JP4878665B2 - 有機および無機材料の保存法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機および無機材料の保存のため、ある種のシロキサンおよびシラン物質を使用する方法に関する。更に詳しく言えば、本発明は、有機および無機材料をシロキサン類、シラン類またはその混合物で含浸し、次に、かかる材料を究極的に硬化することによりこれら材料に保存性あるいは保守性を与える方法を提供するものである。この方法の特に重要な一つの用途は、人工品を保存し保守することである。
【従来の技術】
プラスチネーション(plastination)および(または)保存は、腐敗し易い生物学的標本、とりわけ高い含水量を有する軟い、腐敗し易い材料の保存を表現するためこの技術分野で頻用される用語である。プラスチネーションの間に、水および脂肪(もしあれば)の一部あるいは全部が硬化性樹脂系またはエラストマー系により置き換わり、材料の保存およびそれらの自然のまたは美的な外観を最適な状態にする。
【0002】
従って、プラスチネーションは、動物あるいはヒト両方の全身の器官および骨を、その後の病理学的および解剖学的研究に備えて保存する際に利用される。動物学においては、小動物、例えば甲虫、クモ類、カエル、および爬虫類、例えばカメまたはサンショウウオ、の保存に使用される。植物学においては、真菌および高等植物の標本が同様に保存される。更にまた、考古学では、木、セラミック、陶器、ガラス、皮革、宝石などの保存のためかかる技術が使われる。
【0003】
同様な保存技術は書籍、新聞、写真などの材料の処理にも使用されて来た。
【0004】
プラスチネーションは、多くの異なる硬化可能な材料、例えばポリエポキシド、ポリエステル、シリコーンゴムなどを利用する。本発明者等は、プラスチネーション法に幾つかの材料を使用することを示す幾つかの特許を知っている。例えば、米国特許第2,106,261号、第4,205,059号、第2,244,992号、第4,278,701号、第4,291,101号、第4,320,157号および第5,534,305号明細書は、一般に前記方法の先行技術を代表するものである。
【0005】
基本的には、本発明は有機または無機材料から選ばれた材料を一の有機ケイ素化合物、または複数の有機ケイ素化合物の混合物で含浸し、その後得られた生成物の硬化を開始する工程を含む、有機および無機材料の保存方法を提供する。前記材料がもともと水分または体液、例えば血液を含む場合には、本方法は、前記含浸工程を行なう前に、選ばれた材料をアセトンおよび水からなる浴中での脱水工程において脱水する初工程を更に含んでもよい。
【0006】
本発明のもう一つの態様は、本発明方法により得られた生成物を、完全かつ全体的な硬化処理に付する方法である。更に一つの態様は、前記の硬化あるいは前記の完全硬化を、一の触媒または複数の触媒の混合物の存在下で行なうことである。この保存法は、先行技術に開示され知られているとおり、常圧、加圧、または減圧下に行なうことができる。
【0007】
なおもう一つの態様においては、一の有機ケイ素化合物または複数の有機ケイ素化合物の混合物は、1分子当たり少なくとも2個のケイ素に結合した水素原子を有し、シラン類、シロキサン類、およびシラン類の混合物、シロキサン類の混合物、あるいはシラン類とシロキサン類との混合物からなる群から選ばれる。
【0008】
一般的に言えば、本発明に用いるシランは、イソブチルトリメトキシシラン、オキシモシラン、テトラエチルオルトシリケート、アセトキシシランおよびアルコシキシランからなる群から選ばれる、一の加水分解可能なシランまたは複数の加水分解可能なシランの混合物である。別個の一態様においては、一の加水分解可能なシランまたは複数の加水分解可能なシランの混合物は、式RSi(OR′)3 (式中、Rは水素原子、ビニル基、フェニル基、または1から12の炭素原子を有するアルキル基から選ばれ;そしてR′は水素原子、ビニル基、または1から6の炭素原子を有するアルキル基から選ばれる)を有する。本発明に使用するオキシモシランは、好ましくは、メチルトリオキシモシランであり、アセトキシシランは好ましくはメチルトリアセトキシシランであり、アセトキシシランの混合物は好ましくはメチルトリアセトキシシランとエチルアセトキシシランとの重量比50対50の混合物である。さらにもう一つの態様においては、一の加水分解可能なシランまたは複数の加水分解可能なシランの混合物は、テトラエチルオルトシリケートおよび一般式Ra Si(OR′)4-a (式中、Rは水素原子、ビニル基、フェニル基または1から12の炭素原子を有するアルキル基から選ばれ、そしてR′は水素原子、ビニル基または1から6の炭素原子を有するアルキル基から選ばれる)を有する一のアルコキシシランまたは複数のアルコキシシランの混合物を含む。
【0009】
上記有機ケイ素化合物または有機ケイ素化合物の混合物としてシロキサンを使用する場合には、これらは1分子当たり平均少なくとも2個のシラノール基を有するシロキサン重合体;1分子当たり平均少なくとも2個のケイ素に結合した水素原子を有するシクロシロキサン重合体;1分子当り平均少なくとも2個のケイ素に結合した水素原子と10,000g/モル以下の数平均分子量を有する非環状(本質的に鎖状のメチル水素シロキサン)シロキサン重合体;式R″Si(オキシム)3 またはR″Si(オキシム)4 (式中、R″は水素原子、ビニル基、フェニル基、または1から12の炭素原子を有するアルキル基から選ばれる)を有するシロキサン重合体;および1分子当たり平均少なくとも2個の不飽和基を有するシロキサン重合体からなる群から選ばれる。本発明方法にシクロシロキサン重合体を用いる場合には、それらは好ましくは環状三量体シロキサン、環状四量体シロキサン、および環状五量体シロキサンから選ばれる。更に好ましくは、シクロシロキサン重合体を混合物として用いるときは、これらを上に定義された非環式シロキサンと併用するのがよい。
