(I)
−R (I)
(ただし、RがL−Alaのとき、RはL−Ala、Gly、L−Val、L−Leu、L−Ile、L−Pro、L−Phe、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Tyr、L−Lys、L−Arg、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Glnのとき、RはL−Ala、Gly、L−Val、L−Ile、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Glnのとき、RはL−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸、RがGlyのとき、RはL−Ala、L−Gln、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Valのとき、RはL−Gln、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−Cys、L−AsnおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Leuとき、RはL−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Ileのとき、RはL−Gln、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Proのとき、RはL−Ala、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Pheのとき、RはL−Gln、L−Gln、Gly、L−Val、L−Leu、L−Ile、L−Pro、L−Phe、L−Trp、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Lys、L−Arg、L−His、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Trpのとき、RはL−PheまたはL−Cysであり、RがL−Metのとき、RはL−Ala、L−Gln、L−Gln、Gly、L−Val、L−Leu、L−Ile、L−Pro、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Lys、L−Arg、L−His、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Serのとき、RはL−Ala、L−Gln、L−Gln、Gly、L−Val、L−Leu、L−Ile、L−Pro、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Lys、L−Arg、L−Hisおよびβ−Alaから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Thrのとき、RはL−Ala、L−Gln、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−Cys、L−Hisおよびβ−Alaから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Cysのとき、RはL−Ala、L−Gln、L−Gln、Gly、L−Val、L−Leu、L−Ile、L−Pro、L−Trp、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Lys、L−Arg、L−His、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Asnのとき、RはL−Ala、L−Val、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Lysのとき、RはL−Ala、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Argのとき、RはL−Ala、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Hisのとき、RはL−Ala、L−Gln、L−Glu、Gly、L−Val、L−Leu、L−Ile、L−Pro、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−Cys、L−Asn、L−Lys、L−Arg、L−His、L−Aspおよびβ−Alaから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Aspのとき、RはL−Ala、L−Phe、L−Met、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸であり、Rがβ−Alaのとき、RはL−Ala、L−Phe、L−Met、L−Ser、L−Thr、L−CysおよびL−Hisから選ばれるアミノ酸である)で表される2つのアミノ酸がペプチド結合で連結したジペプチド、特に好ましくは、式(I)(ただし、RがL−Alaのとき、RはL−Ala、L−Val、L−Leu、L−Ile、L−PheおよびL−Tyrから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Cysのとき、RはL−Cysであり、RがL−Glnのとき、RはL−Ala、L−CysまたはL−Valであり、RがL−Hisのとき、RはL−Ala、Gly、L−Leu、L−His、L−Met、L−Ser、L−ThrおよびL−Valから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Metのとき、RはL−AlaまたはL−Metであり、RがL−Pheのとき、RはL−Ala、L−Phe、L−CysおよびL−Valから選ばれるアミノ酸であり、RがL−Serのとき、RはL−Ala、L−SerおよびL−Cysから選ばれるアミノ酸である)で表される2つのアミノ酸がペプチド結合で連結したジペプチドをあげることができる。
(2)微生物または形質転換体の培養物もしくは培養物の処理物を酵素源として用いるジペプチドの製造法
本発明の製造法において酵素源として用いられる微生物または形質転換体の培養物としては、該微生物または形質転換体を上記6の培養方法で培養して得られる培養物をあげることができる。微生物または形質転換体の培養物の処理物としては、該培養物の濃縮物、該培養物の乾燥物、該培養物を遠心分離、または濾過等して得られる菌体、該菌体の乾燥物、該菌体の凍結乾燥物、該菌体の界面活性剤処理物、該菌体の溶媒処理物、該菌体の酵素処理物、および該菌体の固定化物などの酵素源として該微生物と同様の機能を保持する生菌体を含んでいるもの、並びに該菌体の超音波処理物、該菌体の機械的摩砕処理物、および当該処理した菌体から得られる粗酵素抽出物などをあげることができる。