【0010】
最後に、木質製品の成形方法が提供される。その方法は、(I)木質製品を上記の系から選ばれた硬化系で含浸する工程、その後、(II)木質製品を所望の形状に成形する工程、および(III)木質製品を(II)の形状に維持しながら、硬化系を硬化させる工程を含む。
【0011】
本発明に関しては種々な態様が加圧、減圧または常圧の環境において実施できる。これら種々の態様はまた保存される有機または無機材料により、低温、高温または室温で行なうこともできる。本明細書中の例は、減圧を水銀柱インチ数で述べており、一般に10.1から16.9kPa(3から5インチ)は不十分な真空であり、101.2kPa(30インチ)は十分な真空であると見做す。しかし、この範囲から上または下に外れた圧力ばかりか加圧または常圧も、望む保存の成果によっては適当である。所望により、本発明に使用される、既に水分または液体を含有した基材は、水を排除するか、溶媒により置き換える脱水工程にかけてもよい。これを採用する場合には、本発明者等の試料を、一般的にはアセトン中で脱水する。これはフリーザーを装着した真空チャンバー(以後は、「FMVC」と呼ぶ)内に入れて行なう。しかし、例5および例9に示したように、FMVCは絶対必要なものではない。脱水後、次に試料を本発明に係る含浸のための硬化系に入れる。次に、各試料を、後の例に示したように本発明に係る含浸系により数時間処理する。本発明方法を下記の例1で更に詳しく示す。
【0012】
これら例で使用するシロキサンは、特に断らない限り、下記のシロキサンである。
【0013】
シクロキサン1=本質的に分子末端に、1分子当たり平均2個のビニル基を有し、かつジメチルシロキシ単位を有するシロキサン。前記ジメチルシロキシ単位は100の重合度(DP)をもつ。
【0014】
シロキサン2=本質的に分子末端に、1分子当たり平均2個のヒドロキシ基(シラノール基)を有し、かつジメチルシロキシ単位を有するシロキサン。前記ジメチルシロキシ単位は100のDPを有する。
【0015】
シロキサン3=DPが3から5である以外はシロキサン2と同様のヒドロキシ末端シロキサン。
【0016】
シロキサン4=DPが35から40である以外はシロキサン2と同様のヒドロキシ末端シロキサン。
【0017】
シロキサン5=DPが6から10である以外はシロキサン2と同様のヒドロキシ末端シロキサン。
【0018】
シロキサン6=DPが300である以外はシロキサン2と同様のヒドロキシ末端シロキサン。
【0019】
【発明の実施の形態】
例1
トウモロコシ穂軸の保存
【0020】
ペンシルバニア州ヨークタウンの遺跡において、1870年起源の発掘物から回収された大型トウモロコシ穂軸標本を本実験に選んだ。
【0021】
処理の前に、穂軸をガラスジャー内でアルコールと水との混合物中に貯え、取り扱い中の破砕を防止した。穂軸の芯の部分は完全に中空で、アルコール/水溶液中に多量の破片と剥離があったが、穂軸は手触りがやわらかく、取り扱い中にくずれなかった。
【0022】
穂軸をアルコール/水溶液から取り出し、穂軸表面から沈澱物や破片を除く手段として、新鮮な水が自由に流れる穏やかな浴中で1時間すすいだ。次に、穂軸をペーパータオルの上に置き、表面の余分な水を2分間滴らせた後目方を計り、かつ寸法測定した。重量のほか、試料の縦に沿った最長の点間の長さならびに穂軸の中央断面の直径について、穂軸の測定値を記録した。穂軸の湿重量は16.8gであり、また試料は長さ5.6cmそして幅2.63cmと測定された。
【0023】
処理前に、穂軸を最初のアセトン浴に入れた。この浴は、試料に対してさらなるストレスをかけないように、穂軸が貯えられていた溶液と同じ温度で貯蔵されたものである。次に、該アセトンおよび穂軸を含むビーカーを、フリーザー装着真空チャンバー(FMVC)に入れ、6時間182.7kPa(26.5ポンド/平方インチ)の真空を適用した。迅速な気泡発生が停止したことから、穂軸からその中にもともと存在していた水のすべてが失なわれていたことがわかった。この時点で、アセトンをこれもフリーザー中に貯えてあった新しいアセトンと交換した。穂軸を、フリーザー内のこの溶液中に含浸前の12時間静置した。
【0024】
試料から自由流動性アセトンを1分間未満排出させた後、該穂軸をきれいな乾いたビーカー中に入れ、そしてこのビーカーに、フリーザーで冷却したポリジメチルシロキサン流体を加えて穂軸を沈ませた。このポリジメチルシロキサンは分子の各末端にヒドロキシル基を有し、かつ350g/モルの数平均分子量を有するものである。穂軸はいくらか浮揚性があるので、細かい網目の針金スクリーンを用いて穂軸をシリコーン流体の表面下に浸した。スクリーンをその場に保持したまま、ビーカーをFMVCに入れ、182.7kPa(26.5ポンド/平方インチ)の真空を8時間適用し、次の穂軸をフリーザー内の流動シリコーン中に、それ以上真空を適用することなく12時間静置した。
【0025】
その後、流動シリコーンを注意深くビーカーからデカンテーションし、穂軸を取り出し、余分の液分を分離するために2分間滴を切った。次に穂軸をきれいなビーカーに入れ、エチルトリメトキシシラン(ETM)を、橋かけ剤として、穂軸を沈めるのに十分な量で加えた。次にビーカーをFMVCに戻し、前と同様に、182.7kPa(26.5ポンド/平方インチ)の真空を適用した。殆ど泡は認められなかった。8時間後、真空の適用を止め、穂軸をフリーザー内で溶液中に更に12時間静置した。
【0026】
チャンバーを含む加熱オーブンを用いて試料を54.4℃(130°F)に加熱した。この加熱オーブンは内側にチャンバーを含むオーブンからなり、前記チャンバーはきっちり合ったふたをもつポリプロピレンの円筒型容器である。この容器をオーブン中で転倒させ、オーブンの底面上に置いた。前記円筒型容器のふたの内面上に、小さいペトリ皿を置きその上に針金で支えたスクリーンを重ね、このスクリーンの上に穂軸を置いた。ペトリ皿は本発明方法の硬化工程にとって望ましい触媒を入れるために使用した。次に、円筒型容器を、前記ペトリ皿と穂軸を含む状態でふたの上にかぶせた。
【0027】
次に、FastcatTM 2003触媒56.8g(2オンス)をペトリ皿に入れ、上記穂軸を54.4℃(130°F)の温度に8時間加温した。その後、穂軸をチャンバーから取り出し、検査した。穂軸表面は幾分か濡れた感触であった。触媒をペトリ皿から除き、56.8g(2オンス)の新しい触媒を加えた。次に穂軸をチャンバーに入れ、更に24時間54.4℃(130°F)に加温した。硬化について穂軸を調べた後、穂軸を更に3日間の処理にかけた。この時点で、パイプクリーナーを触媒で満たし、このパイプクリーナーを穂軸の芯に挿入した。次に、糸くずの付いていないぼろきれの上に触媒をふりかけ、この布で穂軸を包むことにより、穂軸の外側を処理した。次に、穂軸をこの状態で室温に2日間静置し、その後穂軸を評価した。
【0028】
本発明方法により処理された穂軸と、水がしみ込んだ同じ起源および同時代の試料から風乾により得た他の幾つかの穂軸との間で比較を行なった。本発明者等の最初の観察によると、風乾した穂軸の美観は広汎な収縮およびひずみのためにそこなわれた。
【0029】
各材料による本発明処理法に続いてこれらをデカンテーションした後には、流動シリコーンまたはETMいずれにおいても、殆ど微粒子が認められなかった。処理後の測定および穂軸重量から、本発明の方法は水のしみ込んだもとの人工品の保存に非常に有効であることがわかった。最初の測定を行なった穂軸について同じ点を測定したところ、穂軸は16.6gの目方を有し、長さは5.6cm、直径は2.5cmと測定された。すなわち、穂軸は重量で−1.2%だけ変化し、また直径では僅か5.2%だけ減少したに過ぎない。処理後、穂軸の長さは最初の湿潤時の長さと同じ長さに留まった。
【0030】
表Iを参照すれば、比較は容易になされる。この穂軸は大抵のトウモロコシ穂軸の色よりも黒ずんでいる。実際には人工品が堆積物や他の分解性物質と長時間接することによって起こったかもしれない汚れまたは変色を取り除く試みはなされなかった。
【表1】
【0031】
例2
コルクの保存
ジャマイカのポートロイヤルで1692年起源の発掘物から得た水のしみ込んだ6個のコルクを本実験に使用した。3種類の異なる液体シロキサン、即ち分子の各末端にヒドロキシ基を有し、数平均分子量がそれぞれシロキサンA=9000、シロキサンB=2700、およびシロキサンC=550g/モルであるポリジメチルシロキサンを使用した。処理前に、6個すべてのコルクをポリエチレンの袋の中で新鮮な水道水中に貯え、すべてのコルクを袋から取り出し、大きいバットに入れ、流水で2日間すすいだ。その後の比較に備えて、全部のコルクの写真を撮り、それらの形状を紙に書いた。全部のコルクの目方を測り、寸法を測定した。それからデータを記録した。この情報を表IIAに示す。
【表2】
【0032】
一つのコルクは風乾し、標本1と呼んだ。残りのコルクはアセトン浴に入れて脱水した。アセトンとコルクを入れたビーカーを次にFMVC中に置き、182.7kPa(26.5ポンド/平方インチ)の真空を8時間適用した。アセトンをデカンテーションし、新しいアセトンを加え、次にこの系をフリーザー中に12時間貯蔵した。
【0033】
別のビーカーの各々をシロキサンA、シロキサンBおよびシロキサンCで満した。その後、これらのシロキサンにコルクを浸し、コルクにおもしをつけて浸没した状態を維持した。次に全試料に182.7kPa(26.5ポンド/平方インチ)の真空を5時間適用し、試料をフリーザー中に12時間真空を切って静置した。次に、全部のコルクを取り出し、綿の袋に入れた。続いて、綿の袋を橋かけ剤としてのメチル水素シクロシロキサンに浸した。182.7kPa(26.5ポンド/平方インチ)の真空を1時間適用し、次にコルクを取り出し、それぞれをFastcatTM 2003触媒のトレーを含む57.2℃(135°F)のオーブン中に入れた。これらをオーブン中に2日間保ち、次に24時間放置した。コルクを再び測定し、再び目方を計り、結果を表IIBに示す。
【表3】
【0034】
例3
木材の保存
本発明硬化性シロキサン系が木質人工品中で硬化するかどうかを決定するため、新しい木質試料について実験を行なった。この試料は、初期水分が存在しないので、本発明に係る任意の脱水工程を必要としなかった。
【0035】
すなわち、おがくず2gを例4の重合体6.6gと混合することにより、微粉砕したおがくずの6通りの試料を調製した。これらの試料を1A,1B,1C,1D,1Eおよび1Fとした。各々が更に3重量%のメチルトリメトキシシラン(MTM)を含む9通りの追加の試料を調製し、これらを2A,2B,2C,2D,2E,2F,3B,3Dおよび3Fとした。
【0036】
試料番号、触媒の型、チャンバーの型および結果を表III に示す。
【表4】
【0037】
水と10年間接触していた6本の水がしみ込んだ舌圧子をFMVCの中でアセトンで脱水した。次に、これらを3重量%のMTMと混合した流動シロキサンの溶液に入れた。含浸を24時間行ない、その後DBTDAを使用する触媒処理のため試料をガラスの封入チャンバーに入れた。
【0038】
仕上ったとき、仕上り試料の薄い横断面の顕微鏡検査によると、これら試料は本発明硬化性シロキサン系で順調に充填されていた(保守されていた)ことがわかった。このように処理されなかった、ただし風乾のままにした舌圧子は、乾いたときにひずみ、広汎な収縮を受けた。本発明方法により処理された舌圧子は、水のしみ込んでいない未処理対照舌圧子と同じ特徴を留めており、またシロキサン処理舌圧子は未処理対照より色が幾分黒ずんでいた。