形質転換体または微生物の培養物もしくは培養物の処理物を酵素源として用いる場合、基質に用いられる1種以上のアミノ酸としては、上記(1)と同様のアミノ酸をあげることができる。
該酵素源の量は、当該酵素源の比活性等により異なるが、例えば、基質として用いるアミノ酸1mgあたり湿菌体重量として5〜1000mg、好ましくは10〜400mg添加する。
基質として用いるアミノ酸は、上記(1)と同じように水性媒体中に添加することができる。上記(1)と同様、ATPを水性媒体中に存在せしめ、エネルギー源として用いることができる。
水性媒体としては、上記(1)の媒体を用いることができ、加えて酵素源に使用する微生物または形質転換体の培養物の培養上清も水性媒体として用いることもできる。
ジペプチドの生成反応の反応条件は、上記(1)と同様の条件をあげることができる。
上記方法で製造されるジペプチドとしては、上記(1)と同様のジペプチドをあげることができる。
上記(1)および(2)の製造法において、水性媒体中に生成、蓄積したジペプチドの採取は、活性炭やイオン交換樹脂などを用いる通常の方法あるいは、有機溶媒による抽出、結晶化、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等により行うことができる。
以下に、実施例を示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
ジペプチド合成活性を有する蛋白質をコードするDNAの取得と該蛋白質を発現する組換え株の造成
Ralstonia solanacearum GMI1000の染色体DNA上に存在する配列番号3で表される塩基配列を有する、機能未知蛋白質をコードするRSP1486遺伝子の塩基配列情報(http://gib.genes.nig.ac.jp/single/index.php?spid=Rsol_GMI1000、http://www.genoscope.cns.fr/externe/English/Projets/Projet_Y/Y.html)に基づき、Ralstonia solanac earum ATCC11696、Ralstonia solanacearum MAFF211270、Ralstonia solanacearum MAFF211272、Ralstonia solanacearum MAFF211282、Ralstonia solanacearum MAFF211396、Ralstonia solanacearum MAFF211402、Ralstonia solanacearum MAFF211403、Ralstonia solanacearum MAFF211544、Ralstonia solanacearum MAFF301520、Ralstonia solanacearum MAFF301522、Ralstonia solanacearum MAFF301523およびRalstonia solanacearum MAFF301526の全DNA(染色体DNAおよびメガプラスミドDNA)から、それぞれRSP1486遺伝子の相同遺伝子を以下のようにして取得した。
まず、上記した菌株を、それぞれYPGA培地[7g/lイーストエキス(ディフコ社製)、7g/lバクトペプトン(ディフコ社製)、7g/lグルコース、1.5g/l寒天]に塗布して30℃で一晩静置培養した。生育した菌体1白金耳を3mlのYPG培地[7g/lイーストエキス(ディフコ社製)、7g/lバクトペプトン(ディフコ社製)、7g/lグルコース]に植菌し、30℃で24時間振盪培養した。遠心分離により集菌した菌体からDneasy Kit(キアゲン社製)を用いて染色体DNAとメガプラスミドの混合物をそれぞれ調製した。
パーセプティブ・バイオシステムズ(Perseptive Biosystems)社製8905型DNA合成機を用いて、配列番号22および23で表される塩基配列を有するDNA(以下、それぞれプライマーA、プライマーBと呼ぶ)を合成した。プライマーAは、ラルストニア・ソラナセラムGMI1000株の染色体DNAのRSP1486遺伝子の開始コドンを含む領域の5’末端にNdeI認識配列を含む塩基配列を付加したものである。プライマーBは、RSP1486遺伝子のN末端アミノ酸配列を含むDNA配列と相補的な塩基配列の5’末端にXhoI認識配列を含む塩基配列を付加したものである。
RSP1486遺伝子の相同遺伝子断片の増幅には上記のプライマーAおよびプライマーB、鋳型として上記したラルストニア・ソラナセラムの各々の菌株の全DNAを用いてPCRを行った。PCRは、0.1μgの全DNA、0.5μmol/lの各プライマー、2unitsのKOD plus DNAポリメラーゼ(東洋紡社製)、5μLのKOD plus DNAポリメラーゼ用×10緩衝液(東洋紡社製)、各200μmol/lのdNTP(dATP、dGTP、dCTPおよびdTTP)を含む反応液50μLを調製し、95℃で2分間加温した後、95℃で15秒間、53℃で30秒間、68℃で1分間の工程を30回繰り返し、さらに68℃で2分間加温することにより行った。
該反応液の1/10量をアガロースゲル電気泳動し、該PCRによりRSP1486遺伝子の相同遺伝子断片に相当する約1.4kbのDNA断片が増幅していることを確認した後、残りの反応液からGFX−PCR and Gel Band purification kit(アマシャム社製)を用いて該DNA断片を精製し、20μlのTEに溶解した。
該DNAの塩基配列を公知の方法で決定したところ、Ralstonia solanacearum ATCC11696からは、配列番号2で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号11で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum MAFF211270からは、配列番号3で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号12で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum MAFF211272からは、配列番号4で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号13で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum MAFF211282からは、配列番号3で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号14で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum MAFF211396からは、配列番号3で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号14で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum MAFF211402からは、配列番号5で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号15で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum ATCC MAFF211403からは、配列番号6で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号16で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum MAFF211544からは、配列番号7で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号17で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum MAFF301520からは、配列番号8で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号18で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum MAFF301522からは、配列番号9で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号19で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum MAFF301523からは、配列番号8で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号20で表される塩基配列を有するDNA、Ralstonia solanacearum MAFF301526からは、配列番号8で表されるアミノ酸配列をコードする配列番号21で表される塩基配列を有するDNAを単離できたことがわかった。配列番号1で表されるRSP1486蛋白質のアミノ酸配列と配列番号2で表されるアミノ酸配列を比較したところ、両者は94.7%の同一性を有していることがわかった。
次に、上記で得られたDNA溶液5μlを用い、それぞれのDNAを制限酵素NdeIおよびXhoIで切断し、アガロースゲル電気泳動によりDNA断片を分離した後、GFX−PCR and Gel Band purification kitを用いて、RSP1486遺伝子の相同遺伝子を含む約1.4kbのDNA断片を回収した。
0.2μgの発現ベクターpET−21a(+)(ノバジェン社製)を制限酵素NdeIおよびXhoIで切断後、アガロースゲル電気泳動によりDNA断片を分離し、上記と同様の方法により約5.4kbのDNA断片を回収した。
上記で得られたRSP1486遺伝子の相同遺伝子を含む約1.4kbのDNA断片および上記で取得した発現ベクターpET−21a(+)の約5.4kbのDNA断片をライゲーションキット(タカラバイオ社製)を用いて、16℃で16時間反応させ連結した。
該反応液を用いてエシェリヒア・コリDH5α株(タカラバイオ社製)を、カルシウムイオンを用いる方法[Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,69,2110(1972)]によって形質転換し、該形質転換体を50μg/mlのアンピシリンを含むLB寒天培地に塗布した後、30℃で一晩培養した。
生育してきた形質転換体のコロニーより公知の方法に従ってプラスミドを抽出し、制限酵素を用いてその構造を解析することにより、N末端にHisタグ配列が付加されたRSP1486遺伝子の相同遺伝子がT7プロモーター下流に連結された発現ベクターであることを確認し、Ralstonia solanacearum ATCC11696由来のRSP1486遺伝子の相同遺伝子をRSP1486a遺伝子、該遺伝子を含む発現ベクターをpRSP1486aと命名した(図1)。
pRSP1486aを用いてエシェリヒア・コリBL21(DE3)株(ノバジェン社製)を、カルシウムイオンを用いる方法によって形質転換し、該形質転換体を50μg/mlのアンピシリンを含むLB寒天培地に塗布した後、30℃で一晩培養した。
生育してきた形質転換体のコロニーより公知の方法に従ってプラスミドを抽出し、制限酵素を用いてその構造を解析することにより、pRSP1486aが保持されていることを確認した。
ジペプチド合成活性を有する蛋白質の生産
実施例1で得られたpRSP1486aを保有するエシェリヒア・コリBL21(DE3)(エシェリヒア・コリBL21(DE3)/pRSP1486a)を50μg/mlのアンピシリンを含む3mlのLB培地が入った試験管に接種し、37℃で6時間振盪培養した。得られた培養液のうち100μlを100mLのLB培地が入った500ml三角フラスコに接種した。37℃で3時間振盪培養した後、終濃度が1mmol/lになるようにイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加して、さらに28℃で15時間振盪培養した。該培養液を遠心分離し、湿菌体を取得した。
該湿菌体を超音波処理により破砕した後、遠心分離して得られる上清から、HisTrap(Hisタグ付加蛋白質精製キット、アマシャム社製)を用いてHisタグが付加した蛋白質を精製した。
Hisタグ付加蛋白質を用いたジペプチドの生産
実施例2で得られた精製Hisタグ付加蛋白質を65μg/l、50mmol/lのTris−HCl緩衝液(pH8.0)、12.5mmol/lの硫酸マグネシウム、12.5mmol/lのATP、12.5mmol/lの表2の第1行目と最左列のアミノ酸の組み合わせからなる各種L−アミノ酸、Glyまたはβ−Alaからなる反応液を調製し、30℃で11時間反応を行った。反応終了後、反応液中に遊離したリン酸量をデタミナーL IP(協和メディックス社製)を用いて定量することにより、反応の進行を確認した。さらに反応生成物をFMOC(fluorenylmethyl chloroformate)で誘導体化した後、HPLC分析したところ、表1に示すジペプチドが生成していることが確認された。