【0039】
例4
皮革の保存
本発明方法が、人工皮革の含浸に役立つ程皮革が含浸処理を受け入れるかどうかを決定するため、皮革について実験を行なった。
【0040】
新しい未処理(即ち、なめしていない)の牛皮の6種類の試料をアセトンを使用してFMVC中で脱水した。次に、3種類の試料を、3重量%のMTMと合わせたシロキサン2からなる硬化性シロキサン系で処理した。3種類の試料を一つずつ、閉じた個々のチャンバー内で、それぞれDBTDA、スズオクトエート{Sn(Oct)2 }、およびテトライソプロピルチタネート(TPT)を作用させた。更に、三つの追加試料を一つずつ、開放した封入チャンバー内に、上記3種類の触媒の各々と共に入れた。
【0041】
開放のままの封入チャンバー内で処理された試料は、閉じた封入チャンバー内で処理されたそれらの相対物よりも相当に硬かった。前記閉鎖チャンバー中で処理された試料はより柔軟性を留めていた。全試料を含浸した。
【0042】
半ば仕上がった二番目の皮片セットを、アセトン中室温で94.5kPa(水銀柱28インチ真空)において18時間脱水した。次に、試料を4リットルのステンレス鋼ビーカー内の新しいアセトン中に入れ;ビーカー頂部に付けた真空プレートと共に、一式全体を32.1kPa(水銀柱9.5インチ真空)において4時間のFMVC処理中フリーザーに入れた。あらゆる部分を3.8cm×4.4cm(1.5インチ×1.75インチ)の寸法に切断した。脱水後、3重量%のMTMを加えたシロキサン2の500ml溶液中に2片の皮を直接入れた。処理中に皮の浮上を防ぐため、試料の上にアルミニウム網の小片を置いた後、試料4リットルステンレス鋼ビーカー中に入れた。次に、このビーカーの頂部に真空プレートを置き、組立て全体を32.1kPa(水銀柱9.5インチ真空)においてFMVC処理装置に入れた。5時間の処理の後、試料を溶液から取り出し、各試料をペーパータオルで軽くふいて自由流動性シロキサンを除去した。次に試料を大きさ0.47リットル(1パイント)の封入チャンバー内に入れた。このチャンバーは、きっちり合ったふたの付いたポリエチレン容器をさかさにして、容器のふたが平らな底として働くように作られている。次に、触媒トレーに20gのDBTDAを入れ、触媒トレー上を覆った網の上のペーパータオルに両方の試料を載せた。その後封入チャンバーを試料上の正しい位置に置き、固く閉じた。その後、組み立て全体を71.1℃(160°F)にセットした通気加温オーブン中に入れ、18時間蒸気を付着させた。これら試料の一つを試験し、これを試料「A」と表示した。更に3個の試料を同じ方法で処理した。これら試料を「B」、「C」および「D」と表示した。表IVに見られるように、試料「E」と「F」は異なる処理を行なった。
【表5】
表 IV
表 IV(続き)
【0043】
例5
ボブキャットの皮の保存
動物から採った頭と背全体の皮からなるボブキャットの皮を、常圧、室温においてアセトン脱水した。次に、例4におけるように、硬化性シロキサンを用いることによりこれを良好に保存した。
【0044】
例6
ブルーストック(bluestock)牛革の保存
クロム青である程度処理されたブルーストック牛革および仕上げられバフ磨きされた革を例4のように処理した。触媒としてDBTDAを使用する処理の後、これら試料の全部を顕微鏡分析に向けて薄く切った。すべての場合、ブルーストックの断面は本発明に係る硬化性シロキサン系で隈なく含浸されていた。
【0045】
例7
バフ仕上げされたなめし牛革の保存
バフ仕上げされたなめし牛革の一片を、3重量%のフェニルメチルジメトキシシランを含む例4のシロキサン重合体を用いることにより、硬化性シロキサンで良好に含浸した。この革をペーパータオルで軽くふき、その後小さい封入チャンバー内でDBTDAにより処理した。
【0046】
例8
バフ仕上げされたなめし牛革の保存
3%DBTDAで触媒された例13のシロキサンからなる硬化性シロキサン系で、同様な皮革片を処理した。
【0047】
例9
動物組織(イヌの心臓)の保存
本実験においては、大きい鶏卵大のイヌの心臓を使用した。冷たい流水の中に1時間浸した後、心臓を冷水い浸したままでおだやかに5分間マッサージすることにより、処理前の器官からできるだけ多くの血液除去を促進した。自由流動性の水を数分間したたらせて心臓を乾かした後、これを2リットルの新しいアセトン中に入れ、おおいをした容器内で室温で2日間受動的に脱水させた。次に、心臓を新しアセトン浴に入れ、FMVC水/アセトン交換のためフリーザー中に1.26kPa(水銀柱9インチ真空)で8時間入れた。
【0048】
その後、心臓をアセトン浴から取り出し、3重量%のMTMを加えたシロキサン3の溶液中に入れた。94.5kPa(水銀柱28インチ真空)の真空が記録された大型真空チャンバー内で、アセトン/シロキサン交換の過程を室温で2時間にわたり進めた。次に、溶液中の心臓をFMVC中に32.1kPa(水銀柱9.5インチ真空)で18時間の連続処理操作の間入れた。心臓を溶液中にフリーザー内で常圧下に16時間放置し、次に32.1kPa(水銀柱9.5インチ真空)でアセトン/シロキサン交換を更に6時間続けた。その後心臓をフリーザーから取り出し、溶液中に室温で2時間放置した。次に心臓をもう一つの容器に移し、MTM3%を含む例13から得たシロキサン(1)の溶液に沈めた。心臓を32.1kPa(水銀柱9.5インチ真空)で4時間のFMVC処理のためフリーザーに戻した。本発明に係るアセトン/シロキサン置換法の完了後、心臓をシリコーン油から取り出し、大きいビーカーの上につるした網目スクリーン上に置いた。この状態で余分の自由流動性シロキサンを心臓表面から30分間したたらせた。心臓の表面から、多量にたまったシロキサンの区域を除くため心臓の表面をふいた。小形の点眼器を使用することにより、心臓の頂部に位置した動脈の一番上の大きい開口端部の中に4滴のDBTDAを挿入した。
【0049】
次に、きちんと合ったふたをもつ大きいポリエチレン円筒型容器をさかさの位置に置くことによって作った大きい封入チャンバー中に心臓を入れた。この状態で、装置のふたは平らな底として働き、その上に触媒トレーおよび標本を載せることができた。DBTDA88.7ml(3オンス)を含む平らなトレーを、封入チャンバーの底の中央に配置し、両面テープの小片を用いて前記トレーを該位置に保持した。この触媒トレーの上に大きい一片の網目スクリーンを載せ、スクリーンを触媒トレーのふちに堅固に付けるように、スクリーンのふちをトレー上に折り曲げた。このスクリーンは台として働き、その上に心臓を載せ、処理中は触媒の煙の上に直接配置できるようにした。封入チャンバーの本体を正しい位置に置いて固く封じ、次にこの装置を71.1℃(160°F)にセットした通気加温オーブン中に入れた。触媒処理を24時間持続させ、次に心臓をオーブンから取り出し、通気した排煙フードの中に入れ、室温で5日間封入チャンバー中に放置した。この保存法の合計時間は7日であるが、本法は通常の非実験条件下ではせいぜい4日から5日より多くはかからないに違いないと考えられる。
【0050】
処理後、心臓を長刃のナイフを用いて半分に切った。心臓壁の最も厚い部分から採った組織の薄い切片を集めて試料の顕微鏡分析を行なったところ、心臓の深い組織からシロキサンで良好に含浸され橋かけされていることが示された。美的には、この心臓は、心臓組織の保存に用いられる先行技術の方法、即ちvon
Hagens法、とは著しく異なり、非常に自然に見えた。静脈および動脈は特に染料で着色する必要がなかった。それは本発明方法が組織の血管内の血液の赤い配色を維持するように思われるからである。
【0051】
例10
動物組織(ブタの心臓)の保存
新鮮な水が絶えず容器を通ってポンプ送りされるようにつくられた、新鮮な冷水の大型容器に、幾つかのブタの心臓を入れた。更にまた、心臓内に残留する血液の大部分を浄化し除去することを助けるように水に空気を通じた。通気浸漬を室温で24時間続けた。清掃後、これら心臓のうちの6個をフリーザー内の水浴中に貯蔵した。残りの2個の心臓は、試料1および試料2と呼び、これらを30.4kPa(水銀柱9.0インチ真空)で新鮮なアセトン中で48時間FMVC処理を行なった。その後心臓をFMVC処理から取り出し、アセトンの新しい浴中に入れた。受動的脱水を室温で更に48時間続けた。試料1をアセトンから取り出し、MTM3%を含む2リットルのシロキサン2を含む4リットルステンレス鋼ビーカー中に入れた。この装置は例16に見られるものと同様であった。ステンレス鋼ビーカーの上に真空プレートを置き、固定した後、組立て全体を32.1kPa(水銀柱9.5インチ)で操作したFMVCのフリーザー中に58時間入れた。心臓を常圧でフリーザー内に配置した溶液中に5時間入れておいた。
【0052】
試料1をFMVC装置から取り出し、大型容器の上に配置した1区画のスクリーンの上に置いた。この状態で短時間心臓から自由流動性シロキサンの滴をきり、次に心臓表面をペーパータオルで軽くふいた。次に試料1を新しいMTM500mlを含む大きいビーカー中に入れ、溶液中で1分間あちこち動かした。その後、心臓をMTMから取り出し、封入チャンバーの用意ができるまでペーパータオル上に静置した。次に試料を、数滴のDBTDAで湿らせたペーパータオルでふいた。心臓の全外面を触媒で確実にふくよう注意した。
【0053】
封入チャンバーは前の例と同様に構成した。30gのDBTDAを触媒トレーに入れた。次に封入チャンバーを71.1℃(160°F)にセットした通気加温オーブン中に入れた。24時間の蒸気沈着の後、試料をオーブンから取り出し、心臓の最も厚い部分から薄い切片を切ったところ、これらの部分は固くなく、そして本法により完全には処理されなかったことがわかった。触媒トレーに新しい触媒を追加し、この試料をチャンバーに戻した。一式をオーブンに戻し、触媒蒸気沈着を更に48時間行なった。試料を再びオーブンから取出し、分析のため薄い切片を採った。評価したところ、本発明者等は心臓組織中に隈なく硬化シリコーンが一様に分布していることを見出した。この心臓は美的に見事であると思われ、分解の特異臭は一切なかった。
【0054】
試料2をアセトン中で168時間室温において受動的に脱水させた。次にこれを50.6kPa(水銀柱15インチ真空)において操作するFMVCを使用して、水/アセトン置換により6時間処理した。試料をFMVC装置から取り出し、シロキサン2,3重量%のMTMおよび0.1重量%のDBTDAを含む4リットルステンレス鋼ビーカー中に入れた。次に試料をFMVC法で19.5時間処理した。その後試料を取り出し、シロキサン流体の滴をきった。これを新しいMTM中に2分間浸け、MTM中で動かした。その滴をきり、封入チャンバーに入れ、触媒トレーに88.7ml(3オンス)のDBTDAを入れた。次のこの一式全体を71.1℃(160°F)のオーブン中に入れた。
【0055】
これをオーブン中に8日間入れたままとし、深部まで確実に硬化させた。顕微鏡による評価で、心臓の深部組織が良好に含浸され、硬化したことが明白であった。質低下のにおいは無かった。
【0056】
三番目のブタの心臓を、先ず4リットルのステンレス鋼容器に入れ、受動的処理による48時間のFMVC水/アセトン置換に付した。次にこれを6.8kPa(水銀柱2.0インチ真空)において、更に16.5時間のFMVC処理にかけた。心臓をフリーザーから取り出し、新しいアセトン2リットルの中に入れ、室温のアセトン中で48時間受動的脱水を続けた。室温で2日間の脱水中にアセトンが一回入れ替わるように毎日アセトンを取り替えた。