FMOC誘導体化は、上記反応液30μlに270μlの0.1mol/lホウ酸緩衝液(水酸化ナトリウムでpH9.0に調整)を加えて混合した後、300μlの1.5mg/mlのFMOCアセトン溶液を加え、室温にて40分間反応させることに行った。反応終了後、反応液に600μlの25%(v/v)アセトニトリル溶液(pH5.5の0.25mol/lのホウ酸緩衝液)を加えてHPLC分析の試料とした。
HPLC分析は、基本的に以下の条件で行ったが、検出するジペプチドに応じて適宜、下記の溶液AのpHや濃度勾配スケジュールを多少変更した。
分離カラム:Develosil ODS−HG−5(野村化学社製)
移動層:溶液A[20mmol/lリン酸水素アンモニウム溶液(アンモニア水でpH6.5に調整):メタノール=85:15]および溶液B(アセトニトリル:水=9:1)を用い、分析開始から2分までは、溶液A:溶液B=75:25、2から21分までは、21分になったときに溶液A:溶液B=55:45になるように直線的に溶液Bの割合を増やし、21から36分までは、36分になったときに溶液A:溶液B=45:55になるように直線的に溶液Bの割合を増やし、36から37分までは、37分になったときに溶液A:溶液B=1:99になるように直線的に溶液Bの割合を増やし、37から39分までは、溶液A:溶液B=1:99で保持し、39から44分までは、44分になったときに溶液A:溶液B=82:18になるように直線的に溶液Bの割合を減少させ、44から50分までは、溶液A:溶液B=75:25とした。
流速:1.0ml/分
カラム温度:35℃
検出:254nmの励起光による、630nmの発光を検出した。
Figure 0004881854
Figure 0004881854
Figure 0004881854
表中○は、HPLCによる構造特定はできなかったが生成物が確認されたことを示し、空欄は未実施を示す。
表1にあるとおり、本発明の蛋白質は、1種または2種のアミノ酸をペプチド結合で結合させ、種々のジペプチドを生成する活性を有することがわかった。
上記と同様に、Ralstonia solanacearum MAFF211270、Ralstonia solanacearum MAFF211272、Ralstonia solanacearum MAFF211282、Ralstonia solanacearum MAFF211396、Ralstonia solanacearum MAFF211402、Ralstonia solanacearum MAFF211403、Ralstonia solanacearum MAFF211544、Ralstonia solanacearum MAFF301520、Ralstonia solanacearum MAFF301522、Ralstonia solanacearum MAFF301523およびRalstonia solanacearumMAFF301526由来のRSP1486遺伝子の相同遺伝子がコードする蛋白質をそれぞれ精製し、ジペプチド生成反応を行ったところ、いずれの遺伝子産物も表1に示すRalstonia solanacearum ATCC11696由来のジペプチド合成酵素と同じ基質特異性を有するジペプチド合成活性を有する蛋白質であることが確認された。
ジペプチドの構造解析
実施例で生成したジペプチドのうち、表2に示すジペプチドについて、MS分析、NMR分析、およびCE-MS分析を行い、その構造を確認するとともに、その生成量をNMR分析の際に内部標準として用いた1mmol/lのTSP([2,2,3,3-D4] sodium 3-3-(trimethylsilyl) propanoate)の積分値から計算した。
Figure 0004881854
表2の第1行目と最左列に記載の2種類(もしくは1種類)のL−アミノ酸またはGlyを基質として反応した場合に生成したジペプチドを枠内にその生成量(mmol/l)をジペプチドの名称の下に記載した。なお空欄は実験未実施であり、ジペプチドの名称の下に生成量の記載がないものはジペプチドの構造は確認したが生成量は未測定であることを示す。
本発明により、種々のジペプチドを安価に製造することができる。
配列番号22−人工配列の説明:合成DNA
配列番号23−人工配列の説明:合成DNA

Claims (3)

  1. 以下の[1]〜[3]のいずれかに記載の蛋白質を生産する能力を有する微生物の培養物もしくは該培養物の処理物、または以下の[1]〜[3]のいずれかに記載の蛋白質と1種以上のアミノ酸とを水性媒中に存在せしめ、該媒体中にジペプチドを生成、蓄積させ、該媒体から該ジペプチドを採取するジペプチドの製造法。
    [1]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
    [2]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1〜20個のアミノ酸が欠失、置換または付加したアミノ酸配列からなり、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質
    [3]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質
  2. 微生物が、以下の[1]〜[5]のいずれかに記載のDNAを含有する組換え体DNAを有する形質転換体である、請求項1記載の製造法。
    [1]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質をコードするDNA
    [2]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1〜20個のアミノ酸が欠失、置換または付加したアミノ酸配列からなり、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質をコードするDNA
    [3]配列番号1〜9のいずれかで表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質をコードするDNA
    [4]配列番号10〜21のいずれかで表される塩基配列を有するDNA
    [5]配列番号10〜21のいずれかで表される塩基配列と95%以上の同一性を有し、かつジペプチド合成活性を有する蛋白質をコードするDNA
  3. 微生物がエシェリヒア(Escherichia)属に属する微生物である、請求項1または2記載の製造法。
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