【0057】
その後、この心臓(試料3)を水/アセトン置換処理から取り出し、3重量%のMTMと共に2リットルのシロキサン2を含むステンレス鋼ビーカーに直接入れた。心臓に網目スクリーンの切片および小さいおもりでおもしを施し、ビーカー頂部に真空プレートを付けた。次に、この一式全体を、6.8kPa(水銀柱2.0インチ真空)においてFMVCアセトン/シロキサン置換を行なうためのフリーザーに入れた。心臓を30.4kPa(水銀柱9.0インチ真空)において9時間処理を続けた。
【0058】
その後心臓をシロキサンから取り出し、網目スクリーンの切片上において自由流動性シロキサンを表面からしたたり落とした。表面をペーパータオルでおだやかにふいた。次に、ゴム手袋を覆う綿手袋を使用してDBTDAを表面に手で塗り付け、心臓をマッサージして表面の裂け目やでこぼこのすべてを覆うようにした。更に、DBTDAを触媒トレーに入れ、チャンバーを封じ、オーブンを71.1℃(160°F)で6日間加温することにより心臓を処理した。
【0059】
オーブンから取り出したとき、該心臓は堅固なテクスチャーを有し、その幾つかの薄い切片の顕微鏡による分析によればそれが完全に保存されたことがわかった。
【0060】
例11
動物組織(ブタの心臓)の保存
Bと表示されたブタの心臓をFMVCで48時間のアセトン中で脱水した。その後で、常圧、室温において2日間の受動的アセトン脱水を行なった。次に新しいアセトンをステンレス鋼の容器に入れ、心臓を更に168時間受動的脱水を続けた。次に真空フリーザーを使用して器官をアセトン中で更に6時間更に脱水した。次に心臓を例4で述べた系を使用する硬化性の系で処理した。心臓から自由流動性溶液の滴をきり、MTM中に2分間入れ、その後通常の封入チャンバー内でDBTDAにより処理した。これを8日間処理した。顕微鏡検査によれば、心臓は本発明に係る硬化したシロキサン系により十分よく保存されたことがわかった。
【0061】
例12
動物組織(ブタの心臓)の保存
「C」と表示されたもう一つのブタの心臓を、保存処理前に広範囲のアセトン脱水で処理した。次に心臓を48時間のFMVC脱水に付し、続いて常圧のフリーザー内でアセトン中に2日間静置した。次に心臓を新しいアセトンに入れ、常圧、室温において更に2日間静置した。例4と同様に硬化性シロキサン系を用いて33時間処理後、心臓を溶液から取り出し、表面をペーパータオルでふいた。その後DBTDAを心臓の表面および割れ目にすり込んだ。6日間の処理後、心臓は完全に保存された。
【0062】
例13
紙の保存
黄変しもろくなった非常に古い本のページを手でもみつぶし、次に普通のブレンダーに入れ、むらのない細かい粉末に粉砕した。
【0063】
6通りの試料を調製した。各々はシロキサン2を7.0gをもみつぶした紙1.25gを含むものであった。これら試料を1A,1B,1C,1D,1E,および1Fとした。各々がシロキサン流体7.0gとMTM3重量%および紙1.25gを含む追加の8個の試料をそれぞれアルミニウムトレーの中で混合した。これらを2A,2B,2C,2D,2E,2F、および3B,3Dとした。
【0064】
きっちり合うふたの付いた0.47リットル(1パイント)のポリエチレンカップを使用してこの実験のために個々の封入チャンバーをつくった。さかさにした位置で、ふたは平らな底を形成し、容器本体はふたとして働く。2個の0.95リットル(1クオート)ジャーを、試料3Bおよび3Dに対する封入チャンバーとして使用した。前の諸例と同様に、触媒および試料トレーの配置を行なった。材料の組成以外にはガラスチャンバーの容積をポリエチエンカップの容積の2倍とした。両面テープの小片を使用してアルミニウムの試料トレーをユニットの底に固定した。このトレーの中に被検試料に対して選定された触媒を入れた。次に11.3cm(1.75インチ)平方の寸法をもつ1枚の目の粗い網目スクリーンをアルミニウムトレー上に置き、そのふちを折り曲げてスクリーンを触媒トレーの上に固定した。このスクリーンは据え付け台の役をつとめ、その上に被検試料を保持するアルミニウムトレーが置かれる。この配置で、試料は触媒トレーの直上にあり、封入チャンバーを加温オーブン中に入れている間に起こるかもしれない飛散を最小にする。封入チャンバーの本体を定位置に置き、次にすべての試料を70℃にセットされた通気加温オーブンに入れた。このオーブン中で蒸気沈着を48時間続けた。結果を表Vに示す。
【表6】
【0065】
表Vの記号解
Sn(Oct)2 =スズ オクトエート
MTM=メチルトリメトキシシラン
DBTDA=ジブチルスズジアセテート
TPT=テトライソプロピルチタネート
Op=開放、この場合、ジャーの頂部を封入チャンバーの内側で開口のままとした。
C=閉鎖、この場合、ジャーの頂部を封入チャンバーの内側で閉じた。
G/C=ガラス容器、閉鎖
0=材料に変化なし
1=材料に若干の濃厚化あり
2=非常に濃厚、若干ゲル化
3=非常に濃厚、軽い橋かけ、若干硬皮形成
4=殆ど硬化、やや粘着性
5=完全に硬化、固い、非粘着性
【0066】
例14
ガラスの保存
保存すべき基材としてガラスを使用する実験を、上記と同じ方法論を用いて実行した。
【0067】
窓ガラスをプラスチック袋に入れ、ガラスが非常に細かい粒子に粉砕されるまでハンマーで打った。次に、粒子をブレンダーに入れ、パルスボタン(pulse button)を使用することにより、これら粒子を非常に細かいガラスに粉砕した。ガラス対処理材料の比は、ガラス15g対処理材料3.55gであり、この材料は例13で使用した比と同じ比の同じ材料である。
【0068】
結果を表VIに示す。
【表7】
【0069】
例15
ガラスの保存
この実験は、ジャマイカのポートロイヤルで1692年起源の発掘物から採取された考古学上の水につかり失透したガラスについて行なった。
【0070】
ガラスは既に断片となっていた。これらの断片をオニオンボトルと普通呼ばれる壊れたびんの部分から採取した。これらのびんはポートロイヤルの遺跡に豊富に発見されている。遺跡の発掘から採取されたとき、研究室への輸送中および保護のための硬化処理中は、これらびんを濡れた状態に保つよう注意を払わねばならない。もし風乾させてしまったならば、玉ねぎから層がはがれるのと非常によく似て、びんの表面から大きい層あるいは薄片が剥離するのを見ることも珍しくない。もし乾くまま放置すると、完全なびんが短時間のうちにくずれて破片となりうる。
【0071】
本発明のシロキサン系で処理する前に、すべてのガラス試料を大きいステンレス鋼のビーカーに入れ、1リットルの新しいアセトン中に浸した。次に、試料をFMVCで4時間182.7kPa(26.5ポンド/平方インチ)において脱水した。次に、ガラスをアセトンから取り出し、3重量%のMTMを加えたシロキサン2の溶液200gへ入れた。その後、溶液中の試料をフリーザーに入れ、ステンレス鋼ビーカーの上に真空プレートを置いた。アセトン/シリコーン溶液置換を、これら試料について真空下で6時間行なった。処理後、ガラス試料をシロキサン混合物から取り出し、ペーパータオルでおだやかに吸い取ることにより表面にたまった自由流動性液体の大部分を除いた。
【0072】
その後、試料を例13の装置と手順に従い触媒蒸気に当てた。これら実験に関しては、触媒トレーに13gのDBTDAを入れ、試料を中に入れたまま封入チャンバーを71.1℃(160°F)に16時間加熱した。表VII は、試料1から試料3に対する処理を挙げたものである。
【表8】
【0073】
更に幾つかのガラス試料を調製した。試料4に対する方法は、アセトン脱水後、試料アセトンから取り出し、次に十分量のMTMを含む容器に直接入れてガラス試料を完全に沈めたという点で、修正がほどこされている。次に、溶液中の試料を大型のステンレス鋼ビーカー中に入れ、ビーカー上に真空プレートを置いた後、6時間真空を適用した。処理後、ペーパータオルでガラス表面を軽く吸い取った。吸い取り後、試料を前記と同一の個々の封入チャンバーに入れた。次に試料を他の試料と一緒に通気加温オーブン中に71.1℃(160°F)で16時間入れた。
【0074】
試料5は処理前にアセトン脱水を行なわなかった。試料を新しい流水ですすぎ、次にビーカー中で新しいMTMに沈めた。溶液中に試料を含むビーカーを4リットルのステンレス鋼ビーカーに入れ、真空を適用後、一式全体をフリーザー内に6時間入れた。
【0075】
処理後、試料をフリーザー内で溶液中に常圧で更に18時間放置し、次に71.1℃(160°F)において触媒蒸気に24時間当てた。
【0076】
試料6は四つの小さいガラス試料からなる。これら試料を流れている水道水の中で1時間すすぎ、次にそれらを3%のMTMを加えた200gのシクロキサン3中に直接入れた。次に、これら試料をFMVCに入れ、溶液中で真空下に6時間処理した。
【0077】
処理後、試料をフリーザー内で溶液中に常圧で更に18時間放置した。試料をシロキサン混合物から取り出し、ペーパータオルで軽く叩いて表面の自由流動溶液を除いた。その後試料を、前記諸例で使用したものと同じ封入チャンバーに入れた。試料を上記のように71.1℃(160°F)で24時間触媒蒸気にさらした。
【0078】
その後試料をガラスの透明性、全体としての美しさ、「虹」様の変色あるいは表面薄膜性の存否、および試料の全体的な完全な状態について評価した。結果を表VIIIに示す。
【表9】
【0079】
例16
動物組織(金魚)の保存
小さい金魚を使用して魚を保存する実験を行なった。この場合の処理加工中の真空の使用は、求める保存に十分に役立たない。それは金魚が真空処理に対して余りにもこわれやすく、裂けるか、解体するかのどちらかを起こすからである。
【0080】
従って、手順を修正した。2匹の金魚を長期にわたる受動的脱水に付した。これらの魚を、室温、常圧において、新しいアセトン中に二ヶ月間貯蔵した。脱水後、標本をMTMを含むシロキサン3の中に入れた。溶液が魚を覆うように魚におもりをつけた。この方法で魚を室温で2時間処理した。次に、最初30分の処理で徐々に真空を増し、最後に94.5kPa(水銀柱28インチ)の真空に到達させた。その後試料を、FMVC処理のフリーザーに1時間移した。試料をフリーザー内の溶液中に常圧で週末中に入れておいた。試料を6.8kPa(水銀中2インチ)で更に7.5時間FMVC法を用いて再処理した。次に試料をフリーザーおよび溶液から取り出し、表面をペーパータオルで軽く叩いた。例13の方法論を用いて、試料1を小さい封入チャンバー中にいれた。触媒トレー中に20gのDBTDAを入れ、試料を容器内に封入し、71.1℃(160°F)にセットした通気加温オーブン中に18時間入れた。
【0081】
試料2をシロキサン混合物から取り出し、その表面をタオルで軽く叩いた後、試料を小型封入チャンバーに装着した。触媒に20gのスズジオクトエートを用いた。この処理を18時間行なった。処理後、両方の試料をオーブンから取り出し、24時間静置した。
【0082】
試料1は完全に乾いていて、美的に快かった。魚の皮膚のきめおよびひれの細かい細部は十分に保存された。試料2も同じくよく保存されていたが、仕上がった標本の片側に僅かなきずあるいはしみがあった。これら試料は両方共非常に自然な外観を呈し、よく保存されたように見えた。
Claims (12)
- (I)(a)有機材料および(b)無機材料からなる群から選ばれた材料を、一の有機ケイ素化合物または複数の有機ケイ素化合物の混合物を含む硬化系で含浸する工程、
(II)その後、工程(I)で得られた生成物を、一の触媒又は触媒の混合物の蒸気に充分時間曝露して、工程(I)で得られた生成物の硬化を開始する工程
を含み、該選ばれた材料がもともと水分を含む場合には、工程(I)を行なう前に、該選ばれた材料をアセトン浴中において脱水する初工程を更に含む、有機および無機材料の保存方法。 - 前記硬化系が、シロキサン類、シラン類又はこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項1記載の方法。
- 前記シロキサン類が、1分子当たり平均少なくとも2個のシラノール基を有する一のシロキサン重合体または複数のシロキサン重合体の混合物である、請求項2記載の方法。
- 前記シラン類が、一の加水分解可能なシランまたは複数の加水分解可能なシランの混合物である、請求項2記載の方法。
- 前記一の有機ケイ素化合物または複数の有機ケイ素化合物の混合物が、1分子当たり少なくとも2個のケイ素に結合した水素原子を有し、(a)シラン類またはシラン類の混合物、(b)シロキサン類またはシロキサン類の混合物、および(c)(a)と(b)との混合物からなる群から選ばれる、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の方法。
- (I)(a)有機材料および(b)無機材料からなる群から選ばれた材料を、一の加水分解可能なシランまたは複数の加水分解可能なシランの混合物で含浸する工程、
(II)その後、工程(I)で得られた生成物を、1分子当たり平均少なくとも2個のシラノール基を有する一のシロキサン重合体または複数のシロキサン重合体の混合物で含浸する工程、および
(III)その後、工程(II)で得られた生成物を、一の触媒又は触媒の混合物の蒸気に充分時間曝露して、工程(II)で得られた生成物の硬化を開始する工程
を含み、該選ばれた材料がもともと水分を含む場合には、工程(I)を行なう前に、該選ばれた材料をアセトン浴中において脱水する初工程を更に含む、有機および無機材料の保存方法。 - (I)(a)有機材料および(b)無機材料からなる群から選ばれた材料を、1分子当たり平均少なくとも2個のシラノール基を有する一のシロキサン重合体または複数のシロキサン重合体の混合物で含浸する工程、
(II)その後、工程(I)で得られた生成物を、一の加水分解可能なシランまたは複数の加水分解可能なシランの混合物で含浸する工程、および
(III)その後、工程(II)で得られた生成物を、一の触媒又は触媒の混合物の蒸気に充分時間曝露して、工程(II)で得られた生成物の硬化を開始する工程
を含み、該選ばれた材料がもともと水分を含む場合には、工程(I)を行なう前に、該選ばれた材料をアセトン浴中において脱水する初工程を更に含む、有機および無機材料の保存方法。 - (I)(a)有機材料および(b)無機材料からなる群から選ばれた材料を、一の有機ケイ素化合物または複数の有機ケイ素化合物の混合物を含む硬化系で含浸する工程であって、前記硬化系が、(i)(a)シラン類またはシラン類の混合物、(b)シロキサン類またはシロキサン類の混合物、および(c)(a)と(b)との混合物からなる群から選ばれる、1分子当たり少なくとも2個のケイ素に結合した水素原子を有する一の有機ケイ素化合物または複数の有機ケイ素化合物の混合物;及び(ii)1分子当たり平均少なくとも2個の不飽和基を有する一のシロキサン重合体または複数のシロキサン重合体の混合物を含む工程;および
(II)一の触媒又は触媒の混合物の蒸気に充分時間曝露することにより、(i)および(ii)の硬化を開始する工程
を含み、該選ばれた材料がもともと水分を含む場合には、工程(I)を行なう前に、該選ばれた材料をアセトン浴中において脱水する初工程を更に含む、有機および無機材料の保存方法。 - 含浸をされる材料が、皮革、木質材、動物組織、植物組織、および紙から選ばれる有機材料、またはガラス、陶器、およびセラミックから選ばれる無機材料である、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
- (I)木質製品を、一の有機ケイ素化合物または複数の有機ケイ素化合物の混合物を含む硬化系で含浸する工程、
(II) 木質製品を所望の形状に成形する工程、及び
(III) 一の触媒又は触媒の混合物の蒸気に充分時間曝露することにより、木質製品を(II)の形状に保ちながら前記硬化系の硬化を開始する工程
を含み、工程(I)を行なう前に、該木質製品をアセトン浴中において脱水する初工程を更に含む、既に水分に曝露されている木質製品の成形方法。 - 前記硬化系が、シロキサン類、シラン類又はこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項10記載の方法。
- (I)木質製品を、一の有機ケイ素化合物または複数の有機ケイ素化合物の混合物を含む硬化系で含浸する工程であって、前記硬化系が、(i)(a)シラン類またはシラン類の混合物、(b)シロキサン類またはシロキサン類の混合物、および(c)(a)と(b)との混合物からなる群から選ばれる、1分子当たり少なくとも2個のケイ素に結合した水素原子を有する一の有機ケイ素化合物または複数の有機ケイ素化合物の混合物;及び(ii)1分子当たり平均少なくとも2個の不飽和基を有する一のシロキサン重合体または複数のシロキサン重合体の混合物を含む工程;および
(II) 木質製品を所望の形状に成形する工程、及び
(III) 一の触媒又は触媒の混合物の蒸気に充分時間曝露することにより、木質製品を(II)の形状に保ちながら前記硬化系の硬化を開始する工程
を含み、工程(I)を行なう前に、該木質製品をアセトン浴中において脱水する初工程を更に含む、既に水分に曝露されている木質製品の成形方法。
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